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財政制度等審議会 財政制度分科会
法制・公会計部会
議事録

平成31年3月25日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会
議事次第

平成31年3月25日(月)10:00~12:00

財務省第1会議室

1.開会

 

2.議題

  • 〇 「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」の改訂について
  • 〇 独立行政法人会計基準の改訂に伴う作成基準の改訂について
  • 〇 平成29年度「連結財務書類」等について
  • 〇 個別事業のフルコスト情報の開示について

 

3.閉会


配付資料

資料1-1 「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」に係る共同ワーキング・チームにおける検討結果(報告)
資料1-2 独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書(案)
資料1-3 「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」改訂案の新旧対照表
 参考資料1-1 パブリックコメント及び各府省意見照会等を踏まえた修正
 参考資料1-2 共同ワーキング・チーム構成員名簿
資料2-1 独立行政法人会計基準の改訂に伴う作成基準の改訂について(案)
資料2-2 「省庁別財務書類の作成について」の一部改訂(独立行政法人会計基準関係)について(案)
資料2-3 「省庁別財務書類の作成について」改訂案の新旧対照表
資料3 平成29年度「国の財務書類」
 参考資料3-1 平成29年度「国の財務書類」のポイント
 参考資料3-2 平成29年度「国の財務書類」の骨子 
 参考資料3-3 平成29年度連結財務書類の財務諸表(4表)一覧 
 参考資料3-4 一般会計における基礎的財政収支と超過費用 
資料4 個別事業のフルコスト情報の開示について 

4.出席者

部会長

委員

臨時委員

黒川 行治

土居 丈朗

秋山 修一郎
井堀 利宏
鵜川 正樹
田近 栄治
冨田 俊基
橋本 尚
           神田主計局次長
           奥総務課長
           阿久澤法規課長
           安出司計課長
           一松調査課長
           坂本公会計室長
           新谷会計制度調査官
            山嵜課長補佐
           髙橋課長補佐
           <総務省行政管理局>
           神谷管理官
           大橋副管理官

