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国有財産分科会(平成29年5月26日開催)議事録

 

財政制度等審議会 第36回国有財産分科会 議事録

平成29年5月26日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 第36回国有財産分科会 議事次第

 

平成29年5月26日(金)10:00〜11:29
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
 1.開会の辞
 

2.

理財局長挨拶
 3.議事
  (1)分科会長の互選について
  

(2)分科会長代理の指名

(3)分科会の運営方針について
(4)平成28年度国有財産監査の結果
  (5)「国家公務員宿舎の削減計画」等の実施状況等について
 

4.

閉会の辞

 配付資料
    資料1

財政制度等審議会国有財産分科会名簿

    資料2

財政制度等審議会国有財産分科会関係法令

    資料3

財政制度等審議会議事規則

   資料4  

財政制度等審議会運営方針 

   資料5

各分科会への付託について 

    資料6

財政制度等審議会国有財産分科会の議事録等の公開について

   資料7

平成28年度国有財産監査の結果 

     (参考1)

平成28年度監査指摘事例

    (参考2)

平成28年度庁舎等の公用財産に対する監査結果一覧表 

    (参考3)

平成28年度市街地に所在する公共用財産に対する監査結果一覧表 

    (参考4)

平成23〜27年度監査における指摘事案のフォローアップ状況等 

   資料8

「国家公務員宿舎の削減計画」等の実施状況等について 


  出席者

               委員

  亀坂 安紀子 

 

 

 

   川口 有一郎

 

 

           小林 健 

 

    

 

 

 

 
                    臨時委員      緒方 瑞穂

 

   

 
           角 紀代恵

 

  

 
          小枝 淳子

 

   

 
    児玉 平生

  

  

 
    林田 晃雄

  

 

    望月 久美子

  

  

   持永 勇一

  

  

 
    野城 智也

  

  

 
 

 

 

 
              専門委員   林 正和

  

  

 
  

  

 

 
              財務省  佐川 理財局長  

  

  

 
    中尾 理財局次長

  

  

 
    冨安 理財局国有財産企画課長

 

    

 

   橋本 理財局国有財産調整課長

 

 

 

   明瀬 理財局国有財産業務課長

 

 

 

   木勢 理財局管理課長

 

 

 

   sc 理財局国有財産企画課政府出資室長

 

 

 

   丸山 理財局国有財産調整課国有財産有効活用室長

 

 

 

   立川 理財局国有財産調整課国有財産監査室長

 

 

 

   田村 理財局国有財産業務課国有財産審理室長

 

 

 

   永井 理財局管理課国有財産情報室長

 

 

 

   村田 理財局国有財産企画官

 

 

 


午前10時00分開会

〔 冨安国有財産企画課長 〕 おはようございます。ただいまから財政制度等審議会第36回国有財産分科会を開催いたします。

 委員の皆様方には、御多用のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。本分科会の庶務を担当しております国有財産企画課長の冨安でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は本分科会の会長の選任を行っていただきますが、分科会長選任までの間、私が議事の進行を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、分科会の開催に当たりまして、佐川理財局長から御挨拶をお願いいたします。
〔 佐川理財局長 〕 おはようございます。理財局長の佐川でございます。いつも大変お世話になっております。
 このたびは、委員への御就任を快くお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。また、本日は、御多用のところ、また、足元も悪い中、御参集いただきまして本当にありがたく思っております。

 国有財産につきましては、これまでも当分科会に対しまして御意見を頂戴いただき、国有地を活用した介護・保育施設の整備、あるいは国と地方の公共施設の集約・再編などを進めるエリアマネジメントなど、地域や社会のニーズに対応した国有地の有効活用を進めてきているところでございます。
 また、政府保有株式につきましては、日本郵政株式の2次売却を検討してございまして、主幹事証券会社を決定したところでございます。今後の市場動向を見ながら適切に対応してまいりたいと考えてございます。

 本日のこの分科会でございますが、分科会長を互選いただきますとともに、「平成28年度国有財産監査の結果」、それから「「国家公務員宿舎の削減計画」等の実施状況等について」の御説明を申し上げます。

 今後とも、皆様に忌憚のない御意見をいただき、私どもとして国有財産行政に活かしてまいりたいと存じますので、今後とも御指導のほど何とぞよろしくお願い申し上げます。

〔 冨安国有財産企画課長 〕 続きまして、分科会長の互選に先立ちまして、委員の皆様を御紹介させていただきます。

 平成29年4月1日付で国有財産分科会の委員に御就任いただきました皆様につきまして、資料1で名簿をお配りしております。

 私から、御出席いただいております委員の皆様を御紹介させていただきます。

 小林健委員でございます。

 持永勇一委員でございます。

 林田晃雄委員でございます。

 小枝淳子委員でございます。

 緒方瑞穂委員でございます。

 亀坂安紀子委員でございます。

 川口有一郎委員でございます。

 角紀代恵委員でございます。

 児玉平生委員でございます。

 望月久美子委員でございます。

 野城智也委員でございます。

 林正和委員でございます。

 また、本日は御都合により御欠席されておりますけれども、佐谷和江委員、横溝至委員、荒谷裕子委員、山内弘隆委員に御就任いただいております。御紹介させていただきます。なお、事務局の紹介は省略させていただきますので、配付しております配席表等において御確認をいただければと思います。

 それでは、議事に入らせていただきます。初めに、分科会長の互選でございます。

 財政制度等審議会令第6条第4項に基づき、「分科会に、分科会長を置き、当該分科会に属する委員の互選により選任する」こととされております。

 分科会長の選任につきまして、御意見がございましたらお願いいたします。

〔 川口委員 〕 僣越でございますけれども、国有財産という資産の適正利用について審議するほか、先ほどございましたけれども、政府保有株式の売却にあたり、企業価値の最大化を通じて社会的な公正を高めることを踏まえた売却方法の検討など、企業経営のノウハウをお持ちの経済界出身である小林委員に、その手腕を発揮していただきたく、会長の推薦を提案させていただきます。

〔 冨安国有財産企画課長 〕 ありがとうございます。

〔 緒方臨時委員 〕 私も、川口委員と同様に小林委員に分科会長をお願いするのがよいと思います。

 今後、国有財産の有効活用など大変大きな課題を審議する上で、長らく民間企業の舵取りを担われた御経験をお持ちであること、また、佃前会長の御推薦をいただいてということでございますので、ぜひ小林委員が分科会長に適任だと思いますので、御推薦申し上げます。

〔 冨安国有財産企画課長 〕 ありがとうございます。ただいま、川口委員、緒方委員から小林委員を分科会長に推薦する旨の御提案がございましたけれども、皆様いかがでしょうか。


〔「異議なし」の声あり〕


〔 冨安国有財産企画課長 〕 ありがとうございます。委員の皆様の御了解がございましたので、小林委員に国有財産分科会長に御就任いただくことが決定しました。よろしくお願いいたします。

