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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(平成27年7月3日(金曜日))

 
 
【質疑応答】
問)

 ギリシャについてお伺いします。1日に事実上のデフォルト状態に陥りましたが、改めて日本への影響をどう御覧になっておられますかということと、もう1点、日本政府は過去の欧州危機の際にIMFの資金基盤強化ですとかEFSF債の購入などを通じて貢献しております。今回のギリシャ危機に際して新たに何か対応するお考えはありますでしょうか。

答)

 足元の動向について、逐一コメントすることはしません。その上で、ギリシャ問題についてはG7各国との間でいろいろ連絡・協議を行ってきたり、ユーロ圏の財務大臣会合をやられてECB、欧州中央銀行と一緒にユーロ圏全体の安定のためにあらゆる方策をする用意があると言っておられることは我々としては歓迎しているということです。政府の中においても、ギリシャ問題の情勢分析とか対応に遺漏がないようにしておかなければいけないということで、日銀の関係者とも会合を開き、協力して対応するように指示していますので、連日、連絡調整が行われております。この話は、GDPの規模で言えば、EU全体の2%になっていないと思っていますし、日本との直接の金融上の関係も限定的で大量のギリシャ国債を持っているというわけでもありませんが、市場の動きをしっかり見ていきたいと思っています。いずれにしてもまだ関係者の間でいろいろ努力が続けられているところだと思いますので、そういった意味では解決へ向けた動きが切羽詰まってくるといろいろ知恵も出てくるのではないかというような期待もしているところではあります。

問)

 デフレ脱却担当大臣としてお尋ねします。1日に国税庁が路線価を発表しました。全国平均では7年連続の下落でしたけれども、3大都市の下げ幅は0.4%とこれまでリーマンショック以来最小でした。3月に発表された国土交通省の公示地価でも1年前に比べて商業地は下げ止まり、住宅地や工業用地の下げ幅も前年よりも小さくなっています。大臣はデフレ脱却の中でもとりわけ資産デフレからの脱却を重要視されていますが、資産のうち株価は今2万円台を維持しています。一方、こうした土地の資産価格について大臣が資産デフレから脱却したと言うにはあと何が足りないのでしょうか。例えば9月に今度は都道府県の基準地価が発表されますけれども、これで全国平均がプラスになればその時点で資産デフレから脱却したと言えるのでしょうか。

答)

 株に関して言えば、少なくとも今2万400円、500円、日によって違いますけれども2万円台まで、かつて1989年末は3万8,900円ですから、その意味からいったら株価はまだ半分ちょっとを超えたぐらいのところ、しかし株価の総資産で見れば580兆、590兆という、ほぼ一緒の総額、時価評価総額はそうなっていますから、ということは簡単に言えば日本では新しい企業を起こす人がいないと報道されているけれども、現実この差は何で出ているかと言えば間違いなく新しい会社が何百社、800社ぐらい増えている。その800社が稼ぎ出しているお金が大きいから株価が半分ちょっとにもかかわらず時価評価総額が同じに並んでいるということですから、それは間違いなく企業が大きい、株価が時価評価を総額でそれだけ上げてきているということは企業なり経営者の姿勢がデフレマインドから抜け出しつつあるということの証左の1つだろうとは思いますね。土地に関して言えば、路線価は上がっているところも既に出始めましたから、場所によって地方によって路線によって違いますが、既に上がってきているところがあります。いろいろな意味で新しいマンションをいきなり中国人に全部買われていたとかという話もよく新聞に載っているところではありますので、いろいろなところで日本の土地なり場所といったものを外国人が買いに来るというのは治安が良かったり、いろいろな意味で良いから買うのであって、悪いところだったら買いに来ませんから。そういった意味では良くなりつつあるのだとは思いますけれども、全国的に見てどうかと言えば、まだ地域によってかなり差があるということだと思いますから、全体として資産、資産の中でも不動産の部分の資産デフレの脱却というところまではいっていないということは確かだと思います。そこらのところが担保価値を上げたりする意味においても、土地というのが少なくとも底を打って上へ上がってきているという状況にいまちょっとかなというところではないですかね。市街地地域とかそういったところでは上がっていますよ、既に。

問)

 そろそろ2014年度一般会計の決算がまとまるかと思います。税収については2014年度補正予算を組んだ時よりもさらに上振れしていると思われます。大臣はこの税収の上振れについてどのような背景があるとお考えでしょうか。そしてある程度剰余金、純剰余金も計上されると思いますけれども、財政法では半分以上を国債整理基金に繰り入れて国債の償還に充てることになっております。これは法律どおり対応されるのか、それとももう少し例えば違う方向に使われるのか、大臣のお考えをお聞かせください。

答)

 税収については今日の午後、正式に発表するということにしていますので、現時点で申し上げるのは控えさせてもらいますけれども、幾ら出てくるかによもよりますけれども、基本的には法律どおりきちんと国債の償還に充てていくという部分で考えるべきなのだと思っていますけれどもね。ただ、補正の話やら何だか今後もまた出てくる部分がいろいろありますから、その部分に関しては今の段階でまだどうするこうすると決めているわけではありません。

