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日時 平成30年3月22日(木)16:00~17:00 

 

場所 財務省 第3特別会議室

 

内容

1. 平成30年4-6月期における物価連動債の発行額等について

○平成30年4-6月期における物価連動債の発行額等について、理財局から以下のように説明を行った。

・物価連動債については、P3のとおり、30年度発行計画では、1回当たり4,000億円で、年4回(5・8・11・2月)の発行としつつ、「市場参加者との意見交換を踏まえ、市場環境や投資ニーズに応じて、柔軟に発行額を調整」することとされている。本日は、4-6月期における発行額等について、御意見をお伺いするもの。

・1-3月期については、P4のとおり、2月に発行額4,000億円で入札を行うとともに、200億円の買入消却入札を実施したところ。P5のとおり、2月の入札は、海外及び国内の市場で株価が大きく下落するなど、リスクオフの流れの中で迎えたことから、市場予想よりも低い価格で発行することとなったが、入札後には買いも入っていたようであり、需給面で特段の問題があったわけではないと考えている。買入消却入札と日銀買入オペについては、グローバルなインフレ期待が底堅く推移する中で、P6のとおり、安定した結果が続いている。
  流通市場の状況については、P7に示したとおり、BEIは、ここもとは0.5%台後半で推移している。

・こうした中で、皆様から事前に御意見を伺ったところ、物価連動債については、引き続き投資家層の拡がりが限定的であることを懸念する声が聞かれており、4-6月期における物価連動債の発行額と買入消却入札は、現状維持が望ましいとの意見が多かった。

・こうした状況を踏まえて、P8にお示ししているとおり、4-6月期については、1-3月期と同様、5月の発行額を4,000億円とし、偶数月の4月と6月に200億円の買入消却入札を行うこととしてはどうかと考えている。

・また、毎年3月に、翌年度の物価連動債のリオープン及び入札の方式について御議論をいただいているが、これについても、29年度と同様、年間1銘柄でのリオープン、価格ダッチ方式での入札としてはどうかと考えている。

・当局としては、物価連動債の市場育成は国債管理政策上の重要な課題と考えており、そうした観点も踏まえ、4-6月期における発行額等について、皆様の御意見を承りたい。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案に賛成する。BEIは1月以降、50bps台で安定的に推移している。2月の入札は株式市場の混乱とタイミングが重なり、52bps程度のBEIで発行することとなったが、その後は押し目買いも見られるなど、下値では安定的にサポートされている。したがって、発行額は現状維持の4,000億円で問題ない。また、買入消却についても、現状どおり隔月200億円で実施することが望ましい。リオープン方式については、市中残高やマーケットの流動性を考慮すると、年間1銘柄がよい。入札方式については、マーケットの成熟度を考えると、引き続き、価格ダッチ方式を維持することが望ましい。

・当局の提案に賛成する。2月の入札は低調な結果となったが、その後、安い価格では投資家からの買い需要が喚起されている。入札後に更に売られていたならば、色々と対応を考えなければならなかったかもしれないが、現状を踏まえれば、発行額等を維持することが望ましい。リオープン方式については、1銘柄当たりの発行額が一定程度ある方が、流動性の向上に資すると思うので、当局の提案どおりでよい。発行方式については、ダッチ方式をやめる順番としては、40年債の方が先だろうと考えている。

・当局の提案に賛成する。当社から見えている限りでは、入札後は押し目買い需要の方が多くなっており、安ければ相応に買いが入るという印象。リオープン方式については、発行後の日銀買入や買入消却によって市中残高が減ることも含めて考えると、年間1銘柄以外の方式は考えにくい。入札方式については、特に海外投資家の需要を喚起しやすくする観点からは、価格ダッチ方式の方が望ましい。また、2月の入札のように、前場の水準と落札価格が大きく異なることもあるので、価格ダッチ方式とした方が入札に参加しやすいと思う。

