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国債市場特別参加者会合(第62回)議事要旨

 

日時 平成27年9月11日(金)16:00〜17:00 

 

場所 財務省 第3特別会議室
 

 

内容

 

1. 平成27 年11月における物価連動債の発行額について〔参考配布:資料1(PDF:254KB)

○平成27年11月における物価連動債の発行額について、理財局から以下のように説明を行った。

・物価連動債の発行額については、27年度発行計画において、年4回、1回の入札当たり5,000億円を発行することを基本としつつ、「市場参加者との意見交換を踏まえ、発行額を調整」するとされており、四半期ごとに、次回発行額について、本会合で御議論を頂いている。

・資料1のP1は発行再開後の入札の状況であり、これまで8回の入札をこなしてきた。

・前回7月の入札以降の市場の状況を見ると、P2のとおり、7月の入札時点のBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)は、1.001%であったが、その後、原油価格の下落等を背景に、一時0.8%台まで低下したものの、足下では若干持ち直し傾向も見られる状況となっている。

・こうした状況の下で、本会合に先立ち、国債市場特別参加者や投資家の皆様から意見を伺ったところ、@一部の方から、BEIの低下や投資家層の拡がりがまだ限定的であることを懸念する声もあったが、A足元の経済情勢・需給環境を考慮しても、5,000億円を安定的に消化することが十分可能な状況であり、流動性の維持・向上の観点からも一定量を安定的に発行していくことが適当、という意見が多かったところ。

・これを受けて、11月の物価連動債の発行額については、P3のとおり、計画と同額の5,000億円としてはどうかと考えている。

・当局としては、物価連動債の市場を育成していくことは国債管理政策上の重要な課題と考えており、そうした観点も踏まえ、11月の発行額について、国債市場特別参加者の皆様の御意見を伺いたい。

・なお、11月の発行額につき皆様の御意見をお伺いする前に、この場を借りて、物価連動債につき2点事務連絡を申し上げる。

・一点目は、11月に発行される物価連動債の銘柄について。P3に注記されているとおり、11月については、20回債のリオープン発行を予定しているが、新日銀ネットが予定どおり稼動開始しなかった場合には、新発債として発行することとなる。

・二点目は、物価連動債の連動係数の5桁化の実施時期について。「物価連動債の発行再開に関するワーキング・グループ」において、新日銀ネットの第2段階開発分の稼動開始に合わせて、円滑な移行が可能なタイミングで物価連動債の連動係数を小数点以下5桁まで拡充する方針としており、その具体的な実施時期及び実施方法について、市場参加者の対応状況等を踏まえて検討してきた。その結果、平成28年4月1日以降に新発債として発行される銘柄から、連動係数を小数点以下第5桁とすることとしたので、お知らせする。ただし、既発債については、保有者に対する不利益変更とならないようにする必要があり、平成27年度以前に発行された銘柄については、引き続き償還まで連動係数を小数点以下第3桁のままとするので、この点も御承知おき頂きたい。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案のとおりで問題ない。 

・現状維持を希望する。資源価格は下落しているものの、投げ売りの動きは見られていない。また、オファー・ビッドは依然として広いものの、投資家のニーズを掘り起こす中で、投資家層が広がっている印象を受けている。マーケット育成の観点からも、5,000億円の発行額は維持し、状況によっては増額することを検討してもよいと思う。

・ 発行額については5,000億円を維持すべきと考える。これまで、当局はマーケットの育成及び流動性の維持・向上を打ち出していたところ、発行額を減額した場合には、かつて発行を停止した経緯があることもあり、投機的な動きが出ることや、発行停止が意識されるリスクも考えられることから、発行額は現状の5,000億円を維持するべき。
また、物価連動債は他の利付債に比べて担保や決済面での利便性が低い。このことが海外をはじめとする投資家のファンディングコストに与える影響は大きいため、日本銀行において物価連動債の適格担保の掛け目を見直すことや、清算機関において今後の取り扱いについて検討することを希望する。

