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国有財産分科会(平成29年2月17日開催)議事録

財政制度等審議会 第34回国有財産分科会 議事録

平成29年2月17日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 第34回国有財産分科会 議事次第

 

平成29年2月17日(金)13:02〜14:37
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
 1.開会の辞
 

2.

財務副大臣挨拶
 3.議事
  (1)庁舎等使用調整計画等について
  (2)国家公務員宿舎削減計画のフォローアップについて
  (3)普通財産を巡る状況について
 

4.

閉会の辞

  配付資料
 資料1

平成29年2月17日付諮問文

 資料2

庁舎等使用調整計画

 (別添)

参考資料(庁舎等使用調整計画)

 資料3

国家公務員宿舎削減計画のフォローアップについて

 資料4

普通財産を巡る状況について


   出席者
 

分科会長 

 佃   和夫

           

  大塚

 財務副大臣

        

 

  佐川  

 理財局長
        委員  荒谷  裕子

 

  中尾  

 理財局次長
          佐谷  和江

 

  中村  

 理財局総務課長
          山内  弘隆

 

  冨安  

 理財局国有財産企画課長
         横溝  至

 

  橋本  

 理財局国有財産調整課長
   

  

  明瀬

 理財局国有財産業務課長
  臨時委員 緒方  瑞穂

  

  木勢

 理財局管理課長
   角  紀代恵

  

  sc

 理財局国有財産企画課
  亀坂 安紀子

  

  

 政府出資室長
    小枝  淳子

  

  丸山

 理財局国有財産調整課
   児玉  平生

  

  

 国有財産有効活用室長
  林田  晃雄 

  

  立川

 理財局国有財産調整課
   望月 久美子 

  

  

 国有財産監査室長
   持永  勇一

  

  田村

 理財局国有財産業務課
   

 

    

 国有財産審理室長

  専門委員 林   正和

 

  永井

  理財局管理課

  

  

  

 国有財産情報室長
    

  村田

   理財局国有財産企画官

午後1時02分開会

 

〔 佃分科会長 〕 ただいまから財政制度等審議会第34回国有財産分科会を開催いたします。
 委員の皆様方には、御多用のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 まず、分科会の開催にあたり、大塚財務副大臣から、御挨拶をお願いしたいと思います。

〔 大塚財務副大臣 〕 財務副大臣の大塚拓でございます。  
 委員の先生方には、佃会長をはじめ、いつも大変お世話になっておりますことを、心から感謝申し上げます。
 本日の国有財産分科会では、「庁舎等使用調整計画等」、「国家公務員宿舎削減計画のフォローアップ」及び「普通財産を巡る状況」について、御審議をいただきます。
 前回の分科会においても各委員の皆様から貴重な御意見をいただいたところでございます。前回、事務方から普通財産の現状について御説明をさせていただいております。未利用国有地が減少している中で、地域や社会のニーズに対応していく観点から、国有地をどのように活用していけばよいのか。これは時代によって少し状況も変わってきている部分もあるというふうに存じますので、そうしたことも踏まえ、普通財産の行政についてどのように展開していけばよいかということが重要な課題となっているところでございます。
 先生方からも忌憚のない御意見を賜り、ぜひ行政に活用させていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

〔 佃分科会長 〕 どうもありがとうございました。それでは、議事に入らせていただきます。
 まず初めに、庁舎等使用調整計画等についてでございます。
 また、お手元の資料1「庁舎等使用調整計画について」は、本日、財務大臣から財政制度等審議会に諮問されました。この諮問につきましては、当分科会の了承が財政制度等審議会の了承になります。
 それでは、事務局より説明願います。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 国有財産調整課長、橋本でございます。よろしくお願い申し上げます。
 資料1が諮問文でございますが、その庁舎等使用調整計画の内容につきまして、資料2に基づき御説明申し上げます。
 まず、資料2でございます。「参考」は庁舎等使用調整計画ではありませんけれど、関連いたしますのであわせて御説明申し上げます。それ以降、議案は6つございます。
 では、1ページの「参考 日本郵政本社ビルの入居官署について」でございます。日本郵政本社は、旧郵政省が使っていたビルですけれど、現在、こちらの建物に入居しております。大手町で再開発をいたしており、平成30年を目途に日本郵政本社がそちらに移転する計画でございます。その際、同じく大手町に国が保有しております再開発ビルの権利床と交換して、国でこのビルを取得することとしております。このビルは耐震改修等が必要ですので、30年に取得した後、工事等が必要となりますが、平成32年度を目途に、それ以降に国の庁舎として利活用するということで、どのような利活用の方法にするのかというのを検討してきたわけであります。現在、環境省は中央合同庁舎5号館にございます。震災後、原子力規制委員会が発足いたしましたが、こちらは5号館に入居できず、六本木ファーストビルほかに入っている現況がございます。こういった分散しているような状況にございますから、これらの分散解消ということ。それから、民間賃貸ビルを相当程度の面積借り受けておりますので、その借受料が総額で年額15億円ほどになっております。霞が関地区全体で30億円ほどの賃料を払っているわけでありますが、約半数がこちらでかかっている状況でございます。したがいまして、これらをあわせ日本郵政本社ビルに入居させることで、分散解消及び借り受け解消による国庫支出の縮減を図ってまいりたいというものでございます。
 次は2ページ、議案1号でございます。こちらは先ほど申し上げた参考と関連しているわけでございますが、環境省の民間借り受けしている部分は解消するということでございますけれど、5号館の部分は空くことになるわけでございます。その空きスペースにつきまして、現在6号館に入っております内閣府の公正取引委員会を移転させることとしたいと考えております。公正取引委員会も多くの部分は6号館に入っておりますけれど、まだ狭隘であるため、外部に会議室や倉庫を借り受けしておりますが、こちらに移転することによって借り受けの解消が図られるということでございます。
 次の3ページにお進みいただきまして、その6号館の公正取引委員会が5号館に移る関係で、またそちらのスペースが空くわけでございます。こちらにつきましては、東京地方検察庁が6号館と九段合同庁舎に分散しております。したがいまして、現在、九段合同庁舎に入居しております東京地方検察庁の一部を、公正取引委員会が移転することによって空いたスペースに移転させることで、こちらの分散が解消されます。
 以上、この3点がそれぞれ順番に移転していく形になりまして、最初の参考で申し上げました。日本郵政は平成32年度以降、公正取引委員会が33年度以降、東京地方検察庁が34年度以降と順次移る計画とさせていただいております。
 続きまして4ページ、議案第2号は、茨城県の下妻に法務合同庁舎がございます。こちらに水戸地方法務局下妻支局がございました。こちらがほかの支局との統合で別地に新営したため、空きスペースが生じました。こちらに、同じく入居官署でございました水戸地方検察庁下妻支部を拡充する形での狭隘解消と、茨城労働局の移転という形での借り受け解消を図りたいという計画でございます。
 次の5ページ、議案第3号、長岡合同庁舎でございます。こちらは北陸農政局長岡地域センターがございましたけれど、1県1つに統合するということで新潟に統合されました。したがって、630平米ほどの空きスペースが生じまして、国営の水利施設の改築をする北陸農政局信濃川左岸流域農業水利事業所を新設するということでございます。
 次の6ページ、議案第4号、清水合同庁舎でございます。かつて地方法務局登記情報等のデータのバックアップセンターを各県に置いていましたが、統合していくということで、各県ごとのバックアップセンターが順次空いてきている状況にございます。こちらにつきましては、名古屋国税局清水税務署が現在別地に単独の庁舎として土地、建物を保有しておりますが、こちらを移転させることで売却可能財産を創出していく。また、南関東防衛局地方協力本部清水募集案内所も民間の借り受けをしておりますが、こちらもあわせて移転をすることで借受料の縮減につなげてまいりたいと考えております。
 続きまして7ページの議案第5号、神戸航空衛星センター庁舎でございます。こちらはMTSATの運用センターでございましたけれど、順次運用を終了していく予定になっております。1号機は既に終了しており、2号機も近々終了する予定になっております。こちらにつきましては、国土交通省で航空管制をしている部隊を再編することで、札幌や那覇の管制部を廃止して、神戸に航空交通管制部を新設する予定になっております。MTSATの運用が順次終了し、それらにあわせて交通管制部も順次拡大していくことになりまして、MTSATの運用センターは、29年度以降順次廃止して移転していく計画になっております。
 最後の議案でございます。8ページの議案第6号、四国森林管理局庁舎でございます。こちらは国の庁舎で、高知県に四国全体を統括する森林管理局がございます。かつては8,000平米弱ほどの面積を使っておったわけですけれど、機構等の縮減に伴いまして、私どもがやらせていただいております国有財産監査の中で見出されてきた未使用部分がございます。こちらが1,200平米ほどございまして、この近傍、高知市内で国の施設で借り受けをしているところと調整いたしましたところ、高知労働局のハローワークと四国厚生支局高知事務所を移転させて、借り受け解消して借受料の縮減をする計画になっております。
 私からの説明は以上でございます。ありがとうございました。
 

