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地方創生の現場から【第7回】かめはうさぎより遠くにいける~京都府亀岡市の地方創生~

地方創生に積極的に取り組む自治体(原則人口10万人以下)に対しては、国家公務員や大学研究者、民間人材を、市町村長の補佐役として自治体に派遣しています。本記事では、こうした制度などを通じて2018年度以降に財務省から各地に派遣された職員から、現地の概況や地方創生の取組について紹介します。

写真 亀岡市マスコットキャラクター「明智かめまる」

京都府亀岡市 副市長 仲山 徳音

1539枚と22回―この1年4ヶ月で交換した名刺の枚数と講演した回数です。昨年7月から、京都府亀岡市において「地方創生」に挑んできました。一人ではできない仕事であるため、できるだけ沢山の方々に出会い、アイデアや情報を共有してきました。

亀岡市が地方創生に取り組む理由

巻末でお示しするように、本市の人口構成は日本の平均と重なります。「京都から西へ、老ノ坂を越えれば朝霧の晴れ間に亀岡盆地が広がる。豊潤な水脈は、田園や里山に多彩な実りをもたらし、舟運を支えてきた保津川は、いまも渓流の舟下りで賑わっている。*1」と謳われた自然景観の美しい本市も、人口減少・少子高齢化の波に飲み込まれ、変化を余儀なくされています(2019年4月1日現在で、人口88,833人、高齢化率29.3%、2020年における5年前と比較した人口増減率の予想は-3.8%、2040年では-7.7%*2)。

(1)人口問題のリアル

そもそも読者の方々は人口問題がなぜ重要か、リアルに感じたことはあるでしょうか。例えば、本市の人口88,833人はどのような意味をもつか、市民の方々に問われたときに説明できるでしょうか。

こうした時、私はよく国交省資料「サービス施設の立地する確率が50%及び80%となる自治体の人口規模(三大都市圏を除く)*3」から説明しています。

この資料に基づくと、例えば、地域医療支援病院は三大都市圏を除き全国に274あり、22万5千人以上の人口を有する自治体の8割に存在しますが(存在確率80%)、9万7,500人以上の人口を有する自治体に広げてみると、存在確率は50%に低下します。また、銀行は9,500人以上の人口を有する自治体ならば存在確率は80%ですが、6,500人以上となると存在確率は50%です。

つまり、地域の人口が減ると、日本の産業構造の7割を占めるサービス産業が成り立ちにくい、という現実を示しています。ここから時間軸を伸ばしてみると、市場が小さいため、ビジネスが撤退し、生活サービスや雇用の場が減少し、生活がより不便になり、若い住民が離れ、より市場が小さくなる、という負のスパイラルが生じます。

写真 (写真1:朝霧の晴れ間から見える亀岡市)

(2)人口問題の深堀り

さらに言えば、産業面から本市の人口問題を考えるとき、総人口だけでなく、「昼間人口」または「昼夜間人口比率」を考える必要があります。本市は京都市のベッドタウンとして発展してきた結果、全住民の13.6%(12,141人)が京都市に通勤通学しており、日中の人口が少なくなります*4。また、休日においても娯楽や買物などを京都市で行いがちです。それにより、本市の「昼夜間人口比率」は85%となっており、京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県の全129の市町村のうち、上から105番目という低い数値です*5。

本市の中心であるJR亀岡駅前に降り立った時、多くの方は「飲食店が少ないな」「空き店舗が多いな」と感想を述べます*6。本市の人口規模は京都府で3番目に大きいのですが、巻末に示した「商品販売額」といった経済力は府内他市と比べ小さいとのデータが以上を物語っています。また、「工業製品出荷額」も低位にあり、特徴的な産業がないという弱点があります。

2000年をピークに本市の人口が減少してきている中で、こうした経済の弱さが足枷になり、税収減を通じて財政に悪影響をもたらします。日本全体で今後も人口減少が見込まれる中、他自治体から人口を奪うような施策を行っても問題の解決にはなりません。亀岡市は経済的な側面から「地方創生」にチャレンジする必要があります。

地方創生に向けた5つのプロジェクト

以上のような背景の下、携わってきた亀岡市の地方創生に向けた取り組みをご紹介します。

(1)京都スタジアム

JR亀岡駅からわずか300mの場所に、府立京都スタジアム*7が竣工します(2020年1月開業予定)。当駅北口を出ると、左に緑深い山々、右に高さ28mのスタジアムがそびえ立つ様子が目に飛び込んできます。

