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国債市場特別参加者会合(第78回)議事要旨

   

 

日時 平成30年11月20日(火)16:00〜16:45 

 

場所 財務省 第3特別会議室

 

内容

1. 平成31年度国債発行計画について

○平成31年度国債発行計画について、理財局から以下のように説明を行った。

(国の債務管理の在り方に関する懇談会(10/22)における議論@(理財局からの説明))
・10月22日に開催された「国の債務管理の在り方に関する懇談会」は、当面の発行政策というより、むしろ中長期的な政策について議論する場であるが、来年度の国債発行計画についての意見交換を行うに当たり、在り方懇における議論を紹介させていただく。

※在り方懇における当局の説明部分については、下記URLに記載されている議事要旨参照 https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/gov_debt_management/proceedings/outline/d20181022.html

(国の債務管理の在り方に関する懇談会(10/22)における議論A(当日の議論の概要))
・年限別の発行額に関しては、我が国の国債の発行償還年限について、投資家の運用原資のデュレーションとかい離していることや、諸外国対比で長くなっていることに着目して、中期的に発行年限を見直していくべきとする意見があった一方で、日本銀行による大規模な国債買入や高齢化による家計部門の資金運用の変化により状況が変わり得る点に目を向けるべきという意見もあった。

・市場流動性に関しては、日本銀行のより積極的な対応があれば状況が改善するとの意見があった。

・前倒債の発行残高の増加に関しては、残高の減少を求める意見が多かったが、現在の金融財政状況等を踏まえ、ある程度の残高を保持することの意義を認める意見もあった。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・超長期ゾーンについては、10年債、20年債に減額余地があると考えている。どちらの年限も日銀買入オペの買入額が多くなっているため、マーケットに不要なボラティリティを生じさせているほか、価格発見機能の低下につながっていると考えている。そうした意味で、10年債、20年債を中心に発行を減額し、それに呼応する形で日銀買入オペが減額されることにより、マーケットの流動性が回復し、価格発見機能が強化されると考える。
 中短期ゾーンについては、2年債、5年債のいずれも減額余地はあるが、ドル円ベーシスのマイナス幅のワイドニングによって海外投資家のニーズがT-Billに集中する際に、担保ニーズを抱える国内投資家の投資対象の選択余地を広げるため、2年債の発行額は据え置きとし、5年債を優先的に減額する方がマーケットにとってはよいのではないか。

・現在のマーケット環境を踏まえると、中期、長期、超長期の各ゾーンをバランスよく減額した方がよい。
 超長期ゾーンについては、現在の投資家需要を考慮すると、30年債、40年債よりは20年債に1回の入札当たり1,000億円程度の減額余地がある。
 中期・長期ゾーンについては、2年債、5年債、10年債のいずれにおいても減額余地がある。
 流動性供給入札については、各ゾーンとも安定した需要があるため、現在の発行額を維持することを希望。

・5年債、10年債、20年債の発行減額は可能である。需給については、発行減額に伴い、日銀買入が減っていくこととのバランスだと思っている。

・30年債と40年債については、負債サイドのデュレーションが長い投資家から安定的な需要があることや、今年度減額した影響があるため現状維持を希望。
 一方で、20年債については1回の入札当たり1,000億円の減額が可能。10年債についても、1回の入札当たり1,000億円の減額は可能と考えているが、10年債に関しては金融政策のターゲットであるだけではなく、一般的な指標金利という側面もあるため、一定の市場規模・発行規模を維持した方がよい。従って、今後数年のことを考えると、1回の入札当たり2兆円を下回ることになる減額は避けた方がよい。
 中短期ゾーンについては、5年債は投資家からの強い需要がここ数年ないセクターになっている一方、2年債は担保需要によって投資されることが多いため、2年債よりも5年債に減額余地がある。T-Billの1年物は減額が可能。

・超長期ゾーンについてはリアルマネー系からの需要がある一方、マイナス金利で推移している中期ゾーン、特に5年債については、需要が見えない状況。このため、中期ゾーンの減額は十分可能。超長期ゾーンは、30年債と40年債に需要があるため、減額するならば20年債。いずれにせよ、発行額の減額のみでなく、日銀買入オペの減額にも注目が集まっている。
 金融政策のターゲットである10年債については、日銀買入オペの減額のタイミングが遅れるリスクがあるため、2年債、5年債、10年債、20年債の中では、10年債の減額の優先順位は劣後させておいた方がよいのではないか。
 流動性供給入札については現状の規模を維持することを希望。
 物価連動債についても、現状の1回の入札当たり4,000億円の発行がちょうどよく、仮に需給が崩れるような場面があった場合には、買入消却を増額することで対応すべきではないか。

・30年債、40年債は投資家需要に支えられており、発行額を減額した場合に日本銀行が買入額を減らせる余地が少ないため、発行額は維持してほしい。
 それより短い年限については、いずれについても減額が可能ではあるが、中でも、今の金利水準だと5年債の投資家ニーズが最も弱い。10年債は、先物の受渡適格銘柄であることや、金融政策のターゲットになっていることから、意見が色々聞かれるところだが、1回の入札当たり2兆円を確保できれば減額の余地はある。20年債については、需給は決して悪くないものの、日本銀行の買入比率が高いため、日銀買入オペの減額余地があることを踏まえると、発行額の減額余地は十分ある。
 2年債は、T-Billの需給が変動しやすいことから、国内投資家が2年債で担保を手当てする必要がある場合を踏まえ、ある程度発行額を維持した方がよいと思うが、1回の入札当たり1,000億円程度の減額余地はある。
 流動性供給入札については、発行額の維持、場合によっては増額を希望。物価連動債については、需給はよくない状況ではあるが、ここから更に減額していくと発行規模がかなり小さくなるため、現行の発行額を維持し、需給対策が必要であれば、買入消却の量で調節をしていくべき。

