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第91回世銀・IMF合同開発委員会 コミュニケ(ポイント)(平成27年4月18日)

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  1. 開発委員会は、ワシントンDCにて本日4月18日に開催した。

  2. 世界経済は、成長率は国によって大きく異なるものの、2014年よりも若干速く成長している。我々は、引き続き、金融市場の潜在的なボラティリティ、為替、原油及びその他の一次産品価格の変動、グローバルな貿易停滞によるリスクを警戒する。中所得国の一部は成長の緩和を経験している一方、低所得国は、全体として、良い成長率を記録し続けている。我々は世銀グループ及び国際通貨基金(IMF)に対し、持続可能な方法で貧困を削減し、繁栄の共有を促進し、これらの分野で苦労して得た成果を守るため、包摂的成長と雇用の創出を促進し、負のショックに対する強靭性を構築する諸国の努力を支援することを求める。

  3. 低い原油価格と一次産品価格は、概して、原油輸出国から原油輸入国への実質所得の大幅なシフトをもたらす結果となり、それは途上国の成長にネットでポジティブな効果をもたらす。これは原油輸出国の政策立案者にとって課題となるが、同時に、より包摂的で持続可能な成長のための補助金や税制改革を実施するには良好な環境をもたらす。我々は世銀グループ及びIMFに対し、輸出による収入、税収、送金の減少により打撃を受けた国々を支援し、エネルギー価格とクリーンエネルギー使用に関する助言を行うよう促す。

  4. この重要な年に、国際社会は次の15年についての開発ビジョンとアジェンダを設定する。我々は、持続可能な開発目標(SDGs)を含むポスト2015年開発アジェンダに向けたファイナンスの枠組みを決定する重要なステップの一つとして、7月にアディスアベバで開催される第三回国連開発資金国際会議に期待する。我々は世銀グループ、IMF、アフリカ開発銀行、アジア開発銀行、欧州復興開発銀行、欧州投資銀行、米州開発銀行による、このアジェンダに関する緊密な協力を評価する。また、我々は国連の事務総長及び高官並びにMDBs総裁の開発委員会への特別参加を歓迎する。我々は、開発を可能にし、世銀グループの目標とSDGsの両方に向けた進捗をモニタリングするために、世銀グループが目標とターゲットが技術的に堅固であることを確保し、諸国のデータに関する能力を強化することを慫慂する。

  5. 極度の貧困の撲滅、繁栄の共有の促進という世銀グループの目標は、社会、経済及び環境の持続可能性の広い文脈で設定されており、SDGsに完全に沿ったものである。SDGsの達成には、MDBsからの教訓を基にし、とりわけ最貧国のための政府開発援助(ODA)のより効果的で触媒的な活用、国内資金動員の強化、健全な公的財政管理、違法な資金への対応、民間金融や投資の促進、グローバルな課題に対する協調的な行動を含め、すべての潜在的な資金源を組み合わせる変革的なビジョンが求められる。我々は世銀グループとIMFに対し、引き続き、政府、国連、多国間機関、二国間担当機関、市民社会、民間セクター、新たな開発機関と、それぞれの権限の範囲内で、パートナーシップに取り組むことを期待する。

  6. 我々は、ローカルな資本市場を深め、リスクに対処するための政策と規制環境を改善し、伝統的・非伝統的、機関、他の公共・民間の投資や、グローバルな課題への革新的な解決の進展を触媒するための努力を歓迎する。 IFCとMIGAは、この野心的なアジェンダを実施するために民間セクターを参加させる上で明確かつ重要な役割を持つ。

  7. 我々は、世銀グループに対し、最近承認されたグローバル・インフラストラクチャ・ファシリティ(GIF)を通じた支援を含み、持続可能なインフラ開発とファイナンス、商業的に実行可能なプロジェクトへ民間長期資金を動員できる環境、官民連携を強化するための支援を強化することを促す。

  8. エボラ出血熱の流行を阻止し、緩和するため、IDAとIFCによる他のパートナーと協働した迅速な対応は重要であった。我々は、復興の最中にある影響を受けた国々に対して世銀グループが引き続き支援することを慫慂する。今後、疫病などの大流行に際して強固な準備計画を基に国が早急に資金を受け取ることを支援するため、保険メカニズムを含め、公的資金と民間資金を動員し、レバレッジするためのパンデミック・ファイナンシング・ファシリティの可能性について、世銀グループが他の国際的な主体と連携しながら模索することを慫慂する。我々はIMFがエボラ出血熱の影響を受けた国々を支援し、大災害抑止救済基金を設けたことを評価する。我々はアディスアベバで立ち上がるGlobal Financing Facility in Support of Every Woman Every Childのアプローチを歓迎する。また、我々は飢餓と栄養失調への対応の重要性に留意する。

  9. ジェンダーの平等の強化と促進は持続可能な開発のための包括的なビジョンの中心となるものである。我々は世銀グループのジェンダー戦略が本年後半に改定され、“One World Bank Group”アプローチの文脈の中で実施されることを期待する。

  10. また、SDGsの達成には、国が気候変動と自然災害の課題と結果に対処することが求められる。我々は、貧困の撲滅という任務に注力しつつ、低炭素開発と防災を主流化するという世銀グループのコミットメントを評価する。我々は世銀グループに対し、パリで開催される気候変動枠組条約締約国会議の成功に貢献するための努力と資金貢献を慫慂する。我々は、市場ベースの適切な解決策とエネルギー政策改革のための世銀グループとIMFの活動に留意する。

  11. 我々は、顧客国に知見や資金を効果的に届けるため、世銀グループに対し、引き続き新たな戦略を実施し、支出見直しを含む関連した改革を完了することを慫慂する。また、我々は世銀グループの環境社会配慮基準案と新調達基準について実施中のコンサルテーションを歓迎する。我々は、十分な資源を伴う新たな枠組みを効果的に実施し、国の能力を構築し、コミュニティと環境を守ることの重要性を強調する。

  12. 我々は、世銀グループに対し、引き続き自らのポートフォリオの質を注意深くモニタリングし、開発効果に焦点をあてた世銀グループ間の連携を強化し、南南協力を推進し、脆弱な状況、小国、地域連携に対し効果的な支援を提供することを求める。我々は、実行可能な場合には、中東・北アフリカ地域や他の地域で混乱状態にある国への大きな支援を提供することにおいて世銀グループとIMFの重要性を強調する。また、我々は、世銀グループに対し、持続可能な方法で極度の貧困の撲滅と繁栄の共有を支援するため、中所得国への関与を強化するよう促す。我々は、最貧国に焦点を当てつつ、IDAの追加的な資金能力を生み出す様々なオプションを模索することを期待する。

  13. 我々は、2015年の株式保有の見直しについて、これまでの理事会での進捗に留意する。我々は、合意された原則に従って、これらの定期的な見直しを非常に重視している。我々は、理事会による2015年見直しに関する更なる作業を期待し、10月の年次総会までに完了することにコミットする。

  14. 開発委員会の次回会合は、ペルーのリマにて2015年10月10日に開催する。