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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(令和2年6月23日(火曜日))

【質疑応答】

問)昨日の経済財政諮問会議で、民間議員から「中期的には財政健全化を確実なものにしていくべき」と、25年度のプライマリーバランス黒字化目標を目指す姿勢を示した提言がありました。一方でエコノミストの間では新型コロナウイルスの影響でGDPが元の水準に戻るには3年から5年程度かかるのではないかという見方が強まっています。税収も厳しい環境で残された時間も少なくなる中、PBの実現に向けた今後の道筋を大臣はどのように描かれていらっしゃいますでしょうか。

答)ご指摘の提言というのは諮問会議に限らずいろいろなところから出されているところなので、その提言の内容はよく承知していますけれども、今回のこの感染症に伴う経済の落ち込みというのは間違いなく足元のプライマリーバランス、いわゆる基礎的財政収支に関しては悪くなるのははっきりしているんだと思いますが、2度にわたってこれまでにないような補正予算を積ませていただいて、本予算が100兆円なのに補正予算が2回にわたって事業規模で230兆円となっていますから、少なくとも大きな影響が出る。目先で言えば事業とか、その事業が継続していることによって雇用とかをきちんと守る、そういったことに焦点を合わせていますので、それが結果として底を打ったときにちゃんと回復できる元をつくっておかないと、底が抜けたような形にならないようにしておかなければいけないということで、この数カ月ずっとやらせてきていただきましたので、それが結果としてGDPの回復につながり、GNIにつながり、そしてプライマリーバランス、基礎的財政収支というものの改善を目指していくということになるんだと思います。その上で経済財政運営に当たって一番厳しい状況に置かれていることになる国の財政事情を、これは前からよくないわけですから、念頭におきながら、経済の再生・活性化と財政再建の両立というものはずっとこの内閣最初からですから、そういったことをやっていかなければいけないというので、直ちに黒字化目標を見直すとかというような話もありますけれども、今直ちにそれをやるということは考えておりませんので、今言った事業規模230兆円が今後どういった形で出ていくか等、腰を据えてよく議論してから考えなければいけないところだということでしょうね、今の話は。

問)キャッシュレスのポイント還元制度があと1週間ほどで終了するのですけれども、消費税増税時の平準化策のために行われて、これでキャッシュレス決済が広がった一方でコンビニなどの大手の傘下での利用が多かったとも言われていまして政策目的とのずれも指摘されています。国費を確か7,500億円ぐらいつぎ込んだ政策でしたが、今大臣はどのように総括されていますでしょうか。

答)キャッシュレスにつながったというのは、間違いなく結果として増えていますから、それなりの効果は出たということだと思いますね。コロナももう1つそれに追い打ちをかけた形になってませんかね。その意味ではカード化とかクレジット化というものは今のキャッシュレスという時代に合わせれば1つの成果が出てきていることは確かでしょうね。そう思います。

問)第2次補正予算を受けて多額の財政赤字が膨らむということで、S&Pが格付けの見通しをポジティブからニュートラルに引き下げたということがあったと思います。格付け自体はA+で変わらないものの、S&Pが格付けの見通しを、格付け自体ではなくて格付けの見通しを引き下げたというのが第2次補正予算に合わせて行われています。それに対する受け止めがもしありましたらお願いします。

答)格付けというのは昔、ボツワナと同格付けになる可能性があったというのを出したときの日本の国際局長か財務官は今の日銀の黒田総裁だったと記憶しますけれども、何となくあれ以来その程度のものなんだと思っていますので、私自身は。ただし、今言われたものでそういったものは一人歩きしますので注意をしておかなければいけないということだとは思いますけれども、今回はドイツですら財政出動をやるというようなところまでなってきているということなんだと思いますけれども、日本もそういったことを覚悟して経済を活性化させ、再生しない限りは財政再建もできないというのをはっきり私共、最初からそう申し上げてきましたので、今回はそちらの方を優先というのでやらせていただいて、結果としてマーケットではどんな反応になったかといえば、これだけ出せば円安に振れるとか金利が上がるとかということになるのが普通。私が習った学校の経済学ではそういうことになることになっているんだけれども、今回は全くならない。金利は変わらず、対ドル交換レートも107円前後でほぼ一定ということになっていますから、そういった意味ではマーケットの信頼というものはそれなりのものを我々の過去の実績がそれを補って、少なくとも今回は大きな変動がなくてこれまで来ているということなんだと思いますので、これを我々は今からよくしていく方向で動き始めますから、補正予算等が経済に与えていく影響がいい面に出てくればそれはそれなりのものとして格付けが下がるなんていうこともなく、そのままいくということになるんじゃないでしょうか。

問)OECDとG20で進めている経済のデジタル化に対応するための国際課税制度についてお尋ねします。先週アメリカがOECDの議論を今は一時停止すべきだというふうに提案したと報じられています。今後日本の立場としてはどんなふうに交渉に参加するとお考えでしょうか。

答)これはなかなか難しいね。7年前にBEPSの話を始めて、それがずっとつながって今日まで来たのですけれども、少なくとも今回の中で中国関係の大きなところ、ファーウェイの話やら何やら絡まって、いろいろなものが複雑に絡み合っているんだとは思いますけれども、これを欧州だけでやるとか、アメリカは別のやつでやるとかというのをやっていると効果がなかなか上がりにくい。これはみんなでせーのでやらないと、なかなか効果が上がらないから7年かけてゆっくりこれまでやってきたのですけれども、今年中に、2020年までにサウジアラビアで決着をつけるという方向で、今まだ動いていますから、昨年日本でやったときにほぼその方向を出していいところまで来たんですけれども、ヨーロッパの方で、フランス等が先にスタートさせたのが引っかかってアメリカでまたということになったり、ヨーロッパとアメリカの間でまだまだいろいろ小さな違い、ルールのかけ方の話、税金の取り方、かけ方の話でまだもめているんだと思いますけれども、アメリカ・フランス等の間が特に今わかりやすく意見が対立しているような気がしないでもありませんけれども、とにかくまとまる方向にしないと効果が上がりませんから、我々としては今からこれでどうだというふうな案があるわけじゃありませんから、そういった意味で両国で話し合ってもらわないといけないところなので、もう少し話し合うという期間、時間をかける、そういった機会をもっとつくるということをやって話をさらに進めていかないといけないでしょうね。その方向で動かなければいけないのだけれども、どっちが効果があるかというのは意見の分かれるところですから。

(以上)