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麻生大臣、黒田総裁共同記者会見の概要(平成30年4月20日(金曜日))

 
 
【冒頭発言】
大臣)

 本日はG20、それから国際通貨金融委員会(IMFC)、それからUHC財務大臣会合に参加したほか、バイの会談を行っております。
 まず、午前中に開催されたG20に関しては、「仕事の未来」及び「アフリカとのコンパクト」の議論が行われております。「仕事の未来」のセッションにおいては、いわゆる技術の進歩によって労働市場が予測困難な形で急速に変わっていくのであれば、労働者の人的資本の強靱性を高めていくことが重要と、それがキーとなるのは教育であること、また、日本においても、今後、消費税率の引上げ増収分を活用して、幼児教育の無償化や、低所得層を対象とした高等教育無償化を実施するとともに、再教育、リカレント教育の拡充等を実施して、人的資源への投資を拡充していくこと等を説明しております。同時に、このような政策対応を財政の持続可能性というものを確保する形で実施していくことが重要になりますので、日本においても、経済再生と財政健全化の両立を目指して、プライマリーバランスの黒字化目標の達成に向けた具体的かつ実効性の高い計画をこの夏までに発表することを説明しております。
 「アフリカとのコンパクト」のセッションでは、日本も、4か国、セネガル、エチオピア、モロッコ、コートジボワール、において税務執行に関する技術支援等の貢献策を実施していて、特に、日本がこれまで取り組んできた「質の高いインフラ」の整備の支援を中心に貢献をしていきたい旨、発言をしております。
 午後のIMFCですけれども、世界経済の動向等に関して議論が行われて、日本の方、私の方がリードスピーカーを務めております。私からは世界経済が引き続き堅調に推移する中、残存しているリスクに関しては、各国が脆弱性の解消に向けた取組みを経済の調子のいいうちに推進していくことが重要なのであって、引き続き、金融、財政、また構造政策、改革の全ての政策手段を用いることが適切である旨を発言しております。足元の日本経済の状況に関しては、ファンダメンタルズは堅調なのであって、経済の好循環が回り始めた旨を発言しております。こうした中で、日本経済の最大の難関である、長期的に見て最大の難関である少子高齢化の克服に向けて、働き方改革や生産性革命、人づくり革命等に取り組んでいくことを説明しております。また、これまでも財政の持続可能性というものを確保するために実効性の高い計画をこの夏までに発表するということも発言しております。
 UHC、本日午後、日本は世銀、WHOとともに世界各国のユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進を目的としたUHCの財務大臣会合を主催しました。私からオープニングスピーチにおいて、日本の経験を踏まえて開発の早い段階でUHCを達成することが可能であり、かつ重要であること、経済発展や人口動態の変化を見据えて、持続的な保健財政システムを構築する必要があるので、財務大臣の果たすべき役割が大きいこと等について発言をしております。
 バイの会談、バイにつきましては、アメリカのムニューシン財務長官と面会をして、世界経済など幅広いテーマに関して意見交換を行っております。

【質疑応答】
問)

 麻生大臣にお伺いします。ムニューシン長官とのバイ会談についてですが、会談の中で鉄鋼等の輸入制限措置の対象から日本を外すように改めて大臣から求められましたでしょうか。求めたのであれば、それに対する長官の反応がどうだったか、まず教えてください。

大臣)

 この話のルールというのは知っているだろうと思いますけれども、知った上で聞いているのでしょうか。だったら、それに対する答えはノーです。それから、最初のこちらが何を言ったかに関しましては、私からは間違いなく、いわゆる鉄鋼・アルミの話を申し込んであります。ただし、この人は担当ではありませんから。

問)

 先ほど北朝鮮が核実験とICBMの発射の実験を中止し、実験場も廃棄すると表明したということですが、これに対する大臣の受け止めをお願いします。

大臣) 

 この国とこれまで数々約束しました。金も払いました。実験場とかそういうのをやめるという条件で。しかし、そのまま続いた。金はそのまま取られっぱなしになっているのだと記憶しますけれども。きちんとした答えが出た上で、それがちゃんと我々としてその現場、状況等をきちんと調査した上ででないと、それに対するコメントは、口だけの話は何とも言えません。これまでも数々そういったことがありましたから。