〔 小林分科会長 〕 どうぞよろしくお願いします。

〔 冨安国有財産企画課長 〕 それでは、小林委員は分科会長席に移動をよろしくお願いいたします。


〔小林分科会長、分科会長席に着席〕


〔 冨安国有財産企画課長 〕 それでは、小林分科会長から御挨拶を頂戴したいと存じます。なお、この後の議事進行は小林分科会長に進めていただきます。それでは、小林分科会長よろしくお願いいたします。

〔 小林分科会長 〕 座って失礼します。ただいま御推挙いただきました小林でございます。国有財産分科会長を務めさせていただきますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

 国有財産行政に関する期待・要請を踏まえて、国有財産の今後の方向性、国の将来を見据えての有意義な提言ができるよう、委員の皆様には活発な御議論をいただき、当分科会の運営に御協力いただくよう重ねてお願い申し上げます。

 それでは、早速議事を進めさせていただきます。まず、分科会長代理の指名でございます。

 財政制度等審議会令第6条第6項に基づき、「分科会長に事故があるときは、当該分科会に属する委員及び臨時委員のうちから分科会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する」ということになっておりますので、分科会長代理を指名させていただきます。

 分科会長代理は、本日欠席されておりますが、佃前会長もお願いしておられました横溝至委員に分科会長代理をお願い申し上げたいと存じます。

 横溝委員には、分科会長代理に指名された旨、事務局から連絡をお願いいたします。

 次に、分科会の運営方針について、事務局より説明いただきます。

〔 冨安国有財産企画課長 〕 当分科会の運営につきましては、財政制度等審議会におきまして、資料3「財政制度等審議会議事規則」、資料4「財政制度等審議会運営方針」、資料5「各分科会への付託について」が決定されておりまして、これらに基づいて運営させていただきます。

 議事規則が資料3にございますけれども、その第6条におきまして「会議又は議事録を速やかに公開することを原則」となっております。当分科会では、議事の公開につきましては、議事要旨、議事録及び会議資料を、会議後にインターネットに掲載することとさせていただきます。

 なお、議事録の公開に当たりましては、出席委員の皆様に、事前に議事録の内容を御確認いただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 また、資料6は、当分科会が平成13年に決定しているものでございますけれども、そこに「公開することにより、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがあるもの若しくは特定の者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがあるものを除き、原則として、公開することとする」とされておりますので、そのような取り扱いとさせていただければと考えております。以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。それでは、議事の公開につき、御異議等ございませんでしょうか。


〔「異議なし」の声あり〕


〔 小林分科会長 〕 よろしゅうございますか。それでは、御異議ないようでございますので、そのように決めさせていただきます。

 引き続きまして、平成28年度国有財産監査の結果につきまして、事務局から報告願います。

〔 立川国有財産監査室長 〕 国有財産監査室長の立川でございます。私のほうからは、資料7でございますが、平成28年度国有財産監査の結果につきまして、概要を御説明いたします。

 資料の1ページを御覧ください。平成28年度は、昨年度に引き続きまして、未利用国有地の洗い出しや空きスペースの創出などに主眼を置きまして、庁舎等の公用財産、市街地に所在する公共用財産につきまして監査を実施いたしました。その結果、例年並みの529件の監査を実施いたしまして、問題点を指摘した件数は71件となったところでございます。監査件数に対する指摘の割合は、27年度が21%、28年度が13%となりました。その要因につきましては、毎年度の対象財産ごとの状況が異なるため、一律に論じることは困難でございますけれども、現行の監査方針である「現地における深度ある監査」を平成23年度から実施してきた結果、組織の統廃合などによる余剰面積が生じている事案や未利用となっている事案自体が減少してきたということ、また、監査を通じ、各省庁において財産を適正に管理するということが浸透してきた面があるのではないかと考えているところでございます。

 1ページの下でございます。平成23年度以降、例えば公用財産につきましては約2,400件の監査を行ってきた結果、監査できていない物件は約1,700件となっているところでございます。年間約500件の監査を行っておりまして、計算上では3年で一巡するところでございます。このため、29年度においては引き続き現行の目線による監査を継続しつつも、新たな着眼点を見出すために、各財務局におきまして試行的な監査を行うこととしております。具体的には、港湾財産などについて試行を行っていくとしておるところでございます。なお、試行とは別枠となりますが、各省庁が保有している研修教育施設につきましても監査を行うこととしているところでございます。

 次に、2ページ目を御覧ください。こちらは、監査対象財産別の指摘内容を記載したものでございます。

 左側は庁舎等の公用財産に係るもの、右側は市街地に所在する公共用財産に対する監査結果を、それぞれ円グラフと表で記載しております。国有財産の監査は、既存庁舎の余剰などを有効活用すること、未利用国有地の創出や借受解消を通じて財政に貢献することなどを掲げて実施しているところでございます。監査目的に沿った指摘ということで、庁舎等の余剰面積等の有効活用につきまして、構成比率33.3%、借受解消が43.5%を占めまして、これを合わせますと全体の約8割弱、未利用国有地の洗い出し15.9%を含めた割合は92%となっているところでございます。

 こういった監査を行ってきました結果、資料にはございませんが、28年度の監査で、台帳価格で約8億円分の未利用国有地が生じました。また、借受解消を指摘した事案の年額賃料は約1億円ということでございます。

 続きまして、3ページ目を御覧ください。こちらは、指摘を行った71件につきまして、監査対象財産別の指摘区分を記載したものでございます。

 指摘区分には、「是正」と「検討」と「留意」の3区分がございます。「是正」は、何らかの適切な措置を講じることが明らかであり、どのように処理を進めるのかという手続きが明確となっているものでございます。「検討」は、処理に向けて複数の方策が考えられ、最適な方法についての検討が必要であり、事務処理に関してある程度時間を要するというものでございます。「留意」とは、是正等を要する内容が軽微なものという使い分けを行っているものでございます。

 御覧いただいたとおりとなっておりまして、例年、「検討」が多くなっているところでございます。これは、余剰スペース等の配分などで調整に時間がかかる等の理由がございます。

 次の資料に移ります。資料7の参考1を御覧ください。この資料は、28年度の監査指摘事例を一部紹介しているものでございます。時間の都合上、1ページ目の事例のみ御紹介させていただきます。

 宮城県大崎市にあります古川合同庁舎に余剰が生じておりまして、これに近隣の2つの借受庁舎を移転させまして、合同庁舎側の非効率使用の改善を図るとともに、借上解消を求めた事例でございます。

 2ページ以降についても類似の案件が添付されておるところでございます。

 次に、資料7の参考2、参考3でございます。これらは、28年度に指摘しました71件につきまして、その指摘内容を一覧にしたものでございます。これも時間の関係から個別の説明は省略させていただきたいと思います。

 続きまして、資料7の参考4でございます。こちらは、平成23年度から27年度までの間に指摘した事案についてのフォローアップ状況等に関する資料となってございます。

 以前の分科会におきまして、監査指摘をやりっぱなしにするのではなく、その後の処理状況のフォローアップが肝要であるとの御指摘をいただきまして、積極的に取り組んでいるところでございます。