午前10時00分開会

 
〔黒川部会長〕 
 それでは、本日はたっぷり議題がございますし、時間になりましたので、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会を開催いたします。皆様におかれましては、ご多用なところご出席いただきましてありがとうございます。まず、議事に入る前に本日の出席状況、そして資料の確認を事務局からお願いいたします。
〔坂本公会計室長〕 
 本日は、赤井委員、藤谷委員、木村委員、清水委員、長谷部委員はご欠席となっております。なお、冨田委員におかれましては、ご都合により途中で席を外されるご予定と伺っております。
 次に、資料でございますが、ペーパーレス化しておりますので、両側のスクリーンをご覧いただきますか、お手元のパソコン端末をご参照いただきたいと思います。端末の使用方法についてお困りの際は、近くの職員までお申しつけいただければと思います。それでは、お手元のパソコンの画面に開いております議事次第をご覧ください。そのうち配付資料につきましては、参考資料を含め2ポツに列挙されております。そして、記載の資料名のファイルをパソコンに入れております。そのうち、参考資料3-1「国の財務書類」のポイント、そして資料4個別事業のフルコスト情報の開示についてにつきましては、ペーパーでお手元に資料をご用意しております。関連の資料の紹介は以上でございます。
 そして、本日は総務省より神谷管理官と大橋副管理官にご出席いただいております。
〔黒川部会長〕
 それでは、部会の進行についてご説明いたします。本日の部会では、「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」の改訂について、独立行政法人会計基準の改訂に伴う作成基準の改訂について、平成29年度「連結財務書類」等について及び個別事業のフルコスト情報の開示についての4つを議題といたします。それぞれの議題について事務局からの説明と、それについての質疑応答を行う形で進めさせていただきます。
 では議事に入る前に神田主計局次長からご挨拶がございます。神田主計局次長、どうぞよろしくお願いいたします。
〔神田主計局次長〕 
 おはようございます。先生方におかれましては、本日誠にお忙しい中ご出席を賜りまして、本当にありがとうございます。先ほど黒川部会長からもご紹介がございましたけれども、本日はまず「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」の改訂についてご審議いただきます。こちらは当部会と総務省独立行政法人評価制度委員会会計基準等部会のもとに設置された共同ワーキング・チームにおいてご検討いただき取りまとめいただいたところでございます。黒川部会長はじめワーキング・チームに参加していただいた先生方、秋山先生、鵜川先生、橋本先生にはこの場をかりて御礼申し上げます。
 また、昨年9月に当部会においてご審議、ご了承いただきました「独立行政法人会計基準の改訂」に伴って、今般、省庁別財務書類等の作成基準についても改訂させていただければと存じております。こちらにつきましても、忌憚ないご意見とともにご審議いただきますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。
 次に、一般会計・特別会計合算の「国の財務書類」につきましては、前回の部会でご報告させていただいた上で、既に1月末に公表してございます。本日は国の業務と関連する事業を行っている独法などを連結した「連結財務書類」、これを作成いたしましたので、先生方にご報告申し上げます。
 最後でございますが、個別事業のフルコスト情報の開示の取組みにつきましては、1月の公表で4回目となりました。今年度は予算のPDCAサイクルに役立つ情報の提供に向け、予算編成の始まった9月初頭に過年度のフルコスト情報を、査定をやっております主計局の予算係や各省庁に参考資料として配付する取組みを行いました。今日はフルコスト情報の更なる質の改善を図るため、この主計局予算係や各省庁に意見を聴取した結果や今後の対応方針をご報告させていただきます。これにつきましても忌憚のないご意見を賜れれば幸いでございます。先生方には引き続きご指導をよろしくお願い申し上げます。以上です。
〔黒川部会長〕 
 ありがとうございました。
 それでは、初めの議題の「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書」の改訂について、事務局からご説明をしていただきます。坂本室長、お願いします。
〔坂本公会計室長〕
 それでは、この関連資料はペーパーでございませんで、パソコンに収納されております。説明につきましては、資料の1-2でございます。「独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書(案)」というものでございます。お手数ですが、お開きいただければと思います。その中で、資料は各種ございますけれども、ポイントを絞って資料1-2の、PDFのページで申しますと、44ページございますが、その中の13ページ目。下のページ番号で見ますと、ローマ数字、時計数字ⅸというところでございます。13ページ目でございます。「監査に係る報告書の改訂について」というタイトルで、その下に平成31年●月●●日と書いてあるところでございます。よろしゅうございますでしょうか。この資料では、報告書改訂の経緯、そしてその下に2番としまして報告書改訂の内容について概要が整理されているものでございます。
 この今回の監査に係る報告書の改訂の経緯ということでございますが、これはご案内のとおり、一昨年9月からまず独法の財務報告に関する基本的な指針が取りまとめられました。その中で、財務情報のみならず非財務情報も含めた独立行政法人の財務報告のあり方が示されたところでございます。
 そして、1の3パラ目以降でございますが、これを踏まえまして昨年の9月の当部会におきまして、それをより具体化した事業報告に関するガイドライン、そして会計基準及び会計基準注解の改訂案がまとめられてご了承いただいたところでございます。その中で、概要を改めて若干申しますと、事業報告書については独法の業務運営状況の全体像を簡潔に説明する報告書とするということで、ストーリー性を持たせて他の公開情報との関係、リンクを含めてわかりやすく整理するといった考え方が示されております。そして、会計基準に関しましては、行政サービス実施コスト計算書にかわって行政コスト計算書を作成することや、退職給付引当金を原則計上すると、そういった認識・測定等の基準の見直しを行っております。これを踏まえまして、今回は総務省と当省の共同ワーキング・チームにおいて会計監査人の監査に係る報告書の改訂案がご議論、取りまとめられたということで、当部会においてそれをご報告し、ご了承をいただきたいということでございます。
 改正の内容でございますが、2番、ページの下のほうから始まっておりますが、そこに概要が記載されております。先ほど申した様々な基準の改訂等を踏まえまして、技術的な修正を各所で行っておりますほか、内容に関わる点といたしましては、一つは事業報告書のうち、会計に関する部分について実務上の取扱いを踏まえより具体的に定義するということでございます。これは、より具体的に申しますと、事業報告書の中で会計監査人が監査すべき範囲として、事業報告書の中で会計帳簿の記録に基づく記載部分、そこを対象とするということを明確にしたということが一つでございます。もう一点、またでございますけれども、企業会計の監査基準の改訂に伴いまして、監査報告書の区分等の変更について修正が行われたのですが、これを踏まえまして、こちらの会計監査人の監査の基準につきましても、会計監査人の意見を監査報告書の冒頭に記載するということで、記載順序、位置付けを変更することを反映して、会計監査人の意見の記載順序が変更されるということでございます。そして新たに、意見の根拠の区分を設けたということが2点目でございます。
 そして、3点目でございますが、独立行政法人の長の責任はもちろんでございますが、それに加えます長及び監事の責任を明記しまして、監事の財務報告に関する責任を記載したということでございます。監事には財務報告のプロセスを監視する責任があるということが関係箇所に明記されたということでございます。内容に関わる部分としては、主に以上の3点ということでございます。4番、最後のところでございますが、実施時期につきましては、この改訂後の監査基準につきましては、平成31事業年度に係る監査から適用するという方針でございます。概要につきましては、以上でございます。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。
 ただいまのご説明には背景などや、今後の発展についてにも触れられている箇所がございますので、それも参考にしていただいて、ただいまの事務局からの説明についてご意見、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いいたします。
〔冨田委員〕
 2点なのですけども、全体との関わりなのですが、1つは独立行政法人の決算、監査なわけですけども、会計検査院との関係はどのようになっているかということが1点目。2点目は、国会統制との関係でお聞きしたいことなのですけれども、これはどういうふうに決算委員会でも係る内容なのかどうか。普通の決算に加えてこの監査報告も決算委員会で対象になるかどうか。もう一点は、ちょっとくどいですけども、出資者として国は現物出資しているわけですけれども、出資者としての役割はどのような形で果たされるのか。こういう民間基準に準拠したものを作るのは、他の仕組みに加えてなされているのか、あるいは他のものをクリアするようなものなのかどうかとか、クリアというのは代替するものかどうかとか、そういうことについてお聞きしたいのですけれども。ここまで精緻化しているわけですから、どういう国民経済的な意味があるのかということを私なりに理解したいということが質問の趣旨であります。
〔黒川部会長〕 
 ありがとうございました。どれも大変重要な問題提起だと思いますけども、事務局のほうから。お願いします。
〔新谷会計制度調査官〕 
 いただいた質問のうち、まず1つ目は全体との関わりで会計検査院の検査との関係はどうかという点でございます。独法の決算は独法通則法に基づいて主務大臣に提出するに当たって会計監査人の監査、あと監事の監査を受けてという体系がまずあります。会計検査院の検査は、国の出資する法人の会計について検査するという会計検査院法に基づいて検査を行っておりますので、この監査基準に基づく会計監査人の監査と会計検査院による会計の検査は併存するものとなっております。それぞれ違った観点から、決算全体を見る会計監査人の監査、あと法人の全体、場合によっては特定の事項について重点的に検査を行う会計検査院の検査ということですみ分けがなされていると承知しております。
 次に、決算委員会の関係でございますが、国の決算ではございませんので、直接決算委員会の審議の対象となるものではございません。ただ、独立行政法人、大抵は運営費交付金や補助金等で財政支出はなされておりますので、各省所管の審査においてそういった財政支出との関係で審議が行われることはあり得ますが、独立行政法人の決算そのものが審議の対象とはなっていないと承知しております。
