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国有財産分科会(平成31年3月28日開催)議事録

 

財政制度等審議会 第45回国有財産分科会 議事録

平成31年3月28日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 第45回国有財産分科会 議事次第

 

平成31年3月28日(木)13:58〜15:39
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
 1.開会の辞
2.財務副大臣挨拶
 3.議事
  (1)行政財産に関する課題について
  (2)庁舎等使用調整計画について
  (3)所有者不明土地問題の検討状況について
 

4.

閉会の辞

 配付資料
 資料1−1行政財産に関する検討状況の概要
 資料1−2

行政財産に関する検討状況

資料2−1

平成31年3月28日付諮問文

資料2−2

庁舎等使用調整計画(議案)

 資料2−3庁舎等使用調整計画の策定基準の見直し
 資料3所有者不明土地等に関する検討状況

 出席者

       委員

  亀坂 安紀子 

 

 

 

   川口 有一郎

 

 

           小林 健

 

    

           横溝 至 

 

    

 

 

 

 
              臨時委員  荒谷 裕子

 

   

 
                       緒方 瑞穂

 

   

 
           小枝 淳子

 

  

 
           児玉 平生

 

  

 
    林田 晃雄

  

  

 
    野城 智也

  

  

    山内 弘隆

  

  

 

 

 

 
        財務省    うえの 財務副大臣  

  

  

 
              可部  理財局長  

  

  

 
              富山  理財局次長  

  

  

 
    井口  理財局総務課長

 

    

 

   嶋田  理財局国有財産企画課長

 

 

 

              柴田  理財局国有財産調整課長  

  

  

 
   明瀬  理財局国有財産業務課長

 

 

 

   金森  理財局管理課長

 

 

 

   佐野  理財局国有財産企画課政府出資室長

 

 

 

   細田  理財局国有財産調整課国有財産有効活用室長

 

 

 

   永井  理財局国有財産調整課国有財産監査室長

 

 

 

   木村  理財局国有財産業務課国有財産審理室長

 

 

 

   三好  理財局管理課国有財産情報室長

 

 

 

   山家  理財局企画官

 

 

 

   瀬川  理財局国有財産企画官

 

 

 


