現在位置 : トップページ > 国際政策 > 国際開発金融機関(MDBs)〜世界銀行、アジア開発銀行等〜 > アフリカ開発銀行(AfDB) > 第54回AfDB・第45回AfDF年次総会 日本国総務演説(令和元年6月12日 於:赤道ギニア・マラボ)

第54回AfDB・第45回AfDF年次総会 日本国総務演説(令和元年6月12日 於:赤道ギニア・マラボ)

印刷用(PDF)

第54回アフリカ開発銀行・第45回アフリカ開発基金年次総会 日本国総務演説
(2019年6月12日(水)於:赤道ギニア・マラボ)


1.はじめに

 議長、総裁、各国総務、並びにご列席の皆様、

 まず初めに、主催国である赤道ギニア政府及びマラボ市民の皆様の暖かい歓迎に対し、心より感謝申し上げます。

 私は、2011年、科学技術担当の省庁に勤務していた際、農業や防災分野での衛星データの利用に関する人材育成に貢献したいとの思いから、アフリカを訪れ技術支援に携わりました。今回、日本政府の代表として、こうして再びアフリカへの貢献を語る機会を得て、大変うれしく思います。

2.アフリカ経済とアフリカ開発銀行の役割

 アフリカ経済は、2018年の実質GDP成長率は3.5%が見込まれ、2019、2020年も4%台が予測されるなど回復基調にあります。しかし、アフリカでは依然極度の貧困に苦しむ人々が多く、また、債務状況が悪化し危機に陥るリスクが高まっているなど、大きな開発課題に直面しています。

 アフリカ諸国がこうした開発課題を乗り越えていくためには、膨大な資金が必要とされています。日本としては、アフリカ開発銀行が適切な資本基盤を確保し、貧困削減、債務危機の予防、持続的かつ包摂的な成長の実現といった使命を果たしていくことを期待します。

 現在議論が行われているアフリカ開発銀行及びアフリカ開発基金の増資については、優先分野がきちんと設定され、執行を支える人員や体制の強化の道筋が明らかにされるのであれば、日本は、真に必要かつ現実的な規模の増資に応じる用意があります。

 優先分野としては、(1)質の高いインフラ投資、(2)債務持続可能性の確保、(3)投資環境整備の3点が重要と考えており、現在これらをしっかり位置づける方向で議論が進められていることを歓迎します。質の高いインフラ投資と債務持続可能性の確保については、今週開催されたG20財務大臣・中央銀行総裁会合の成果も十分反映していくことを期待します。

 人員や体制の強化については、最近職員の空席補充に取り組んでいることを歓迎します。他方、依然として空席は多く、また、職員の量に加え質も確保される必要があり、具体的な道筋を明らかにしたうえで、引き続きの努力を行うことを期待します。そのために必要な人事面での改革には日本も助言を惜しみません。

 日本は、こうした考えのもと、今後とも増資の議論に建設的に貢献してまいります。

3.アフリカ開発銀行と日本の協力

 次に、日本とのアフリカ開発銀行との協力について述べたいと思います。

 アフリカの民間セクター開発については、日本とアフリカ開発銀行はこれまで協調融資枠組みEPSA(Enhanced Private Sector Assistance for Africa)の下で協力を行ってまいりました。民間セクター開発をさらに推進するため、その基盤となる質の高いインフラ投資や、債務持続可能性の確保、投資環境整備といった重要課題に対し、EPSAを通じたアフリカ開発銀行との連携を具体的に強化していきたいと考えています。

 アジア代表事務所については、日本等の企業とのビジネスマッチングや、アフリカ開発銀行の資金調達などにおいて、多くの実績を積み重ねています。本事務所が引き続きこうした重要な役割を果たしていくことを期待しています。 また、人材面でも、日本は、アフリカ開発銀行への貢献を強化してまいりたいと考えています。

4.結語

 アフリカは、豊富な天然資源や市場を擁し、世界経済における存在感を一層増しています。アフリカ開発銀行が昨年秋に開催したアフリカ・インベストメント・フォーラムにおいては、2,000名弱が参加し、多額の投資案件が具体化しました。

 本年は3年に一度のアフリカ開発会議(TICAD 7)が開催される年です。8月に政府、経済界、国際機関、市民社会など幅広い関係者が横浜に集い、アフリカの持続的かつ包摂的な成長を議論します。このように、世界中がアフリカに注目していることから、アフリカの経済成長が世界経済を牽引する日が来ることへの期待を申し上げ、私の演説を終わります。


(以上)