 3つ目、出資者としての国でございますが、出資者としての国も理財局が出資者としての業務を行っておりまして、独法は出資者として政府出資の管理という観点でも管理は行っています。ただ、株主総会とかそういう仕組みがございませんので、株主として直接的に関与というものではなくて政府出資の一般的な管理として関与しているものと承知しております。以上でございます。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。  冨田委員、何かご意見ございましたら。
〔冨田委員〕 
 まずは、今日のところは。
〔黒川部会長〕
 わかりました。ありがとうございました。他にいかがでございましょうか。それでは、他にご質問等がないようですので、「独立行政法人に対する会計検査人の監査に係る報告書」の改訂につきましては、3月22日に持ち回り開催されました総務省独立行政法人評価制度委員会会計基準等部会において議決されております。それでは、当該議題について、当部会として了承ということでよろしいでしょうか。 
                                 (「異議なし」の声あり)
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。ご異議がないようですので、先ほど報告させていただいたように、総務省独立行政法人評価制度委員会会計基準等部会では既に議決されておりますので、当部会の議決をもって両部会決定とさせていただきます。
 なお、総務省からは来年度も共同ワーキング・チームを開催し、独立行政法人会計基準における連結財務諸表に係る規定の改訂などについて検討を行うことが想定されると聞いております。共同ワーキング・チームのメンバーについては、後日事務局から連絡いたしますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。このところワーキングで、当部会も、この二、三年ですか、かなり仕事をしたのですけれども、総務省の方々とまだまだ今後もしばらくお仕事が続くということでございます。本日は出席していただいてありがとうございました。また、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、ここで総務省からの出席者は退席されます。ありがとうございました。
                                 (総務省 退席)
〔黒川部会長〕
 それでは、続いて独立行政法人会計基準の改訂に伴う作成基準の改訂について事務局から説明をいただきます。
 坂本室長、お願いします。
〔坂本公会計室長〕
 それでは、これも資料はペーパーではなくてパソコンに収納されております。説明につきましては、資料の2-3「省庁別財務書類の作成について」改訂案の新旧対照表でございます。
 この省庁別財務書類の作成についての改訂ということでございますけれども、これは先ほどの説明の中で若干触れましたが、一つは独立行政法人の財務の基準の中で、今後は原則として独法の会計において退職給付引当金を原則計上するという考え方の変更がございました。一つはそれに伴うこちらのほうの省庁別財務書類の作成基準の変更を行いたいというものでございます。それが資料2-3の新旧対照表の1ページにございます。右側が現行の基準でございます。右側におきましては、線を引っ張っているところでございますが、独法の財務諸表において退職手当に係る引当金が計上されていない場合と書いてございますけれども、これが先ほど申したようにその計上するという原則に今後変わるということがございますので、そこを改正するということでございます。その趣旨を表したのが左側の改訂案でございまして、引当金を計上するという前提でそれに対応する退職給付引当金見返が資産計上をされている場合という考え方に変更したいというところが一点でございます。その下が、これは連結するときの修正仕訳の扱いということでございますが、右側の現行から左側の改正案のところをご覧いただきますと、連結時にそれに伴うその修正仕訳として退職給付金見返、これを省庁別財務書類との連結において取り消すという修正を行うということ、テクニカルでございますが、そういった取扱いを明記するということでございます。これが大きく1点目でございまして、次のページの2ページ目につきましても中身は同じでございまして、こちら特別会計の連結財務書類の作成基準ということで、内容につきましては、先ほど申したものと同様でございます。
 次に、3ページでございますが、補論というところでございます。これにつきましては、今回の作成基準の改訂に合わせまして、従来実務上支障なく行われていたのですが、その取扱いをその基準上今回の改正に合わせて明確化するという趣旨でございます。改正案左側をご覧いただきますと、国家公務員の年金という見出しになっております。これは平成27年10月に被用者年金が一元化されたことに伴いまして、いわゆる3階部分につきましては、退職等年金給付という形になりました。ⅰ)退職等年金給付というところでございますけれども、趣旨としましては退職等年金給付の会計上の取扱いについて、そのページの一番下でございますが、負債としては認識しないということがその結論でございまして、その判断というか考え方の説明根拠が書かれているということでございます。特に、ⅰ)の2パラ目でございますが、退職等年金給付の取扱いにつきましては、企業会計において複数事業主により設立された確定給付型企業年金制度における取扱いですとか、あるいはその企業の拠出義務が限定され追加の拠出義務を負わない確定給付型企業年金制度が確定拠出制度に分類されていること、そういったことなどを踏まえまして、こちらの退職等年金給付の取扱いについても負債としては認識しない、毎年その費用処理をするという取扱いにするということを明記するということでございます。
 主な内容は以上でございまして、次のページ以降につきましては、これは先ほど申した制度改正が行われたということで、その後改正の機会がなかったところを今回制度が変わったという趣旨を踏まえてそのことを明記しているということでございます。私からの説明は以上でございます。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。
 では、ただいまの事務局からの説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いいたします。いかがでございましょう。かなり会計基準としても特殊なところですね。確定、上限が決まっているような場合にはという、このような年金給付はそんなに多くある事例ではないとは思います。そういうものについて、一応企業会計のほうでは規定があるということでそれに準拠しているということだと思います。何か特段のご意見、ございますでしょうか。
 ないようですので、それでは、当該議題について当部会として了承ということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。ご異議がないようですので、当部会として了承とさせていただきます。
 それでは、次の議題の連結財務書類等について、事務局から説明をしていただきます。坂本室長、お願いします。
〔坂本公会計室長〕
 それでは、次は連結財務書類のご説明でございますが、資料につきましては、お手元にお配りしております参考資料3-1、「国の財務書類」のポイント、オレンジ色と申しますか、その表紙の資料でございます。全体としては、基本的には前半の部分は1月の部会でご説明した国の財務書類のポイントと同じ内容でございますけれども、若干その後修正した箇所がございますので、ご報告申し上げます。
 3ページをご覧いただきたいと思います。3ページの現金・預金のところでございますが、そこの説明の中で、外国為替資金特別会計において国庫余裕金の繰替使用が増加したとしております。この点につきましては、1月部会ではこの前に「政府短期証券の発行額を抑制して」という表現が入っておりましたが、次の4ページの上段の部分の政府短期証券の部分の表現・記載との整合性についてご指摘をいただいておりました。それを踏まえまして、事務局で検討いたしまして、その「政府短期証券の発行額を抑制して」という部分を削っております。そういった修正を行っております。
 また、ご質問を1月の部会の中でいただいた点でございますけれども、政府短期証券の発行と国庫余裕金の繰替使用との関係についてご質問をいただいておりました。この点につきましては、部会でご指摘いただいたとおり、市中金利がマイナスの中で政府短期証券を発行するほうが経済的に有利ではありますけれども、国の方針として政府短期証券の発行の増加によるのではなく、国庫内の余裕金をできる限り活用して業務を行うことを基本にしているというふうに省内の担当からは聞いておりますので、お答えとさせていただきたいと思います。
 次に、連結財務書類の説明に移りたいと思います。ページ飛びますが、25ページをお開きいただきたいと思います。このページは、連結の貸借対照表、連結業務費用計算書、連結資産・負債差額増減計算書の3表などを取りまとめているところでございます。上段の連結貸借対照表をご覧いただきますと、資産の部につきましては、28年度末、29年度末、増減が列記されておりますが、29年度末で見ますと14.6兆円増加して1,000.9兆円となっております。右側の負債の部につきましては、薄い色で着色しておりますが、負債は対前年同期比で23.2兆円増加して1,492.9兆円となっております。その下の資産・負債差額につきましては、濃い色で着色しておりますが、8.6兆円前年度で悪化しておりまして、マイナス492.0兆円となっております。次に、下の段がフローということでございますが、連結ベースの業務費用の状況につきましては、一番下に薄いピンクで着色しておりますけれども、連結ベースの業務費用につきましては、前年度に比べて0.4兆円増加して167.2兆円となっております。次に、右側でございますが、一番上からそれぞれの前年度の資産・負債差額が書かれております。その下に年度における変動要因が記載されているということになっております。そのうち、超過費用につきましては、財源と業務費用の差額でございますけれども、超過費用につきましては、連結ベースでマイナス6.1兆円となっております。前年度と比べますと3.7兆円改善しているということでございます。その下でございますが、上記以外ということでまとめたところがございます。これは超過費用以外に資産負債差額の変動要因を掲げているところでございます。資産評価差額につきましては、マイナス1.4兆円となっております。為替換算差額につきましては、これは1月部会でもご説明申したように、ドルの為替相場が円高に振れたということでマイナス1.7兆円となっております。公的年金預り金の変動に伴う増減という欄につきましては、年金給付財源が増加したことに伴いまして、その見合いの負債が増加したことに伴ってマイナス1.4兆円となっております。これらを加算した結果でございますが、濃いピンク色のところでございますが、29年度末の資産・負債差額につきましては、マイナス492.0兆円となっております。