・当局の提案のとおりで問題ない。投資家のニーズが減少している印象はあるものの、世界的に期待インフレ率が低下している中では自然な流れだろう。入札の都度発行額を増減額する方が当局のコミットメントが揺らいだとの印象を与えかねない。もっとも、固定利付債の発行額の大半が日本銀行に買い入れられている状況下、名目金利との差により期待インフレ率を測れば、物価連動債と他の固定利付債では、発行額対比の買入量に差があることから月日の経過とともに期待インフレ率は徐々に低下するほか、古い銘柄と新しい銘柄のBEIの差も広がっていく。発行額は現状維持でもよいと思うものの、日銀買入の平準化や日本銀行が物価連動債に対して設定する適格担保の掛け目を引き上げるなどの対応により市場参加者が物価連動債を購入しやすいようにすることが適切ではないか。

・現状であれば5,000億円の発行額を消化することは不可能ではないように思う。もっとも、物価連動債へのニーズが高まらないマーケット環境である中、次回の発行月である11月までに環境が大きく改善することも期待し難いことから、入札の直前まで環境を見極めたうえで発行額を決定することとしてはどうか。仮に発行額を減額する場合には、マーケットの育成や物価連動債への発行体のコミットメントといった観点から、マーケットが発行停止に向かうと誤解してしまわないようなメッセージを発することが重要。
また、今年度は、年間1銘柄の発行とすることが既に決定されているが、銘柄毎の残高の差が大きくなることから、11月及び28年1月については21回債の発行としてはどうか。

・4,000億円に減額するべきと考えている。一定額を毎回発行することよりも、ニーズに見合った額を発行することの方がマーケットの育成に資するものと思う。通常の固定利付債とは異なり、物価連動債は発行する度にマーケットに供給されるリスク量が増加することとなるため、入札から次の入札までの間に発行額分の新規ニーズを掘り起こさなければならない。5,000億円の新規ニーズを掘り起こすのは難しいと感じているところ、価格が暴落して投資家が物価連動債から手を引いてしまうリスクを考えると、発行額を減額するべきである。いずれにせよ、マーケットの状況に応じた発行額とするためには、入札日の直前に発行額を決定する方がよいのではないか。

・11月については、その次の入札が平成28年1月に控えていることも踏まえると、1,000億円程度減額してもよいと考える。当社も物価連動債については力を入れてマーケット・メイクを行ってはいるが、最近は損失を確定させてでも売却したいという声が多くなっている。原油価格やBEIの下落は世界的な動きではあるものの、特定の投資家に依存しているのが実情であり、今後反発した場合でも逆に相応の売却ニーズが見込まれるようなマーケット環境下では、減額した方がよいのではないか。


2. 平成27 年10-12月期における流動性供給入札について〔参考配布:資料2(PDF:355KB)

○平成27年10-12月期における流動性供給入札について、理財局から以下のように説明を行った。

・流動性供給入札については、27年度発行計画で、毎月8,000億円の発行を行うこととしつつ、「具体的な実施方法は、市場参加者との意見交換を踏まえ、決定」とされており、四半期ごとに国債市場特別参加者及び国債投資家懇談会メンバーの御意見をお伺いしているもの。

・資料2のP1は最近の流動性供給入札の結果を示したもの。左側のグラフにあるとおり、本年4月から、残存5-15.5年ゾーンについては発行額を月5,000億円に増やしたが、応札倍率は安定的に推移している。P2で、入札結果の詳細を示しているが、テールもそれほど広がっていない状況。
こうした状況を踏まえ、事前に意見を伺ったところでは、現状の配分が適当との意見が大多数であった。

・これを受け、当局としては、P4のとおり、10-12月期における発行額の配分についても、現状どおり、残存5年-15.5年ゾーンを月5,000億円、残存15.5年-39年ゾーンを月3,000億円とする案を提示させていただいた。

・なお、流動性供給入札については、これまでも、現在対象とされていない残存5年以下の銘柄について、流動性の状況とそれを踏まえ入札の対象銘柄とすべきかどうかにつき、色々な意見を頂いており、引き続き議論・検討すると整理してきた。

・本件については、10-12月期に向けて結論を出せるものではないと考えているが、「流通市場の機能を向上させるために既発債を追加発行する」という本入札の趣旨を踏まえ、どういう形とすることが適当か、引き続き、皆様方の御意見を伺っていきたいと考えているので、よろしくお願いしたい。