 1ページをご覧ください。これは、28年度までのフォローアップの状況等を記載しております。実地監査において指摘した事案につきましては、各省庁がそれぞれ是正・改善に向けた処理に取り組んでおりますが、実際の処理に当たりましては、例えば庁舎の場合で機能の移転、引っ越しなどでございますけれども、そういったものが必要となるために、入居場所についての調整や室内の改装が必要となったり、土地の境界確定や測量といった土地の特定のための手続きがあるなど、どうしても是正・改善が具体化するまでの間に時間がかかることがございます。こういった事案につきまして円滑に処理を進め、監査の効果を実現させるために、財務省、財務局におきまして個別事案ごとに、各省庁に対しフォローアップをしているところでございます。

 資料の棒グラフを御覧いただきますと、28年度末時点までに是正・改善が図られたものは、青に着色している部分に表記してある件数となっております。赤い部分につきましては、いまだ処理が終了しておらず、引き続きフォローアップに取り組んでいくものでございます。

 昨年1年間で、この各過年度分につきまして、全部で79件是正・改善が図られているところでございます。年度末時点での各年度の是正率は、資料の「是正率」というところに数字で示したものでございます。

 23年度の是正率が9割近くと進捗しているところでございます。この年につきましては、特別会計に所属いたします普通財産、主に未利用地でございますけれども、これについて集中的に、売却促進等の観点から監査を行ったところでございます。普通財産でございますから、先ほど申し上げたような庁舎などの行政財産を処理する場合と異なりまして、用途廃止するための手続きをとる必要がないと。測量などが整っているものであれば、すぐに処理が可能といった特徴がございました。このため、全体として処理の進捗が早くなったと分析しているところでございます。

 対しまして、24年度分についてはやや進捗が遅い状況となっております。これは、24年度の監査を実施した財産については他の年度に比べ、例えば境界確定など、第三者との調整が必要になるなど、先ほど御説明したとおりでございます。処理に時間を要する物件の割合が比較的に多かったのではないかということでございますけれども、昨年度におきましては12件の処理を行うことができました。29年度におきましても14件の処理を予定しているところでございまして、着実に進捗しているところでございます。

 なお、こういった処理が遅れている事案のうち、予算の手当に起因するようなものにつきましては、財務局や本省間で各省庁とのヒアリングを行いつつ、早期の予算措置について各部局に要請して調整を行っているほか、主計局に対しまして事案の説明をするなどしているところでございます。今後とも早期の是正・改善に向けて取り組んでまいるところでございます。

 こういったフォローアップ、指摘事案の是正・改善が図られた結果、28年度におきましてはフォローアップ分ということで売却により約13億円の収入、借受解消等が進んだことにより1億円の賃料削減がそれぞれございました。

 次の2ページ以降の資料につきましては、指摘事案の是正結果に関する個別の資料となっております。これらには庁舎の非効率使用の改善、借受の解消、用途廃止を求めた事例を4つほど載せておりますが、時間の都合上説明は省略させていただきます。

 28年度監査についての説明は以上でございますが、現行の監査方針である「現地における深度ある監査」を平成23年度から実施いたしまして7年目を迎えております。冒頭説明いたしましたとおり、今後は新たに重点対象となる財産の洗い出しを行うことも重要な課題であると考えておりますが、国有財産行政における監査の役割は今後も変わりなく、一層の国有財産の有効活用に資するよう、的確な取り組みを図っていきたいと考えております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして、御発言を願います。御意見、御質問等ございましたらどうぞ。

〔 持永臨時委員 〕 すみません、御説明ありがとうございました。資料7の参考4のフォローアップで、私が以前申し上げたことがございまして、ぜひ、監査で指摘をするというだけではなくて、フォローアップを継続してやっていただければと思います。

 一つだけ教えていただきたいのですが、資料7の1ページ、先ほど監査の全体について御説明いただいた資料なのですけれども、ここで省庁ごとの指摘が書いてございます。これは指摘71件の中の構成比になっているわけですけれども、各省庁ごとの分母に対して指摘の割合に何か特に偏り等はございませんでしょうか。教えていただければありがたいです。

〔 立川国有財産監査室長 〕 各省庁ごとに同じ数字ということではなくて、やはり国土交通省でとか厚生労働省ですとかというのは、いわゆる地方支部局、現地の事務所が大変多うございますので、その多さに従いまして物件選定をする箇所数も多くなるわけでございますし、それに従いまして指摘も同じような率で恐らく発生するということで、このような数字になっているという御理解をいただければと思います。

〔 持永臨時委員 〕 すみません、ありがとうございます。今御質問申し上げた趣旨といいますのは、もう既に指摘の事例も積み上がっており、かつ、そのノウハウというのは各省庁で展開しておられて、かつフォローアップまでされる中で、実は未利用なり効率的ではないということが皆様に認知されて、改善を自主的にもやっておられるフェーズになっておられると思います。もしこの指摘の中で、逆に良い方向に各省庁において良い取り組みとされておられるのであれば、単純に悪いほうの指摘だけではなくて、こういう形で実は指摘も減っていますという形での御紹介もできるので、その観点からの御質問でした。

〔 立川国有財産監査室長 〕 ありがとうございます。委員御指摘があったように、国土交通省などにおきましてはそういった数が多いということも踏まえまして、自己点検をされているところでございます。定期的に報告もいただいておりますし、各省庁のそういった監査に対する認識も十二分に深まってきていると思いますので、引き続きそういったことについても取り組んでいきたいと思います。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 今、数字について御質問がありましたので、私から申し上げたいと思います。

 28年度、国土交通省は123件の監査のうち16件指摘しております。厚生労働省は104件に対して15件、財務省は98件に対して14件、防衛省は47件に対して10件、法務省は76件に対して8件、農林水産省は54件に対して7件となっております。

 率で申し上げますと、国土交通省、厚生労働省、財務省及び農林水産省が13〜14%で、防衛省が21%、法務省が10.5%となっていて、若干防衛省が高めでございました。

〔 小林分科会長 〕 ほかに。どうぞ。

〔 望月臨時委員 〕 今の質問と関連してくるのですけれども、資料7の最後のところで、29年度においては新たな着眼点の洗い出しを行うための試行的監査などに取り組むとなっています。多分フォローアップも含めて監査そのもののPDCAをきちんと回していこうと書かれているのだろうと思います。今まで想定10年のうち6年ぐらい経た中で、どんな課題認識が出てきているのか、新しい着眼点を必要とする背景というか、問題意識、今時点でどのようなものをお持ちになっているか、ちょっとお聞かせください。