「スタジアム・アリーナ改革」-2016年度以降各年度の日本政府の成長戦略において、スポーツの成長産業化*8が掲げられ、具体的な事業の一つに、魅力的で収益性を有するスタジアム・アリーナを2025年までに20拠点設けることが据えられています*9。

その成長戦略と軌を一にする事例として、京都府が総工費156億円、本市が用地買収費20億円を投じた建設事業であり、本市ではスタジアム稼働の経済効果を最大化すべく、隣接する亀岡駅前北口エリアについて、土地区画整理事業*10を進めています。

私の仕事は土地区画整理事業組合と協働して、当該事業エリアにビジネスを誘致すること。宿泊事業者、不動産開発会社及び飲食事業者など計100社近くに事業打診を行い、渉外を繰り返しました。地域内での資金循環を考えると、地元企業が事業投資し、所得や税収を通じて地元に資金が還元されることが理想ですが、冒頭説明した商圏人口の小ささや駅前不動産をめぐる経済条件を踏まえると、集客できる地域外企業や人口増となる住宅施設も誘致し、総合力を上げることが必要でした。本市の都市計画担当者とは、マーケティングに必要なデータ収集や、道路法や都市公園法といった法律上の制約、事業の進捗状況を毎週確認し、京都市内や大阪、最も遠いところでは埼玉まで、企業を訪問し続けました。

厳しい協議が続きましたが、数社の進出が決まり、どのようなエリア開発ができたかは数年後から徐々に現れてきますので、その経済効果に期待しています。

写真 (写真2:スタジアム上空より撮影 写真提供:京都府)

(2)観光

本市は京都駅から快速21分、各停でも28分という好立地を活かして観光振興を進めており、観光客数は2011年から、観光消費額は2014年から増加を続けています。牽引するのは、湯の花温泉・保津川下り・嵯峨野トロッコ観光列車という三大観光であり、これだけで年間180万人近くの観光入込客数を誇ります。

ア.課題の分析と対応

裏を返すと、市内全体の観光入込客数が年間300万人弱である中、その6割を三大観光に依存しており、(1)他のコンテンツが弱いことで日帰り客が多く(観光客の95%)、(2)日帰り客の消費単価が低く(平均1600円前後)、(3)トロッコ列車が期間運休し、保津川下りの人気が落ちる1・2月に観光客が激減する、といった課題があります。

また、保津川下り乗船客の内訳を見ると、2012年に5%であった訪日観光客が2017年では24%に増え、トロッコ列車乗客の半数以上が訪日観光客となるなど、インバウンド対応の重要性が際立っています。

観光振興は、市役所の観光部署だけの仕事ではなく、従来の観光協会や旅行代理店のほか、DMO、湯の花温泉観光旅館協同組合や保津川遊船企業組合といった事業者組合、コト消費を提供する工房など多様な事業者が重層的に活動しています。大都市に比べ公共交通の便が悪いため、車などのアクセスを確保する必要があり、また、個々の広報発信力や資金力にバラつきがあるので、「複数のコンテンツを束ねて周遊できるようにし、面的に発信する」ことが、目指す方向性となります。

このように口で唱えるのは簡単ですが、地域の特性を理解し、いろいろな思いや事情を抱えた事業者とのコミュニケーションを重ね、年間観光客5,275万人(うち訪日観光客450万人。2018年実績)を有する京都市の陰に埋没しないよう差別化を図るのは、一筋縄ではできません。

それでも、着任から1年2ヶ月後の本年9月に「亀岡アグリツーリズム振興協議会」の発足に立ち会うことができました。森の京都DMOが事務局を務め、地域の顔となる若手事業者や国内外で活躍する地元出身のクリエイターを中心に、およそ40団体が参画し、地域全体の観光振興に向けて交通や宿泊、体験事業の導線をつくり、ブランディングを進める協議会です。

京野菜の一大産地という特性を活かし、訪日観光客向けに、農泊や食にまつわる体験、ベジタリアンが楽しめる食事の提供などを商品化し、「100人のファンが100回来たくなる」地域づくりをします。

イ.2020年NHK大河ドラマ

国内観光客向けの事業も進めています。2020年放送予定の大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公は明智光秀。本市は、明智光秀公が丹波平定の居城とし、本能寺に向け出陣した丹波亀山城の城址を有しており、平成23年から8年間に渡り、大河ドラマ誘致活動を進めてきました。上述の京都スタジアムの一階商業スペースにて、「麒麟がくる 京都大河ドラマ館」が来年1月から翌年1月までオープンする予定です*11。ドラマ館の展示面積は約500m2で、2020年における最大規模のドラマ館となる見込みです。

