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国有財産分科会(平成30年1月19日開催)議事録

 

財政制度等審議会 第38回国有財産分科会 議事録

平成30年1月19日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 第38回国有財産分科会 議事次第

 

平成30年1月19日(金)13:30〜14:45
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
 1.開会の辞
 

2.

財務副大臣挨拶
 3.議事
  (1)公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続き等の具体的な見直しについて
(2)庁舎等使用調整計画について
 

4.

閉会の辞

 配付資料
    資料1

公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続き等の具体的な見直し内容

    資料2

公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続き等の見直しについて

    資料3

公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続きの見直しの概要

   資料4  

平成30年1月19日付諮問文

   資料5

庁舎等使用調整計画(議案)

     (参考)参考資料(庁舎等使用調整計画)

  出席者

               委員

  亀坂 安紀子 

 

 

 

   川口 有一郎

 

 

           小林 健 

 

    

   佐谷  和江

 

 

 

 

 

 
                    臨時委員      荒谷 裕子

 

   

 
           緒方 瑞穂

 

  

 
          小枝 淳子

 

   

 
    児玉 平生

  

  

 
   持永 勇一

  

  

 
 

 

 

 
              専門委員   林 正和

  

  

 
  

  

 

 
              財務省   木原 財務副大臣

 

 

 
                太田 理財局長  

  

  

 
    富山 理財局次長

  

  

 
    井口 理財局国有財産企画課長

 

    

 

   嶋田 理財局国有財産調整課長

 

 

 

   明瀬 理財局国有財産業務課長

 

 

 

   木㔟 理財局管理課長

 

 

 

   sc 理財局国有財産企画課政府出資室長

 

 

 

   丸山 理財局国有財産調整課国有財産有効活用室長

 

 

 

   立川 理財局国有財産調整課国有財産監査室長

 

 

 

   木村 理財局国有財産業務課国有財産審理室長

 

 

 

   永井 理財局管理課国有財産情報室長

 

 

 

   細田 理財局国有財産企画官

 

 

 


午後1時30分開会

 

 

〔 小林分科会長 〕 それでは、ただいまから財政制度等審議会第38回国有財産分科会を開催いたします。

 委員の皆様、御多用のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。分科会の開催に当たりまして、木原財務副大臣から御挨拶をお願いします。

〔 木原財務副大臣 〕 副大臣の木原でございます。

 財政制度等審議会国有財産分科会の開催に当たりまして、冒頭に一言御挨拶を申し上げます。

 小林分科会長をはじめ委員の皆様方におかれましては、御多用のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。

 前回の第37回の分科会においては、財務大臣から「最近の国有財産行政を巡る状況を踏まえた、今後の国有財産の管理処分のあり方について」諮問をされたところであります。

 公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続き等の見直しについては、緒方座長をはじめ、ワーキングチーム委員の皆様に精力的に御検討いただいたところでありまして、本日の分科会ではその内容について取りまとめに向けた御議論をお願いしたく存じます。

 また今回は、東北森林管理局庁舎をはじめとした計9事案について、財務大臣より庁舎等使用調整計画を諮問させていただいておりますので、御審議いただきますようお願いを申し上げます。

 委員の皆様方には、今回もぜひとも忌憚のない御意見をいただきまして、そして、いい会議になりますことをお願い申し上げて御挨拶といたします。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。本日の国有財産分科会の議事につきましては、平成29年12月11日に諮問された「最近の国有財産行政を巡る状況を踏まえた、今後の国有財産の管理処分のあり方について」の中から、「公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続き等の見直しについて」ワーキングチームでの議論を踏まえまして、取りまとめをさせていただきたいと思います。

 そのほか、平成29年度の庁舎等使用調整計画につきましての諮問も行いますので、よろしくお願いいたします。

 それではワーキングチームでの議論について、ワーキングチーム座長である緒方委員から一言お願い申し上げます。

〔 緒方臨時委員 〕 ワーキングチーム座長の緒方でございます。

 本日は昨年12月15日の第1回ワーキングチームと、それから本年1月10日第2回ワーキングチームで議論をいたしました公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続きにつきまして、手続きの明確化、価格の客観性の確保、文書管理のこれら3点を取りまとめたものを資料としてお示ししております。

 見直しの項目は大変多岐にわたりまして、これらの項目につきましてワーキングチームで長い時間議論が尽くされました。内容の詳細につきましては、事務局から説明をお願いいたします。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 国有財産業務課長の明瀬でございます。私のほうから説明をさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 それでは資料でございますけれども、資料1と資料2を使って御説明させていただきたいと思います。資料2が国有財産分科会の名前で公表されるということを御留意いただきたいと思います。

 最初に、資料2の1ページをお開きいただきますでしょうか。目次がございますけれども、「はじめに」と、第1と、第2の「見直しの具体的方向性」ということで、「管理処分手続きの明確化」と「価格の客観性の確保」、「文書管理」がございます。さらに、第2の「管理処分手続きの明確化」の中でさらに細かく項目がございますが、こちらは会計検査院の検査報告書において指摘されたものでございますとか、国会においてさまざまな議論が行われましたので、その内容を項目として網羅的に取上げたものでございます。

 資料2の2ページをお開きください。「はじめに」とございます。こちらにつきましては、まず今回の見直しの作成に至りました経緯を記載させていただいているところでございます。本事案に関しまして、背景といたしまして、国会での質疑でございますとか、会計検査院の検査結果の報告を踏まえまして、公共随契で処分する場合の管理処分手続きに関する見直しを含めて、昨年の12月11日に財務大臣から財政制度等審議会に対して諮問が行われて、まず、国有財産の管理処分手続きの見直しについて検討を行い、取りまとめを行ったものとしているところでございます。また、最後のところにございますけれども、本件だけでなく、今後も引き続き検討を行っていくとしているところでございます。

 3ページをお開きください。見直しの方向性でございますけれども、管理処分は適正に行うことが重要であるが、特に公共随契は、処分の相手先や処分価格の決定などについて、より透明性の高い明確な手続きのもとで行うことが求められるとしておりまして、公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続きについては、以下の@、A、B、この3つの方向で一層の適正性の向上に努めることが適当としております。