〔 立川国有財産監査室長 〕 新しい監査を長く取り組んでまいりまして、今のやり方といいますか、深度ある監査、現地を重視した監査というものを23年から取り組ませていただいております。具体的にそういったものにつきましては、一定のエリアを設定いたしまして、そのエリア内に所在する各官署を、現地に行きまして例えば横断的な使用調整がそのエリア内において可能であるかどうかとか、そういった観点で監査をしてきているところでございますけれども、29年度において試行的に今後取り組んでいきたいと考えているのは、例えば単独のエリアとか省庁横断的な使用というものに必ずしもこだわらなくて、単独で、例えば港湾施設とかそういったかなり大きな社会資本といいますか、そういった国有の施設がございますので、そういったものが単品で有効に活用されているかとか、そういった面についてもちょっと目を広げてみようということで、試行を考えております。

 また、試行というわけではございませんけれども、特定の施設、先ほど御紹介申し上げましたけれども、研修教育施設、各省庁かなり大きな施設を持っていらっしゃいますので、そういったものについても有効に活用されているかどうかというものを監査していこうと考えているところでございます。

〔 中尾理財局次長 〕 補足させていただきますと、従前の監査は、マンパワーも限られていましたので、書面の審査を中心にやっておりました。それに対して、23年度からの監査は、現地に行ってきちんと見るという、そういう大きな方針転換を23年度以降はやらせていただきました。PDCAを全て回したわけではございませんけれども、やはり実際に現地に行くことで効果がより出てきているのではないかと思っておるところです。

 それで、先ほど室長のほうから、マクロ的にはあと数年という話がございましたけれども、実は財務局ごとによって進度が違うわけです。ある局では3年もかからずに一巡できる。また、この間5年間、正直言って、どちらかといえば成果が出やすいところから優先して入ってまいりましたので、本年度は並行して、次の課題をきちんと抽出するという時期に来ているのではないかということで、港湾等も注目してみて、次のステージに向けた試みも始めていくということでございます。

〔 望月臨時委員 〕 多分、ハードルが高く、難度がどんどん増してくるものに挑戦することになると思います。それは期待されることなので、ぜひ進めていただきたいのですけれども、その際に、見直すところは割と大胆に見直していかないと、無理筋をやろうとすると何かひずみが出てきてしまうというようなことがあるので、そこも謙虚にPDCAを回していただきたいと思います。

〔 中尾理財局次長 〕 おっしゃるとおりだと思います。それで、先ほど持永先生からも御指摘があったことにも関係するのですけれども、23年度当時今の監査を始める段階で意識しましたのは、財務局は現地で各省庁の出先機関と接触するわけなのですけれども、本省としてもきちんと問題意識を共有して、場合によっては本省同士で調整することも必要ではないかということを始めさせていただきました。23年度当時始めたころに比べて、各省庁も我々と同じような問題意識を本省中心に持っていただくと、こういうことも大事だと思ってきておりまして、そういう意味では、PDCAは各省庁の本省も巻き込む形でやっていく必要があるだろうし、現にそのような取り組みの努力もしているつもりでございます。

〔 小林分科会長 〕 ほかはいかがでしょうか。どうぞ。

〔 角臨時委員 〕 今のお話の続きですけれども、先ほど、例えば港湾とかというような単品ものについても監査をしていく方向性がどうかということで、試行的監査を行うとおっしゃいました。監査というのは、庁舎ですと余っているから調整しなさいというのは割と簡単に言えると思うんですけれども、単品ものの監査というと、それぞれの役所が持っている権限の行使の方法とか、権限自体に切り込まざるを得なくなる気がするので、先ほど望月委員がおっしゃったように、非常にハードルが高く、役所間のフリクションが出てくるのではないかと思います。そのあたり、どういうふうにお考えか教えてください。

〔 中尾理財局次長 〕 実は、本日は詳しく説明しませんでしたが、市街地に所在する公共財産の監査を、23年当時始めたわけです。これは、具体的に言うと、道路、河川で、当時は特別会計であったのですが、例えば国道の横側に結構広い土地があって、それも道路用地だというところに着目して、有効活用できないかということで取り組みを始めて、当時、私も国土交通省に直接説明に行ったこともあるのですけれども、やっぱり新しい取り組みを始めると、相手省庁はいろいろと御意見をお持ちになるわけでございますけれども、少なくともこの公共用財産の監査も、先ほど申し上げたことの繰り返しですが、5年たってきて、割と成果が出てきたのではないかと思っております。

 そういう意味で、角先生のおっしゃっていることはごもっともでございまして、なるだけ問題意識を各省庁の現場、我々の現場のみならず、本省同士でも共有しながら、なるだけ同じ問題意識を持てるように努力をしていく必要があるのだろうと思っております。

〔 小林分科会長 〕 ほかはいかがでございますか。

〔 川口委員 〕 コメントです。資料7の参考3の次長から御説明のありました、市街地に所在する公共用財産の1ページの番号2は、漁港区域に存在するものが、漁港としての公共性を喪失しているということでした。これを是正されているという例でした。この例のように日本の土地の使い方というのは変わっていくように感じています。ポジティブな例としては、6大都市は国際競争力の向上を目指し、政府のインバウンド需要喚起ということもあり、例えば銀座の地価というのは80年代のバブルのころよりも高くなっています。これは、銀座は既に、東京だけの日本だけのものということではなくて、アジアの一つの中心として海外でも認識をされていると。その一方で、地方の都市の中には、例えば百貨店が成り立たないところがあります。百貨店としては店を畳みたいのだけれども、地域の経済であるとか雇用のことを考えますと畳めないので、自治体と一緒になって町を存続させるような、そういうような取り組みが起こっています。このことを考えますと、プライベートとパブリックの関係がドラスチックに変わっていく時代に突入しています。来年度以降、試み的に国有財産を中心に、また他省庁との横断的なそういった新たな財産の使い方を検討していくというか、試行していくというのは非常にいいタイミングだと思います。そういう意味では積極的に、御説明頂いたことを推進していただきたいと思います。以上です。

〔 小林分科会長 〕 ほかはいかがでしょうか。ありがとうございました。

 この監査というのは民間の会社でもやるわけですが、長年次にわたると、やはりやりやすいところから修正していく。このグラフを見たら本当によくわかるように、だんだん複雑系が多くなって、それと、これもまた組織みんなそうですが、各組織、グループの権益にまたがることが多いんですね。しからば、それをやるのは誰かと。まあ、我々がやらなければいけないわけですが、そのときに、やっぱり年を経ていくごとに難しいアイテムが増えてきて、そうするとファンダメンタルなことが、結構共通なことが出てくる。それを洗い出していこうというのがこの趣旨だと思うんですよね。ですから、皆さんのアドバイスもぜひいただいて、有効活用、それからやはり各省庁との権益は、なかなかこれは大変かと思いますけれども、だけど、それをやっぱりトライするということは必要なことだと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

それでは、次の議事でございます。「国家公務員宿舎の削減計画」等の実施状況につきまして、事務局から説明願います。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 国有財産調整課長でございます。私から、資料8に基づきまして御説明申し上げたいと思います。「「国家公務員宿舎の削減計画」等の実施状況等について」と記載させていただいております。

