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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和元年9月3日(火曜日))

【質疑応答】

問)来月の10月の消費増税まであと1カ月を切りました。前回2014年の増税時には駆け込み需要が発生し、その反動による消費の落ち込みが見られましたが、今回の増税を控えた現時点までの個人消費の動きと10月以降の反動減のリスクをどのように考えていらっしゃいますでしょうか。大臣のご見解をお聞かせ願います。

答)前回2014年のときには駆け込みとか反動減とか、いろいろあったのに比べて、今回は幅が1%低いということもありますでしょうし、また、よく駆け込みの対象となる住宅とか自動車とか、そういったものに関していろいろな平準化対策をやらせていただいたこともあって、車はほとんどそういった動きがありませんし、住宅も前に比べれば非常に少ない形に見られますので、前回に見られたような大幅な、少なくとも駆け込み需要が今見られていないと思っていますので、細かくもう少し見ておかなければいけないところだとは思いますけれども、いずれにしても今現在、この数カ月間そのような動きはないということが言えると思います。

問)企業の内部留保が拡大していることについてでございます。昨日発表されました法人企業統計で企業の内部留保に当たる利益の剰余金が、昨年度なのですけれども、2018年に463兆円に達して7年連続で過去最大を更新しました。改めてこの水準についてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。また、とりわけ資本金が大きい、資本金10億円以上の大企業で内部留保の伸びが大きいことについてどのようにお考えでしょうか。大臣のご見解をお聞かせください。

答)これは何年になりますかね、そういう話をし始めて随分長くなるのだと思いますけれども、少なくとも企業が利益を出したら、その利益は配当、従業員の給与、設備投資等に回していって企業というものは転がっていくのだと思っているのですが、少なくともこの6年間ぐらいで見ると労働分配率なんていうものも下がっている傾向にありますし、給与もこのところプラス2%等のものが出てくるようになりましたけれども、最初のうちはそうじゃありませんでしたし、設備投資も10数兆円、いわゆる企業として出すべきパーセントからいったら多くのものはかなりな部分、利益のほとんどが内部留保に充てられてみたり、自己株償却に充てられたり等いろいろなものがあったのだと思っていますが、今回、今16兆円増えているという話でトータル460兆円を超える話になっているのは事実ですけれども、前回は40兆円行っていないか。去年、40兆円を超えましたか。

問)去年は、2017年度は446兆円です。

答)昨年はいくら増えていましたか。

問)2017年度は16年度に比べて、406兆円から446兆円なので40兆円程度増えております。

答)その前の年は。

問)その前の年は377兆円から406兆円なので29兆円ぐらいです。

答)内部留保が大体その数年間20兆円台だったのですよ、私の記憶では。去年が40兆円増えて、今年は16兆円、そういった意味からいったら減ったんだよね、比率の話。増えているじゃありませんかというだけでいったら、去年に比べて増え方は3分の1に減っているわけだから、そういった意味では随分違ったものになってきているのだとは思いますけれども、それでも内部留保のほかの、いわゆる給与とか設備投資とかというもの等にもうちょっと回っておかしくないのじゃないかなという感じがしないわけではありませんけれどもね。前年比で増加するなど、いずれにしても、とにかく企業は収益が出ているから増えているのであって、それなりにいいことなのだと思っていますけれども。資本金10億円以上なんていう話が出ていましたけれども、企業の内部留保を10億円以上の企業と見ると、この中では16兆円のうちほとんど、17兆円ぐらいは全部大企業の分だろう。そうなっていませんか。資本金10億円未満の企業に比べて、利益が高かったのは10億円以上の大企業の方が高かった。したがってその分だけ内部留保が増加したのだと思っていますけれども、いずれにしてもこういった利益が出た分を企業がずっと拡大再生産していく等の努力をしていくためには、いわゆる設備投資とか、またM&Aとか、いろいろなものがあるのだと思いますけれども、従業員の給与というものは少なくとも労働分配率等が昔は70%台、今は60%台まで下がっていると思いますから、そういったようなことも含めて、いろいろなものに活用していくというのはこれまでも要請をしているとおりなので、特にそのことに関しては、前年度に比べれば少なくとも内部留保の絶対量が減っているということが言えるかなという感じはしますけれどもね。

問)今日、閣議の前に開かれたデジタルガバメント閣僚会議の中でマイナポイントという消費活性化策の方向性が決定されております。マイナンバーカードを持っている人に対して民間のキャッシュレス決済手段にチャージするときに政府が例えば25%とかプレミアムを上乗せしてあげるという制度で、この10月から始めるプレミアム商品券とかキャッシュレスのポイント還元が来年度に切れた後の消費活性化策ということですが、こういった策の意義、必要性をどのようにお考えか、改めて教えてください。

答)マイナンバーカード持っていますか。

問)すみません、まだ保有していないです。

答)経済部で持っている人は半分以下みたいだね。さすがに国会議員、閣僚はみんな持っていたね。その後ろの席に座った2列目のお役人も全員持っていたな。聞きたいことがあるけれども、持っていると手を挙げた人、何に使いましたか。