・足元のコアCPI上昇率が0.9%まで上がっている中で、現状のBEIがまだ低い状態であることを考えると、若干ながら需給の緩みを感じる。このため、買入消却入札について、例えば隔月400億円に増額するというのも一案ではないか。ただ、足元の需給の緩みが甚だしい訳ではないため、当局の提案のとおり現状維持としても問題ない。

2. 平成30年4-6月期における流動性供給入札について

○平成30年4-6月期における流動性供給入札について、理財局から以下のように説明を行った。

・流動性供給入札については、P10のとおり、30年度発行計画では、
 ①残存1-5年ゾーン2.4兆円、残存5-15.5年ゾーン7.2兆円、残存15.5年超ゾーン3.0兆円で、29年度当初計画比1.8兆円増の年間12.6兆円を発行することを想定しつつ、
 ②最終的には「市場参加者との意見交換を踏まえ、市場環境や投資ニーズに応じて柔軟に調整」することとされている。
  これを受け、本日の会合では、4-6月期におけるゾーン毎の発行額等を御議論いただくもの。

・1-3月期においては、P11にお示ししたとおり、10-12月期と同様、残存1-5年ゾーンについては、1月と3月に3,000億円、残存5-15.5年ゾーンについては、毎月5,500億円、残存15.5年超ゾーンについては、2月に4,000億円の発行とした。

・P12以降に、最近の流動性供給入札の結果を示している。各ゾーンにおいて、安定した結果となっている。

・こうした中で、4-6月期の流動性供給入札について、皆様から事前に御意見を伺ったところ、30年度発行計画で想定されているとおり、全てのゾーンをバランスよく増額すべきとの意見が多かった。

・これを受け、P15にあるとおり、4-6月期におけるゾーン毎の発行額の当局案を作成した。残存1-5年ゾーンについては、5月に4,000億円、残存5-15.5年ゾーンについては、毎月6,000億円、残存15.5年超ゾーンについては、4月と6月に5,000億円の発行としてはどうかと考えている。

・4-6月期における流動性供給入札のゾーン毎の発行額等については、本日の議論も踏まえて総合的に判断することとしており、改めて御意見を頂戴したい。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案に賛成する。残存1-5年ゾーンに関しては、証券会社によるショートカバーのニーズがやや高まっているが、需給の引き締まりが目立っている銘柄は特にない。マーケットで織り込まれているとおりの発行額を希望する。

・当局の提案のとおりでもよいが、当社としては、残存1-5年ゾーンを隔月5,000億円、残存5-15.5年ゾーンを毎月5,500億円、残存15.5年超ゾーンを隔月5,000億円として、残存5-15.5年ゾーンを現状維持としつつ、残存1-5年ゾーンを厚めに増額する方がよいと思っている。当社の店頭から見える限りでは、特に残存1-5年ゾーンの需給が他の年限よりも厳しく、現時点では、マーケット・メイクをする際に、このゾーンで苦労することが多くなっており、流動性供給入札の結果を見ても、このゾーンは特に強い結果となっている。もちろん、どのゾーンについても増額する必要があるとは思うが、供給の優先順位が高い順に増額する方が、マーケットの流動性を均すという意味では望ましいのではないか。

・残存5-15.5年ゾーンについて、現状維持でよいという意見もあったが、足元においては、先物のチーペスト銘柄となっている残存7年付近から10年程度までのゾーンに関しても、需給がかなりひっ迫している。その意味では、残存5-15.5年ゾーンについては、毎月6,000億円の発行額を確保してほしい。各ゾーンをバランスよく増額することによって、流動性の改善に寄与することを期待している。

・当局の提案に異論はない。残存1-5年ゾーンに関しては意見が分かれると思うが、ゾーン毎の発行額のバランスとしては当局の提案がベストであると考える。

・当局の提案で問題ない。来年度の利付債における各年限の発行額を議論した際にもこのような配分が念頭に置かれており、特に30年債及び40年債の減額と流動性供給入札の残存15.5年超ゾーンの増額はセットだったと考えているため、当局の提案のとおりでよい。需給については、最もタイトなのが残存1-5年ゾーンで、次が残存5-15.5年ゾーンであるが、それを改善するためには、流動性供給入札のゾーン毎の発行額で調整するのではなく、発行計画において各年限の割り振りを変更することで調整するのが望ましい。