 「国家公務員宿舎の削減計画」が平成23年12月1日に取りまとめられております。この中で詳細についてはさらに検討するとなっておりましたので、「「国家公務員宿舎の削減計画」に基づくコスト比較等による個別検討結果及び宿舎使用料の見直しについて」が平成24年11月26日に公表されております。これらを併せまして、私どもは「「国家公務員宿舎の削減計画」等の」と申し上げております。

 この2つの文書の中で、大きく3点、目標数値が掲げられており、これを今1ページで整理させていただいております。

 1点目が宿舎戸数でございます。これ、宿舎戸数、平成21年9月1日現在で21.8万戸ございました。これを目標として、平成28年度末までを目途に約16.3万戸まで、約5.6万戸(25.5%)を削減すると、されていたわけでございます。

 これにつきましては、早期に削減に着手したこともございまして、平成27年9月1日には既に16.6万戸まで削減したところでございまして、前回29年2月の分科会で御報告しましたとおり、昨年の9月現在には16.4万戸という状況になっておりました。その後、着実に宿舎の削減を進めました結果、平成28年度末の実績としましては、計画を達成した、宿舎戸数16.3万戸、削減戸数5.6万戸(25.5%)の削減という結果になっております。

 続きまして住宅数でございます。棟を一まとめにした住宅という単位で管理しておりますけれども、これが全国1万684住宅ございました。これを、先ほど申し上げた「「国家公務員宿舎の削減計画」に基づくコスト比較等による個別検討結果及び宿舎使用料の見直しについて」という平成24年の文書の中で5,046住宅を廃止とされておりました。

 こちらにつきましては、毎年度2月に当分科会でフォローアップとして御報告しておりますとおり、時々の状況に応じまして、廃止になっていた宿舎も引き続き使ったほうが良いということがあったり、それに際しては見合いの宿舎を廃止していくというような考え方でやっておりました。

 また、当初宿舎の一部だけを廃止するという計画であっても、全部廃止したほうが効率的であるというものについては、そのように変更してきておりまして、それを順次御報告させていただいてきたところでございます。こちらにつきましては、5,244住宅廃止ということになりまして、目標数値を上回る廃止を実行したということでございます。

 それから、3点目は、廃止する宿舎につきましては、売却等を行うことによって国の財政に貢献すると。捻出する財源につきましては1,700億円と概算しておったところでございます。

 こちら、売却収入、グロスで申し上げますと約4,600億円の売却収入がございまして、こちらから様々な諸経費等ございましたので、そういったものを控除して捻出される財源といたしましては2,939億円となっておりまして、計画に沿って概算されておりました1,700億円を大きく上回る財源を捻出することができたと、このような結果になっております。

 それから、参考でございますけれども、平成24年度からの売却収入の一部につきましては復興財源に充当するということにされておりまして、こちら、28年度末までで2,390億円となっております。

 説明は割愛させていただきますけれども、2ページ目、3ページ目は、これまでも2月のフォローアップの際に、順次、先ほど申し上げた一部廃止のものを全部廃止するですとか、廃止予定にしていたものをまた再活用するといったようなことで変更させていただいたものについて、昨年の9月から本年の3月までの変更内容をお示しさせていただいております。

 それでは、4ページ目に進んでいただけますでしょうか。計画に定められた削減の期間というのは満了いたしましたので、今後の国家公務員宿舎行政についての課題というようなものを取りまとめさせていただいております。

 まず、1番目の「国家公務員宿舎使用料の見直しについて」で、平成26年4月、28年4月に段階的な引き上げを実施したところでございますけれども、これは3段階に分けて計画しておりますので、平成30年4月の引き上げに向けた検討を行ってまいりたいと、このように考えております。

 それから、2番目でございますけれども、今後の国家公務員宿舎の設置戸数と申しますのは、ただいま申し上げた「国家公務員宿舎の削減計画」等に基づいて達成した約16.3万戸を上限としたいと考えております。

 それから、3番目でございますが、こちらも宿舎削減計画の中でも基本的な考え方は記載されておったかと思いますけれども、財政負担を抑制する観点から、既存ストックの長寿命化等によるライフサイクルコストの軽減を図ると。こういった目的を達成するために、個々の宿舎の状況に基づいて計画的な修繕を行ってまいりたいと、このように考えております。

 4番目もある意味当然のことでございますけれども、先ほど廃止宿舎の見直しでも御説明申し上げましたとおり、行政需要と申しますのは常に変化するものでございます。そういたしますと、地域ごとの宿舎需要といったものも変化してまいりますから、そういったものに即した需給の均衡策についてしっかり検討を行ってまいりたいと、このように考えておる次第でございます。私からは以上であります。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。それでは、本件に関しましての御意見、御質問がございましたらどうぞ。

〔 緒方臨時委員 〕 削減計画がきっちりと達成されたということに感謝を申し上げますし、また敬服いたします。

 御説明によりますと、単純に削減するのではなくて削減計画の途中で地域の実情を考慮しながら適正な削減を行ってきたということですが、私は当初から単に数字合わせのための削減をするのではなくて、必要なところには残すべきだという意見でしたので、このことは本当に評価したいと思っております。

4ページに課題が4項目ありますけれども、このとおりにぜひ進めていただきたいと思います。4番目の宿舎需要の変化というのは、おっしゃるとおり時代の変化に対応するものだと思いますので、時代と地域の実情を考えながら適正に削減をして、過去の計画が実現できたとおりに今後も作業を進めていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

〔 小林分科会長 〕 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

〔 野城臨時委員 〕 私も緒方委員と同じでございまして、この計画が達成されたことに改めて敬意を表したいと思います。5年ほど前に、削減するときの件でも調査その他で一緒に働かせていただき、本当に皆様の御苦労を見ておりますので、敬意を表します。

 それで、今の資料の4ページ目の4番目、これは全くそのとおりでございますけれども、3番目について質問させていただきたいのですが、この3番目のライフサイクルコストの軽減、そのために状況に応じた計画を立てて修繕を行う。まことにもっともなのですけれども、今の宿舎の管理のあり方ですが、公務員宿舎全体の在りし日の経営を考えれば、計画をつくって、ある程度財源の裏づけがありますので、そのマスの中からいけば、多少でこぼこがあっても計画がずれても、手当していけることは事実だと思います。ただ、団地ごとのバランスシートというのでしょうか、団地によっては幾ら賃料が入ってきて幾ら修繕費が出ていくかといったような、そういうインベントリをつくって管理されているのか、あるいは、そうではなくて、今のように全体として幾ら収入があって、どのぐらいの改修需要がマッシブに出てくるから充当していくという考え方になっているのか、そのあたりはどうなっておりますでしょうか。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 今、宿舎に係る費用と支出というものは、先生おっしゃるような団地ごとの管理、住宅ごとの管理というのはいたしておりませんで、それぞれ全体で見ている状況になっております。

