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【別添1】

輸入事後調査の状況

輸入事後調査の状況
 平成30事務年度平成29事務年度
 対前年度比
調査を行った輸入者              4,079者95.6%4,266者
申告漏れ等のあった輸入者    3,231者96.0%3,365者
申告漏れ等の割合         / 79.2%0.3ポイント増加78.9%
申告漏れ等に係る課税価格      1,549億5,745万円104.4%1,483億7,430万円
追徴税額
納付不足税額136億9,163万円101.0%135億4,965万円
 関税12億2,257万円65.2%18億7,418万円
 内国消費税124億6,906万円106.8%116億7,548万円
加算税6億5,849万円109.1%6億354万円
 重加算税4,353万円61.0%7,139万円
143億5,012万円101.4%141億5,320万円

(注) 輸入者数、課税価格及び追徴税額には、平成30事務年度以前に着手し、当該事務年度に調査が終了したものを含みます。

 

納付不足税額が多い上位5品目

納付不足税額が多い上位5品目
 平成30事務年度平成29事務年度
順位分類品目納付不足税額分類品目納付不足税額
1
85類
電気機器
33億6,536万円
85類
電気機器
24億9,397万円
2
90類
光学機器等
21億278万円
90類
光学機器等
21億9,995万円
3
87類
自動車等
14億4,140万円
87類
自動車等
13億2,173万円
4
84類
機械類
11億5,164万円
30類
医療用品
10億899万円
5
29類
有機化学品
8億8,238万円
84類
機械類
9億5,847万円

(注) 分類は、関税率表(関税定率法の別表)に従っています。関税率表は、商品の名称及び分類についての統一システム
    に関する国際条約(HS条約)の附属書の品目表(HS品目表)に基づいて作成されています。

 

主な申告漏れ等の事例

<重加算税が賦課された事例>

事例1:自ら作成した低価インボイスによる輸入申告

輸入者Aは、香港の輸出者から金具を輸入していました。Aは、輸入申告前に正規の価格を認識していましたが、正規の価格が記載されたインボイスをもとに自ら正規の価格よりも低い価格でインボイスを作成し、課税価格の計算の基礎となる事実を隠蔽し、又は仮装して、低い価格が記載されたインボイスに基づき申告していました。
 その結果、申告漏れ課税価格は7,605万円、追徴税額は826万円(うち重加算税202万円)でした。


事例2:輸出者に作成させた低価インボイスによる輸入申告

輸入者Bは、中国の輸出者から靴を輸入していました。Bは、輸入申告前に正規の価格を認識していましたが、輸出者と通謀し、輸出者に正規の価格よりも低い価格でインボイスを作成させ、課税価格の計算の基礎となる事実を隠蔽し、又は仮装して、低い価格が記載されたインボイスに基づき申告していました。
 その結果、申告漏れ課税価格は2,218万円、追徴税額は486万円(うち重加算税124万円)でした。


事例3:低価であることを知りながら是正せずにした輸入申告

輸入者Cは、中国の輸出者から衣類を輸入していました。Cは、輸入申告前に正規の価格を認識しており、輸出者から送付されたインボイスに記載された価格が正規の価格よりも低いことを知りながら、何ら是正することなく、税を免れる意図をもって、その課税価格の計算の基礎となる事実を隠蔽し、又は仮装して、低い価格が記載されたインボイスに基づき申告していました。
 その結果、その他の申告漏れも含め、申告漏れ課税価格は5,175万円、追徴税額は876万円(うち重加算税94万円)でした。


<その他申告漏れのあった事例>

事例4:輸入者が支払った価格調整金(インボイス価格以外の貨物代金)の申告漏れ

輸入者Dは、X国の輸出者から医薬品原薬を輸入していました。Dは、輸出者との取り決めに基づき、過去輸入した貨物について遡及して価格を見直し、増額となった金額を価格調整金として支払っていました。本来、この価格調整金は課税価格に含めるべきものでしたが、Dは修正申告を行っていませんでした。
 その結果、申告漏れ課税価格は104億2,225万円、追徴税額は9億5,021万円でした。


事例5:輸入貨物に係る組立費用の申告漏れ

輸入者Eは、韓国の輸出者から化粧品容器を輸入していました。Eは、輸出者に対して輸入貨物の組立費用をインボイス価格とは別に支払っていました。
 本来、この費用は課税価格に含めるべきものでしたが、Eは課税価格に含めずに申告していました。
 その結果、その他の申告漏れも含め、申告漏れ課税価格は14億2,123万円、追徴税額は1億9,071万円でした。


事例6:EPA特恵税率の適用誤り

輸入者Fは、ラオスの輸出者から日アセアンEPAに基づきEPA特恵税率を適用して繊維製品を輸入していました。
 しかしながら、この繊維製品は第三国から調達した生地を使用して生産されており、日アセアンEPA上の原産品と認められるための条件を満たしていないため、EPA特恵税率を適用することはできず、WTO協定税率等を適用することになりました。
 その結果、その他の申告漏れも含め、追徴税額は1,679万円でした。

○事後調査の過程において悪質な輸入者であることが判明した場合、犯則調査が開始され、その結果、関税等脱税事件として告発されることもあります。
(報道発表「平成30事務年度における関税等脱税事件に係る犯則調査の結果」を参照。)

 

 

(参考1)輸入事後調査の目的と方法

  • 調査の目的

    輸入事後調査は、輸入貨物の通関後における税関による税務調査であり、輸入貨物に係る納税申告が適正に行われているか否かを事後的に確認し、不適切な税額等を是正するとともに、輸入者に対する適切な申告指導を行うことにより、適正な課税を確保することを目的として実施しています。

    (注) 輸入貨物には、関税のほか輸入に係る内国消費税が課されます。このため、外国から貨物(入国旅客の携帯品等を除く。)を輸入しようとする者(輸入者)は、貨物の輸入の際、税関に対し、輸入申告に併せて関税及び内国消費税の納税申告を行い、必要な税を納付しなければなりません。

  • 調査の方法

    輸入事後調査は、貨物の輸入通関後、輸入者の事業所等を個別に訪問して、輸入貨物についての契約書、仕入書その他の貿易関係書類や会計帳簿書類等を調査し、また、必要な場合には取引先等についても調査を行い、輸入貨物に係る納税申告の内容が適切かどうかを確認します。
      なお、調査の結果、申告内容に誤りがあることを確認した場合には、輸入者に対し法令等に基づく指導を行い、修正申告の上、不足税額等を納付していただきます。その他、税関において課税価格や税額を更正すること等により、不足税額等を納付していただくことがあります。

 

(参考2)重加算税

隠蔽又は仮装により、納税申告をせず、又は誤った納税申告を行った者に対して課される附帯税(無申告の場合40%、過少申告の場合35%)です。無申告加算税(15%)や過少申告加算税(10%)より重い税が課されます。