問)

 コーポレートガバナンス・コードについてお伺いします。6月から導入された影響で社外取締役を増やす企業がたくさん出てきていますが、これについて海外を中心に投資家の評価も非常に高いとされていますけれども、社外取締役に選ばれた人を見てみますと、官僚のOBだったり、弁護士、大学の先生だったり、経営の経験がない人も結構含まれていまして、それでコーポレートガバナンス・コードが目指している稼ぐ力の向上につながるのかどうかという指摘が出ています。特に官僚のOBが多いことで天下り先を増やす結果になっているのではないかというような批判もありますが、大臣の見解を教えてください。

答)

 その手の批判というのはいつでも出るからね、あなた達の業界では。だから別にそれをどうのこうの言うつもりは全くありませんけれども、その業界において官僚からの視点というのは大きいね。だから企業においては、それはすごく大きな角度を変えた見方だとして評価しているところは、私は多いと思いますね。それから今の話で、学者は経験者ではない上に組織を知りませんから、そういった意味では全然組織の中にいたことがない人の意見というのが、どれくらい効果があるか、それは私にはわからない。他の業界の人を入れる、いいことだと思うな。ものづくりの会社にソフトの会社とか販売の会社とかそういったところとか、金融とか、企業によってうまい物は作れる、だけどファイナンスができていないとか、ファイナンスもできている、ものづくりもできている、ただし営業がとか海外のあれが全然できていないとかいろいろあるので。そういったものでは今日本でやっていて、地方を回っていて、愛知県に大口という町があり、日本の中の1,700ある地方自治体のうちに不交付団体50幾つある中の1つですけれども、ここにある会社に行くと、日本でつくって世界で勝とう、これは通産省の役人が考えたロゴではなく、うちの社員が考えましたと。このロゴを日本に、政府に貸してくれませんかねと聞いたことがありますけれども、そういったセンスというのは、あそこの重役をもっと大きいところから借りてくる、そういった、いろいろ地方を歩いて、おっというような会社の人の目の観点、そういったものをコーポレートガバナンスとして中に入れるというのは古い会社ほど、自分達の知らない間に次第にいろいろな、これまでの意見が船の底のかき殻みたいにこびりつくものが必ず出てきますから、そういった全然別の観点から常務会なり重役会でいろいろ意見が出てくるというのは経営を促進する意味でうまく回れば非常に効果がある、私はそう思います。誰を選ぶかですよ。

問)

 昨日からの政府税制調査会で所得税の控除制度などについて議論が始まったのですけれども、昨日、会長の会見では秋の中間取りまとめか来年の中期答申を目指して議論をしていこうということをおっしゃっていました。所得税の控除の中で配偶者控除については去年秋に大きく3つの選択肢、5つの案をまとめていると思うのですけれども、中里会長も配偶者控除も含めて控除制度は全体として議論していった方がいいのではないかというふうにおっしゃっていました。一方で大臣も出席されている諮問会議では、経済界からパートさんなどが労働調整をして深刻な問題が続いていると。年末までに改善してほしいといったような声もあります。大臣も諮問会議の発言などでは丁寧な議論が必要だというふうにはおっしゃっているような印象があるのですけれども、配偶者控除だけ28年度改正を目指して早めに対処していくべきかどうか、それともやはり丁寧に議論をしていくべきかどうか、そこをお願いいたします。

答)

 今の話の中で少なくとも今の政府税制調査会というところで見ていれば、骨太の方針の中において、個人所得課税については、「総合的かつ一体的な税負担構造の見直しを行う」とされていますので、今後、政府税制調査会の中で配偶者控除を含めていろいろな議論がされていくことは確かだと思います。例の103万円の壁とか130万円の壁とか、そういう言葉があるのは知っていますか。これは政府だけの話ではなくて民間も考えてもらわないと困りますよと。会社の方でも手当のあれを決めているでしょう、これ以上でなかったらちゃんと手当をということをやっているでしょう。それより103万円の話だけするのは、自分らのやるべきことをやらないでということがあるのではないのと。反論なし。経営者はみんな知っているから。そういうところもちゃんとやった方がいいですよと。それをしてもらわないと、一方的に政府とか国税庁とかという話だけしているというのは駄目ですと。そういったものをきちんとやる、それは反省して今やるべきようなことを我々の方も検討していますという話でした。これは価値観に関わってくるところが大きいから、そういった意味で政府全体として今後やっぱり、オーバーホールとかいろいろな言葉が出てきていましたけれども、政府全体としてフローだけではなくてストックで物を考えられるような時代になりつつありますから、そういったものも含めていろいろなものを考えていかなければいけない時代になっているのだと思いますけれどもね。政府税制調査会の話ですから、いつまでにというのは言いがたいところがありますけれども、そういった意味で103万円とか130万円の話というのは今後の議論の中でいろいろ出てきますけれども、個人の所得課税についての話が一番大きな主眼になってくるだろうという感じはしますけれどもね。

 

(以上)

財務省の政策