 次に、具体的な見直し内容ということで、先ほど目次に項目がありましたものを順に説明させていただきたいと思います。

 それでは、資料の1の3ページをお開きください。「売払い等結果の情報開示について」でございます。この資料につきましては、現状の取扱いがまず書いてあり、次に、ワーキングチームでの議論などを含めた課題が整理してあって、見直しの方向性案という形でまとめさせていただいておるところでございます。

 まず現状でございますが、基本的に国有財産の一般競争入札とか公共随契については、契約金額など公表をしてございます。下に財務局のホームページにある関東財務局の様式がございますけれども、こういう形で公表しているところでございます。

 ただ、例外といたしまして、相手方から非公表の要請があれば、個別に検討して公表を控えている例もありますし、最近保育とか介護施設の整備を推進しているところでございますが、その定期借地の賃料を公表すると支障を来すようなおそれがあると考え、積極的に公表はしていないところでございます。

 ただ、一方で注2でございますけれども、貸付中の物納財産、地主が物納などをすると、国が大家になってかわりに貸付けをしているような例がありますけれども、こういう場合に、貸付財産を権利者に売却するものにつきましては、契約内容は公表していないというところでございます。

 次の課題でございますけれども、基本的に国有財産につきましては、契約金額は必ず公表をするべきではないかということ。それから、定期借地の賃料についても、今、定期借地の事例が積み上がってございますので、賃料の公表自体が有効活用の隘路になるとは考えにくいのではないかということでございます。また、売却等を行った土地の状況がわかるよう、土地の概要を公表すべきではないかというような話もございました。

 見直し案といたしましては、公表の同意を契約締結の要件として、同意する者のみと契約を締結することとするということ。したがって、公共随契、一般競争入札は全て公表されるということでございます。

 また、次でございますけれども、公表の項目に新規貸付料を追加するほかにも、契約金額に影響する項目といたしまして、都市計画上の制限でございますとか、価格形成上の減価要因、例えば建物の解体撤去ですとか、地下埋設物、土壌汚染などを一緒に公表すれば、契約金額が出ましたときに、こういうような価格の減価要因があるので、こういう価格になったということが見ていただければわかるようなものになるということで、こういうこともあわせて追加公表項目とさせていただきたいと考えているところでございます。

 以上が「売払い等結果の情報開示について」でございますが、こちらを文章にしましたのが、資料2の3ページでございます。「売払い等結果の情報開示」ということで、最初の段落に現状の取扱い、それから、「しかしながら」というところで課題を書いていまして、最後の「このため」以下に、見直しの案を書かせていただいております。基本的には、各項目こういうような3段落から成るような形でまとめさせていただきます。今、申し上げた内容がこの文章の中に書いてございます。 

 次に、資料1の5ページになりますけれども、処分等価格の決定手続き、いわゆる見積り合せというものでございます。公共随契において貸付け、売払いなどを行う場合には、価格の決定方式というのは会計法令上なるべく見積り合せを行うこととしておりまして、予定価格以上の価格を契約価格とするということにしております。

 具体的な見積り合せのやり方は、国の予定価格を積算しておきまして、相手方から希望価格の提示があって、予定価格よりも下であれば、再度見積り合せをする。一方で予定価格よりも上回ることになれば、契約が成立するというようなやり方をしているところでございます。

 ただ、見積り合せというのが「なるべく」とありますので必須ではなかったということでございまして、相手方から価格を見積ることが困難な場合であれば、見積り合せの省略を例外的に許容している例もございました。また、どのような場合にそのような取扱いをするかということを明確に定めてはいなかったところでございます。

 6ページでございますけれども、例外として許容されているとしても明文がないということで、安易に見積り合せを行わないおそれがあるということと、相手方が自ら見積もることが困難な場合であっても、時間と費用などもかかる可能性もありますけれども、不動産鑑定士など専門家を通じて価格を見積もることは十分可能という見方もあるのではないかということでございまして、実際に法人などは事業計画を立てるわけでございますので、ある程度何らかの根拠があるような価格を持っているものと考えられるところでございます。

 したがって、この見直し案は、例外を設けずに全ての場合において見積り合せを実施するとさせていただきます。

 それから、「また」以下でございますけれども、「相手方に十分な対応、準備などができるように、以下の対応を行うこととする」といたしまして、まず見積り合せを含めた全体の流れを周知するようにいたします。次に、評価条件に相違が生じないように、地下埋設物の調査結果など当然国において把握しています価格形成上の前提条件というのは共有するという形で見積り合せを行うことで、円滑にできるのではないかと考えているところでございます。

 一方、見積り合せといいますのは、予定価格よりも下であっても刻んでいけば、結果的に何回も反復継続すると予定価格と合ってしまうことがございますので、そういうことを防ぐために、日を改めて実施するとか、こうした相手方に対しては最終的には手続きを打ち切るなど、そういう取扱いを明確化しようと考えているところでございます。

 また、事後に見積り合せの実施結果を検証できるように、見積り合せは必ず書面で行って、その結果を決議書に編綴するとさせていただきます。文書管理につきましては最後にまた改めて説明をさせていただきます。

 以上が見積り合せについてでございまして、こちらは資料2の4ページで、今、申し上げたようなことを文章化させていただいているところでございます。

 それから3番目、売払い前提の貸付けというところでございます。

 こちらも現状の取扱いでございますけれども、基本的に国有財産の売払代金は一括納付が原則でございます。けれども、公用、公共の用に供する場合、また売払いが確実と見込まれてそれまでの間、真に貸すのがやむを得ないという場合には、3年以内に買い受けることを条件に貸付けを行うことが認められてございます。貸付けの実績がございますけれども、あまり例がない取扱いとなっているところでございます。

 次の8ページをご覧ください。売払い前提の貸付けの制度は民法上の賃貸借でございますけれども、相手が建物所有目的である場合には建物を建ててしまうと、借地借家法上の長期の借地権を主張されて貸付けを継続することになって、確実な売払いが実現できないおそれがあるのではないかという話でございますとか、逆に、必ず買ってもらえない場合は更地にしてしまうというようなことを担保するために、事業用定借による、例えば最短の10年間の貸付を行ったとしても、もし相手方がどうしても買受けができないというようなことを理由に、建物を使用している相手方、例えば学校でございますと、現に通学をしている方がおられる中で、更地での返還を求めることは困難な場合もあるではないかという御意見もいただいたところでございます。