〔 佃分科会長 〕 それでは、ただいまの説明につきまして御発言をお願いしたいと思います。

〔 角臨時委員 〕 質問ですけれど、霞が関の玉突きの最後の九段合同庁舎が最終的には空くということですが、そこをどうするかはまだ白紙という理解でよろしいでしょうか。  

〔 橋本国有財産調整課長 〕 委員がおっしゃられたとおり、九段に入っております地方検察庁が退去いたしますと、その分は空きスペースになります。そこについての調整は今後引き続きやってまいりたいと考えております。

〔 角臨時委員 〕 もう1点でございます。四国の高知の案件で、ハローワークジョブセンターが入るということです。私、よくわからないのですけれど、ハローワークジョブセンターというのは、多分お仕事を探していらっしゃる方がお見えになるところなので、移転によって利便性がどれくらい増すか、減るか、変わらないか、そのあたりを教えていただければと思います。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 委員がおっしゃられたとおり、現在借り受けしている高知労働局のハローワークジョブセンターはりまやは、名前のとおり、はりまや橋交差点の近傍にございます。四国の森林管理局庁舎は高知公園、高知城の隣にありますから、いわゆる人通りの多さでいえば若干の差はある可能性はあろうかと思います。しかしながら、高知城の隣で丸の内のところでありますので、そこは大きな問題はないのではないかと考えております。

〔 山内委員 〕 議案第1号、中央省庁の調整ということで、特にこの内容について反対することはないのですけれど、中央省庁の中で行政の多様化に伴う組織の増加によって使われ方が今までと変わってきている。具体的に言うと、8号館については当初計画よりも多くの数の行政主体が入って、庁舎の狭隘が進んでいる。あれは効率的にもどうかと感じており、今後の調整において担当部局として、御配慮をいただく必要があるのではないかと思っております。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 全く御指摘のとおりだと思っております。御案内のとおり、内閣府の行政というのは、そのときどきの事情でいろいろ発生してきているものでありまして、委員がおっしゃられたとおり、当初8号館を建てるときに想定していたものと、現状が大きく異なっていることは我々も認識しているところでございます。他方、行政コストの問題ですとか事情もございますので、効率的な行政の実現のためと経費節減、効率的な行政をバランスさせながらきちんとした対応を引き続きやってまいりたいと考えております。

〔 林田臨時委員 〕 御説明どうもありがとうございました。
 1ページの日本郵政本社ビルの活用などによって、借受料が15億円も解消されるというのは大変に結構なことではないかなと思います。引き続き、現存する庁舎の有効活用を進めていただきたいということです。
 質問ですけれど、御説明の中で、霞が関界隈での借り受けの総額が30億円ほどあるというお話がありましたが、残余の部分については、今後その解消の見通し、取組状況等はどのようになっているのでしょうか。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 御質問ありがとうございます。
 残余の部分は、その他の文科省等々も若干あるのですけれど、多くのところは内閣府、内閣官房の借受庁舎だと考えております。現在8号館の隣に新庁舎の予定がありまして、こちらのほうが順調に進むということであれば、こういった借り受けも相当程度解消されていくのかなと考えております。

〔 佃分科会長 〕 そのほかに御発言ないようでございますので、「庁舎等使用調整計画について」を了承したいと思いますが、御異義ございませんでしょうか。

 

〔「異議なし」の声あり〕

 

