現在位置 : トップページ > 財務省について > 審議会・研究会等 > 財政制度等審議会 > 財政制度等審議会国有財産分科会 > 国有財産分科会 議事要旨等 > 議事録 > 国有財産分科会(平成29年12月11日開催)議事録

国有財産分科会(平成29年12月11日開催)議事録

 

財政制度等審議会 第37回国有財産分科会 議事録

平成29年12月11日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 第37回国有財産分科会 議事次第

 

平成29年12月11日(月)13:32〜15:09
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
 1.開会の辞
 

2.

財務大臣挨拶
 3.議事
  (1)諮問・付託事項
  

   ・報告
   ・説明
   ・検討の進め方

(2)国有財産行政の最近のトピックス
(3)国家公務員宿舎使用料引上げの概要
  (4)株主議決権行使について
 

4.

閉会の辞

 配付資料
    資料1

諮問・付託事項

    資料2

会計検査院の検査結果

    資料3

国有財産管理処分手続きに関する見直し

   資料4  

最近の国有財産行政を巡る状況と課題

   資料5

財政制度等審議会国有財産分科会ワーキングチームの設置について

    資料6

財政制度等審議会国有財産分科会ワーキングチーム名簿

   資料7

国有財産行政の最近のトピックス

   資料8

国家公務員宿舎使用料引上げの概要

   資料9

株主議決権行使について


  出席者

               委員

  亀坂 安紀子 

 

 

 

   川口 有一郎

 

 

           小林 健 

 

    

   佐谷  和江

 

 

   横溝 至

 

 

 

 

 

 
                    臨時委員      緒方 瑞穂

 

   

 
           角 紀代恵

 

  

 
          小枝 淳子

 

   

 
    児玉 平生

  

  

 
    望月 久美子

  

  

   持永 勇一

  

  

 
    山内 弘隆

 

 

 
 

 

 

 
              専門委員   林 正和

  

  

 
  

  

 

 
                           財務省   麻生 財務大臣

 

 

 
              木原 財務副大臣

 

 

 
                太田 理財局長  

  

  

 
    富山 理財局次長

  

  

 
   中村 理財局総務課長

 

 

 

    井口 理財局国有財産企画課長

 

    

 

   嶋田 理財局国有財産調整課長

 

 

 

   明瀬 理財局国有財産業務課長

 

 

 

   木㔟 理財局管理課長

 

 

 

   sc 理財局国有財産企画課政府出資室長

 

 

 

   丸山 理財局国有財産調整課国有財産有効活用室長

 

 

 

   立川 理財局国有財産調整課国有財産監査室長

 

 

 

   木村 理財局国有財産業務課国有財産審理室長

 

 

 

   永井 理財局管理課国有財産情報室長

 

 

 

   細田 理財局国有財産企画官

 

 

 


午後1時32分開会

 

〔 小林分科会長 〕 それでは、ただいまから財政制度等審議会第37回国有財産分科会を開催いたします。

 委員の皆様方、御多用のところ御出席をいただきましてまことにありがとうございます。
 議事に先立ちまして、分科会の開催にあたり麻生財務大臣から御挨拶をお願いいたします。

〔 麻生財務大臣 〕 引き続き財務大臣を拝命いたしました麻生太郎です。

 小林分科会長をはじめ委員の皆様、お忙しいところ御出席をいただき、まことにありがとうございます。心から厚く御礼を申し上げます。

 御存じのように最近の国有財産の行政を巡りましては、森友学園に対する国有地売却等に関する会計検査の結果が去る11月22日に国会に報告されております。この検査報告や国会での予算委員会等での議論を踏まえ、国有財産の管理処分手続きを見直していく必要があるのではないかと考えております。

 また、昨今、少子高齢化の進展が進んでおりその結果、社会・経済環境の変化に伴い、相続人が不明な土地など難しい問題がいろいろ出てきており、国有財産の行政を巡る環境もいろいろ変わっているのも御存じのとおりです。こうした変化や新しい地域社会や時代のニーズに合わせて、国有財産行政がどのように対応できるかということについての検討も必要なのではないかと考えております。

 本日、国有財産に関し重要事項の調査審議を所管する国有財産分科会に対して、今後の国有財産の管理処分のあり方についての諮問を行っておりますので、その調査審議をお願いいたしたいと考えております。

 委員の皆様には、ぜひとも忌憚のない御意見をお聞かせいただき、国有財産行政に生かしてまいりたく存じますので、よろしくお願い申し上げます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。平成29年7月の人事異動により、事務局のメンバーに変更がございますが紹介は省略させていただきますので、添付の配席表にて御確認をお願いいたします。それでは早速、議事に入らせていただきます。

 本日、資料1の最近の国有財産行政を巡る状況を踏まえた、今後の国有財産の管理処分のあり方について、財務大臣から財政制度等審議会に諮問がございました。諮問につきましては、財政制度等審議会議事規則第8条第2項に基づき、榊原財政制度等審議会長から当分科会に付託されたことを御報告申し上げます。

〔 井口国有財産企画課長 〕 麻生財務大臣はここで所用のため御退席されます。

〔麻生財務大臣退室〕

〔 小林分科会長 〕 それでは、事務局から諮問・付託事項について説明願います。

〔 井口国有財産企画課長 〕 御説明いたします。国有財産企画課長の井口と申します。本日はよろしくお願いいたします。

 お手元に資料1としまして、ただいま大臣からもお話がございました、本日付で麻生財務大臣から榊原財政制度等審議会長に対し、最近の国有財産行政を巡る状況を踏まえた、今後の国有財産の管理処分のあり方について諮問がなされました。資料の2ページ目、やや技術的ではございますが、この事項は国有財産分科会の所掌に属するものということで、国有財産分科会宛てにこの諮問が付託されております。当審議会への諮問の付託は平成17年以来となりますが、人口減少などの社会・経済等の環境変化に伴い、国有財産行政も大きく変化していることから、本分科会での審議を、もともと予定しておりました。しかし、今般、大阪府豊中市に所在する国有財産の管理処分について、国会でも大きく取り上げられ、また、国会の要請による会計検査院の検査結果の報告がなされたこともあり、この点も含めた調査審議をお願いできればと思っております。

 資料2に移らせていただきます。先ほど大臣も触れました、11月22日付で国会に報告された会計検査院の学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果についての報告書の要旨です。

 この報告書の所見の説明することに先立ち、本事案については既に報道等もされていますが、改めて簡単に事案の概要を報告いたします。

 大阪府豊中市野田町に所在する大阪航空局所有の国有地について、平成25年4月に近畿財務局が入札による売払いを内容とする処分依頼を受け、3カ月間の公用・公共用の取得要望を受け付けた際に、森友学園から取得要望が出されました。平成27年1月27日に大阪府私学審議会において、森友学園が設置予定の小学校に条件つきの認可適当の答申が出されたことを踏まえ、同年2月の第123回国有財産近畿地方審議会において、本地を小学校敷地として森友学園に貸付け及び売払いを行うことについて処理適当の答申を受け、27年5月29日に買受特約を付した貸付契約、これは貸付期間10年の事業用定期借地権を設定したものですが、この契約の締結をしたものです。

 ちなみに、今申し上げていることは、資料2の要旨の4ページ以降の大阪府豊中市の国有地の貸付及び売却の経緯の中から要点のみ述べています。

 貸付契約の締結後、大阪航空局の調査で判明した土壌汚染及び地下埋設物の撤去、これはいわゆる有益費に係る対策工事ですが、これを経た後、貸付契約を締結した翌年の平成28年3月11日に小学校校舎建設のための杭工事を行う過程で、地下埋設物が発見されたとの連絡を受け、現地確認等を経た後、同3月24日に学園側から本地を購入したいとの申し入れがあり、大阪航空局による地下埋設物の撤去・処分費用の見積もりを行った後に、不動産鑑定評価を依頼し、その結果を受け取った後の、同年6月1日に森友学園に対して価格を提示し、6月20日に瑕疵担保責任免除特約を付した売買契約を締結したところです。