 こちらの見直し案につきましては、一番下にございますが、この売払い前提の貸付け制度は廃止にさせていただこうと考えているところでございます。

 今後どうしていくかということになりますけれども、基本的には最初から売るのか貸すのか。貸すということにつきましては、今後、国有財産の有効活用という観点から、定借の対象事業、今は介護とか保育を広げたらどうかという議論もしていただきたいと思いますので、基本的には定期借地での貸付けも含めて、売るか貸すかということで運用できればと考えているところでございます。

 今、申し上げたものが資料2の4ページ(3)売払い前提の貸付けという形で記載をしてございます。

 続いて、資料1の9ページ、売払代金の延納についてでございます。これも一括納付の原則の例外ということでございまして、法令上、貸付中の財産、先ほど申し上げた個人への貸付中の財産でございますとか、公共用途で財産を売払う場合には、担保を徴して利息を付した上で、延納の特約を付すことが認められているところでございます。

 それから、この取扱いにつきましては、代金の一部を即納金で2割以上納付することで、所有権は国から買い主に移転するという制度でございます。

 延納の実績は、だんだん少なくなってきております。基本的には個人でございまして、5年間で法人での延納の利用は1件だけでございます。

 次の10ページをご覧ください。ワーキングチームの議論の中では、国有地の購入に当たりまして、市中金融機関から資金を調達できないような事業者に国有地を処分することが適当かといった論点がございましたほか、先ほど申し上げた即納金の納付というのは注にございますが、民間の場合であれば、代金の完済と所有権の移転は同時に行われることが一般的ということでございます。所有権が買主に2割以上の納付で移転するとなると、例えば、所有権を移転しますとファイナンスに利用ができるなどというお話もありましたし、延納利息が政策的な金利ということもございますので、売払代金を一括で納付する方と、そうでない延納を利用する方との公平性を図る必要があるのではないかという御議論もございました。

 国有地を売却するに当たっては、自ら資金調達が可能であり、売払代金の支払いが確実なものに売払うというのが国の責任ではないかという御議論もございました。

 それで、見直し案でございますけれども、事業者については、市中金融機関等からの資金を調達することは可能であって、処分に係る取引の公平性を向上する観点から、延納の適用はより限定的にしたいと考えていまして、公共的な用途等で社会福祉法人等に売払う場合は、延納は認めないことといたします。

 それから、地方公共団体につきましては、売払代金を一定額、例えば2億円というのは東京都が財産を購入するときに議会の議決が必要な金額でございまして、ある程度大きな額であると考えておりますが、2億円以上とするということ。

 一方で、売却を促進しておりますが、一括して購入できない個人に対しましては、引き続き延納の運用は続けたいと考えてございます。また、先ほど公平性の話もございましたので、即納金を引き上げたいと考えているところでございます。

 また、延納の審査に当たりまして、こちらも審査が不十分だったのではないかという話もございましたので、財務局の知見を活用いたしまして、財務局では、例えば地方公共団体に対する財務状況を見ながら融資をするようなセクションもございますし、金融機関の検査を行っているセクションもございますので、そういう財務局の知見を活用いたしまして、売払代金の一括納付の困難性に係るような審査を徹底するとともに、延納代金の納付の確実性につきましても、延納の申請時だけではなくて、処分後においても定期的に相手方の収入状況等の確認を慎重に行うということで考えたいと思っているところでございます。

 また、ここでは「公共的な用途等」とか、「社会福祉法人等」と書かせていただいてございますけれども、明確化という形で通達をするときには定義などを入れて、限定をさせていただきたいと考えているところでございます。

 この売払代金の延納につきましては、資料2の4ページから5ページまでで文章にしているところでございます。

 続きまして、必要費及び有益費の取扱いにつきまして11ページでございます。現在、必要費や有益費につきましては、個別の協議の中で決めさせていただいているところでございまして、基本的には国において対応しております。

 参考1でございますけれども、3年間で相手方に必要費及び有益費を支払った事例は1件ということで、基本的には国の財産でございますので、貸付財産において、借りている方が必要な費用ですとか、財産の価値を高めるために支出した費用というのは、相手方の支払いではなくて国において行っているところでございます。

 12ページをご覧ください。今後、定期借地を推進していくということでございまして、この取扱いの明確化を図る必要があるのではないかと考えているところでございます。

 参考にございますけれども、民間の取引事例では相手方との紛争を回避するために、契約上、一切の必要費及び有益費の償還請求権を放棄させて、貸主において対応するということが一般的でございますので、こちらを参考にいたしまして見直しの案でございます。必要費とか有益費の償還請求については、これに応じないということで契約書に明記をいたしまして、もしこのような費用が必要になる事態が生じましたら、国において対応を図るということで考えているところでございます。

 ただ、国は予算の制約がございますので、非常に大きな財産などが後から出たときに、すぐに払えるのかという問題も出てくるのかもしれませんので、規模の大きな財産とか、もしくは地歴などでかなり撤去費用がかかるような財産が見込まれるような場合については、事前にできるだけ土地の状況を調査したりなど把握をすることといたしまして、もしリスクが大きいような場合には貸付けをしないとか、または必要に応じて事前に除去するなどの対応をしたいと考えているところでございます。

 今、申し上げましたことが、資料2の5ページに書かせていただいているところでございます。

 続いて、資料の13ページになります。特別会計所属の普通財産の契約事務委任についてでございます。こちらにつきましては、現状は、特別会計に所属する普通財産というのは、各省各庁の長が管理・処分を行うとされてはいるんですけれども、財務局におきましてはかなり処分を行っているという実態もございますので、関係法令に基づきまして財務局が契約に関する事務の委任を受けて、売却等の事務処理を行っているというところでございます。

 ただ、事務処理におきましては、受任者である財務省が委任者の各省各庁のもとで個々の管理処分において機動的に対応できるように、委任の範囲を概括的に定めていまして、細部については各省各庁と協議の上、決定をしていたところでございます。

