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各地の話題/「ファイナンス」令和元年11月号

「北アルプスと蜃気楼の街」魚津

魚津税務署 総務課長 谷口 英二


1.はじめに

魚津税務署は、富山県東部に位置し、3市4町1村を管轄しています。

管内は、北西部が日本海(富山湾)に面し、西南部は一部地域(水橋地区)を除き、常願寺川を境界としています。また、南東部は立山連峰の山々に囲まれ、新潟県及び長野県と隣接する一方、この立山連峰を源とする黒部川、片貝川、早月川等の扇状地が豊かな平野を形成しています。

気候は北陸特有の多雨多湿型で、特に冬期は多量の積雪地帯となり、山岳地帯の高山では万年雪となることもあります。

この融雪が豊富な電力資源となり、また、農作物の貴重なかんがい用水をはじめ「黒部名水」・「穴の谷霊水」など、おいしい飲料水を提供しています。

平成26年8月には、立山連峰から富山湾まで高低差4千メートルのダイナミックな地形が織りなす固有の自然環境が評価され、富山県富山市以東9市町村にまたがる「立山黒部」が日本ジオパークに認定されました。

2.魚津の三大奇観(The three natural wonders)

イ.蜃気楼

蜃気楼は、大気中の温度差によって光が屈折することによって、遠方の風景が伸びたり反転して見えたりする現象です。魚津市は、富山湾沿岸でも格好のビューポイントとなっています。

ロ.ホタルイカ群遊海面

ホタルイカは、3月〜5月に、産卵のため大群となって浮上し、沿岸に押し寄せてきます。日本近海でホタルイカが海岸近くまで大群をなして集まるのは富山湾だけであるため、群遊海面は、昭和27年に国の天然記念物に指定されています。

ハ.埋没林

埋没林とは、森林全体が水没し腐朽しないまま残存したもので、魚津漁港の北側一帯で約1,500年前に水没した原始林の樹根が発掘され、昭和30年に国の天然記念物に指定されています。

写真【蜃気楼】

写真【ホタルイカ】

写真【埋没林】

3.立山〜中部山岳国立公園

北アルプスの主峰立山は、雄山、大汝山、富士の折立の三峰からなり、最高峰大汝山は標高3,015mです。

平成24年には、立山連峰の小窓雪渓ほか3箇所が国内初の氷河に認定されたほか、弥陀ヶ原高原も国際的に重要な湿地を保全する「ラムサール条約」に登録されています。

写真【雄山から見た室堂平と富山平野】

4.黒部峡谷〜黒部ダム

黒部川は流れが急峻なことから電源地帯として開発され、昭和38年に世界最大級のドーム型アーチ式の黒部ダムが完成し、高さ186mは日本一を誇っています。

昭和46年立山黒部アルペンルートが開通してからは全国的な観光地としてにぎわっています。また、宇奈月温泉と欅平を結ぶ黒部峡谷鉄道(通称トロッコ電車)も重要な観光資源となっています。

写真【黒部ダム】

5.海の恵み

富山湾は古くから豊富な漁業資源に恵まれ、沿岸漁業が盛んであり、漁獲量の多い魚種は、「するめいか」、「いわし類」、「ぶり」です。

特産的な魚種としては、「ホタルイカ」、「紅ズワイガニ」、「ゲンゲ(幻魚)」、「ウマズラハギ(如月王)」などがあります。

写真【ホタルイカ】

写真【紅ズワイガニ】

写真【ゲンゲ(幻魚)】

写真【ウマズラハギ(如月王)】

6.おわりに

魚津税務署管内は、ホタルイカ、紅ズワイガニ、バイ貝などの海の幸に恵まれているほか、海洋深層水で仕込んだ日本酒があるなど美味しい地酒(日本酒)がたくさんあります。

まだまだご紹介していない観光地もありますので、是非一度、こられんまいけ(おいでください)。待っとっちゃ(お待ちしています)。

[写真提供:魚津市、中新川郡立山町]


輪島

「能登はやさしや土までも」輪島

輪島税務署 総務課長 垣内 覚尋

1.はじめに

輪島税務署は、明治29年11月に設置され、明治42年10月に飯田税務署を統合し、昭和43年3月、現在地に移転新築されました。

日本列島の真ん中、日本海に飛び出た能登半島の先端部「奥能登」と呼ばれる地域に位置する輪島市、珠洲市、能登町、穴水町の2市2町を管轄しています。

管内は、能登半島最先端の禄剛崎を境に、奇岩怪石に富んだ荒々しい海岸線が続く「外浦」と、波静かな白い砂浜と緑の松が美しい「内浦」とに二分され、自然味あふれる景観が広がっています。