問)ほぼ使う機会がないです。使った機会ないです。

答)持っているけれども使ったことがないのだよね。ほとんどないはずだね。ただ、使っている人いるのですよ、これ。例えば免許証がなくなった、取り上げられたとかというので80歳以上の身分証明証、これが一番なんだ、顔写真も載っているし。そういうのに使っていますね。使う必要がないものに幾らお金をかけているか知っていますか。スタートのときに幾らお金をかけて、毎年幾らお金がかかっているか。前から言っている。だけど、やり始めるときに、個人情報の漏洩になるからって言って普及しないようにしちゃったのだよね、これ。これが普及すると、例えば病院に行きました、信用できないと。セカンドオピニオンだといって別の病院に行きました。サードオピニオンといって、もう1個聞きました。みんなそれぞれ、この薬がいいですよと薬をもらったとして、3カ所とも同じ薬ということになった場合、大多数は税金でその薬代を払うことになる。だったら、その3つが一緒になっていることがないようにちゃんと、1つの病院で出そうと思ったら、おたく最初の病院でもらっているじゃないか、その薬でいいですよということになるでしょう。そうすると薬代は3分の1になるんだな。いや、してでも売ったとするなら、ちょっと待ってください、おたくに入っている情報は、最初の病院からもらっているのがわかった上でまた同じ薬を2つめの病院で出したら、それは明らかに(おかしい)というような話が言えるでしょうが。そういったようなことやら何やら、使い道はいろいろあるのですよ。情報としてね。そういった意味の話で、とてもじゃないけれども利用範囲が少ないから持っている人でも使ったことがないということになっているのだよ。それが少なくともそういったように動くようになり始めたということなので、それなりの効果が上がってくることを期待しますよと思っていますけれどもね。

問)つまり消費活性化策とは言っていますけれども、そういう金銭的なメリットを与えることで普及を後押しする狙いというのが結構大きいということでしょうか。

答)ポイントがあってどれくらい消費が活性するかという答えがまだ見えていない段階で、そういうことを言う人がいるかもしれないし、するかもしれないよ。わからない、こればかりは。結果論だからわからない。できるであろうという予想であって、なかなかその結果が今の段階でどれくらい出るかはわかりませんな。

問)サウジアラムコの上場のことについてお伺いしたいのですけれども、サウジアラムコが東証での上場を検討しているという報道がありました。その背景にはロンドンとか香港とか、そういった市場に比べて政治が安定しているということが1つの要因というふうに言われています。政治の安定をもとに巨額の企業の上場を海外から誘致するということになれば日本の金融資本市場にとってどのような意義があるというふうに考えられますでしょうか。

答)サウジアラムコという大きな会社ですけれども、そのサウジアラムコが東証で上場するということは、それはそれなりにいろいろな意味で大きな取引対象になり得る企業が日本で資金というものを手に入れようとするというのは、日本のマーケットというのがそれなりの信頼があるということだろうし、円が比較的安定しているということにもあるのだろうし、いろいろな意味で投資で儲かったと思ったら、そこの平価がドンと下がったらおよそ意味がなくなりますから。そういったことを考えて東京証券取引所に目をつけたというのは前向きに考えて評価してもいいんじゃないですかね。

問)冒頭ありました駆け込み需要の件なのですけれども、平準化対策の効果ができているという見方がある一方で、そもそもちょっと消費が弱いのではないか、単純に消費が弱くて、そのことが反映しているだけなのではないかというところがあるのですが、平準化対策の効果なのか、増税を前にして財布のひもを締めるという消費の弱さなのか、そのあたりをもう少し詳しく伺えますでしょうか。

答)一般の人がどうとっているか、それはわかりませんけれども、我々の見ているのは答えしか見えませんから。我々は結果であって、駆け込み需要が起きて、反動減が起きるということが平準化されるというのが我々の目的でやっていますから、その結果がそれなりの、今の前半は出ている、前半というのは駆け込みの部分では出ているというように理解しています。

問)かんぽ生命についてお伺いいたします。10月から順次営業活動等の再開をこの間決めましたけれども、まだ最終的な調査が終わっていない段階での営業再開というものに対して内外からも不安の声が聞かれています。その件について大臣のご見解をお聞かせください。

答)かんぽ生命の話ですけれども、これは8月の終わりだったかな、日本郵政グループの方からそのような発表があったというのは知っているけれども、ちょっと個別の会社の経営判断について、今コメントするということは差し控えたいと思っていますけれども。いずれにしても、不利益を被ったと思われる顧客への対応というのはきちんとやってもらわなければいけないというのが第一点ですかね、我々の立場からすると。それで今後、そういった顧客に不利益が生じないようにするという、役所用語で言えば、抜本的な改善というようなことを取り組んでもらう必要があるというのが一番のところなので、そこらの経営内容について個々の企業の判断なのでしょうとは思いますけれどもね。

(以上)