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日時 平成29年6月28日(水)16:00~16:55 

 

場所 財務省 第3特別会議室

 

内容
1. 平成29年7-9月期における物価連動債の発行額等について

○平成29年7-9月期における物価連動債の発行額等について、理財局から以下のように説明を行った。

・物価連動債については、P2のとおり、平成29年度国債発行計画では、1回当たり4,000億円で年4回の発行としつつ、「市場参加者との意見交換を踏まえ、市場環境や投資ニーズに応じて、柔軟に発行額を調整」することとされている。本日は、7-9月期における発行額等について、御意見をお伺いするもの。

・4-6月期については、P3のとおり、4月に発行額4,000億円で入札を行うとともに、4月と6月に200億円の買入消却入札を実施したところ。4月の入札は、P4のとおり、応募倍率が3.63倍と、約3年半ぶりの高水準となった。買入消却入札と日銀買入オペについては、P5のとおり、ここもと応募倍率が若干高い場合もあるが、概ね安定した結果となっている。
  流通市場の状況については、P6に示したとおり、ここもとBEIは、グローバルなインフレ期待の低下を受け、0.4%台半ばで推移している。

・今回の会合に先立ちヒアリングを行ったところ、物価連動債については、引き続き投資家層の拡がりが限定的であることを懸念する声が聞かれており、7-9月期における物価連動債の発行額と買入消却入札は、現状維持が望ましいとの意見が多かった。

・こうした状況を踏まえて、P7にお示ししているとおり、7-9月期については、4-6月期と同様、発行額を4,000億円とし、偶数月の8月に200億円の買入消却入札を行うこととしてはどうかと考えている。

・当局としては、物価連動債の市場育成は国債管理政策上の重要な課題と考えており、そうした観点も踏まえ、7-9月期における発行額等について、皆様の御意見を承りたい。

・なお、昨年11月の本会合において御説明したとおり、本年8月28日以降に実施する物価連動債の発行入札については、連動係数を勘案しない応募価格を入力する方法に変更することとなっているが、次回入札は8月3日に予定しているため、従来どおりの入力方法となる点に御留意いただきたい。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案に賛成する。現在の発行額、買入消却額及び日銀買入額となってから、需給はバランスしており、BEIは概ね安定的に推移しているので、現状維持がよい。確かにBEIは、この半年ほど低下基調にあるが、需給的な要因というよりは、グローバルなインフレ期待の低下、原油安等が反映された結果だと考えている。逆にこのようなファンダメンタルな要因によっても相場が動かないようであると、海外投資家からは需給だけで動いている商品と理解されてしまい、投資家離れにもつながりかねない。ファンダメンタルズの変化を受けてBEIの上昇ないし低下が起こっていると理解できる現状においては、発行額・買入消却額ともに、現状維持とすることが好ましい。

・当局の提案に賛成する。現在の発行額となってから需給バランスは比較的落ち着いてきたと感じているため、現状維持を希望する。

・当局の提案に賛成する。需給は改善されてきているが、国内の投資家層の裾野はまだ拡がっておらず、発行額を増額できるほど需給が好転しているとは言えない。また、市場の安定的な成長が確認できるまでは、需給改善や流動性向上のサポートが必要であるため、買入消却を継続してほしい。

・当局の提案に賛成する。グローバルな環境はこの数か月間、物価連動債にとって逆風となっている。また、国内外の投資家層にも新しい拡がりは見受けられない。一方で、物価連動債に対する当局のコミットメントについては堅持してほしいため、発行額と買入消却額の現状維持を希望する。

・当局の提案に賛成する。投資家層が拡がっていない現状と、今後の市場育成という観点を踏まえると、発行額は現状維持でよい。買入消却については、7-9月期においては8月の1回だけでよいが、今後需給が崩れた際には、毎月200億円とすることを検討してもよいと思う。