 15ページをお開きください。現在、国有財産の有効活用などもしている中で、地域との調整とか単なる売払いだけではなくて、定期借地などの契約形態も多様になっているところでございますので、そのような中で、例えば財産で事後に地下埋設物などの瑕疵があったときには国の賠償責任を負うというケースで、契約事務を担当する財務省と、財産を所管して実際に支出を行う各省各庁との双方で判断を行うような必要がございますので、その役割と責任分担というのを明確にする必要があると考えたところでございます。

 見直し案でございますけれども、今の取組みを続ける中で、より一層の効率的かつ効果的な財産の処分等を実現するために、委任を受けて執行する売却等に係る契約事務は、財務局の責任のもとで執行するものであるということを明示的にいたしまして、財産の維持管理や支払いに関する事務など各省各庁の権限に属する事務については、最終的な判断は各省各庁が行って、その上で、契約事務ということであれば財務局のほうで対応する、事務を執行するという形で考えてございます。

 例えばということで書いてございますけれども、なるべく具体的にできるものは具体的にその事務を書かせていただきまして、その役割と責任分担については明確化をしたい。また、それについては文書などで後からもわかるようにしたいと考えているところでございます。

 特別会計の契約の事務委任につきましては、資料2の6ページに書かせていただいているところでございます。

 16ページ、利用計画等の審査でございます。現状の取扱いでございますけれども、財務局は、地方公共団体などから取得等要望を受理した場合には、これが随意契約の適格があるかどうか、当該事業の必要性とか緊急性、下に具体的な審査内容を表にして書かせていただいてございますが、こういうものについては審査を行っておりまして、その上で必要に応じて、国有財産地方審議会という地域の有識者から成るものがございますので、こちらに付議した上で処分相手方を決定するとしているところでございます。

 17ページをお開きください。地方公共団体以外の事業者から、許認可の対象になるような事業、例えば社会福祉法人が施設を設置するような事業などにつきまして、取得等要望がある場合には、地方公共団体においても事業者に対する審査が行われているということでございますので、そういう判断も踏まえる必要があるのではないかと考えたところでございます。

 見直し案では、「財務局が一層実効性のある審査を行うため、以下の対応を図ることとする」といたしまして、「事業の必要性」とか「利用計画の妥当性」などにつきましては、認可主体に対して文書で照会をしたいと考えておりまして、その回答内容を財務局で確認を行うこととさせていただきたいと思っております。この回答につきましても、なるべく具体的に回答が聞けるような形にできればと考えているところでございます。

 また、「事業の実現可能性」につきましては、契約相手方の候補となる者の財政面にかかわるような項目でもございますので、財務局が主体的に審査すべきと思いまして、従来どおり、随意契約の適格性の審査に加えて、事業者の財務状況、資金調達の確実性、将来の資金計画につきましては重点的に審査をしたいと考えているところでございます。

 こちらにつきましては、資料2の6ページに、今、申し上げたような内容を記載しているところでございます。

 それから、資料の18ページでございます。その他ということでございまして、検査院での検査報告での御指摘、国会での議論などのほかにも、国有財産の管理処分手続きの透明性につきまして、一層の向上や更なる有効活用を推進する観点から、以下の手続きにつきましても明確化を考えているところでございます。

 まず、「取引の手続き等の明確化」でございます。こちらにつきましては、一般競争入札においては、こういうことが行われてホームページなどで掲載をしたりとか、入札の参加者に冊子などで契約書や今後の流れなどを説明するものも配布させていただいているところでございますけれども、公共随契においてはそういうことはやっていなかったところでございます。

 公共随契においても、これから流れをホームページで公表したり、必要な書類とかを利用要望の受付け時に相手方にも書面をお渡しして、かつ十分な説明を行うこととしたいと考えてございます。書面で説明することで、財務局は口頭でありますと何か裁量の余地があるような誤解もあると思いますし、また、相手方と接触するような回数も少なくなるのではないかということで、業務の効率化にもつながるものと考えているところでございます。

 次に、「契約前の開発行為等の取扱い」でございます。取得等要望者または処分等相手方から、業務を円滑に行いたいということで、ボーリング調査をしたいとか、開発許可における地元自治体との協議をしたい、もしくは、さらに看板を設置したいというような要望を受けることがございまして、こちらは今まで財務局で判断をしていたところでございます。

 手続きの透明性を一層向上させるという観点から、処分等相手方が決定の前でも、一時貸付によるボーリング調査であるとか、地元自治体との事前協議というのは妨げるものではないと思いますけれども、ただ、開発許可の協議の前提となる看板設置などにつきましては、これは外に出てしまいまして、事業者名や事業が決定したかのような誤解を与えますので、そちらは認めないという対応をしたいと考えているところでございます。

 続いて19ページでございますけれども、国有財産地方審議会への付議、報告ということでございます。今まで明確に書いていなかったんですけれども、施設等の設置認可が国有地の処分等を前提に行われているという現状はございます。

 例えば社会福祉法人であれば、その事業を行うためには、基本的には自己所有であるか、もしくは安定的に国や地方公共団体から借りられるような状況が必要だということで、そういう現状がある中で、最終的な認可が行われる前でも、国有財産の管理処分においては施設等の設置認可が行われるという条件付きで国有地の管理処分を行うことはあり得ます。そういう状況で審議会へ付議するということもあり得ますので、条件付きであるということを明確にして国有財産地方審議会へ付議することとさせていただきたいと思います。

 一方で、付議基準につきましては各財務局で規定されているんですが、今、申し上げたような施設等の設置許可を条件に答申が行われた場合に、例えばその後施設の設置許可がおりましたとか、その後の状況の変化などについてはきちんと報告をするような基準にしたいと考えているところでございます。

 次に、取得等要望の受付ということで、今、地方公共団体への取得等の要望の受付期間は3カ月とされていまして、3カ月間ホームページなどで公表をした後、要望がなければ一般競争入札という手続きをとっているところでございます。今後、さらなる有効活用を推進するということにおきましては、地方公共団体における十分な検討時間が必要だと思われますので、3カ月を今よりも延ばすようなことで考えたいと思っているところでございます。今、申し上げたところは、資料2の6ページに整理をさせていただいているところでございます。