 その後、本年2月の本件売買の売却価格が非公表となっているとの報道を契機に、国会での質疑が行われる中、3月10日には森友学園が小学校の認可申請を取り下げ、3月23日には衆参の予算委員会での同学園の籠池前理事長の証人喚問、4月21日には森友学園による民事再生法の適用申請、また、小学校が開校されなかったことにより6月29日には契約に基づく買戻権を国が行使し、本地の所有権は国に返還されています。その後、7月31日には籠池前理事長夫妻が補助金詐取容疑で逮捕され、10月23日には民事再生について、森友学園の管財人による民事再生計画案が策定されたという現状でございます。

 資料2に戻らせていただきまして、会計検査院の検査結果の所見では、以下の指摘がなされています。資料2の30ページに記載されている上の総論部分3パラグラフ「今回、会計検査院が検査したところ、検査の結果に示したように、国有地の売却等に関し、合規性、経済性等の面から、必ずしも適切とは認められない事態や、より慎重な調査検討が必要であったと認められる事態等が見受けられた。」との指摘に続き「ついては、財務省及び国土交通省においては、今後の本件事案への対応に万全を期すとともに、次の点に留意するなどして、今後の国有財産の管理及び処分を一層適切に行っていくことが必要である」という指摘を受けています。

 具体的には、「(1)大阪府豊中市の国有地の貸付及び売却の経緯について」につきましては、アにおいて、特例処理により定期借地とすることに関し、特例処理の可否を判断するうえで重要な要素を考慮した上で十分な検証を行うこと。また、イにおいて、本件土地の処分等にあたり、近畿財務局と大阪航空局との間で処分等の手続きにおける責任の所在等が明確でない事態が見受けられたという指摘や、資料の31ページ、ウにおいて財務省において延納代金の納付の確実性の検証にあたり、契約書等の根拠を十分確認していないなどの事態が見受けられたという指摘を受けています。

 また「(2)貸付価格及び売却価格並びに価格算定手続きの適正性について」では、アにおいて、本件土地の貸付契約に係る有益費の確認及び支払にあたり、今後、有益費の支払が想定される場合には、支出負担行為を担当する者−これは事務委任が行われていましたので、依頼元の国土交通省ということになると思いますが−対策工事の内容及び金額について、十分な確認を行うとともに国として負担すべき有益費の額を適切に算定できるよう取り組むこと、といった指摘です。

 イの地下埋設物の撤去・処分費用の算定においては、財務省及び国土交通省において、地下埋設物の撤去・処分費用を算定する場合には必要な調査検討を行うとともに、算定に必要な作業時間を確保するなどして、地下埋設物の撤去・処分費用を適切に算定すること、ウにおいては、財務省に関する指摘として、予定価格の決定にあたり、評価内容を明らかにした評価調書を確実に作成するよう指導を徹底するなどして評価事務の適正性の確保に一層留意すること。エの公共随契においては、見積合わせなどの相手方との間で価格に係る交渉を実施した上で、予定価格以上の価格による処分等価格の決定等を着実に行うこと、といった指摘がなされております。

 さらに、「(3)当該国有地の貸付及び売却に関する行政文書の管理状況について」ですが、「本件土地に係る決裁文書等の行政文書では、売却に至る森友学園側との具体的なやり取りなどの内容や、有益費の確認、支払等に関する責任の所在、地下埋設物の撤去・処分費用における本件処分費の単価の詳細な内容等が確認できず、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況になっていた」ということで、「財務省及び国土交通省において公文書管理委員会において議論されている行政文書ガイドラインの見直しの方向性についての内容等を踏まえ、国有地の売却等に関する会計経理の妥当性の検証が十分に行えるよう、必要な措置を講ずること」とされております。

 会計検査院による会計検査の結果報告においては、会計法違反等の違法・不当事項などの指摘はされておりませんが、こうした幅広い指摘を受けており財務省としても重く受けとめ、本件事案の処理に万全を期すとともに、早急に対応していかなければならないと考えております。

 資料3を御覧いただければと思います。これは11月22日の会計検査報告を受け、11月24日に財務省として早急に対応すべき点があるということで「森友学園への国有地売却に係る国会等での議論及び会計検査院報告を受けた国有財産管理処分手続きに関する見直し案」として公表したものです。

 本件は、公共随契という手続きの中で起きたものですが、様々な事情があったとはいえ、疑念を抱かれる結果となってしまったことについては、反省すべき点があり、大きく3つの観点からの見直しが必要と考えております。

 まず「1.国有財産の管理処分の手続きについて明確化を図り、例外は極力作らず、仮に例外がある場合も限定的なものとし、その基準を明確に定めること」ですが、これは下の3つの点にもありますが、今回の事案では、まず売却価格が非公表であったこと、先ほど指摘にもありましたが、見積合わせを行わなかったこと、買受前提の定期借地貸付あるいは延納の適用はいずれも法令上認められたものですが、どのような場合に適用するか明確になっていない部分がありました。このため、公共随契の価格公表を必須の要件とするほか、それぞれどのような場合に適用するかを明確化していくとの基本的な方針で対応できないかと思っております。

 次に、2.売却価格の客観性確保です。今回の事案では、地下埋設物の撤去・処分費用の算定を行いましたが、こうした特殊な事案については、第三者が算定・確認を行うことを検討していかなければならないと考えております。今回は、近畿財務局から大阪航空局に依頼して見積もりをしたということが問題視されておりますので、そうした特殊な状況といえども、こうした見積もりは国以外の第三者たる専門家に依頼し、さらに別途有識者による第三者チェックを経ることで売却価格の客観性の確保をしたいと考えております。

 3点目が行政文書の管理についてですが、行政文書のより適切な管理によって説明責任、アカウンタビリティを確保することと書いております。今回、会計検査院からは、会計検査の観点からの指摘を受けていますが、公文書管理委員会において議論されている行政文書ガイドラインの見直しを踏まえつつ、処分の相手方との重要な打ち合わせの内容等を事後的に確認できるよう、決裁文書の内容を充実させることを含め、管理処分に係る経緯等について合理的な後づけや検証をより確実なものとすべく、適切かつ十分な文書管理の徹底を図ることにしたいと考えております。

 その他、(注)で地方公共団体、関係省庁との役割・責任の明確化についても、必要な見直しを考えております。

 以上が、会計検査報告の関係の説明です。

 続きまして、資料4「最近の国有財産行政を巡る状況と課題」を説明します。本分科会では本年2月以降、普通財産の処分管理について、いくつかの問題提起をしておりますが、今般、行政財産を含めた問題意識を取りまとめたのがこの資料です。

 資料4の1ページですが、「最近の国有財産行政を巡る状況」について、上の「社会・経済等の状況」について、人口減少・少子高齢化の進展、災害発生のリスクなどの社会・経済等の環境変化に対して、1つには介護・保育などの地域社会のニーズが変化しているとともに、所有者不明の土地や空き家等の問題、あるいは災害時の応急対応についても、国有財産行政も対応していかなければならないと考えております。

 また、国有財産行政固有の問題ではございますが、「国有財産の状況」において、未利用国有地のストックの減少、あるいは今後見込まれる庁舎・宿舎の老朽化に対し、将来を見据えた計画的な対応をとっていかなければならないと考えております。

