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法制・公会計部会(平成27年1月26日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
法制・公会計部会
議事録

平成27年1月26日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会
議事次第

平成27年1月26日(月)14:00〜15:51

財務省第1会議室

1.開会

2.議題

  • ○ 法制・公会計部会 部会長代理の選任について

  • ○ 「独立行政法人会計基準」等の改訂について
  • ○ 平成25年度「国の財務書類」等について

3.閉会

配付資料

資料1法制・公会計部会 委員名簿
資料2−1「『独立行政法人会計基準』及び『独立行政法人会計基準注解』」の改訂(概要)及び「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」の改訂(概要)
資料2−2報告書(「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」の改訂について(案))
資料2−3「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」の新旧対照表
資料2−4報告書(「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」の改訂について(案))
資料2−5「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」の新旧対照表
資料2−6パブリックコメント及び各府省意見照会等を踏まえた修正等について
 参考資料マル1共同ワーキングチーム構成員名簿
資料3平成25年度「国の財務書類」
 参考資料マル2平成25年度「国の財務書類」のポイント
 参考資料マル3「国の財務書類」ガイドブック
 参考資料マル4平成25年度「国の財務書類」の概要

4.出席者

部会長

部会長代理

 黒川 行治 

 田近 栄治 

竹谷大臣政務官

太田主計局次長

新川総務課長

窪田法規課長

山本司計課長

寺岡調査課長

片岡官房参事官

川野公会計室長

西山会計制度調査官 

今村課長補佐

園田課長補佐

 

<総務省行政管理局>

深澤管理官

大道副管理官

委員

 碓井 光明

 冨田 俊基 

 井堀 利宏 

 鵜川 正樹 

 木村 琢麿 

 清水 涼子 

   


午後2時00分開会

〔 川野公会計室長 〕

ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会を開催いたします。皆様におかれましては、ご多用中のところご出席いただきまして、ありがとうございます。事務局の公会計室長の川野でございます。

本日の議題に入ります前に、事務局職員の異動等がございましたので、ご紹介させていただきます。

新川総務課長でございます。

〔 新川総務課長 〕

新川でございます。

〔 川野公会計室長 〕

寺岡調査課長でございます。

〔 寺岡調査課長 〕

寺岡です。よろしくお願いします。

〔 川野公会計室長 〕

片岡官房参事官でございます。 

〔 片岡官房参事官 〕

片岡です。よろしくお願いします。

〔 川野公会計室長 〕

また、本日は総務省からの出席者がいらっしゃいますので、ご紹介させていただきます。

深澤管理官です。

〔 深澤管理官 〕

深澤でございます。 

〔 川野公会計室長 〕

大道副管理官です。

〔 大道副管理官 〕

大道でございます。よろしくお願いいたします。

〔 川野公会計室長 〕

ありがとうございました。

次に、当部会の所属委員についてご報告させていただきます。当部会所属の委員につきましては、お配りしております資料1の法制・公会計部会委員名簿のとおりでございます。井堀委員におかれましては、委員として任期満了となられましたが、引き続き臨時委員として審議に加わっていただくこととなりました。

本日は、土居委員、井上委員、橋本委員、長谷部委員はご欠席となっておりますが、お集まりいただきました皆様方には、引き続き当部会の委員としてよろしくお願いいたします。

また、1月23日に開催されました財政制度等分科会におきまして、黒川委員が部会長として指名されましたので、ご報告いたします。それでは、ここからは黒川委員に議事進行をお願いいたします。

〔 黒川部会長 〕

このたび、法制・公会計部会長に指名されました黒川です。委員の皆様方と法規課、公会計室の皆様と一緒に、政府会計をめぐる諸課題について誠実に真摯に検討、議論させていただきたいと思います。今までどおり、今後とも委員の皆様、公会計室、法規課の皆様に多大なご助力をいただきたく、よろしくお願いいたします。

それでは、座らせていただきまして、議題を進めさせていただきます。

本日の議題ですが、まず、当部会の部会長代理の選任を行います。続いて、「独立行政法人会計基準」等の改訂について事務局からご説明をいただき、質疑応答を行います。最後に、平成25年度「国の財務書類」等について事務局からご説明をいただき、質疑応答を行います。

なお、本日はこの後、竹谷政務官がお見えになっていただく予定でございますので、いらっしゃったところでご挨拶いただくという運びにしたいと思います。

それでは、初めに部会長代理の選任を行いたいと思います。本件につきましては、財政制度等審議会令第7条第5項の規定により、部会長が指名することとされています。部会長代理には、田近委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。ご異議等はございますでしょうか。

 

(「異議なし」の声あり)

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございます。ご異議がないようですので、そのように決定させていただきます。田近委員、またよろしくお願いいたします。

それでは、次の議題に入ります。「独立行政法人会計基準」等の改訂についてでございますが、当部会と総務省独立行政法人会計基準研究会とのもとに設置されております共同ワーキング・チームにおいて検討が行われ、このたび、独立行政法人会計基準等の改訂案が取りまとめられました。共同ワーキング・チームにご参加いただいた委員の皆様には、この場をかりて感謝の意を表させていただきます。

それでは、本件について事務局から説明をお願いいたします。川野室長、よろしくお願いします。

〔 川野公会計室長 〕

独立行政法人会計基準及び独立行政法人会計基準注解の改訂、独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書の改訂につきまして説明をさせていただきたいと思います。資料たくさんございますけれども、資料2−1という1枚紙でございますが、こちらが概要紙になっておりますので、これと適宜、卓上配付させていただいておりますけれども、参照資料というクリップどめをしている、右側のほうに置かせていただいている資料も用いながら簡単に説明をさせていただきたいと思います。

今回の改訂でございますが、独立行政法人改革に伴う改訂でございます。背景といたしましては、平成25年12月に独立行政法人改革等に関する基本的な方針が閣議決定されたところであります。この中で、法人のPDCAサイクルが機能する目標、評価の仕組みの構築や法人の主体的な経営努力を促進するインセンティブの付与などの制度の見直しが規定されたところであります。これに関連しまして、「法人の会計基準について、損益均衡の仕組みを維持しつつ、事業等のまとまりごとに区分された情報を充実するとともに、原則として業務達成基準を採用するなどの見直しを行う。また、法人における管理会計の活用等により自律的マネジメントの実現を図る」とされたところであります。

また、今回の閣議決定におきましては、法人の内外から業務運営を改善する仕組みを導入することとして、監事の機能強化等による法人の内部ガバナンスの強化が求められているところであります。この内容を踏まえ、独立行政法人通則法が改正されました。従来規定されていなかった会計監査人の子法人に対する調査権、役員の不正行為等に関する監事への報告義務、会計監査人の損害賠償責任等の規定が新設されたところであります。

以上を踏まえまして、独立行政法人会計基準研究会と財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会による共同ワーキング・チームで独立行政法人会計基準等の改訂の検討を行った結果を報告するというものでございます。

主な改訂事項でございます。まず、独立行政法人会計基準及び独立行政法人会計基準注解につきましては、主に2点の改訂事項がございます。1点目は、セグメント情報の開示であります。セグメント情報の開示につきましては、「中期目標等における一定の事業等のまとまりごとの区分に基づく情報とする」という改正になります。参照資料の4の6ページ、7ページをごらんいただければと思います。6ページでございますけれども、ここにありますとおり、今般の独法改革によりまして、PDCAサイクルを機能させるために、一定の事業等のまとまりごとに目標設定及び評価が行われるところでありますので、財務情報の開示区分につきましても、これに整合させる、そういうことでございます。これによりまして、一定の事業等のまとまりごとに目標の設定、評価が行われる中で、財務情報を活用していくということでございます。これが1点目でございます。

もう一つは、開示すべきセグメント情報について、業務評価のための情報提供を担保するため、行政サービス実施コスト等の情報を追加する改訂でございまして、同じく今の参照資料4の8ページ、9ページをご覧いただければと思います。独立行政法人の評価指針におきまして、インプット情報として項目別の行政サービス実施コストの記載を求めているところであります。現状、事業収益、事業損益、総資産額といった情報は開示しているところでございますけれども、加えまして、右下にありますような行政サービス実施コストの開示を行うということでありまして、具体的には次のページをご覧いただければと思いますけれども、一つは、A事業、B事業というように事業等のまとまりごとの区分にするというもの。それから、中ほどでございますが、臨時損益の欄を追加するとともに、下の欄でございますが、損益計算書の情報として開示されないようなセグメント情報を追加するということになります。