午後1時58分開会

〔 小林分科会長 〕 それでは、ただいまから財政制度等審議会第45回の国有財産分科会を開催いたします。
 本日は、御多用のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 分科会の開催に伴いまして、うえの財務副大臣から御挨拶をいただきます。
〔 うえの財務副大臣 〕 分科会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 小林分科会長をはじめ、委員の皆様におかれましては、御多用のところ御出席いただきまして、本当にありがとうございます。
 昨日、来年度の予算が成立いたしました。今年は国会開会が例年よりも少し遅れましたので、年度内成立というのができるかどうか非常に心配していたわけですが、途中、予算委員会の審議も様々な課題がありましたけれども、おかげさまで順調に審議を終えて決定したということでございます。
 来年度の予算におきましては、いよいよ消費税の引上げという課題がありますが、我々もしっかりと努力をしていきたいと思います。
 平成29年の12月に諮問されました今後の国有財産の管理処分のあり方につきましては、本年1月から2月にかけまして、ワーキングチームで行政財産に関する検討を行っていただいてまいりました。本日の分科会では、さらに御検討を進めていただきたいと考えております。
 また、庁舎等使用調整計画の御審議をいただくとともに、所有者不明土地問題の政府全体の検討状況についても御説明させていただきたいと考えております。
 皆様から御忌憚のない御意見を頂戴して、国有財産行政に生かしてまいりたいと思いますので、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。
 それでは、報道関係の方は御退室をお願いします。
 それでは、早速議事に入ります。
 まず初めに、行政財産に関する課題については、2回のワーキングチームを開催していただき、ワーキングチーム委員の皆様におかれましては、お忙しい中、集中的に活発な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。
 本日は、当分科会でさらに議論を深めていきたいと思いますので、委員の皆様によろしくお願いします。
 それでは、ワーキングチームでの議論につきまして、ワーキングチーム座長であります緒方委員から一言お願いします。
〔 緒方委員 〕 ワーキングチームの緒方でございます。
 本日は、1月24日の第5回ワーキングチームと、それから翌月2月22日の第6回ワーキングチームで議論いたしました行政財産に関する課題についての検討状況を資料としてお手元にお示ししております。
 課題は多岐にわたりましたし、これらの項目についてワーキングチームで何度も議論を行いましたけれども、当分科会でさらに議論を深めていただきたいと考えております。
 内容の詳細につきましては、事務局から御説明をお願いいたします。
〔 小林分科会長 〕 それでは、お願いします。
〔 柴田国有財産調整課長 〕 国有財産調整課長の柴田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私から御説明申し上げます。
 まず、お手元に資料がございますけれども、1−1の資料は概要としてまとめたものですので、お配りはしておりますけれども、説明は割愛させていただきまして、資料の1−2で、ちょっと分厚い資料になっていますけれども、御説明申し上げたいと思います。
 まず、前半で国家公務員宿舎の関係について御説明申し上げます。
 それでは、資料1−2のまず4ページ目でございます。
 国家公務員宿舎の削減計画につきましては、御案内のとおり、当時の約21.8万戸から約16.3万戸まで削減するということで、平成29年3月末をもってこれを達成したところでございます。
 2つ目の丸にございますとおり、削減計画達成後の足元の必要戸数につきまして、政府全体といたしましては16.3万戸程度、引き続き同程度の需要が確認されておりますけれども、地域ごとに見ると需要と供給にミスマッチが生じていると見込まれております。また、住戸の規格別に見ても、独身用とか単身用の宿舎は不足する一方で、世帯用宿舎に余剰が生じているということで、住戸規格にもミスマッチが生じているというふうに見込まれております。
 さらに、宿舎の維持管理に関しましては、今後、老朽化した宿舎が増加していくということが見込まれているという状況でございまして、こうした課題につきまして、今後検討を進めていく必要があるというふうに考えているところでございます。
 続きまして、1つ目の課題でございます地域ごとの需給のミスマッチについてでございます。
 6ページをお願いいたします。2つ目の丸にございますとおり、宿舎削減計画では、主として老朽化や売却収入を確保する観点から廃止宿舎の選定を行ったこと、あるいは、近年の宿舎需要の変化などに伴いまして、地域ごとに見ると需要と供給のミスマッチが生じているということでございます。
 次の7ページ目、地図が出ておりますけれども、毎年度、理財局が行っております調査に基づきまして、宿舎の入居可能な戸数と必要戸数の差につきまして、全国の財務局の管内ごとにお示しをしたものでございます。赤になっているものが需要過多、逆に言えば宿舎不足、青が供給の過多、宿舎に関して余剰が見られるということでございます。
 8ページ目、削減計画に基づく都心宿舎の削減方針でございますけれども、都心3区につきましては、危機管理要員とかBCP要員などに限定して、その他の宿舎は廃止すると。概ね山手線内のエリアにつきましては、BCP要員とか国会業務従事職員などを優先させることとされまして、その他の職員が入居するような老朽化した宿舎は廃止するとされたところでございます。
 9ページ目ですけれども、宿舎への入居が認められる職員の5つの類型についての御説明でございます。先生方もう御案内かと思いますけれども、右側の欄の類型のCにBCP要員に関する記述がございますけれども、足元としては、この部分のBCP要員に関する宿舎の確保というものが1つの大きな課題になっているというふうに考えているところでございます。
 次の10ページ目ですけれども、左側に首都直下地震対策のための政府のBCP、右側に被害想定ということでお示しさせていただいておりますけれども、政府のBCPにおきましては、左側の一番下の丸にございますとおり、BCP要員については、「中央省庁の庁舎の近傍の宿舎に優先的に入居させる等の措置を講ずる」ということとされているところでございます。
 11ページ目は、 このような現状を踏まえました今後の課題ということでございますが、地域ごとで見た場合、宿舎の需給に一定のミスマッチが生じていると見込まれておりまして、今後も行政需要が変動する中でこうしたミスマッチの解消を進めるための方策を検討する必要があると。
 近年、頻発して、また今後も想定される災害等への対応に着目した場合には、需給のミスマッチの解消について検討する際には、各省庁における、いわゆるBCPの体制の確保のために必要な宿舎の維持管理は確実に行っていく必要があると。とりわけ中央省庁につきましては、首都直下地震の際のBCPの確保の観点から必要な宿舎配置の検討を進めることが重要ではないかというふうに考えているところでございます。
 先ほど座長からもありましたけれども、2回ほど1月、2月でワーキングチームを開催いたしましたけれども、今後の宿舎に関する議論の中で、今申し上げたとおり、BCPの確保ということが大変重要な要素になるというふうに考えておりますので、1月のワーキングチームにおきましては、BCP関係の有識者でいらっしゃいます東北大学災害科学国際研究所の丸谷教授からヒアリングを行いますとともに、BCPの実務・実態といった観点から、中央省庁のうち、経済産業省と国土交通省からヒアリングを行いました。時間の都合もございますので、説明は省略いたしますけれども、丸谷教授からは、「首都直下地震の被害想定」ですとか、「中央省庁のBCPの概要」、「職員の参集の必要性と留意点」といったことについてお話をいただきましたし、経済産業省及び国土交通省からは、災害時等における両省の役割ですとか、災害対応に係る具体的な体制などについてお話を伺ったということでございます。
 では、資料の12ページ目ですけれども、今後の検討の方向性ということでございます。
 今後、計画的・段階的に今から申し上げます2つの対応を行うこととしてはどうかというふうに考えております。
 まず1つ目ですけれども、趨勢的に供給過多となっている地域におきましては、地域に所在する宿舎の老朽度、入居状況、立地などを勘案しまして、残すべき宿舎を見極めた上で需要を超える宿舎の廃止を進めていくと。
 一方で、趨勢的に需要過多となっている地域におきましては、借受け、または建設の方法により宿舎を確保していくということになりますけれども、その際には、需要の変動が大きい地域では、変動に柔軟に対応可能な借受けの方法により、中長期的な需要が見込まれるような地域では、削減計画のときの考え方と同じように、借受けと建設のコスト比較を行った上で経済合理性を有する方法によることとしてはどうかというふうに考えているところでございます。
 次の13ページ目は、今申し上げたことをちょっと表のような形でお示ししたようなものでございますので、説明は省略させていただきます。
 次の14ページ目ですけれども、参考としておつけしておりますけれども、借受けによって宿舎を確保する場合ですが、効率化の観点から、例えばですけれども、ここにありますような、民間で行われております社宅提供サービスといったようなものを宿舎の借受けに活用するなど、包括的な契約に基づく借上げの方式といったことも検討してはどうかというふうに考えているところでございます。
 次の15ページ目、こちらでは特に災害等に対応するための検討の方向性という部分についてまとめております。
 災害発生時等における初動体制確保に向けて、BCP等に基づいて、緊急に参集が求められる職員用の宿舎の確保について、優先的に取り組むこととしてはどうかと考えております。
 特に首都圏におきましては、首都直下地震が発生した場合のBCPの体制確保といった観点から、中央省庁への緊急参集が求められている要員用の宿舎の確保を優先して行うこととしてはどうかというふうに考えております。
 また、中央省庁のBCP体制確保の重要性が高まっているということを踏まえまして、新たな枠組みとしてBCP用宿舎といったものを位置づけまして、必要なBCP用宿舎の確保に向けた検討を進めることとしてはどうかというふうに考えております。
 なお、注に書いてありますとおり、BCP用宿舎を確保する距離圏につきましては、今後、各省庁のBCP体制を詳しくお聞きしながら決定していくという必要があると考えておりますけれども、内閣府のガイドラインですとか、あるいは多くの省庁のBCPにおいて、3時間というものが初動対応の1つの区切りとされている例が多いということでございますので、そうした状況も踏まえて検討を進めることとしたいというふうに考えております。
 また、最後の丸でございますけれども、このBCPに関する検討にあわせまして、危機管理用宿舎の維持管理につきまして、一般の合同宿舎と現在同様の取り扱いとなっておるわけですけれども、危機管理要員の職務上の要請などを踏まえた見直しが必要ではないかというふうに考えているところでございます。
