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東南アジアの金融資本市場の発展・深化に向けた研究会 第6回議事要旨

  1. 日時
    令和元年6月18日(火)16:00~18:00

  2. 場所
    財務省3階 第二特別会議室

  3. 出席委員
    小川英治委員、清水順子委員、奥田英信委員、清水聡委員

  4. 議題
    • マレーシア・インドネシア・ベトナムの生命保険市場
    • ASEAN諸国におけるインフラ投資と機関投資家
    • 研究会の総括

  5. 議事概要
     財務省国際局為替市場課の棚瀨資金管理専門官より「マレーシア・インドネシア・ベトナムの生命保険市場」について、株式会社日本総合研究所の清水聡主任研究員より「ASEAN諸国におけるインフラ投資と機関投資家」について発表。その後の討議の後、事務局より研究会の総括について発表したところ、全体の議論の概要は以下の通り。
    •  生命保険会社のALMミスマッチは、ヒアリングの中では課題として指摘する声はあまり聞かれなかったが、今後、域内に長期の保険商品が普及し、負債デュレーションがより長期化することとなった場合に課題となる可能性。
    •  東南アジア域内の地域的な枠組みや公的セクターによる保証などの様々な手段により、投資リスクを軽減すれば、インフラ投資が促進されるのではないか。
    •  東南アジア域内に、保障型のような長期の保険商品を更に普及していく際には、日本の知見も活用し得る。
    •  年金基金の育成は、社会保障制度を補完すると同時に、現地通貨建ての金融資本市場育成の観点からも生命保険市場と同様に重要であり、今後も継続すべき。
    •  東南アジア域内では、日系事業者においても現地通貨建てのビジネスが拡大した結果、現地通貨の資金調達ニーズが高まっている。資本規制の緩和等により、これら外資の事業者が積極的に現地通貨で資金調達が行えるようになれば、ABMIの目的である現地通貨建て債券市場に加えて、株式市場等も含めた域内の金融資本市場の発展が加速される。
    •  東南アジアの金融資本市場の発展に向けた制度作りについて、機関投資家というプレーヤーの育成の観点も含めて日本も一定の役割を担っていくことが望ましい。


(注)本研究会では、率直な意見交換を促進する観点から、議事録に代わって議事要旨を作成・公開することとしています。