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麻生大臣、黒田総裁共同記者会見の概要(平成30年10月12日(金曜日))

 
 
【冒頭発言】
大臣)

 初めに、9月28日にインドネシアのスラウェシ島で発生しております地震・津波の災害に対し心から御見舞を申し上げる。日本はインドネシアの友人として緊急援助、復旧・復興、防災を包括的に官民で支援をしていくと申し述べております。C−130Hの輸送機1機及び隊員50名を国際緊急援助隊・自衛隊部隊として派遣するとともに、テント、発電機、浄水器等の緊急援助物資を供与しております。
 日系企業からの支援も既に200億ルピア、1.6億円を超えております。更に今後重要である被災地の復旧・復興に協力するため、早期にJICAの調査ミッションというのを派遣する用意があります。日本の知見・技術を活用して、ソフト・ハード両面でインドネシア全体の災害対策、そういったものの能力向上を支援してまいりたいと思います。
 本日のG20ですけれども、インフラ投資のファイナンシングやCompact with. Africa及びGPFIなどについての議論が行われております。私の発言をまず紹介して、最後にバイ会談についての説明をします。
 まずセッション3から始まっていますが、インフラ投資のファイナンシングの話ですが、アルゼンチンの議長のもとで取りまとめられておりますインフラを投資対象、インフラストラクチャーというものを投資の対象とするという意味ですよ。対象とするためのロードマップにおいて、プロジェクト組成を中心に大きな進展が見られたことは歓迎すると申し述べております。ロードマップの主眼であります民間資金の動員のためには、持続可能な経済発展を支えるインフラ投資の質の高さが重要なのであって、質か量かという二者対立するような話じゃなくて、質と量の両方を追求する必要があるということを申し述べております。
 こうした観点からロードマップに残された課題の1つである質の高いインフラ投資については、次期議長国は日本ですので、日本としてのプライオリティーとしても推進してまいりたいと考えていることを申し述べております。
 この質の高いインフラ投資の重要な構成要素というものは、既に2016年に行われました杭州サミットの首脳宣言で謳われております。これをアップグレードして実行に移すための色々な道具を揃えていくということがG20に与えられた課題なのであって、今後の積極的な議論を期待したいということも述べております。
 セッション4、Compact with Africaですけれども、アフリカの持続的な成長のためには、アフリカ諸国が安定的なマクロ経済運営を確保しつつ、いわゆる投資環境を改善する、また民間投資を促進する等の長期的な取り組みが重要なのであって、日本はこの点については、適切に焦点を当てたCompact with Africaの取り組みを支持するという旨を申し上げております。
 セッション5、GPFI、これはいわゆる金融包摂のためのグローバル・パートナーシップのセッションでは、私の方がリードスピーカーを務めております。G20の主要な課題に対する金融包摂の持つ意義は極めて大きいのです。従って、GPFIの成果物をG20のアジェンダに沿ったものにする必要があるのだということ、またこのためにもガバナンスの向上は必要、極めて重要であり、組織合理化を支持するという旨を発言しております。
 また高齢化、これは先進国のみの話ではなくて、新興国・途上国においても急速に進展しております。中国なんかはいい例です。高齢者の金融包摂を実現することは、これはG20が目指す持続可能な成長、金融の安定、不平等の削減につながるということを指摘しております。
 その上で、次期議長国の日本としては、高齢化と金融包摂というのを、来年のGPFIのテーマに設定することで、GPFIの議論の焦点を絞りたい考えであることを申し述べました。
 次に、バイ会談、イギリスのハモンド財務大臣、ドイツのヴァイトマン連邦銀行総裁とバイ会談を行っております。イギリスのハモンド大臣との面会では、世界経済などの幅広いテーマに関して意見交換を行いました。また来年の日本の議長のもとで、G20の運営方針というものをどういう具合にやるのかということを説明するために、英国のEU離脱についての議論を行っております。
 ドイツのヴァイトマン連邦銀行総裁との面会では、金融安定理事会、FSBのことですけれども、これの果たすべき役割や今後のあり方について議論を行っております。
 私の方からは以上です。