「能登はやさしや土までも」という言葉があります。人はもとより土までも柔らかい(優しい)、素朴で温かい風土と表されています。

それでは、魅力いっぱいの「奥能登」について、紹介させていただきます。

2.自然豊かな「能登の里山里海」

日本初の世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」。その能登半島の自然豊かな「里山里海」の地形を活かした名所やイベントがたくさんあります。

輪島市の白米千枚田は、海沿いの斜面に1,004枚の小さな棚田が広がっており絶景です。人と自然が造りあげた日本の原風景は、初めて訪れる人も、懐かしい気持ちにさせられます。毎年、10月初旬から3月初旬にかけイルミネーションイベント「あぜのきらめき」が開催されます。棚田に置かれた2万5千個のLEDがピンク、グリーン、ゴールド、ブルーで四季を表現します。満点の星空と海風に舞う粉雪と奇跡のコラボレーションにめぐり逢えたら感動することでしょう。

能登半島の最先端、珠洲市では、奥能登国際芸術祭が平成29年に開催されました。現在も一部作品を継続展示中です。「さいはて」ゆえに残された「忘れられた日本」とも言うべき原風景を世界から招かれたアーティストが、地域の潜在力を掘り起こしアートの力でその魅力を引き立てます。「さいはての芸術祭」。現在令和2年秋の第2回芸術祭に向け準備を行っています。

写真【白米千枚田 あぜのきらめき】

3.里山里海の恵み

輪島市は天然ふぐの漁獲量が5年連続日本一(2011-2015)。「輪島ふぐ」を商標登録し、市内の多くの旅館や飲食店でふぐ料理を提供しています。

能登町で水揚げされる「のと寒ブリ」は、極寒の日本海で育ち、プランクトンの豊富な富山湾で栄養豊かな小魚をたくさん食べ、丸々と太っています。身が引き締まり、脂が乗り最高です。

穴水町の穴水湾は「牡蠣」の産地として知られています。水深の深い場所で養殖されるため、身がギュッと締まって、やや小粒ながら味は濃厚です。

珠洲市の珠洲沖で獲れる新鮮な「あんこう」は、珠洲の冬を代表する味です。

そのほか、加能ガニ、イカ、能登牛、松茸、能登ワインなど、里山里海の恵みは数え切れません。

写真【輪島ふぐ】

4.キリコ祭り

夏から秋にかけて、あばれ祭り(能登町)や輪島大祭(輪島市)など、能登各地で200ものキリコ祭りが開催されます。

華麗で豪快なキリコ祭り。氏子たちがキリコと呼ばれる切子燈籠(神輿の足元を照らす御神燈)を担ぎ出し、町内を勇壮に練り回ります。

この能登一円のキリコ祭りは、2015年に「灯り舞う半島能登〜熱狂のキリコ祭り〜」として日本遺産第1号に認定されました。

写真【能登のキリコ】

5.来訪神 仮面・仮装の神々

来訪神行事とは、面や被り物、泥などをまとったものが、「来訪神」となって、正月や年の節目となる日に家々を訪れます。

夫婦の神様が家々の厄除けをする「面様年頭(めんさまねんとう)」や鬼の姿の神様が怠け者を退治する「アマメハギ」が、輪島市や能登町で行われます。

鹿児島甑島のトシドンや秋田男鹿のナマハゲなどと同様にユネスコ無形文化遺産に登録されています。

写真【面様年頭(めんさまねんとう)】

6.能登杜氏

南部杜氏、越後杜氏、但馬杜氏と並んで「日本四大杜氏」に数えられる能登杜氏。

酒造りの技術者集団で全国に名高い能登杜氏は、地元、北陸はもとより、近畿、中部、関東まで足を運び、能登四天王と称される名杜氏を輩出してきました。

輪島税務署管内には多くの酒蔵があります。その匠の技術を生かした地酒は、濃厚で華やかと評されています。

写真【酒造りの風景】

7.伝統工芸品

輪島塗は、木地づくりから塗り、加飾まで120以上もの工程を経て作られます。

蒔絵や沈金と呼ばれる加飾技法により堅牢優美と称される輪島塗。数百年以上の歴史を持つ伝統的工芸品ですが、椀、カップ、アクセサリーなど、今の暮らしに馴染むモダンなアイテムが人気です。

