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第97回世銀・IMF合同開発委員会 コミュニケ(ポイント)(平成30年4月21日)

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  1. 開発委員会は、ワシントンDCにて本日4月21日に開催した。

  2. 我々は、資本パッケージ案の一部として議論された根源的な改革を歓迎するとともに、こうした改革により、世銀グループ(WBG)が財務的に持続可能な形でより効果的に開発成果を達成することが可能になることを歓迎する。我々は、WBGが、2030年開発アジェンダの達成を支援するために野心的な戦略を策定していること、Forward Lookのビジョンを成功裏に実現するために必要な業務上の変革や成果向上の改革の実施にコミットしていることを認識する。我々はまた、WBGが、株主の要請に応え、大規模な資金動員を行い、グローバルな開発課題に対応していくためには、資本基盤を強化しなければならないことを認識する。

  3. 我々は、Forward Lookの実施状況に関する進捗レポート、特に、進捗を測定するための指標や、より良く強い銀行になるための継続的な努力を歓迎する。我々は、WBGが全ての被支援国との関与を継続する一方で、WBGの資源がグローバル或いは各国のニーズに応じて戦略的に活用され、最も支援を必要とする地域に集中されることを常に確保していくことが重要と認識する。Forward Lookに関する株主議論を通じ、WBGが開発分野における極めて重要な機関であることが再確認された。我々は、極度の貧困の撲滅と繁栄の共有という二大目標、及びForward Lookが掲げる4つの優先的取組みである(1)全ての被支援国との関与の継続、(2)国際公共財アジェンダの主導、(3)資金動員と市場創出、(4)開発効果や組織内業務モデルの継続的改善への我々のコミットメントを、改めて強調する。

  4. 我々は、「持続可能な開発のための持続的なファイナンス」報告書に含まれる資本・ポリシーパッケージに係る交渉が、成功裏に妥結したことを歓迎する。資本パッケージには、国際復興開発銀行(IBRD)の75億ドル、国際金融公社(IFC)の55億ドル、合計130億ドルの一般・選択増資による払込資本の増資が含まれる。これに加え、IBRDの請求払資本の増資も行われる。これは、根源的な組織的・財務的な改革を含んだ変革のパッケージである。改革には、業務効率化や収入改善の方策や、WBGの財務持続可能性や効率性を支える資本の増加が含まれる。我々は、パッケージに含まれる政策的コミットメントやForward Lookの進捗が定常的にモニターされ包括的に報告されるとともに、5年後に独立した評価が実施されることを期待する。我々は、給与を含む理事会・シニアマネジメントの予算が適切な主体によってレビューされ、資本パッケージに貢献するような追加的な経費節減案が策定されるよう要請する。

  5. 我々は、「投票権見直しに関する報告書」を歓迎し、同報告書の提案を受け入れる。提案されたIBRDの選択増資の結果、投票権シェアは調整され、極度の過小代表が縮減されるが、ボイス改革は実現可能な段階を踏んだ形で継続される。IFCで提案された選択増資は、WBGの機関の投票権をより近づけるとともに、IFCの資本基盤強化に貢献する。

  6. 我々は、この新しい資本・投票権・組織改革パッケージに関する理事会とマネジメントの多大な努力に感謝する。我々は、理事会とマネジメントに対し、本年の年次総会までの承認のため、6月末までに総務に対する決議案を提出するよう求める。

  7. 2010年の総務による合意に基づき、次回の5年ごとの投票権の見直しは2020年に開始する。次回の見直しは、IBRDの動的計算式で算出される計算シェアのアップデートに対する過小代表の度合いや、株主の権利と責任を含めリマで合意された投票権見直しの原則に基づくその他の課題をレビューする機会となる。また、IFCの投票権見直しの方法についてさらに検討を行う機会ともなる。

  8. 今般の資本パッケージは、変容しより複雑化した開発の状況を背景に議論が行われた。ここ数十年の目覚ましい成果にも関わらず、開発の進捗には引き続きばらつきが見られる。過去の進捗の速度を維持しつつ新たな課題にも対応していくためには、依然として世界経済への逆風や構造的変化が立ちはだかる中、継続的な努力を必要とする。短期的には力強い世界経済の成長が期待されるが、長らく続く低い生産性の成長や金融の脆弱性に鑑みれば、長期的に力強い成長を達成するための基盤となる広範な改革が必要である。