【質疑応答】
問)

 今日、議長国のアルゼンチンのドゥホブネ大臣が終了後の記者会見の場で、G20は議論の場ではあるけれども、貿易摩擦については当事国同士で解決するしかないのではないかというふうに発言されておりました。これは麻生大臣もそのようにお考えか、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。

大臣)

 質問の意味がよくわからないのだけど、具体的に何が出来るか出来ないかという話を聞いているのですか。

問)

 そうですね。G20として、これまで貿易について様々継続して話をされてきたとは思うのですけれども、結局、米中の問題は今のところ大きく改善はしていないと見られますが、これについて当事者同士で結局解決するしかないというふうに議長国は言っているわけですけれども。

大臣) 

 それは米中の話を頭に置いて、米中の話をしているの。

問)

 そうです。

大臣) 

 それが大前提だね。彼の言っている意味はよくわからないけれども、少なくともG20というところで決めた話を実行に移している、例えば経済計画というのをやるのは、間違いなく系列というか管下にあります。例えばアジアだったらADBとか世銀とか、それからヨーロッパ中央銀行とかアフリカとか、ああいった銀行系列、いわゆる投資銀行というものがありますでしょう。そこが実際はやるのだからね。国が直接やっているわけじゃありませんから、だからそこのところの仕組みがよくわかっていないと、言っている意味がよくわからないのではないかと思うのだけど、それが1点。
 それからもう1点は、今の話ですけれども、米中の話というのは、これは今、間違いなく米中二国間で話をし合わなくちゃいかんというのは、もう間違いないでしょうね。これがG20で、その間をどうのこうのという話にはならないと思いますよ。

問)

 もう1問お願いします。アメリカの自国第一主義というか、自分たちがよければいいという態度が継続している中で、もし今ここで過去に起きたような金融危機であるとか、危機的な状況が起きたらG20は一致団結して、結束して、協力して対応していけるというふうに思われるかというのを。

大臣)

 内容にもよりますけどね。少なくとも、じゃあ10年前のリーマンブラザースのbankruptcyが起きた時には、じゃあどうしたのですって、思い出してみたらわかると思いますけれども、あの時は少なくとも、いわゆるcredit crunch、金融収縮が起きてえらいことになりますというので、日本が、いわゆる1,000億ドルの金をIMFにローンしますということをしたのだよね。それで少なくともアジアにおいて、取り付け騒ぎが1997年、あの時のアジア通貨危機みたいなことは避けられた1つの例でしょう、あれは。だから、そういった意味では、あの時の経験というのはそれなりに生かされて、あの時は97年の時にはどんなことになったかといえば、日本がアジアの、インドネシアとか韓国とかタイとか、ああいうものの金融の破綻というところを引き止める、止めるというのを、日本が個別の国としてやったのだけど、我々はそうではなくてIMFにローンしますというやり方で、IMFがいわゆる各国のあれをやるということになって、うまくそれなりにやり、貸した金はそれなりに皆ローンですから返ってきている話ですから、そういった意味では経験が生かされた、97年の経験が2008年、2009年に生かされた実態があるということですから、色々な経験がそれなりに生かされているので、今回も同じようなことがどういったことが起きるかって、たらればの話というのは、皆さんは好きですが、我々は余りたらればの話だけで、それだけで言葉尻をつかまえられて、後々言われちゃかなわねえから、なかなかそういうことを発言することはありませんから。

問)

 スラウェシ島の支援について、今発表いただいたのですが、これまで緊急支援を各国から受けてきたインドネシアが、この復興支援の青写真については日本に是非お願いしたいというふうなことだと、インドネシアの方からも伺っています。地震とか津波の経験が不幸にも日本は多くて、それの復興の経験は多いという、その知見が生かされるという話は少し、概要的には説明されたのですが、どのようにその知見が生かされるのか、それから選ばれたその意義みたいなものをお伺い出来ますでしょうか。昨日は災害リスクの強靱性みたいなキーワードを麻生大臣から伺いましたけれども、世界の中で日本のこういった知見が生かされることの意義ですね。