〔 佃分科会長 〕 御異議がございませんでしたので、「庁舎等使用調整計画について」は国有財産分科会として了承いたします。
 続きまして、国家公務員宿舎削減計画のフォローアップについて、事務局より報告をお願いします。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 引き続きまして、私から国家公務員宿舎削減計画のフォローアップにつきまして、資料3に基づきまして御説明申し上げたいと思います。
 まず、1ページ「「国家公務員宿舎の削減計画」等の実施状況について」で削減計画のポイントを申し上げます。総戸数21.8万戸から、28年度末までをめどに必要戸数の16.3万戸まで、5.6万戸、25.5%削減していく。全国1万超の住宅のうち約半数となる5,046住宅を廃止していく。かつ、廃止した住宅については跡地を速やかに売却することなどによって国の財政に貢献していく。それから、実施状況につきましては毎年公表するとされており、それに基づきまして今回フォローアップという形で報告させていただきます。
 次の宿舎削減等の実施状況、平成28年9月現在でございますけれど、全国の宿舎戸数約16.4万戸となってございます。削減戸数全体5.6万戸の97.2%の削減が既に9月の段階で済んでいるということでございます。現在、本年度末までの目標達成に向けて最終段階に入っている状況でございます。
 それから、宿舎の廃止総数でございます。計画策定時に廃止決定したのは5,046住宅でございましたけれど、その後の追加廃止等もございまして、既に総廃止数は5,136住宅と計画策定時の住宅数を上回っている状況にございます。
 次の2ページは、3の跡地の売却総額については約2,751億円でございます。うち、一般会計分といたしまして1,877億円となってございます。
 参考2を見ていただきたいのですけれど、平成24年度から27年度の一般会計の売払収入から宿舎の解体費用等を控除した金額が1,260億円でございまして、これらは復興財源として東日本大震災復興特別会計に既に充当されたもの、また、これから充当される見込みとなっております。
 次に4の廃止宿舎等に係る変更点、こちらも毎年このタイミングで御報告させていただいておりますけれど、宿舎削減計画で定められた廃止宿舎等のうち、さらに追加廃止するものとか、廃止になっていたけれどやはり活用するとか、行政需要の変動に伴った調整を若干させていただいており、それについての御報告でございます。このページは、該当宿舎という欄にあります一部廃止とされていた住居でございますけれど、組織改編等を理由といたしまして宿舎の全部廃止に変更したというものでございます。
 次の3ページは林野庁の森林事務所の宿舎でございます。こちらは山間部における宿舎需要ということで、他の宿舎を廃止することと入れかえる形で再活用させていただきたいと考えております。
 4ページも同様でございます。4ページの最後のところが耐震改修等を予定した宿舎であって、要するに存続する予定であった宿舎でございますけれど、定員配置の見直しに伴って廃止したという事案でございます。
 次ページ以下はこれまでに廃止した宿舎の五千数百戸の一覧となっておりますので、御参考にしていただければと思います。
 私からの説明は以上であります。

〔 佃分科会長 〕 ただいまの内容につきまして御発言をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

〔 児玉臨時委員 〕 公務員宿舎の問題は、いろいろ経緯があって今に至っているというのは承知しているのですけれど、聞くところによると、地方の国の出先機関の年齢構成が変化していて、高齢化が進み、若い人たちが少ないということですね。あと、高齢化している職員の方がかなりまとまって退職される時期がいずれ来るということで、それに伴って宿舎需要が変動することが考えられ、適確に対応する必要があると思います。その辺の運用の問題はなかなか難しいものがあると思うのですけれど、その辺についてのお考えがあればお聞かせください。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 おっしゃるような事情というのは、足元もございますし、かつてもあったりしているところであります。宿舎も、今こうやって御説明させていただいているのは全体の総戸数で申し上げますけれど、実際に設置するものとしては単身向けのもの、あるいは家族向けのものもあって、御案内のとおり、単身者は比較的宿舎に入ることが多く、特に地方になりますと、年齢が高い職員は自宅を所有している場合等々もありますので、そういった年齢構成の変動というのはおっしゃるとおり宿舎需要の変化に大きく影響を与えていると思います。したがって、我々も宿舎の提供という供給の側と家族構成を含めた需要の側は適確に把握して、それをマッチングさせるような取り組みは中長期的な視野を持ちながら進めていかなければならないと考えており、そのように日々業務運営をさせていただいております。

〔 角臨時委員 〕 国家公務員宿舎の削減計画というのは、今の方針はもうすぐ一段落するわけです。今後、宿舎についてどうするかということを考えざるを得ないと思うのですけれど、今後について進め方などが決まっていれば、教えてください。

〔 橋本国有財産調整課長 〕 現況、足元だけ申し上げますと、この計画の達成に向けて全力で取り組んでいるところでありまして、先々どういったことかということについては、今後この分科会での議論等も踏まえながら検討してまいりたいという状況でございます。

〔 緒方臨時委員 〕 今、角委員からも御質問があったとおりこの先どうするかは重要です。現在の国有財産行政というのは有効活用、最適利用ということで基本方針が定まっております。この基本方針が定まったのは平成18年の「効率性答申」のときです。それからもう10年以上経過しておりますので、今年度中に宿舎の削減計画が終了することを考えれば、今後の国有財産の有効活用、最適利用という国有財産行政の方向性について、改めてというのか、新たにというのかわかりませんけれど、この辺でしっかりその方向性を審議会で議論していただきたいと考えております。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。本件につきましてどうでしょうか。

〔 中尾理財局次長 〕 冒頭説明しました庁舎の効率的な使用でございますとか、宿舎も含めて効率的な使用、それから後ほどまた御議論を賜ります、いわゆる普通財産、国有地の売却の円滑化とか、御指摘の平成18年度に頂戴しました答申に基づいてやりながらも、宿舎削減計画は18年度にいただいた答申以降に策定した計画でもございますし、大きな災害としましては東日本大震災、それから先般の熊本地震も発生しております。平成18年度にいただいた答申に沿いながらも、応用と申しましょうか、新しい課題も出てきているのだろうと思っております。答申自体をどうするかということも含めて、よろしければ先生方から御意見を賜れれば、私どもとしても大変時宜にかなったものではないかと思っております。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。
 私も一言よろしいでしょうか。今までの方針が売却と有効利用で限定され、新たに買うという方針は何もなかったのですが、全体の計画を社会政策の一つとして考えるとすれば、当然新たに必要なものも出てくるのではないかと、次のいろいろな委員会のときには、議論の対象になり得るのではないかという気もしたものですから。いかがでございましょうか。

〔 中尾理財局次長 〕 一言補足いたしますと、例えば近年御報告、また御了承もいただいております社会福祉分野に対する貸し付けについて、今申し上げました平成18年度のいわゆる「効率性答申」では、どちらかというと売却という中で、6年ほど前からでございますけれど、定期借地をより活用していこうと。18年度にいただいた答申に反しているとは思っていないのですけれど、これも大きな事情変化だと思っており、そういうところを踏まえながら私どもとしてもいろいろ問題意識も持っておりますので、ぜひ当審議会でも御議論賜れればと思います。また、どういう形でお示しいただくか、委員の皆様方にはぜひ御示唆を頂戴できればありがたいと思っております。

〔 大塚財務副大臣 〕 基本的には、今まで財政にどのように国有財産が貢献できるか、という観点に特化した形でずっと進んできたと思いますが、保育とか介護というのが今出てきている話でありますが、それ以外にも、金勘定だけでなかなか計算しづらい、しかし公的なベネフィット、便益がある分野はいろいろあると思います。例えば立地によっては安全保障上の問題がある土地もあったりするわけでございます。こういうことも含めてどのように考えたらいいのか。財政も厳しい折ですので、そのことも含め、あるいは有効活用というときにもさまざまな手法もあると思います。単純に売ったり、自治体に渡したり、そういうやり方が今まで多かったと思いますけれど、民間の力も活用しながらやっていくスキームというものを、もっと積極的に活用できる余地があるのではないかと思いますので、そういったところもぜひ委員の先生方から専門的知見を踏まえて御意見をいただければ非常によいのではないかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