 続きまして、2ページ、「普通財産に関する課題」ですが、冒頭の「普通財産の管理処分手続きの適正性の向上」は、先ほど説明しました会計検査院の検査結果報告の関係です。さらに「有効活用の更なる推進」として、未利用国有地のストックの減少する中、国有地の有効活用のさらなる促進を考えていかなければならないとともに、先ほども触れた「引き取り手のない不動産への対応」にも、検討が必要と考えております。

 続きまして、3ページですが「行政財産に関する課題」としては、行政財産全般について、地域活性化、災害対応等のニーズに応えていくという総論的なものに加え、先ほども触れました公務員宿舎・庁舎については、今後老朽化が進んでいくことが見込まれ、こうした問題への計画的な対応が必要と考えております。こうした広範な論点について、今後、本分科会での調査・審議をお願いできればと考えております。

 私からの説明は以上です。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。ただいまの事務局からの「諮問・付託事項」、その他御説明につきまして、御意見、御質問等ございましたらお願いいたします。

〔 望月臨時委員 〕 これからあり方を検討するということなので、それに対してぜひ考えておいていただきたいことを申し上げさせていただきます。

 森友の問題で見直しをしていかなくてはいけないということが出てきたわけですけれども、こんな言い方をすると失礼かもしれませんが、そもそも会計検査を受けて、こんな報告を受けるようになってしまったということについて、受け身で反省する前に、自ら何が一番問題だったのかということを明確にしてもらいたい。多分、内部的にきちんとしていらっしゃると思うのですけれども、自ら考えてみればこういうところが間違いで、こういうところが不適切な対応であったなどきっちりと反省すべき点は反省して表明するべきだと思います。そこからスタートするということかと思います。何が一番問題だったかということをここで云々するのは難しいと思いますけれども、まずそういう姿勢を示していただきたいというのが1点。

 それから、ここに出された案はそのとおりだと思いますので、きちんと対応して進めていただきたい。ただ、ここに触れていないところで、私が一番気になるのは、そもそも今回、契約の相手として確かな相手なのかということです。公共の財産を優先的に売却して、国民のためになる相手として、信用力であったり、健全性であったり、事業の継続性という観点から見て、果たして適正な相手だったのかということ。言ってみれば学校法人ということだけで、性善説の上に立って、変な言い方をすると、もうそれで適格だと。もっと身体検査をしたうえで相手方を決めていくのが普通だろうと思いますが、そういった手だてが踏まれていなかったということは反省すべき点ではないかと思います。

 ですから、優先的に売却する相手については、まさに地域にとって利益・便益が持続的に保証されるものを相手とするというチェック機能が重要です。財務省としての目利きがなければ、国民としては心配になってしまうわけです。そういった相手の信頼性、健全性、事業性がきちんと制度としてチェックできるような仕組みを、ぜひ今回の見直しの中にも仕掛けていただきたいと思います。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。ほかにも御意見をいただき、最後に国有財産企画課長から回答をいただきたいと思いますけれども、今の望月委員の御意見、まことにごもっともだと思います。私も企業におりますが、企業でこういう取引をするときに、相手の信用度合いを客観的に検証するのはもちろんのこと、それ以外でもディールをする相手たり得る者かということは、ほかの社会関係でも人間生活でも全く一緒だと思いますが、その検証あるいは自己判断の基準を設けるということは、まことにごもっともなことだと思います。それについての御回答はまた後でいただきますが、ほかに御意見どうぞ。

〔 児玉臨時委員 〕 私は新聞社に勤めているものですから、30年ほど前、大阪空港の周辺で取材活動をしていまして、騒音問題にまつわるいろいろなことを取材してきて、あの土地は非常に複雑であるように記憶しています。そういう点でいくと、先ほど言われたように、森友学園が果たして本当に相手方として適格なのかというのをきちんと見ておくべきだったと思います。公有財産は国民全体のものですけれども、誰のものでもないと勘違いしている人も世の中にはいらっしゃいますので、そのあたりもきちんと把握して対応していただきたいと思います。

 もう一つは、捜査当局の捜査も続いているわけですから、そのあたりについてもきちんと協力していただきたいと思います。

〔 角臨時委員 〕 1点目は質問でございまして、先ほど御発言なさったお二方の屋上屋を重ねてしまいますが、資料2、会計検査院の会計検査の結果についての報告書、所見の4つ目のパラグラフで、「財務省及び国土交通省においては、今後の本件事案への対応に万全を期すとともに」というコメントがございますけれども、今後どのような対応となるのかお聞かせください。

 もう1点でございますけれども、学校法人に土地を売却するに際して10年の定期借地というのが、私は最初に伺ったときから疑問を感じました。万が一、お金が払えないときに定期借地ですと返してもらえるからということを伺った記憶もありますけれども、学校というのはそこで子どもたちが学んでいる状況になったときに、金が払えなかったから10年で買えなかったから、返してくれというのが本当に国として言えるものなのかということです。それを考えると何で定期借地となさったのかというのが私は非常に疑問で、値段云々の前にこういうプロセスで引き金を引いたということが非常に疑問でありました。

 もちろん学校法人ですから私学審が認可を出している以上、財務省としては教育内容には手は出せないと思いますけれども、財政的な基盤を私学審がどれだけきちんと見ているかというのが私もよくわからないですが、やはりお金を払ってもらう側ですからそこはもう少しきっちりと審査をしていただきたい。役所の権限問題で今までは無理だったかもしれませんが、今後はそこを見るシステムが必要なのではないかと感じております。
〔 川口委員 〕 2点ございます、資料3「2.売却価格の客観性を確保し、特殊な事案は第三者が算定・確認を行うこと」ですけれども、説明や委員の先生方から御意見ありましたが、1つのポイントは、今回の答申は「森友学園へ」とタイトルに示されていますが、これはもともと市場性がないという土地であること。市場性がある一般的な土地の売払いとは異なる問題が存在していると考えています。不動産鑑定士は最有効使用という原則に基づいて、最初は低層の店舗用、その後、高層の共同住宅、最後には戸建て住宅地について検討したということですけれども、恐らくこういう使い方をする人は手を挙げない土地で、ある特殊な利用を計画する人でないと買わないような土地である、その上いろいろな問題がある土地だと思います。
 市場性のある一般的な国有財産の売払いを、この特殊な事例をもって一般化して適用していくと、国有財産行政に対して無用なコストそれがひいては国民のコストになりますので、この点は今後の検討で我々が注意しなければいけないと思います。市場性のない国有財産の売払いにかかわる答申をすべきなのか、それとも、市場性のある土地を含めて答申するのか。これは我々国有財産分科会のメンバーとしてよく考えなければいけないと思います。
 長くなりますけれども、相続税の評価をめぐる、財務省所轄の土地をめぐる裁判において、裁判官はこう言っています。土地の価格というものは、1つの価格としては決まらない。ある一定の幅を持っているものだということです。資料3の2で客観性とありますけれども、これは結局、評価者各自がそれぞれの主観的な意見に基づく価格を十分に出しあって、最終的にその中からどれかを選択するということになる。今回の会計検査院の指摘は、最終的にどのように一つの価格に絞りこんだのかのデュープロセスを明確にしなさいということだと思います。市場性のある土地の評価というのは民間でもたくさんやられているように、易しいですが市場性のない特別なものについては易しくない、また特殊といいますかその辺をどう考えるかが1点目です。
 2点目は特殊な管理処分、御指摘がございましたけれども相手方の支払能力について。123回の近畿地方審議会の議事録を何回も読み返しました。私たちは本日のこの分科会で真摯に議論をしているわけですが、123回の議事録を読みますと審議会委員の方々は真摯に議論をなさっている。森友学園が貸付けにふさわしい相手であるかということも議論がありますが、この学園は私学審を通っていた。したがってそれについては金融機関なり銀行なり、ファイナンスの裏づけもあるはずだという議論がなされています。つまりしっかりとした審査がこの審議会では行われた。
 問題は審査のあり方というのでしょうか、近畿地方審議会は私学審議会の審査を疑ってその上でさらに、同じ審査を繰り返すべきだったのか。相手の支払能力については、123回の地方審議会に出席なさった委員の方々はこのことも議論なさっていますが、結果的に支払能力の審査は不十分であった。ということを踏まえると、今後は処分の手続きの中で全てをクリアできるような審査のあり方を検討する必要があると思います。
 長くなって恐縮ですけれども、以上2点です。