 続いて、16ページ目が、今申し上げたBCP用宿舎の枠組みの案を現在の一般の有料宿舎あるいは危機管理用宿舎と比較している表でございます。
 BCP用宿舎につきましては、法令上は有料宿舎の1つのカテゴリーということになるわけですけれども、居住資格や官署からの距離といった基準を別途定める必要があるのではないかというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、BCP用宿舎につきましては、今後、中央省庁のBCP体制を確認した上で、関係省庁の御意見を伺いながら調整した上で、具体的な運用の方針を検討していく必要があるだろうというふうに考えているところでございます。
 最後に、需給のミスマッチの解消に向けたプロセスでございますけれども、地域ごとの需給のミスマッチにつきましては、毎年度、解消状況を把握し、その結果と今後の取り組みにつきまして分科会に報告をさせていただくこととしてはどうかというふうに考えております。その際、新たな宿舎整備を行おうとする場合には、個別に建設の必要性などについて御説明することとしてはどうかというふうに考えているところでございます。
 続きまして、大きな2点目の課題でございます住戸規格のミスマッチについて御説明を申し上げます。
 19ページ目ですけれども、全国的に独身用宿舎と単身用宿舎が不足しておりまして、逆に世帯用宿舎が余剰が生じているという状況が見込まれております。
 また、国家公務員の世帯構成と世帯構成別の宿舎戸数について、削減計画の直前であります平成24年度と直近の状況を比較している表をおつけしておりますけれども、この中で、特に右端にございます独身者というところを御覧いただきますと、職員数は増加していると、一方で宿舎は大きく減少しているといったことになっております。
 したがいまして、多くの独身者、あるいは単身赴任者も含めてなんですけれども、世帯用宿舎に入居していただいたり、あるいは宿舎に入居できずに民間住宅などに居住しているといった状況の方も結構いらっしゃるという状況が発生しているということでございます。
 20ページ目、こうした現状を踏まえた住戸規格のミスマッチに関する課題でございますが、新たな宿舎の確保やファミリータイプの既存宿舎を独身者用に転用するといったようなハード面での対応というものは、限られた予算の中で長い期間を要するということで、なかなか難しい面もあるわけでございますが、そのため、既存宿舎の有効活用による入居の促進など、予算措置の必要がないソフト面の対応もあわせて考えることが必要ではないかというふうに考えております。
 なお、これまでの宿舎使用料引き上げに当たって、人事院からも、若年層の職員等の宿舎の確保についての御意見もいただいているといった経緯もございます。
 次の21ページ目ですが、今後の検討の方向性として、まず、ハード面の対応といたしまして、恒常的に住戸規格のミスマッチが生じている地域では、新たな宿舎を確保する際に不足する規格を確保したり、既存の世帯用宿舎を独身者用宿舎に改修するといったことなどによって対応いたしますと。
 なお、老朽化が著しい宿舎などで改修に多額の費用が必要となるような場合には、コスト比較を行って、借受けの方法によって必要な宿舎を確保するといったことも考えられるのではないかというふうに考えております。
 次に、22ページですけれども、ソフト面での対応としては、特に若年層に対する対応によって既存宿舎の有効活用を促進することとしてはどうかというふうに考えております。
 なお、この文章の中に出てまいります住戸規格のaとかbとかっていうアルファベットと、あと職務の階級の関係につきましては、その次の23ページ目に参考資料をおつけしていますので、適宜御参照いただければと思っておりますけれども。
 まず、ソフト面の対応の1つ目ですが、独身者用の宿舎、これはa規格と言っているものですけれども、独身者用の宿舎の貸与を希望する独身職員が複数いる場合で、独身者用の宿舎が不足しているといった場合に、どちらの職員を優先させるかについては、現在、特段の統一された運用というのはないわけですけれども、今後は、このような場合には、1級、2級という係員級の若手の職員を優先して入居させるといったような運用としてはどうかというものでございます。
 2つ目が、現在、世帯用の未入居がある場合には、その有効活用の観点から、独身者に対して世帯用の宿舎を貸与するということを今現在やっているわけですけれども、今後は、住戸規格にミスマッチがあるということに起因して世帯用宿舎に入らないといけない若年の独身者のうち、これも1級あるいは2級といった係員クラスの若い独身職員につきましては、一定の負担軽減を行ってはどうかというものでございます。
 次に、3点目ですけれども、1〜2級の若手の職員が入居できる世帯用宿舎がb規格、世帯用の中では一番小さいタイプのb規格というのがございますけれども、この規格が最近不足している状況にあるといったことで、入居可能なb規格の宿舎がない場合に、若手職員に対してワンランク広いタイプのc規格の宿舎を貸与できるようにするといったことも考えてはどうかということでございます。
 最後の丸ですけれども、若干ちょっと毛色が違う話になるんですが、このほか、現在、扶養義務のある同居者が3人以上の場合、職員の階級ごとに定められている入居可能な規格よりもう一つ広いタイプのところに住めるということになっているわけですけれども、最近の共働き世帯の増加といったような状況を踏まえまして、扶養義務のあるなしにかかわらず、世帯人員をベースとして見ていくというふうに見直してはどうかと考えているところでございます。
 23ページ目が、御参考までに、今申し上げたような有効活用の促進策についてまとめたものでございますので、適宜御覧いただければと思います。説明は省略をさせていただきます。
 最後に、3点目の課題、老朽化への対応ということでございます。
 25ページでございます。
 宿舎の維持管理に関してですけれども、公務員宿舎に関しましては、削減計画に沿いまして、廃止、あるいは耐震改修、借受け移行、建替えといった形で宿舎を判定しまして、それに基づいて廃止などを進めてきたということでございます。
 一方で、存置とされた宿舎につきましては、厳しい財政事情のもとで、計画的に修繕を行う方針で取り組んできているということでございますけれども、老朽化した宿舎は、費用対効果を考慮して、必要最小限の修繕にとどめていると。そういった中で、建築後もう50年を経過したような宿舎が全国で約2,000戸存在するという状況です。さらに、これが10年後には1万2,000戸程度まで増えていくというふうに見込まれている状況にございます。
 注書きにありますとおり、築40年を超える宿舎につきましては、設備や間取り、内装の陳腐化というものが進んでおりまして、入居している職員の方に負担を強いているような状況も出てきているといったような状況にございます。
 26ページ目ですけれども、最初の丸にありますとおり、政府のインフラ長寿命化計画に基づきまして、財務省でもそういう計画を策定されておりますけれども、その中で、合同宿舎におきましても、中長期的な維持管理・更新等に取り組むことが求められているということで、その次の丸ですが、これを踏まえまして、いわゆる「事後保全」から「予防保全」といった考え方に転換を図るため、個々の宿舎の劣化状況の把握を進めまして、宿舎の棟ごとに長期修繕計画を策定して、それに基づいて10年間の維持整備計画を策定するといったことで、計画的に修繕を進めてきているといったところでございます。
 27ページ目は、御参考として、今申し上げた各種計画についての関係をお示ししてございますので、御覧いただければと思います。
 次の28ページ目が、今申し上げたような現状を踏まえた課題ということで、2点お示しさせていただいていますが、まず1点目、既存の老朽化した宿舎につきましては、限られた予算の中で必要最小限の修繕にとどまっておりますけれども、個々の宿舎の状況に応じたメリハリのある予算配分を行うなど、計画的かつ効率的な改修を進め、必要な宿舎戸数を確保していく必要があると考えております。
 また、これまで老朽化した宿舎等につきましては、削減計画に沿って耐震改修などを行ってきたところでございますけれども、今後も老朽化した宿舎等の更新等を適切に実施する必要があるというふうに考えております。
 29ページ目は、合同宿舎に関する予算の推移でございますけれども、建設経費が年々減ってきている中で、改修等の経費は増加してきているということでありますけれども、なかなか大幅な増加は見込むことが難しいという状況にございます。
 30ページ目が、先ほど御説明申し上げた長期修繕計画に基づいて必要とされる合同宿舎の改修費を単純に積み上げたものでございますけれども、あくまで推計値でございますけれども、将来的に大きく不足していくということが見込まれている状況にあるということがございます。
 31ページ目、課題に対する今後の方向性ということでございます。
 方向性としまして、宿舎によって劣化状況などは異なりますので、建築年次だけでなく、個々の宿舎の状況に応じた維持管理のあり方を検討して必要な各宿舎の確保をしてはどうかというのが基本的な考え方になっております。
 下にフローチャートの図で全体像をお示ししておりますけれども、左側から順に御覧いただきますと、まず、メリハリのある改修予算配分を行うため、改修予算配分の優先順位づけを行うということです。具体的には、現行の基準でございます建築年次のほか、立地条件、入居状況などから判断していくということでございます。
 優先順位が高いと判断された宿舎につきましては、次に軀体の状況から長期使用ができるかどうかを判定して、その可否を判定するということで、ここで長期使用判定が可とされた宿舎につきましては、一番上の矢印になるわけですけれども、重点的に予算を投下して、大規模改修の実施による長寿命化、あわせて内装等の陳腐化への対応も行っていくといったことが考えられるということでございます。逆に、優先順位は高いものの、軀体の状況から長期使用は難しいと判定されたものにつきましては、耐用年数を踏まえまして、応急的な修繕を行いながら引き続き使用して、その後はコスト比較などを行って借受けなど別の方法で宿舎を確保していくといったことが考えられるわけでございます。
 次に、改修予算配分の優先度が低いとされた宿舎につきましては、維持管理の合理性、すなわち維持管理に要する費用を投下する合理性があるかということで判断していくということでございまして、合理的であると判断されたものにつきましては、先ほどと同様、応急的な修繕を行いながら引き続き使用した上で、その後、既存宿舎への集約化など、別の方法での宿舎の確保をしていくと。逆に、合理的でないと判断されたものにつきましては、可能な限り早期に既存宿舎への集約化などを図りながら廃止していくといったことで、全体的にはこういった流れが考えられるのではないかというふうにお示しをしたものでございます。
 32ページ目以降は、今申し上げた全体の流れの中のそれぞれの段階ごとに関する資料としておつけさせていただいておりますけれども、まず、32ページ目は、改修予算配分の優先づけに関するものでございます。
