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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(平成30年7月21日(土曜日))

 

 
【冒頭発言】

 本日の会議では、世界経済のリスクへの対応や仕事の未来、インフラ投資についての議論が行われております。本日のセッションでの私の発言を紹介して、その後にバイの面会についてお話をします。
 セッションが3つあったのだと思いますが、セッション1の世界経済におけるリスクへの対応で、世界経済におけるリスクへの対応のセッションでは先進国で金融政策の正常化が徐々に行われつつある中で、中国を含めて新興国における通貨下落というのが資本流出圧力を招き、世界金融市場のリスクとなり得る点につき懸念を指摘、今ペーパーを配ったと思いますが、その中国のところを見てもらったら、意味がわかるでしょう、これの意味するところが何をするか説明しませんけれども、為替、金融等についての明確なコミュニケーションというものができないと、前にそういった事件が起きていますから、これによって金融の危機ということになりかねませんのでということです。それから、保護主義的な措置による内向きな政策というのはどの国の利益にもならないので、自由で公正なルールに基づく貿易というものを通じて世界経済の成長を高めていくことが非常に重要であるという点を改めて強調しております。さらに保護主義が伸長する背景にも取り組んでいく必要がありますので、構造的な成長の停滞とか格差問題に対処するため、必要な構造改革を着実に実施していくベきであるということを主張しております。加えて経常収支の過剰なインバランスの解消のためには、これは二国間ではなくて多国間で解決すべきものであって、関税を賦課する等によって調整ではなくて、貯蓄とか投資のバランスといったもので、そういった望ましい変更を加えるようなマクロ経済政策とか構造改革によって対応を行うべきと述べております。
 日本政府の対応としては先月新たな経済・財政再生計画を決定しておりますので、財政の健全化目標として2025年の国・地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化を目指すということを掲げたことを報告して、後がないという危機感を持って計画に沿った歳出改革に真摯に取り組むということで、この目標の達成を確かなものにしていきたい旨申し上げております。同時に決定した成長戦略を含めた方針に基づいて日本が直面する喫緊の課題である少子高齢化に立ち向かっていきたいという決意を併せて申し上げております。
 次にインフラ投資に関するセッションですが、アルゼンチンが目標として掲げているようなインフラをアセットクラスとして確立するということを考えているのですが、これは投資家にとって魅力のあるバンカブルな、ちゃんと投資に見合うようなプロジェクトをつくるということが重要なのであって、併せてデータの整備とか契約の標準化等に関しても、アルゼンチン議長のもとで具体的な成果が得られるよう日本も引き続き議論に積極的に貢献していきたいということを述べております。さらにインフラをアセットクラスとするためにも、アセットクラスの資産という意味ですよ、そのためにもインフラ投資の質の高さが重要であるということを強調しております。すなわち質の高いインフラ投資というものが民間投資促進とか、雇用の創出とか、能力の構築とか、持続可能な借り入れなどが相互に好影響を及ぼしながら包摂的な成長を持続させること、このようにして経済発展のための歯車が動き出せば、さらに民間資金動員が促進されるということなどを指摘しております。質の高いインフラという言葉は日本が言い始めた言葉ですけれども、何となくこれが世界的に定着してきたような感じが、この1~2回の会議でそんな感じがしますね。
 また、本年は2008年のG20サミットから設立10年目の節目なので、今後のG20に期待する役割についての議論になっておりますので、私の方から、G20サミット設立当時からいる財務大臣はもういなくなっていますから、G20設立当時のエピソードを紹介して、G20の役割として、世界経済の状況やリスクへの共通認識を育んで、危機の芽を事前に摘むという役割、世界経済の健全な成長のために質の高いインフラなどのグローバルコモンズ、いわゆる国際公共財を維持発展させる役割、またBEPSなど国際機関等の場で議論される重要なグローバル問題に関して合意形成に向けた政治的なモメンタムを与える役割、こういう3つを指摘した上で、我々日本としては次期議長国としてG20がその役割を有効に果たしていけるよう努力を惜しまない旨述べております。
 バイ会談、本日フランスのル・メールとイタリアの新しいトリーア財務大臣と行ったバイ会談ですが、来年のG7の議長国がフランスなのですが、財務大臣との面会ではG7とG20の協調、世界経済などの幅広いテーマに関して、我々が考えている柱はこういうものでやっていくというような意見交換をしております。トリーア財務大臣との会談では、来年の日本議長のもとでG20のプライオリティはこういうものを柱にしてやろうとしているということやイタリアの新政権の政策について、新しく政府が出来上がったばかりなので、意見交換を行っております。