 次に、26ページでございますが、ページの上段の灰色の着色をしております囲みのところで、連結対象法人の範囲、連結財務書類の作成に当たっての会計処理の考え方について説明をしております。基本的には、連結対象法人については、「各省庁が監督権限を有し、当該各省庁から財政支出を受けている法人」として、監督権限の有無、財政支出の有無により判断をしております。下段の部分が主な連結対象法人を示しております。合計では202ということで、数は前年と変わっておりませんが、29年度におきましては、独立行政法人日本貿易保険が解散して株式会社日本貿易保険が設立されたというところが変更点でございます。
 次に、27ページをご覧いだきたいと思います。27から28ページにかけまして、一般会計と特別会計を合算した国の単体の財務書類と連結財務書類の比較をしております。左から国の財務書類、連結財務書類、その両者の差額ということが並んでおります。この2ページにつきましては、昨年のものと比べて若干レイアウトを変更しまして、各科目の増減要因の説明につきましては右の28ページにまとめて記載して、左のページにはいわゆる3表をまとめて記載するという形に変更しております。内容でございますが、資産の部につきましては、増減要因でございますが、これは28ページに説明を加えております。現金・預金につきましては、連結対象である日本郵政株式会社の有する現金・預金50.2兆円が加わることなどがございまして、連結前より73.5兆円増加しております。有価証券につきましては、主に2つ挙げてございますけれども、1つはGPIFが保有する有価証券でございます。GPIFの資産の部につきましては、国からの運用寄託金が計上されておりますが、連結の中で国の資産に計上されている運用寄託金につきましては、GPIFが運用寄託の相手ということでございますので、これが相殺されるということになります。その結果、GPIFの相殺後の運用資産が時価により155.5兆円計上されるということでございます。2点目が日本郵政が保有する外国証券、地方債などの有価証券ということでございます。連結に伴いまして、国及びその他の連結法人が発行した公債等につきましては相殺されることになりますけれども、その連結対象以外の主体が発行した外国証券、地方債、社債などが有価証券として計上されることになります。貸付金につきましては、国から連結対象法人向けの貸付金など78.4兆円が相殺されますので、結果として43.3兆円増加するということになります。有形固定資産につきましては、これは今回新たに説明を加えた科目でございますけれども、連結対象法人の保有する土地、建物、高速道路などが加わるということで、87.6兆円増加するということでございます。出資金につきましては、国の財務書類に計上されている出資金のうち、連結対象法人への出資金は相殺されることになりますけれども、連結財務書類の出資金におきましては、国及び連結対象法人から連結対象外の法人への出資金が計上されております。負債部分の増減要因につきましては、公債につきましては、国の財務書類における公債残高966.9兆円のうち、日本郵政など連結対象法人が資産として保有している公債分の112.3兆円が相殺されますので、その分減少しております。郵便貯金につきましては、連結財務書類におきましては、株式会社ゆうちょ銀行が運用資産として保有している公債と、国において負債として計上されている公債が相殺されて、株式会社ゆうちょ銀行の負債である郵便貯金が負債の部に計上されております。責任準備金につきましては、連結に伴いましてかんぽ生命保険の準備金が加わるということで増加しております。資産・負債差額の部につきましては、連結財務書類における資産・負債差額492.0兆円につきましては、GPIFや日本郵政の純資産が加算されること、連結対象法人が国からの運営交付金や補助金を財源として資産を取得していることなどから、国の財務書類の資産・負債差額に比べてマイナスの幅が小さくなっているということを説明しています。
 次に、連結業務費用計算書における主な変動要因ということでございますが、保険金等支払金につきましては、主にかんぽ生命からの支払いが大部分を占めているということでございます。そして次に、補助金・交付金等につきましては、国の財務書類におきます保険料等交付金が9.8兆円ございましたけれども、これは連結に伴いまして、全国健康保険協会の収益と相殺されることになります。一方、同法人、全国健康保険協会の主な事業費用(保険給付費、拠出金等、介護納付金)につきましては、業務費用のその他の中に含まれる形に連結ではなっております。といったところが主な変動要因の説明ということでございます。
 次に、29ページをご覧いただきたいと思います。29ページ以降は、対前年度比の変動状況を比較して、要因をより詳しく説明したというところでございます。29ページが資産の部でございますけれども、説明は上のグレーの囲みの中にございます。現金・預金につきましては、これは1月の部会でもご説明したとおりでございますけれども、国の単体において外為特会において国庫余裕金の繰替使用が増加したことなどによりまして7.4兆円減少したということがございます。次に、有価証券でございますが、要因として3つ挙げておりますが、影響が大きいのは2番目に書かれておりますGPIFが保有する運用資産の12.2兆円の増加ということでございます。これはGPIFが保有する有価証券の運用に係る収益が引き続きプラスであったことが大きく寄与をしているということでございます。次は、日本郵政でございますけれども、保有する有価証券のうち、先ほど申した相殺の対象にならない外国証券、地方債などの有価証券が8.0兆円増加しております。次に、右側の30ページをご覧いただきたいと思います。ここでは負債の前年と比較した増減等について説明しております。上の灰色の囲みでございますが、まず、公債について書かれております。公債につきましては、前年度より30.0兆円増の854.6兆円となっております。その増減の内訳を整理したものが、その下にあるAからEで示されている表ということになります。次に、その30ページの一番下の灰色の囲み、資産・負債差額分について説明してございますけれども、その対前年の変動要因ということでございますが、全年度末と比べて8.6兆円の悪化となっております。これは租税等収入やGPIFにおける資産運用損益等財源は増加しましたが、業務費用が依然としてそれを上回っておりまして超過費用がマイナス6.1兆円であったことが要因であるということでございます。
 次に、31ページをおめくりいただきたいと思います。これはフローの状況についての比較でございます。まず、社会保障給付費につきましては、これは国固有のものでございまして、単体のときにご説明した5ページと内容が同様のものを記載しております。次に、保険等支払金につきましては、これはかんぽ生命における保険金の支払いなどでございますが、かんぽ生命における満期保険金の減少などにより、0.7兆円減少しております。次に、先ほども若干触れましたが、その他とまとめた箇所でございますが、37.7兆円のうち、全国健康保険協会の事業費用が保険給付費の増加などによりまして0.4兆円増えまして10.3兆円となっております。下のグラフをご覧いただきますと、そういったこともございますが、全体としては大きくは変わっていないという状況でございます。
 次に、32ページ、右側のページをご覧いただきますと、財源の主な増減要因について説明しております。租税等収入につきましては、これは国固有のものでございますので、国単体の説明と同様のものを記載しております。次に、社会保険料につきましては、ほとんどこれも国単体と共通しておりますが、連結に伴いまして連結対象法人である日本私立学校振興・共済事業団からの拠出金との相殺の影響などの関係で、若干、0.1兆円前年比の額が変わっているということでございます。その下にあるその他でございますけれども、財源におけるその他といっているところでございますが、これは対前年度比2.1兆円の増加となっております。要因としては、先ほども申しましたが、GPIFが国から預かっている運用寄託金を資産運用した結果10.1兆円のプラスが生じ、前年度の7.9兆円と比較しますと2.1兆円の増となっているということでございます。次に、そのページの一番下の超過費用ということでございますけれども、これは29年度の連結ベースの超過費用を見ますと、財源の増加によりまして対前年度費では3.7兆円縮小してマイナス6.1兆円となっております。
 次に、33ページをご覧いただきたいと思います。これは直近10年間と最初に財務書類を作成した平成15年度を並べてストックとフロー、上下でそれぞれ推移について示したグラフでございます。上段のストックにつきましては、説明にございますように、20年度から29年度末の間に資産については、228.9兆円増加。負債については406.6兆円増加しております。資産・負債差額につきましては、20年度から29年度末の間に177.8兆円の悪化ということになっております。下のピンク色のグラフをご覧いただきますとそういうことになっておりますが、若干26年度末のところで、増加というか前年度と比べて差額が縮小しておりますが、それを除けば一貫して拡大する傾向にあるということが見てとれます。下のフローのグラフでございますが、下のほうに伸びている超過費用でございますけれども、平成23年度以降はマイナス幅はでこぼこございますが縮小傾向となっております。26、28、29年度はマイナス幅がかなり小さくなっております。これは国の超過費用の縮小もございますけれども、先ほど来申しておりますが、GPIFにおける資産運用損益が大きく影響しております。先ほど来申しておりますとおり、資産・負債差額についてはマイナス幅が増加しておりまして、厳しい財政状況にあることには変わりはございません。
 それ以降、34・35ページにつきましては、前年度と同様のものでございますので、説明は省かせていただきます。以上が、ペーパーでお配りしたパンフレットのご説明でございます。
 それとあわせまして、他に、これはペーパーではなくてパソコン上に収納しておりますが、資料で申しますと参考資料3-2、「国の財務書類」の骨子というものがございます。
 これは、前半部分につきましては、1月にご報告した内容と同様でございますが、後半部分、5ページから10ページにかけてが連結の部分の説明でございます。基本的には昨年のものをベースに作成しておりまして、大きな変更はございません。パンフレットの要約を基本としたものということでございます。