2. 平成29年7-9月期における流動性供給入札について

○平成29年7-9月期における流動性供給入札について、理財局から以下のように説明を行った。

・流動性供給入札について、平成29年度国債発行計画では、P9のとおり、残存1-5年ゾーンが1.2兆円、残存5-15.5年ゾーンが6.6兆円、残存15.5年超ゾーンが3.0兆円で、年間10.8兆円を発行することを目処として示しつつ、最終的には「市場参加者との意見交換を踏まえ、市場環境や投資ニーズに応じて柔軟に調整」することとされている。
 これを受け、本日の会合では、7-9月期におけるゾーン毎の発行額等を御議論いただきたい。

・4-6月期においては、P10にお示ししたとおり、発行計画で示した目処に即し、残存1-5年ゾーンについては、5月に2,000億円、残存5-15.5年ゾーンについては、毎月5,500億円、残存15.5年超ゾーンについては、4月と6月に5,000億円の発行としたところ。

・P11に、最近の流動性供給入札の結果を示している。残存1-5年ゾーンについては応募倍率が高い結果が続いているほか、他のゾーンについても概ね安定した結果となっている。

・こうした中で、7-9月期の流動性供給入札について、国債市場特別参加者の皆様から事前に御意見を伺ったところ、多くの方から、特に残存1-5年ゾーンにおいて、需給がひっ迫しマーケット・メイクが困難になっている銘柄が多いため、残存1-5年ゾーンを増額し、残存15.5年超ゾーンを減額して欲しいとの要望を頂いた。

・流動性供給入札は、流動性が不足している銘柄を追加発行し、市場機能の維持・向上を図ることを目的とするもの。その意味では、実際にマーケット・メイクを担っている国債市場特別参加者が円滑にマーケット・メイクを行うことができるよう、発行額等を調整していくことが重要と考えられる。

・このため、P12にあるとおり、残存1-5年ゾーンについては、7月と9月に3,000億円、残存5-15.5年ゾーンについては、毎月5,500億円、残存15.5年超ゾーンについては、8月に4,000億円の発行としてはどうかと考えている。

・また、P13以降にお示ししているとおり、7-9月期以降の流動性供給入札においては、対象銘柄の選定ルールを見直すこととしている。従来のルールでは、入札月の初日時点におけるカレント銘柄については、入札対象から除外していたため、例えば、3月の残存1-5年ゾーンの流動性供給入札では、需給がひっ迫していた5年130回債が入札対象とならなかった。

・そこで今後は、入札月の初日時点において新発債としての発行が終了しており、流動性供給入札以外の入札では発行される可能性がない銘柄については、カレント銘柄であっても流動性供給入札の対象に含めることとしたいと考えている。

・7-9月期における流動性供給入札のゾーン毎の発行額等については、本日の議論も踏まえて総合的に判断することとしており、改めて御意見を頂戴したい。

○平成29年7-9月期における流動性供給入札については、当局の提案に異論はないとする意見のほか、以下のような意見があった。

・当局の提案に賛成する。ゾーン毎の発行額の組み合わせによって、それぞれメリットとデメリットがあるため、何を優先するのかという判断になる。当社としては、市場の機能を維持していくことが課題となる中で、残存1-5年ゾーンのマーケット・メイクを円滑に行うことが難しくなっていることを最も危惧している。マーケット・メイクを行う立場としては、顧客から引き合いがあった時に、市場での流通量が少ないためにそもそも値段を出せないという事態は避けたいと考えているため、残存1-5年ゾーンの増額に賛成する。他方、残存15.5年超ゾーンについては、投資家から一定の需要があるようにも感じるが、直近の売買動向等のデータを見ても、5,000億円から4,000億円に減額されて足りなくなるというほどの需要があるわけではない。
 銘柄選定ルールの見直しについても賛成する。対象銘柄が増えることに対して、異論はない。

・当局の提案に賛成する。残存1-5年ゾーンにおいてはショートの深い銘柄が散見され、レポレートも高止まりしている銘柄がある。また、日銀国債補完供給オペにおいても、銘柄によっては長期間、強いニーズが示されている。こうした状況は、本来であれば市場参加者の自助努力によって解決するのが正しい姿だとは思うが、一方で、こうした状況が長く続くと、市場の健全な育成にも悪影響を与える。残存1-5年ゾーンの増額は、市場の不安定な状況を解決することによって投資家の裾野を拡げるという意味で、重要なことである。
 銘柄選定ルールの見直しについても賛成する。幅広い投資家ニーズに即しており、市場育成に寄与するものと考えている。