以上がセグメント情報の開示の関係の改訂でございます。

2点目でございますけれども、運営費交付金の会計処理についてでございます。運営費交付金の会計処理につきましては、業務の進行に応じて収益化を行う方法である業務達成基準により収益化を行うことを原則とする改正でございまして、今度は参照資料2をご覧いただければと思います。参照資料2、現行の運営費交付金収益化基準の取扱い等々が書かれているものでございます。これの5ページをご覧いただければと思います。

運営費交付金につきましては、収益化するに当たっての基準が現状、三つございます。左側にございますように、業務の進捗状況に応じて収益化する業務達成基準、次の期間の経過に応じて収益化する期間進行基準、それから、一番下でございますが、費用の支出状況に応じて収益化する費用進行基準という三つの基準が併存しているということでありまして、多くの独立行政法人では、この一番下の費用進行基準を採用しているのが現状でございます。この方法ですと、業務ごとの見積もりの費用とか実際に掛かった費用の管理が行われないということで、法人側に費用削減による利益捻出のインセンティブが働かないといったことがございます。そのため、業務の進捗状況に応じて収益化する業務達成基準を原則とするということで、利益捻出のインセンティブを働かせようという狙いがございます。

なお、この収益化する単位でございますが、内部管理が機能するように運営費交付金予算が配分され、投入費用の管理が行われる最小の単位ということでございます。

会計基準及び注解につきましては、このほか、独立行政法人の類型が、独法改革に伴い、中期目標管理法人、国立研究開発法人、行政執行法人という3分類に区分されることに伴う形式的な改訂もございます。適用年度につきましては、原則、平成27事業年度からの適用を予定しているということでございます。

また、資料2−1の1枚紙に戻っていただきまして、2番の独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書の改訂についてでございます。会計監査人の権限、義務及び責任等に関する記述につきまして、閣議決定及び独立行政法人通則法を踏まえた改正を行うものでございます。参照資料6をご覧いただければと思います。左側に通則法の改正、右側に監査の基準の改訂という対比を示したものでございます。左側でありますように、通則法の改正によりまして、会計監査人の会計帳簿等の閲覧とか会計報告の請求権の新設などがなされたところであります。これに伴う所要の修正を行うということでございます。

そのほか、会計監査人の損害賠償責任規定の新設等もございますので、それを踏まえた修正を行うというもの。それから、独立行政法人の類型変更に伴う改訂、民間監査基準改訂に伴う改訂もあわせて行っているところでございます。平成27年4月1日からの適用を予定しているところでございます。

簡単ではございますが、事務局からは以上でございます。

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からのご説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言お願いいたします。いかがでございましょうか。田近委員。

〔 田近部会長代理 〕

質問というか、もう一回わかりやすくご説明をお願いしたいという意味なんですけど、資料2−1のローマ数字2「主な改訂項目及び内容(案)」のマル2の「運営費交付金の会計処理」ということで、要するに、これは会計処理を業務達成基準により収益化を行うことにするというのが趣旨ですよね。

〔 川野公会計室長 〕

そうです。   

〔 田近部会長代理 〕

今までのものをどう改訂するのか、もう少しわかりやすく説明していただけますか。

〔 川野公会計室長 〕

今までは費用進行基準が多いというお話を申し上げましたけれども、費用進行基準ですと、使った分だけ収益化をされるということでありますので、利益が発生する余地がないということであります。一方で、業務達成基準ということで今回原則適用しようとしているものにつきましては、達成状況に応じて収益化を行うことになります。収益化を行いますが、実際に使った費用も管理をしていくことになりますので、その費用を縮減すれば、その分、利益が発生する余地が生まれるということでございます。

〔 黒川部会長 〕

どうぞ。田近委員、わかりました?

〔 田近部会長代理 〕

はい。

〔 西山会計制度調査官 〕

少し補足を。今、概要の説明をさせていただきましたので、具体的な会計基準に落とし込んだ文面での説明は割愛させていただいていますが、今まで掛かった経費分を収益化するということで、プラス・マイナスがイコールになってしまって、なかなか利益が出にくい状況だった。それを今度は業務達成基準ということで、業務に対して客観的にちゃんと指標を設定しなさいというのを会計基準に盛り込みまして、業務の進捗状況を測った上で収益化を図るということで、かなり厳格な処理をするように要請しているところです。

〔 田近部会長代理 〕

だから、結果的に達成して余剰は自分のものにしていいですよというのが今の話の裏返し、コインの裏返しみたいになっていると考えていいんですかね。

〔 西山会計制度調査官 〕

これは、先般の独法改革、一昨年、12月末の閣議決定では、自己努力により出てきた利益のうち原則5割は法人の目的に使ってよろしいということが方向性として示されていますので、それについて出た利益の少なくとも半分は使える、そういうインセンティブが働くということの裏づけになっています。

〔 黒川部会長 〕

本件に関して、せっかく今日、総務省の方がいらしていますので、もう少し詳しくご説明をお願いします。独法のこの費用進行基準があまりにも多かったとか、そういう現状、背景みたいなものもお調べになりましたよね。ご発言をお願いします。 

〔 深澤管理官 〕

総務省の深澤でございます。お配りいただいている参照資料2、この4ページをご覧いただきたいと思いますけれども、こちら、「業務達成基準の採用状況、不採用理由」ということでありますが、従来の基準ですと、表1を見ていただきますと、費用進行基準のみ採用している法人というのが6割に上っております。業務達成基準のみ採用している法人が8%、また、業務達成基準と他の収益化基準を採用しているというのが12%程度しかありません。表2を見ていただきますと、客観的な指標の設定がなかなか困難であるということで、安易に費用進行基準に逃げ込む傾向があったというところでございます。

この状況を受けまして、一昨年の閣議決定におきまして、業務達成基準を原則にしなさい、こういう話がありました。1枚戻っていただきまして、3ページ目をご覧いただきたいと思いますけれども、業務達成基準の原則化ということで、これは閣議決定を受けてということでありますけれども、今回から会計基準上でも業務達成基準の採用が原則であることを明示することとしております。従来ですと、業務達成基準、期間進行基準、費用進行基準という三つの基準があったわけですけれども、これが原則だというところは明示がございませんでした。費用進行基準については、それを採用する場合には何か理由を付してくださいということは基準に書き込んでいたところでありますが、ほぼ無視される形で費用進行基準を皆、簡単でもありますので、これを採用していたというところがあります。

そういうことでありますが、「業務達成基準のメリット」というところをご覧いただきたいと思いますけれども、先ほど、公会計室からご説明があったとおり、費用進行基準の課題というところでありまして、業務ごとの見積もり費用、実績費用の管理が行われていないという、悪く言えばどんぶり勘定という形になっておりました。

さらに、二つ目のポツですけれども、費用と同額の収益が必ず計上されるということで、利益が全く出ない会計基準になっております。これでは全くインセンティブが働かないということで、今回、業務ごとの費用の見積もり管理を行う基準である業務達成基準を採用していただくということ。これによりまして、管理会計的な部分がありますので、PDCAサイクルの強化ですとか、次の予算への反映にも資する、利益がちゃんと出るということで経営努力が認定され、インセンティブが働くと、こういった効果を期待いたしまして、今回、業務達成基準というものを原則化することにしたものでございます。

以上です。

〔 黒川部会長 〕

どうもありがとうございました。業務というものをどういうふうに定義するかとか、どういうことを念頭に置くかということは非常に議論されましたよね、共同ワーキング・チームでも。多分、共同ワーキング・チームに出ていらっしゃらない委員は、そこのイメージがわかないと、今回の改訂の本質がいまいち理解できないのではないかと思うので、その辺の業務と業務のまとまりという概念について、もう少しご説明いただけますか。

〔 深澤管理官 〕

今の資料のページ5のところで、細かい字で大変恐縮なのですが、上の「ポイント」の四角の箱の下に「※」がございます。こちらについて業務を説明した部分がございますけれども、基本的には法人でプロジェクト管理をされる最小の単位ということでございます。例えば、金融業務を行う法人であれば、審査、回収といった事務ごと、あるいは融資の種別ごとに事務が存在するであろうということ。また、研究開発法人においては、個々の研究プログラムごとに、そもそも予算が幾ら、この研究プログラムに配付される。その結果として、費用として幾ら管理されているかというところがございますので、そうしたところをイメージしていただくとよろしいかと思います。

ちなみに、ここの3行目に書いてありますけれども、セグメントにつきましては、今申し上げました業務の単位を集積したものでございます。こうした形で研究開発法人がイメージしやすいと思いますけれども、個々の研究プロジェクトが一つの管理会計の単位になっている場合が多いと思いますけれども、あるいは、もうちょっと大き目のグループをつくっているところはあるかもしれませんが、そうした管理の単位ごとに会計を管理していただくというのが我々の考え方であります。