 左の「現状」にありますとおり、宿舎の維持管理の方針は、建築年次を基準にして設定しているということで、入居状況などにかかわらず改修予算の配分などを行っているというのが現状になるわけですけれども、今後は、右側にありますとおり、建築年次などの老朽度だけではなくて、立地や需要の観点も含めて総合的に判断して、必要性の高い宿舎を選定して、その宿舎に重点的に予算配分をしていくということになるということでございます。
 これによって、必要性の高い宿舎について、より計画的かつ効率的な予算配分を実現して、限られた予算の中でメリハリのある維持管理を行っていければというふうに考えているところでございます。
 33ページ目が長期使用の可否の判定についての資料になります。
 改修予算配分の優先順位が高いとされた宿舎につきましては、長期使用するために大規模改修を行っていくわけですけれども、改修工事に先立ちまして、その都度、軀体の健全性の調査などを行いまして、将来的な長期使用の可否を判定して工事内容を検討するということになります。
 下に流れを記載しておりますけれども、概ね20年ごとに大規模改修の時期が参りますので、その工事に先立ちまして長期使用の判定を行っていくと。判定が可とされたものにつきましては、工事内容を検討して、必要に応じて陳腐化の解消を含めた改修を行っていくと。逆に、長期使用判定が不可とされたものにつきましては、応急的な修繕にとどめながら、何らか別の方法での確保に向けて進めていくと。こういった流れを繰り返していくということになります。
 次の34ページ目が維持管理の合理性の判断に関する部分になりますけれども、こちらは改修予算配分の優先度が低いとされた宿舎が対象になります。この部分につきましては、どうしても建築年次が古く、新しい宿舎よりも維持管理の費用がかさむといったことですとか、入居状況もよくないということが多いということで、維持管理の費用を投下することが合理的ではないといったことも想定されるわけでございますので、集約化できる宿舎につきましては集約化していきますとともに、集約化できない宿舎については、今後、必要な維持管理費用と民間借受けによって設置した場合の費用のコスト比較などを行いながら判断していくということになるということでございます。
 次の35ページ目が大規模改修の手法に関するものでございます。
 長期使用判定が可とされた宿舎については大規模改修を行うということでございますけれども、それに当たっては、PFIなど民間の知見・活力を活用して、可能な限り費用を軽減させる手法も取り入れていければというふうに思っておりまして、PFI方式を活用した大規模改修について、民間事業者から御意見を伺った結果を資料に載せさせていただいております。
 概ねPFI方式による改修工事の発注は可能であるというふうに考えておりますけれども、事業者の提案の幅を広げることですとか、ほかの事業もあわせることなどによって事業性を高めていく工夫といったものが今後検討の必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。
 36ページ目、最後に、陳腐化への対応ということで、宿舎の陳腐化の状況につきましては、昨年の9月の分科会でも写真も含めて委員の皆様に御紹介させていただいたところでございますけれども、改修予算配分の優先順位が高く長期使用が可能と判定された宿舎につきましては、先ほど申し上げました大規模改修に合わせて、現在のライフスタイルから著しく劣る設備の陳腐化を、主に水回りを中心に解消していく必要があるのではないかというふうに考えております。
 ちなみに、37ページ目に御参考としてアンケート結果をお示ししておりますけれども、やはり宿舎の設備についてどこを改善してほしいかということに関しては、水回りという回答がかなり多く寄せられているという状況にあるということでございます。
 国家公務員宿舎に関する私からの説明は以上となりますけれども、最後に、本日御欠席の持永委員から皆様に御紹介していただきたいということで1つ御意見をいただいていますので、御紹介をさせていただきたいと思います。
 既に存在する宿舎を有効活用するとの方向性に強く同意する。資産イコール宿舎は、使用してこそ価値があり、また地域経済の活性化の観点からも有用であると考えると。
 以上の御意見をいただいております。
 以上で私の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いします。
〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。
 いろいろ問題がありますな。社会構造の変化に追いついていないというところが一番大きなことだと思うんですけれども。要するに、地方と中央のアンバランス、それから世代間のアンバランスですか、この縦軸、横軸、この辺にやはり我々としても追いついてやっていかなきゃいけないと。
 政府に物申すことは物申すということなんですが、今の説明に関しての御意見、御質問等ございましたらどうぞ。どうぞ、山内さん。
〔 山内委員 〕 今、御意見ありましたように、既存の施設を有効活用する、その方向性についてはもちろんよいことだと思いますけれども、先ほどありましたように、やはり危機対応といいますか、BCP対応といいますか、そういったところの宿舎の必要性というのは非常に強く感じるところでありまして、今回の資料にありましたけれども、首都直下型の地震等の確率から考えて、そのための予防線を打っていくということは非常に重要だと考えております。
 状況に応じて宿舎のあり方というのは変わるものでありまして、私がお手伝いした中では、勝島町住宅というのが、例えば羽田空港の24時間対応とか、そういった関係で整理したと思っておりますけれども、そういった必要性を十分に考慮して進めるべきであると思います。
 それから、1点、細かい点ですけれども、今、御説明のあった35ページのところで、維持管理のあり方で、PFI等民間の力を使ってというのは、これも非常に重要なことだと思いますし、よい方向だと思いますけれども、文教施設について、特に大学の校舎等について、大規模改修等をPFIでやった経験がございますけれども、その際に、元施工した事業者さんがやったことから、別の事業者さんがそれに入るというのはなかなか難しいということがございました。設計図書の話もありますし、現状をどこまで把握できるかという話もありました。先ほどありましたように、より広い提案を受け付けながらPFIで改修を進めるという方法は1つあろうかと思いますけれども、そういった難しさといいますか、そういった点も考慮に入れていただければよいかなと思っております。
 以上でございます。
〔 小林分科会長 〕 ほか、いかがでしょうか。亀坂さん。
〔 亀坂委員 〕 これはワーキングチームでも申し上げさせていただいたことですけれども、まず、資料1−2の9ページ、職務上宿舎への入居が認められる公務員の類型のところが気になるんですけれども、霞が関に保育所をつくっても、保育園に子どもを抱えて通えない距離のところに住んでいたら、利用できないと思うんですね。働き方改革って、すごく重要な政策として今政府は位置づけられていると思うんですけれども、そういった要素が見受けられないのは、子育てで苦労した経験のある私としては気になって。私も大学の中に保育所をつくったら利用するかどうかというアンケート調査に、通えないから利用しないと答えたことがあります。
 それが1つと、やはりこの9ページ目ですけれども、首都直下型地震がすごく強調されているんですが、確かに霞が関の機能とか永田町がちゃんと動けるかということであると首都直下型地震が大事でしょうけれども、規模としては、いろんな防災の研究会に行くと、南海トラフが一番大きな被害をもたらす。これだけ災害が頻発する中で、首都直下型地震以外の災害が起きたときというのもあわせて考えていただいているのかというのがもう一つ気になるところです。
 あと、BCPの範囲も気になっておりまして、類型Cで経済危機って入っているんですけれども、私、東日本大震災が起きた直後の東京証券取引所のデータを使って株式の売買状況のデータを分析しまして、それを財務省の研究所の専門雑誌に掲載していただいているんですけれども、私も災害関係の研究会に呼ばれまして、意外とマーケットは、災害が起きた後、円とか為替市場で為替投機を始めたり、株式市場で保険会社を売って建設株を買っていたりするわけですよ。そういう状況のもとで、経済危機対応というのがもうちょっと強調されてもいいんじゃないかなと。BCPといっても、具体的なBCPの内容をもうちょっと具体的に検討していただいた方がいいんじゃないかなと思いました。
 以上です。
〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。
 今いろいろな御質問、御要望が出ましたけれども、保育所、あるいは直下型以外の地震の可能性、それから経済危機対応、これはちょっと次元が違う部分かと思いますけれども、いわゆる災害対応のところで何か。
〔 柴田国有財産調整課長 〕 ありがとうございます。
 まず、1点目の保育所の関係ですけれども、今、最近では、各役所ごとに庁舎の中や職場の近くに保育所を設置するような動きも出てきているというふうに思いますけれども、そういう意味では、全体として、子育て支援といった中で、様々な人事的な施策も含めて全体で考えていく必要があるのではないかというふうに考えておりまして、必ずしも、宿舎の中でそれを達成できるかどうかということに関しては、もうちょっと勉強しないといけないかなというふうに思っております。
 それから、2番目の南海トラフ等々ということでございますけれども、基本的には、今、私の今日の説明は首都直下地震ということを中心に御説明申し上げましたけれども、優先順位として、まず、特に東京都は、先ほど資料でお示ししたとおり、東京都心のあたりにやっぱり宿舎の不足感も強いと、全国的な地域的なバランスとしてもですね。ということもありますので、そういったことを念頭に優先順位としてはまず考えているわけですけれども、今後、ほかの、それ以外の部分に関しても考えていかないといけないというふうに思っておりますけれども、まずは首都直下地震への対応を優先的にさせていただければというふうに考えているところでございます。
 それから、3番目のBCPの範囲ですけれども、これはまずBCPの宿舎をどのように運用していくかというのは、先ほど申し上げたとおり、これから各省の意見をお聞きしながらというふうに考えておりますけれども、各省庁で、マーケット関係というか市場絡みの業務を行っておられる役所の中では、恐らくそれぞれの役所のBCPの計画の中にそういった業務がBCPの業務として位置づけられていると思いますので、そういう意味では、各省のBCPプランの中の位置づけも踏まえて考えていくといった場合には、先生おっしゃったようなマーケット関係の業務に関しても、このBCP用宿舎の対象には入ってくるんだろうと。各省で位置づけられていればですね、入ってくるんだろうというふうに思っておりますので、具体的にどうするかというのは、今後、各省とも相談をしていきたいというふうに思っております。
 以上です。
〔 小林分科会長 〕 うえの副大臣は、これで所用のため御退室されます。
 