〔 小林分科会長 〕  ワーキングチーム委員の皆様におかれましては、お忙しいところ短期間でかくも活発な議論をいただき、誠にありがとうございました。

 今までの内容について、御意見、御質問等ございますか。

 それでは、資料1、2のうちの価格の客観性と説明責任についての説明をお願いします。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 それでは続きまして、資料1の21ページでございます。「処分価格等の明確化について」というところから説明をさせていただきます。

 現状の取扱いでございますけれども、一般競争入札や公共随契において貸付けや売払いを行う場合には、基本的には鑑定評価を依頼して、鑑定評価額に基づいた処分等価格を決定するということとしておりますが、そういう中で、地下埋設物がある場合においても、地下埋設物の撤去費用の見積もりについては、国以外の第三者が基本的に見積もっているというところでございます。

 例えば、この2つがございますけれども、民間の精通者に見積もりを依頼して、鑑定士がそれを反映して鑑定評価額を算定する。または、不動産鑑定士自らが撤去費用を見積もって、鑑定評価額を算定するというケースが多いところでございます。

 ただ一方で、鑑定評価額を国が修正して処分価格を算定しているというケース、例えば鑑定評価の後に、そして売却の前に地下埋設物が発見されたようなケースですとか、地下埋設物の撤去費用の見積もりが間に合わなかったというようなケースが現実にございます。

 課題ということでございますけれども、ただ、こういう地下埋設物の存在が多く、その撤去費用については不確実な要素が多く含まれているというようなこともございますので、その客観性や妥当性をより確保していく必要があると考えているところでございます。

 次の22ページでございますが、見直しの方向性といたしましては、まず@、国自らは行わずに、地下埋設物の撤去費用などは民間精通者に行ってもらって、客観的見積額を鑑定評価に反映させるという原則でございます。

 鑑定評価の事後なり途中で修正を行うという場合には、鑑定評価額の修正を国職員が行わずに不動産鑑定士に評価額の修正を依頼して、鑑定評価額を評定価格とするということでございます。

 さらに、価格の減価が大きいような場合におきましては、さらに専門家の有識者の第三者チェックを行うこととしております。

 こちらにつきましては、@、A、Bのプロセスを行うと今までよりも時間がかかることが予想されますので、取引に入った相手方が不測の事態の損害を受けないように、こういう手続きになるんですということをあらかじめ十分に周知をさせていただくということで、地下埋設物の撤去費用につきましては全てのケースで、国ではなくて、国以外の者が査定を行って、さらに減価が大きい場合は第三者チェックを行うこととさせていただきたいと思います。

 これは契約締結前でございますけれども、地下埋設物は契約締結後にも見つかることもございます。そちらを整理させていただきましたのが23ページでございます。こちらは、契約条項の中で瑕疵担保責任が入ってございますので、契約締結後に判明したものについては、瑕疵担保責任により対応をするということでございます。

 相手方の賠償請求額が多額になる場合には、先ほどの事前にわかった場合と同様に第三者チェックを行うとさせていただいて、さらに幾ら払ったかという支出額についても公表を行うこととさせていただこうと思っております。

 また、国の責任の範囲及び賠償請求に対する支払額について明確にするために、そもそも契約締結前にわかっている瑕疵というのは、国が調査をして、こういうものの瑕疵がありますということを特定しまして、これについて国は瑕疵担保責任を負わないということ。それから、国が瑕疵担保責任を負う場合でも、その賠償額の範囲内というのは売払代金の額を上限とするということを契約書に明示いたしまして、支払額の明確化などを行っていきたいと考えておるところでございます。

 こちらに「契約条項のイメージ」とありますけれども、こういうような契約条項にいたしまして、対応していきたいと考えてございます。

 また、今後、民法の改正が予定をされておりまして、明記していないものについては、瑕疵担保責任というか売主責任という形で追及される可能性もございますので、こちらにつきましては契約条項等の見直しを図っていきたいと考えているところでございます。

 今、申し上げましたことについては、資料2の7ページから8ページまでに書かれているところでございます。

 それから、資料1の24ページ、評価事務の適正化ということでございます。こちらは国内部の手続きでちょっと細かくなってしまいますけれども、一般的な評価事務というのは、不動産鑑定士などの選定とか依頼を鑑定部門において行っておりまして、鑑定部門でこの3つの業務をまとめて行って、最後に管理処分部門で評価調書を受けた形で予定価格の決定を行っておりますが、入札のタイミングがちょっと外れた場合には、個別に管理処分部門で不動産鑑定士などの選定までを行って、その後、評価調書の作成も管理処分部門で行うケースがあったわけでございますけれども、中にはやっぱり慣れないというところもありまして、評価調書の作成を失念するようなケースもあったところでございます。

 それで、次のページでございますが、このほか、不動産鑑定士への依頼に当たりまして、保有している評価に関係するような資料、いろんな資料があるかと思いますけれども、こういう資料の説明を行わないでそのまま引き渡すと、誤解を与えて不動産鑑定士の判断に影響を及ぼすおそれがあるのではないかというお話もございました。

 また、評価調書の作成などを確実に行うために、決裁文書作成の責任の明確化などを図る必要があるのではないか、というような話がございましたので、その方向性でございますけれども、不動産鑑定士へ資料を提示する場合には、その資料が作成された背景とか経緯について十分説明をするということと、評価価格を決定する際には、鑑定部門というところはよく慣れたところでございますので、そこで一体として行うことで、事務の適正化を図ることとさせていただきたいと考えているところでございます。

 具体的には、一連のいろんな調書などについては、事務の簡素化にも配慮しつつ、売払決議書と合わせて編綴をするということにさせていただこうと考えているところでございます。

 次は26ページでございまして、文書管理についてでございます。

 27ページ、現状でございますけれども、行政文書につきましては公文書等の管理に関する法律に基づきまして、各行政機関において適正に管理保存を行う仕組みになっているところでございます。