・当局の提案に賛成する。残存1-5年ゾーンに関しては、特定の銘柄においてショートが大きくなっており、一部に需給の歪みが見受けられる。一方、超長期ゾーンに関しては、確かに一定の投資家需要は見受けられるが、生保等の最終投資家の動きは限定的であり、残存15.5年超ゾーンにおいて5,000億円の発行を続けていけば、販売に当たる証券会社の負担がやや大きくなる可能性がある。
 銘柄選定ルールの見直しに関しては、全面的に賛成する。

・当局の提案に賛成する。超長期ゾーンは、ここもと生保等の需要が少なく金利上昇傾向にある上、ニーズもカレント銘柄に集中している。一方、残存1-5年ゾーンはイールドカーブが歪んでいるので、これを解消するためにも当局の提案どおりとすることが好ましい。

・当局の提案に賛成する。一時期は中期ゾーンの需給が非常にタイトな状況であった。現在では幾分緩和されているとは思うが、売りが出てくる機会も少なく、潜在的にはショートが残っている。このショートが解消されるまでにはもう暫く時間を要するため、残存1-5年ゾーンの増額は非常にありがたい。
 銘柄選定ルールの見直しについても、当局の提案に賛成する。

・当局の提案に、基本的には賛成する。国債市場特別参加者から意見を聞いた結果として、残存1-5年ゾーンの増額を望む声が多かったということであれば、市場の状況に対応した発行額の調整なのだろうと思っている。
 ただ、ボラティリティの過度な低下により市場機能が大きく損なわれてきている中、超長期は、相対的に見れば値動きのあるゾーンであるところ、ここの発行が減額されると、需給がひっ迫し、値動きが失われるのではないかと懸念している。適度なボラティリティがなければ、市場参加者がどんどん減ってしまうリスクがあると感じている。もちろん全ての要望を満たす案はないので、7-9月期については当局の提案に賛成するが、中期ゾーンの価格形成が正常に戻った時点で、ゾーン毎の発行額を再び見直してほしい。
 銘柄選定ルールの見直しについては、当局の提案に賛成する。対象銘柄が多いに越したことはなく、当社としては非常に助かる提案だと思っている。

・中期ゾーンの一部の銘柄については、需給がタイトな状況が続いていることから、当該ゾーンを増額する当局の提案は理解できる。
 また、入札対象銘柄が広がることは入札参加者にとって選択肢が広がることにつながることから、銘柄選定ルールの見直しについては全面的に賛成する。

・7-9月期に関しては、当局の提案に賛成する。残存15.5年超ゾーンには目立ったショート銘柄もなく、流動性を補完するという意味では、残存1-5及び5-15.5年ゾーンの方に引き続き需要があると思っている。
 銘柄選定ルールの見直しについても、今の需給環境を考えると、入札対象が広くなることは歓迎したい。

3. 大量償還月の利付債(5~30年債)及び毎月の2年債の発行に係る決済期間短縮化について

○大量償還月の利付債(5~30年債)及び毎月の2年債の発行に係る決済期間短縮化について、理財局から以下のように説明を行った。

・前回の本会合で御説明したとおり、入札から発行までの期間が長くなっている、大量償還月(3・6・9・12月)の利付債(5~30年債)と毎月の2年債について、決済リスクを削減するため、決済期間短縮化の検討を進めてきた。
 本件は、市場関係者のシステム等に大きな影響を与え得る問題であり、日本証券業協会にも御協力いただいてアンケート調査を行うなど、幅広く意見を聴取しつつ検討を進め、今般、P17に示したとおり、当局案をとりまとめた。

・まず、実施時期については、平成30年5月1日に予定されている流通市場のT+1化に合わせて行うことを考えている。
 したがって、具体的には、大量償還月の利付債(5~30年債)については30年6月の入札から、毎月の2年債については30年5月の入札から実施することになる。