〔 うえの財務副大臣退室 〕


〔 小林分科会長 〕 どうぞ。
〔 野城委員 〕 BCPにつきましては、もう繰り返すことは必要ございませんけれども、この分科会の委員をしておりまして、かつては、減らせ減らせ一方で、BCPといいましょうか、当時、危機対応のことをなんとか申し上げても、声は小さく、ようやくコンセプトが残ったという状況がございました。
 申し上げたいことは、政権交代やSNSなどで、非常にエモーショナルな世情になることがあるのですけれども、このBCPの対応というのは、やはり政府機能の維持という観点からは、そういうぶれがあってはならないことでございます。この分科会の中で納得したというよりは、広くBCP対応の必要性ということは周知し、国民的な合意を図っていく必要があるということをあえて繰り返し申し上げておきます。
 それとあと、公務員宿舎の老朽化の問題につきましては2つ申し上げておきたいと思います。1つは、必ずしも劣化というのは経年とはつり合わない、個別の事情によることもございます。やはりカルテのようなものや、長期修繕計画は、個々の公務員宿舎ひとしく粛々とつくっていくべきであります。御提案にございましたように、国が持ち続けることの合理性ということについては、民間の賃貸マーケットがいろんな特殊な事情でだぶついておりますので、国がアセットする、持ち続ける合理性というのは、長期保全策と並行して進めていくべきだろうと思います。
 それで、民間活力の活用ということは、借り受けだけではありません。資料の最後に水回り等々の非常に悲しい状況がございましたけれども、いわゆる大手の建材メーカー等は、あのようなところの部分改修を水回り設備のリースレンタルで供給することもいろいろ検討されているところがございます。国有財産のアセットから切り離して、あのような寂しいところに住み続けるよりは、受益者負担で、水回り設備をサブスクリプション型で利用していくということも当然考えられます。単に大きなバルクのPFIだけではなくて、いろんな形で民間活力を利用しながら、また宿舎に入られる方々の士気も維持していくということは追求していただきたいと思います。
 以上でございます。
〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。
 ほか、いかがですか。荒谷さん。
〔 荒谷委員 〕 今の御意見と全く同じでして、資料を読んでおりますと、今の若者のことが全然反映されてない気がするんですね。今の学生は、福利厚生を非常に重視しています。昔から衣食住足りてと言いますけれども、衣食住が足りていない状況でモチベーションは維持できないと思います。民間企業はかなり福利厚生に力を入れていますが、国のために命を捧げてどんな環境でもというのは昔の話で、これから国のために働こうという士気を維持するためには、生活環境を整備する必要があると思います。現状はあまりにもひどくてちょっと私もショックだったんですけれども、非人間的な環境だなという気がいたします。地方公務員の希望者はいますが、国家公務員になろうという学生が少なくなっているのは非常に嘆かわしいことで、やはり国のために国家公務員として頑張ってもらいたいと痛切に感じますので、杓子定規に考えず、そのあたりはぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
 それから、それに関連して、22ページの住戸規格のミスマッチの解消に向けた取り組みについてですが、こういう当たり前のことまで一々こういう場で諮って取り組まなくてはいけないのかなと思います。実情に合わせて、もう少しフレキシブルに対応してもよいのではないかという感想を抱きました。
〔 小林分科会長 〕 誠にごもっともな意見ですが。
 ほか、いかがですか。林田さん。
〔 林田委員 〕 ありがとうございます。
 私も新たにBCP用の宿舎を設置することは結構なことではないかと思っておりますが、新たに相当数の住戸をつくらなければならないと。
 なぜこんな状況になってしまったのかといいますと、先ほどちょっと御指摘もありましたけれども、削減計画に基づいて中心部に近いところの宿舎を大分売ってしまったと思います。今度は大変なお金をかけて整備しなきゃいけないと。何かマッチポンプみたいでもったいないことになってしまったと。これは、どうしてそういうことになったのかというのをやはり検証する必要があるんだと思います。
 ありていに言えば、一時期、公務員が一等地に住むのはけしからんといったポピュリズム的な発想がありまして、貴重な財産を売り払う計画がつくられたと。これが失敗だったんじゃないかと私は思っておりまして、財務省の方々は政治に遠慮してこういうことをおっしゃらないですけれども、こうした一連の経緯をやはり教訓として後世に語り継いでいくということが必要ではないかと私は思います。
 以上です。
〔 小林分科会長 〕 ほか、いかがでしょうか。
 私から申し上げると、先ほど亀坂先生がおっしゃった、例えば保育所ですね。私ども民間の企業だと、一時期、丸の内、私のところ。あの近辺につくったんですよ。ところが入らない。このように中心部に宿舎もないわけでね。結局、住んでいるところの近くに補助をしてやるということで。公務員の場合には、それが集団で住んでいらっしゃるのでね、そこに1つ設ければいい。割とやりやすいといいますかね。だから、お金と力があればやりやすいわけで、それをぜひ言うべきだと思いますね。それは、社会構造が変わってきて、それから公務員の人気が落ちているというのは、そういうところにもやっぱり原因があるということははっきり言うべきであろうと。
 それから、林田さんがおっしゃった、なぜこうなったかということの一部は、やはり過去のそういう経緯があるわけですね。それはやはり原因として1つ述べるべきじゃないかと私も思います。少子高齢化と老齢化ということですが、このBCPは、これは誠に大事なことで、この中で、いろんなことの中で、やはりプライオリティーをつけるとすればBCPですよね。最後のよりどころは国家でありますから、国家が動かないとしようがないわけで、そこに飛んで来られる距離、それから施設、これはもう国の一部ですよね、国の機能の。そういうことはポピュリズムに落とさずにやっていくということは、やはりこの委員会としては言い切るべきだと思いますね。
 あとは、おっしゃった裁量の範囲というのはありますな。そこまで書くかと。これは、まあ、民間とやはり役所の違いもあろうかと思いますので、書いて気が済むなら書くと。でも、実際は、要するに、その辺は一々伺ってやっているわけにいかないので、適宜やっていくということかと思いますね。
 ありがとうございます。いろいろ貴重な意見をいただきまして、この辺も反映させてまた続けて検討していきたいと思います。
 それでは、引き続きまして、庁舎需要等への対応の説明、それから行政財産の有効活用、これを事務局からお願いします。
〔 柴田国有財産調整課長 〕 それでは、資料の1−2の続きの残りの半分の部分でございます。
 まず、ページをちょっと何枚か飛ばしていただきまして、庁舎需要の対応につきまして、41ページ目でございます。まず、現状ですけれども、国の庁舎は、経年により老朽化が進み、厳しい財政事情の中で、耐震化を順次進めておりますけれども、所要の耐震性能を満たしていない庁舎が1割程度残っているということでございまして、42ページ、あるいは43ページは、現状に関する資料となっておりますけれども、簡単に御説明しますと、42ページは、求められる耐震性能の区分ごとに耐震化がどれぐらい進んでいるかと進捗状況を示している資料でございまして、43ページ目は、庁舎等の整備の関係予算についてお示ししておりますが、近年、1,500億円程度で推移しているという状況でございます。
 続いて、44ページ目が庁舎の監査・使用調整の現状の資料でございますが、実地監査等の結果、庁舎に余剰スペースが把握された場合には、使用調整計画を策定して、省庁を横断した入替調整を行うことを通じて、庁舎等の効率的な使用を進めているといったところでございます。
 45ページ目、こうしたことを受けた課題でございますけれども、耐震性能が入居官署に求められる基準に満たないものにつきましては、耐震化不足への対応を進める必要があると。一方で、庁舎の耐震性能が入居官署に必要な性能を超えている場合もあるということで、いわゆるミスマッチが起きている部分があるということでございますので、既存ストックの活用の観点から、耐震性能を有した既存庁舎の徹底活用が課題となっているというふうに考えているところでございます。
 46ページ目の今後の検討の方向性ですけれども、こうしたミスマッチがありまして、入替調整が適当と認められる場合には、余剰スペースが生じていないケースであっても、必要な耐震性能が確保できるような入替調整を進めてはどうかというふうに考えております。この入替調整につきましては、耐震性能の確保を目的としておりますので、入替調整する場合に必要なコストと耐震改修をする場合に必要なコストの比較を行いながら考えていくといったことが重要だと考えております。
 47ページ目が監査・使用調整のイメージ図になっておりますけれども、左の図は、余剰スペースの存在を前提とした「これまでの対応例」のイメージをお示ししておりますけれども、「今後考えられる対応例」ということで、右側ですが、余剰スペースがない場合であっても、例えばですけれども、ここで言うと、U類庁舎に入っているC官署が一時的に仮庁舎に移転することでV類庁舎に入っているF官署と入替調整を行うと、こういったことを今後考えていってはどうかということでございます。
 48ページ目がコスト比較などの考え方でございますけれども、まず、入替調整を行う場合に必要となる内装改修工事ですとか、あるいはその間の仮庁舎の借料などのコストと、耐震改修を行う場合に必要となる、まさに改修工事にかかる費用などをコスト比較していくということでございます。その上で、既存庁舎の効率的な使用につながるかどうか、あるいは行政サービスに支障がないかどうかといったことに関しても確認して、最終的に入替調整の適否を判断していくといったこととしてはどうかというふうに考えているところでございます。
 次に、庁舎に関する2つ目のテーマとして、庁舎需要への対応についてということで、50ページ目でございますが、現状、地方では、地方支分部局の統廃合などによりまして、庁舎の余剰スペースが生じているところもあって、省庁を横断した入替調整を行っていると。一方で、中央官衙地区及びその周辺につきましては庁舎が不足している状況でございまして、多数の官署が民間施設の借受けを行って業務を行っているということでございます。こうした中で、都市部におきまして、未利用国有地が市街地再開発事業に取り込まれたことによりまして、国が再開発建物の一部、いわゆる権利床という形で取得するケースも出てきているということでございます。
 51ページ目から54ページ目までは、参考資料でございますので、説明は割愛いたしますけれども、51ページは地方支分部局の統廃合等の状況、52ページは地方の庁舎で余剰が発生しているような主な事例、53ページ目が中央省庁の民間借受けの状況、54ページ目が市街地再開発事業の概要に関する資料ということでお示しをさせていただいております。
 次の55ページですが、これまで国が取得した権利床の事例につきましては、売却を前提とした信託を行っているということでございますけれども、下の方の「参考」という形にありますとおり、今後は四谷の駅前の地区と西新宿5丁目の再開発事業の事案による権利床の取得が予定されているという状況でございます。