 法体系でございますけれども、公文書管理法がございまして、管理法施行令があって、その下で行政文書の管理に関するガイドラインが策定されていて、それを踏まえて、財務省の行政文書管理規則が定められているところでございます。

 28ページでございますけれども、国有財産の管理処分に関する文書管理の現状というところでございますが、財務省の行政文書管理規則に則って文書管理を行っておりまして、国有財産の処分に関するような決裁文書の保存期間は30年、貸付であれば貸付終了後10年という保存期間を定めているところでございます。

 資料に文書管理の流れがございますけれども、まず歴史性があるかないかということで判断をいたしまして、歴史的公文書以外につきましては、保存期間1年未満の文書があって、こちらについては包括同意がありますので、1年未満で廃棄をする取扱いとなっているところでございます。

 29ページでございますけれども、一般にどのような文章が作成されるのかというところでは、国有財産であれば引受けがありまして、引受けに関する決議書がございまして、その後、要望受付けに関するような決議書、それから利用方針を策定するような決議、実際に売払いに係る決議というものがございまして、それぞれに打合せ記録などがあるわけでございますけれども、最後に、例えば売払決議書でございましたら、いろんな内容を調書に集約して記載をされていれば、売払決議書というのは30年の保存となるわけでございます。

 次の30ページでございます。こういうような現状に対しまして、会計検査院報告においては、契約相手方との具体的なやり取りの内容が残された資料では確認できないとか、決裁文書に含まれる文書の内容では意思決定過程の事後的な検証が十分に行えない状況になっているという御指摘をいただいたところでございます。

 また、行政文書の管理に関するガイドラインの改正案の動きでございますけれども、政策立案や事務及び事業の実施の方針等に影響を及ぼす打合せ記録については、文書を作成する必要がある。

 それから、意思決定過程や事務及び事業の実績の合理的な跡付けや検証に必要となる打合せ記録については、原則として1年以上の保存期間を定める必要があるということでございます。

 31ページでございますが、このガイドラインが昨年の12月26日に決定されたところでございまして、今後、この決定を受けて、年度内に各省庁で文書管理規則等の改正が行われる予定でございます。今、申し上げたような、まず文書を作成するということと、その保存期間についても、意思決定などの行政文書については、原則として1年以上の保存期間を定めるとされたところでございます。

 次の32ページでございますけれども、見直し案でございます。まず、政府全体で取組むような行政文書の管理に関するガイドラインに基づきまして、重要な打合せ記録の作成・保存を徹底いたします。

 それから、国有財産部門における決裁文書につきましても内容の充実を図るとさせていただきまして、先ほど申し上げましたが、売払いであれば30年の保存がございますので、決裁文書、売払決議書の調書の中に、いろんな財産の基本データですとか、処理方針決定事項とかの内容を充実することで、より事後的に検証ができるようになるのではないかと考えているところでございます。

 こちらの内容につきましては、資料2の9ページの「文書管理」で書かせていただいているところでございます。

 私からの説明は以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 

 それでは、ただいまの価格の客観性及び説明責任について、御意見、御質問ございましたらどうぞ。

〔 川口委員 〕 コメント1つと、質問を1つ。

 今回の国有財産の管理処分見直しについてワーキングチームでも議論させていただきました。コメントですけれども、そもそも民法が瑕疵については売り手責任を定めています。不動産投資ではデューデリジェンスというものがありますが、これは英米法の買い手責任を前提にしているもので、日本の場合にはデューデリは不要でした。基本的に売り手責任ですから。

 地下埋設物がある土地の売却後に起こる全ての不確実性がどういうふうに実現するかということは事前には確定できないために、それに対応した契約を書くのは不可能です。つまり、契約の不完備性というのが、私たちが取組んでいる一つの課題であると思います。

 契約が不完備であるときには当初の契約がしばしば破棄されて、それで再交渉が起きる。

 この問題は、土地の情報が不完全であることに起因している。厄介なことは、不完全な情報は第三者によっても検証不可能であること。これは会計検査院が実証したとおりで、会計検査院からの意見というのは重要で、慎重に対応してきたわけですけれども、会計検査院としても、第三者として不確実な除去費用というものを明らかにすることはできない。ここに問題の本質があります。

 今回の見直し案では、第三者を入れることで、チェック機能であるとか、客観性を担保する。そういう意味では意義がありますけれども、そもそも土地の不確実な情報を完全化できるわけではない。例えばそれを完全にするために、全てを掘り起こして除去費用を明らかにしなさいという方もいらっしゃるんですけれども、その費用を負担する人はいないし、国が行うとなればそれこそ血税の無駄遣いとなる。このことを、国民の皆様と共有する必要があると思います。

 今回の見直し案は、土地取引に伴う契約の不完備性ということを前提にして、仮に事後的に再交渉になっても、国民の利益を損するようなことを回避するような見直し案として議論させていただいた。個人的には、先ほど御説明いただいた処分の明確化とか価格の客観性というのは、そのように理解をしています。

 ただ、今後はその前提となっている民法の改正により、民法上からは瑕疵担保責任の売り手責任というのが消える。もちろん、関連する不動産関係の法律には残るんですけれども、そうしたことが今後見越されるわけですが、そのときには、先ほど少し御説明がありましたけれども、今回の案をさらにそれに合う形で見直しすると、そのような理解でよろしいでしょうか。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 現時点で考えるところは、見直しの方向性としては先ほど申し上げさせていただいたところでございますけれども、さらに民法の改正、今、不動産会社もいろいろ考えていたりしているところだと思いますけれども、そういうような事例も踏まえて、我々は標準書式も定めてございますので、そういう中で精査をしていきたいと考えておるところでございます。

〔 亀坂委員 〕 川口先生の御指摘と少し関連するんですけれども、資料1の23ページで、私は、特に契約締結後に瑕疵が判明した場合についてのコメントとなると思います。第三者のチェック機能を確実に働かせないと、あるいは何かあったら働くという脅威がないと、経済学の理論でいうといわゆる過剰投資の問題が発生する可能性があるんですね。