・また、具体的な実施方法については、第一に、大量償還月の利付債(5~30年債)に関しては、現状、入札日にかかわらず20日発行(休日の場合は翌営業日)となっているが、これをT+1化する。それに伴い、大量償還月である3・6・9・12月発行分は前々月債・前月債と同月償還とし、その翌月(4・7・10・1月)発行分から償還日を3ヶ月延ばして新発債を発行することとする。これは、利払・償還が行われる3・6・9・12月にT+1で新発債を発行すると、初回利払いの関係で大規模なシステム改修が必要になるなど、様々な問題を生じるとの声が多くの市場関係者から聞かれたことによるものである。

・第二に、毎月の2年債の発行については、現状、入札日にかかわらず翌月15日発行となっているが、その発行日を入札翌月の1日とする。また、利払日及び償還日についても、1日に変更する。これは、月末に入札を行っている2年債を単純にT+1化してしまうと、入札日次第で月内に発行される場合と翌月に発行される場合が生じ、混乱を招くおそれがあることから、翌月発行を維持した上で、できるだけ決済期間の短縮化を図ることとしたものである。

・本件についても本日の議論を踏まえて最終的に判断したいと考えているため、改めて御意見を頂戴したい。

・なお、国債発行のT+1化に伴い、既にお知らせしているとおり、入札のタイムテーブルを変更することとしている。P26に、昨年11月に公表したタイムテーブルの変更点を再掲しているので、後ほど御確認いただきたい。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案に賛成する。国債流通市場のT+1化を前にしたシステム対応の負担が大きいため、当社は平成30年5月からの実施を希望し、その旨を当局にも伝えてきたところ。当社の事情を考慮した実施時期としていただいたことに感謝したい。

・当局の提案に賛成する。大量償還月に発行される利付債は、発行されるまでにタイムラグがあり、価格の歪みが生じていたところであり、T+1化されてプライシングがスムーズになることは歓迎したい。2年債についても同様である。当局には事前に丁寧に確認をしてもらったので、バック部門も含めてスムーズに対応を進められそうである。

・当局の提案に賛成する。また、副次的効果として、大量償還月の入札における応札スタンスを従来よりも積極化することができる。すなわち、期末は社内ルール上、バランス・シートの制限が非常に厳しいところ、3・6・9・12月発行分から償還日を3ヶ月延ばすという現在の方式のもとでは、既発債のショート・ポジションと新発債のロング・ポジションを四半期末に抱えがちとなる。今回、4・7・10・1月発行分から償還日を3ヶ月延ばす方式に変更されることによって、こうした課題はかなり緩和されることになり、応札しやすくなる。

・当局の提案に賛成する。平成30年5月に予定されているT+1化に合わせて実施するのであれば、市場関係者にとって時間的な余裕は十分にある。

・当局の提案に賛成する。当局は本件について事前に細かく調査を行っていた。それに基づき、最もスムーズな実施方法が提案されていると思う。

4.最近の国債市場の状況と今後の見通しについて

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・債券市場においては、基本的に日本銀行のイールドカーブ・コントロールが効いており、当面は動きが乏しいのではないか。実際、3月の金融政策決定会合の議事要旨を見ると、多くの委員が、海外金利の上昇を理由に日本銀行の長期金利操作目標を引き上げるのは適切ではないとの認識を示しているため、2%の「物価安定の目標」の達成が見えてこない限り、なかなか状況は変わらないだろう。
 今後の展開を考えるにあたっては、ドル円の動き、とりわけドルの変動要因となるFRBの金融政策の行方が重要となるが、米国の成長率が低下すればディスインフレが構造化するため、FRBがどこまで連続して利上げできるかはわからない。
 また、来月には米国の景気回復も9年目に入るが、金利感応度が高い住宅や自動車販売に少し陰りが見えており、もし景気が減速すればFRBは利上げを止めるかもしれない。しかし、こうした可能性は市場に十分に織り込まれていないため、ドル安・円高となる蓋然性が高くなる。当面そういった動きにはならないかもしれないが、警戒する必要はあるだろう。
 日本銀行の国債買入において、残存10-25年ゾーンの買入額が市中発行額とほぼ見合っている一方、残存25年超ゾーンは買入額が市中発行額の半分にも届かないため、30年債や40年債は相対的に割安になりやすい。他方、アメリカではFRBが連続して利上げを狙っているため、フラット化が進行しやすい。
 逆説的ではあるが、日本銀行のコントロールが効きにくい30年債、40年債の方が海外投資家は参加しやすいため、アメリカのイールドカーブのフラット化が続くという前提に立てば、意外と日本の30年債や40年債の割安状況が修正される展開もあるかもしれない。
 政府・日本銀行は、流動性の低下が深刻化する中、市場で何か問題が発生した時に迅速に対応できるよう、引き続き色々な配慮を続けてほしい。

