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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和元年10月1日(火曜日))

【冒頭発言】

今日から実施されます消費税率の引上げにつきましては全世代型の社会保障の構築に向けて社会保障の安定財源というものを確保するためのものであって、極めて重要な意義があるのだと考えております。また、この消費税率引上げに合わせて飲食料品等に関してそのまま8%に据え置くという軽減税率というものが導入されております。先程の閣議において私から各大臣に対して総理のご指示等も踏まえて軽減税率制度、これは初めてやるわけなので、その円滑な実施や中小企業、小規模事業等への消費税の転嫁拒否などに対する監視など、消費税の円滑かつ適正な転嫁というものの確保などについて協力、配慮等をお願いしたところです。 

【質疑応答】

問)今おっしゃっていただいた点とも重なるのですけれども、消費税率の10%への引上げが今日1日に実施されました。軽減税率も導入されましたが、今回の消費増税の持つ意義を改めてどうお考えか教えてください。

答)消費税率の引上げについてはご存じのように日本の場合は急速な少子高齢化、長期的には日本にとって最大の問題だと思っていますけれども、こういった情勢、状況を背景として、年金、医療、介護等の社会保障給付が大きく増加をするということで、予算の話がよく出ますが、予算の中に占める社会保障関係費は3割、そのうちで国債等の金利等を除けば4割というものを占めておりますので、そういった意味では今後この社会保障制度を持続可能なものにしていくということに関しては不安等がよく言われるところなので、全世代型の社会保障というものを構築していくためにはどうしてもこういった制度が必要だというふうに考えております。今回の消費税率の引上げというのは、前回5から8に上げるときに当たって、いわゆる駆け込み需要等があったということで、あれは4カ月か5カ月ぐらい前から随分そういったことが言われていたのですけれども、今回はそういった経験を踏まえてこの軽減税率制度を実施する等のほかに、この社会保障を経て幼児教育、保育を無償化しますとか、またキャッシュレスの進展等を考えてポイント還元とか、プレミアム商品券とかというのをやらせていただきましたし、また住宅、自動車に対しての購入支援など、経済とか景気とかというものに対する影響を考えて十二分な対策を講じたと考えているところです。今までのところ、前回のような大きな駆け込みがあったという話は上がっていませんし、少なくともそういった駆け込みがなければ、その後の反動減というものも、それでほぼ相対的にないというように考えられますので、そういった点は、今の点は前回に比べればと思っていますけれども、これからどんなことが起きてくるかよくよく経済運営というものに関しては注意を払って万全を期していかなければならないところだと思っています。

問)安倍内閣では14年に続いて2回目の消費増税になりました。5年半という比較的短い期間で2度の消費増税が実現した理由をどう感じていらっしゃるかということと、財政再建は引き続き課題となりますが、将来の消費増税に今後の政権はどのように向き合うべきだとお考えでしょうか。

答)今の状況というのは、消費税というものに関するいろいろな形で社会保障というものに対して全体としての理解というものが今までに比べて理解が深まってきているということは言えるのだと思うのですけれども、今後これがどういった形で定着していくか、この数カ月間よく見ていかなければいけないところだと思っています。いずれにしても今後この政権がきちんとした、安定したものであれば、それなりのものができていくのだと思っていますし、今後についてはまだ今上げたということが始まったばかりですから、しばらく軽減税率の話やら何やら見てもごちゃごちゃする可能性というのはなきにしもあらずでしょうけれども、大手等のレシートを見ると、そのレシートの内容はもう、これが8で、こっちが幾ら、ですから42円とか、別々に書いてあったけれども、そういった形のものができ上がってきつつありますので、混乱するという可能性がゼロではないとは思いますけれども、少なくともヨーロッパで軽減税率というものはこういうレジの機械を使わず手計算でやっていた時代も、私が学生のときはそうでしたんですが、そういったようなものが今定着していますから、日本の場合、計算能力が極めて高いという国民性だそうですから、そういった意味ではスムーズにいけるのではないかと期待していますけれども、協力してやっていかなければいけないところだと思っています。

問)金融担当大臣として、かんぽ生命保険の不適切販売問題についてお伺いします。昨日、日本郵政グループが中間報告を公表して、過去5年間で法令違反や社内ルール違反が6,327件あったことを明らかにしました。これに対する受け止めと、また、この6,327件のうち約1,400件に法令違反の疑いがあるとしています。これまで会社側は保険業法違反で金融庁に報告していた件数は例年20件前後としていまして、随分規模として増えていますけれども、これについてのご所感をお願いします。