〔 山内臨時委員 〕 皆さんもおっしゃったので、付け加えることはないですけれども、私は個人的にこの問題については、起こったことについていろいろ分析するという必要性はもちろんありますが、それよりもここにありますように、どのようにして再発、こういった事態を招かないようにするかということが大事だと思っております。
 資料3に1、2、3と3つありますけれども、1で明確化ということですが基本的にどこで誰がどのように決めたのかということがわからないところが一番ポイントかと思っており、取引の責任体制を明確にするということも1つ大事ではないかと思っております。
 2番目ですけれども、今お話がありましたように特殊なものについて第三者のチェックということ、これはこれでいいかもしれませんが、それと同時に透明性とできる限りの情報公開が必要であると思っております。特に第三者のチェック自体も情報が不完全ですと、チェック自体が機能しないということもございますし、さらに社会一般の目から見た情報公開の必要性を感じているところでありまして、これに関連してそういったことも重視していただきたいと思っております。
〔 亀坂委員 〕
 私はむしろ、資料4で今後のことについて若干コメントさせていただきたいです。普通財産の有効活用を考えるに当たって以前から問題意識を持っているのですが、児童養護施設の出所後のホームレス問題などは、ここに限らず別の審議会でもいろいろ問題になっていると思います。貧困問題とか格差の拡大とか、最近では日本でも貧困の連鎖が拡大しているので、児童養護施設の出所後の国有財産の何らかの活用というか、居場所がない18歳を超えたホームレスの子が生計を立てられないとか、望まずして妊娠して貧困が連鎖するという問題にも、何らかの形で現物給付とかの形で財政状況が厳しい中できちんとそういった人たちをサポートするような使い方ができないのか。あるいは母子世帯などひとり親世帯の貧困率は日本で5割超と言われていて、OECD諸国の中でも最低のレベルと言われている。母子世帯やひとり親家庭のサポート、恵まれない子どもたちを支えるNPO団体の活動場所などそういった形で、森友の敷地も建物を建てた状態での活用とかそういうことを考えていただけるのかということに興味があり、質問させていただきました。

〔 佐谷委員 〕 資料4の「社会・経済等の状況」というところですが、都市計画的には1つは災害、もう1つは地球環境問題への対応ということもあると思います。長寿命化という文言もありましたけれども、先ほどの定期借地10年というのは、その後の建物をどうするのか。柱に立てるほどではないかもしれないですが最近の動向としては、地球環境問題とか持続可能な開発とか、その辺の言葉が入っていたほうがいいと思いますし、それに対応した制度のつくり方も必要ではないかと思っております。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。それでは、大体委員の方々からの御意見も伺いましたが、私なりに整理させていただくと今回森友の件が起こった。今のお話は、森友の件というのは一体何だったのかということの反省と我々の見方、今後どうするかこの二手に分かれると思います。両方に共通なことは、国有財産の処分をするときに客観性と透明性が必要であるということですが、その中で普通財産の中でも環境的に特殊な財産を処分するときに、相手方の見方とかどこかにヘッジしたい、それが私学審だったということもイベンチャリーあったかもしれない。そういうときに、いわゆる隘路に入った部分をどのようにカバーしていくかということは、今後我々の財産処分に関するやり方の1つのテーマにもなってくるのではないかと思います。

 もう1つは会計検査院の指摘もありますけれども、アカウンタビリティいわゆる説明責任どういう評価でどうしたと。これは当たり前のことだと思いますが、それが足りていなかったということ。これを今後どのように担保していくか。国側だけでやるのではなくて第三者を入れてやっていく。こういう方法が今後はある。

 あとは全般的に言うと、国会でも問題になっていろいろあるけれどもそれに対してプロアクティブではなく、反応するということの対応の仕方ではなくて起こったことは仕方がないけれども、これを契機にして問題があぶり出されてきたわけですから、それをむしろ前向きに捉えて、今後こういう形で、国有財産、普通財産の処分のある程度大きなガイドラインをつくっていけたらと思っております。

 今後、これから議論させていただくワーキングチームでどういうことを検討していただくかということにもなってくるかと思いますが、今の議論で2通り両方に必要なこと、客観性と透明性、プロアクティブに、これを契機にして前向きに次のステップ、ガイドラインを決めていこうということかと思います。

 私の感想は以上ですが、国有財産企画課長から回答をお願いいたします。

〔 井口国有財産企画課長 〕 委員の皆様からの御意見及び会長の取りまとめについてありがとうございます。望月委員をはじめ多数の委員からご指摘を受けた点について、できる限りお答えしたいと思います。

 我々として一番反省すべき点としては、森友学園への国有地の売却に関しては、当初は定期借地を設定した有償貸付をした後に売却に至ったわけですが、これについて端的に申し上げますと、会計検査院からも、売却代金の延納を認めたときに、財務諸表等をもっとしっかり見ていればこうならなかったのではないか、という指摘を受けています。その点について、非常に重く受けとめなければいけませんし、国有財産を売るという意味で、財務は重要ですので、その点について反省をして、新たな対応をしなければいけないと思っています。

 あわせまして、先ほど出ました大阪府の私学審議会との関係もございます。我々としては一部公開されている議事録等でうかがい知るしかございませんが、府の私学審としては、近畿財務局の国有財産地方審議会と同様に、かなり真摯な審議をしております。当時、森友学園につきまして、条件つきの認可適当の答申がおりたことを先ほどご説明しました。財務面について寄附金に頼っていることや、校舎の建築費についてや、カリキュラムについても一部あったようですが、そういうものについてきちんと報告しなければ認可はおりないという、条件つきの認可適当がおりていました。

 小学校の経営がうまくいかなくなるということは、途中でその学校に通っている生徒の行き先がなくなるという、教育上も深刻な問題をはらむものであるので、当然、府でも責任を持った審議をされているという前提もあったわけですが、結果的にはこういうことになってしまった。また、例えば補助金詐取容疑というのは、幾つかの補助金について不正を働いていたわけですが、そういうものをなぜ見抜けなかったのかというご指摘もあるかと思います。その点については、我々としても財務局だけでできないところについては、学校の運営につきましては当然私学審の判断に頼りつつも、もう一段何かできることはないかという目で見直していかなければいけない問題だと思っております。

 この点も含め、会計検査院から指摘を受けておりますので十分反省をし、見直し案にも書いてございますが、国有財産の管理処分に関して、地方公共団体や関係省庁の役割・責任の明確化を図るという中で、例えば社会福祉法人等の売却に当たって認可が先か、あるいは国有財産の売却が先かといった問題もありますので、今までのやり方でよかったのかということの見直しは、今後していかなければならないと思っております。