【質疑応答】
問)

 先ほどG20に期待する役割をお話しされたのですけれども、まさに危機の芽を摘むという点では貿易戦争とか新興国のマーケットの問題とか、まさに危機の芽が起きつつあると思うのですけれども、今回のG20会議で危機の芽を摘むというこの役割を果たせるとお考えでしょうか。

答)

 今回のというのは今の意味ですか。今の危機は何ですか。あなたの言っているのは。

問)

 貿易戦争がまず1つ危機の芽だと思うのですが。

答)

 これは貿易を主にやっているわけではありませんから、G20全体としてサミットの中に出てくる可能性はあるでしょうけれども、この会議というのは貿易プラス為替とかいろいろなことをやっていますので、貿易を主にやるのは通産関係の仕事のところが主に出てくるのだとは思いますけれども、G20全体としてこの会議以外のことも含めれば十分に可能だと思っています。

問)

 今回のG20に先立ってトランプさんがツイッターなんかで、特に中国と欧州の為替政策や金融政策に関して通貨安誘導で貿易を有利に進めようとしているという趣旨の発言を強く打ち出されたと思うのですけれども、今後日米の通商協議の中で日本の大規模金融緩和を中心とする日本の金融政策が通貨安誘導であったり、日本の貿易黒字を大きくしているというような趣旨で批判されることがあり得るのかどうかお聞かせください。

答)

 今の話はよく出てくる話ですけれども、今アメリカにとって赤字の大部分、中国ですから。日本は何割ですか。

問)

 今3位、去年で3位だと思います。

答)

 何パーセントですか。

問)

 すみません、今すぐ出てきません。

答)

 今1番が中国、50%を超えていると思いますね。3位と言ったけれども、2、3、4というのはドイツ、メキシコ、日本がほとんど同じで9%ぐらいですよ。どういう事情で3位と言ったのだか知らないけど。

問)

 去年のものだとメキシコに次いで日本。

答)

 去年って古いですね、大分。今それくらいの数になってきていますので、今一番の問題のアメリカとして大きいのは中国、次がヨーロッパ、その次がNAFTA、日本の問題は4番目ぐらいですよ、多分。アメリカのパーセントからいえばね。したがって関心事としては、そこに回ってくるところまでの関心は、なかなかそこまで手が回っていないのではないですかね。それが証拠に日米の、茂木さんのところのUSTRの交渉の会議が、日程が決まりませんものね。こっちが何回振り込んでも向こうから答えが返ってきていないじゃないですか。その程度ですよ。

問)

 6月のG7のウィスラーの会議では、鉄鋼・アルミのアメリカの関税に関して各国から、6カ国から批判が集まったという報道があるのですけれども、今回はアメリカに対してどのような意見が出たのか教えてください。

答)

 今回は少なくともウィスラーのときのような激しい感じではありませんね。全部1回で終わっていますから。その後いろいろ出ていますので、それよりむしろ自動車関税等が出てくるとすれば、ウィルバー・ロスのは8月末だったかな、答えを出すのは、8月末に出てきた段階でどうなってくるかというところに関心があるのであって、少なくとも今の段階で鉄鋼・アルミの段階は、前回ほどのようなことはありません。

問)

 自動車に対する懸念が示されたということで理解してよろしいのでしょうか。

答)

 そうです。

(以上)