 そして、以上が国の連結財務書類そのものの説明ということでございましたが、1月部会でも作業をすると、準備させていただくというふうに申していた資料がございます。これはパソコンに収納されておりまして、参考資料3-4というものでございます。参考資料3-4、基礎的財政収支と超過費用というものでございます。横長のパワポの資料でございます。これにつきましては、昨年度における経緯も踏まえまして、1月部会におきまして各府省の追加的な作業がなくても作成が可能な範囲で同様の資料を3月部会、今回お示ししたいということを申し上げました。その後、1月30日に内閣府から中長期の経済財政に関する試算が公表されて、29年度決算の一般会計における基礎的財政収支がマイナス9.9兆円とされております。これを踏まえて作成したのがそのパソコン上の参考資料3-4ということでございます。26年度のパンフレットに載せておりました資料と基本的な構成は同じでございますけれども、若干の変更点としましては、先ほど各省の追加作業がなくても作成可能な範囲でというふうに申しましたが、その関係で2ページ目のところで、丸で囲んだところで超過費用から減算というふうになっております。そこのまとめてあるグループのところで、国交省、農水省、防衛省といった各省庁別の内訳を26年度のときには示しておりましたけれども、そこのところは各省に作業してもらわないという前提でありましたので、その内訳は省略させていただいております。そういう変更点はございますが、基本的に26年度の資料を踏まえて作成したものがお示しした資料ということでございます。私からの資料の説明は以上でございます。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言お願いいたします。いかがでございましょうか。先ほどのGPIF運用の2年連続評価益が出ていたと、昨年末までは。そういう状況で、主としてそういうところが影響して連結へのほうが超過費用が少なくなったように測定されたということですが、もうそろそろ3月31日になるのですけれども、今年度は何かGPIFがうまくいってないというような記事が12月末の新聞に載っておりました。ですから、来年度はかなり評価損が出ることが、神風が吹かない限りは予想されるという状況だと思います。
 いかがでございましょうか。本日の資料について、何か。土居委員。
〔土居委員〕
 ご説明どうもありがとうございました。まず1点目は、参考資料の3-2の骨子のほうなのですけれども、6ページですか、連結財務書類の作成方法というところで、連結に伴う相殺消去の例ということでご説明があって、それは読者にわかりやすい説明を施しているという意味ではいいと思います。それに加えてといいましょうか、ここで示されている例をより強く訴えられるようにするといいましょうか、そういう観点から意見を一つ述べさせていただきたいと思うのですけれども、まず、それとの関連で、参考資料1のほうのポイントの30ページにちょうどその数字が具体的に載っていて、相殺消去しているのだけれどもゆうちょ銀行保有分とかんぽ生命保有分がこれぐらいあって、それで以下のように相殺処理されると、そういう数字があって、それを概念図にしたのが先ほどの参考資料3-2の6ページということになろうかと思います。概念図ではこのとおりで、それ以上でも以下でもないのですけれども、ただやっぱりこう実感が湧かないといいましょうか、確かにその骨子の6ページの最後に「連結によって国の借金が実際に減少するわけでありません」、そのとおりだと思いますけども、なぜ減らないかということに対しても、一歩踏み込んだ説明というのがまさにこの参考資料3-1の30ページの具体的な数値と連動させて書いてあるのか。つまり、結局骨子の6ページに連結対象の負債ということで黄色く書かれていて、それがあるから実際に減少するわけではないということを言いたいわけですよね。
 ですから、もう少し踏み込んで言えば、例えばということを骨子なのでより平易に説明したいという意図があるということを考えれば、この概念図に例示として、例えばゆうちょ銀行が保有している国債というのは連結上相殺消去されるのだけれども、それによってゆうちょ銀行に預けられている預金元本を預金者に返さなくていいということになるわけじゃないと。そういう意味ですよね。そうするとやっぱり読者も、それは当然そうですよねと。自分が銀行に預けているお金が返ってこないなんてそれはとんでもない話だというふうに、より実感できると。これが日本銀行の話になると途端に混乱しちゃって何が言いたいのかちゃんと理解してくれないというのがあるのですけれども、ゆうちょ銀行の話だと結局我が事のように、ゆうちょ銀行に預けている預金元本をちゃんと負債として国は認識した上で資産と負債をきちんと管理していただきたいと、こういうことになると思うので、もちろんこの日本銀行はその連結対象にならないわけですけれども、ゆうちょ銀行の例を一つ示すことを通じて、より深く国民にも実感を持って理解していただけるようになるのじゃないかと思います。もちろん、スペースが紙の幅、紙幅がここもありませんのでなかなか、どうやって書くかというのはお任せしますけれども、例えばゆうちょ銀行の保有している公債は相殺消去されるけれども、それによって連結の財務書類では実際この参考資料3-1の30ページにありますように、ゆうちょ銀行の郵便貯金が負債として計上されていて、その負債があるということはしっかり認識をしていって、かつそれが相殺消去によって国が負う債務が減るというわけではないという話になって、やっぱりちゃんと責任を全うしないといけないということに理解が深まるのかなと思ったのが1点目です。
 もう1点は、参考資料3-4でして、これは議論があったけれども、参考資料としては作成するということでお出しになられたということなのですが。逆に少しうがった見方を申しますと、結局作ることにしたことには変わりないということなのですかということでね。やっぱりミスリーディングとは言わないけれども、必ずしも国の財務書類ないしこの連結財務書類と一般会計決算の数字っていうのはすごく単純に結びつけられるわけではないけれども、こじつけてって言うと怒られるかもしれませんが、ややこじつけてリンクづけを見せようと思ったら見せられなくはありませんが、こうなりますというのが私の印象で、参考資料3-4でこう見せたからどうなのかとですね。結局これ何かに活用されているならいいのですけれど、作ったはいいけど、結局ふーんっていう話で終わってしまうっていうのだったら、事務局の労力が大変お忙しい上にさらにお忙しくしているという意味においてはもったいないなという気が私はしております。そういう意味では今年は示したけれども、来年は必ずしもこれは要らないのじゃないかなと、今日冨田先生もお帰りになられたのでいらっしゃらないのですけれども。だから私しか言わないのかもしれませんが。これで何か財政規律が働く一つの一助になるのだということならば、私が必ずしも要らないのじゃないかと言っているけれども、財政規律が働くために使えるものですから作らせてくださいという話ならばそれはそれでいいのですけれども、私がこれを活用して何か財政規律がより強まるようなものに使えるのかと言われるとなかなかそう単純に使えるようなものでもなさそうだなと思いますし、実際私は私の知る限りではありますけれども、この数字を用いて財政規律につなげられるような議論に活用されたというのは私は少なくとも聞いたことがないということなので、確かに国の財務書類の数字と一般会計における基礎的財政収支の数字とのリンクづけというのはこういうふうになりますというのは、概念的にわかったということならば概念的にはもう既に過去にも示したし今回も示したということなので、今後ということだとすると、わざわざ数字をアップデートするというほどのものなのかなと思います。以上です。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。一応ご意見として承るということなのですが、1点目について骨子の、先ほど土居委員は、多分7ページの概念図?
〔土居委員〕
 PDFファイルの数字で言うと7ページだけれども、右下の数字でいうと6ページ。
〔黒川部会長〕
 わかりました、済みません。右下の数字だと6ページで、そうすると右下の数字で9ページをめくっていただくと、さきほどはからくりというか、会計上の操作の話が述べられていたのですけれども、具体的な金額がここで示されていて、それで四角枠の中にこれが増えますと書いてあるわけです。多分この図のほうは郵便貯金178.5兆円とか責任準備金96.5兆円が目に見えるのでわかるのです。おそらくこの四角枠のほうにもこの数字を入れて、一言土居委員がおっしゃったように、国民の請求権、国のほうの債務は減ったわけではございませんというようなことをここに加えるなり何とか来年度は工夫をしていただいて、土居委員に応えたい。よろしいですか、それで。
 それから、2番目の問題は、これはいろいろ意見が、委員によってあれは大事だとかいう意見もある。先ほどのところを見ると、やっぱり支払利息ですね。支払利息が、会計上のほうでは費用であるということなのですけども、PBのほうではそれが入ってこない。ここはかなり大きくて、PBが均衡を保ったとしても、会計上では支払利息部分は費用として残ってしまうので、負債超過が増えると。こういう数字がわかっていればよく見えるのですね。他の数値を細かく出しているので、事務局は大変だと思うのですけれども、結局は、PBという指標自体はまだまだ不十分だと我々公会計部会の会計を見ているほうだとすると言いたくなる。そういう資料の一つだろうとは思うのです。国民に対してそのことを、この資料を使って直接ということではないかもしれませんけれども、一応、冨田委員お帰りになってしまったのでこの資料、それから清水委員も今日いらっしゃらないので、こういう資料を何か欲しいという委員もあったので、一応私としてはそういう意見もご紹介いたします。ですから、ここは意見が分かれているところだろうと思うわけですね。
 さて、そこで今の議論でもよろしいし、また別の論点でもいいのですけれども、ご意見ございますでしょうか。
〔土居委員〕
 今の部会長のご意見に対して一つ申し上げると、私も当然ながら利払費も含んだ財政収支の赤字を減らしていかなければいけないというところまでいかないといけないという認識ではあるのですが、いかんせん基礎的財政収支ですら黒字になってないのに、利払費を含んだ財政収支を黒字化するというところはその次の段階の話なので、よく財政審なんかでは基礎的財政収支の黒字化というのは一里塚だと。それが最終目標じゃないということを言っているわけで、そういう意味では、確かにここで示す示し方は、もともと作った経緯からすると、基礎的財政収支とこの国の財務書類との対応関係がどうだったかというところから計算をしたらこうなりますという話で作ることに一回はしたけれども、今回は参考資料と。こういう話になっていると思うのですが、主従逆転させて、部会長おっしゃったように基礎的財政収支ではこうなのだけども、いや本当はここで言うところの財務収支はどうなのだとか、ないしは本年度収支というのはどうなのだという、そういうことを主従逆転させるっていうのですかね、基礎的財政収支は国の会計上そういう数字がその決算として出てくるのだけれども、国の財務書類として考えると利払費だって費用だと。だから当然そういう費用もきちんと賄えるだけの財源がないと財政運営としてはいかがなものなのかと、こういうふうな考え方にたどり着くということであれば、それは極めて私も大事な考え方だと思うので、そこがちょっともともとのこの作成の経緯が逆だったというので、それだったら基礎的財政収支は基礎的財政収支でしっかりその国の財政運営として赤字を減らすということに努めていただくということは、それはそれとして国の財務書類があろうがなかろうがやっていただけないと、こういうような話なのかなと思うのです。
〔黒川部会長〕
 わかりました。当部会が財政審の中にあるいじょう、発生主義の会計情報を作るという部会の任務あるいは役割からすると、どうしてもこの支払利息の部分について常に当部会としての意見として言わなくてはいけないだろう、それが義務だろうとは思います。この資料がそれにぴったり来るかどうかというのはご意見があるということで、わかりました。引き取らせていただいて。
 また、他に何かございますでしょうか。田近委員。
〔田近委員〕