問)

 信用できないということですか。コメントはできない、信用はできないということですか。

大臣) 

 今言った答えが、それが答えです。

問)

 この質問は麻生副総理宛てでございますが、今週の初め、日米首脳会談がございました。そしてその間に自由で公正、そして相互性のある貿易取引について協議を開始するという決定がされております。これはどういうことを意味するのでございましょうか、具体的に。最終的にはバイの形で、二国間ベースで話をまとめていくといったようなことになるのでしょうか。もう少し中身を敷衍して教えていただければありがたいです。

大臣)

 今般の日米の首脳会談の中においては、日本とアメリカの共通の利益となるように日米間の貿易投資をさらに拡大をさせて、いわゆるレシプロカルという話を使っておられましたけれども、いわゆる公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域において経済発展を展開するために茂木大臣とライトハイザーUSTR(通商代表)との間で、自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議を開催することになったということです。この協議の結果については、私とペンス副大統領との間で行っておりますエコノミック・ダイアログ(日米経済対話)に報告されるということになっていますので、日本としてはTPPという、より開かれた経済対話にしたいと思っていますけれども、アメリカはその点に関しましてはバイの方を希望しておられるということは知っていますので、そういった意味では双方で、両方で、これから茂木・ライトハイザー会談でその点に関していろいろな協議が検討されていくことになるのだと思います。

問)

 今後の茂木大臣とライトハイザー代表との協議次第というふうにおっしゃいましたけれども、その協議が終わると最終的にはやはりバイの形での日米間の貿易交渉になるということなのでしょうか。それとも安倍総理はもう少し違ったものをイメージして発言なさっておられたのでしょうか。もちろん日本はTPPを好んでいるということはわかっているのですけれども、最終的にどうなのかということを、もう少し具体的に、総理は何をイメージしていたのかお話いただければ。

大臣)

 総理が何をイメージされておられるかといえば、日本側としてはTPPという、11が12になってやるという形が望ましいというのが日本の立場であって、総理も同じことを言っておられるのですが、どのような形でそういった形になるのか、また、TPPという名前、もしくはそういったものの形をよしとしないトランプ大統領との間の意識のずれがあることははっきりしています。それがどう調整していくかという話ですけれども、少なくとも今の状況プラスどのような話ができるかということが大事であって、我々はTPP11というのはきちんと踏まえた上でやっていかないと話にならないのだと思っていますけれども。

問)

 麻生大臣にお伺いしたいのは、ムニューシンさんとの会談で、麻生大臣御自身は関税についてお話しされたということですが、為替等についても発言されたのでしょうか。あと、黒田総裁にお伺いしたいのが、今回のG20の会合において、各国の金融政策の正常化が早すぎたり、ペースが速くなった場合に、どのような影響があるのか、ないしはそのようなことにも備えるべきではないか、という話があったということですが、この点について、黒田総裁御自身は、懸念なり、どのような見解をお持ちでしょうか。

大臣)

 為替の話については、経済全般の話の中で為替の話がどこにあったか記憶はちょっとありませんけれども、その程度の話です。為替だけに的を絞って話をしたということはありません。

総裁)