3. リオープン方式等について

○リオープン方式等について、理財局から以下のように説明を行った。

・P17以降に、30年度のリオープン方式等について、事前にお伺いした皆様の御意見を踏まえて策定した実施案をお示ししている。

・10年債については、27年度から、新発債の表面利率と入札日における市場実勢の乖離がおおむね30bps以内の場合に、リオープンによる発行としている。事前に御意見をお伺いしたところでは、1銘柄当たりの市中残高を確保する観点から、原則リオープン発行とすべきとの意見が聞かれる一方、金利が大きく変動する場合には、新発債として発行し投資家の需要を喚起することが国債の安定消化に資するとの意見も聞かれたところ。

・当局としては、引き続き現行方式を支持している投資家の皆様の意見には配慮しつつも、1銘柄当たりの市中残高を確保し、先物取引における受渡適格銘柄でもある10年債の流動性を向上させる観点から、30年度についても、新発債の表面利率と入札日における市場実勢の乖離がおおむね30bps以内の場合にはリオープンによる発行とする現行方式を維持してはどうかと考えている。

・20年債・30年債・40年債のリオープン方式については、現行方式を支持する意見がほとんどであったため、29年度と同様、20年債・30年債は年間4銘柄、40年債は年間1銘柄としてはどうかと考えている。

・なお、昨年6月に本会合における御議論も踏まえて決定したとおり、大量償還月(3・6・9・12月)の利付債(5~30年債)に関してはT+1化を予定しており、これに伴い、6月発行の5~30年債は3月償還となる予定である。このため、年間4銘柄のリオープン発行となる場合には、発行月と銘柄(償還月)の関係については、資料において下線でお示ししているとおり、3・4・5・6月債の合計4か月分を同一銘柄として発行し、7月債以降は通常どおり合計3か月分を同一銘柄として発行する予定であることに御留意いただきたい。

・次に、40年債の入札方式については、事前に御意見をお伺いしたところ、利回りダッチ方式を維持すべきという意見と価格コンベンショナル方式に移行すべきという意見の両方があった。

・利回りダッチ方式を支持する意見としては、30年債や20年債と比べて40年債の投資家層が限定的であり、このため、40年債の需給は季節性によって偏りやすく、流動性が比較的低いという声があった。また、イールドカーブの端でもあることから、利回りダッチ方式の方が安定消化に資するという意見も聞かれたところ。

・他方、価格コンベンショナル方式への移行を希望するとの意見としては、40年債の発行開始から10年が経過しており、流通市場での流動性が当初よりも厚くなっていることから、価格コンベンショナル方式に移行しても問題がないという意見が聞かれた。また、利回りダッチ方式の入札は、市場実勢利回りと比べて強い結果となることも多いため、高値掴みが警戒されるという指摘も聞かれているところ。

・当局としては、発行開始から10年の節目を迎えた40年債の市場には厚みが生まれつつあると考えているものの、他の年限と比べれば投資家層が限られており、値動きが一方向に偏りやすいという指摘もある現在の状況に鑑みれば、多くの皆様から御意見をいただいているとおり、利回りダッチ方式を維持することによって安定的な消化を図ることが望ましいのではないかと考えている。このため、P18のとおり、30年度については引き続き、40年債の入札方式を利回りダッチ方式とする案をお示ししている。