長期的な傾向として視聴率が低下してきたともされる「大河ドラマ」ですが、毎年ゆかりの地に設置される大河ドラマ館への年間入場客は、最多100万人超を記録し、集客施設としての力があります(最多は2016年「信州上田真田丸大河ドラマ館」の103万人)。他方、その建設や運営に関する費用及び広報宣伝費用は数千万円から数億円に上ります。

本市では、スタジアム開業及び大河ドラマ館開設による集客効果を市内周遊に結びつけるべく、宿泊施設の誘致、ガイドの育成、ゆかりの地をめぐるドライブマップの制作、芸術家の目線で市内の城下町やスポットの魅力を解説するガイドシステムの開発などを進めています。過去の来場者情報を見ると、大河ドラマ館にはリピーターが多いため、彼らが足を運ぶ理由となるよう、展示内容も年間で数回リニューアルしていく予定です。ぜひお見逃しないようにお越しください。

写真 (写真3:三大観光コンテンツ)

写真 (資料4:麒麟がくる 京都大河ドラマ館広告)

(3)環境政策

「全国に一石を投じたい」という市長の言葉に表れているように、本市では、2020年8月1日からの施行を目指し、全国初のレジ袋禁止条例の制定を掲げています。地方小都市の施策について全国メディアが取材に来ることは多くありませんが、レジ袋禁止の方針を打ち出した「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」(2018年12月13日)の翌日は、全国各紙の紙面を亀岡市についての記事が飾りました。

私も年明けから市長や環境政策担当者とともに、企業や団体との協議の場に参加するようになりました。本市は2012年に内陸部の自治体として初めて海洋ごみの対策推進に向けた「海ごみサミット」を開催するなど、市をあげてごみ問題に長年取り組んできた経緯がありますが、「思いつきで政策をされても困る」「レジ袋禁止は次元の低い政策。もっと高次の環境政策に取り組んでください」など、市外に本社をおく企業の方々から厳しい声を頂くことも当初ありました。

根気よく協議を続ける中で、市内スーパー各社と協定を締結し、今夏からレジ袋有料化の実施に至りました。さらに、レジ袋禁止も消費者の理解を得られれば実施できる(得るための努力・広報周知を徹底しよう)という意見が主流になり、条例の素案を示しながら、より具体的な制度設計を議論するようになりました。また、ソフトバンク社をはじめとする賛同企業とパートナーシップを結んできており、各企業それぞれのやり方でごみ削減に向けた取り組みを一緒に進めていこうという機運が高まっています*12。

「何もしなければ埋立地が残り20年で満杯になってしまう」との課題を抱える本市は、ごみを出さない地域づくりを進める必要があります。企業や市民一人ひとりの理解と行動変容が求められるところ、レジ袋禁止条例は議論を喚起し、企業や消費者の環境意識を変える重要な役割を持ちます。意識を変えるには、環境への取り組みを理性だけでなく感性にも訴えかける必要があり、本市の環境政策は、アートやデザインの力を活用していることに特徴があります。

例えば、年数の経過により未使用でも廃棄されてしまうパラシュート生地を用いて巨大エコバッグ(フライバッグ)を本年7月に制作・展示した後、これに市民200人が型紙をあてて切りとり、思い思いのエコバッグを製作するワークショップを10月に開催しました。また、ロート製薬やグリコなどのロゴマークを手掛けた奥村昭夫氏の協力を得て、環境をテーマにした亀岡市のブランドロゴを生み出す取り組みを進めています。

同時に、レジ袋禁止をはじめとする議論の場を公開し、各種取組のマスコミ周知を徹底的に行いました。その甲斐もあってか、環境政策に対する市民理解も上がってきた手応えがあり、地元新聞が10月に行った意識調査結果では、レジ袋禁止条例素案への賛成が63%と過半を示しています*13。

この中で、私の仕事は、レジ袋禁止にとどまらず、ごみを出さない地域づくりに向けた政策の全体像を描き、企業活動や他の政策との連携を図ることです。

本市は、環境省が支援する持続可能な地域づくりである「地域循環共生圏づくり」を進める全国35の活動団体の一つに選定されており、環境・経済・社会の3側面に関する地域ビジョンをより具体化していきます。その際、亀岡市ならではの地域性を活かした芸術活動を、地域資源を価値化する柱の1つに位置付けています。アートを軸に、環境や農業、地域経済、観光など各種の要素を結びつけ、持続可能な地域の未来像を示す「かめおか霧の芸術祭2019」のメインイベントを来年1月18日~19日の2日間に渡り、市内で開催予定です。本市を包む霧が最も美しい季節ですので、上述の大河ドラマ観光と合わせて、ご覧いただければと思います。