 それは幾つか理由があると思っておりますけれども、まず、その宿舎利用料の設定というものも、必ずしも団地に投下されたコストということだけで考えられているものではありません。例えば幹部用の国家公務員宿舎は相対的に高い賃料をとることにしております。そういったものというのは、恐らく住宅ごとに計算してまいりますと投下費用よりも収入のほうが相対的に多いというようなことになりますので、国家公務員宿舎全体の中でバランスするように賃料設定をさせていただいています。したがって、今おっしゃられたような団地ごとの管理はしていないということです。

 あと、これも経理処理の中であり得るということはあるのかもしれませんけれども、築年の高いものと低いものと、建設年度が違いますと、その時々の修繕に係る費用というものも違ってまいりますので、そういったものをどう適正に反映していくのかという検討が実施すれば必要であって、まだそこまでは至っていないと思っております。

〔 野城臨時委員 〕 御説明は全くそのとおりだと思います。特に今の内部補助的なものも、例えば一時期問題になりましたけれどもURの住宅も同じように、公営住宅並みの賃料水準のところからそれなりのお金をとっているところ、全体としてバランスシートをとっている。不合理だというけれども、私は合理的なやり方だと思っておりますが、4点目の今後の需要等を考えたときはやはり個別の団地といいますか住宅ごとにバランスシートを持っていて、今後できる支出等を考えていったような基礎資料があったほうがより機動的に4点のところが実行できるように思います。すぐにではございませんけれども、だんだんと団地ごとのインベントリを内部的には持って4点目を実行するときの参考にしていくということは必要ではないかなと思いますので、意見を申し上げておきたいと思います。

〔 小林分科会長 〕 どうぞ。

〔 林田臨時委員 〕 まず、5.6万戸削減をされたという財務省の御努力に敬意を表したいと思います。

 ただ、削減計画そのもののスタート地点がどうだったのかということになりますと、やや疑問を感じるところが私の心の中にはありまして、特に都心部の公務員宿舎が多くなくなったということについては、ちょっと残念に思っています。

 どういうことかといいますと、やはり首都直下地震のようなことが起きた場合、中央省庁が必要な人員を迅速に確保するというのは非常に重要になってくると思います。ですから、都心の宿舎が減ってしまったということにやや不安を覚えるということです。

 もちろん、無駄な宿舎というものを漫然と持つということは許されないことだと思いますけれども、「無駄」の定義というものが、平時ということのみを基準に決められていくということはあまり適切ではないのかなと思いますので、削減計画は終わったばかりですけれども、公務員宿舎の配置がそうした観点からも適切なものなのかどうかといったところは、不断の見直しをしていただきたいというお願いでございます。以上です。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 まさに委員のおっしゃられた観点は非常に重要だと思っておりまして、そういった観点からも、常に時代の要請に対応し得るようにしっかりとした見直しを行ってまいりたいと考えております。

〔 川口委員 〕 今説明がありました16.3万戸というのは公務のために必要な最低限と理解しております。この5年間の議論でもそうであったと思うんです。また、無駄なものとして5万戸処分したということではなくて、必要なものもあるけれど、絞りに絞って16.3万戸とすることで、国民・世論の要請にきちんと応えたということです。

 今、林田委員から御指摘がございましたように、私自身もこの日本を取り巻く環境というのは、いろいろな意味で大きく変化をしておると思います。この宿舎廃止のときに私も現地を視察させていただきましたけれども、そのときに、飯舘村の方だったと思いますが、公務員宿舎の中に子どもを避難させることができて本当に助かった、とおっしゃっていました。この国では、災害であるとか、それから最近は周辺の地政学的リスクといいますか、そういったリスクがある中で、公的な施設のリダンダンシーというものが、ネガティブなものではなくなっています。新しい方向に向けて、いろいろなことに備えて、公的な施設はどうあるべきかといった議論が必要だと思います。先ほどの監査の議論にも少しありましたが、そういう時代に入ってきていると。この宿舎数は、そういう意味での新たな出発点になるベンチマークなのかなと思います。今後はこのことをさらにしっかり考えていかなければいけないと思います。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。どうぞ。

〔 児玉臨時委員 〕 以前にも触れたことがあるのですけれども、再就職のあっせんが取りやめになってから、特に地方の出先機関の職員の高齢化というのが進んでいて、かたまりになっているわけですね。その人たちが大量に退職する時代を迎えると。

 もう一つ地方の機関というのは非正規の職員の人たちが非常に多いという問題があって、公務員の、特に地方の出先機関の公務員をめぐる状況というのは今大きく変わっているのだと思います。だから、その辺の状況についても視野に入れてやっていただきたいと。

 あと、公務員の宿舎が変わることによって、例えば地域の学校のあり方とかそういったものにも影響してくると思われるので、その辺のこともきちんと配慮してやっていただきたいと思います。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。ほかはいかがでございますか。どうぞ。

〔 角臨時委員 〕 2点ございます。1点目は、今、何人かの委員の方からのコメントにあったことの繰り返しになりますけれども、ある程度まとまった、割とゆったりしている住宅というのは、やはり、その地域の防災において一つの役割を果たすと思います。そこで、そのあたりも含めて、国家公務員の宿舎に、これから、どういう役割を担わせるかについて、単なる効率的な配置と観点からだけではなくて考えていただきたいと思います。

 もう一点は、ちょっと細かくて恐縮なのですけれども、この宿舎の削減計画が実現できたというのは本当に敬意を表したいと思います。ただ、資料の1ページ目に、「捻出される財源については概算すると約1,700億円」とあって、結局捻出された財源は、最終的に蓋をあけたら3,000億円弱とありますが、この乖離が非常に大きいように感じます。目標に到達できたというのはめでたいことではありますけれども、果たしてこの最初の概算がどうだったのか、この乖離はどうして起きたのかというのを教えていただければと思います。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 非常に多数にわたる宿舎の売却の積み上げですので、個別にはさまざまな事情があったと思いますけれども、私の個人的な推測にすぎませんが、国家公務員宿舎は比較的古いものから廃止してまいりましたので、売却した宿舎というのは恐らくは昭和30年代とか40年代に建てられたものでもあり、かつ、その当時に建てたときに土地を取得したものとは必ずしも限らない。そういたしますと、土地の取得というのが、その時点あるいはそれよりさらにさらに古いもの、例えば明治時代に取得したものを他のもので使っていて、それで昭和30年代、40年代に建てられたものというようなものでもあったのかなと思います。

 そういたしますと、その時点時点で、その土地の価格というのを洗い替えしていないというようなこともあるとすると、短期間で五千数百住宅の土地の売却収入の見込みというのを精緻に積み上げるというのは、実務的に難しい部分があるいはあったのかもしれないと思っております。

 当然、売却に当たっては最大限財政貢献するようにということで、高く売れるように周辺等も調整をしながら実務をやってまいりますので、そういった中で売却収入が確保できたのかなと思っております。

