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1.目的

 IMFの直面する課題について、歴史的背景を探りながら、我が国として採るべきポジションを学問的に裏づけする一助とする。また、我が国の学会における、国際通貨問題についての一定の知識・識見の共有を促進する。

2.研究内容(予定)

マル1 IMFのミッション(目的)とマンデート(権限)
 危機後の国際金融・経済におけるIMFのミッションをどう考えるか。国際収支問題への対応に加えて、国内の金融システム安定確保をより重視すべきではないか。IMFがサーベイランスや融資等の基本的役割を通じてミッションを実行していく上で、必要なマンデートは何か。

マル2 サーベイランス
 サーベイランスを危機の再発防止に役立てる観点から、どのような方策が必要か。マクロ-金融の関連性、国境を越えたリスクの波及効果等に関する分析能力の強化のために、どのような取り組みを強化すべきか。

マル3 融資制度見直し
 より効果的なグローバル金融セーフティネットを構築し、また国同士の繋がりがより密接になりつつある世界経済に各国が対応していくのを支援するために、融資制度をどのように見直し、改善すべきだと考えるか。IMFの資金支援と地域金融アレンジメントとの関係についてどう考えるか。

マル4 クォータ
 国際通貨に関する常設の協議の場であるIMFの出資シェアに、各国経済の相対的地位をいかに反映させていくか。IMFの適切な資金規模や、借入資金とクォータ資金の比率についてどう考えるか。

マル5 ガバナンス
 IMFがその機能とリソースを効果的に活用し、ミッションを遂行していく上で必要なガバナンス構造についてどう考えるか。例えば、国際通貨金融委員会(IMFC)や理事会のあり方、及び評議会創設の必要性についてどう考えるか。