  9. 民間セクターは、投資や技術革新、雇用の主要な牽引力として、開発支援においてより重要な役割を果たさなければならない。我々は、世界銀行、IFCとMIGAが緊密に連携して、市場や規制の不完全性への対応、政策形成と組織能力の強化、包摂的な開発と貧困削減のための民間投資への協力を行っていくことを求める。WBGは、民間資金の動員を継続し、経済の安定、成長のポテンシャル、質の高いインフラ、保健や教育制度、技能や地域雇用の強化を通じた人的資本に貢献する必要がある。我々は、MDBsがよりシステマティックに協働することの価値を認識し、WBGが開発資金と開発効果を最大化するために他機関と協調を続けることを慫慂する。我々は、WBGとIMFに対し、国内資金動員を強化し不正な資金の流れに対抗しようとする政府への支援を更に強化することを求める。

  10. WBGは、グローバルな開発課題に対応し、開発の知見を融合するとともに、開発の議論をリードし、財務的なレバレッジを活用する、他に類をみない機関として位置づけられている。我々は、WBGが、国際公共財を供給し、被支援国が成長を強靭なものとしていくことを支援し、ジェンダー、気候変動、地域統合やパンデミックといったグローバルな開発課題への対応に一層関与するよう慫慂する。

  11. 我々は、IDA18が歴史的な増資規模と革新的なイニシアティブにより最も喫緊の開発課題に対応する可能性を持ち、その実施が進捗していることを歓迎する。IDAは、革新的な民間セクターウインドウ等を通じ雇用と経済変革をより重視しており、これによりIDA国への投資が後押しされている。我々はまた、WBGが、脆弱・紛争・暴力(FCV)の状況、特に人道危機が引き起こす苦難と強制避難に関与することを歓迎する。我々は、これらの分野で現場での存在感を高めようとするマネジメントの努力を支持する。

  12. 我々は、低所得国において近年公的債務の水準が著しく増加していることを懸念し、WBGとIMFが、公的債務の脆弱性を抑制していくために様々な角度から支援するアプローチのもと協働するよう求める。両機関は、財政的な枠組み及び債務管理能力の強化、債務に関するデータギャップへの対処や債務の透明性の向上のため、関係する貸し手と連携しながら、被支援国政府と緊密に協働し続けるべきである。我々は、アップグレードされた両機関の低所得国向け債務持続性枠組みが近く運用開始されることを歓迎する。これは、被支援国政府による公的債務の脆弱性に関するより充実した分析・評価を可能とするものである。

  13. 我々は、「WBG業務における防災主流化に関する進捗報告」に留意するとともに、2年後のアップデートに期待する。我々は、防災主流化に関する資金的なコミットメントやポートフォリオの配分、強靭性と災害リスクと復興を支援するために用意された特別な政策ツールや投資が被支援国から引き続き必要とされていることに勇気づけられた。我々は、WBGに対し、UN、IMF、公的及び民間パートナーとの戦略的パートナーシップを構築し、資金の動員、関連ツールの開発、南南協力の促進、島嶼国などの脆弱な被支援国のニーズへの配慮を行うよう求める。

  14. 我々は、「WBG理事会におけるジェンダー多様性に関する総務への状況報告」を歓迎する。我々は、理事会におけるジェンダー多様性を強化・推進するための継続的な取組みを支持するとともに、各国理事と協働することにコミットしている。我々は、2019年の春会合までの進捗報告を期待している。

  15. 我々は、WBGが、社会で最も脆弱な人々を守り、環境に配慮した開発プラクティスの促進にコミットしていることを評価する。我々は、新しい環境・社会フレームワークの厳格な実施を期待する。我々は、WBGが、ジェンダーに基づく暴力タスクフォースによる勧告のフォローアップを継続していくことを期待している。

  16. 次の開発委員会は、インドネシア・バリにおいて、2018年10月13日に開催する。