〔 佃分科会長 〕 ほかに御発言がないようでございましたら、「国家公務員宿舎削減計画のフォローアップについて」は了承したいと思いますが、いかがでございましょうか。

 

〔「異議なし」の声あり〕

 

〔 佃分科会長 〕 それでは、御異議がございませんでしたので、「国家公務員宿舎削減計画のフォローアップについて」は国有財産分科会として了承いたします。
 続きまして、「普通財産を巡る状況について」事務局よりお願いいたします。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 国有財産業務課長の明瀬でございます。私から「普通財産を巡る状況について」説明させていただきます。
 まず、私がこのような説明をさせていただきます理由を2点申し上げさせていただきます。1点目は、先ほど国有財産調整課長から話がありましたとおり、宿舎の削減計画で定められました期限がこの3月に到来することになります。現在、宿舎の削減計画により創出されました宿舎跡地を中心といたしまして、介護や保育など社会福祉分野などについて国有財産の有効活用を積極的に進めまして地域に貢献をしてきましたが、今後、有効活用可能な未利用国有地の供給というのは大きく減少することが想定されます。そういう中で貴重な国有財産について、地域、社会のニーズに応え、最大限に国有財産の有効活用を図っていく必要があるのではないかということでございます。
 それから、2点目でございますけれど、人口減少が進む中で、空き家問題でございますとか、所有者不明の土地など不動産に関する課題が顕在化してきております。これらの課題につきましては、国土交通省を中心といたしましてさまざまな対応が行われておりますけれど、一方、民法上、相続人不存在の場合には相続財産は、所定の手続を得て国庫に帰属することになりますので、寄附の引き受けも含めまして、国有財産行政においてどのような対応が必要になるのかといった問題意識を持っているところでございます。
 今後の普通財産行政を考える上で、今申し上げたような問題意識につきましてどのように展開していくのか。こうした観点から御議論をいただければと考えているところでございます。
 それでは、資料に沿って御説明をさせていただきます。
 資料4の1ページは普通財産の管理処分に関する国有財産法の規定でございまして、普通財産は基本的に財務大臣が所管し、適切な方法で管理処分を行っており、具体的な手続きは通達などで示されているところでございます。
 続いて、2ページの国有地の管理処分の基本方針の変遷でございます。社会経済情勢の変化に伴いまして国有地の果たす役割も変化しており、それに伴って国有地の管理処分の基本方針も変化しているところでございます。既に先ほどから御意見等をいただいておりますけれど、直近では、平成18年1月にいわゆる「効率性答申」というのが出されております。10年前この答申が出された状況を申し上げますと、当時、庁舎や宿舎の行政財産について民間利用に向けた規制緩和が求められたり、国有財産の有効活用が求められていたときでございます。また、耐震基準を満たしていない宿舎がかなりあったとか、売却促進もずっと続けていたのですが、さらに相当残っている売却困難財産の売却の工夫をするとか、そのような課題がありました。一方、当時、財政構造改革を進めることが喫緊の課題となっておりましたので、この答申を踏まえて、庁舎等の有効活用や国有財産の売却促進などの効率性を一層重視した国有財産行政に転換をしたところでございます。
 この答申のその後の状況を少し申し上げますと、先ほども少しお話がございましたけれど、宿舎の削減計画の策定があったり、東日本大震災や熊本の地震がありまして、その対応や、また、新成長戦略を踏まえて社会福祉分野で定期借地権を利用した貸付けなどを開始しているところでございます。現在も引き続き財政に貢献するとともに、管理処分の多様化を図りまして、介護、保育などの地域社会の課題に対応した国有地の有効活用を進めている状況にあります。
 3ページから少し未利用地の状況を説明させていただきます。未利用地のストックでございますけれど、平成10年、11年には2兆円近くあったものが、売却を積極的に進めた結果、平成27年度末では約4,500億円になっているということでございます。足元、先ほど申し上げました廃止宿舎の引き受けで若干増えている感じもありますけれど、今後は減少していくと見込んでいるところでございます。
 4ページは土地の売払代金の推移でございます。特に物納財産の処理促進を積極的に進めたことがございまして、平成15年、16年のころは4,000億円近い土地売払代で財政に貢献していたところでございますけれど、直近で例えば平成29年の政府予算案では1,000億円を切るような状況になっているところでございます。
 続きまして、5ページでございます。物納財産、不動産を引受けることで財産が増えていた時期もございまして、平成7年、8年のころはかなりの引受けをしていたところでございますけれど、こちらも大きく数字としては下がってきており、直近でも非常に少ない状況でございます。相続税の基礎控除額の引下げが行われまして、27年から相続税総額自体は若干増加しているところでございますけれど、相続税対策が進んだり、相続人が少額の相続財産に対して金銭一括納付をするなどの動きがございまして、物納件数は今後も大きく増えないのではないかと考えているところでございます。
 6ページ以降は地価の動向について簡単に説明させていただきます。御案内のとおりかと思いますけれど、全国的には平成4年あたりからずっとマイナスが続いているところでございまして、下のグラフを見ますと、三大都市圏と地方の対比でございますと、中核都市を除く地方の地価変動率はマイナスが続いている状況でございます。
 それから、7ページは、都道府県ごとの住宅地の地価の動向でございます。被災地、それから東京や愛知、沖縄以外は前年比でマイナスが続いている状況でございます。
 さらに、我々が今後の国有財産行政を考える上での一つの問題かと思いますけれど、今後の人口減少の想定も資料としてつけさせていただいております。今の出生率が続けば2050年で1億人を切り、2100年では5,000万人を割り込むように見込まれているところでございます。
 それから、9ページは地域ごとの人口減少の状況でございまして、2010年と2050年の比較をしたものでございます。右上のグラフを見ていただきますと、人口が半分以下になる地点が現在の居住地域の6割以上になるところでございます。特に、右の下のグラフになりますけれど、人口規模の小さい市町村ほど人口減少率が高くなる傾向がございます。国有地を含めまして、土地の需要はより一層減退することが予想されているところでございます。
 次に、国有財産の有効活用について申し上げます。
 11ページは、売却と定期借地の数字でございます。28年11月末までの実績で、売却は122件、定期借地は68件となっておりますが、協議中というところを見ていただきますと、介護などの数字もかなり増えてきており、財務局から自治体に対して国有地の情報提供をしていることが数字につながっているのではないかと考えているところでございます。
 次の12ページは、国有財産の利用に関して今後考えられる公的なニーズの例を挙げていますが、今私どもが行っているわけではありません。現在、私どもは介護や保育向けの有効活用を進めているところですが、社会福祉分野以外に地域や社会のニーズとしてどのようなものが考えられるのかということで、地方公共団体の事例を参考にしたものでございます。各世代に分けますと、例えば若年層であれば保育所プラス若者向けの集合住宅や小児科などの医療施設の複合施設などが考えられます。一方、年配向けの地域でございましたら、例えば介護施設やサービス付き高齢者向け住宅、医療施設などの併設、もしくは複合施設などが考えられると思います。また、国の政策との関連づけであればコンパクトシティということで、地方都市の中心市街地では主に地元住民向けの商業施設に公共施設や地域医療施設など、また住居系の施設を複合施設として整備するなり、あとはまちの賑わい創出のために、公共施設にプラスした商業施設、文化交流施設などが考えられるというようなことでございます。
 13ページは、地区計画活用型・二段階一般競争入札の流れ、実績でございます。今申し上げたような、例えば地方公共団体でまちづくりを考えた場合に、まちづくりに配慮しながら民間の知見を反映させる方法といたしまして、地区計画活用型・二段階一般競争入札があるところでございます。地区計画活用型は、国有地を含みます一定の区域を対象にして地区計画を定めて入札を行うものでございます。また、二段階一般競争入札は、土地の有効利用を促すための開発条件を設定して入札を行い、土地利用等の企画提案を求めた上で、この審査を通過した者により入札で行う方式でございます。実績は28年では、例えば二段階では2案件実施中でございまして、徐々に案件としては出てきているところでございます。