・30年債と40年債については、最終投資家による潜在的な部分も含めた需要があるため、減額はしない方がよい。それ以外の年限については、中期ゾーン、特にマイナス金利の5年債への需要が薄い。ただ、7月末の金融政策決定会合前までは、プラス金利の10年債に需要があり、中期ゾーンに需要がほとんどない状況だったところ、決定会合以降は需要格差が幾分縮小してきている印象。そうした点も勘案し、各年限満遍なく少しずつ減額するという形がよいのではないか。

・30年債、40年債は、日銀買入オペの減額余地が小さくなっているため、発行額は維持してほしい。また、海外勢の需要が非常に強いので、T-Billも現状維持とした方がよい。その他の年限で優先的に減額すべきなのは、5年債と20年債。また、10年債と2年債についても、1回の入札当たり1,000億円程度であれば減額する余地は十分にあると考えている。

・減額の優先順位は、5年債、10年債、20年債、2年債。いずれの年限も、日銀買入オペ目的に買っている投資家がいる程度であり、最終投資家が明確にいるのは30年債、40年債及びT-Billである。ただし、2年債については、T-Billの需給が引き締まった時に影響を受けるセクターであるため、減額の優先順位は他の年限より劣後すると考えている。

・5年債については、他の年限と比べると発行量も多く、1回の入札当たり1,000億円程度の減額であれば、市場にインパクトを与えないと考えている。また、金融政策のインパクトを軽減するためにも、日銀買入比率の高い年限の発行減額がよいのではないか。5年債と10年債は比較的日銀の買入比率が高い年限であるため、5年債、10年債は減額可能と考えている。

・店頭での売買や入札等の状況から、5年債、2年債の減額を希望する。ただそうすると、減額が中期ゾーンに偏るため、中期ゾーンでは5年債、長期・超長期ゾーンでは20年債、10年債の減額を希望する。
 30年債、40年債については今年度も大きく減額しているので、来年度は減額する必要はないと考えている。仮に40年債を減額する場合には、40年債入札の回数を年4回に減少させ、その上で1回の入札当たり4,000億円から5,000億円に増額し、年間で4,000億円の減額という対応もあるのではないか。
 流動性供給入札、物価連動債については現状維持でよい。

・足元の金利水準であれば、5年債、10年債、20年債を減額することでよいと思う。ただし、金利上昇局面を考えると、発行のデュレーションと負債のデュレーションのミスマッチは問題。そのため、中長期的な観点からは、20年債、30年債、40年債の減額をする一方、短い年限を増額した方がよいと思う。

・来年度の国債発行計画については、どのセクターにおいても減額可能と考える。そのような中、今後の金利上昇局面において、30年債、40年債は国内投資家からの需要が見込めることや、今年度減額したことから、現状維持でよい。特に40年債は、1回の入札当たりの発行額が4,000億円であり、これ以上減額すると、入札時のボラティリティが高くなるため、減額しづらい。
 流動性供給入札については、できれば残存1-5年ゾーンを増額してほしい。特に5年債に関しては、カレント銘柄とそれ以外の銘柄の流動性がかい離している状況にあるため、5年債や2年債のカレント債を減額して、その分、流動性供給入札の残存1-5年ゾーンを、隔月のままであれば1回の入札当たり5,000億円、できれば6,000億円に増額してほしい。

2. 最近の国債市場の状況と今後の見通しについて

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・ブレグジット関連の報道や、FRB副議長によるハト派発言などもあり、足元、海外マーケットが大きく動いている。FRBの動向に関して特に注目しており、FRBの来年の利上げの打ち止め見通しが、生保の投資方針にも影響すると考えている。仮にリスクオフが続き、FRBの利上げの打ち止め見通しが示され、円高局面になっていくのであれば、生保としては、低い金利の日本国債を買うよりは、オープン外債投資の方にシフトしていくのではないか。従って、日本国債のイールドカーブがブルフラット化していくのは、まだ早いのではないかと考えている。ただし、円高局面にならなければ、生保は日本国債に回帰せざるを得ないだろう。
 一方で、日本銀行が、国債買入オペの柔軟化の一環で買入額を減額していくことで、スティープニングの流れになっていくとも考えており、足元のブルフラット相場は短期的なものに終わるだろうとも考えている。

・日本銀行が7月末の金融政策決定会合において、長期金利の変動幅拡大を容認して以降、一旦は金利上昇したが、足元、金利水準が戻ってきている。その過程において、債券市場における流動性や機能度等が改善しているのではないかとの話も出ているが、米金利の動きとほぼ似たような形で、円金利も動くようになってきた点はよい方向に向かっていると思う。ただし、今後、米金利が更に低下したとしても、これ以上円金利は低下しにくく、一時的に債券市場の流動性や機能度の改善はあったものの、まだ完全に実需を反映した価格で取引がなされているわけではない。引き続き、日本銀行の動きを見ながらの相場が当面は続いていくだろう。

 

 

 

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問い合わせ先

財務省 理財局 国債業務課 中対・武田
電話 代表 03-3581-4111 内線 5700

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