 過剰投資の問題をここの例で具体的に説明するとどういうことかというと、例えば私が非常に悪意を持った買い手であると。国有地をとにかく買えたのはありがたい。それで活用していきたい。この制度を悪用して、さらに利益を個人的に得られないかという悪意を持ったとすると、さらに何か土地の改良にこういった費用が必要だということで、撤去とか土地の改良に幾ら必要だったということを言い出したとする。

 この書き方だと、撤去等に要した費用は、損害賠償請求したらひょっとしたら国からもらえるのかしらと変なふうに解釈をしてしまったとすると、これだけ費用がかかったんだからと。必要以上に土地を改良して非常にいい状態にして、しかもその費用を国に対して請求するというようなことが、チェック機能が十分働かないと起こり得る可能性は残ってしまうと思うんですね。特に民法改正とかがあると、そういった気持ちを持つ人がひょっとしたら出てくるかもしれないんじゃないかと思ってしまうんですね。

 なので、今、具体的にこれ以上何かしてほしいということよりも、実際にこういった取引をする場合に、十分相手方に、事後的にこういった損害賠償請求してもおかしいことをしたらすぐチェックが入るとか、そういったことをよく伝えていただいて、事前的にトラブルを回避していただくしかないのかなと思いますので、ぜひ手続き面で御留意いただきたいと思います。

〔 小枝臨時委員 〕 私はワーキングチームの委員ではなく、法律の素養もあまり持ち合わせていないのですが、今回の見直し案を自分なりに伺っていて、適切な見直し案をこれだけ提示されて、本当にワーキングチームの委員の方と事務の方が大変な作業を行われたのだなということはわかりました。

 特に経済的な視点からですと、今回問題になったのは地下埋設物がある特別な土地の取扱いということでしたが、そういったもので問題が出たものを普通の土地の取引に全部適用されたら、莫大なコストがかかるのではないかというのを懸念していたのですが、そこも考慮されて見直し案に反映されているということは、とても私としては安心したところでございます。

 もう1つ、一括で売払代金を払うという部分についてですけれども、私から見ると、銀行からそもそも信用を得られないで、一括の資金を用意できないところに、銀行の民間のチェックが入るというのはむしろいいことなのかなと思いました。

 感想じみたことですけれども、以上です。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。ほかにどうでしょうか。

 本当にワーキングチームの委員さん、ありがとうございました。手続きの明確化、それから価格の客観性、説明責任、それから文書管理まで、全部問題点は網羅していただいて、なおかつ今の皆様のコメントのように、それでもやはり文章だけではカバーし切れないところがある。

 今の契約の不完備性とか、瑕疵が後から出たときのラティフィケーションを客観的に提示できるかどうか、その交渉の材料にできるかどうかということを、国家の財産ですから、いわゆる税金から出てくるそのものの負担をなるべく少なくしてうまくおさめていくということが本来の役割だと思うんですね。私は、それをなすには骨格としては非常にいい提示をしていただいたと思います。今までの実務の流れでなかなか処理し切れないものが浮かび上がってきたわけで、非常に皆さんの御努力を多といたします。ありがとうございました。

 それでは、続きまして、資料3の公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続きの見直しの概要を説明いただきます。よろしくお願いします。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 それでは、資料3につきまして御説明をさせていただきます。こちらにつきましては、先ほどの資料2の結論を抜き出したということでございます。繰り返しになるかもしれませんけれども、順に説明させていただきます。

 1.管理処分手続きの明確化でございまして、(1)売払等結果の情報開示につきましては、一般競争入札や公共性の高い随意契約につきましては、契約金額を全て公表。あわせて、主な価格形成要因なども公表することとしたいと思っております。

 (2)見積り合せにつきましては、全ての公共随契について見積り合せを実施するということでございます。

 (3)売払い前提の貸付けは、廃止ということでございます。

 (4)売払代金の延納につきましては、延納は、地方公共団体への一定規模以上の売払いと個人に貸付中の財産の売払いに限定するということでございます。

 (5)必要費及び有益費の取扱いにつきましては、民間の取引事例も参考にしつつ、財産の維持管理上必要な場合は国において対応をするということでございます。

 (6)特別会計所属の普通財産の契約事務委任につきましては、財務局・各省庁間の役割と責任分担を明確化するということでございます。

 (7)利用計画等の審査におきましては、事業許認可主体において事業等の審査が行われる場合には、地方公共団体などの許認可主体に対しまして、事業の必要性についても文書で照会をして、財務局においては随意契約の適格性や事業者の財務状況等を重点的に審査するということでございます。

 そのほか、(8)その他は取得要望等の受付時に、公共随契の手続きの流れや必要書類などについて書面を用いて十分に説明するなど、必要な見直しを実施するということでございまして、国有財産の管理処分の手続きにつきましては、例外は極力つくらずに、仮に例外がある場合にも限定的なものといたしまして、さらにその基準を明確に定めたいと考えているところでございます。

 それから、2.価格の客観性の確保でございます。

 (1)処分価格等の明確化ということで、地下埋設物等の撤去費用の見積もりは、民間精通者による客観的な見積額等によって鑑定評価に反映をするということでございます。

 地下埋設物などによる価格の減価が大きい場合には、外部有識者による第三者チェックを実施するということでございます。

 それから、3点目でございます。契約締結後に瑕疵が判明した場合においても、額が高くなる場合には同様に第三者チェックを実施して、また、瑕疵担保責任の範囲は売払代金の額を上限に限定するということでございます。

 それから、(2)国有財産評価事務の適正化ということでございまして、不動産鑑定士に資料を提供する場合には、資料の背景や作成者などについて説明を実施するということでございます。

 また、評価価格を決定する際の評価調書の作成と鑑定評価書の審査は、鑑定部門において一体として実施するということでございます。

 3.文書管理におきましては、意思決定過程等の重要な打合せ記録について、文書の作成・保存の徹底を図る。これは公文書管理のガイドラインに基づくものでございますけれども、それと同時に、決裁文書に編綴するような資料や契約に関して記載すべき内容を明確化して、決裁文書の充実化を図るというものでございます。

 このような見直しの内容でございますけれども、所要の通達改正などを可能な限り速やかに実施をいたしまして、国有財産の管理処分手続きに反映をしたいと考えているところでございます。以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関しての御意見、御質問等ございましたらどうぞ。