 また、なぜ定期借地で森友学園に貸したかということですが、経緯から申し上げますと、大阪府の小学校の設置認可におきましては、基本的に学校法人が小学校を設置するに当たっては、校地・校舎は自己所有が原則ですが、大阪府の設置基準によると、公的なところからの借地であるとか、20年以上の確実な権利に基づいたものであれば設置できるとのことでした。一方で、大阪府の私学審議会の財務面で基準となるのは、債務については学校法人の資産の一定割合以下でなければいけないというものがあり、当然小学校の設置認可を得ようとすると直ちに購入できないという事情がありました。国有地につきましては買受けを前提にした貸付けしか行わないことになっており、学園側からは8年後には購入できるだけの代金が用意できるということでした。通常の借地契約ですと、3年ごとの更新があり、これは通常の借地借家法に基づくものになり、正当事由がある限り更新がされてしまうという面もございましたので、8年後に買い取るということを前提に、10年間の期間を設置して定期借地という形で対応したという経緯がありました。その後、借地契約中に新たなごみが発見され、先方から買受けをしたいということになり、地下埋設物の撤去・処分費用の見積もりにつながっていくわけですが、定期借地にした経緯としては、そのような背景事情があったと認識しております。

 続きまして、会計検査院の報告についての資料2の中で、今後の財産処分について万全を期すということについて、角先生からのご指摘がございました。先ほど申したように、国有地については買戻権を行使したため国に戻ってきていますが、実はその上に小学校の校舎として建てられた建物が残っており、この代金が未払いとなっています。このため、建設した業者が留置権、占有権を主張しており、国に土地には戻っていますが管理権は国にないという状態に現在あります。これにつきましては、民事再生法の再生計画案が10月に出されたという説明をしましたが、今後年内にもこの案に対する債権者集会が開かれ、国も債権者の一人としてどう対応していくかが問題となっています。管財人の側としては建物も含めた形で土地を同時に売却できないかといったことを考えられているようですが、最終的にそういうことが可能かについても問題は引き続いております。こうした面も含めて、国有地の処分をどうしていくかについては、引き続き課題として残っております。

 さらに、先ほど市場性のない土地につきまして、川口先生からのご指摘を受けました。本件は、非常に難しい土地に関するもので、これは先ほど児玉委員からもご指摘をいただいておりましたが、地中ごみを含めた地下埋設物がある土地柄でして、この隣の土地は同じ区画整理をした後、公園として豊中市に買い上げられております。少し離れた土地で、同じように騒音防止のために、当時大阪航空局が買い上げて、新関西国際空港公団に出資された土地について、豊中市が給食センターを建てようとしたところ地下埋設物が発見され、この撤去費用が土地の売却費用を大きく上回るということがわかり、今も協議中と聞いております。

 そういう意味でも、本件は非常に難しい土地で、国有地としては売却費用を上回る撤去費用があるような土地についてどう考えたらいいか。これはある意味古くて新しい問題であり、国有財産の中には、米軍あるいは旧軍からの返還用地がございます。こういうものについては、よく地元自治体と意見交換をして、自治体が最終的に使わないということであれば一般競争入札までいくことになりますが、こうした難しい財産を視野に入れながらどういう形で解決を得ていくのか、売却代金を上回るような撤去費用がかかるものについてはどう考えたらいいのかということですが、そうした問題は我々の手元にある財産に潜在的にありますので、全体として考えていかなければいけない問題だと思っております。

 第三者のチェック等に関しましては、山内先生からいただきましたご意見として、明確化とともに情報をどう開示していくのか、この点は非常に重要な論点と思っております。1つには、有識者にチェックをお願いする際にどのような資料を準備していくのか。我々としてはそういうプロセスを経ること自体によって、対外的な説明に足るだけの根拠を集めることにつながり、前に進めていくことができるのではないかと思っておりますが、この点につきましては、どのような資料でやっていくかを含めて、検討を進めさせていただければと思っております。森友学園については以上かと思います。

 もう1つ、資料4に関し、今後の分科会での検討の件でございます。亀坂先生、佐谷先生からご意見をいただきました。

 亀坂先生の児童養護施設等につきましては、この資料の中にもございますが、最近地域のニーズが変わってきているということで、介護あるいは保育所等につきましては、従来行っていなかった定期借地という形で、売却以外の形での地域における国有地の利用について道を開いているところでございます。当然自治体で問題意識を持たれて対応するということであれば我々も対応できるものと思いますし、現在もNPO法人等が事業を行う場合にも地方公共団体が介在すれば売却、貸付け等もできるのではないかと思っておりますので、そこは地域社会のニーズに応じた形で将来的に国も対応していけるのではないかと思っています。

 最後に、佐谷先生からご指摘がありました地球環境問題等への対応でございます。これにつきましては以前CO2の削減が問題になったときに、国有財産においてもCO2削減のため、庁舎・宿舎においても太陽光パネルを設置したり、−これは自分でやる場合もございますし、あとはPFIという形で庁舎・宿舎を設置する際に業者側からの提案が出てきたようなこともございますが−、これも非常に重要な視点と思いますので、今後どういう議論ができるかはわかりませんが、これまで国有財産でもそういうことをやってきたとの経緯がございますので、ご報告させていただきます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。ただいまの説明に対しての御意見、もしございましたらどうぞ。よろしゅうございますか。

 今、国有財産企画課長からもお話があったことの上塗りになりますが、国有財産の処分に関しては今までも含めて客観性、透明性を前に出してやってきた、これからもやっていく、これは変わらないわけです。アカウンタビリティが足りなかったというのが今回の反省であり、行政文書の管理はしっかりやってくれと言われているわけです。全体を踏まえて今後どうしていくかに関しては、国有財産、普通財産の中でも市場性のあるものと市場性のない一言で言えば難しいもの、そういうものへの対応をどういうステップでやっていくかということが今後の課題かと思います。

 その辺も含めまして、次へ進めさせていただきたいと思います。今後の検討の進め方について事務局から案を説明願います。

〔 井口国有財産企画課長 〕 説明いたします。資料5をご覧下さい。「財政制度等審議会国有財産分科会ワーキングチームの設置について」でございます。

 当分科会での諮問・付託事項の調査審議にあたっては、まずは会計検査院の検査報告等を受けた国有財産の管理処分の手続きの見直しについて、早急な対応を行う必要があること、また、今後の国有財産の管理処分のあり方の方向性を検討するに当たっては、かなり広範な論点がございまして、こうした論点の専門的・技術的事項を検討するために、国有財産分科会にワーキングチームを設置することをお願いできればと考えております。

 構成員につきましては分科会委員等の中から専門分野等を考慮いたしまして、資料6の名簿に記載された方々にお願いできればと考えております。

 また資料5に戻りますが、先ほど山内先生からも情報開示の必要性のご指摘がございましたが、今回のワーキングチームではできるだけ自由な御意見をいただきたく存じますので、議事録自体は非公開とさせていただきますが、ワーキングチーム開催後の議事要旨、資料については速やかに公開させていただくことを考えております。今回のワーキングチームにおいては、ここで物事を決めるというよりは、深めていただいた議論を分科会の場に反映させていただき、分科会でさらにもう一段の議論いただいたうえで進めていくという形をとらせていただければと思っており、このような形でお願いできればと思っております。

 また、今後の検討のスケジュールについては、先ほどの会計検査院報告への対応もございますので、ワーキングチームについては年内にも第1回の会合を開かせていただきまして、普通財産の管理処分手続きの適正性の向上につきまして、できましたら来年1月にも一定の取りまとめをいただければと思っております。それを本分科会にご報告いただくとともに、その後引き続いて諮問事項全般についてのご審議をいただくことを考えております。

 先ほども申し上げましたが、ワーキングチームでの検討は、すべて本分科会に報告いただくこととし、分科会におきましても来年6月を1つの目処といたしまして、今回の諮問事項についての一定の取りまとめをお願いできればありがたいと思っております。その後は、例えば引き取り手のない財産等については、国でも様々な場で審議が続いていくと思われ、こうしたものさらに検討を進めるべき点については分科会及びワーキングチームでの調査審議の継続をお願いできればと思っております。