写真 (写真5:共同開発したPepperによる環境教育)

写真 (写真6:フライバッグ写真)

(4)企業連携―ふるさと納税、RPAやAI

本市にとって、企業連携は大きなテーマになっています。地方創生を進め、時代にあった行政サービスを提供し、効率的な組織運営を行う上で、企業の事業ノウハウや技術サービスを利用することが不可欠であるためです。二つの取り組み例をご紹介します。

ア.ふるさと納税

昨年、過剰な返礼品競争とそれに対する総務省の規制動向が注目された「ふるさと納税」は、本市においては2018年実績で寄付金受入れ額が6億843万円と、京都府下市町村で最大の金額であり、災害等で財政調整基金の取り崩しが続いた中、重要な財源となっています。

何かと批判も多く、最終的には国税にも関わる「ふるさと納税」ですが、制度趣旨に基づいて取り組み、地域活性化につなげていくことが重要です。本市では、市長公室に専属の職員がおり、100を優に超える地元業者や大手ECサイトとの協議を日々行い、地場産品の開発や魅力の見せ方について、地域全体のレベルが上がるように取り組んでいます。

とくに、本市の返礼品のうち人気があるのは、肉や米、野菜といった農産物です。ふるさと納税利用者の4割が東京圏に居住しているというデータを踏まえると、東京という大消費地の顧客に対して外商し、自分たちの地域の商品がどのように評価されるのか明確になることは、事業の展開を考える一つの契機になっています。他方、ふるさと納税市場の利用者が本市や地場産品の魅力を知り、市場外でもリピーターになるというのが理想ですが、事業者へのヒアリングでは、そのような顧客の流入はまだ大きな流れにはなっていないため、今後取り組むべき課題だなと感じています。

イ.RPAやAI

「働き方改革の推進」といった文脈で、自治体においてもRPAやAIについて関心が高まっている一方、導入の有無については自治体間で開きが出ています。本年5月の総務省の研究会による調査では、(1)AIについて政令指定都市の6割で導入済み、2割が導入予定、またRPAについても4割が導入済み、4割が導入予定としている一方、(2)その他の市町村の7割がAIの導入予定はなく検討もしていない、また7割近くがRPAの導入予定はなく検討もしていないと回答しています*14。

RPAやAIの導入に関する費用対効果は自治体規模によっても異なりうるため、一概に言えませんが、本市は企業提案にもとづく実証事業により、いずれの導入も進みました。特にRPAについては、企画系統部署・情報系統部署の職員が中心になって、先行自治体の事例調査を踏まえ、RPAが適用可能な6つの対象業務を選定し、各業務時間について30%~80%台の削減率を記録しました(合計455時間の削減)。さらに本年度では、総務省のアドバイザー制度を活用したセミナー及び全庁ヒアリングを行い、適用業務や運用ルールを検討するためのワーキンググループを立ち上げてくれています。

実証事業においては、紙帳票を用いていることからRPA化が困難であった業務も、AI-OCRを導入することで作業の自動化を進める可能性を見いだせたため、本年9月の補正予算でAI-OCRを含めたRPAの導入経費を追加計上するなど、スピード感をもった取り組みとなっています。

写真 (資料7:持続可能な地域づくりに向けたビジョン)

(5)人材育成

亀岡市役所の職員数は600名を超え、地域最大の組織となっています。予算編成の査定や行財政改革に向けたヒアリングの場などで、幅広い職員の方々と議論をする機会があります。こうした場に共通する印象として、国や府の制度改正に即応し、他市の情報を集め、年間を通して計画的に事業を進めていくことは徹底されています。他方で、定量的な政策目標を打ち立て、それを実現しうる複数の政策を立案し、データの収集を行いながら検証を進めて、より適切な政策を探していく「PDCAサイクル」について、あまり意識されていない場面にも遭遇しました。

そこで、意欲的な20~40代の職員とともにデータに基づく政策立案(EBPM)に取り組む研修を本年2月から開催しました。参加表明した職員14名を3班に分け、各班が1つのテーマについてデータの収集・事例調査をし、その分析報告に対して、私がコメントを加え、次の課題を出すというものです。