〔 中尾理財局次長 〕 補足しますと、もともと削減計画自体を作ったときに、この1,700億円程度の概算をしておりますけれども、この文書の後に、当然この金額というのは不動産市況等によって大きく変わり得ますという、一応役人的にはそういうお断りをしておったんです。私が伺いましたところ、特に都心部の宿舎跡地、並行して社会・福祉分野の活用ということで、定借も含めてやっているのですけれども、全てが定借というわけではなくて、時価売却もあったということでございますし、それから特に都心部で入札に付しますと、いわば予定価格を相当程度上回るような入札結果が出たりということも影響しておるのではないかと思っております。

〔 亀坂委員 〕 正しく状況を理解しているかわからない状況での質問ですけれども、今政府でも、働き方改革とか長時間労働の是正とか、過労死の予防とかいろいろなことがなされていて、私もそういった類の論文を内閣府にも書いたことがあるのですけれども、官僚の方はどう見ても、いろいろな省庁の方、キャリアの方は長時間労働されていて、都心で働いていらっしゃる方は、公務員宿舎がないと、今度は遠距離通勤になり余計負担がかかってしまうと思います。睡眠時間を6時間確保しないと長期的には体を壊すとか、そういう議論が医学的にもなされているなかで、働き方、業務内容の御負担と通勤時間とか、そういったことを配慮されてこれまで公務員宿舎の削減とかをされてきたのかどうかと、今後される予定があるのかということを質問させていただきたいと思います。

〔 中尾理財局次長 〕 削減計画を策定するときに、16.3万戸という数字を積み上げたわけです。従前は、福利厚生的な色彩も否めなかったのですけれども、削減計画をつくるときに、やっぱり公務上必要なものに限る。わかりやすい典型例から言えば、離島とかそれから先ほどの緊急参集要員、これを積み上げると。中央省庁で、法令作成や国会対応とか予算関係の業務に携わるというのも必要戸数にちゃんと入れて、その上で16.3万戸を積み上げたということでございます。

 その後も各省庁との宿舎需要もきちんとお伺いをし、直近調査でもこの16.3万戸と一致しておりまして、これを上限に考えていくこととしております。

 ただ、例えば霞が関でも、割と通勤時間の短い宿舎もあれば、大分遠いところがあることも否めないというあたりは、今後のまさに地域ごとの需要の変化というか、そこをきっちり見極めていくなかで、きちんと問題意識を持ってやっていかなければならないと思っております。

〔 野城臨時委員 〕 私も危機管理等々についてはずっと申し上げてきましたので、この件に関しては繰り返しませんが、人は熱しやすく忘れやすいという側面から申し上げますと、一つは、先ほどリダンダンシーという言葉がございましたけれども、東日本大震災のときに余った宿舎を貸し出したということについて情報公開されていましたが、そのときにどれだけの公務員宿舎を被災された方々に貸し出したかという事実自身がどこかへ消えているので、そういったものはできるだけアクセスしやすいところにぜひ公開をいただきたいということが一つ。

 二つ目は、今皆さんのほうから御意見があるようなさまざまな事象について、お忙しい皆さん自身がフォローアップ調査をする必要は私はないと思いますが、そういう調査を誰かがするように促していく。何かが起きたときに、それがどういうインパクトがあったかということを当事者の人たちに調査してもらって、皆さんの参考にする。確かに都心3区の女性の官僚の皆さんは保育園を利用したかったのですけれども、23区の外側に行くと通勤時間だけではなくて保育園に苦労されているとか、優れた人材を確保する観点などさまざまな冷静に考えるべき事実等があると思います。情報を公開していろいろな方に調査分析していただき、その調査分析内容を国民の皆さんに見ていただくように促していくことが、エモーショナルな一時期の議論に影響を受けた短慮ではなく、冷静で長期的視野に立った政策を打っていける基礎になると思いますので、ぜひそういった調査が各所でフォローアップされるように促していただければと思います。以上です。

〔 望月臨時委員 〕 今の野城委員の言葉につながる話なのですけれども、今後の行政需要の変化に伴う云々とありますけれども、具体的にどういう仕組みで捉えていくのかというところがあると思います。きちんとした体制であったりとか、現場へ赴いてどこまでの関係者とどういう形をとって、その需要変化を捉えていくか。対応策を考えていくというのは、言葉だけではなくて具体的な組織であったりとか仕組みであったりというのをつくっていかないと進まないような気がします。多分お考えだとは思いますが、きちんとその辺は制度化というんでしょうか、仕組みをつくっていただけるといいのではないかなと思いました。

〔 中尾理財局次長 〕 御参考的な話で恐縮ですが、内閣人事局というのが2年ほど前に設立されていまして、内閣人事局の所掌事務に、宿舎について意見を言うことができるという、こういう規定がございます。実は、内閣人事局というのは人事の話ばかり報道されていますけれども、いわゆる組織定員、級別定数など、いわば行政需要に迅速に人的リソースを対応できるようにしていくという、そういう思想でつくられたように承知しておりまして、それに関連する公務員宿舎について何かあれば、まだ現実に御意見をいただいたことはないのですけれども、仕組み論としてはそれができております。

 ワーク・ライフ・バランスの御指摘もございまして、これも内閣人事局がいろいろ検討しておりますけれども、今のところ宿舎について具体的なリクエストをいただいているわけではないのですけれども、そういう仕組みもうまく我々は認識しながら、各省庁の需要みたいなものは、もちろん各省庁とも直接のやりとりもございますけれども、そういう横串をさせている内閣人事局等も含めて、把握していく努力はしていかなければならないと思っております。

〔 小林分科会長 〕 いろいろありがとうございました。

 ちょっと時間も押しておりますので、各委員からの御提言、それから御意見、一々最もだと思います。この長い期間でこの宿舎行政をやってきたわけですけれども、基本的なことはやはり今個人的に思っても、国家を回していく機能のバックストップという面が宿舎にはあり、これは非常に大きなファクターになるんですね。やっぱり近くに住んでいるということがひいては国民の安心感にもなるということで、今後の宿舎行政に関しての御意見を多数承りました。

 それでは、ただいまの「国家公務員宿舎の削減計画」については、平成28年度末をもって計画どおり目標を達成している旨の最終報告、皆さん御苦労様でございました。当分科会として、これを了承したいと思いますが、いかがでございましょうか。


〔「異議なし」の声あり〕


〔 小林分科会長 〕 ありがとうございます。なお、この宿舎に関しては、国の事務事業の円滑な運営に資することが必要であることから、既存ストックのさらなる長寿命化、またライフサイクルコストの軽減などを図っていくとともに、今後の行政需要の動向を適切に見きわめた上で、引き続き適正な宿舎行政に努めていただきたいと存じます。