 私からの説明は以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。大分急なスケジュールで、ヘビーな仕事になるかもしれませんが、ただいま説明がありましたとおり国有財産分科会にワーキングチームを設置することといたしまして、専門的・技術的な調査審議を行いたいと存じます。いかがでございますか。

〔「異議なし」の声あり〕

〔 小林分科会長 〕 御異議ないようでございますので、新たにワーキングチームを設置することにいたします。

 ワーキングチームの委員につきましては、ただいまの説明のとおり、資料6の委員名簿のとおりとさせていただきたく存じます。

 また、委員の中から座長を選出させていただきます。座長は緒方委員によろしくお願い申し上げます。

 また、座長代理については緒方座長から座長代理の指名をお願いできればと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

〔 緒方臨時委員 〕 ただいまワーキングチームの座長に御指名をいただきました緒方でございます。国有財産行政に関するさまざまな課題が生じておりますので、今後ワーキングチームにおきまして、専門的・技術的な検討を深めてまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。

 なお、ワーキングチームの座長代理には、川口有一郎委員にお願いいたしたいと存じますので、川口委員よろしくお願い申し上げます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。それでは、ワーキングチームよろしくお願い申し上げます。

 続きまして、事務局から「国有財産行政の最近のトピックス」について説明願います。

〔 井口国有財産企画課長 〕 続きまして、議題(2)の「国有財産行政の最近のトピックス」をご説明いたします。

 資料7の2ページをご覧下さい。先般、11月21日に平成28年度一般会計歳入歳出決算等とともに、平成28年度の「国有財産増減及び現在額総計算書」が国会に報告されております。それを受けて、国有財産の現在額が更新されておりますので報告させていただきます。

 平成28年度末の現在額につきましては、前年より1兆円増加し106兆円ですが、大きく増えているのは、独法等の出資財産の増加で、出資額の評価の洗い替えによるものがほとんどでございます。こうした出資及び土地などの評価替によるものが、この増加分の主な要因となっております。

 なお、土地につきましても、行政財産は前年より0.3兆円増加、普通財産は0.2兆円増加となっておりますが、これも平成23年以降、国有財産台帳について毎年評価替を行っており、そうした経年の変化の範囲だとご理解いただければと思います。

 3ページですが、未利用国有地ストックの推移です。28年度末がグラフにございますが前年度より微減の4,234億円となっております。未利用国有地のストック自体は、一時期に比べかなり減少した形になっております。こうした点も今回の諮問における調査審議の背景要素になっており、ご報告を申し上げます。

 4ページ、土地売払代の推移です。28年度については予算額1,070億円に対し、決算総額1,638億円と予算額を上回る金額になっております。これは復興財源に充てられている廃止宿舎の売却が都市部にあり、これが好調であるため上振れがありました。29年度の予算については、前年度から減の890億円を計上しております。

 5ページですが、政府出資については全体として5,000億程度の増加となっています。特殊会社等については減少しておりますが、独法等につきまして9,000億程度の出資の評価増でありますが、全体として国有財産総額の7割の76兆円を占めているという状況に変化はございません。

 続きまして8ページをご覧いただけますでしょうか。日本郵政株式の売却につきましては、郵政民営化の推進とともに、復興財源を確保するという観点から日本郵政株式の二次売却を本年9月に実施しております。結果につきましては、売却規模として10億6,257万株を売却し、1兆4,084億円を確保しております。本件は、国有財産企画課の政府出資室で取り組んできたところですが、資料の中ほどの売却スケジュールのとおり、1月16日は国有財産分科会に主幹事証券会社の審査要領を報告した日で、その後応募・審査を経まして3月29日に主幹事証券会社を選定し、9月11日にローンチと呼ばれる売り出しの公表をして、3週間後の9月25日を条件決定日といたしまして、売り出し価格を決定、売却したものです。

 ページの一番下に2次売却後の日本郵政株式とありますが、1次売却、2次売却を合わせますと、約2.8兆円の財源を確保いたしましたところです。今後については、政府保有義務分が3分の1で33.3%超を持つことになっておりますが、この分を除いた10億5,952万株について、今後売却をすることで、4兆円程度とされる復興財源の確保に努めてまいります。

 以下の資料の説明は省略させていただきます。私からは以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 続きまして九段会館の件説明いただけますか。

〔 明瀬国有財産業務課長 〕 国有財産業務課長の明瀬でございます。九段会館につきましては、本年1月16日の当分科会で報告させていただきました。経緯につきまして繰り返しになりますが簡単に説明をさせていただきますとともに、その後の経過につきまして御報告をさせていただきます。

 14ページになります。1つ目でございますけれども、九段会館は九段下駅のすぐ近くにございまして、日本遺族会が国の土地、建物を無償で借りて事業を行っておりましたけれども東日本大震災の際に天井が崩落いたしまして、それ以降事業が継続できないという状況でございました。

 2つ目でございますけれども、このために遺族会が事業を継続するということを前提のもとで議員立法が行われました。右の下に改正法に基づく処理スキームがございますけれども、国が民間事業者を募りその土地を民間事業者に貸付けまして、民間事業者が建物を整備し、そのうちの一部を国が取得して、それを厚生労働省の指定する事業を行う日本遺族会に貸付けるという仕組みになります。

 3つ目になりますけれども、具体的な建物の保存でございますとか、敷地整備のあり方を専門的見地から検討するために国や千代田区、有識者、日本遺族会で構成される検討委員会で議論を行いまして、九段会館の保存、活用方針を策定いたしました。その内容は、例えば外観を残すとか、建物の中の歴史的な価値のある部屋を残すとか、千代田区が設置を求めている遊歩道をつくるとか、高さは周囲と調和するような範囲にするとか、そういったことを保存・活用方針として取りまとめたところでございます。

 15ページでございます。これに係る契約締結までのスケジュールでございますけれども、この方針に従って昨年12月に関東財務局におきまして、二段階一般競争入札により事業者を募った結果4者から応募がございました。この後、提案内容につきまして7月に企画提案の審査を行い、通過した者については9月に価格競争を行い、東急不動産が事業者として決定したところでございます。これは70年の定期借地でございまして、国において初めて一般の定期借地による貸付けの入札を行った案件でございます。

 下に事業者の計画概要がございますけれども、完成イメージは歴史的な価値の部分L字型については保存しつつ、それ以外の部分については有効活用を行って17階建てのオフィスビルに生まれ変わる形になるということでございます。来年3月に契約を行いまして、2022年に開業を予定しているところでございます。

 私からの説明は以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。ただいまの事務局からの資料7「国有財産行政の最近のトピックス」に関して、御質問、御意見ございましたら、御発言願います。よろしゅうございますか。

 続きまして、事務局から「国家公務員宿舎使用料引上げの概要」について説明願います。

〔 嶋田国有財産調整課長 〕 国有財産調整課長の嶋田でございます。よろしくお願いいたします。私からは、12月8日に公表いたしました国家公務員宿舎使用料引上げについて御報告申し上げます。