そのうち一つの班は、「芸術祭を用いた地方創生」をテーマに半年間研究を進め、新しい文化政策の方向性を提言しうる内容となりました。こうした政策提言は、形にし、発信してこそ意味をもつため、内閣府主催の「地方創生☆政策アイデアコンテスト2019」*15に応募提出することとし、8月から10月にかけて、関連する文化政策や事業の分析をさらに進め、スライド資料の作成を指導しました。

当コンテストは2016年から始まり、2019年で第4回目の開催。昨年では全国から975件もの応募があった大会であるため、課題分析の充実、対応する政策提言について実施の際に集めたデータを用いた説得力の強化、さらには資料の構成や見やすさなど、大局から細部に至るまで研修メンバーと数時間の検討会を毎週重ね、資料を作成しました。

その労が報われ、近畿地方予選において最高位となる近畿経済産業局長賞を受賞し、近畿地方代表として、全国大会に臨むこととなりました。優勝チームを決めるべく、地方創生大臣などを前にプレゼンする最終選考が12月14日に都内で行われるため、研修メンバーの頑張りがどこまで届くか、楽しみです。

最後に

以上が、昨年7月の着任から本年11月執筆時点までに関わることのできたプロジェクトです。多岐に渡り、未知の分野もある中で、(1)データを集めた上で考えること、(2)指示だけでなく自分の手を動かしてみること、の2点が重要だと思っています。例えば、「広報の充実」など言葉でいえば簡単ですが、実際にHPを作成したり、アクセス解析を自らやってみることで初めて実態が分かりますし、時間やお金をどれほどかける価値があるのかが分かります。

また、政策の発信力を重視しています。どれほど精魂込めた地方創生の取り組みでも、人に気付いてもらえなければ何も始まらないためです。

こうした考えのもと、本市について発信するブログ記事を、色々な方に相談しつつ、着任後すぐの昨年7月から書き始めてみました。SNSや名刺のQRコードも使いながら、同僚たちとも協力してコツコツと発信を進め、「地方創生 ブログ」と検索すれば、検索トップに立つなど、多くの方に見ていただけるようになりました。

本稿の題名「かめはうさぎより遠くにいける」も、そのブログタイトルであり、本市の地方創生を発信するものです。

うさぎのように速く走ることはできず、掲げた目標が遠く見えたとしても、着実に歩めば、必ずたどり着けます。さらに多くの方々に出会い、アイデアや情報を共有できるよう挑戦を続けていきますので、ご紹介した取り組みや今後の展開にご関心があれば、ぜひご連絡を頂ければ幸いです。

写真 巻末データ

*1) 亀岡市民憲章

*2) 出典:亀岡市HP「人口統計」及び内閣府RESAS「人口マップ」(2019年11月17日取得時点)

*3) 国交省「国土のグランドデザイン2050参考資料」(2014年7月4日)p36

*4) 出典:内閣府RESAS「まちづくりマップ」(2019年11月17日取得時点)

*5) 出典:同上

*6) 車社会であるため、本市を貫く国道9号線は全国チェーン店でひしめき合っていますが、地元資本でなく、同じエリアでの再投資を避けるため、売上げが本市の経済活性化につながる効果は薄い状況です。

*7) 2019年現在J2の京都サンガF.C.のホームスタジアムとなる予定。国際試合を含めたサッカーのほか、ラグビーやアメフトも開催可能。21,600人収容の球技専用スタジアム。

*8) 2015年に5.5兆円であったスポーツ産業の市場規模を2025年までに15兆円に拡大することが目指されています(2019年6月21日「成長戦略フォローアップ」p125)

*9) 出典は同上

*10) 道路や公園等の公共インフラを整備・改善し、土地の区画を整えることで、エリア全体の利用価値を高める事業。

*11) 亀岡市のほか、岐阜県岐阜市、可児市及び恵那市の3市でも大河ドラマ館がオープン予定であるほか、滋賀県大津市及び京都府福知山市でも歴史展示を中心とするミュージアムが開設予定であるなど、大河ドラマにちなんだ歴史館設置が史上最多の年になります。

*12) 例えば、ソフトバンク社とは環境先進都市づくりに向けたICT活用及び環境教育の推進等を内容とする事業提携を結び、当提携の第一弾として、同社の人型ロボットPepperを導入する全国800校以上で利用可能な小学生向け環境教育プログラムを共同で開発しました。

*13) 2019年10月22日京都新聞

*14) 「地方自治体における業務プロセス・システムの標準化 及びAI・ロボティクスの活用に関する研究会」(2019年5月)

*15) https://contest.resas-portal.go.jp/2019/