このページの本文へ移動

債務の透明性及び持続可能性に関するG7財務大臣声明 (仮訳)(2020年6月3日)

 

English印刷用(PDF)

我々は、最貧国及び最も脆弱な国に焦点を当てた、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックへの国際的な経済対応を前進させるために、 引き続き協働する。新型コロナウイルスは、多くの低所得国における既存の債務脆弱性を悪化させ、長期の開発金融にかかる債務の持続可能性及び透明性の重要性を強調している。我々は、最も脆弱な国々に対する支援を拡充する国際金融機関(IFIs)の取組を歓迎する。

こうした中、我々は、最貧国のために、公的な二国間の債務の支払を2020年末まで、場合によってはそれよりも長く猶予することで、G20及びパリクラブで合意された債務支払猶予イニシアティブ(DSSI)を実施していくことにコミットしており、これによりパンデミックに対処するための社会面、保健面及びその他の施策のための財政余地をこうした国々に与えている。G20及びパリクラブによるDSSIの合意に沿って、我々は、我々の輸出信用機関やその他の公的な貸付機関を通じてDSSIを実施するとともに、全ての公的債権者にも実施を求める。持続可能な開発における民間資金の重要性に鑑み、我々は、民間セクターの参加を調整する国際金融協会(IIF)のリーダーシップを歓迎し、フォローアップを期待する。我々は、国際開発金融機関が、どのようにDSSIの受益国を支援していくかの更なる詳細を提供することを期待する。

我々はDSSIにおいて債務の透明性に焦点をあてることを歓迎する。なぜなら、債務の透明性は債務持続可能性と経済成長にとって不可欠だからである。我々は、債務の報告を強化するというDSSIの受益国によるコミットメントを強く支持する。これにより、より良い情報に基づく投資判断を促進し、公的な説明責任を高め、長期の持続可能な開発をサポートすることとなる。我々は、国際通貨基金(IMF)と世界銀行グループが、債権者の参加、公的債務の開示、及び追加的な財政余地の利用を監視することを歓迎し、それらの結果の公表を期待する。

DSSIを越えて、 国際金融機関は、新たに生じつつある債務脆弱性に対処するためのIMFと世界銀行による「様々な角度からのアプローチ」の枠組みに示されているように、債務国が債務の透明性及び持続可能性を促進するための取組を改善するのを助ける重要な役割を持つ。我々は、外部の債権者の内訳及びより完全な偶発債務、国有企業債務、担保付貸付の捕捉を含め、債務持続可能性分析において利用される債務データの公表の強化に向けて、国際金融機関、債務者、及び債権者が協働することを求める。国際金融機関は、公的債務の開示の強化、必要に応じた非譲許的借入の制限、債務脆弱性の低減に向けた債務国の取組を促し支援することができる。

我々はまた、国際金融機関が公的債務の脆弱性を低減させ、債務管理能力を強化し、債務報告の取組を向上させるための技術支援を提供する努力を強化することを期待する。この点に関し、我々は、世界銀行とIMFの債務管理ファシリティ第3フェーズ及びIMFの決定のためのデータ基金への新たな支援を歓迎する。

債権者は、自身の貸付の決定に対して責任を負っており、臨機応変の対応をとらなければならない。我々は、「G20持続可能な貸付に係る実務指針」(以下、指針)を強く承認し、全ての債権者が債務者の債務持続可能性と整合的な貸付判断を行うことを求める。公的債権者は、IMF及び世界銀行が提供するベストプラクティスを踏まえながら、この指針を実施するべきである。我々は、債権者に対して、プロジェクトと無関係の資産や収入を使った担保付取引を行わないようにするとともに、公的債務の条件を指針に沿って完全に開示することを求める。債権者はまた、国有企業も含め、守秘義務条項の利用を制限すべきである。我々は、国際金融協会の「債務透明性のための任意の原則」を歓迎し、低所得国への民間セクター融資に関するデータの保存先の創設について、速やかな進捗を求める。

我々は、低所得国による新型コロナウイルスのパンデミックへの対応を支援することに引き続きコミットする。我々は、時宜を得た債権者間の調整と公平な負担分担の促進を含め、債務の持続可能性及び透明性を確保するために、G20、パリクラブ関係国、IMF、世界銀行、及び、その他の債権者と協働を続ける。