〔 黒川部会長 〕

そうすると、例えば、研究開発の1つのプロジェクトで進捗度が80%ぐらい進捗していることを見積もることができたならば、そのプロジェクトにあらかじめ配付していた運営費交付金の金額、それも理事長かきちんと予算を立てているわけですけれども、それの80%を収益にして、実際にそれまでかかった費用を計上すると差額が出るかもしれない。そういうようなイメージだということですよね。

〔 深澤管理官 〕

はい。最初の予算、予算と言うとちょっと語弊がありますけれども、運営費交付金を年度当初に、あるプロジェクトに1,000万配付しましたと。年度末時点で80%進捗していたということであれば、800万収益化するという考え方であります。

〔 黒川部会長 〕

田近委員、少しわかりましたか。

〔 田近部会長代理 〕

はい。

〔 黒川部会長 〕

それから、期間進行基準について、ここでは管理部門については期間進行基準にせざるを得ないかなというような議論もあったかと思うのですけれども、2番目の期間進行基準の理由、ご説明いただけますか。

〔 深澤管理官 〕

期間進行基準でありますけれども、今申し上げたページの5ページ目にありますけれども、これは真ん中の箱、列といいますか、行にありますけれども、業務の実施と運営費交付金が期間的に対応している場合ということで、期間の経過をもって収益化するということであります。年度末まで進行したら、その分を収益化するということでありますけれども、管理部門である総務ですとか経理の活動といいますものは、なかなかプロジェクト単位になっていないということで、交付金と期間的に対応するようなものであろうということ。また、期間進行基準の課題としまして、翌期に繰り越される業務がある場合にキャッシュがなくなるという問題があるんですが、こういった総務部門については繰り越しというものは基本的に発生しないだろうということで、業務達成基準ではなくて期間進行基準の適用を認めることとしております。

〔 黒川部会長 〕

以上、こういうことが共同ワーキング・チームで議論されていたということですね。清水委員、何か補足ございますか。

〔 清水委員 〕

補足ではないんですが、ちょっと質問させていただいてよろしいでしょうか。共同ワーキング・チームに私も参加させていただいていたんですが、資料2−6で、その後のパブコメを受けた修正というのがありますけれども、1ページ目の2、「寄せられた意見等の概要」のところで、一番上の意見が、「費用進行基準の採用可能範囲の拡大を求める意見」というのがあったと書いてありますが、これには対応しなかったという理解でよろしいのかどうか。つまり、次の2ページでは、逆に絞るような形式的修正を実施と書いてあるんですけれども、結局、拡大は認めなかったという理解でよろしいのかどうかというのが1点です。

続けて、もう1点、質問よろしいでしょうか。

〔 黒川部会長 〕

はい。

〔 清水委員 〕

一方、監査に関して、先ほどご説明ありましたように、会計監査人の損害賠償責任が明記されたということなんですが、これがどういう場合に発生するのかという類型化、そういったところはされたんでしょうか。

以上、2点お願いします。 

〔 黒川部会長 〕

深澤管理官か大道副管理官、よろしくお願いします。

〔 深澤管理官 〕

1点目の質問でございますけれども、費用進行基準採用可能範囲を拡大してほしいという意見はございましたが、これについては対応しておりません。あくまでも最も適切と考えられる客観的基準を考えていただいて、それをもって進捗を図っていただきたいということでございます。

2点目、公認会計士の損害賠償責任というところでございますけれども、この損害賠償責任でありますが、従来の独法通則法におきましては、法人の役員が法人に損害を与えた場合の損害賠償責任に関する規定が存在しませんでした。このため、今般の独法改革におきまして、内部ガバナンスを強化しなければいけないという観点の一環としまして、独法通則法に、会社法が元だと思いますけれども、会社法や一般社団法人法の規定に役員や会計監査人の損害賠償責任に関する規定がありますので、これをそのまま導入するという形で新設されたものであります。したがいまして、特に類型化などはしてないわけでありますけれども、会社法ですとか一般社団法人法の定める責任範囲と異なるものではないと考えております。

〔 黒川部会長 〕

清水委員、何か。

〔 清水委員 〕

わかりました。ありがとうございます。ただ、通常の株式会社の場合と違って、関係者というのが大分違うように思うので、もしかすると、その前に書いてある、不法行為を発見できなかったことにより損害を与えたようなことを想定して規定されたのかなと思ったんですが、そうではないということなんですけれども、一度そういった整理というんでしょうか、例としてどういうことが考えられるのかというのは検討する必要があるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

〔 深澤管理官 〕

会社法をそのまま入れてきたというところでありますが、会計監査人が責任を負う場面が想定しがたいところ、不正行為に直接かかわるような場面がなかなか想定しがたいものですから、そもそもそういった場面があるのかというところは相当のレアケースだと思います。

考えられる場面としましては、個人的な見解ではありますけれども、ある独法で、例えば、民間企業と共同で研究を実施していたというような場合で、独法のほうで不正な流用などが発生して、財務諸表の重大な虚偽表示をやってしまったと。そのときに、共同研究がそのために頓挫しましたと。その場合、会計監査人が故意にその虚偽表示に加担したなり見逃したなりといったような場合があった、そういった形で任務懈怠があった場合には、独法が会計監査人に対して損害賠償請求を行う可能性はあるのだろうと思います。相当にレアケースだと思いますので、どう整理できるのかという問題はありますけれども、引き続き研究させていただければと思います。

〔 黒川部会長 〕

いかがですか。今のは第三者が受けた損害ということですね。共同研究をしていたということで、共同研究の相手先が不利益をこうむったわけですね、頓挫したというわけですから。一般の会社ですと株主がいるのですけれども、独法の場合の株主に相当するのは、今度は大臣になるのでしょうかね、仕組みとしてはどういうことになるのでしょうか。

〔 深澤管理官 〕

独法の出資者に何がしかの権利があるわけではないのですけれども、その場合、訴える主体としましては独法そのものになると思います。 

〔 黒川部会長 〕

訴える主体が、原告が独法になるのですか。   

〔 深澤管理官 〕

原告が独法になると思います。独法が損害を受けた場合でありますけれども、独法が訴えることになると思います。

〔 黒川部会長 〕

ということになる。

〔 清水委員 〕

ありがとうございます。多分、独法が監査契約をしておきながら、その監査契約が適切に執行されなかったということで、受けた損害を賠償するというケースが考えられるのかなと思いまして、それで、その前に書いてある、本当は不正の行為とかを発見したときには通報する義務があると書いてあると思うんですけれども、それが第一の監査の目的ではないんですけれども、という懈怠が考えられるのかなと個人的には思いました。

〔 黒川部会長 〕

独法がということになると、独法の中の誰かがなんですけれども、理事長が会計監査人に対して賠償責任の訴訟を起こす、そういうふうに理解してよろしいんですかね。

〔 深澤管理官 〕

代表権を持っているのは基本的には理事長でございますので、理事長が訴訟を起こすという形になろうかと思います。この問題、そもそも監査契約がありますから、それに基づく不法行為ということでの損害賠償請求も考えられるので、こちらの規定との重複感はあるところでありますけれども、任務懈怠というのはもうちょっと広い概念でありますので、さらにレアケースだと考えております。

〔 黒川部会長 〕

冨田委員。

〔 冨田委員 〕

今、伺っている話は、独立行政法人の中における内部管理の話だと思います。これは、運営費交付金を内部的にどういうふうに配分していって、それをどう執行していって、どうそれを管理するかという話ですね。それと、予算の編成とか国会での議論の話との関係なんですけれども、それをどういうふうに考えたらいいかよくわからないのです。つまり、内部の管理の話をされていて、今度は主務大臣が大きな責任と権限を持つ形に変わったわけでして、そのときに今まで以上に独法の予算の決め方は変わってくると思うんですけれども、そういう運営費の配分、独法の中での配分の問題と予算編成の関係が一つ。

あとは、今日、当然ですけれども、業務達成基準を原則とするという話なんですが、中期目標期間というのがあって、単年度予算の原則とどういうふうに関係するかですね。特に研究開発法人だと、例えばイトカワでしたっけ、遠くへ行って帰ってくるとか、評価の期間とか、ここで言っている業務達成基準の達成をはかる基準が、やはり民主主義的なものとはちょっと違ったところにあると思うんですけれども、多分議論もあったと思うんですけれども、そこらはどういうふうに考えたらいいかというのがよくわかんないのです。

