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東南アジアの金融資本市場の発展・深化に向けた研究会 第4回議事要旨

  1. 日時
    平成31年3月27日(水)10:00~12:00

  2. 場所
    財務省3階 第二特別会議室

  3. 出席委員
    小川英治委員、清水順子委員、奥田英信委員、清水聡委員

  4. 議題
    • ESG Investment in Asian Region
    • ASEAN域内におけるESG投資の動向

  5. 議事概要
     富国生命投資顧問株式会社より「ESG Investment in Asian Region」について発表。野村資本市場研究所より「ASEAN域内におけるESG投資の動向」について発表。その後の議論の概要は以下の通り。
    •  ESGへの取組みが、株式投資の収益性向上にどのようにつながるかについては、世界的にも現時点ではコンセンサスは得られていないが、ESGに配慮した事業者の株価は、特に相場下落局面においてレジリエントであるとの見方や、長期的には他の株価よりも相対的にボラティリティが低いといった特徴を指摘する声もある。
    •  欧州では、文化的な背景から、ESGに類する概念が従来から広く浸透していると考えられる一方、東南アジア地域では、その意識や共通理解が進んでおらず、ESG投資の拡大も発展途上にある。例えば、域内に共通のESG指数の構築を通じて様々なESG関連商品を導入することで、広くESGの概念を浸透させられるのではないか。
    •  他方、責任投資原則(PRI)に署名していない域内の一部のアセットオーナーにおいて、運用委託先である資産運用会社への要請等を通じて、ESGに取り組む例もある。
    •  ASEAN諸国で発行されたグリーンボンドの約7割は米ドル建てであり、総じて域外の投資家による投資が目立っており、域内の機関投資家の育成も課題となっている。


(注)本研究会では、率直な意見交換を促進する観点から、議事録に代わって議事要旨を作成・公開することとしています。