 多少繰返しになるのですけども、今日は連結なので見ているのは「国の財務書類」のポイントの25ページですが。要するに連結の貸借対照表、バランスシートと、あと業務費用計算書、そして資産・負債差額が出てくる。ポイントは、これ、仮にアナリストじゃないけれども、外部の人が企業の決算報告を見て分析するような立場に立ったら、やっぱりわかりにくいのは、業務費用計算書の中の費用のほうも、それから費用のほうで大きいのは当然社会保障給付費があると。それから、収入のほうは今度は社会保険料が大きいと。この場合が非常にミスリーディングなのは、じゃあここで扱っている社会保障の範囲がどこまでなのかというのが実は非常に限定的で、それが前から言っている22ページになるわけですよね。それでミスリードだっていうのはこれを外の人が分析するときに、日本の国の財務書類を見ると社会保障は給付と収入がこうなっているといったときに、実はあっち行ったりこっち行ったり、済みません、これが最後です31ページが、連結でも連結じゃなくてもいいのですけれども今日は連結なので、連結したときの業務費用と業務財源と。そうすると例えば今言った費用のほうの社会保障給付費が29年度は49.2兆円。それはだけど、せめて年金と医療部分のすみ分けがどうなっているぐらいはわかりやすくできないのかな。僕自身もわかんないのは、社会保障給付費のほとんどが、国でも連結でも年金の給付費になっていると。31ページですけれども、下のほうにその他のほうで全国健康保険協会の主な……。ここで医療関係が出てくるのですよね。これ、右側のほうが財源で、財源のほうも同じように年金のほうが多いと。だけれども、その他のほうで全国……。そうすると、何を申し上げたかというと、やはりこの外の人が、何ていうかな、あまりなかなかここまで細かく見る人はいないと思うのですよね。ここをカジュアルに見て、日本の財政の状況はどうなっているのだと。社会保障が出入りのほうでこんなでかいなと。これは問題だっていうときにその人のイメージしている社会保障と実はこの財務書類が提示している社会保障がかなり乖離がある。とすることで問題的と申し上げたのは、前から僕も指摘人の一人ですが、社会保障の全体像みたいなのを示したけれども、もう一つ数字でできないのですかねと。社会保障の中で扱っていると。阿久澤さんが言うけれども、我々いつも社会保障給付費というと、例の100兆円ぐらいだっけ?あれをイメージするわけだよね。50兆円ぐらいが年金であると。だから、じゃあ何だったのだと。社会保障に関心のある人はあっちの表を見てもらって社会保障給付費の、そして社会保障・人口問題研究所の何か資料を言ってくださいというふうになっちゃうのか。だから、そうするとすばり言うと、だからここでの、公会計の仕事の中での社会保障の扱い方というのは、大分形にはなってきたのだけども、これからもう一歩、社会保障全体像の中での関連をやるかやらないか、その点なのですけれども。
〔黒川部会長〕
 わかりました。今日は連結なので、連結のほうの情報だけ見ていると、田近先生がおっしゃったとおり何かミスリードされそうなのですけれども。多分このポイントは、その前に1月部会でお話しした連結前のデータも一緒にくっついているということで作られているので、そっちから見ていっていくだろうと。そうすると、5ページですね。このポイントの5ページの図に、不十分であるけれども補助金・交付金の中に社会保障関係経費に関わる部分が36.5兆ありますよと。これが読者の記憶に残っていれば、連結になってもおそらくこういうことなのでしょうというふうに理解できると思うのですね。だから、一つは本日田近先生に言われたので、来年度は連結のほうにも、もう一回5ページのほうと同じようなものを、見つけられるかどうかわかりませんけれども、連結ですから今度は独法とかそこから先のことを見なくちゃいけませんが。相殺消去された後ですからね。でも、多分見つけられると思いますけれども、連結のほうにも5ページと同じようなものを、31ページのところの黄色い部分?
〔田近委員〕
 せめてね。
〔黒川部会長〕
 黄色い部分の35.8兆円の補助金・交付金の中で社会保障関係がこのぐらいありますよというようなことが示されるといいと。
 それからあれですか。阿久澤さん、地方から出ているものも含めて社会保障ということになると、地方のほうで地方交付税から社会保障関係として支出されているものがあるならば結びつけられますかね。
〔阿久澤法規課長〕
 お答えしますけれども、こちらにつきまして国の財務書類ということで国からの支出を連結も含めた形でお示しするという形になっていますので、国が保険者となっている場合の社会保障給付は給付費全体が示されることになります。したがって、年金だとかそれから労働保険だとか、国が保険者になっていますので……。
〔田近委員〕
 協会けんぽになったのだっけ。
〔阿久澤法規課長〕
 協会けんぽは連結前は協会けんぽに対する補助金が出ます。補助金という形で出ます。だから、補助金のほうに入ります。しかし、連結では協会けんぽを運営する法人が連結されるので、そうすると補助金が相殺されて協会けんぽの給付費が連結ではあらわれてくるということになります。ただし、一方、医療の、例えば国民健康保険だとか高齢者の医療給付だとか、それから介護保険だとかは、保険者が地方公共団体であったり、広域連合だったりしますので、そこについては、国の連結財務書類の中では給付費としてあらわれてこなくて、その地方に対する補助金という形で国の歳出は認識されますので、国の財務書類上は引き続き連結であったとしても補助金という形で残るということになります。唯一ここで補助金にすら出てこないのは、いわゆる組合健保の医療保険、これについては、若干の補助金はありますけれども、基本的には保険料だけで医療給付を賄っていますので、そこはある意味つながらないというか給付として出てこないというのが、まさに22ページで表したところが健康保険のほうは真っ白ということになっています。
 したがって、ある意味国の財務書類という形で整理するとするならば、どうしても社会保障の給付の部分は給付費として出てくるものとそれから補助金として出てくるものというのが2種類残ってしまうということになるということでございます。
〔田近委員〕
 わかりにくいのだよね。年金の場合は、だから給付費全体が載るけど、その他の部分は補助金。市町村の部分は定期的に、市町村の部分はまず省かれてますと。だけれども、年金は給付額そのもので、医療は補助金で、しかし協会けんぽは連結すると給付額が載りますと。ほとんどだから使えないというか、これが……。
〔阿久澤法規課長〕
 社会保障の全体の給付の議論をする際には、申し訳ございませんけれども、これとは別に社会保障給付の全体を示す資料がございますので、そちらを使っていただくというのは引き続きそうならざるを得ないと思います。ただ、先ほど申し上げましたように、国の財務書類とすると、一つ新しい付加情報とするならば、要は保険者が国である場合は国の財務書類上は給付費として認定されてその総額が出てきます。一方、国以外の者が保険者であるような国民健康保険、介護保険等々の制度の場合は、国の支出とすると補助金という形で出ていくことになりますと。要は社会保険の仕組みとして保険者がどちらかによって国の財務書類上の扱いは変わってきますというのはある意味一つの情報という意味では情報ではあるのですが、トータルの給付の議論をする際には、先ほど申し上げました給付費全体の資料は別途ございますので、そちらを使いながら分析をしていくということかなと思っています。
〔黒川部会長〕
 よろしいですか。他に何か。井堀委員。
〔井堀委員〕
 大したことないのですけれども。33ページのストックとフローの推移のグラフなのですが、これは絶対額で出していますが、もう一つはやっぱりGDP比でどうなっているかという、そういうのを参考として出せないですかね。こういうやつだとやっぱり生の数字が重要で、GDP比での相対的なやつというのはあまり関係ないと、そういう理解なのでしょうか。
〔黒川部会長〕
 対GDP比、どうですか。出そうと思えば出ますよね。
〔井堀委員〕
 要するに政府の財政健全化のやつだとやっぱりGDP比でどうなるかというのが、一つの……。
〔黒川部会長〕
 そうですね。では、これはまた来年度に向けて1ページ増えるのかここに入れるのか、検討していただきましょう。ありがとうございます。
 他にはいかがですか。どうぞ、事務局。
〔山嵜課長補佐〕
 検討させていただきますけれども、ここの数字はあくまでも発生ベースの数字でありますので、そういう意味では、中長期試算等で公表されている数字とはまた異なった数字が出てくる可能性があるので……。
〔井堀委員〕
 それはもちろんわかってます。
〔山嵜課長補佐〕
 ご存じでおっしゃっているのだと思うのですが、そういった意味でミスリードにならないかなっていう心配をちょっとしたので、それだけすみません、申し上げさせていただきます。検討はさせていただきます。
〔黒川部会長〕
 田近委員。
〔田近委員〕
 ただ流れとしては、さっき土居さんも議論されて、結果的には一般会計における基礎的財政支出を受け、この公会計の超過費用。土居さんはこれは必ずしも出さなくていいのじゃないかという。うん、僕も。だけれども、だんだんある意味公会計の仕事も形ができてきて、使い勝手がよくなってくるにつけて、だからさっき言った基礎的財政支出と超過費用と僕の社会保障の話とあと、次がおそらく国の資産をどう運用してそのコンセッションとかそこで活用していくって話とか。だんだん財政政策にどうこの公会計の資料を活用していくか、それはだからある意味で進歩っていうか前進だと思うのですよね。今までは公会計をどう作るかとか費用をどう開示するかでしたけれども、マクロの財政収支との関係、その中での社会保障の位置づけ、そして多分次は国の資産の有効な活用というような形で、じゃあそれは公会計に戻っていく。だから、しょうがないのだということで、それとそれは分野が違うのだということで。でも、それが今日くしくも行ったり来たりしているので、これは議事録の問題じゃないのですけれども、どうするか。多分次は3回目、繰返しですけれども、国の資産のコンセッションを含める活用というのも出てくるだろうなという感じで。少しずつサービスはしているわけですよね、フローを作って。あとは黒川さんがおまとめになっていただいて。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。有意義なご意見をいただきまして。
 他に、どうぞ。それでは、鵜川委員。
〔鵜川委員〕
 資料で申し上げますと、27ページにありますけれども、国の財務書類と連結財務書類の関係ということで説明されて、非常に丁寧に説明はされていると思います。私も前回ちょっと申し上げた点なのですけども、こういう併記式というのでしょうか、国の財務書類と連結対象の財務書類を並べて出して、それから相殺して連結の全体を出すような形の様式を考えてみたらどうでしょうかということを前回申し上げたのですけれども、そのときはちょっと今の作成方法が省庁別に連結を先を作ってらっしゃるので、なかなか分けることが難しいというお話でした。ただ、それを補足説明で書いていらっしゃるのですけれども、先ほどの公債の例でも全体像でこれぐらいの国の公債があり、関連する団体でもこれぐらいの借金があると。けれども、お互いに保有し合ってるので相殺して連結はこうなっているということを表で書けば非常に理解しやすいのではないかと思っておりました。今回この30ページの説明でそういうことを丁寧に書かれていらっしゃるのですけれども、何か全体像というのでしょうか、相殺する前の連結対象団体の全体像というのでしょうか、これぐらいの資産があって収益はこうだというのがあると、それを併記して並んで表示されるともう少し理解がしやすいのではないかと思っています。いろいろ作成上の問題はあるということは承知していますので、今後の検討課題として研究していただければと思います。
