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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(令和元年5月4日(土曜日))

【冒頭発言】

まず、昨日は午前中ADBの総会開会式に出席をしております。午後はフィジーのサイェド・カイユム司法長官、ADBの中尾総裁、それからウズベキスタンのガニーエフ副首相と面会をしております。

本日は午前中ADBの総務セミナーに出席、午後はADB総務会のビジネスセッションで総務演説を行いました。午前の総務セミナーでは持続可能な開発に向けた観光業の役割について議論が、これは主題だったのですけれども議論されて、私からは多くの観光客を安定的に迎えるためには、インフラの整備に量と質の両面から取り組むことが重要で、特にアジア太平洋諸国においては、自然災害に強いインフラの整備が必要であることを指摘しております。

また、外国人観光客が大幅に増加している最近の日本の経験についてもお話をさせていただき、ビザの戦略的緩和や消費税の免税店の拡大、顔認証ゲート、そういう最先端の技術を活用した出入国審査の実現や公衆トイレの整備促進など、ソフト・ハード両面で国を挙げて取り組んでいることを紹介しております。

午後の総務演説では、まずADBの長期戦略である戦略2030に関する日本の考え方について述べております。具体的には、ADBの限られた資源を有効に活用するためには所得の低い国、また島しょ国など脆弱な国に支援を重点化していくことが必要であること、また高中所得国については、戦略2030にうたわれているように支援の量よりも、知識や経験の共有などの質が重要であること、そして中でも卒業の所得基準に達した国々については、支援の対象を卒業につながる分野に重点化して、国別パートナーシップ戦略において、卒業への道筋というものをしっかりと議論していくべきであるということを強調しております。

また、質の高いインフラ投資、自然災害に対する強靭性の強化、保健、債務持続可能性の確保など開発分野における日本の優先事項について、ADBと一緒に積極的に取り組んでいくということを申し上げております。

いずれにしても一昨日から本日にかけて、マルチやバイの様々な会議を通じてアジアの金融協力の強化、ADBの戦略的方向性、二国間の関係強化などについて議論を深めることが出来て、実りの多い3日間であったと考えております。

私の方からは以上です。

【質疑応答】

問)中国の卒業問題に関してですが、一昨日のバイ会談、更に先程の総務演説でも触れられておりましたが、各国らの理解というのは得られてきたという手応えは如何お考えでしょうか。

答)そうでしょうね、そう思いますね。

問)日本時間の今朝なのですが、北朝鮮が短距離の飛翔体を日本海に発射したという報道がなされています。仮にミサイルとすれば、一昨年11月以来1年5カ月ぶりということですが、受け止めをお願いします。

答)私共の方で正確な情報というのは、今この段階で持っているわけではありませんけれども、少なくとも今の段階で日本の領域とか、いわゆるEEZ内への弾道ミサイルのその他の飛翔物の飛来というものは確認されているわけではありません。従って現時点において、我が国の安全保障が直ちにいわゆる影響を与えるような事態は確認されていないので、現時点においては少なくとも航空機やら船舶への、いわゆる被害というものも報告されていないということだと理解していますので、いずれにしても、これは政府の中において北朝鮮情勢に関する官邸対策室において、色々省庁間で情報を集約しているところであって、詳細は分析中なのだと理解しています。

問)中国の債務の持続性の関係なのですけれども、国際的な批判を浴びて4月には一帯一路フォーラムで、少し軌道修正をして債務の持続性を重視するような方向性を打ち出している中国ですけれども、実際のところ日本が提案する質高インフラの原則化の中で、債務の持続性の話が協議されていると思うのですが、なかなか協議というのが結構難しいというか、中国がどれだけ本気なのか、ただポーズで債務の持続性を言っているのではないか、そういうふうにも思えるのですけれども、麻生大臣としてはちゃんとハイレベルなものを彼らが目指しているのかどうなのか、その辺りの感触をどう見ていらっしゃいますか。

答)それは中国に聞いてみないとわからんね、それは。時間をかけて見ている以外にないですよ。言ってもやるかどうかというのは、その答えを見てからじゃないと分かりませんからね。そういった意味では、質の高いインフラストラクチャーという言葉も最近中国が日本の言葉を使うようになり始めたのであって、最初に別に中国が言い始めたわけでもありませんから、こちらがこの話を毎回言っていたら、その言葉についに乗らざるを得なくなったのは、去年の終わりぐらいから、そんなもんだろう。その前は乗っていなかったからね、その種の話には。そんな記憶がしますから、それがどれくらいやるか、それはこれからですよ。

問)バイではそういう感触は。

答)バイでは同じことを申し上げていますから、もうバイではきちんと話をしていますので、中国に対して色々その種の発言はずっとしていますから、それに対して特に反論が、向こうが、いや、それは違いますとかいう反論が中国から出たというわけではありません。

問)今の中国の債務の持続可能性について、先程の大臣のスピーチの中でIMFと協調して見ていくということをおっしゃっていましたが、もう日本としては国際社会と連携して、中国のデットについてそれが適切なものかどうかというのを監視していくのでしょうか。

答)そうですね、これはIMFも同じですしADBもお金を貸している国にとっては、そのお金が返ってくるかどうかというのが非常に大事なところなのですけれども、お金の借り方というのがありますから、その借りた分をどうやって返済するか、そしてそれをどういうタイムラグで返済していくかというのを、きっちり計算が出来ている国、そういった技術、金融ということに関する金融技術ですよ、金融技術に関してのものがわかっていない国によって違いが出ますから、そういった意味では、きちんと技術的なものがよく分かっていないところには、ちゃんとそれを教えながらきちんと貸していくということをやらないといけないということは、もう前からこれはIMFにも同じことを言っていますし、日本もそれからADBもどこでも同じことを言っているのですけれども、そういったものに関して、きちんと貸し方がよく分かっていないのか、借り方が分かっていないのか、双方に問題があるのかもしれませんけれども、いずれにしても他の国にしてみれば、その国に貸してあってきちんと返ってくる段取りをしてあったものが、後からいきなりどんと入ってきて、同じような返し方でいったらまともに貸していた方の金が返ってこなくなるという可能性が出ますからね。それはちょっと我々お金を貸している側としては、それはちょっと一緒にしてもらっちゃ困りますよと、ちゃんと差をつけてやってもらわないと困りますね。

というのは、貸している国というのはIMFとかADBとか皆そうですけれども、貸している国にとっては当然のこととして言わなければいけないことなのですけれども、それは結果として、そういうやり方をされないがためにこちらが被害を受けるというのは避けなければいけないところですけどね。

(以上)