 次の14ページ、15ページでございますけれど、これは本分科会における国有財産有効活用に関する最近の主な御意見をピックアップさせていただきました。売却から有効活用への流れについての御意見をいただいたものでございまして、例えば19回では、土地を売却すればよいという時代ではない。国有財産を売却するのみではなく有効活用するという御意見でございますとか、22回では、一等地にある土地を売却するともう一度入手することは困難である。貸し付けを積極的に進めていただきたいとか、30回では、介護以外にも国有地の活用を検討できないか、売却よりも利活用できないか。また、次のページ、33回、前回でございますけれど、貴重な国有地を売却するだけでなく、こうした開発によって生かすものは大変結構であるという御意見がございました。こうした御意見を踏まえ、先ほどの12ページや13ページの取り組みを進めることができないか、ということを検討課題として考えているところでございます。
 続きまして、売残財産でございますとか、相続人不存在の相続財産の状況などについて申し上げさせていただきます。
 17ページは、国有財産の管理処分に関する取り組み状況でございます。国有財産の売却に当たりまして、地方公共団体に取得等の要望を確認するところでございますが、要望がなければ一般競争入札をかけているところでございますけれど、現実には複数回入札をかけても売却できない財産、売残財産なども存在いたします。また、無道路地など単独で利用することができないような土地でございますとか、崖地、山林など、なかなか処分できないような利用困難財産も実際に存在いたします。このような財産については、売却までの間、国が管理をすることになりまして、草刈りや不法投棄防止などのための巡回等の管理コストが発生するところでございます。
 現在の取組みといたしましては、売残財産については、再び入札を行うだけでなく、貸付けを行ったり、売却に至るまでの間の管理コストを抑制する対応、取組みをしております。一方で、利用困難財産につきましては、中長期的に適正な管理を行いながら、隣地の土地所有者などへの買受勧奨を行って、処分できるものは処分している状況にございます。
 一方、18ページでございます。一般競争入札の落札率の状況でございまして、ここのところ落札率は5割以下と、売残財産が増えている状況になっており、23年と27年を比較しますと落札率は若干上昇しておりますが、これは宿舎の跡地を引受けた影響で、未利用国有地のまとまった供給があったため、かなり札を入れてくださる方が多い状況でございますが、宿舎の跡地が供給できないことになればさらに下がって、売残り財産がさらに増えていくような状況になるのではないかと考えているところでございます。
 19ページが売残り財産の状況でございます。1,000件程度ストックとして今ございまして、金額は若干減ってきております。大きな財産は何回か入札すれば売れているものもございますけれど、ストックとすれば1,000件程度ある状況でございます。
 20ページが売残財産にはどういうものがあるかということを示したものでございます。一つ目は立地です。これは別荘地ですが、かなり建築制限が厳しくて、かつ、別荘地にあるので別荘の管理費の負担が必要だということで、7回ほど入札をしているのですけれど、応札者がいない状況でございます。二つ目は、形状に問題がある土地です。ちょうど旗ざおのような形をしていまして、そもそも隣接している道路の幅が1.1メートルしかない。車も通れない状況で、中には建物が建っているのですが、建て替えができない状況にございます。三つ目は、土地の瑕疵の問題と書いてありますけれど、敷地全体がため池の状況になっており、土地を利用するためには造成が必要になります。また、接面道路が建築基準法の適用外ですので、これも3回ほど入札していますけれど、応札には至っていないということでございます。
 21ページは、利用困難財産の状況でございます。こちらは、さらに無道路地など、単独で利用できないような土地や崖地、山林などを国で管理しているものがございます。こちらも件数はやや右肩上がりになってございます。ストックの金額につきましては、基本的にこのぐらいの数字で、たまに公共事業の用地になったり、隣地の土地所有者が買ったりする例がございます。また、台帳価格を毎年改定していますので、それで下がっているところもございます。
 次の22ページでございますけれど、財産の売却促進や管理コスト縮減のための主な取り組みで、売却促進につきましては、最低売却価格を公表するようにいたしまして、割と参加しやすいような工夫をいたしますとか、例えば地下埋設物でございますとか、境界が確定していないものは明示いたしまして売却するようなこともやっております。また、情報提供も積極的にやっているところでございます。
 一方、管理コストにつきましては、国有地の草刈りとか巡回等の管理費については、平成26年度から包括的な外部委託を実施いたしまして、総合評価方式で入札をすることによってコストがかなり削減されてきている状況でございます。また、売れるまでの間の一時貸し付けを積極的に実施しています。管理委託という制度もございまして、例えば地方公共団体に対して、児童の遊び場でございますとか、緊急時避難場所のオープンスペースなどの用途で地方公共団体に管理委託をお願いしている事例もございます。特に管理委託につきましては、現場の財務局管財部も限られた人員の中で国有財産の管理処分を担っており、より効率的に不動産の管理を行うためにも有効な取り組みではないかと考えているところでございます。
 次の23ページでございますが、不動産が国庫帰属をする場合でございまして、2つのパターンに分けられるかと思います。無主の不動産につきまして、所有者のない不動産は国庫に帰属するとされていまして、誰にも管理・登記されていない離島や、海底隆起した土地などがございます。2番目の相続人不存在の場合は、利害関係者からの家庭裁判所への申し立てに基づいて選任された相続財産管理人が相続財産を管理いたしまして、一定の手続きを経た後、金銭や不動産などの相続財産は国庫に帰属することになっております。不動産については、国庫に帰属した後に、私どもで管理している財産もございます。
 24ページは、そういう財産がどのくらいあるかということでございます。相続人不存在の相続財産の国庫帰属の状況でございますけれど、最近、件数は30件台でございまして、年間で6,500万円ほどの財産を引き受けているところでございます。
 25ページは相続財産管理人の選任数などの状況でございます。相続人が不存在になる要因の1つである相続放棄の件数でございますとか、相続財産管理人の件数、国庫帰属した金銭の額を裁判所の統計から整理したものでございます。放棄の件数は年々増加もしておりますし、相続財産管理人の件数も増加し、国庫納付につきましては、不動産を金銭に換価したものも含めてございますけれど、金銭の額は直近では420億円ほどになっているところでございます。
 それから、26ページは所有者不明の土地に関する状況でございます。民有地におきましては所有者不明の土地、また所有者の所在の把握が難しいような土地が増加しておりまして、土地取引の支障とか国土の荒廃につながるということで課題になっております。このために国土交通省において検討会が開催されまして、昨年3月に所有者の存在把握のためのノウハウなどをまとめたガイドラインがとりまとめられております。ただ、こうした土地の中には、先ほど申し上げましたけれど、相続人不存在として最終的に国庫帰属するものも一定数あるのではないかと考えているところでございます。
 最後に27ページでございます。これは不動産の国への寄附でございます。基本的に私どもは、行政目的、例えば国立公園内などの民有地について、環境保全などの観点から行政財産として寄附を受けることなどはございますけれど、行政目的以外の寄附については受けてございません。これは、所有者のモラルハザード、いざとなれば国に寄附すればいいということで通常の管理もしなくなってしまうことがあろうかと思います。また、維持管理コストの増大が考えられます。結果的に私どもで財産価値が乏しい不動産を維持管理していくことになると国民負担が増大する可能性があるところでございます。そして、財産価値の乏しい土地につきまして、国が管理に多額の経済費用ないし責任の負担を余儀なくされることなどを理由として、山林の所有権を放棄した者について、権利の濫用である、公序良俗違反、ということで無効にした判決が昨年末にあったところでございます。
 一方、寄附につきましては、相当な財産的な価値があるような不動産であれば、モラルハザードや維持管理コストの問題は生じないのではないかと考えているところでございます。冒頭申し上げましたけれど、民法上、相続人不存在の場合には相続財産は国庫に帰属することになりますので、中長期的な課題といたしまして、人口減少や社会経済の変化に伴いまして、国有財産行政においても中長期的な課題といたしまして、寄附も含めてどのような対応が必要になるのかという問題意識を持っているところでございます。
 私からの説明は以上でございます。