もっと単純に言えば、普通の法人でも、中期目標期間のある法人の場合でも、数年間ですよね。だから、それは単年度の原則に反するわけで、そこらはどういうふうに考えておられるかですね。つまり、国会の統制が及ばない形で、国会から独立した行政法人をつくってしまう。だから、本来は主務大臣が責任を持って、単年度に執行すべきものなんですけれども、そこらはどうなっているか。一番基本的なところが不明確なままなんですけれども。

〔 黒川部会長 〕

深澤管理官、どうですか。

〔 深澤管理官 〕

国の予算のところまで、どこまでお話しすべきなのか微妙なんですが、そもそも独立行政法人制度における運営費交付金といいますのは、国が使途を定めないで独立行政法人に交付するというのが制度の肝であります。したがいまして、主務大臣なり主計局なりが予算が成立した瞬間に、これに使えという形では指示されません。基本的に使い道は、独立行政法人の理事長が内部で運営費交付金を配分するという形が原則になります。ただ、さりとて内部管理がしっかりしてなくて、内部の予算配付がどんぶり勘定でいいかというと、決してそんなことはなく、費用進行基準だとそういう傾向が出てしまうんですが、それはまずいであろうということで、きちんと内部管理をしていただくということが今回の閣議決定でもうたわれておりますし、内部管理の一環として、運営費交付金とその使い道との関係はしっかりしなさいということは閣議決定で指示されているところであります。

それにのっとって、今回の会計基準も、年初当初にきちんと予算配付をして、プロジェクトごとに費用を管理して、節減化できているか、できてないかというところは、利益という形で出るか出ないかというところをちゃんと計上していただく仕組みにしているところであります。 

〔 黒川部会長 〕

それが一つ目ですね。二つ目は、中長期の計画との関係はどうですか。

〔 深澤管理官 〕

運営費交付金については、毎年度毎年度、国の予算で予算化されるところでありますので、そこは毎年の予算編成を経る形になります。中期目標あるいは中期計画のほうで、3年間とか5年間の中期計画の予算というものはつくられるわけでありますけれども、そこは毎年度の国の予算編成の中で決定されていくものと承知しています。 

〔 冨田委員 〕

業務達成度との関係で、この中期とか期間の問題、どういうふうに考えるかということをお聞きしたんですけれども。これ、1年ごとに評価するわけでしょ。

〔 深澤管理官 〕

確かに1年ごとに決算は締めますので、1年でどこまで達成したかというところで収益化はしていただくことになります。つまり、3年のプロジェクトがあったとしまして、1年ごとに決算を打たなければいけないということでありますが、運営費交付金を収益化する際に、もともと3年で100のところが、予算があるのであれば、3割初年度で達成されたと見れば、3割収益化していただくという、そこは毎年度毎年度締めていただく形になるということであります。

〔 窪田法規課長 〕

それと、予算をどうつくっていくかということと、今回の会計の話との兼ね合いということですが、先ほどもご紹介したように、今回、今まで利益が実際には出ない仕組みになっていましたが、今回、基準を変えて、法人の業務と運営費交付金の対応関係を明らかにして、経費を節減すれば一定の利益が出るようになります。今、その5割を法人が使えるという話が最初ございましたが、逆に言えば、残りの5割は中期計画の期間が超えたところで国庫納付なりということを検討していただけることですので、そういう意味では、直ちに個々の予算の形がどうなるかということを今は言えませんけれども、予算統制としても従来よりも厳格にしていく一つのきっかけになるのではないかと考えております。

〔 冨田委員 〕

今、法規課長よりお答えあった点なんですけれども、それは政府部内であれば、独法も政府というか、独法という形式をとらずに、各府省という形式ですと、結局、経費、余ったものは全部不用額で一旦国民に返すわけですよ。だけど、何でそれが法人の形だと半分留保できるかということの説明は、今の話ではいただけてないんですけれども。

〔 窪田法規課長 〕

この仕組みによって、現在、費用を節減していくという、インセンティブが高まろうということで、この仕組みを採用したということでございます。

〔 冨田委員 〕

つまり、そういうインセンティブをつけないと経費が削減できないということだとすれば、これは由々しき問題であって、削減のために、いろんなインセンティブが必要だというのは、なかなか国民、納税者には理解しにくいんじゃないですかね。当然、いつも最大努力をやっているということなんじゃないでしょうか。 

〔 黒川部会長 〕

それは独法制度をつくったときからの話に戻ると思うので、総務省から。

〔 深澤管理官 〕

冨田委員のこういう疑問は前々から伺っているところでありますけれども、そもそも独法制度をつくったとき、平成13年ですか、そのころの議論としまして、政府からは独立した主体に研究所などを切り離していこうと。法律上の仕組みとしまして、利益が上がった場合、つまり、自己収入を増大させたり費用を節減させたりして利益が上がった場合には、その一部を目的積立金として積み立てて独法の事業に使えるというインセンティブ制度を法律上仕組んだところがありまして、今に至っているところであります。

一部というところで、今回、原則5割と書かれているわけでありますけれども、その制度の当否そのものについてはいろいろご議論あることは承知しているわけでありますが、独法制度の根幹といいますか、そもそものオリジナルからある考え方でありますので、そこはご理解いただきたいかなと思います。

〔 黒川部会長 〕

今回は、我々、共同ワーキング・チームとしては、その根幹までは議論できなかったということでございます。

どうぞ、碓井委員。

〔 碓井委員 〕

よくわかってないところがあるんですが、業務達成度というのは非常に重要なもののように思うんですが、そうすると、業務達成度を低くしておけば利益が出やすく、高くすると出ない、こういうことになりそうなんでしょうか。ですから、それは業務達成度が本当に客観的に、誰の目から見ても争いのないことであればいいんですけど、その点ちょっと。

〔 黒川部会長 〕

どうなんですか。どこかの理事長に来てもらったほうがいいのかもしれませんけれども、深澤管理官、どうですか。

〔 深澤管理官 〕

業務達成度が最終的には100%に近いところ、あるいはオーバーするかもしれませんけれども、いくはずでありますので、途中段階で多少操作をしていたとしても、最終的には同じ結果が出るはずであります。

〔 冨田委員 〕

今の点、民間企業問わず、官僚制というか大きな組織だと必ずそういうことになる、必ずなると言ったらおかしいですけれども、パーキンソンの法則というのがありまして、そこでよく書かれていることなんですよ。だから、それをどう克服するかというのは非常に大事なことで、特殊法人の問題も独法も同じでして、結局はそこそこの効率性を達成することにとどまってしまう。あまり効率化をやっちゃうと、民営化されちゃうと。あまり目立つとよくないというので、やっぱりそこそこになっちゃうんですよ。だから、今回、やっぱり主務大臣がきっちりと管理することになったわけで、まさに政治の責任なんですよね。だから、行政内部でこういう精緻なことをやって、うまく管理できればいいんですけれども、やっぱり責任をとるのは政府というか、内閣なんですよね。だと思うんですよ。

〔 黒川部会長 〕

業務達成の目標ですよね。予算をいただくときにこういうことをやりますとか、ここまでやりますとかというような目標を精緻に書いて、それを責任として理事長がお書きになって、それを見た大臣が財務省に、それに見合う金額をくださいと。その辺が予算の話になると思う。その後、理事長が業務達成について、自分みずから、どのぐらいまで進捗しているのかを判断すると、こういうような理解でよろしいでしょうかね。だから、理事長の責任と大臣、それと財務省という関係が出てくるのですけれども、その辺の流れをもう一回整理していただけますか。

〔 深澤管理官 〕

基本的には、主務大臣のほうでPDCAサイクルを回していただく必要があると。そのためにも今回、プロジェクト、個々の事業、業務という。例えば、研究プロジェクトごとに目標設定をしていただいて、どの程度進捗しているのか、ちゃんと費用節減なり自分で研究費を取ってくる努力をしているのかというのをプロジェクトごとにわかるようにしてあるということで、そこで主務大臣のPDCAサイクルの最終的な評価のところでもきちんと役立てていただくことが重要であろうと思いますし、その趣旨は今回、会計基準の改訂の前文にも書いております。

そういったPDCAサイクルがきちんと回っているかどうかというのは、最終的には予算なり、あるいは行政評価で評価していただく、主計局等で評価していただくことになろうかと思います。

〔 黒川部会長 〕

多分、冨田委員のご意見は、主務大臣と理事長のどちらに最終的な業務達成度合いとか、そういうものを判断し、みずから責任をとるかという、予算との対比をあわせた問題でしょうか。今のお話ですと大臣なんですかね、それとも理事長なのか、そこを整理していただきたい。

