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20か国蔵相・中央銀行総裁会議(G20)プレス・リリースの概要(2000年10月24,25日 於:カナダ,モントリオール)

20か国蔵相・中央銀行総裁会議(G20)プレス・リリースの概要

(2000年10月24、25日 於:カナダ、モントリオール)


 我々、G20の蔵相及び中央銀行総裁は、本日、カナダのケベック州のモントリオールにおいて第2回会合を開催し、世界経済の状況、特に政策課題や潜在的な脆弱性を克服する方策について議論した。我々は、世界経済の成長が引き続き強化されていることを歓迎する一方、より危機に陥りにくい国際金融システムを構築する上で各国の経済・金融政策が重要であることに留意する。

 我々は、また、グローバリゼーションがもたらす好機と課題についても議論した。グローバリゼーションは、近年の技術変化、市場経済制度の普及、国際貿易・資本移動の自由化によって加速している。

 我々は、グローバリゼーションが先進国、途上国を問わず、生活水準の向上など、様々な利益をもたらしうることを再確認した。一方、グローバリゼーションが経済的・社会的問題を引き起こし得る点に同意した。グローバリゼーションの利益を得る上で各国政府が重要な役割を担っており、我々は、グローバリゼーションの進展を促進する正しい枠組み及び政策が、21世紀の国際社会の主要な課題である点に同意し、以下の点につき合意する。

  • 国際機関の活動と意思決定プロセスの透明性の強化、及び国際機関同士の連携の強化を含め、強固で安定した国際金融システムの基礎となる国際機関の有効性の向上を約束する。 

  • 為替相場制度、慎重な債務管理、民間セクターの関与、及び行動規範と基準の採用等、金融危機への脆弱性の削減に向けた政策を実施する。(付属文書参照。)

  • 新興市場国は、順序だった資本勘定の自由化に際し、国際社会から技術支援や政策助言を得るべきである。

  • 債権者に対して拡充されたHIPC(重債務貧困国)イニシアチブへの参加を促し、必要に応じて、二国間の債権者に対して100%の債務削減を約束することを求める。貧困国による経済改革と貧困削減に向けた取組みに対する支援を奨励する。

  • 資金洗浄等の金融犯罪に対する闘いへの努力を強化する。

  • 伝染病、環境問題等の国境を越えた問題に対処するため、国際公共財の供給増加に向けた国際的な努力に貢献する。

  • 一層の多角的貿易自由化へのコンセンサス形成に向け、WTOによる努力を支持する。

  • 社会的なセーフティ・ネットの立案や効率的な実施を促進する。

  • 多様な考え方を考慮に入れる。


付属文書:金融危機への脆弱性の削減


 我々は、各国が適切な政策を通じて、金融危機への脆弱性を大きく減少させ得ることに合意し、以下の「最善の慣行」につき合意した。

(1)為替相場制度

  • 各国における為替相場制度の選択は、適切なマクロ経済政策等の裏付けが必要。

  • 為替相場制度は幅が広く、あらゆる国のあらゆる時点に適合する制度はない。

  • マクロ経済政策や構造調整政策、自国の制度のあり方と整合的でない為替相場制度を採用していた国が、より高い金融危機へのリスクに直面することを、近年の経験は示唆している。

  • 完全なフロート制、またはカレンシーボード制などの強固な固定相場制を選ぶことに利点はあるかもしれないが、両者の中間的な制度も採用し得る。

  • 強固で信頼できる一貫した制度的取極及び国内政策に裏付けられない為替レートを防衛しないことが重要であることに合意。

  • IMFは、各国がマクロ経済政策や金融政策にふさわしい為替相場制度を選択しているかについての評価を強化すべき。

(2)慎重な債務管理

  • 効果的な公的債務の管理、民間セクターの債権債務や金融セクターに対する効果的で透明な規制・監督を含めた、債務管理への留意が、危機への脆弱性の減少に必要なことに合意。

  • 短期債務への過剰依存や通貨のミスマッチ、対外債務の累積の回避に注意を払う。

  • IMFと世界銀行による、公的債務管理及び国内公債市場の育成ガイドラインの作成に向けた取組みや技術支援等を歓迎。

(3)危機の予防・解決における民間セクター関与(PSI)

  • PSIの枠組みが国際資本市場をより効率的に、かつ安定的にすることにより、債務者と債権者双方の利益となることに同意。

  • PSIを促進する枠組みについての春と秋のIMF国際通貨金融委員会の合意を歓迎。この枠組みの柔軟な適用が必要。

  • 債務交渉への国際社会による詳細な関与や、借り手には返済義務があるという原則が侵害されることを回避する必要。

  • 債権者間の公平性の原則の重要性を再確認。

  • 民間セクター円卓会議の結果を歓迎。代理に対し、民間セクターとの対話を継続し、必要に応じ、結果を次回会合に報告するよう指示。

  • 公的及び民間セクターがこの枠組みの進展において更に努力する必要があることに同意。

(4)国際的な行動規範と基準

  • 国際的な行動規範と基準の重要性に同意。金融安定化フォーラムによる勧告を支持し、基準実施の促進のためのインセンティブに関する作業を奨励する。

  • G20は、国際的な行動規範と基準を各国特有の事情に配慮しながら実施する際、重要な主導的役割を演じるべきであり、以下の点を合意。

    • 適切なリスク評価を可能とする、基準の実施の進捗に関する情報公開のあり方を各国政府は検討すべき。

    • 公的部門は、基準実施における優先順位等に関する市場参加者の考え方を得るため、市場参加者との対話を継続するべきである。

    • IMFによるサーベイランスは、基準実施における各国の進展の監視の主要な仕組みであるべきである。

    • 各国政府及び国際社会は、各国において必要な人的、金銭的資源を確保すべき。

  • G20第1回会合における、ROSCs(透明性報告書)及びFSAPs(金融セクター評価プログラム)の完成に関するコミットメントを再確認。
     
     
    [別添:テロ資金供与に関するG20の行動計画] [英文]