〔 佃分科会長 〕 ただいまの説明の内容につきまして御発言をお願いしたいと思います。

〔 亀坂臨時委員 〕 国有財産については、最近は介護や保育あるいは災害対応とかで有効活用を進めていただいているのは私も十分認識していて、すごくいいことではないかと思うのですけれど、平成18年の「効率性答申」で示された内容がその後どのように行政サイドで検討されて進められてきたかということになりますと、委員の経験がまだ年数的にも浅いので十分わかっていない部分があって、そういったことを御説明いただく機会や、あるいはその中で出てきた検討課題などを教えていただくような機会などをいただけると大変ありがたいです。ぜひそういった機会を設けていただければありがたいと思います。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 御意見、どうもありがとうございます。
 最初に、私のほうから「効率性答申」がどのようなものであったか簡単に御説明させていただきましたので、「効率性答申」で示された内容がその後どのように進展してきているのか、また、どういうところに新しい検討課題が出てきたのかなどにつきましては、機会がございましたら、整理いたしまして御説明させていただければと考えているところでございます。

〔 荒谷委員 〕 13ページでは、地区計画活用型と二段階一般競争入札をされているとのことですが、件数が非常に少なくて、だんだん減っている傾向にあるような気がいたします。しかも二段階一般競争入札はゼロということですが、その理由を教えていただけますでしょうか。
 これを見ておりますと、あまりにも手続が煩雑過ぎる気がいたします。有効活用するのであれば、特に保育・介護の問題は喫緊の課題ですので、先ほど副大臣もおっしゃっておられましたけれど、民間の知見をもっと積極的に取り入れて手続を簡略化するような方向でスピーディーに進めていったほうがよいのではないかという気がいたしております。これは意見と質問です。よろしくお願いいたします。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 どうもありがとうございます。
 地区計画活用型につきましては、地方公共団体で都市計画審議会などを経てかなり議論した形で進めていくことになりますので、適地、かなり大規模な土地も必要でございますし、地方公共団体と調整しながらとなったときに、地方公共団体のほうもその手続について少し後ろ向きになるようなところもございます。そのためになかなか進んでいないこともございます。
 また、二段階は今年2件やっているところでございますけれど、これは地方公共団体で地域のマスタープランと合ったような形の意見、跡地活用方針などを出していただきながらやっていくところでございまして、なかなかそれに合うような適地もないこともあって、件数がなかなか伸びていないことかと思います。これにつきましては、先ほどお話がございましたけれど、介護、保育などの整備をするときに、地方公共団体と話をする中で、こういう利用をしてみたいとか御意見がありましたら財務局と協調しながらやっていきたいと考えているところでございます。また、もっと活用できるような方策というのを少し考えたいと思っております。

〔 荒谷委員 〕 追加でお伺いしたいのですが、地方公共団体を間に必ず入れなくてはいけないのでしょうか。そこがよくわからないのですが。ストレートに民間の知見を入れてしまったほうがスピーディーに進むのではないかという気がするのですが、そのあたりを教えていただければと思います。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 基本的に地域の整備計画自体は地方公共団体が考えているところでございますので、今のところ地方公共団体と協調しながらやっていくところが原則でございますが、地方公共団体の中には、民間の意見を聞きながらやっているような例もあるやに聞いてございますので、そのあたりも勉強してみたいとは思います。

〔 山内委員 〕 アイデアレベルなので実際のところはわからないですけれど、PFI法の民間提案の条項がありますよね。ああいうのをうまく使われると、今おっしゃったように、自治体を間にいれずにというのもあり得ると思います。もともとPFI法は、対象施設について公共のものと限定して列記してあるので、その意味での限界があるというのはそうなのですけれど、民間のほうから見て、それで事業になりそうなところ、というのは行政が持っていないいろいろの知見があると思うので、それをうまく使われるやり方があるのかなと思いました。