〔 深澤管理官 〕

業務の実績なり実施の部分につきましては、基本的に理事長が全ての責任を負う形になります。主務大臣は、その状況を見て、きちんと評価をすると。次の中期目標などに反映させていくなり、予算に反映させていくなりといった責任を負っていくことになろうかと思います。

〔 黒川部会長 〕

ということだそうでございます。そういうことで、今回はそれに基づいて会計基準、会計監査人の責任も明確にしたということでございますが、いかがでございましょうか。かなり真摯な議論が続きまして、少し時間がオーバーしておるんですけれども、本件につきまして、ほかにご意見、ご質問ございませんでしょうか。

それでは、この件につきましては、明日27日に開催される予定の総務省独立行政法人会計基準研究会において報告されることになっておりますので、ご了承願います。

なお、今後の修正等に係る当部会としての取り扱いにつきましては、部会長一任ということでよろしいでしょうか。

 

(「異議なし」の声あり)

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございます。ご異議がないようですので、そのように決定させていただきます。本議題につきましては以上となりますので、総務省の事務局の方々、どうもお疲れさまでした。ご退出いただいて結構でございます。ありがとうございました。

それでは、竹谷大臣政務官がご到着されましたので、一言ご挨拶を賜ります。よろしくお願いいたします。

〔 竹谷大臣政務官 〕

大臣政務官の竹谷とし子でございます。一言ご挨拶、また御礼申し上げたいと思います。財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会の委員の先生方におかれましては、大変ご多忙の中、貴重なご意見を賜りますことを心から感謝を申し上げたいと思います。

昨年、消費税が増税となりまして、1年半先延ばしになりましたけれども、また10%への税率引き上げがある中で、国民の皆様から、行政機関の事務執行のあり方について、民間と比べて甘いのではないか、また、税金の使い方について無駄があるのではないか、そういったお声をきちっと真摯に受けとめて、行政機関としてはしっかりと税金を大切に使っていくということを国民の皆様にお示しをしていかなければいけないと思っておりますが、独立行政法人会計基準というものは、そうしたものに非常に関係があるものでございますし、これからご議論いただく平成25年度国の財務書類等につきましても、平成15年からやっとバランスシートが開示されるようになったということで、税金の使われ方を国民の皆様にきちっと説明責任を果たしてお示ししていくという意味で、この国の財務書類というものは非常に大事なものであると私自身も感じているところでございます。忌憚のないご意見を皆様から賜りながら、ブラッシュアップしていけるように、しっかりやっていきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

〔 黒川部会長 〕

政務官、どうもありがとうございました。

それでは、次の議題に入ります。平成25年度の国の財務書類等について事務局からご説明をいただきます。川野室長、よろしくお願いします。

〔 川野公会計室長 〕

国の財務書類の資料は資料3でございます。それから、参考資料を幾つかつけておりますけれども、参考資料マル2、「平成25年度『国の財務書類』のポイント」に基づきまして説明いたします。

1ページ、2ページは、平成25年度「国の財務書類」の概要でございます。2ページ目の上の四角の囲みを読むような形で説明をしたいと思います。平成25年度末における国の資産及び負債の状況は、資産合計は652.7兆円(対前年度比+12.5兆円)、負債合計は1,143.1兆円(対前年度比+25.9兆円)で、資産と負債の差額である資産・負債差額は▲490.4兆円(対前年度比▲13.4兆円)となっております。平成25年度の業務費用でございますが、合計は139.6兆円(対前年度比+1.7兆円)となっております。平成25年度の財源合計は105.1兆円(対前年度比+6.8兆円)で、租税等収入が51.2兆円、社会保障料41.1兆円となっております。

平成25年度に資産・負債差額が13.4兆円悪化しております。悪化して490.4兆円のマイナスとなりました主な要因は、財源不足、▲34.4兆円でありまして、1年間の業務費用を財源で賄い切れてない状況が続いているということでございます。

下のほうに行きまして、平成25年度財務書類の特色でございますが、経費面でいきますと、東日本大震災の復興や老朽化したインフラの防災・減災のための支援等によりまして、補助金等が1.4兆円増加をしております。社会保障給付費につきましては、高齢化の進展等に伴いまして、社会保障給付費が0.4兆円増加したことなどから、結果として業務費用の合計は前年度に比べ1.7兆円増加し、139.6兆円となっております。

次に、ストック面でございますが、資産につきましては、為替市場で円安が進行したことに伴いまして、外貨証券の為替換算差益が発生いたしまして、有価証券が18.5兆円増加しております。貸付金は、財政融資資金の貸付対象の重点化などから1.6兆円減少しております。運用寄託金につきましては、年金財源として取り崩したことなどから減少しております。有形固定資産につきましては、一般会計に承継いたしました旧国有林野事業特別会計の資産の評価替えを行いまして、これに伴って2.6兆円減少し、結果として、資産合計が12.5兆円増加の652.7兆円ということでございます。

負債の部におきましては、財源不足を公債発行等により手当てしているため、普通国債等の残高が増加をしております。一方、財投債の残高は減少しているということで、結果として負債合計は25.9兆円増加し、1,143.1兆円となっております。これらの結果、資産・負債差額は490.4兆円のマイナスとなっておりまして、前年度と比較しまして13.4兆円の悪化でございます。

3ページからは、資産等の項目について対前年度との比較を記述しております。3ページの資産でございますが、主な増減要因としては、有価証券につきまして、円安の進行による為替換算差益等により増加をいたしております。

貸付金は、貸付対象事業の重点化等により減少しております。

運用寄託金は、年金の給付財源として取り崩した結果、減少しております。

有形固定資産は、一般会計に承継しました旧国有林野事業特別会計の立木竹等の資産の評価替えにより減少しております。

出資金につきましては、出資先法人の株価の上昇であるとか純資産額の増加等によりまして増加をしております。

右側、4ページは負債でございます。負債の主な増減要因等につきましては、まず、政府短期証券につきましては、政府内部での保有による相殺によりまして、若干減少しております。

公債は、建設国債が8.7兆円、特例国債は26.1兆円増えておりまして、全体として増加をしておるということでございます。

借入金につきましては、原子力損害賠償支援機構に対して発行された交付国債の償還のために民間金融機関から資金調達をしておりまして、その関係で増加をしております。

公的年金預かり金につきましては、運用寄託金の取り崩しに伴って減少しているという状況でございます。

5ページは費用でございます。5ページの費用の主な増減要因等につきましては、社会保障給付費、全体として0.4兆円増えております。

補助金・交付金等は1.4兆円増えております。

地方交付税交付金等は、東日本大震災復興に係る地方交付税交付金の前年度繰越金が減少したことによって減少しております。

支払利息につきましては、公債等の債務残高は増加しておりますけれども、平均金利の低下が続いておりますので、前年度とほぼ同じ水準の9.4兆円となっております。

右側、6ページは財源でございます。財源は、租税等収入につきましては、所得税や法人税、それぞれ増加したことなどによりまして増加をいたしております。

社会保険料につきましては、厚生年金保険料が保険料率の引き上げ等により増加をいたしております。

財源不足でございます。財源から業務費用の合計を引きますと34.4兆円のマイナスということでありまして、1年間の業務費用を財源で賄い切れておらず、引き続き大幅な財源不足となっている状況でございます。

7ページをご覧いただければと思います。7ページは、補助金・交付金等について具体的な中身を説明したものでございます。業務費用全体の約3分の1を補助金・交付金等が占めておるわけでございます。それらの省庁別の内訳であるとか、省庁ごとの主な補助金等につきまして簡単に触れておるところでございます。厚生労働省ですと、健康保険事業の財源として交付する保険料等交付金、そのほか、医療、介護等の給付費負担金などから構成されて27.8兆円となっております。

文部科学省につきましては、義務教育国庫負担金や国立大学、独立行政法人等の運営費交付金などから成り、5.9兆円となっております。

その他、以下、国土交通省、農林水産省などの主な補助金等について説明をいたしております。

右側、8ページでございますが、政策別に見た業務費用の内訳を説明しているページでございます。業務費用につきまして、各省で行っております政策評価、その評価項目ごとに整理をいたしました政策別コスト情報につきまして、平成21年度分より各省庁において作成し、公表しているというところでございまして、平成25年度につきましては、各省庁全体で140の政策に区分されているということであります。その140の政策のうち金額の多い上位10の政策をここに明記しているということでありまして、全体の費用が139.6兆円でございますが、掲げています上位10政策で業務費用の約8割を占めるという構造になっております。大きなものといたしましては、マル1でございますが年金等、マル2は地方交付税交付金等、マル3は医療費等、マル4は公債の支払利息などとなっております。

