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国の債務管理の在り方に関する懇談会(第44回)議事要旨

 

.日時 平成29年5月31日(水)16:00~17:30

.場所 財務省 第3特別会議室

.内容

 

1.平成29年度国債発行計画(報告)

2.海外IR(報告)

3.国債市場特別参加者制度の見直し(報告)

4.今後の国債市場の動向と国債管理政策

 


理財局より、1.平成29年度国債発行計画、2.海外IR、3.国債市場特別参加者制度の見直しの3点について、資料①(PDF:3508KB)に沿って、報告が行われた。
また、「今後の国債市場の動向と国債管理政策」を議題とし、三井住友銀行の西岡委員より資料②(PDF:1457KB)の説明が行われ、野村證券の稲井田委員より資料③(PDF:787KB)の説明が行われ、自由に意見交換が行われた。


▶ メンバーから出された意見等の概要(当局においてとりまとめ)は以下のとおり。


・ 第I非価格競争入札の割合を10%から20%へ引き上げることについて、平均落札価格で買うことは、市場参加者として、価格発見機能に自己が参画している責任を認識していないことにならないか。


・ 現状、マーケットが動くのは入札の時と日銀オペの時に限られており、マーケット参加者の関心が入札に集中している。

 最近は、業者が投資家から注文を受ける競争が過熱し、平均落札価格で買うことが投資家の間でなかば当たり前になってきて、そういう需要が増えていることが背景。 


・ 投資家の組織の中で、買った価格が平均落札価格と全然違うということになると、なかなかもたない、という事情もあるのではないか。  


・ 価格競争入札の割合が8割になっても、本当に価格付けができるのか。


→(理財局より説明)以前と比べて1銘柄当たりの発行量が大きくなっており、市場関係者の声でも、現状の発行規模を前提とすれば、価格発見機能が歪む心配をする必要はない旨の意見が多く、また、国債発行当局もそのように考えている。   


・ 発行予定額の2割を第I非価格競争入札の発行限度額としても利回りに大きな影響はないというのは、債券の需要曲線の勾配があまり大きくないことが前提となる。


→(理財局から説明)非価格競争入札の部分を増やすと、その分、価格形成に悪影響が生じる可能性があるとの指摘は理解する。一方で、現在の市場動向をみると、流動性が低下している中で、マーケットメイカーとしての対応が難しくなっている面があり、そうした状況を踏まえ、今般の措置を採った。         


・ 国債市場において、経験上、価格を決めているのは、マーケット参加者の1割くらい。平均価格で購入できる枠が、1割から2割になってもたいして変わらないのが実感。仮に3割になっても、あまり変わらないのではないか。 


・ 決済期間の短縮化について、かつては名義変更できない、といった理由があったと思うが、このような技術的な問題は解決されたのか。    


→(理財局より説明)日銀ネットの更改により、振替停止期間はなくなっており、そのような問題はなくなった。                        


・ CPIがあまり上昇していないのは、原油価格は下げ止まっているのだから、需要要因が理由で伸びないということか。


・ 需給バランスは改善トレンド。

 需給が回復しても、価格転嫁力が低下してしまっているという構造的な問題だと考える。


・ 日本銀行が買わなくなった後でも、日本国債の需要はあると考えてよいのか。個人向け国債や物価連動債も、将来的にまだまだニーズがあると考えてよいか。                         


・ 正直に言ってよくわからないが、今の局面では、日銀が買わなくなっても日本国債の需要があると考える。

ただし、現在の国債市場の状況が続いた場合に、投資家が負債構造を変えていくこと等によって国債を買わなくてもよいビジネスモデルになっていく可能性も否定できない。
 個人向け国債も、今のような世の中の雰囲気でいる限りは、銀行預金の代替としてニーズはあるが、世の中の雰囲気が変わり、海外のアセット、例えば、より利回りの高い米国債を為替リスクを取りながら買うことが自然な選択となるような社会になっていく場合には、需要が低下する可能性がある。


・ 銀行勘定の金利リスクについて、バーゼル規制において、自己資本比率の計算対象となる「第1の柱」ではなく、「第2の柱」の枠組みで金融機関によるリスク管理等が行われることとなるが、将来的には金融機関の国債保有に影響があり得る。


・ 一般就業者の労働時間がバブル景気以降ずっと減ってきていることは、国民所得が伸びるチャンスを逃してしまっている面もある。     


・ 内閣府が出している全要素生産性の伸び率0.9%という数字について、計算の標準偏差はどのくらいあると考えるか。


・ 計算された結果の0.9という数字はちょっと高いと感じる。もし、本当に生産性がこれだけ高いなら、日本の競争力が低いままであることの説明がつかないのではないか。


・ 我が国においても、利上げのときに、タームプレミアムがどのように動いていくか、注意深く見ていく必要。


(以上)



 

連絡・問合せ先:
 財務省 理財局 国債企画課 企画係
  電話 代表 03(3581)4111 内線 2565