〔黒川部会長〕
 わかりました。おそらく欄を……。2段ぐらい増えるのかな。
〔鵜川委員〕
 場所がない……。
〔黒川部会長〕
 総額の部分と、それから相殺消去の欄と、その後の部分か。1欄か2欄増えるから、おそらくページは増えるのだろうと思います。
 では、これも来年度に向けてありがたいご意見ということで検討させていただきます。ありがとうございます。他に何かご意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、次の議題もございますので、ひとまずそちらに移らせていただいて、次の質疑応答の時にもご発言いただければと思います。では、続きまして、個別事業のフルコスト情報の開示について、坂本室長、ご説明をお願いいたします。
〔坂本公会計室長〕
 それでは、資料です。これはお手元にペーパーをお配りしております。資料4をご覧ください。個別事業のフルコスト情報の開示についてということでございます。
 これは、1月の部会で実際に今回そのフルコスト情報の作業ないし活用に携わった担当者などから意見聴取をやりますということを申し上げましたが、その結果を整理するとともに、来年度に向けてこういった課題があってそれに対してこう取り組んでいきたいといった方針を相談したいということでございます。
 まず、意見聴取についてまとめております。1ページ目の「目的」以下でございますけれども、これはフルコスト情報の一連の作業に携わりました主計局の予算係と各省庁に対して意見を聴取したということでございまして、対象は主計局の予算係でみますと全予算係の主査、補佐、係長、係員、各省庁につきましては、それぞれの会計課の担当ですとかフルコストを算定した65事業がございましたけれども、その事業担当部局の担当者ということでございます。回答については、主計局予算係につきまして161名、各省庁につきましては、これは回答をある程度まとめた、整理したということもございまして、回答数で89回答ございました。その概要が以下のページでございますが、まず主計局予算係からの意見聴取をまとめたものでございます。まず、フルコスト情報です。平成31年度予算編成過程で参照したという担当者は、対象の83名中30名ということでございました。そのうち11名が「受益者負担」事業型、これは入場料ですとか利用料とかそういった受益者が負担をするタイプの事業。14名が「外部委託化」事業型、これは外部に委託することも検討としてあり得るのではないかといったような事業のタイプについて、フルコスト情報が参考になるという回答をいただきました。30名のうち10名が予算の査定において「ある程度参考になった」という回答がありまして、具体的な活用方法については例として3つ挙げております。1つは、査定案の検討に当たって、フルコスト情報の分析結果を参考材料の一つとしたと。また、要求省庁の担当者と議論をするに当たって、フルコスト情報の分析結果などを活用したということ。あるいは査定案を説明する際などにおいて「補強材料」的にフルコスト情報を活用したといったような回答が出ております。
 一方、より有用な参考になるための改善点として多かった意見としては、議論をするに当たって要求省庁側の担当者の理解が今年度の場合は十分じゃなかったので、各省庁への周知を図ってほしい。さらにデータの面として経年比較をしたいので5年分は欲しいとか、他事業と比較したいので事業数を増やしてほしい、あと、事業の成果・効果とフルコストを対比させる切り口として、単位当たりコストを複数設定できるようにしてほしいといったような意見がございました。これに対して参考にならなかったという回答。(2)でございますけれども、その理由としては、分析結果の査定への反映方法がわからない。そもそも当てが外れたと申しますか、選定した事業がフルコスト情報の分析に上手く馴染まなかった、そもそもフルコスト情報の見方や分析方法がよくわからなかったといったような意見がございました。次のページでございますが、これは主計局予算係の中で65事業のフルコスト算定事業の査定担当者以外の意見ということで、65事業以外の査定担当者の意見ということでございます。そういうこともございまして、これは回答のあった担当者78名のうち74名が「わからない」、「思わない」といったような回答がございました。理由としては、フルコスト情報の意味や分析方法がわからないといったようなこと、あるいは参考になるとしても、そういった情報を整備するに当たっての作業負担が大きくなるのではないかという懸念みたいなことを挙げている意見がみられました。改善点としては、主な意見としては、やはり研修の充実や活用事例の共有、作業の簡便化といったような意見が多かったということでございます。主計局予算係からの意見聴取をまとめたのが(4)ということでございますが、そもそも「参照した」という担当者が全体で半数を下回ったというところは大きな課題というか改善すべき課題ということかと思いますけれども、参照した一部について、先ほど申したように予算編成の参考資料、議論のきっかけなどとして活用が図られたということは、このフルコスト情報の一連の作業、取組みの狙いというか、そういう意味では一定の成果があったのではないかとも思っております。ただ、改善点が幾つかございまして、一つはやはりその一層の活用に向けては何らかの具体的な成果、活用事例といったようなものがあって、それを横展開していくということが今後必要なのかなということがございます。そういうことを次に書いてございますけれども、やはり予算査定への反映方法がわからないといったようなことが課題かと思っています。あと、できれば、今回の場合は予算編成が始まって9月に入ってから情報提供、資料配付等々を行ったということもございましたので、できればもう少し資料に目を通す時間があるうちに情報提供できれば、そもそも見なかったというようなところが減らせるのではないかと考えたりしております。
 次が、4ページからが各省庁からの意見聴取をまとめたものということでございます。各省庁につきましては、これはやむを得ない面も現状ではございますけれども、省庁内での周知状況につきましては、窓口である「会計課」と「フルコストを算定した当該事業の担当部局」にとどまっているといったようなことが実態ではないかと思います。省内全体に周知されるためには、よりわかりやすい「解説資料の配付」といったような工夫が必要ではないかという意見も多くいただきました。活用に関する意見としましては、会計課窓口ですとか事業担当部局がしっかり見てその活用をするということが望ましいのではないかという意見が多かったのですが、その理由としては、業務の効率化ですとか業務スキーム、運営方法の見直しに有効ではないか、概算要求に反映するに当たっての検討の参考資料として有効ではないかといったような意見をいただいております。主に3つ典型的なタイプを挙げておりますが、その中で「受益者負担」事業型については、手数料等の適正性の説明ですとか額の見直しに当たってのエビデンスになるのではないか、あるいは、手数料の積算の考えとは異なる面もございますが、受益者負担のあり方の検討材料ですとか見直しのきっかけになり得るのではないかといったような意見をいただいたりしております。また、「補助金・給付金」事業型につきましては、間接コストが中心になりますけれども、間接コスト率を比較することなどによって、事務の効率化の検討に役立つ面があるのではないかといったようなご意見もいただいております。
 次に、5ページ目でございますけれども、これは各省庁からいただいた課題ということでございます。活用に向けて改善が必要な点ということでございますが、多かったのは作業の簡便化、作業負担をやるにしてもできるだけ負担を軽くしてもらいたいといったようなこと。あるいは、活用においてはペーパーというより、冊子というより、エクセルの形ですとか、あるいはデータベースの形になっていった方が活用しやすいといったようなご意見をいただいております。それをまとめたところが(4)ということでございますけれども、全体としては、現状ではやはり窓口である会計課とか対象になった事業の担当部局にとどまっているということですけれども、業務の効率化に従来とは違う切り口で検討するに当たって有効であるという意見も一定程度いただいております。そういう中で、よりわかりやすい事業担当部局の担当者にも配付できるような解説資料が必要ではないか。あるいは、作業自体の負担を軽減しながらデータベース化、そういう形で資料を提供する、情報提供することによって、比較分析をよりやりやすくするといったような形が有益ではないかといったことを記載しております。6ページが、これらをまとめたということになりますが、先ほど申したことの若干繰返しになってしまいますけれども、一つの予算編成や各省庁の業務の効率化などの参考資料として、この重点化した事業型タイプのフルコスト情報については、一定程度有効性があるのではないかというところもございますけれども、やはり前提としてまだ周知が十分ではない面があったり、あるいは必ずしも活用されてない部分での作業負担が多くなっているという面もあるのではないかというふうに思っております。3番目の〇ですが、こういうことを踏まえると、こういった点について改善を図って横展開できそうな活用事例を作っていくと、それを情報共有するということが重要ではないかと考えております。できるだけ各省庁の担当者の作業負担を軽減するような方向について考えていきながら進めていく必要があると考えております。
 次に、最後のページ、7ページでございますが、来年度の取組みの方向性ということでございますが、基本的にはある程度今年度のように重点化した事業タイプと申しますか、事業の数なども含めてある程度選定の段階から議論をした上で、重点化した対象の中で予算のPDCAサイクルに役に立つ情報提供をできるようにするということに引き続きに力点を置いて取り組んでみたいと考えております。来年度の取組方針ですけれども、1番目の〇ですが、来年度に向けてはより早い時期と申しますか、事業の選定前に研修ですとか説明会などの機会を設けていきたいと考えております。また、フルコスト情報をデータベース化した形での情報提供などの充実・改善を図っていきたいということで、活用事例を創出するということに重視して取り組んでいきたいと考えております。各省庁に対しても、よりそもそもの意義とか分析方法をわかりやすく解説した資料の作成ですとか、あるいは研修・説明会のやり方を工夫していきたいと考えております。全体として、情報をできるだけ早く共有していくといったようなことに基本を置きつつ、一方で作業負担を軽減するということにも配慮しながらやっていきたいと考えております。そういう中で、具体的には2点挙げておりますけれども、従来はデータベースという形に加えて、いわゆる白表紙で印刷したペーパーベースの冊子も作成して公表するといったようなことをやっていたのですけれども、実際なかなか活用される場面がないということがわかってきましたので、そこのところは省力化を図って、より活用の可能性が高いデータベースの形での提供を重視していきたいと考えております。国民に対するわかりやすい情報提供という意味では、1月の部会でご了承というかご覧いただきましたけれども、数十ページの冊子の形で作っておりますので、そのいわゆるダイジェスト版と言っていますが、そういった形で公表するということでやっていきたいと思っております。引き続き周知の度合いを高めつつ、活用事例の創出といったようなところにつながるように来年度はしっかり取り組んでいきたいと考えております。以上です。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。