・最後に、流動性供給入札についても、この場を借りて事務連絡を申し上げる。
P4に注記されているとおり、流動性供給入札のオファー対象銘柄については、これまで、国債市場特別参加者へのアンケートで決定する扱いとしてきたが、新日銀ネットの第2段階開発分の稼動開始後は、システム上、カレント銘柄以外のすべての銘柄をオファー対象とすることが可能となる。そこで、新日銀ネットが予定通り10月に稼働する場合には、11月の入札から、アンケートは実施せず、原則として、カレント銘柄以外のすべての銘柄をオファー対象とすることとする。ただし、構造的に著しく割安となっている銘柄がみられる場合等、当局の判断によって当該銘柄を流動性供給入札の対象から除外することがあり得る。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案に異論はない。足元のマーケット環境を踏まえると、投資家層の裾野が広い残存15.5年以下の発行額を厚くする必要がある一方、超長期ゾーンは金利水準によって需給の状況が大きく変わるため、残存15.5-39年ゾーンを増額することは難しいように思う。この点、今年度における30年債及び40年債の発行額の増額の影響も踏まえて検討するべきではないか。残存5年以下のゾーンについては、取引が少ない銘柄はあるものの、投資家のニーズに対応できない状況ではないため、現時点では対象に追加する必要はないと考えている。

・当局の提案に異論はない。残存15.5-39年ゾーンについては、今年度における30年債及び40年債の発行額の増額によって需給が緩んでいる一方、残存5-15.5年ゾーンは需給がタイトであるため現状維持を希望する。残存5年以下のゾーンについては、一時的なニーズはあると思うものの、対象ゾーンに追加することで中長期的に流動性が向上するかは疑問。また、対象ゾーンの拡大によって入札の回数が増えることとなると、対象ゾーンの拡大によって入札の回数が増えることとなると、オペレーショナル・リスクの増大につながるため、実施するべきではないと考えている。

・当局の提案に異論はない。残存5年以下のゾーンにおいては、引き続き需給がタイトな銘柄や今後需給がタイトになるおそれのある銘柄があることから、対象ゾーンの拡大について検討を続けてほしい。

・当局の提案に異論はない。平均償還年限の長期化との整合性及び事務負担の増加等の問題はあるものの、残存5年以下のゾーンについては、発行額と比べて非常にニーズが高いことから同ゾーンを対象に追加することを検討してほしい。

・当局の提案に異論はない。残存5-15.5年ゾーンにニーズが集中していること、今年度において30年債及び40年債の発行額を増額していることから現状維持を希望する。残存5年以下のゾーンについては、日銀買入オペの影響により、引き続き需給がタイトな銘柄が多く、投資家のニーズに対応できないことがあるため、対象ゾーンの拡大を希望する。


3. 平成27 年10-12 月期における買入消却入札について〔参考配布:資料3(PDF:265KB)

○平成27年10-12月期における買入消却入札について、理財局から以下のように説明を行った。

・資料3のP1は1回の入札当たりの買入額と15年変動利付債の市場価格の推移を示している。15年変動利付債については、需給バランスが著しく崩れ、価格が大きく低下したことに伴う危機対応として、18年12月から買入消却を行ってきたが、その後、価格も回復しその必要性も低下したため、昨年度以降、段階的に買入額を削減してきた。直近でも7-9月期に1回の入札当たりの買入額を200億円減額したものの、引き続き、市場価格は安定して推移している。

・P2で、入札における前日引け値からの買入平均価格格差及び買入最大価格格差の欄を御覧いただくと、4月以降はマイナスに転化し、足元ではそのマイナス幅も若干拡大している状況。しかしながら、多くの銘柄で市場価格は将来のキャッシュフローから導き出される理論価格を上回っているため、結果として当局が割高な価格で買入れを行っている状況は変わっていない。

・したがって、当局としては、引き続き、市場の状況を見つつ買入額を減額する方向で見直しを行うべきと考えており、P3のとおり、10-12月期の買入消却入札については、11月に1,200億円の買入を行う案を提示させていただいた。

・なお、本案では、買入総額を減額するとともに、入札の頻度について、これまでの毎月実施から11月のみ実施とするという見直しを行うこととしている。これは、日銀買入オペのある月とない月で国・日本銀行を合計した市場からの買入額を平準化するとともに、入札回数の減少により当局及び入札参加者双方にとってのオペレーショナル・リスクの軽減を図ることを目的としたものである。