〔 緒方臨時委員 〕 関連して質問です。12ページに新しい公的なニーズが書かれてあります。今までは保育所、介護施設の単独利用がほとんどで、保育所と集合住宅とか、介護施設とサービス付き高齢者向け住宅とか、このような複合施設には国有地の定期借地の活用はなかったので、これからはこれを進めていこうということだろうと思います。これは大賛成です。
 このときに、先ほどから荒谷先生もおっしゃられておりますように、定期借地の相手方というのは地方公共団体や公益法人に限るということになると、案件も少なく限定されるので、民間業者の参入も考えて、民間の知見やノウハウも入れるように検討していただきたいと思います。その方法としてはPFIもあるのかもしれませんけれど、これからは定期借地の相手方や利用方法を限定しないで、もっと柔軟な対応をしていけば、国民にも広く国有財産の有効活用が知れ渡っていくのではないかと考えます。
 もう1つよろしいですか。18ページの一般競争入札の落札率の状況ですが、5割以下とという説明ですが、5割以下というよりは実際は4割ですね。無道路地や崖地などの処分困難な財産が入っているから低い落札率なのでしょうが、処分困難な財産は一般競争入札してもいつまでも処分できないわけですので、いつまでも競争入札だけを採用していいものかどうか、と思います。
 参考までに、裁判所の競売の落札率は、悪くても8割、東京地裁では9割を超えていますので、それに比べたら半分以下です。一般競争入札のやり方についても、見直しをする、他の手法も検討するというのはいかがでしょうか。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 先ほどの落札率の話でございますけれど、以前、平成15年度ごろは全国でも6割以上売れておりました。さらに都市部であれば、一時期は本当に出せば売れるような状況もあったわけでございますけれど、やはり平成19年、20年、リーマン・ショックの後、全国的に23%ぐらいまで落ち込んでいきました。先ほど申し上げました宿舎跡地の部分が出てきましたので少し上向きになりましたが、売残財産は、先ほど何回か、別荘地は7回かけているところでございます。売残財産も含めた形でもう1回入札をすると価格が調整できるようなこともございますので、入札を数度繰り返しながら行っているところでございます。それで落札率が全体としてこのぐらいになっているところでございますけれど、何か工夫できることがないか少し勉強してみたいとは思っております。

〔 望月臨時委員 〕 これからの国有財産の有効活用の方向性の中で、さらに有効活用を進めていくときに2つ観点が必要かと思います。
 この報告の中にすでに含まれていますが、1つ目としては、現下で必要になっている保育や介護の施設に対して即応えられるように、いろいろ努力もして成果も上げてきている。しかし今後は人口減少社会の中で、地方創生という大きい課題が目の前に迫ってくる。そのときに活用だけではなくて、国土管理という面で何を考えていかなくてはいけないのか。領域的にも時間軸的にも中長期的に見ていかなければいけないことがあると思いますので、今後ニーズが高まってくる地方の問題などに関して、今これが必要だからということにあまりとらわれないで中長期的な視点で考えていく必要があると思う。
 もう1つは、いろいろ活用案が出てきても、実際に進められなければいけない。これは毎回申し上げているところですけれど、今回、介護や保育のことをなし遂げてきたのも、財務省の皆さんの現場主義みたいなところで、地方へ行ってそこでニーズを捉えて活用させていく。現場主義に非常に意義があると思います。そういった点での開発だけではなくて、今後起こってくるまちづくりとか地方創生みたいなところでも、現場主義が活かされないといけない。財務省としては、例えばまちづくりで単なる地主でいるということじゃなくて、プロジェクトの事業者として参画して、そこの中で事業の継続性とか、その地域に便益をどれだけ返していけるかという、事業の継続性、意義を問うなど、今までの立場を少し変えた形でのプロジェクトへの関与をしていかないと、生きた形の活用にならないと思うんですね。
 今、盛んにPFIとかいろいろな形で出てきているので、今までの枠にとらわれないで、恐れず、領域をお互いに侵すようなつもりで進まれることが必要ではないかと感じていますので、ぜひ今後も進めていかれたらいいのではないかと期待しています。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。今の御意見に対してありますか。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 最初の観点につきまして、喫緊の課題と中長期的な課題というのはあろうかと思いますので、そういうことも私どもも勉強させていただきたいと思いますし、この分科会でも御議論いただければと考えているところでございます。
 我々の関与の仕方は、今までは財政貢献という形で、売却してしまうと、売払うまでの準備段階では私どもも関与しながら対応してきたところでございますけれど、例えばこれから有効活用という形で進んでいけば、私どもはずっと地主という立場におるわけでございますし、そういう点もあるのかなと考えているところでございます。

〔 佐谷委員 〕 国有地の有効活用で考えますと、1つは、市街地の中のある程度まとまった土地なので、地方公共団体を交えて、基盤整備や都市再生ができることがあると思いますので、ある程度時間をかけて活用の方法を考えることがあると思っています。
 もう1つが、環境についてどう捉えていくか財務省としても考えていただけないかと思っています。例えば国連などが責任不動産投資みたいなことで、政府などがやる場合は環境に対して責任を負うようなことを考えてきていて、国土交通省でも環境不動産という考え方で、環境性能が良質な不動産の普及を一生懸命やっているところです。国有地を高く売るだけではない。そういう観点でどう関わっていくかも非常に重要かなと思います。
 もう1つは、都市再生みたいなことでいうと、先ほども社会福祉法人までには借受人が広がってきたところですが、地方でいうと、NPO法人みたいなところも国有地を活用する相手方として、プレーヤーとしてそこまで広げていって、いろいろなプレーヤーが国有地を使って都市再生ができるような構造になっていくといいのかなと思っています。

〔 角臨時委員 〕 まず、物事の進め方を確認したいのですが、前の答申は、とにかく売って財政貢献がまず最初ということだったのですが、最近のここでの議論は、売ればいいというものではなく、国が持っていてどう有効活用するかという方向に変わってきています。そこで、答申を書きかえるという言い方は変ですけれど、諮問をいただいてもう一回答申をきちんと書かなければいけないのかという確認です。
 次はコメントですが、国有地をどうするかというときに、国有地という言葉にもいろいろな種類のものがあると思います。類型化していくとコウモリ問題になってとんでもないことになる。でも、大きく言うと、例えば市街地の大規模な土地や、場所は良いがそんなに大規模でなく、保育所とか老人介護施設にちょうどいい大きさの土地などの利活用できる財産をどうするかという話がある。他方で、国土がだんだん荒れていくと、先ほどの相続人不存在の土地もそうですが、利活用できる可能性のない財産の2つがあると思います。利活用できる財産と、利活用できる可能性のない財産、このように種類が違うと、議論もかなりタイプが違うと思います。それから、利活用ができる土地の場合ですと、私もステークホルダーというか、プレーヤーはなるべくバリアをかけないほうが良いと思いますが、国有財産というのは国民の共通の財産、まして不動産というのは本当に限られたものですから、アカウンタビリティとかフェアネスとか、そういうことがちゃんと確保できるようなプレーヤーに限るという言い方は変ですけれど、そういう形はきちんと確保しないとまずいのではないかと思います。

〔 小枝臨時委員 〕 1点質問です。所有者のない不動産が国に帰属する場合のお話がありましたが、資産価値が乏しい土地が国に帰属してしまうと管理コストが高くなって財政負担が懸念されます。こういった不動産が帰属するというのは昔から普通にあった現象なのかもしれませんが、先ほどお話があった高齢化や人口減少を背景に、今後増加する傾向にあるのでしょうか。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。今の御意見に対して、よろしいですか。