・当局としては、本会合での議論を踏まえて、リオープン方式及び40年債の入札方式を最終的に決定することとしているので、忌憚のない御意見をいただきたい。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案に賛成する。10年債については、原則リオープン方式とするのではなく、現行の方式を維持して投資家に配慮してほしい。金利がある程度上昇する局面では、実勢に近いクーポンを設定する方が、投資家の需要を呼び込むという観点から望ましい。20年債、30年債及び40年債のリオープン方式については、異論はない。
  40年債の入札方式については、利回りダッチ方式を維持してほしい。40年債の投資家層は、20年債や30年債と比較すると限られている。また、40年債については投資家の需要に季節性があることも踏まえると、安定消化のためには、現状の利回りダッチ方式で入札を実施する方が望ましい。

・当局の提案に基本的に賛成する。リオープン方式について、10年債に関しては、日銀買入オペの減額が期待されている中で、足元の金利変動幅であれば、現行のリオープン方式でも相応の市中残高を確保できるということもあるので、今のタイミングで無理に原則リオープン方式に移行するメリットはないのではないか。金利上昇局面で投資家の需要を一定程度喚起させるためにも、実勢に沿ったクーポン設定を行うことができる現行方式が望ましい。40年債に関しては、来年度は発行額が減るため、年間1銘柄としてほしい。
  40年債の入札方式については、現行の利回りダッチ方式を維持してほしい。確かに発行開始から10年が経ち、かつてに比べれば40年債の市場が成熟してきたとも思う。ただ、足元の安定消化はボラティリティの低さに支えられている部分もあり、実際には季節的な需要の変動が大きい年限であるため、今後ボラティリティが高まった際の安定消化のことも考慮すると、現行の入札方式を維持していくことが望ましい。

・当局の提案に基本的に賛成する。10年債については、日銀買入オペが買い手の大半を占めるという状況の中で、銘柄間の需給格差が大きくなりすぎないように、リオープンで発行することが望ましいと思う。ただ、現状の金融政策を前提とすれば、現行の方式でも実質的にはリオープン発行を確保できるので、将来の金利上昇局面において、クーポンと市場実勢が大きく乖離しているという状況に不都合を感じる投資家が出てくる可能性を考慮すると、現状維持でよいのではないか。20年債、30年債及び40年債を従来どおりの原則リオープン方式とすることについては、特に問題ないと考えている。
  40年債の入札方式については、引き続き、利回りダッチ方式を希望する。20年債や30年債と比べると、40年債は投資家層の拡がりという点では必ずしも十分ではなく、入札毎に需要のばらつきが生じやすい。そうした中で、安定消化を継続するためには、利回りダッチ方式を維持することが望ましい。

・当局の提案に基本的には賛成する。10年債のリオープン方式については、投資家のニーズである簿価の分散とマーケットの流動性との、難しいバランスだと思うが、現行のリオープン方式は両者の落としどころとして適当である。さすがに、クーポンと市場実勢が30bps以上離れている場合でもリオープン発行になると、銀行は投資しづらい。万が一チーペスト銘柄の流動性が不足する場合には、当該ゾーンの流動性供給入札を強化することによって補完すればよいだろう。
  40年債の入札方式については、今のところダッチ方式であるがゆえに入札結果が強くなり、投資家が入札に参加しにくくなっているという状況にはないと考えているため、来年度に関しては、現行の利回りダッチ方式でよい。

・当局の提案に異論はない。10年債については、先物のチーペスト銘柄の流動性が懸念されるところだが、金利水準が大きく変わった場合には、クーポンを変えて投資家の需要を喚起することの方が優先される。20年債、30年債及び40年債のリオープン方式については、現状維持でよい。
  40年債の入札方式については、利回りダッチ方式を維持することに賛成する。40年債の流動性は向上してきてはいるものの、投資家層は20年債や30年債と比べると限られているため、現状では利回りダッチ方式の方が望ましいと考えている。

・リオープン方式については、当局の提案に異論はない。
  40年債の入札方式については、利回りダッチ方式の継続を希望する。超長期ゾーンで存在感を高めつつある海外投資家にとっては、彼らの主戦場である米国債と同じダッチ方式の方が、分かりやすく親しみやすいとの声が聞かれている。