・平成27年10-12月期における買入消却入札については、本会合での議論も踏まえ最終的に決定することになるが、今御説明した見直しの背景を考慮の上、御意見を頂戴できれば幸いである。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・当局の提案に異論はない。入札事務におけるオペレーショナル・リスクを考えると、当局の提案が適切。

・当局の提案に異論はなく、今後も減額する方針が確定していればよい。
ただし、現状、理論価格と比べて市場価格が割高になっている銘柄と、その逆となっている銘柄があり、投資家は、市場価格が割高な銘柄を売却しているところ、市場価格が割安な銘柄しか保有していない投資家は、現行の入札方式では売却できないまま買入消却入札が終了してしまう可能性がある。これは、市場価格が理論価格を反映していない一方で、市場価格からの希望価格格差を競争する入札方式を採用していることによるもの。こうした状況を踏まえると、現行の入札方式ではなく、理論価格を基準とした入札方式とすることも一案かと思う。

・当局の提案の通りで問題ない。会計処理等の関係上、1つの銘柄を一度に全額売却しなければならない事情を抱えている投資家もいることから、買入額を減額する中でも1回の入札当たりの買入額が相応の規模で確保されていることは望ましいものと思う。今後も1回の入札当たりの買入額をできるだけ確保してほしい。

・当局の提案の通りで問題ない。ただし、以前のように市場価格が理論価格を大きく下回る状況となった場合には、買入額の増額を検討してほしい。

・当局の提案に異論はないものの、買入額の減額ペースが早いとの不安を感じている投資家がいるのも事実である。こうした投資家が、不安感から著しく安い価格で売却せざるを得なくなる、といった混乱を回避するために、次回の本会合においては、買入額の減額ペースを緩める又は買入額を維持するといったメッセージを発することが重要と考えている。

・現状維持を希望するが、当局の方針も理解できることから、当局の提案であれば受け入れることは可能。

・現状維持を希望する。15年変動利付債は、市中残高が相応に残っているほか、買入消却入札における応募倍率や直近の日銀買入オペ結果をみると、投資家の売却ニーズは高いように思う。一方で、日銀買入オペや当局の買入消却入札以外の売却機会は乏しく、マーケットでの売買が成り立たない状況において、ここもとの買入額の減額によって、日銀買入オペ等における買入価格格差のマイナス幅が拡大していることを踏まえると、減額ペースが急であるとの印象を持っている。


4. 最近の国債市場の状況と今後の見通しについて〔参考配布:参考資料(PDF:1055KB)

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・8月11日の人民元基準値の算定方式の変更以降、国際金融市場は不安定であり、中国の実体経済を不安視する声が多い。各国の金融政策の定例会合において、欧州中央銀行(ECB)は追加緩和の可能性を示唆し、イギリスの中央銀行(BOE)は中国についてのリスクファクターを挙げていた。新興国を中心とした世界経済の減速や商品市況の下落等もあり、再びデフレリスクが意識されやすい状況。

・このような環境で、日米独金利は、株価やBEIと比べると下げ渋っている印象。要因としては、中国が米国債や欧州国債を売却しているとの観測がある中で、「質への逃避」という理由だけで米国債や独国債を買いにくいということに加え、16日、17日に予定されているFOMCにおいて利上げの可能性が残されていること等が挙げられる。

・足元では再び日本銀行の追加緩和観測も指摘されている一方、4-6月期の成長率がマイナスになったことに加えて、7-9月期も想定を下回る可能性を指摘する声が聞かれており、参議院選挙に向けて追加景気対策や補正予算といった政府に対する歳出拡大圧力が強まりやすい環境にあるため警戒が必要である。

・また、平成29年4月に消費税率の引き上げが予定されており、与党で軽減税率等の協議が始まったが、選挙を見据えて歳出拡大の議論がなされやすいため注意が必要。

・足元の市場を見ると、長期的に金利が上がりにくくなっているとの印象を受ける。2〜3ヵ月前と比較すると、世界経済の見通しや物価の上昇ペースに下方修正が入っており、従来予想よりも長期金利の水準は低く推移すると考えられる。