・足元では、海外金利が上下する展開となっているが、日本国債については、日本銀行が今の長期金利操作目標を動かさない限り、10年債金利はゼロ%近辺を推移し続けるだろう。ただし、グローバルな金利上昇は生保等の最終投資家の行動に影響を及ぼす可能性があり、30年債や40年債に対する投資家の金利ターゲットが高止まりするようであれば、スティープ化圧力がかかりやすくなるだろう。
 中短期ゾーンについては、ドル円ベーシス・スワップのマイナス幅が縮小していく中、海外投資家にとって投資する魅力が減退している。また、同ゾーンを対象とした日銀買入額も減少しているため、今後は国内投資家の需要が戻ってくることが必要となる。需給構造が変わる場合には色々な動きが出てくると思うので、どのようなレベルで需給が確認されるか見極めていきたい。

・日本の物価上昇率は上がりにくいという考えが定着しつつある中、市場の目先の材料は海外の金融政策に向けられている。7-9月期にはFRBがバランス・シート縮小を正式に決定することが予想されることに加えて、ECBも年末までしかコミットしていないQE政策に関して何らかの声明を出す公算が非常に高い。これは、グローバルに中央銀行が国債を大量に買い入れるという過去数年の金融政策の大きな転換になるため、潜在的にはこれが日本市場に与える影響が7-9月期の一番重要なテーマになるのではないか。
 長期的には、日本銀行がどのように円滑に買入減額を実施していくのかという点が、より大きなテーマとなる。日本銀行が大量の国債をQQEで吸収しているということは、政府と日本銀行を合わせて考えた場合の債務が大きく短期化しているということに他ならないため、金利が上昇した場合の脆弱性は、現時点で潜在的に増していると考えられる。
 発行当局としては、こうした状況を踏まえた上で、債務管理をどのように実施していくか、また、将来的に市場をどのように育成していくかという点が重要になるのではないか。

・日本銀行のイールドカーブ・コントロールによって、市場の値動きが非常に乏しくなっている。海外の金利動向や国内のファンダメンタルズ等の指標にもほとんど反応せず、ボラティリティが非常に抑圧されている中で、需給だけで均衡し値動きが小さくなっている。その結果、海外投資家の円金利に対する興味も非常に減退してきており、これが市場流動性の更なる低下を招いている。
 このような状況があまり長く続けば、市場機能が大きく損なわれる可能性がある。国内外のファンダメンタルズの状況に応じて金利が上下する等、もう少し能動的な値動きが可能となるにはどうすればよいかという点が、現在の市場のテーマではないか。本来であれば、これだけボラティリティが低ければ、リスク対比で見たリターンが改善するため、日本国債に対する投資行動が見直されてもおかしくない状況ではあるが、現在の低ボラティリティが人工的に作り出されたものであるため、投資家は長期的な投資に踏み切れないのだろう。これが30年債や40年債の需要を喚起しない一因になっているのかもしれない。

・市場が膠着する時間が少しずつ長くなっており、投資家の動意がかなり落ちている。このような環境では店頭取引が非常に難しく、イベントに対する感応度も鈍くなるため、市場が一旦動き出すと想定以上に大きく動く可能性がある。
 このため、市場参加者が普段から様々な見方に基づいて行動できるような状況になることが重要になってくると考えている。

 

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問い合わせ先

財務省 理財局 国債業務課 越中・中山
電話 代表 03-3581-4111 内線 5701