・10年債については、マーケットが大きく動く時ほど需給のひっ迫が起きやすいと考えるので、そのような意味では、原則リオープン方式が望ましい。ただ、一方で、投資家のニーズに応えるということも非常に重要である。また、需給のひっ迫に対しては流動性供給入札を増額するといった選択肢もあるため、現行のリオープン方式を継続することに問題はない。
  40年債の入札方式については、現状のマーケットの流動性や取引状況を踏まえると、価格コンベンショナル方式に移行することも可能ではないかと思うが、来年度は発行が減額されることを踏まえると、もう1年くらいは様子見をしてもよいだろう。需給のひっ迫等、マーケットの不安定さが見られないことを確認してから移行するという形でも問題ない。

・リオープン方式については、10年債、20年債、30年債及び40年債のいずれに関しても、当局の提案に賛成する。
  40年債の入札方式については、大多数の市場関係者の賛成を得た上で変更することが望ましいと考えているため、当局の提案に賛成する。ただ、そろそろ価格コンベンショナル方式への移行を模索するタイミングが来ているとも考えている。現状の利回りダッチ方式の入札においては、入札前と入札後で不連続な価格形成が見られているため、一部の投資家は入札への参加を見送り、セカンダリーでの購入に移行する向きがある。その結果、入札前後における価格形成が一層不連続になるという傾向があるため、投資家層の拡大の妨げとなっている。従来どおりの利回りダッチ方式の入札には安心感があるものの、一方で、入札結果と市場実勢の乖離が続くと、入札後の価格変動がより大きくなる可能性があるため、将来にわたって様々なマーケット環境に即した円滑な発行を確保するという意味では、価格コンベンショナル方式に移行することが望ましいのではないか。

・リオープン方式については、10年債、20年債、30年債及び40年債のいずれに関しても、当局の提案に賛成する。
  40年債の入札方式については、発行開始から10年という区切りでもあるので、タイミングとしては、価格コンベンショナルに移行してよいと思う。40年債に対する投資家の需要は、他年限には劣るかもしれないが、少しずつ拡大してきている。来年度は発行額が4,000億円に減額されるので、価格コンベンショナル方式に移行しても十分に安定消化を見込めるだろう。また、ダッチ方式であるがゆえに入札結果が強くなり、その後のマーケットが不安定になるという弊害も懸念している。

・10年債については、原則リオープン方式に移行する方が望ましい。確かに、クーポンを実勢に合わせることによって投資家の需要が喚起できるという主張も理解できない訳ではないが、流動性を担保するという意味では、シングル・イシューの銘柄が将来のチーペスト銘柄になるよりは、トリプル・イシューが制度的に担保されている方が、市場の流動性にとっては望ましいのではないか。足元では日本銀行の金融政策が効いており、0.1%のクーポンから変わらないだろうという主張も聞かれたが、来年度の後半に金融政策が修正されるということも十分に考えられるので、このタイミングで原則リオープン方式としてもよいのではないか。
  40年債の入札方式については、ダッチ方式から価格コンベンショナル方式に移行すべきだと思う。40年債は発行から10年が経過し、投資家層がかなり拡がってきていること、来年度は発行が減額されることを踏まえると、このタイミングで移行するのが望ましい。

4.最近の国債市場の状況と今後の見通しについて

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・3月21日にFRBが0.25%の利上げを行う一方で、ドットチャートでは本年の利上げの見通しを年3回に維持した。ただし、人数は、年3回と年4回に6人ずつ分かれている状況にあり、意見の乖離が出始めている。方向性としては、年4回の方にシフトしていく可能性が高いと見ている。。
  ECBについては、タカ派とハト派の間で意見が収斂し始めている。ハト派は年内の量的緩和終了を容認する方向にある一方で、タカ派は最近のユーロ高もあって、量的緩和の早期終了のトーンが弱くなっている。総じて言えば、出口に向かうような方向性が出来つつあるのではないか。
  日本銀行の金融政策については、すぐに政策変更が行われることは考え難い。微調整があるにしても、コアCPIが1%を超えるような状況がある程度の期間継続する必要があり、現状ではその微調整すら難しいと思っている。
  こうした中で、日本国債市場では、金利が狭いレンジ内でしか動かず、投資家層の拡がりが損なわれてしまうことや、市場の価格発見機能が失われ、財政政策のたがが外れてしまうリスクについて懸念している。