 よろしゅうございますか。それでは、ただいま説明のあった管理処分手続き等の見直しにつきまして、本国有財産分科会の取りまとめとさせていただいてよろしゅうございますか。

〔「異議なし」の声あり〕


〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。

 それでは、異議がございませんでしたので、国有財産分科会としての取りまとめということにさせていただきます。

 続きまして、平成29年度の庁舎等使用調整計画についてでございます。

 資料4、平成29年度の庁舎等使用調整計画については、本日、財務大臣から財政制度等審議会に諮問されました。この諮問については、当分科会の了承が財政制度等審議会の了承となります。それでは、本件を事務局から説明願います。

〔 嶋田国有財産調整課長 〕 国有財産調整課長の嶋田でございます。よろしくお願いいたします。今回の諮問事項でございます庁舎等の使用計画について、その内容を御説明申し上げます。

 資料4が諮問文でございます。諮問に係る案件は、資料5の表紙にありますとおり9件ございます。この資料に沿ってそれぞれ簡潔に御説明させていただきたいと思います。

 まず1件目、秋田市に所在する東北森林管理局庁舎についてでございます。こちらは、国有財産監査によりまして確認された空きスペースに仙台国税局の集中簿書庫を移転し、もとあった土地等を売却可能財産とするとともに、民間借受をしている自衛隊秋田地方協力本部の秋田募集案内所を移転させることで、借受解消、借受料の縮減を図ろうとするものでございます。

 2件目は、新宿区に所在する総務省第二庁舎別館についてでございます。総務省統計研修所が移転したため生じた空きスペースに内閣府産業遺産情報センターを入居させるというものでございます。

 産業遺産情報センターにつきましては、資料にございますとおり、明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録された際に、ユネスコ世界遺産委員会の決議において、対象期間を超える歴史全体について理解できる展示戦略も策定するよう勧告されたことを受けて、有識者の検討会や、あるいは関係省庁連絡会議での議論を踏まえて当地に新設しようとするものであり、空きスペースを活用しての新規の行政需要に対応するものでございます。

 3件目は、上田法務総合庁舎についてでございます。こちらは、長野地方法務局上田支局が統合により退去したことにより生じた空きスペースについて、既に入居しておりますが、弁護人接見室がないなど手狭であった長野地方検察庁上田支部の狭隘解消を図るとともに、民間借受をしております自衛隊長野地方協力本部の上田地域事務所を入居させることで、借受解消を図るものでございます。

 4件目は、神戸税関ポートアイランド出張所庁舎についてでございます。こちらは、国有財産監査により確認された空きスペースに大阪国税局の内部事務処理センターを入居させようとするものでございます。

 この内部事務処理センターは、国税庁において複雑化する経済取引の対応の必要から、税務調査等の事務効率化のために内部事務の集中処理を行うこととし、そのために設立を進めているものでございます。本件センターは、兵庫県内の5つの税務署が行う管理運営事務、課税内部事務を集約するために新設するものでございます。

 5件目は、神戸税関六甲アイランド出張所庁舎でございます。本件は、国有財産監査により確認された空きスペースを、借受解消などのために3つの官署に利活用させようとするものでございます。1つ目は、近隣で民間ビルに入居している神戸税関摩耶埠頭出張所を廃止し、六甲アイランド出張所に統合することで、六甲アイランド出張所に新たに必要となるスペースを賄いつつ、廃止される摩耶埠頭出張所の借受解消を図ろうとするものでございます。

 2つ目は、民間ビルに入居している神戸検疫所の一部を入居させることにより、借受解消を図ろうとするものでございます。

 3点目は、大阪国税局が民間の事業者に書類管理を委託している集中簿書庫の一部を移転させることにより、業務委託料を縮減しようとするものでございます。

 6件目でございます。小松島みなと合同庁舎についてでございます。こちらは、入居官署であった徳島地方法務局小松島出張所が徳島地方法務局本体に統合されたことに伴い生じた空きスペースに、民間借り受けをしております四国地方整備局小松島港湾・空港整備事務所を移転させることで、借受解消を図ろうとするものでございます。

 7件目は坂出合同庁舎についてでございます。こちらは、入居官署であった高松法務局坂出出張所が丸亀支局に統合されたことに伴い生じた空きスペースに香川労働局の坂出公共職業安定所を入居させるということで、この安定所が入っておりました土地などを売却可能財産として創出しようというものでございます。

 8件目は、沖縄県名護市に所在する北部ダム統合管理事務所についてでございますが、こちらに入居していた北部ダム事務所の閉鎖に伴い生じた空きスペースに沖縄国税事務所北那覇税務署分庁舎にある集中簿書庫を移すことで、この分庁舎に沖縄本島に所在する4つの税務署の内部事務処理センターを新設しようというものでございます。

 9件目は、那覇航空交通管制部庁舎についてでございます。こちらは、昨年2月の庁舎等使用調整計画としてお諮りいたしました神戸航空衛星センター庁舎への那覇航空交通管制部の移転に伴いまして生じた空きスペースについてでございます。本件は、大阪航空局那覇空港事務所の入居庁舎が那覇空港における航空機の駐機場整備に伴うエプロン拡張工事により撤去されるということから、那覇空港事務所をここに移転させようとするものでございます。

 私からの説明は以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関しての御発言、御質問、御意見ございましたらどうぞ。よろしゅうございますでしょうか。

 それでは、平成29年度の庁舎等使用調整計画について、これを了承したいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。


〔「異議なし」の声あり〕


〔 小林分科会長 〕 御異議ございませんので、平成29年度庁舎等使用調整計画については、国有財産分科会として了承することといたします。

 これをもちまして、財政制度等審議会第38回国有財産分科会を終了させていただきます。

 次回の分科会は、事務局から御連絡させていただきます。

 なお、本日の議事録、議事要旨、資料は、会議後インターネットに掲載することとしておりますので御了承願います。

 本日は、御多用のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございました。

 また、ワーキングチームの皆様、本当に御苦労さまでございました。ありがとうございました。

 

午後2時45分閉会

財務省の政策