答)ご存じのように昨日、中間報告を公表した際に法令違反の可能性がある事案が1,400件程度ある旨を言及したことは承知していますが、これは引き続き調査しているところなので何とも言えないのですけれども、日本郵政グループがきちんと今後ともこの調査を継続してやってもらわなければいけないところですが、根本原因というのをしっかり解明しなければいけないところですよね、日本郵政グループとして。そして、抜本的な改革をするということをしてもらわなければいけないところが、これは会社としてやらねばならないところだと思っていますので。金融庁としては立入検査等を実施していますので、この検査結果というものを踏まえて、我々としてはその必要に応じて適正に対応していかなければいけないところだと思っています。

問)また消費税の話で、10%への引上げというのは安倍総理は過去に2度延期されたわけですけれども、今回このタイミングで実施できた要因は何が大きかったのでしょうか。

答)日本の経済というのは確実に、回復していますよね。今は求人難ですから、明らかに世の中の景気というものが大きく変わったというのは間違いない、この7年間の上ではっきりしている流れなのだと思っていますけれども、そういった意味では景気が回復してきているということと、この7年間の間に総裁選挙を入れればほぼ毎年選挙したような感じですけれども、国政選挙で衆議院、参議院、それぞれで勝たせていただいたという意味では政権が安定しているといったようなこと等が大きく影響しているかなという感じはしますけれども。企業収益は史上空前、皆さん方の個人預金というものも、不景気だ不景気だと言う割には個人預金は増えている。増えているというところが、それはいろいろ理由がありますよ。給料が上がったから増えている部分もある。しかし多くの人の世論調査を見れば、買いたいものがないという答えが出てきているのですよね。こういったようなものは将来、正直考えないといけないので、企業が長い間かけてR&D、研究と開発、そういったようなものに対する投資比率が多分下がっているのだね。正式に分析したことはないけれども、多分経産省あたりが持っている資料なのだろうけれども、そういったものからいくと長期的な新しい商品開発をやる金を惜しんで、もしくは蓄えて、内部留保のまま、たまりにたまって460兆ということになっているのだけれども、個人の方も同様に買いたいものがないから、将来が不安だから等で預金・貯金がものすごい勢いで増えていますから、この7年間を見ても。そういったものを考えると今後、そこらのところをどうやっていくかというのを考えないと、今よくなったというのは、現場はよくなった、当面よくなっている、現状よくなっているけれども、中長期的にはよくよく考えないと新しいものが出てこないということで、設備投資もなければ、当然古いものになると生産性が下がりますから、そういった意味からいくとこれは長期的には問題なのだというところも併せて考えておかないといけないのかなという感じはしますね。

問)今回あらゆる対策を打たれたということで、先程もあったように反動減があまりないかもしれないという言葉でしたけれども、そうなると消費税は怖くないというか、今後の何か試金石になるような点もあるのでしょうか。

答)今言われている話で消費税が怖くないという発想がどうして出てくるのかが、もう少し説明しないとあなたの話はよく理解されないと思いますけれども、消費税という税金というのは、いつのものでも税金というのを歓迎するというのは、これは個人でも企業でもほとんどないのですよ。怖くないというのはどういう感性だか知らないけれども、少なくとも消費税導入に当たってはこれまで、最初のときで4年かかっていますから、5から8に上げてから4年かかっていると思いますけれども、その間景気は間違いなくよくなってきた中で予定を2回引き延ばしていますから、そういった意味では結構それなりの、慎重にも慎重の上に時間をかけてやってきていると思っていますので、まだどういう結果になるかわかりませんから、あなたが言うように怖くないというような感性は少なくとも国会議員、もしくは財務関係に詳しい人ならその種の意識はないと思いますね。

問)今回消費増税が、これまで4月に増税を行ってきたと思うのですが、今回10%のときは10月になりました。駆け込み需要、反動減の影響という意味で10月に消費税を引き上げたという意味合いは影響したのでしょうか。

答)どうでしょうね、それが4月だったからあったろう、10月だったからなかったというようなことを示す数字なり、そういったものを裏付ける数字の調査はありません。

(以上)