 56ページ以降、「課題」ということで書いておりますけれども、まず、地方におきましては、地方支分部局の統廃合や定員削減等の状況の変化に対応して入替調整を適宜行っていくということでございまして、一方で、地方公共団体では、様々なまちづくりの計画が進められているといったところもありますので、国有地だけではなくて、国公有財産の最適利用の観点から、こうした取り組みとの連携を検討することが必要であるというふうに考えております。他方、地方中央官衙地区及びその周辺では庁舎が不足していて、多数の官署が民間施設を借り受けているという状況にありますので、財政負担に配慮しながら、権利床の活用によって安定的な庁舎確保に努める必要があると考えております。
 次、57ページ目ですが、ただし、再開発事業というものにおきましては、事業完了までにかなり長期間を要するということで、権利床の活用に当たりましては、事業スケジュールの各タイミングに合わせて段階的に意思決定を行う必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。
 58ページ目からが検討の方向性ということで、まず、地方都市につきましては、コンパクトシティ等のまちづくりの状況などを踏まえつつ入替調整を行うとともに、地方公共団体の施設の国の庁舎への入居なども含めて、既存庁舎の徹底活用を進めてはどうかと考えております。
 なお、こうした取り組みを行うに当たりましては、利用者の利便性や職員の執務環境などにも配慮して進めていくことが必要ではないかと考えております。
 次に、59ページ目の検討の方向性のAですけれども、中央官衙地区とその周辺におきましては、庁舎需要や経済合理性などを勘案して、新たに取得する権利床を庁舎として活用することとしてはどうかということでございまして、その場合には、権利床の取得の有無につきましては定期的な庁舎需要の把握等に基づいて判断をしていくと。入居官署の選定に当たっては、庁舎の取得等調整計画などの策定の際の審査の観点も踏まえながら、区分所有建物との調和など、新たな観点を加えて審査を行って判断をしていくということにしてはどうかと考えております。その上で、選定した入居官署などにつきましては、当分科会に報告をすることとしてはどうかというふうに考えているところでございます。
 60ページが市街地再開発事業の流れと権利床を国の庁舎として活用する場合の意思決定の時期のイメージ図を示しております。
 具体的な意思決定につきましては、まず、庁舎需要の把握等に基づいて権利床の取得の有無について判断をすると。次に、権利変換計画の同意までに取得する権利床の位置などについてを判断していくと。そして、最終的に、入居に向けた内装工事等の予算要求の時期も踏まえて、概算要求に間に合うようなタイミングで庁舎利用の有無及び入居官署の決定を行って、選定した入居官署につきましては当分科会に報告をするというようなスケジュール感で進めていくということとしてはどうかというふうに考えているところでございます。
 ただし、この意思決定時期のタイミングにつきましては、個々の事業の状況に応じて変わることがございますので、今申し上げたのは、あくまで1つのイメージということで御理解をいただければというふうに思っております。
 61ページが庁舎利用の有無及び入居官署を決定する際の審査の観点ということですけれども、これにつきましては、右側にありますとおり、現在の取得等調整計画と共通する観点に加えまして、再開発建物の所在地に官署が所在する必要性、あるいは移転時期と竣工時期のマッチング、区分所有建物との調和といったような新たな観点を加えて審査を進めていくということとしてはどうかというふうに考えております。
 庁舎需要等への対応につきましては以上となります。
 最後に、行政財産の有効活用、大きな3つ目のカテゴリーになりますけれども、御説明を申し上げます。
 63ページをお願いいたします。行政財産の有効活用の現状ですけれども、行政財産につきましては、国の行政目的に直接供用される財産である一方で、従来から、地方公共団体や民間から利用要望があれば、その用途・目的を妨げない限度において有効活用に取り組んでいるといったところでございまして、近年におきましては、庁舎の駐車場を民間に使用許可する例ですとか、国立公園内にカフェを設置している例などがございます。
 次に、64ページですが、行政財産を使用許可する場合の期間につきましては、一般的に原則1年以内とした上で、必要に応じて1年ごとに最長5年まで更新することができるという取り扱いになっております。
 なお、政策上の必要性を勘案しまして、保育ママ等の保育施設につきましては、使用許可を行う場合には、期間を3年以内と、必要に応じて更新可能というふうな取り扱いになっております。
 また、こうしたものとは別に、国立公園ですとか、道路、河川などの公共用財産の許可期間につきましては、各省各庁の長が当該財産の状況や利用目的などを考慮して10年以内の設定を可能にしているケースもあるということでございます。
 次に、65ページですが、防災に関する部分でございますけれども、地方公共団体に対しまして、災害が発生した場合の応急対策として庁舎・宿舎を無償で提供したり、あるいは災害時の避難場所として庁舎・宿舎を活用するといったことなどにも取り組んでいるところでございます。
 66ページ、67ページは、御参考として、行政財産の分類と、あと使用許可制度に関する通達等の書きぶりを概要としてお示しをさせていただいております。
 68ページ目以降が具体事例の御参考ということでございますけれども、簡単に事例だけ紹介いたしますと、68ページが庁舎の駐車場を民間の運営会社に使用許可している事例、次の69ページが宿舎の空きスペースを保育ママに使用許可をしている事例、それから70ページが宿舎を津波避難ビルとして活用している事例、71ページが公共用財産の活用事例で、それぞれ投資費用の回収期間ですとか使用者のニーズ等に考慮して、使用許可の期間を結構長目に、5年とか10年とか長目に設定している事例でございます。そういったものをお示しさせていただいております。
 72ページが、そうした現状を踏まえた課題ということで、2点掲げておりますけれども、まず1点目として、行政財産につきましては、その用途・目的を妨げない範囲で使用許可を行うことができるとなっておりますが、現状は主に臨時の駐車場とか資材置き場といった短期的な利用が多いということでございまして、また、先ほど庁舎需要に関する状況においても御説明申し上げましたが、地方を中心に庁舎に余剰も見られているという状況ですので、地域のニーズの情報収集を行いながら、使用許可制度や財産の情報を積極的に発信することによって有効活用を進めていくことが重要ではないかと考えております。
 2点目として、使用許可の期間につきましては、原則1年以内で、更新で5年以内というふうになっておりますので、有効活用を図っていく上で、何らか一定の制約になっていることもあるのではないかと考えております。このため、利用内容やニーズに応じた許可期間を設定するなど、柔軟な対応ができるようにする必要があるのではないかというふうに考えております。
 そうした課題を受けて、検討の方向性ということで、73ページですけれども、まず1点目、情報発信の関係ですが、行政財産の使用許可につきましては、これまで国としてあまり積極的に発信してこなかったということがございまして、今後、有効活用を進めるため、こうした情報を積極的に発信していくということでございます。
 その際、活用可能な財産の選定に当たっては、財産の所在する地域の課題の解決に貢献する観点からも、まずは地方公共団体を通じて地域のニーズを把握することが大事だろうというふうに考えております。
 また、情報発信に当たっては、財産の使用見込みや管理上の制約も踏まえながら、活用可能な財産の選定を行った上で、公用公共用優先といった考え方にも立って、まずは地方公共団体に対して情報提供を行って利用要望を確認していくということでございます。
 その際、注にございますとおり、各省各庁が所管する財産につきましても、財務局が一元的に情報発信していくということが考えられるというふうに思っております。
 2点目ですけれども、各地域における庁舎・宿舎の有効活用の具体的な事例を各省各庁や、あるいは財務局と共有することによって、有効活用の可能性を検討していって、また広く普及させていくということもできるのではないかというふうに考えているところでございます。
 74ページは、今申し上げたことをフローチャートのような図に示したものでございますので、御覧いただければというふうに思っております。
 それから、75ページ、76ページは御参考ですけれども、まず、75ページは、例えば学童クラブですとか、移住促進住宅など、今後考えられる庁舎・宿舎の活用用途の事例をお示しさせていただいております。76ページが庁舎・宿舎の駐車場の活用など現在行っている有効活用の事例でございまして、こうした事例を全国的に共有することによって、ほかの地域ですとかでも有効活用が図られていくのではないかというふうに考えているところでございます。
 最後、77ページですけれども、使用許可期間の設定に関する検討の方向性ということですけれども、使用許可の期間につきましては、個々の利用内容やニーズに応じまして、投資費用の回収に要する期間も考慮しながら、国の事務事業に支障ない範囲内で柔軟に設定できることとしてはどうかということでございまして、現状におきましては、先ほど申し上げたとおり、最長5年まで更新可能となっていることを踏まえまして、一般的な取り扱いとして、最初の段階から5年以内での使用許可期間を設定することを可能とすると。この場合、特定の者に対して便益が偏ることは避ける必要がありますので、1回に限り更新を可能として、最長10年まで使用許可を行うことが可能という扱いにしてはどうかと考えております。
 それから、次のポツですけれども、行政財産の活用に当たって、5年を超えて許可を必要とする場合ということもあると思いますので、そうした場合には、財産管理者の判断によって、当該行政財産の使用状況、個々の利用目的、あるいは投資費用の回収に要する期間といったものを審査した上で、国有財産法に定める期間、具体的には土地は30年、建物は10年以内となっておりますけれども、こちらを限度として中長期的な使用許可の期間の設定も可能としてはどうかというふうに考えているところでございます。
 すみません、長々になりましたけれども、以上でございます。よろしくお願いいたします。
〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの内容に関しての御意見、御質問あればお願いします。川口さん。
〔 川口委員 〕 58ページで、庁舎需要への取り組みの方針の冒頭の丸印の最後のなお書きであるとか、それから、右下の「国公有財産の最適利用」のところで、「利用者の利便性」、これは国民の利便性、それから「職員の執務環境等にも配慮しつつ」ということで文章を入れてあるんですけれども、この背景について一言申し上げます。
 今回の議論が実際に運用される時期というのは2020年代ということですが、今、第4次情報革命であるとか、特に5Gの時代になったときに、働き方については世界的にも新しい試みがいろいろあるということなので、公務員の働き方もそれとともに随分変わってくるだろうと思います。民間ではESGということで環境・社会・ガバナンスという投資というのが1つの大きな流れになっています。これは従来の不動産と違うところがあります。有形資産だけではなくて無形資産というものの価値というものにも着目します。先ほど、学生が公務員にならない傾向にあるというのは、ステークホルダーの1人であるそこで働いている人たちが満足をしない、無形資産の価値の部分が弱いからと言えるかもしれません。