 私から2番目の御質問にお答えしますが、IMFの世界経済見通しの中では、市場が予想しているよりも急速に金融の引き締めが行われたときの、世界の金融や特に新興国の経済への影響が、一つのリスクとして挙げられています。今回のG20あるいはIMFCでも、そのような議論があったのは事実です。私としては、個別の国の金融政策についてコメントする立場にありませんが、例えば、米国の例をとると、FRBが金融政策の正常化を進めている背景には、米国の経済・物価情勢が着実に改善していることがあると思います。このこと自体は、世界経済あるいはわが国経済にも好影響を及ぼすのではないかと思っています。ただ、IMFが指摘しているように、グローバルな金融環境を不安定化させるリスクはあり得ます。実際、今年の2月に、米国の雇用統計が市場予想よりも上振れたところ、FRBの利上げのペースが加速するのではないかとの思惑が生じて、米国の長期金利が急上昇し、その後、各国の株価が不安定な動きをしたことがありました。そのような点は、十分注意していく必要があると思いますが、それぞれの中央銀行が経済・物価の状況に即して、正常化を進めていくこと自体は、先ほど申し上げた通り、適切であり、好ましいことだと思っています。
 なお、日本の金融政策については、私の方から、わが国の景気は緩やかに拡大していること、その一方で、米国や欧州と比べても、物価は弱めの動きが続いており、2%の「物価安定の目標」の実現までにはなお距離があるということを指摘し、2%の「物価安定の目標」の実現に向けて、今後とも強力な金融緩和を粘り強く進めていく方針であることを説明しました。

問)

 麻生大臣にお伺いしたいと思います。まずムニューシンさんとの会談の中ですけれども、今回のG20では米中の貿易摩擦を始めとして保護主義的な流れに対する懸念というものが共有されたと思うのですが、ムニューシンさんとの会談の中で麻生大臣はどのような懸念を米側に伝えたのか、伝えたとすればどのようなことだったのかというのが1点です。2点目は、これは短いものですが、ライトハイザーさんと茂木さんの会合は麻生さんとペンスさんのサブ的な位置づけになるものですが、時間軸が、当然米側は時間制限の設定、なるべく早くということを言ってきていると思うのですけれども、どのぐらいの時間をかけて協議していきたいのかというのが2点目です。最後に3点目なのですが、19日にアメリカのトランプ政権、武器輸出の緩和の方針を示して、日米の首脳会談でも日本に対しても武器の輸出をしやすくするようにということをトランプ大統領がおっしゃっていたのですが、対日貿易赤字を小さくするということも念頭にあってのことだと思うのですが、財政を所管する大臣として、こういったアメリカ側の動きについてコメントがあれば、以上3点お願いします。

大臣)

 3つの話のうち、まず終わりの方の記憶のあるところからいきましょう。武器輸出ということに関して、少なくともムニューシン長官との間で話が出たわけではありませんが、少なくともこの種の話は短期的にはそういったようなことが効果がある、だって買うわけだから。しかし、これは長期的に継続的に続くのかという話とはいかないので、日米の経済摩擦の点に関しては、構造的なものでやらないとあまり効果がないのが1点。それから日本が輸出した分を上回るほど、要はプラスマイナスで言えばマイナス、こっちから見たらマイナスになるほど、アメリカに投資している額が多い。同じ赤字でも中国の場合はアメリカの貿易赤字の50%ぐらいいっているけれども、日本の場合、今8%ぐらいかな、ドイツ、メキシコ、同じぐらいのものだと思いますが、いずれもドイツもそうではありませんけれども、日本の場合は明らかにアメリカに投資している部分の方が多いので、その点からいったら投資という点も含めて考えないと、こういったものはいかんので、貿易収支という物の収支だけで見るのはいかがなものか。これはペンス副大統領にも言いましたし、ムニューシン長官にも言いましたしというのが基本的なところだと思っています。

問)

 その点はムニューシンさんに今日も言ったのですか。

大臣) 

 2つ目の話は、いつやるかということに関しては、これはムニューシン長官ではなくてライトハイザー代表と茂木大臣との間で、その2人で話をされるので、次いつされるかという点に関して、ちょっと私、入れ違うぐらいになっていますので、その点は話したことがありません。最初の質問は何でしたか。

問)

 ムニューシンさんとのバイの会談で貿易、米中を中心とした保護主義の流れに対する大臣の懸念というのをムニューシンさんに直接伝えたのでしょうか。

大臣) 

 それは言ってあります。当然です。

問)

 どのような形で伝えられたのでしょうか。

大臣)

 このような話で、今、内向きな形になっていてという流れができ上がりつつあるように見えるのはよろしくないと。大きな影響がアメリカから出ますから、そういった意味ではその話を一番最初にしました。

 

(以上)

財務省の政策