珠洲焼は、平安時代末期から室町時代後期にかけて珠洲市を中心に生産されていましたが戦国時代に忽然と姿を消し「幻の古陶」と呼ばれてきました。昭和54年に約500年ぶりに復興し、本年は珠洲焼復興40周年を迎えます。釉薬を使わず生まれる黒灰色の渋い色合いが魅力的です。

写真【幻の古陶 珠洲焼】

8.おわりに

これらのほかにも管内には、紹介しきれないほどの魅力がたくさんあります。

輪島ふぐや珠洲あんこう、のと寒ブリに穴水かき。それらの食材と相性のよい能登杜氏が心を込めて造った地酒とともに、輪島塗や珠洲焼の器でいつもと違った料理を食してみませんか。

首都圏から奥能登へのアクセスは航空機が便利で羽田空港から「のと里山空港」へは約1時間。魅力いっぱいの奥能登。いっかい来てみまっし(是非一度お越しください)。

[協力:輪島市、珠洲市、能登町、穴水町]


敦賀

「自然、歴史そして未来へ」敦賀

敦賀税務署 総務課長 入口 裕範

1.はじめに

敦賀税務署は、明治29年に敦賀郡(現在の敦賀市)を管轄区域として発足し、明治42年に三方郡を管轄区域としていた三方税務署を併合しました。

平成17年3月に当署の管轄区域であった三方郡三方町と小浜税務署の管轄区域であった遠敷郡上中町が合併して「三方上中郡若狭町」が発足したことに伴い、平成17年7月、財務省令により若狭町全域が当署管轄となりました。

中心市である敦賀市は、周りを敦賀三山(西方ヶ岳、野坂岳、岩篭(いわごもり)山)や木の芽峠など、500〜900mの山々に囲まれています。また、北西から北にかけて扇状に開けている敦賀湾は東西8km、南北12km、海岸線は54kmにわたり、敦賀港は古来より天然の良港として有名です。

また、整備新幹線計画については、平成24年6月29日に金沢〜敦賀間113kmの着工が認可され、終着駅として令和4年度までの開業を予定しています。

それでは、敦賀の産業と観光について、紹介させていただきます。

2.水産物加工業

敦賀市は、江戸時代初期の河村瑞賢による西廻り航路の確立(1672年)以降、北前船により松前物と呼ばれる蝦夷地のニシンや昆布が大量に入荷するようになったことから、これに関連する伝統的な水産加工業が盛んです。

昆布加工では、酢に漬けた昆布を特殊な包丁で削った薄絹のような「おぼろ昆布」が、全国生産量の8割以上を占め、敦賀市内に約100人いると言われる手かき職人の伝統技術に支えられています。

また、蒲鉾は日本海で捕れた新鮮な白身の魚を原料に、蒸しあげてから表面をみりん焼きにするのが特徴で、美浜町においては、鯖を糠漬けにした「へしこ」の生産にも力を入れています。

3.気比神宮

702年(大宝2年)の創建と伝えられ、「けいさん」の愛称で親しまれ、北陸の総鎮守(越前国一の宮)として古くから尊崇を集めています。

戦国期に兵火に遭い、江戸時代に再建。1945年(昭和20年)の敦賀空襲では、主要な建造物を焼失しました。その後、工事を繰り返し、現在、美しく荘厳な社殿が見られます。戦火を免れた大鳥居(重要文化財)は、木造では日本三大鳥居の一つに数えられています。

写真【気比神宮】

4.福井県年稿博物館

三方五湖の中で最も大きな湖、水月湖。その湖底には7万年以上の歳月をかけて堆積した世界でも他に類を見ない「年稿(ねんこう)」と呼ばれる縞々の地層があります。

水月湖は水深が深く、湖内に直接流れ込む大きな河川がなく、その流入などで湖底の堆積物がかき乱されることがないため、年稿が一枚ずつきれいに積み重なっている状態が保たれています。福井県年稿博物館には、その45mにも及ぶ年稿の実物がステンドグラス(写真)として展示されています。

写真【福井県年稿博物館】

5.小刀根トンネル

敦賀市・刀根集落を過ぎた所に、旧北陸本線時代の「小刀根トンネル」が残っています。総高6.2m、前幅6.7m、総延長56mの明治14年に貫通したトンネルは、日本人技師により設計された最初のトンネルであり、建設当時の姿を今に伝えるものとしては日本最古の鉄道トンネルとなっています。トンネルの形は馬蹄型のレンガ積みであり、入口上部の要石には「明治十四年」の文字が刻まれています。