9ページをご覧いただければと思います。9ページは、資産・負債差額の増減要因につきまして対前年度との比較で説明をしております。資産・負債差額につきましては、当年度の財源不足が▲34.4兆円となりました。一方で、外国為替資金特別会計が保有する資産の為替換算差益等が17.5兆円増加したことなどがありまして、対前年の477兆円のマイナスから13.4兆円悪化の▲490.4兆円となっているところでございます。

各変動項目につきましては、下に注釈で書かせていただいておりますけれども、財源不足の34.4兆円のほかに、変動要因としては、資産評価差額というものもございます。これは、例えば、旧国有林野事業特別会計の資産の評価替えに伴う固定資産の減など、そういうものを計上しているところでございます。

為替換算差額につきましては、繰り返しになりますが、外国為替資金特別会計が保有する外貨証券の評価でございます。

それから、公的年金預かり金の変動に伴う増減というのもありますが、これは主に厚生年金や国民年金の運用寄託金を取り崩したことに伴うものを反映したものでございます。

右側、10ページをご覧いただければと思います。こちらは、本年度新たに追加したものでありますが、資産・負債差額の増減要因を過去からの累積額で示したものであります。下の図の中で、平成15年度末の資産・負債差額が▲245.2兆円となっております。平成25年度末が右下の490.4兆円のマイナスでありますので、この10年間で約2倍の水準になったということでございます。

その悪化の要因につきまして項目別に見てまいりますと、中ほどの欄でございますが、財源不足という欄が右側で、▲297.6兆円ということで非常に大きくなっております。その他、資産評価差額が+16.9兆円、為替換算差額が▲2.2兆円、公的年金の関係で37.9兆円となっておりますが、この表に示したとおり、財源不足が大部分を占めているということが言えると思います。

もっとも、この資産・負債差額が改善したとしても、それが為替の状況による評価益による場合には、毎年度の厳しい財政状況が変わっているわけではないというところには留意が必要かと思います。

11ページは国の決算額と財務書類との相違ということで、企業会計上の収益や費用に該当しないものを控除するというようなことで差が出ていることを説明しております。

右側、12ページから16ページまでは財務状況の5カ年の推移をまとめております。

上の段がストックでございますけれども、ここ5年間を見てまいりますと、平成21年度末から資産は5.7兆円増加したのに対しまして、負債は124兆円の増加ということで、一貫して負債が増加しておるということが見えます。その結果、資産・負債差額は平成21年度末から悪化し続けている状況になっております。

下の段がフローでございますが、1年間の業務費用を財源で賄い切れてない状況が継続いたしておりまして、財源不足が続いている状況になっております。

13ページにつきましては、資産の推移でございます。資産の合計は平成21年度末から見てみますと、5.7兆円の増加になっております。財政融資資金の貸付金の減少や年金支払いのための運用寄託金の取り崩しという傾向がございますけれども、一方で、外貨証券が為替相場の影響により大幅に増加していることによって、資産全体で見てみますと微増でございます。

右側、14ページは負債の推移でございます。負債は増加し続けており、特に公債が増加しておりまして、その公債の内訳を見ますと、近年の財源不足を反映して、特例国債の急激な増加の状況がうかがえるということでございます。

次、15ページでございますが、これは費用の推移でございます。費用合計は、平成21年度から平成25年度にかけて概ね横ばいとなっております。参考までに、左側に平成16年から平成20年までの費用の合計の平均を載せておりますが、122.1兆円でございましたので、それと比べますと、平成21年度以降は、リーマンショックや東日本大震災への対応等による費用の増加がありましたけれども、高い水準で推移している状況にあるということでございます。

右側、16ページは財源の推移でございまして、財源は平成21年度にはリーマンショックの影響によりまして大幅に落ち込みましたけれども、その後は回復基調になっているというところでございます。

17ページからは、参考情報として、幾つかのトピックについて記載をしております。まず17ページは、国の資産をどう見るかということについて説明したものでございます。平成25年度末におきまして、資産は652.7兆円計上されておりますが、その内訳を下のグラフで示しておりますけれども、その大半は換金処分して他の財源に充てることができないものとなっております。金融資産として、有価証券とか貸付金、運用寄託金がありますけれども、これらは対応関係のある負債が計上されているということでございます。

それから、下のほう、有形固定資産がありますけれども、現金化が想定されないものが相当程度含まれている状況でございます。

19ページをご覧いただければと思います。19ページは国の財政の大きな要素となっております公的年金の記述でございます。ここでは、国の財務書類におきまして、将来の年金給付財源のために現に保有する資産とそれに見合う金額を計上していることを紹介しております。

20ページの下におきましては、平成26年の財政検証について、簡単ではありますが、紹介をしております。

21ページは国の債務管理についてということで、公債残高の内訳であるとか、償還に当たって借換債も発行されていることなどを説明しております。

右側、22ページでございますけれども、これは今年度新たに追加したものでございますけれども、一般会計財務書類と国の財務書類の比較であります。一般会計の数字と一般会計と特別会計を合わせた合算の数字を並べて記載いたしておりますけれども、一般会計の資産の大半は売却が想定できないようなインフラなどの有形固定資産が非常に大きなウエートを占めているということであります。それを特別会計と合算いたしますと、金融資産、特に為替の影響を受けやすい外貨証券などの影響によりまして、資産・負債差額が改善しているように見えるということでありますが、毎年多額の公債発行が必要な財政状況を改善しているものではないということであるために、並べて、為替等の影響を除いた形で一般会計の姿を載せているということでございます。

23ページは国の財務書類の構成ということで、毎年つけておりますけれども、国の財務書類がどのような要素から成っているのかということを説明したものでございます。

事務局からの説明は以上でございます。

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からの説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いいたします。いかがでございましょうか。木村委員。

〔 木村委員 〕

途中で失礼しますので最初に発言させていただきますが、10ページと22ページの新しくお書きになったページは非常にいい情報だと思いますし、ぜひ今後も続けていただきたいと思います。

ただ、よく見ると、10ページの説明書き、囲みの一番下のダイヤ印の「もっとも」以下の最後のところ、括弧書きのところで、為替の影響を除いた財政の姿として、22ページの対象があるということになると、10ページの説明のために22ページをつくっているような、あまりにもそういう説明の色合いが濃過ぎるんじゃないかという感じがしておりまして、もうちょっとニュートラルな位置づけにしたほうがいいんじゃないのかなというのが私の意見でございます。先ほど、為替換算差額の17.5兆円というのが、22ページでいいますと、資産・負債差額の一般会計と合算との差額の19.1兆円にほぼ対応するということではあるんでしょうけれども、必ずしもこれを強調する必然性はないと思いますので、リンクはあまり強調されないほうがいいんじゃないかというのが個人的な意見でございます。

あと、書きぶりで、昔からある書きぶりの、17ページで、これ、前に申し上げたかもしれないんですが、17ページの6.(1)「国の資産をどう見るか」というところのダイヤ印の3つ目、現金化できないものがあるということで、そのうちのポツの1で、有形固定資産で公共用財産という、河川、道路などがあることはわかるんですが、国の庁舎というのは、民間企業でいえば事務所などであって、資産管理として当然売却も考えるような要素ですよね。なおかつ、フランスの例なんかで言いますと、国の庁舎なんかは、行政財産じゃなくて普通財産に変えているというのが10年前の法改正でございまして、そういうトレンドがあるとすれば、この辺の庁舎についてはあまり強調しない方向で今後ご検討いただきたいというのが意見でございます。

以上です。

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございました。ご意見に何か答える必要がありますか。

〔 木村委員 〕

いや、いずれも感想です。

〔 黒川部会長 〕

わかりました。ありがとうございました。

17ページのほうは、公共用財産というと道路とか、ご存じのようにそういうようなもの、国有財産ということになると、国の庁舎、そういうようなものになっていくんですね。

〔 窪田法規課長 〕

表現は工夫したいと思いますが、売るときはもう国の庁舎ではなくなるわけですから、効率化して資産を売却するということを否定しているわけではありません。あくまで現実に使っている国の庁舎という意味ですが、ちょっとそういう意味では誤解を招く表現かもしれませんので、考えさせていただきます。

〔 黒川部会長 〕

相当程度含まれているという、全部ではないという、そういうことだと思います。

どうぞ、ほかに何か。井堀委員。

〔 井堀委員 〕

一つは、有形固定資産のところで、前年度比2.6兆円減っている点です。旧国有林野特別会計の評価替えの話です。これは毎年やっているのですか、それとも、何年かに1回やって、その評価がずっと続いていて、ある年にまた変わっている、そういう理解でしょうか。