 資料8「国家公務員宿舎使用料引上げの概要」を御覧ください。次ページ以降に12月8日に公表いたしました報道発表をつけさせていただいております。

 宿舎使用料の引上げについては、25年12月の公表に基づき実施しており参考として当時の資料が2ページについてございます。

 復習的になりますが、簡単に御紹介させていただきます。真ん中に「国家公務員宿舎使用料の具体的な取扱い」と書かれております。ここでは、まず歳出に概ね見合うように使用料を設定することを出発点といたしまして、円滑な実施のための政策的対応として、地方部、単身赴任者の宿舎使用料に一定のキャップを設けますとともに、災害発生時等の即応態勢確保のために無料宿舎制度を拡充することとされております。そのうえで激変緩和措置として、26年4月、28年4月、30年4月に、3分の1ずつ使用料引上げを実施することとし、激変緩和措置の期間中に使用料引上げが公務に及ぼす影響等を把握し、必要に応じ所要の見直しを行うこととされております。これを受けこれまで26年4月、28年4月と、2回の引上げが行われ、今般、公務への影響について各省への調査等を行った結果、予定どおり30年4月に3回目の引上げを行うこととしたものでございます。

 3ページに御参考までですが、宿舎使用料の水準をつけさせていただいております。ここには25年当時予定しておりました使用料引上げの水準が書かれておりますが、今回、30年4月からこのとおり引き上げることとしたものでございます。

 私からは以上でございます。

〔 小林分科会長 〕 ありがとうございました。ただいまの「国家公務員宿舎使用料引上げの概要」について、御質問、御意見ございましたらお願いいたします。

〔 緒方臨時委員 〕 使用料のことですけれども、激変緩和措置で3分の1ずつ3回に分けて上昇させたということで、3ページを見てみますと東京23区の場合、世帯用幹部で10〜15年の宿舎が7万7,600円、これが6万1,800円上昇して13万9,400円になり結局80%近い上昇率です。激変緩和で3分の1ずつにしても26%を超える上昇率なので、民間で考えると家賃が2〜3年間で26%も上昇するというのはとても考えられない激変ではないかと思います。民間ですと賃料調停などにかかりそうな上昇率です。右側の築26年の平均を見ても、6万5,700円が11万6,300円というとこれも77%ぐらいの上昇で、3分の1にしても25〜26%の上昇率です。激変緩和措置と言いながらも住んでいる人にとっては激変ではないかなと思います。30年4月に上昇させた後、平成32年とかはどうなるのでしょうか。

〔 嶋田国有財産調整課長 〕 今後の宿舎料の見直しにつきましては、まず現時点で30年4月の宿舎使用料、実施状況を見守っていかなければと。そのうえで、宿舎使用料に大きく変動を与えるような要因、例えば資材価格が急騰するとかその他もろもろ、建設費あるいは維持管理に影響するような要因があれば、それを都度フォローアップし、その結果いかんによっては今後の見直しを考えることになりますので、32年度がどうなるかについては、もう少し長いスパンで見ていく必要があろうかと考えております。

〔 緒方臨時委員 〕 以前宿舎を見学に行ったことがありますが、古い宿舎などは設備が進み様式など大変古く、今どき学生も住まないようなところに公務員の方が住んでおられたりしていました。マスコミに家賃が安過ぎるからという攻撃をされても、具体的な建物の内容というのは、それに見合った家賃だということを社会にお知らせしてもいいのではないかと思います。

〔 嶋田国有財産調整課長 〕 ありがとうございます。私どもも高いほうの話は、新築〜15年と表のところに書いているんですけれども、築26年、宿舎全体の平均のところでございますが、例えばその中で地方部を見ますと25年11月当時1万3,500円だったのが1万7,500円と一定の抑制をした水準を設けております。今後、30年4月以降でございますけれども、築15年までは新築と同じ使用料となっておりますが、その後は従来より5年刻みで経年減額をするとなっておりますので、経年で劣化していく部分について、使用料を下げていくという仕組みは入っております。

 他方で今、委員から御指摘いただきましたように、果たして今の時代に合った宿舎になっているのか。例えば昔の宿舎というのは、洗濯機を置くスペースがなかったり、3部屋あるのにクーラーの穴が1個しかなかったり、いろいろ問題があります。私ども国家公務員として職務を全うできるようなものが公務員宿舎であって、福利厚生あるいは生活支援をもって宿舎の中身を考えるということはなかなか難しいですけれども、実際、利用されるべき宿舎というのはどのようなものがふさわしいのかというのは、それこそこの分科会のセッションで今後御議論いただければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

〔 小林分科会長 〕 幹部の世帯用向けの宿舎料13万9,400円が上限ということですか。

〔 嶋田国有財産調整課長 〕 そうです。

〔 小林分科会長 〕 ほかにございませんか。

 続きまして、事務局から「株主議決権行使について」説明をお願いいたします。

〔 sc政府出資室長 〕 政府出資室長のscでございます。よろしくお願いいたします。

 資料9の1ページでございます。この分科会で株主議決権行使の方針につきまして、昨年御了承いただきました。本年も昨年に引き続きまして、その方針に基づいて特殊会社に対しまして株主の議決権を行使させていただいております。

 こちらでは代表的な事例を2つ御紹介させていただきます。1つ目は日本アルコール産業でございまして、会社側の御努力で経営改善が現在進んでいるところでございます。これを受け昨年の株主総会におきまして、ぜひとも増配をお願いしたいとお願いしていたところ、今年の株主総会におきまして資料にございますように剰余金の処分、増配が実現したところでございます。引き続き会社側には経営改善等の御努力をお願いしているところでございます。

 続きまして2ページ目、NEXCO東日本を御覧いただきたいと思います。高速道路の管理が本業でございますが、関連事業といたしましてサービスエリアとかパーキングエリアなどで商売を行っているところでございます。本業の高速道路の管理につきましては収支相償となっているところでございますけれども、関連事業に関しましては、経営努力で利益を上げてもよいため、利益をどのように確保していくかというところが課題となっております。

 皆様方高速道路を利用されたときにも、サービスエリア、パーキングエリアは昔に比べて大分きれいになったという形は見てとれるところかと思いますが、実は経営面でも黒字になっております。しかしながら、一部におきましては例えばガソリンスタンドでは、ハイブリッド車など燃料のよい車が普及いたしまして、なかなか採算が難しいような部分も出てきております。そうした中でも、引き続きサービスエリア、パーキングエリア、トータルとして利益をしっかり確保していただくよう、先方にお願いしているところでございます。

 もう1点、高速道路の高架下を利用されている部分もあれば、利用されていない部分もございます。こちらにつきましては隠れた資産ではないかということで、財務省からぜひとも有効利用に積極的に取り組んでいただきたいという提案を先方にいたしておりまして、会社側の方々に関しましても前向きに今後取り組んでいきたいという姿勢を示していただいたところです。今後、具体化につなげていきたいということでございます。

 3ページ目ですが、先ほど御紹介いたしました議決権行使の方針です。対象となる特殊法人につきましては、議決権行使の方針の別紙となっております。ただ、29年4月に、株式会社日本貿易保険が発足いたしました。新たに特殊会社ができたりした場合には、その追加をさせていただきたいということでございまして、貿易保険の追加を機にいたしまして、こういう状況の変化に柔軟に対応できますよう対象法人をホームページに掲載させていただきたい、その旨を方針に位置づけるということです。4ページの対象の法人につきましては、今後はホームページに掲載し、柔軟に対応できるようにという形で、このような改正をさせていただきたく存じますので、もしよろしければ御了承をお願いいたします。

〔 小林分科会長 〕 ただいまの事務局からの「株主議決権行使について」に関しまして、御質問、御意見ございましたらどうぞ。

〔 角臨時委員 〕 もう今年度は終わってしまっておりますけれども、1つお願いと申しますか、東日本高速道路株式会社で国交省が道路管理については所管庁ですので、前にも株主としての財務省と所管官庁との権限問題をどうするかを議論した記憶があります。しかしながら、今道路のメンテナンスが非常に重要になってきて、1つ大きな事故を起こすと企業に対してもさまざまなリスクとなりますので、もちろん金を儲けるということを頑張るというのも大切ですけれども、基本は安全な道路を提供するというのが一番のお仕事だと思います。その点についても次年度から少し考えていただければと思います。