・国債市場では、本年2月にかけて一旦金利が上昇したものの、円高・株安の影響や、日本銀行の総裁・副総裁人事を受けて、金融政策の変更の可能性が低くなったとの見方が市場に浸透したことから、金利は低下した。今後1年間の見通しについても、金利は大きく動かないのではないかとの見方が広がってきている。
  本年夏頃には、政府から財政健全化に向けた道筋が示される予定になっており、年末にかけては、消費増税に伴う大型の財政パッケージの議論が行われると見込まれているため、これらの要因により、マーケットの需給バランスが崩れないかどうかを注視していく必要があるだろう。
  直近テーマになっているのは、ドルLiborとOISのスプレッドがワイドニングしている点である。ドルの調達コストは上昇し続けており、日本の投資家のファンディング状況は改善していない。通貨間の金利差が広がっていく中で、調達コストをどのようにして抑えるのか、若しくは投資先として何を選ぶのかが、引き続き重要なテーマとなる。

・足元、イールドカーブがフラット化しているが、投資家の間で、より長い年限の国債を買わなければならないといった意見が強まってきた表れではないかとの印象を受けている。来年度にかけては、過去に投資した比較的高いクーポンの国債が償還されるところ、投資家と話していると、インカムゲインを確保するため、期初からより長い年限の国債を買う必要があるとの声も聞かれる。このため、イールドカーブがさらにフラット化する可能性があり得ると考える。
  金融政策については、ある程度物価が上昇すると、仮に物価上昇率が2%に届かなくとも長期金利ターゲットの修正があり得ると考えられるが、それを懸念して様子見姿勢を続けても収益は生まれないため、結局は、一定程度国債を買わなければならない状況が、来年度も続くだろう。
  また、政府からデフレ脱却宣言が行われた場合に、日本銀行としても現行の金融政策のままでよいのかという議論が出てくる可能性があり、金融政策の枠組み変更といったことも念頭に置きながら、投資を行わなければならない状況が続くと思っている。

5.理財局からの説明事項

○理財局から「流動性供給入札・買入消却入札の基準利回・価格の取扱い」について説明を行った。

・流動性供給入札及び買入消却入札においては、日本証券業協会が発表する入札当日付の売買参考統計値を基準利回・価格としているところ、その値が非公表となった場合の取扱いについて、昨年9月の本会合においてご質問を頂いたこともあり、当局においては日本銀行とも相談しながら、取扱いについて改めて検討してきたところ。

・この点に関して、日本銀行からは、3月15日付で、国債買入オペ等における取扱いを明確化する観点からの周知がなされたところであるが、流動性供給入札及び買入消却入札における取扱いについては、P20にお示ししたとおりである。

・まず、入札対象の全銘柄の売買参考統計値が非公表の場合については、各銘柄の前営業日付の値を用いる。
  また、入札対象の一部銘柄の売買参考統計値が非公表の場合については、物価連動債・変動利付債を対象とする入札では、各銘柄の前営業日付の値を用い、利付国債を対象とする入札では、当日付の他の公表銘柄の売買参考統計値を用いて推計した値を用いる。
  推計方法については、非公表銘柄と償還期日が同じ銘柄(同じ銘柄が無い場合は、償還期日が最も近い銘柄のうち、償還期日が遅く到来する銘柄)のうち、利回りが最も高い銘柄の値とする。なお、この場合において、実際に使用する値については、入札当日の財務省ホームページに掲載する。

 

 

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問い合わせ先

財務省 理財局 国債業務課 北條・武田
電話 代表 03-3581-4111 内線 5701