 実際、企業価値をはかっている研究をみますと、従業員の満足度が高いと企業価値が高まって株価が高まるんですね。行政組織の価値というものをはかるのは難しいんですけれども、日本の公務員の人たちの働き方、がむしゃらに働くことに加えて、(国の)ステークホルダーの1人として、職員の人的資産を含めた無形資産というものにも着目しなければいけないんじゃないかと思います。ワーキングチームでそうした議論がございました。
 庁舎に行って不便である、それは利便性ということを超えた課題。民間で言えば、無形資産には顧客ロイヤリティーも含まれるわけですね。そうしますと庁舎についても、無形資産というものを考えると、国民へのロイヤリティーというんでしょうかね、そういったものも着目されるべきではないかという議論をさせていただきました。
 そうすることによって、近視眼的な意思決定の反省、例えば、一部のテレビ番組の「宿舎建替えはけしからん」とか「宿舎は廃止すべき」といった一部の国民の意見に動かされる、といった短期的なバイアスのリスクに対して、我々としてどう対応するかというのは、やはり有形・無形資産にかかわるステークホルダー、国民に加えて、そこで働いている公務員を含めた、そういった視点を入れてヘッジしようという議論もありました。ところが、現段階で庁舎とか宿舎のESG投資みたいなものはわかりにくいので、現段階では58ページのように「執務環境等にも配慮しつつ」という表現が選ばれました。
 1つお願いなんですけれども、将来、本当にドラスティックに社会といいますか企業とか組織とか建物の使い方が変わってくるようなことがあれば、そのときにはこの表現の背景にあることを少し具体化していただくような方向性を持っていただければありがたい。ワーキングチームで一部そういう議論があったということをコメントさせていただきました。
〔 小林分科会長 〕 どうぞ。
〔 野城委員 〕 今の川口委員の意見に大賛成であります。
 これは、決して今おっしゃったことは、職員1人当たりの床面積を増やせということでは必ずしもないわけでございます。やはりデジタル化が進んでいきますと、身の回りのオフィス環境、民間企業でもペーパーレス化が進んでいくと、結果的には1人当たりの面積が減っても非常にアメニティーの高い、知的生産性の高いオフィスが実現している事例は多くあります。ぜひそういった事例を、百聞は一見にしかず、御覧になっていただくといいと思います。具体的な企業名を出して恐縮ですけれども、大手町にある三菱地所の本社ではショーケースとなるオフィスをつくっていらっしゃいますので、近場ですから御覧になるとよろしいのではないかなと思います。
 使用調整につきましては、耐震についてです。耐震改修しても、必ずしも全ての地震に対して安全ではないという言い方をするとちょっと物議を醸すかもしれませんけれども、非常に大きな地震の場合は何とか人命が救えるレベルの耐震性と、やはり機能が維持できる耐震性のレベルというのは、分かれております。既に文章として書いてありますので直す必要はございませんけれども、ただ、運用上、あまり使用調整にマニアックになりますと、非常に重要な政府機能のところが、耐震改修しているからといって、ちょっとそういう意味では人命は救える程度で資産はだめになってしまうレベルのところにはいってしまうことがないように、要するに玉突きをやりすぎて、大規模地震で重要な政府機能が不全になることがないように運用上気をつけていただくとよろしいのではないかと思います。
 以上でございます。
〔 小林分科会長 〕 ほか、いかがでしょうか。どうぞ。
〔 亀坂委員 〕 これもワーキングチームでも議論させていただいたことなんですけれども、あとまた個人的なことを申し上げて申し訳ないんですけれども、昨年3月に確定申告に行こうと思って練馬東税務署に行こうと思ったときのことなんですけれども、必死でもう全部書類を用意して、もう税務署に行くぞと思って、今日しかないと思って行って、西武池袋線の江古田駅を降りたところで張り紙を見つけまして、練馬東税務署は、現在、耐震工事のため仮庁舎に移転しておりますという張り紙なんですね。
 駅の職員の人に、「え、移転してるんですか」と言ったら、同じ紙を渡してくださったんですけれども、移転先が都営大江戸線の光が丘駅または東武東上線の成増駅から徒歩18分と書いてありまして、一瞬ショックを受けて、もう確定申告やめようかなとも思ったんですけれども、すごいもう本当に締め切り締め切りの連続だったので。でも、それはやっぱり許されないだろうと、立場上も許されないだろうと思って、かなり呆然としながらも乗ってきたばかりの電車にもう一回乗って、大江戸線に乗り継いで、さらに、徒歩18分というのは、本当に荷物が重いものでしたから、もう耐えられないなと思いまして、バスで乗り継いで行ったんですけれども、利用者の利便性というのはやっぱり。こちらは税金をちゃんと払おうと思って、必死になってちゃんと確定申告しようと思ってやっぱりそういうことがあると、よく確かめなかった私にも責任があるんでしょうけれども、移転先が普段と比べて著しく不便なところだとですね。やっぱりもうちょっと税金を払う利用者の立場になって移転先とか、あるいは立地とか考えてもらえなかったのかなと、そのとき非常に思ったんですね。
 ワーキングチームの議論を踏まえて「利用者の利便性」という言葉を足してくださったみたいなんですけれども、ぜひ税金を払う立場の国民の目線とかをやっぱり重視していただきたいなと思います。
 もう一つが71ページなんですけれども、これもワーキングチームでも申し上げたことなんですけれども、あるときテレビを見ていましたら、東京オリンピック・パラリンピックが開催されるに当たって非常に困ったことがあるという特集が組まれておりまして、青年野球チームとか、いろんなスポーツのチームが活動する、練習するスペースが使えなくなって、それで、練習場所がなくなって解散したチームまであるというようなテレビ番組だったんですね。河川敷、運動施設としても使っていらっしゃるようなんですけれども、そういった困った人、まだいらっしゃると思うので、ぜひそういった需要とか吸い上げていただいて、国有財産ってやっぱりあったらよかったなとか思っていただけるような、何かこういったところが使えるということはいいことだなと国民に実感していただく機会をつくっていただいた方がいいんじゃないかなと思いました。
 以上です。
〔 小林分科会長 〕 ほか。どうぞ。
〔 山内委員 〕 すみません、時間もないので、簡単にお話しします。
 行政財産の有効利用についてなんですけれども、有効利用するために契約期間とかを延ばすというのは非常によいことだと思っていますし、そういう形で行政財産も有効利用を進めるというのはいい方法だと思います。
 それで、PFI法の第6条に民間提案というのがございますが、これは行政財産の話ですからPFIの事業とはちょっと距離があるようにも思うんですけれども、先ほどお話がありましたように、行政財産も場合によっては普通財産に転換するということでもありますし、それから、10年であれば、もしかしたらPFI的な事業もできるので、ですから、それを利用されるのがいいのかなと思いました。
 それで、自治体はかなり民間提案で行政財産といいますか公的な財産をどのように利用するかということを、意見募集とか、窓口をつくるとか、そういうことをやっています。ですので、まさに先ほど情報発信をしていろいろな逆に民間からの情報も入れるんだというお話がありましたけれども、そういったところと連携されるのは非常に効率的かなと思っております。
 以上でございます。
〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。
 では、小枝さん。
〔 小枝委員 〕 先ほどからのBCPの議論に同感です。BCP要員の方はすぐ駆けつけられるところに住めるようにして頂きたいです。一方で、働き方改革という面で、仕事の内容によっては毎日霞が関に来なくてもいいケースもあると思うんです。そういう方は、例えばもしかするとちょっと遠くに住んで1カ月に数回ぐらい来るだけでも、リモートで家で仕事ができるような、そういうようなアレンジというか、そういうことができれば、もしかすると今供給過多になっているところでも需要が生まれてくるというようなこともあるのかな、その辺のメリハリというのが大事になっていくのではないかなと思いました。
 以上です。
〔 小林分科会長 〕 いろいろありがとうございます。
 一番目立った御意見は、ステークホルダーが何を考えているか、ステークホルダーに対してどうサービスを提供するかということを重視すれば、何をプライオリティーをつけてやっていかなきゃいけないかということがわかってくるということだと思うんですが、これはもう役所も民間も同じようなことで、その中から言うと、いわゆる亀坂先生がおっしゃった利用者の立場ですか、利用者の利便性、これも一緒に考えてやるべきであるということ。それから、やはりこれは時代で、デジタル化、テレワーク、これは役所の仕事でも当然あるわけで、この辺をよく理解して、これは結構、BCPとは相反する部分があるのでね。これはまたポピュリズムで言うと、すわ一大事というときにいないのかよと、こういう話になるわけですな。しかしながら、先ほどの重大時のあれでも、いわゆる通信は1日ぐらいで回復はするであろうというような前提というかね、そういうあれも出ていますので、テレワークも、ローカルオフィス、あるいは自宅でやる部分、その辺も含めての庁舎需要のまとめというんですかね、その辺も入れてよく検討していただきたいと思います。
 それでは、本日の議論を踏まえまして、引き続き検討をお願いしたいと思います。
 次に、平成31年度の庁舎等使用調整計画についてでございます。
 資料2−1を御覧ください。
 平成31年度の庁舎等使用調整計画については、本日、財務大臣から財政制度等審議会に諮問されました。
 この諮問については、当分科会の了承が財政制度等審議会の了承ということになります。
 それでは、事務局から内容を説明願います。
〔 柴田国有財産調整課長 〕 庁舎等使用調整計画でございますが、資料2−2の表紙にありますとおり、今回、3件御説明を申し上げます。
 1枚おめくりいただきまして、1つ目が気象衛星センターということでございます。
 こちらの庁舎は、現在、気象衛星センターと、あとスパコンとか気象関係システムを運用・管理する気象庁本庁の部署などが入居しております。
 その中で、気象衛星センターが気象衛星ひまわりの運用業務を民間委託したということで、平成31年度から約1,510平米の空きスペースが生じるということになっております。
 本計画は、当該空きスペースに、現在、気象庁の大手町庁舎に入居しております東京管区気象台を移転させるというものでございます。
 なお、注にありますとおり、気象庁大手町庁舎は、平成19年の報告書におきまして、庁舎の移転・再配置によって、隣接する大手町合同庁舎第3号館と一体で跡地を捻出して有効活用を図ることとされている庁舎であるということを御参考までに申し上げさせていただきたいと思います。
 それから、2点目、2つ目の案件が大阪に所在する大阪中之島合同庁舎でございます。
 こちらの庁舎は、現在、大阪地検、大阪高検などが入居しております。