〔 川野公会計室長 〕

国有林野事業特別会計につきましては平成24年度末で廃止をしまして、所有していた資産を一般会計に承継したということで、毎年こういうふうに変動するわけじゃなくて、一般会計承継に伴う評価替えが行われたことに伴って資産が下がっているということでございます。ですから、もうちょっと詳しく申しますと、それまで国有林野事業特別会計は企業的な経営をやっていまして、立木を育てるために人件費等を投入して、その投入した費用を積み上げる形で資産を評価していたと。ところが、今度、一般会計に承継されますと、国有財産と同じ時価評価になりますので、時価評価した結果、価値が下がってマイナスが立ったということでございます。

〔 井堀委員 〕

そうすると、これ1回限りの評価の結果ですね。この後、毎年3兆円下がるわけではないということですか。

〔 川野公会計室長 〕

今後につきましては、国有財産と同じ評価になりますので、年度末にまた時価評価をするということでございます。

〔 井堀委員 〕

あと、もう一つ。国の財務書類の差額に関してです。国の財政健全化の観点から言うと、プライマリーバランスの話がありますよね。プライマリーバランスの差額とこれがどう関係しているのかに関して、何か情報があったほうがいいのではないかと思うのです。今日の書類にはプライマリーバランスという用語が出てこないのですが、これはなかなか難しいのでしょうか。

〔 窪田法規課長 〕

おっしゃるとおりでありまして、今ご説明申し上げたポイントの11ページのところをごらんいただいても、いろんな要素はもちろんあるわけですが、一言で申し上げると、金利をどうカウントするかということで、金利は当然費用でありますので、金利も赤字と考えるべきですが、プライマリーバランスのところは、そこは少し金利分についても認めているということになります。そこが最大の違いかと思いますが、現在、公会計部会の中にさらにワーキンググループをつくって、財務書類の活用のあり方ということをいろいろ検討させていただいておりまして、そういう中で、財務書類からこそ見える、何かいろんな指標などを抽出できないかという中で、今ご指摘あった点などについても注目すべきではないかということをいろいろ議論させていただいておりまして、また引き続き検討させていただきたいと思っております。

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございます。ほかに何かご意見。鵜川委員。

〔 鵜川委員 〕

今の11ページと関連するんですけれども、これも今後の課題として検討していただければと思うんですが、こちらは現状の歳入歳出決算書と財務諸表の対応関係を示しているんですけれども、もともと歳入歳出決算書は現金式の官庁会計でできていまして、財務書類は発生主義でできていますので、その差を示しているんですが、できましたら、この官庁会計と財務書類の間にキャッシュ・フロー計算書というんでしょうか、区分別収支計算書と言っていますけれども、キャッシュ・フロー計算書という概念が本当はあるはずでして、キャッシュ・フロー計算書というのは現金なんですけれども、発生主義のもとで初めてつくる現金収支の計算書です。そうしますと、現在の歳入歳出決算書が経常的な収支と投資的な収支と財務収支と3つに分かれるわけです。そのうち経常的な収支が発生主義の収益と費用とつながっていくわけですので、その差額は多分、減価償却費とかそういった発生主義の要素なんですけど、そういったつながりというんでしょうか、現状の予算、決算と発生主義の最終的な赤字というんでしょうか、財源不足との差、経常的な収支のキャッシュベースの不足分と発生主義の赤字分との関係を示すような表をつくられたら、より理解しやすいんではないかと思います。

それから、今のプライマリーバランスのお話も出たんですが、プライマリーバランスは政府と自治体とあわせた数字でつくってらっしゃいますので、もしそれと財務書類を比較するとすると、本当は国と自治体の全部あわせた財務諸表の合算をつくって、そこの赤字か黒字かというものを比べるのが、多分一番わかりやすいと思うんですけれども、会計制度が今ちょうど地方も統一されたところですから、今後の課題として検討していただければと思います。いずれにしろ、発生主義の最大の特徴は、収益と費用がちゃんとマッチしているかという情報が出ることですので、財政の健全性はキャッシュベースでわかるんですけれども、世代間の負担の公平性というんでしょうか、そういうものは会計で初めて見えるものですから、そういったものも国だけではなくて、自治体もあわせた全国ベースで見れるようなことを考えていただければと思います。

〔 黒川部会長 〕

2点ご質問ありました。まず、1点目のほうから、室長。

〔 川野公会計室長 〕

区分別収支計算書につきましては、お配りしています国の財務書類のガイドブックの中で、作り方は説明しているわけでありますけれども、どういう工夫ができるのかは検討してみたいと思います。

〔 黒川部会長 〕

補足しますと、こういうのは財務4表であるんですね。お手元に配っている、厚いほうには、そういう数字があるが、このポイントは、その中の特にポイントみたいなものを集めたものだから、たまたま、このキャッシュ・フロー計算書には触れなかったということなんですけれども、キャッシュ・フロー計算書の情報も、このポイントのほうに一表、二表、1ページ、2ページ入れたほうがいいというご意見があったということで受け取らせていただくことにします。

それから、2ページ目の地方自治体との関係は、先ほども法規課長がお話しになったように、総務省でよりアクセルを踏んで、データ整備ということになってきているので、それとの兼ね合いの中でワーキンググループでも、将来どういうような情報がつくれるのかを検討していきたいということで、とりあえずここでは引き取らせていただきます。

〔 鵜川委員 〕

はい、わかりました。

〔 黒川部会長 〕

では、ほかに何か。清水委員。

〔 清水委員 〕

先ほど、非常にいい資料だとおっしゃっていた22ページの資料なんですけれども、この後、3月末に連結の財務諸表をつくりますよね。そのときに、単体と連結の比較って、たしか入ってくるんじゃなかったかと思うんですけれども、そのときに、これが何を意味するのかというのが全く説明がありませんので、ちょっと戸惑う。先ほどの為替の話は、ここ、引用されているんですけれども、これがどういう位置づけにあるのかというのが、私は正直、よくわからないところがございますので、あり方をもう一度検討したほうがいいのかなというのが1点です。

それから、3、4年前だったと思いますが、今の様式に変える検討をしたときに、後ろの、今現在載っている参考のところの、例えば、(2)の公的年金の情報であるとか、(3)の減債制度のお話というのは、トピックスという形で、そのときに、目玉というんでしょうか、関心があるようなことを載せたらどうかということで入ったような記憶があります。トピックスということですので、年金は常にトピックスであり得るんだと思いますけれども、見直していく必要があるんではないかということです。

例えば、来年、平成26年度で言えば、消費税の増税の話とかも出てくるでしょうし、先ほど来、委員の方から出ている財政再建、そういったことについての影響額とか、そういったこともトピックスになり得る、むしろ国民がそういったことを知りたいんじゃないかと思いまして、ここについては見直していく必要があるんじゃないかなと思います。ご検討お願いします。

〔 黒川部会長 〕

わかりました。3月には連結情報をくっつけ、もう一回こういうのをつくるんですけれども、入れかえを検討してくださいというようなご意見ですか。

〔 清水委員 〕

まず、これ、意味があるかどうかなんですね。

〔 窪田法規課長 〕

実は、去年のこの場で、もう大分、株価の上昇や円安に進むことによって評価益がいろいろ出たことに対して、それが一体、財務状況に対してどういう意味を持つのかという議論がありまして、そういう意味では、これまで連結を拡大する方向で基本的に指向してきましたけれども、一方では、会計間で自由にお金がやりとりできるものではありませんので、増やすだけでなく絞るということで、よりよく説明できる部分もあるかなと思って掲載しましたが、今いろいろご意見いただきましたので、その辺のところ、また3月までの間にもう一回ご説明もさせていただければと思います。

それから、いろんな取捨選択の話は全くそのとおりでございまして、適宜適切にやっていくことはわきまえてまいりたいと思います。

〔 黒川部会長 〕

ほかにいかがでございましょうか。どうぞご質問があれば。ほかに。

私のほうから。10ページ、これは新たに公会計室のほうで追加したところですけれども、外為特会で評価益が14、5兆円出ている。去年も10兆円ぐらい出たんですかね、10円ぐらい違っていたので。1円違うと1兆円ぐらい違うと。それが財源みたいになるのかという話に対して、富田先生がそういうふうに見ちゃいかんというような話があった。今年はさらに15円ぐらい円安になったので、こういうことになったんですが、この10ページは平成16年から平成24年度までに為替換算差額がマイナス19.7兆円あるんですね。やっと平成25年度で17.5兆円になって、まだ2.2兆円赤字があるということは、去年の3月末時点では、単純に考えると、まだ取得原価よりも時価は低かったというんでしょうかね。だから、今まで多額の評価損が出ていたのが、大分リカバーされてきた。要するに、円安になってリカバーされてきた。平均で1ドル103円か104円ぐらいで買っていたのが、3月末現在でその辺のところまでなったので、たまたま換算してみると、取得原価に近くなって、今までの累損、評価損がかなりリカバーされたというふうに見られる。

