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令和元年上半期の全国の税関における関税法違反事件の取締り状況(令和元年9月25日)詳細

1.不正薬物等

不正薬物全体の摘発件数は571件(前年同期比41%増)、押収量は約1,581kg(前年同期比約2.7倍)となった。押収量は、上半期で既に1.5トンを超え、特に覚醒剤は史上初めて“4年連続の1トン超え”が確実となる大量摘発となった。この様に、我が国への不正薬物の流入は極めて深刻な状況となっている。

グラフ(不正薬物の摘発件数と押収量の推移)

(1)覚醒剤

  • 覚醒剤の摘発件数は207件(前年同期比約3倍)、押収量は約1,460kg(前年同期比約2.8倍)となり、既に前年分(摘発件数171件、押収量約1,156kg)を上回ったほか、史上初めて 4年連続1トン超えが確実となった。

  • 押収した覚醒剤は、薬物乱用者の通常使用量で約4,867万回分、末端価格にして約876億円に相当する。

写真(主な摘発事例)

  • 密輸形態別

    全体の摘発件数の約半数を航空機旅客等が占め、押収量についても前年同期比約3倍と大幅に増加した。また、商業貨物及び国際郵便物は、摘発件数が増加したものの、商業貨物の押収量は減少した。船員等(洋上取引を含む)の押収量は、著しく増加した。

グラフ(密輸形態別の摘発件数・押収量の推移)

  • 密輸仕出地別

    摘発件数ではアジア地域(アジア各国、中国(含香港マカオ)、台湾。以下同じ。)が45%と半数近くを占める。これに北米と欧州を加えるとほぼ9割となる。押収量では、アジア地域が13%、北米地域が13%、その他が70%を占める。その他が70%を占めるのは、鳥島南西方沖において洋上取引された約1トンの仕出地が不明であるためである。

    アジア地域では、特にタイ、マレーシアの増加が顕著となった。

グラフ(覚醒剤仕出地域別件数・覚醒剤仕出地域別押収量)

(2)大麻

  • 大麻の摘発件数は137件(前年同期比43%増)となり、押収量は約53kg(前年同期比6%増)とわずかに増加した。摘発件数については、平成27年以降、5年連続100件超えが確実となった。

  • 大麻のうち、大麻樹脂等(大麻樹脂のほか、大麻リキッド・大麻菓子等の大麻製品を含む。)は、摘発件数(75件(前年同期比約2.8倍))、押収量(約15kg(前年同期比約2倍))ともに大幅に増加した。

グラフ(摘発件数と押収量の推移)写真((事例5) 大麻の摘発事例)

(3)麻薬

  • 麻薬(ヘロイン、コカイン、MDMA等)の摘発件数は135件(前年同期比27%増)、押収量は約55kg(前年同期比約2.9倍)と摘発件数・押収量ともに増加した。

  • コカインの摘発件数は24件(前年同期比23%減)と減少したものの、押収量は約40kg(前年同期比約2.5倍)と大幅に増加した。

  • MDMAの摘発件数は48件(前年同期比85%増)、押収量は約2万7千錠(前年同期比約11倍)と摘発件数・押収量ともに大幅に増加した。

(4)指定薬物*1

  • 指定薬物の摘発件数は86件(前年同期比21%減)、押収量は約12kg(前年同期比6%減)と摘発件数・押収量ともに減少した。

  • *1 中枢神経系の興奮・抑制・幻覚の作用を有する蓋然性が高く、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがあるとして、厚生労働大臣が指定する薬物(医薬品医療機器等法第2条第15項)

2.金地金の密輸入事犯

金地金*2密輸入事犯の摘発件数は9件(前年同期比99%減)、押収量は約146kg(前年同期比92%減)と、摘発件数・押収量ともに大幅に減少した。

摘発事犯を密輸仕出地別にみると、韓国3件、台湾3件、中国2件、香港1件であり、いずれの国・地域においても大幅に減少した。

  • *2 金地金には、金塊に加えて一部加工された金製品も含む。

過去10 年間の摘発状況過去10年間の摘発状況

(注)平成30 年、令和元年の数値は速報値

一方で、犯則調査の過程で判明した過去の既遂事犯2件(計609kg)を告発した。

写真(自動車用サスペンション内に隠匿した金地金220kg)

[事例自動車用サスペンション内に隠匿した密輸入事犯(未遂・既遂)

平成29年11月、香港から航空貨物により、自動車用サスペンション内に隠匿した金地金220kg(未遂)を摘発し、その後の犯則調査により、過去、同様の手口で金地金200kg(既遂)の密輸入を認め、計420kgの金地金密輸入事犯としてイスラエル人男性2名を関税法違反で告発した。

(平成31年2月・東京税関)


写真(摘発された金地金計14kg)

[事例航空機旅客による密輸入事犯

平成29年2月、シンガポールから到着した日本人男性旅客2名より金地金計14kgを摘発し、更に、その後の犯則調査により、共犯者として日本人男性1名を認め、計3名を関税法違反で告発した。

(平成31年3月・神戸税関)


3.知的財産侵害事犯

写真(商標権を侵害する東京オリンピック・パラリンピックの記念メダル)

[事例商標権を侵害する物品の密輸入事犯

中国から国際郵便物により
商標権を侵害する東京オリンピック・パラリンピックの記念メダル8枚
を密輸入しようとした中国人男性を関税法違反で告発した。

(平成31年2月・名古屋税関)


写真(商標権を侵害するケーブル等)

[事例商標権を侵害する物品の密輸入事犯

  • 中国から航空小口急送貨物及び国際郵便物により
    商標権を侵害する充電用ケーブル計6,499個
    を密輸入しようとした日本人男性を関税法違反で告発した。

  • 中国から航空小口急送貨物により
    商標権を侵害する充電用ケーブル・イヤホン計4,433個
    を密輸入しようとした日本人男性を関税法違反で告発した。

(いずれも令和元年6月・東京税関)


4.ワシントン条約該当事犯

写真(ミドリニシキヘビ等)

[事例爬虫類等の密輸入事犯

インドネシアから航空機により
ミドリニシキヘビ等計16匹
等を密輸入しようとした日本人男性を関税法違反で告発した。
(平成31年4月・大阪税関)


写真(コツメカワウソ)

[事例カワウソの密輸入事犯

タイから航空機により
コツメカワウソ5頭
を密輸入しようとした日本人男性2名を関税法違反で告発した。
(平成31年2月・東京税関)


5.不正輸出事犯

写真(盗難品である中古重機)

(※画像は同型のもの)

[事例中古重機不正輸出事犯

税関長に偽った書類(仕入書)を提出し
盗難品である中古重機2台
をスリランカへ不正に輸出した日本人1名及びスリランカ人2名並びに法人1社を関税法違
反で告発した。
(令和元年6月・門司税関)


6.その他の事犯

写真(偽造有価証券)

[事例偽造有価証券の密輸入事犯

中国から国際宅配貨物により
偽造有価証券3,994枚
を密輸入しようとした日本人男性1名を関税法違反で告発した。
(令和元年6月・名古屋税関)


写真(偽造クレジットカード456枚)

[事例偽造クレジットカードの密輸入事犯

マレーシアから航空機により
偽造クレジットカード456枚
を密輸入しようとしたマレーシア人男性2名を関税法違反で告発した。
(平成31年1月・函館税関)