 ただいまの事務局からのご説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いいたします。土居委員。
〔土居委員〕
 ご説明ありがとうございました。来年度に向けてということで、そういう取組方針はいいと思います。加えて、過重な負担を避けるということに鑑みて、できるだけ事業担当部局の方にも二度手間という印象を持たれないような作業依頼はできるのじゃないのかなと。それは、前回の1月にも申し上げましたけれども、各事業には行政事業レビューシートを作るということに毎年なっていて、毎年それぞれ一つ一つ事業を全部新しくデータを入れて作っているわけですね。それと、もちろん行政事業レビューシートを書くのは何千という事業なのですけれども、そのうちの今年だと65という、それぐらいの規模なので全部が全部そうではないということにはなるのですけれども、行政事業レビューシートを書くのは行政事業レビューシートで書く作業は別、フルコスト情報を出すのはそれはそれというふうに認識されると結構、もちろん発注者が違うから当然そうなのですけれども、別々に作ってくださいというふうに言われると、何か2つの仕事を負わされたというふうに思われる感じがあるので、行政事業レビューシートを作るのに加えて、今年度対象事業となったフルコスト情報の計算が必要なものについてはさらに加えて、フルコスト情報も計算してほしいという依頼の仕方というのもあるのかな。と申しますのは、実は行政事業レビューシートもだんだん形骸化していると、別にこれは公会計部会なので行政改革の話は行政改革の会議でしろっていう話なのかもしれませんけれども、KPIとか一応、行政事業レビューシートの中に書けって書いてあるのですけれども、KPIはなかなか決めきれなくて困っているというような事業も結構あるわけですね。フルコスト情報を出さなければいけないというか、開示することを求められる事業というのは数千ある事業の中でいえばごく僅かなのだけれども、そういうよりフルコスト情報を充実させる、ないしはそれを活用するということでいえば、KPIとわりと結びつけられやすいということもあるので、KPIを何にすればいいか、現金主義の予算編成で行政事業レビューシートを全ての事業について作っているけれども、それだけで一々KPIを出せとかって言われても、その一つの事業でKPIって本当に出るのかなみたいなふうに担当部局の方が思っておられるということだとすると、フルコスト情報を開示することを求められている事業についてはフルコスト情報を出してそれをより効率的にするように努めるというような方法、ないしはそういう問題の発見というのですか、それぞれの部局が問題意識を高めてもらうためにこのフルコスト情報を使っていただくというようなこともできるのじゃないのかなと思うので、どこまで連携するかはお任せしますけれども、有機的につなげられるようにしていただくと、むしろフルコスト情報を作るというのは何か余分な仕事一つ負わされたという感じじゃなくて、今までやっている仕事にちょっと一部の事業、ごく一部だけれども、より情報を豊富に提供するということなのだというふうに思ってもらえると、そんなに過重な負担という認識にならずに済むのかなと思います。
 もう一点は、確かにどういうふうに活用されるのかという話になったときに、前回の資料を拝見していると、フルコスト情報を開示する65事業でも間接型ということで、いわゆる独法とかが営んでいる事業も24ですか、入っているわけです。そうすると、独法の場合は確かにフルコスト情報は計算できるのだろうけれども、それが直ちに一つ一つ紐づけた予算づけになっているわけじゃなくて、いわゆる運営費交付金という形でその財源を出すという形になっているケースが多いと。かつ、もちろん運営費交付金は包括的に交付されるわけなので、一々フルコストが減ったからその分だけ運営費交付金を減らしますよというような、そこまでリンクづいた予算編成になっているというわけでもないとすると、なかなかこう、フルコスト情報は出たのだけれどもそれをどういうふうに活用すればいいのかと、そういうようなところにもなるのではないのかなと思いましたので、そういう意味では間接型の方がわりとコストの「受益者負担」事業型とかそういうものが見えやすい反面、予算編成との関連で言うと、運営費交付金で予算をつけているということになると、そのフルコスト情報を査定に結びつけるというのがかなり婉曲的なものにならざるを得ないという。そういう悩ましさというのもあるのかなと思うので、フルコスト情報を出すときには間接型の方が見えやすくて、切り取りやすくて、それでフルコスト情報を出すということだけに限って言えば使えるという感じはするのだけれども、それを予算編成とどう結びつけるかというところになると、直接型の方がやっぱり予算編成にはダイレクトに使いやすいというようなこともあるのかなというところで、そのバランスというのですか、資料4の7ページの最後のところにあるように、2人の読者というのですか、2つの読者。つまり、担当部局に使ってもらうという目的と、もう一つは国民に向けた見せ方と2つあるので、そこの両方を上手くバランスをとりながら、でもせっかくフルコスト情報を計算できるというのだったらぜひ計算してくださいというところは工夫していただくというのがあると思います。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。では、事務局のほうで、今のはご意見と思いますけれども、何か本日お答えできることはございますか。なければ、検討いたしましょう。ありがとうございました。
 ほかに、どうぞ。秋山委員。
〔秋山委員〕
 前回1月のこの場で申し上げた「受益者負担」事業型で、どのように予算に活用しているか聞いていただきたいと申し上げました。予算策定のエビデンスになり得るとか、受益者負担のあり方の検討材料や手数料額の見直しのきっかけにはなり得るという回答が多かったということで安堵しております。事業を行う側としてはそれで結構だと思うのですが、逆に受益者負担の額を設定されて利用する側からすると、それはどのように決まったのかという点が非常に興味のあるところだと思うのですね。今、似た話として、地方公会計に関して総務省さんがセグメント情報の活用ということで、様々な施設や事業等の単位にまで会計情報を使っていきましょうという取組みをされていると思います。地方公会計の方が住民に近いイメージはあるのですけれども、受益者負担事業を行っているという意味では国も地方公共団体も同じだと思います。つまり、受益者負担事業だけではないのですけれども、このフルコスト情報の作成基準の公正性といいましょうか、どうやって担保されているのか、それからどのように作っているかという意味での透明性の確保といいましょうか、そういったところが今後は、住民側にとって重要になってくるのではないかと認識しておりますので、ぜひ頭の片隅に置いておきながら検討を進めていただけたらと思います。以上です。
〔黒川部会長〕
 わかりました。より一層情報の精緻化、公正な情報を出すということを常に頭の片隅におくという、大変重要なご指摘だと思います。ありがとうございます。
 他に何か。鵜川委員。
〔鵜川委員〕
 今回は、担当部局とか、あるいは財務省の中で意識調査をされて非常に貴重な、こういう調査をされたのは初めてじゃないかと思うのですね。自治体でもあまりやってないかと思いますので、そういう意味では大変おもしろい調査だったと思います。それで、今回拝見した範囲では、やはり事業別を作っているところは、ある程度の意識は持たれていると思うのですね、これをどうやって見たらいいのだろうかとか、あるいは少しこういった活用ができるのじゃないかとか。それに対して作ってないところは、もともと見方がわからないというか、そういった意識自体がないので。そういう意味では作っているところでも直接予算に反映するというのは難しいかもしれませんけれども、そういった意識を持っているというのでしょうか、そういうことは読み取れるのではないかと思いました。今後の活用としましては、先ほど土居先生がおっしゃったように、既存のフレームワークの中で事業評価というフレームの中で使うということと、もう一つはやはり少し事業を絞って、活用できそうな事業、あるいは問題がありそうな事業に絞って分析していくとか。戦略的に使うというのでしょうか、そういう使い方の両方を検討していただければと思います。それから、田近先生がさっきおっしゃったいろいろな民営化、例えば飛行場も民営化されていますけれども、コンセッションとかそういった場合での使い方も多分できるでしょうし、そういった特定の事業を絞っていくということが一つあると思います。
 それから、今後の課題になるかもしれませんが、こういったデータベースとか作業の効率化を考えるのに、やはりある程度システム投資というのでしょうか、今、働き方改革ということで人ができることと機械ができることをなるべく分けて、機械ができることは機械に移していくというのでしょうか、そういったこともやっぱり求められておりますので、予算の問題はあるかもしれませんが、機械でできることはなるべく機械に移していくというのでしょうか、そういうこともご検討いただければと思います。
〔黒川部会長〕
 ありがとうございました。また貴重なご意見だと思います。他に何かございますでしょうか。ありがとうございます。
 始めてまだまだその過程中だということなので。もう少しいい調査結果を期待していたかもしれないけれども、まだまだ意識が低いというのは始めたばっかりですし、先生方からも貴重なご意見をいただきましたし、温かい目でこの事業を見守っていただいて、来年、再来年とますます活用されていくのではないかということを期待したいと思います。まだまだご意見、ご質問がおありになる委員もいらっしゃると思いますけれども、予定の時間となりましたので、もしご意見がございましたらメールなどにより事務局宛てにご意見いただければと思います。
 それでは、以上をもちまして、本日の議論はここまでとしたいと思います。なお、平成29年度連結財務書類は3月28日に公表される予定と聞いておりますので、ご承知おきください。
 最後に事務局から連絡事項をお伝えいたします。
〔坂本公会計室長〕
 本日お手元にお配りした資料を含めまして、連結財務書類やパンフレットなどにつきましては公表後郵送させていただきます。そのまま机の上に置いてお帰りいただいて結構でございます。差し支えなければお持ち帰りいただいても結構でございます。いずれにしても郵送させていただきます。以上でございます。
〔黒川部会長〕
 それでは、本日の部会はこれで終了いたします。


 

午後0時00分閉会