 それでは、次の議事ですが、今回の委員改選前の審議となりますけれども、前回第35回分科会が持ち回り審議で行われましたが、その結果について事務局から報告願います。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 御説明させていただきます。「中央合同庁舎第2号館の庁舎等使用調整計画」につきまして、国有財産分科会において緊急に議決を経る必要がありましたことから、財政制度等審議会議事規則第3条に基づき、3月24日、27〜29日の持ち回りにより御審議いただきました。

 「中央合同庁舎第2号館の庁舎等使用調整計画」につきましては、原案どおり了承されたので、御報告申し上げます。

 なお、その持ち回りで御説明に私ども伺った際に、この審議していただいた議案はマイナンバー室が2号館に入るという議案でありまして、それに付随しまして、2号館に入っている官署間が三会堂ビルに移ると御説明させていただきましたけれども、その後、さらに使用面積を削減できないか調整をした結果、もう少し面積の少ないビルに移転することで、今、三会堂ビルではなく別のビルに移転することになりましたので、その旨もあわせて御報告を申し上げます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。それでは、ほかに御発言はございますか。

〔 中尾理財局次長 〕 すみません、お時間が押していますけれども、2点ほど申し上げたいと思います。

 1点目は、近畿財務局が学校法人森友学園に国有地処分を行った件でございます。

 まず、この個別の事案は、各財務局に国有財産法の第9条の2に基づいて設置されております国有財産地方審議会で審議するということとしております。他方で、当審議会の国有財産分科会におきましては、国有財産の管理及び処分に関する基本方針等を審議するとされております。このような個別の事案につきましては当分科会の審議対象とはなっていないということでございます。

 本件国有地の処理につきましては、私どもは国会等で近畿財務局において法令等に則って、適正な手続きを経て貸付・売却を行っておりますということを御説明申し上げております。

 簡単に経緯を御説明申し上げたいと思います。本件土地は、もともと大阪航空局が伊丹空港の騒音対策で取得していった国有地で、特別会計の土地でございますが、これを近畿財務局が大阪航空局からの処分手続きの事務委任を受けて処理した事案でございます。平成25年に、公的取得要望3カ月ということで、大阪府ですとか豊中市も含めて広く公的要望を募った結果が、学校法人からのみ取得要望がありました。学校法人が、学校教育法第1条に基づく小学校の用地とするということでございましたので、予算決算及び会計令における随意契約の適格性があることから審査を続けてきたわけでございます。小学校の新設になりますので、これは大阪府の私学審議会の答申が必要になるわけなのですけれども、平成27年1月に大阪府の私学審議会で、条件付き認可適当という答申が出され、平成27年2月に国有財産近畿地方審議会の答申を経て、貸付を行ったというものでございます。この貸付は、10年の定期借地の貸付でございます。

 通達上、売却前提の貸付は3年以内となっております。一方で、小学校を初めてつくるので、事業が軌道に乗って国有地の売却までの資金計画をつくったときに8年ぐらい必要であるというお話が参りました。近畿財務局としては、将来確実に売却に持っていかなければならないという問題意識で、通常の借地契約ですと、借地借家法上更新の申し出があればそれに応じなければならなくなりますが、定期借地であれば、万が一10年間たって買い受けられない場合は更地にして返していただくと、こういうルールになっておりますので、そういうことで10年の定期借地契約を締結したということでございます。当然賃料は不動産鑑定評価に基づいた賃料にしております。

 その後、学校建設の工事が進んでいく中で、もともと本件土地は浅いところに地下埋設物があることとか、それから土壌汚染があることはあらかじめわかっておりまして、これは貸付期間中に学園側のほうで処理をして、その費用は民法上の有益費ということで対応するという契約になっておりました。その後、学校建設の工事が進んでいったわけですけれども、地中深くまで杭打ちをやった段階で、また新たな深いところのごみが見つかったという状況でございました。これが平成28年3月ごろの話になるわけですけれども、国は、貸主として民法上適切に土地を使用収益させなければいけない責務があって、学校開校が1年後に予定されており何らか対応しなければならない状況になっておりました。そういう中で、先方から早目に購入してもいいという、そういうようなお話もあったものですから、なるべく速やかな対応ができるという方策として、この土地について、もともと本件土地の所有者であり、従前から地下の埋設物の状況などもあらかじめ把握しており、工事積算の知見と経験も有する大阪航空局において、新たに発見された地下埋設物の撤去費用の積算を行うことにして、不動産鑑定士にこの地下埋設物撤去費用の大阪航空局の見積もりを提出をして、不動産鑑定評価を依頼し、その結果、9億5,600万円から地下埋設物の撤去費用8億1,900万円を控除して、売却価格1億3,400万円という価格で売却することとし、昨年の6月に売買契約を締結したという経緯でございます。

 その後、本年3月10日に小学校の設立認可の申請が取り下げられ、契約上3月31日までに小学校用地としての用途指定を付しておりましたが、この契約上の義務が履行されないことが確定をいたしまして、その後、国としては法令や契約に基づいて対応を行っているところでございます。

 また、本件につきましては、会計検査院が参議院予算委員会からの要請を受けまして検査を行っておるところでございます。財務省としては、会計検査院の検査に全面的に協力をしているところでございます。

 以上、本件土地の処理については、繰り返しになりますが、法令に従って適正に対処して、適正な価格で処分したものでございますけれども、私どもとしては引き続き国会を含めて丁寧な説明を心がけてまいりたいと思っております。

 それから、お話の2点目は、今年2月の国有財産分科会におきまして、普通財産をめぐる状況に関して、現在は平成18年に当審議会からいただいた答申、いわゆる効率性答申に基づき行政を遂行してきておりますが、10年が経過しており、いろいろな議論が必要ではないかという御指摘を賜っていたところでございます。亀坂委員からも、この10年間の主要な出来事を一回整理するようにという御指摘をいただいたところでございますが、現時点ではこの議論に対する論点整理ができておりません。準備が整いましたら、会長とも御相談の上、また御審議をお願いしたいと思っております。

 いずれにしましても、この4月以降の皆様の新しい任期の間に、今後の国有財産行政の方向性につきまして深い御議論を賜りたいと思っておりますので、改めてよろしくお願い申し上げます。

〔 緒方臨時委員 〕 1点目の森友に関連して意見申し上げます。あれは処分困難地だったのではないでしょうか。鑑定評価の立場からすれば、必要な要件を満たせば、条件を付して地下埋設物がないものとして鑑定評価することは許されております。適切な地下埋設物撤去費用見積もりがあれば、売却価格を決める際にも控除する額がわかっているので、鑑定評価では正常価格としての9億円を判断することは可能だと思います。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。

 それでは、以上で本日予定の議題は全て終了させていただきます。

 また、先ほどの事務局の説明のとおり、本日の議事要旨、議事録及び会議資料を、会議後インターネットに掲載することとしておりますので、御了承願います。

 これをもちまして、財政制度等審議会第36回国有財産分科会を終了いたします。

 本日は御多用のところ、誠にありがとうございました。

 

午前11時29分閉会

財務省の政策