敦賀には旧北陸線トンネル群として小刀根トンネルを含む13基のトンネルが掘られ、そのうち11基が現在も残されています。

写真【小刀根トンネル】

6.松尾芭蕉像

敦賀は俳人・松尾芭蕉が奥州や北陸を巡る旅の途中で訪れた地として知られています。芭蕉は元禄2年(1689年)8月、気比神宮や金ヶ崎・色ヶ浜等を渡り歩き次のような多くの句を詠みました。「奥の細道」の中に記されているそれらの句は、今も市民に親しまれています。

現在は、気比神宮には銅像をはじめ、芭蕉が詠んだ句を刻んだ碑が建てられており、全国の芭蕉ファンが訪れる観光スポットとなっています。

・名月や 北国日和 定めなき

・月清し 遊行の持てる 砂の上

・ふるき名の 角(つぬ)鹿(が)や恋し 秋の月

・月に名を 包みかねてや 痘瘡の神

写真【松尾芭蕉像】

7.弁天岬

美浜町久々子海岸の西端にある弁天岬。

かつて若狭地方を訪れた弘法大師がこの地を通った際、村人が地元に住み着いた大蛇の悪行で苦しんでいるのを救ったという言い伝えがあり、これを弁財天として祠におまつりされたとされています。大師堂の前にある海蝕洞が荒々しい日本海の風景を醸し出しています。地元地区では親しみを込めて「弁天様」「弁天さん」などと呼ばれており、毎年7月中旬には盛大に弁天祭が行われます。

写真【弁天岬】

8.屏風ヶ滝

美浜町新庄地区にある渓流沿いの若狭自然歩道を歩いていくと、突然迫力のある岩盤が現れ、そこに勇壮な姿を見せる「屏風ヶ滝」。高さ約20m、三面懸崖絶壁に流れ落ちる様子は、自然の力強さ、美しさを実感できます。

また、季節の変化に応じて多種多様の景観も呈しており、マイナスイオンが溢れる、まさに、「山の中のオアシス」です。

滝の岩肌に不動明王の図が線彫されており、別名「不動滝」「ふどうさん」とも呼ばれています。

写真【屏風ヶ滝】

9.三方五湖

美浜町と若狭町に跨って位置する湖。

三方、水月、菅、久々子、日向の5湖からなる「三方五湖」は、全て繋がっている状態であり、それぞれが海水・淡水・汽水と違った性質を持っており、水の色が四季折々に不思議な色彩の変化を見せるので、「五色の湖」とも言われています。

写真【三方五湖】

10.三方湖畔の梅林

三方五湖の中の三方湖から水月湖畔までの350haに約8万本余りの梅の木が並んでいます。3月になれば、一斉に白い梅の花が咲き、山々の緑、湖の青、そして湖畔に咲き誇る白梅の風景が見事なまでのコントラストを醸し出します。この梅林で収穫した梅は、若狭の名産品として全国に出荷され、人気を博しています。

写真【三方湖畔の梅林】

11.赤レンガ倉庫

1905年(明治38年)、外国人技師の手によって建てられ、当時は石油貯蔵庫として使われていました。欧亜国際連絡列車を敦賀港駅からロシアを経てヨーロッパに繋げる国際都市として敦賀が繁栄していた、明治中期から昭和初期の敦賀港を象徴する施設の一つです。

6本の柱の内側に壁を設け、内部が柱のない空間になっているのが大きな特徴です。

2009年(平成21年)1月、北棟、南棟、煉瓦塀が国の登録有形文化財に登録されました。

現在は、「鉄道と港のジオラマ館」と「レストラン館」として生まれ変わり、倉庫前の広場は、訪れた人々の憩いの場になるよう「オープンガーデン」として開放されています。

写真【赤レンガ倉庫】

12.北陸のハワイ「無人島 水島」

敦賀半島の先端近くに浮かぶ水島は、全長500mほどの小さな無人島であり、砂州で結ばれた2つの小島が透明度の高い海に細長く伸びています。白い砂浜と青い海のコントラストはまるで南国!「北陸のハワイ」と呼ばれる美しさです。

島には木々がこぢんまりと茂っており、夏には海水浴、ウィンドサーフィン、ダイビング客でにぎわっています。

写真【無人島 水島】

13.おわりに

敦賀税務署管内には、カニやフグ、昆布などの美味しい食べ物、江戸時代を通じて繁栄した宿場町の「熊川宿」、冷水に瓜をつけると割れるほどに冷たいという伝承に由来した「瓜割の滝」など、まだまだ紹介していない魅力がたくさんあります。

是非一度、来てなぁ!

[写真提供:福井県、若越印刷(株)]

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