大臣)

 SEADRIFというのを、この前のG20の時に開催させていただいて、小さな地震に保険というのをやるのはどうです、ということを言った時には、少なくとも保険会社は、1国は受けないのですよね。小さな国、島嶼諸国なんかの場合は。従って島嶼諸国というのを十幾つ集めて、1つのグループとしてやって、それで保険というのをやったらどうですというので、それは保険会社の方も受けた、日本の知見の1つの例だと思いますけども、そういった意味では、日本の色々な経験というのは1つあるでしょうし、地震、津波というのは、間違いなく、最初に十何年前にアチェだかどこかで起きた、インドネシアで起きたあの時から地震、津波という言葉が国際語になったのですね。あれまではCNNは皆ビッグウェーブスと呼んでいたのだから。ハワイの波とどう違うか説明してみろといって話題になったのでしょうが。そういった時代に「ツナミ」という言葉が国際語になったのですよ、あの時。それまで「ツナミ」という言葉はありませんから、そういった意味では、経験を生かせたというので、そのためにはどうするのだということで、いわゆるテトラポットって知っていますか。テトラポットをそろえて、前に埋め立てるということをやると、大きく波の力が抑えられますというので、そういったことを、いわゆる島で起きるような地域に全部セットしたりなんかしたと。そういったのがハードの面で言えば、そういうことですかね。

問)

 最近、市場がかなり乱高下していて、大幅に下落した後、今日は日本の株価が落ちていますが、全般的に動きが激しいので、これが長引く調整局面の始まりなのか、また、最近の市場の動きが長期化した場合は、日銀の経済・物価見通しや金融政策にどういう影響があるのか、お願いします。

総裁)

 市場では、今回の状況について、米国の長期金利が上昇したことを背景に、それまで市場最高値を更新していた米国株価の水準が若干調整されて、これが投資家のリスク回避姿勢の強まりを通じて、アジア・欧州を含めた多くの国の株価下落につながったといわれています。
 もっとも、これまでのところ、わが国及び米欧とも、経済の良好なファンダメンタルズに大きな変化はみられていませんし、株価のベースとなる企業収益の見通しも内外ともにしっかりとしています。従って、そうしたもとでの今後の株価の展開があろうと思っていますが、いずれにせよ、内外の金融市場の動向、あるいはそれがわが国の経済・物価に与える影響については、引き続き注意深くみていきたいと思っています。

問)

 さっきの選ばれた意義のところで、もう1回教えていただきたいのですが、日本の知見を生かされているのはわかったのですが、すみません、麻生さん、インドネシアから選ばれた意義、背景みたいなところを。

大臣)

 選ばれたって、インドネシアで津波があったから選ばれたので、アメリカで津波が起きたらアメリカに行くさ。

問)

 色々なところが支援したいというふうに申し出ている中で、日本が選ばれたということは。

大臣)

 日本が選ばれた、それはインドネシアにとって日本が一番その点のことに関しては知見がある、経済力もある、対応も早い、これまでも色々なところでの対応というのは、アチェというのは、その前の最初に「ツナミ」という言葉が出た時も、アチェというのはインドネシアの中で西の方ですけれども、西の端っこのスマトラ島からもっと西の方ですけれども、そこのところで起きた時の対応というのが、あの時は日本が一番早かったのですかね、あの時もたしか。だから、そういった意味では、経験を向こうが買っているというように考えられたらどうでしょうかね。津波というのはなかなか、そんなにしょっちゅう色々なところで起きているわけじゃありませんから。昔は何か地中海でも起きていた記録があるという話が、この間出ていましたけれども、最近そんな話はありませんし、現実津波が起きている国というのは、日本というのがよく例に出るところだという、経験則が一番高いということにもなったのだと思いますけどね。

 

(以上)

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