 その中で、法務総合研究所国際協力部と国連アジア極東犯罪防止研究所が東京の昭島に完成しました国際法務総合センターへ移転したことに伴いまして、約1,360平米の空きスペースが生じているということで、本計画では、当該空きスペースを活用しまして、1点目として、不足している取調室やデジタル証拠品の専用保管室を設置するため、大阪地検のスペースを拡張するとともに、2点目として、平成32年に京都で開催される国連犯罪防止刑事司法会議に向けた現地調整等を行うため新設する法務省大臣官房国際課の分室を入居させまして、新たな行政需要へ対応するというものでございます。
 なお、使用調整後におきましても約550平米の空きスペースが残りますが、そこは共用会議室等として活用していくということでございます。
 3つ目の案件が四国森林管理局庁舎で、こちらは計画の変更になります。
 平成29年、2年前の3月に、空きスペース1,200平米に高知労働局ハローワークジョブセンターはりまやと四国厚生支局高知事務所を移転させるという計画を一旦策定しておりますが、計画策定後におきまして、商店街とか公共交通機関に近くてより利便性が高いと考えられる高知地方合同庁舎という別の庁舎に約500平米の空きスペースが生じることとなったということを踏まえまして、この移転を予定しておりました高知労働局ハローワークジョブセンターはりまやにつきましては、高知地方合同庁舎へ移転させるということで、計画を変更させるというものでございます。
 なお、四国厚生支局の高知事務所につきましては、当初計画どおり移転をするということになります。
 また、注にありますとおり、残りの空きスペースの一部につきましては、高知県に貸し付けを行うといったことも含めて調整をしているところでございます。
 以上です。よろしくお願いします。
〔 小林分科会長 〕 それでは、今の3計画に関しましての御質問、御意見ございましたらどうぞ。よろしゅうございますでしょうかね。
 それでは、この平成31年度の庁舎等使用調整計画について了承したいと思います。
 御異議ございませんですので、本件に関しては国有財産分科会として了承ということにいたしたいと思います。
 引き続きまして、庁舎等使用調整計画の策定基準の見直しについて、事務局から御説明願います。
〔 柴田国有財産調整課長 〕 資料の2−3をよろしくお願いいたします。
 2ページ目ですけれども、使用調整計画の策定基準につきましては、平成19年に通達に規定をいたしまして、それから約10年余りが経過したというところでございますが、現状を見ますと、2つ目の丸にありますとおり、まず、中央省庁の調整事案につきましては、面積によらず全ての事案について計画を策定しているわけですけれども、会議室を事務室に転用するだけといったような極めて小規模な事案も含まれているといったことがございます。また、その次、地方の調整事案につきましては、庁舎の空きスペースが600平米以上の事案について計画を策定しておりますけれども、これまで約100の事案を計画策定しておりますけれども、空きスペースが1,000平米未満といった事案が半数以上占めているということで、比較的小規模なスペースへの移転事案が多く含まれているということで、こうした状況を踏まえまして、策定基準の見直しを考えてはどうかということで御提案を申し上げる次第でございます。
 次のページは、参考までに、データ的なものをお示しさせていただいておりますが、4ページ目、具体的な見直し案ですけれども、中央省庁の調整事案につきましては、今申し上げたような会議室を事務室に転用するだけといったような極めて小規模と考えられる150平米未満の事案につきましては使用調整計画の策定対象外として、今後は課とか室とかの単位以上での移転が想定される150平米以上の事案を計画の策定対象にしてはどうかと考えております。ただし、150平米未満の事案でありましても、国民の関心が高いと考えられるような事案につきましては、判断しながら使用調整計画を策定することもあるということで考えております。
 なお、今回対象外となる150平米未満の事案につきましては、理財局におきまして国有財産法上の総括権に基づく調整を行うということで、引き続き移転の必要性や使用面積の規模等の審査につきましては同様にやっていくということでございます。
 それから、5ページ目が地方事案の見直しの案でございますけれども、地方の調整事案につきましては、空きスペースが600平米以上の事案を対象に計画を策定しておりますけれども、比較的小規模な事案が多いということ。それから、これら地方官署の調整事案につきましては、基本的に地方の実情を把握している財務局において調整を行うということが効率的ではないかというようなことで、基本的には調整計画の対象外としてはどうかと考えております。ただし、比較的規模が大きく総合的な検討を要すると考えられるような、@、Aと2つ書いてございますけれども、1点目が空きスペースが2,000平米以上のような大きな場合、それから2点目が庁舎の延べ床面積に対して空きスペースが50%以上あるような場合、こうしたものにつきましては、引き続き使用調整計画を策定していってはどうかと考えております。
 なお、この見直しを行った場合には、これまで地方事案約100事案あると先ほど申し上げましたけれども、約4分の1程度が計画策定の対象として該当するという形になります。
 これも先ほどと同様に、今回の見直しによりまして策定対象外となる事案につきましては、これまでの600平米未満の事案と同様に、財務局におきまして国有財産法上の総括権に基づく調整を行って、移転の必要性や使用面積の規模等の審査はしっかり行っていくということになります。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
〔 小林分科会長 〕 今の、私はもっともだと思いますけどね。できるだけ省エネでやっていった方がいいんじゃないかと思うんですが、何か御意見ございますか。よろしゅうございますか。
 では、この方角で見直しをしていただくということで、本会としては了承ということにいたしたいと思います。
 続きまして、最後に、昨年9月から12月にかけまして、分科会及びワーキングチームで普通財産に関する検討を行っていただいたところでありますが、そのうち、所有者不明土地問題の検討状況について、事務局から御説明願います。どうぞ。
〔 明瀬国有財産業務課長 〕 国有財産業務課長の明瀬でございます。私から所有者不明土地等に関する最近の政府全体の検討状況につきまして御説明をさせていただきます。
 資料は3ということになります。
 1ページ目をおめくりください。
 こちらは、御存じのとおりかと思いますが、前回の分科会においても申し上げましたけれども、昨年のいわゆる骨太の方針2018におきまして、2018年度中に制度改正の具体的方向性を提示した上で、2020年までに必要な制度改正の実現を目指すという方向が示されたところでございまして、この問題に対応するために、昨年1月に関係閣僚会議が設置されるとともに、法務省や国交省などの関係省庁を中心に検討が行われているというところでございます。
 次のページは、先ほど申し上げた骨太の2018でございますので、説明は省略をさせていただきます。
 それから、次のページ、3ページ目でございますけれども、これは本年の2月19日に開催されました関係閣僚会議の資料における工程表ということでございます。この真ん中のところにございますけれども、「制度改正の具体的方向性を提起」ということで、国土審議会の取りまとめが2月に行われまして、また、法務省の研究会の取りまとめがこの2月に行われたということでございます。
 その詳しい内容は、4ページに検討の内容が書かれているところでございます。
 国交省におきましては、上の2つ目の○でございますけれども、所有者等の責務及び役割や土地を手放す仕組みとの関係において、所有者による利用・管理が困難で、かつ地域での利用・管理までは不要とされた土地について、一定の条件を満たす場合、国が取得するなどの論点が提示されたところでございまして、こちらにつきましては、今後、国土審議会において土地基本法等の改正に向けて検討が行われる予定となっているということでございます。
 法務省におきましては、研究会において検討が行われて、2月28日に研究報告書が公表されたところでございまして、相続登記の申請の義務でございますとか、所有者不明土地の発生を抑制する方策に関して土地所有権の放棄を認める制度の創設などの論点が提示されたところでございます。こちらにつきましては、本年2月14日に法制審議会に対して諮問が行われたところでございまして、今後検討が行われる予定。第1回は3月19日に会議が開催されているところでございます。
 詳しい内容につきましては5ページでございまして、これは国交省の説明資料でございますけれども、一番下のところ、赤枠のところでございますけれども、地域での利用・管理までは不要とされた土地について、一定の条件を満たす場合に国が取得するということが記載されているところでございまして、6ページが細かな取りまとめの文章そのものが書かれているところでございます。
 それから、次のページ、7ページが法務省における研究会の取りまとめの資料ということでございます。こちら、左側、上から2つ目のところに、太い枠で示されたところに「土地所有権の放棄」とございまして、放棄の要件、効果、帰属先機関の財政的負担、モラルハザードの防止などの論点が提示されておるところでございます。
 次のページが研究会の報告書の抜粋というところでございまして、こちらに所有権放棄の要件などが具体的に記載されているというところでございます。
 今後、所有者不明土地の問題に関しまして、国有財産行政といたしましては、まず、当面の対応といたしまして、この分科会で御議論いただきました寄附の引受けなどにつきまして、体制整備も含めて検討を進めていきたいと考えているところでございます。
 また、法務省や国交省の審議会に財務省、私もメンバーに入っておるところでございますので、所有権放棄などの政府全体の検討に参加をするとともに、政府全体の検討状況を踏まえて、さらに国有財産行政としての対応についても検討が必要なのではないかと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。
〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。
 それでは、今の説明に関しての御意見、御質問ございましたらどうぞ。よろしゅうございますか。どうぞ。
〔 亀坂委員 〕 この資料3の7ページ目の右側なんですけれども、この7ページの資料を見て思ったんですけれども、要するに民法で仕組みをつくってくださるということなんですよね。
〔 明瀬国有財産業務課長 〕 基本、そういうこともあわせて、民法でどこまで記載されるかとか、そういうことも多分議論していくことかと思いますけれども、あるいは民法の中でどう書いていくかということも多分議論されていくんだと思います。
〔 小林分科会長 〕 ほか、いかがですか。よろしゅうございますか。
 それでは、ただいまの説明、了承ということにいたしたいと思います。
 それでは、本日の議論を踏まえまして、引き続き検討を進めていただきたいと思いますが、これをもちまして財政制度等審議会第45回国有財産分科会を終了させていただきます。
 次回の日程は、事務局から御連絡させていただきます。
 なお、本日の議事録、議事要旨、資料については、会議後にインターネットに掲載いたします。記者レクについては、事務局で対応させていただきますので、御了承願います。
 それでは、本日は御多様のところ、ありがとうございました。

午後3時39分閉会

財務省の政策