来年度になると、今年の3月どうなるかわかりませんけれども、さらに15円ぐらい円安が進んでいますよね。117円か118円ぐらいになるかもしれません。そうすると、今度は評価益になってくる。要するに、外貨証券を、米国債中心に買っているものに為替換算差益が出てくる状況になる。だから、ここの見方は、1年間でこんなに出たなと言うけれども、本当は含み損があったものがやっとリカバーされてきた段階だと理解したほうがいいんじゃないかな、こういうふうに思います。

どうぞ、冨田委員。

〔 冨田委員 〕

関連で。一言余分かもしれませんけれども、企業の為替換算差額がどうのこうのといった企業の企業会計におけるものとは全く違って、これ、売れない。また、そういう政策判断、全く別途の話ですから、企業であれば、ああ、損が減ってきたということなんでしょうけれども、それはできない話なんですね。ほかの公共用財産、やっぱり同じ意味を持っていることだし、ましてや、負債との対応関係もここでお示しになっているわけで、短期国債を発行して外貨準備を維持しているわけですから。そういうことも含めたものになってないと、円が安くなった、株が上がって、えらい黒字になるんじゃないかということで、それで国債を出さなくていいとか、そういう早とちり、早とちりと言ったら叱られますけれども、そういう解釈をされるようじゃ困るわけでして、だから、時価評価、これはものすごく大事なことなんですけれども、企業の会計とは全然違うんだということを、やっぱり随所に書かないと、何か益が出たからいいんじゃないかということになってしまいかねないことがちょっと心配なんです。もう10年たっているので、かなりそういう認知も進んできたと思うんですけれども、こういうことをもっと広く公表していく過程で、同時に今言ったようなことも、政府と企業との違いみたいなことも繰り返し書いておくことだと思うんです。

私は、今日、新たにお示しいただいた22ページにしろ10ページにしろ、やっぱり今の日本の財政の構造をいろんな観点から見る上で非常に貴重な情報だと思うのです。大事な情報なんですけれども、そのときの読み方みたいなこともどっかにあったほうがよろしいんではないかなと思います。

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございました。田近委員。

〔 田近部会長代理 〕

年々これも公表されて、議論も深まっていると思うんですけど、全体として何を今回、対外的に、これがまとまって言うのかという、その辺ですけど、そのことと、もう一つ、井堀委員のおっしゃったプライマリーバランスのところに戻りたいんですけど、これ、何を言うのか。1ページで、国の貸借であるバランスシートを見ると、平成24年度から平成25年度に資産・負債差額がさらに悪化しましたと。悪化したというか、13.4兆円増えましたと。しかし、それは下のほうの業務費用の差額が実は34.4兆円もあったんだけど、去年の話ですよね、13.4兆円でおさまっていますと。それは、上のほうの有価証券の評価が増えたからですと。これは、冨田委員がいろいろ今おっしゃいましたけど、事実として、普通、バランスシートを読む人はそういうふうに読むと。だから、フローで相変わらず34.4兆円の赤字だったけど、評価益が出たんで、これだけになりましたと。

さて、第2点は、平成24年度がフローで39.5兆円、今年が34.4兆円で5兆円減りましたと。それは、基本的には税収に負うものでございますと。その辺の大きな話は、まず最初にあってもいいかなと。ちゃんといっぱい読めばわかるんだけど、いっぱい読まないでもわかるように。

〔 黒川部会長 〕

それぐらい読んでよ。

〔 田近部会長代理 〕

いや、読まないよ、普通はこんなに。まあ、それはともかく。

あと、国の財務諸表とプライマリーバランスのコネクション、これ、あったほうがいいような気がするんですけどね。というか、今、財務管理の話で、要するに、プライマリーバランス飛ばして、GDP分の債務残高が発散しなきゃいいんじゃないかと。それは、分母が大きく伸びるか分子が大きく伸びるかで、分母が大きく伸びればいいんだと。その間のプライマリーバランスの議論は、ある意味で飛ばして、GDP分の債務残高を見ればいいんだというような議論もあるかどうかわかりませんけれども、しかねないので、だから、これはもうちょっと議論、僕自身も言いましたけど、プライマリーバランスの情報をここでどのぐらい出すかというのは、どうですかね。

〔 黒川部会長 〕

検討委員会が受けとめるということ。どうですか、法規課長。

〔 窪田法規課長 〕

先ほども申し上げましたように、田近委員にもワーキンググループのほうでご参加いただいていますが、その中でしかるべき結論が得られれば、そういうことも打ち出していくのかなと思います。

〔 黒川部会長 〕

ありがとうございます。ほかに何か。せっかくでございますので、いかがでございましょうか。

私が質問するのも何なんですけれど、先ほど出ました年金の問題、19、20ページの年金のところは預かっている金額だけがバランスに載っている。企業会計方式ではもっと負債があってもおかしくはないが、そういうような情報を貸借対照表に盛り込めないので、一応預かっている金額だけ負債に上げている。負債が過少ではないかと、企業会計を専門とする会計実務家からすると、そう思えるわけ。そこで読者が自分で判断してねということなので、トピックという解釈もあるけれども、今言ったような理由で参考情報として載っているんです。平成21年度の財政検証なんですけども、いつになったら、新しいものにかわるのでしょうかね。あるいは、もうやめるのか。事務局のほうで何か意見がありますか。

〔 園田課長補佐 〕

今の黒川部会長からのお話なんですけれども、平成26年度は財政検証出されておりまして、今回、さまざまなケースを想定して、8パターンケースを想定しているということでございます。国の財務書類のポイントに記載している平成21年度の給付と財源のこの情報、ボックスですが、それにつきましてはまだ作成されてないということでございまして、今後作成するかどうかというのは、厚生労働省でお考えになるかと思います。平成25年度につきましては、現状を紹介させていただいているという状況でございます。

〔 黒川部会長 〕

ということは、こういうような表みたいなものを、事務局としては厚生労働省にお願いをしていて、つくってくださいということはしているわけですね。

〔 園田課長補佐 〕

つくってくださいという依頼はしておりません。

〔 黒川部会長 〕

それはしてないのか。ここでお願いしたいということを決めればいいんですかね。僕は部会長なんで、あまり言うべきじゃないかもしれないけれども、委員の皆さんからご意見があればですよ。どうなのかって。

〔 井堀委員 〕

よろしいのではないでしょうか。

〔 黒川部会長 〕

ほかに、何かご意見ございますでしょうか。あと、21ページの償還年次表は、これも先生方のご意見で入れた経緯があるんです。大体8年以内に償還期限が来るものばっかりで、しかも、これを上回る国債を発行し、差額として毎年30兆とか40兆純増しているということがわかるために、こういうのを入れたという経緯があるわけですね。だから、これは読む人によっては、非常に重要ということだと思います。

そろそろ予定した時間になったのですけれど、ほかにもう一つ、二つ、ご質問ございますでしょうか。ないようでしたら、平成25年度の国の財務書類、特別会計財務書類、省庁別財務書類、政策別コスト情報につきましては、特別会計財務書類が1月30日の国会提出であることから、いずれの書類も同日に公表されると聞いておりますので、ご了解ください。

以上をもちまして、本日予定しておりました議題は全て終了いたしました。最後に、太田次長からご挨拶がございます。太田次長、よろしくお願いいたします。

〔 太田主計局次長 〕

いつも大変活発なご議論をいただきまして、大変恐縮でございます。これから先、いろいろな意味で財政事情を説明し、あるいは財政構造改革のようなことを進めるために、なるほどと思って使わせていただける面は、いろいろな意味でこれからも使わせていただきたいと思っておりますので、どうか引き続き、ご指導をよろしくお願いします。ありがとうございました。

〔 黒川部会長 〕

どうもありがとうございました。事務局から、何かございますか。ありがとうございました。それでは、本日はこれにて終了とさせていただきます。政務官、お忙しい中、どうもありがとうございました。

〔 竹谷大臣政務官 〕

こちらこそどうもありがとうございました。

〔 黒川部会長 〕

では、これでお開きでございます。ありがとうございました。

 
午後3時51分閉会

財務省の政策