〔 sc政府出資室長 〕 御指摘ありがとうございます。委員からはかねてよりその御指摘をいただいております。2ページ目のところを御覧いただきますと、実は利益剰余金を取り崩して今後の災害に備えたメンテナンス、例えば、今、立体交差で歩道橋が高速道路の上をまたいでいるところがありますが、その橋脚の一部が地震で壊れやすいということが新たにわかりまして、先手を打ってこれを改修するということでその財源が必要だと。これまでの利益剰余金を取り崩すという議案が出てきまして、財務省といたしましてはもちろん儲けることも大事かもしれませんが、同時に高速道路の本来の目的を果たすことも重要でございますので、そうしたことも踏まえまして議決権行使で賛成いたしました。今回もそうですが、これからもそのようにさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

〔 小林分科会長 〕 ほかいかがですか。

〔 川口委員 〕 この議題と直接関係ないかもわかりませんけれども、3ページの日本郵政ですが、海外での買収の失敗とか国内で不動産をたくさん抱えていて、企業の業績は日本の場合にはどちらかというと上がっている中で経営が振るわないというのはどのような見方をされていますでしょうか。

〔 sc政府出資室長 〕 御指摘ありがとうございます。日本郵政の中でゆうちょ、かんぽもありますが日本郵便のことで申し上げると、不動産の活用が非常に重要な課題となっております。今回2次売却に際しましても不動産をいかに活用していくのか、これまで郵便局の庁舎でそのまま使っていたもの、例えば京都の中央郵便局は駅前にありますが、物流施設としては駅前にある必要はないかもしれませんので、そういった可能性をどんどん検討していくことができないか、こういったことを進めているところでございます。

 国内郵便に関しまして、宅配のところは今いろいろ伸びているところではありますけれども、郵便事業はどうしても時代の流れとして減少傾向にありますので、なかなかそれだけで右肩上がりの世界は難しいのですが、宅配のところをどうやって伸ばしていくかというところ、これは人材の確保が課題となっているわけですけれども、今回ヤマトとかその辺の方々が荷受けを制限している中で、日本郵政に関しましてはそこを何とか自然体で乗り切ろうという努力をしているところでございますので、そういったところを引き続き注視していきたいと思います。

 また国際物流に関しましては、トールの買収で減損処理を余儀なくされたことに関しましては、我々としてもよろしくはなかったと考えているところですが、我々はその次の打てる手としてトールをどのように経営回復させていくか、V字型回復をさせていくかというところがポイントになってくるかと思っております。4月の時点で減損というのは非常に厳しかったですけれども、そのリストラ策を受けて今回中間決算では赤字から黒字にやっと転換できる状況になってきておりまして、トールの事案減損処理を教訓にしっかりと取り組んでいただかなければならないという形で考えているところでございます。

〔 小林分科会長 〕 どうぞ。

〔 持永臨時委員 〕 御説明ありがとうございました。議決権行使の内容ですけれども、今までCSRですとか、サステナビリティ、さらには今、スチュワードシップコードとあるわけですけれども、はやり言葉に終わらずぜひ対話を進めていきたいと思います。これと遠いようで近い話だとは思うのですけれども、実は先日サウジアラビアの投資庁の説明会に行ってまいりました。彼らは今地下に眠る化石燃料をいかに将来の財産にするのかということで、ビジョン2030を作り、ものすごく積極的な将来財産の構築、その1つとしての女性の運転を認めるというのは、実はこの目標にはあまり直接結びつかないようですけれども、女性の社会進出さらには国力を維持、強化していくという意味でそうなのかなと思いました。

 それから、先ほど国有財産の現況の中で100兆円という話があって、その7割が出資証券だったわけですけれども、私も数字を改めて見て愕然としましたのが20年近く前の日本の家計の金融資産は1,600〜1,700兆円で、アメリカが5,000兆円だったんですが、実は今の日本の家計の金融財産は1,800兆円とほとんど伸びていません。これに対し、アメリカの家計の金融財産は8,000兆円になっています。これは実は皆様がお持ちの国有財産の出資証券に関係します。なかなか国で出資証券の増額というのは難しいと思いますが、スチュワードシップコードの企業との対話は、間接的に良い影響を与えることになると思いますので、ぜひ今後も継続的に進めていっていただければと思います。

〔 小林分科会長 〕 ほかいかがですか。私から1つ、アルコール産業の配当性向はどれくらいですか。

〔 sc政府出資室長 〕 アルコール産業の配当性向に関しましてはかなり低くなっております。これはなぜかというと、利益が上がった要因がございまして、ライバル会社で工業用アルコールをつくっている会社の工場でトラブルがありまして、その生産がとまると代替的なところで価格も上がり売れ行きもよくなるということで、一時的な利益の増加がございました。そういった意味では配当性向というのは今極めて低い状況にございます。

 ただ会社側としては安定的に利益が上がれば、少しずつ上げていくということでございますので、それに応じましてまずは一株当たり配当額から少しずつ改善していくと、先方と対話をさせていただいているところでございます。

 また、持永委員からお話しいただいた対話のところにつきましては以前から御指摘いただいておりまして、各社との対話を充実させて先ほど郵政の御質問をいただきましたけれども、そういったところも我々としては不動産をしっかりやってくれと申し上げておりますし、アルコール産業に関しましては配当に関して、なるべく内部留保したいという方針も会社にある中で、今回増配をしていただいた。そういった意味で会社側としっかりと対話していくことの重要性を踏まえ、今後アルコール産業ができるのであれば、さらなる増配をお願いするようなことも視野に入れながら経営改善を引き続き求めていきたいと思います。

〔 小林分科会長 〕 ただいまの「株主議決権行使について」、国有財産分科会として了承したいと思います。御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」の声あり〕


〔 小林分科会長 〕 ありがとうございます。それでは御異議ございませんでしたので、本件「株主議決権行使について」は国有財産分科会として了承することといたします。

 ほかに本日の御発言ございませんでしょうか。ワーキングチームの皆様には、くれぐれも御大役で大変かと思いますが、昨今の情勢も鑑みて今後に向けよろしくお願い申し上げます。

 それでは、本日予定しておりました議事は全て終了させていただきます。

 最後に木原財務副大臣から一言お願い申し上げます。

〔 木原財務副大臣 〕 財務副大臣を再度拝命いたしました木原稔でございます。国有財産行政を担当させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は小林分科会長をはじめ委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中御出席いただきましてまことにありがとうございました。

 財務省といたしましては、先ほど分科会長からありましたように、世間から耳目を集めております森友学園問題に関する会計検査報告に基づいた国会報告がありましたので、そういった問題に対応しなければいけないということ、それ以外にも昨今の経済・社会情勢の環境変化に対応しながらの国有財産行政を考えていかなければいけないということで、今回諮問事項について審議を進めていただくことになりましたので、分科会長の言葉を借りれば非常にハードワークでありますけれど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

〔 小林分科会長 〕 どうもありがとうございました。

 それでは今後の予定ですが、ワーキングチームで国有財産の管理処分の専門的、技術的な議論について御議論をいただきます。第1回のワーキングチームは12月15日の金曜日を予定しておりますので委員の方々におかれましてはよろしくお願い申し上げます。

 本日の議事要旨及び会議資料を会議後インターネットに掲載することとしておりますので御了承願います。

 それでは、これをもちまして財政制度等審議会第37回国有財産分科会を終了いたします。

 本日は御多用のところ、まことにありがとうございました。


午後3時09分閉会

財務省の政策