・従来、日本銀行の次の金融政策はテーパリングとの見方が強かったが、足元の市場では逆に追加緩和の声が高まっている。これは、来年度以降の国債市場において、流動性がより乏しくなるリスクを高めており、中期的な懸念材料である。

・もっとも、最大の焦点は財政再建の行方である。市場では、政府が目指している成長のペースから、既に躓いているのではないかとの懸念が高まっており、長期的に日本の財政への信認をどう確保するかについて真剣に打ち出さないと、日本国債市場の行く末は厳しいのではないか。

・最近は、人民元切り下げを発端とした中国不安に揺らされていたが、足元では人民元安は落ち着いている。長期的に見ると、中国は少なくとも市場重視という考えを持っているはずであり、将来的には人民元の更なる切り下げは起こり得る。その際には、その他のアジア通貨の下落がより激しくなり、場合によってはアジア通貨危機の再来のような事態すら想定し得る。

・そのため、今後もリスクオフとなる環境は続きやすいと考えており、FOMCの利上げ時期や中国経済の動向には特に注目している。

・他方、円金利は上がりにくい状況であるため、日本銀行への追加緩和期待は高まりやすいと考えており、量的・質的金融緩和が長期化することにより最終的に国債市場の流動性が枯渇していくことを懸念している。

・足元の流動性低下については、いわゆる夏枯れ相場であることや日本銀行の量的・質的金融緩和の影響もあるが、ボルカー・ルール等の新しい規制の影響もあるのではないかと危惧している。日本銀行の量的・質的金融緩和が終了した後も、昔のような流動性が保たれないリスクがあると考えており、ニュー・フェイズの市場の在り方を考えなければならないという問題意識を持っている。


5. その他

○日本銀行より、国債補完供給の対象として国庫短期証券が追加された件についての説明

・すでに8月末に公表し、9月から実施しているものであるが、金融調節の一環として行っている国債の補完供給、いわゆるSLFの売却の対象銘柄に、当行が保有する国庫短期証券を加えることとした。

・最近の国庫短期証券の取引決済動向や、それを受けた市場参加者からの要望も踏まえた措置である。利付国債の補完供給と同様に、国債市場における特定銘柄の市場流動性を一時的に補完することを意図したものである。

・当行としては、こうした措置により、国債の市場取引や決済に係るストレス要因を緩和し、金融調節及び国債決済の円滑化につながるのではないかと考えている。

○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。

・今回の国債補完供給銘柄の拡充は非常にありがたい施策である。日本国債のグローバル化が進む中、フェイルについて海外顧客と国内顧客の慣習の違いを感じている。海外顧客は1つの権利と捉えている一方、国内顧客にはその考えが浸透していない。そのギャップを埋めるには、今回のような施策によって流動性を高めることが非常に重要である。引き続き市場との対話の中で、このような施策の拡充を進めてほしい。

・オペレーショナル・リスクの話になるが、例えば、日銀買入オペにおいて4つの区分が対象となり、それに加えて当局の買入消却入札がある場合など、短時間で多くのオペレーションを実施せざるを得ない場合があるが、こうした状況において、オペレーションの誤りによって意図した価格と大きく乖離した価格で落札してしまうことを防ぐために、システム上又は運用上、他の応札価格から極端に乖離した水準での応札を外す等の対応ができないか。どこまでの水準の乖離を認めるかは、当局や日本銀行の判断になると思う。

・今回の措置は、直接的に流動性の向上に繋がると思うが、現在の日本国債の流動性は、危機的ではないものの、十分な水準でもないため、国債補完供給を更に柔軟化・積極化することを検討してほしい。

・本年3月には、連続利用日数や同一銘柄の売却上限額の引き上げが措置されたが、日本銀行の保有額が発行残高の7割近くを占める銘柄や市中残高が1兆円を下回る銘柄もあり、依然として流動性を維持することが難しい状況である。

・そのため、国債補完供給について、例えば、同一銘柄の売却上限額を日本銀行保有額まで引き上げること、連続利用日数を無制限にすること、更には、レートやスタート日等、拡充することで流動性の向上につながるものがあると考えており、検討してほしい。 

 

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問い合わせ先

財務省 理財局 国債業務課 寺ア・中山
電話 代表 03-3581-4111 内線 5701

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