〔 中尾理財局次長 〕 角委員をはじめ皆様から御指摘いただいている平成18年度の「効率性答申」が何度も出てまいりましたが、私どもと審議会との関係で申し上げますと、財務大臣から諮問を申し上げて答申をいただくやり方とか、庁舎の使用調整は諮問させていただいて御了承いただいている、それから、多い例としては、私ども事務方から説明した内容について御了承いただいている、などいろいろなやり方があると思っております。
 亀坂委員から、10年前の答申以降、どんな状況に変化が出て何が課題なのかという御指摘もございました。私どもで改めてそこを整理いたしまして、諮問して答申をまとめていただくようなやり方がいいのか、また違うやり方がいいのか。大塚副大臣を含め省内で御相談させていただきながら検討させていただければと考えております。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 御質問いただきました所有者がいない、相続人がいない財産についてですけれど、件数自体は、先ほど申し上げましたけれど、年間30件ぐらいになっている。最終的に国に帰属する件数はそれほど変わってはいないですけれど、実際に今、資料の26ページに、例えば土地の保有や管理に関する関心の低下とか負担感があって相続登記が行われない土地が増加している問題もございます。資料の25ページをみると、相続財産の管理人の選任数とか、相続財産の国庫帰属は右肩上がりで増えております。金額自体も、国庫帰属の金銭も含めた金額は420億円という形で右肩上がりにはなっている。ただ、最終的に国に帰属する、つまり不動産として帰属するものについては、24ページにありますように年間30件ぐらいで、財産の価値が高いときには3億円ぐらいのときもございますけれど、1億円弱ぐらいで推移しているのが現状でございます。

〔 冨安国有財産企画課長 〕 角委員からお話がありましたように、国有地といってもさまざまでございますので、確かにそこは財務局がある程度この土地をどうするか、というのは考えなければいけないと思いますけれど、やはり地域に役立つような土地、それから純粋に管理だけするような土地。ただ、今のお話にもありましたように両面があると思います。相続人がなかなかいない、あるいは所有者不明で、最終的に手続を経て国庫に帰属する土地も増えていくと思いますので、そういった土地についてどういう管理の仕方をしていくのか等々も議論になると思います。あるいは、限られた有効な土地について、利用可能性の高い土地についてどういうふうに活用していくのかということも考えていかなければいけないということで、まさにおっしゃいますように、その土地に応じた今後の利用なり管理を考えていくのはそのとおりだと思っております。

〔 林田臨時委員 〕 コメントと質問をさせていただきます。
 国有財産の有効活用に関して、社会福祉分野において定期借地権などを使って着実に実績を積み重ねているのは大変結構だなと思っております。
 ただ、仄聞するところによりますと、財務省から自治体へ情報提供する物件というのは割と大規模なものが多くて、細かなものまでなかなか行っていないというような話も聞いておりますので、そのあたりはきめ細かく情報発信をしていただけたらいいのかなと感じています。
 それから、介護などもそうですけれど、福祉施設は採算がとれるかどうか考えるときに地代が非常に大きなファクターになっているという話も聞きました。財務省のほうで地代の減免措置のようなものもやっていると承知しておりますけれど、そうした措置の活用状況なども見ながら、より一層配慮することができるのかどうか検討していただけたらという希望を持っています。
 最後に質問ですけれど、資料の12ページ、今後考えられる公的なニーズの例に、通達上、現在は定期借地の対象を介護、保育に限定していることもあって、活用実績はないという説明がありますが、この通達を今後見直して活用できるようにしていくという趣旨でここに御紹介があるのかどうか。通達自体がどういうものかわからないのですが、何か事情があるのかどうか。そのあたりをちょっと教えていただけたらと思います。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 まず、地方公共団体の情報提供についてでございます。基本的には面積にかかわりなく提供させていただいているところでございます。さらに、保育につきましては、昨年6月以降、今まで1,000平米以下のかなり小規模なものも提示させていただいておりますけれど、そういう御意見があるということであれば、さらに財務局とは連携して対応したいと思っております。
 それから、地代の減額の話でございますけれど、これは平成27年11月にこちらで議論いただいた中で、介護施設という特に初期負担が高いような施設について、しかも土地が高いところに限定して行っているところでございます。減額の制度によって、都内でも定期借地で介護施設が今ちょうど出てきているところでございますので、こういう状況の中で今のものをしっかりと地方公共団体などに説明していきたいと考えているところでございます。
 それから、通達の件でございます。ちょうど新成長戦略に伴いまして、定期借地を新たにやるというときに、社会福祉分野に限定した形で通達をつくりました。当初は地方公共団体だけだったのを社会福祉法人などにも広げたりしているところでございますので、今そういう状況にあるということを書かせていただいたところでございます。

〔 持永臨時委員 〕 今、各委員の方々、それから理財局次長のほうから、今後方針の見直しというお話をいただいたのですけれど、お話を聞く中で1つだけ気づいたことがございます。これまで時代時代の要請、経済状況にあわせていろいろ方針を見直してこられて、そのこと自体は間違っていなかったと思います。ただ、残高ストックとして考えるときに、従来の非常に大規模、効率性が高いような土地から、それ以外のものもまざってしまったという話です。先ほど民間の知見というお話がありましたけれど、実はそれほど変わりません。
 なぜこれを言わないといけないかといいますと、例えばバブルが崩壊した後、実は素晴らしい土地等も含めて外資系ファンドに持っていかれました。そのとき彼らはパッケージングとファイナンスをやっていました。当然REIT等は非常に収益性が高く、かつ、REITの市場でキャピタルゲインが得られるような土地を選んでやります。ところが、現況はそういう土地だけではなくて非常に難しい土地も入ってくる。ですから、それを国の立場でやるのか、それともパッケージング化して商品化するのか。
 ただ、その前に、そもそもこの場は非常に高い理念で有効活用、適正利用を考えておられます。ですから、その意味では新しい方針を定められる中で、峻別して、結果をどのように流動化、要はお金にかえていくのかということであれば、今の皆様のお考え、理念的なもの、いろいろな有効活用のアイデア等も踏まえて、方程式の要素が明らかになっているような気がしました。そこをうまく使えば、皆様の有効活用、適正利用等を踏まえて、さらには財源のことも考えながら、次の分科会のお考えについてアイデアが出せるのではないかと思った次第です。

〔 佃分科会長 〕 ほかに御意見ございますか。
 それでは、以上で本日予定しておりました議事は全て終了とさせていただきたいと思います。なお、記者レクの実施及び会議資料等の公開につきましては従来どおり取り扱わせていただきます。
 これをもちまして財政制度等審議会第34回国有財産分科会を終了いたします。本日は大変御多用のところ御出席いただきまして、ありがとうございました。

午後2時37分閉会

財務省の政策