現在位置 : トップページ > 財務省について > 審議会・研究会等 > 財政制度等審議会 > 財政制度等審議会財政制度分科会 > 議事要旨等 > 議事録 > 財政制度分科会(平成29年11月8日開催)議事録

財政制度分科会(平成29年11月8日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録

平成29年11月8日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

平成29年11月8日(水)16:00〜18:00
第3特別会議室(本庁舎4階 中-412)

1.開会

2.議題

とりまとめに向けた審議

3.閉会

出席者

分科会長代理

田近栄治

木原副大臣

今枝大臣政務官

長峯大臣政務官

岡本主計局長

茶谷次長

大鹿次長

神田次長

奥法規課長

若原給与共済課長

関口調査課長

江島主計官

安出主計官

湯下主計官

小宮主計官

高橋主計官

中島主計官

阿久澤主計官

岩佐主計官

竹田官房参事官

前田主計官

中山主計官

内野主計官

北尾主計企画官

藤ア主計企画官

遠藤典子

倉重篤郎

黒川行治

神津  里季生

武田洋子

竹中ナミ

土居丈朗

中空麻奈

宮島香澄

臨時委員

秋池玲子

老川祥一

岡本圀衞

葛西敬之

加藤久和

小林  慶一郎

小林    毅

進藤孝生

末澤豪謙

十河  ひろ美

冨田俊基

中曽    宏

~子田  章博

宮武    剛


午後4時00分開会

〔 田近分科会長代理 〕 それでは、委員の皆さんもおそろいのようなので、始めさせていただきたいと思います。ただいまから、財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。皆様には、ご多用中のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。

既に案内させていただいているように、本日は建議の取りまとめをさせていただきたいと思います。「平成30年度予算の編成等に関する建議」についてのご審議です。本日お配りしている建議(案)ですけれども、これまで非常に多くの時間を割いていただきまして、私から見て右側の小林毅委員、土居委員、冨田委員、中空委員にご論議いただきました。取りまとめいただき、ありがとうございました。また個々の論点についても、このメンバーにお答えいただこうと思っています。

本日お配りした建議の案文の中でペンディングとなっている箇所、たしか農林の、TPPのところだと思いますけれども、これからまさにベトナムで議論されるようなことも含めて、それをどう反映するかは最終版で考えさせていただこうと思っています。

それから、これはそのときにさらに申し上げますけれども、社会保障に関して主計官からさらに最近の状況についての説明をいただきます。

それでは、本日の残りの時間は建議の取りまとめに向けて皆さんの活発な議論をいただきたいと思います。まず建議のうち総論部分から進めていきたいと思います。

それから、永易委員におかれましては、本日欠席のため意見書を提出していただいています。配付資料の中に含まれていますので、ご参照ください。

それでは、総論の本文及び参考資料、概要の記載について、ご意見をいただきたいと思います。30分ほどを予定していますけれども、特に大切な部分でもありますので、ご忌憚のない活発なご議論をいただきたいと思います。いつものとおり、発言される方はプレートを立ててください。

ひとまず、私の目から確認できる岡本さん、葛西さん、加藤さん、倉重さん、神津さん。議論の仕方としては、活発にご意見をいただいて、起草委員から答えて、事実関係等については主計官にその都度確認するという形で進めます。

では、岡本さん、お願いします。

〔 岡本委員 〕 ありがとうございます。短時間で、本当によくまとめていただきまして、ありがとうございます。

この中で、私からは6ページの下の5行ほど、プライマリーバランスの問題なのですが、達成時期の目標を取り下げてから、これが初めての建議になるわけですね。6月に新たな計画が発表されると思いますが、「歳出・歳入両面からの改革を着実に進めるとともに」など、この5行程度の記述では、それが全然大変なことではないように見えます。やはり、歳出抑制というのは、今の状況だと子育てとか、あるいは補正予算とか様々なことがあって、財政のみで解決するというのは大変だと思います。一方で、経済再生シナリオを今以上に高めるのも難しいと思います。そうなると、やはり歳入のほうで努力する必要があると考えた場合、今、何となく消費税率というのは10%というのが目標化しているような感じがします。このプライマリーバランスの目標を取り下げたこととのバーターではないですが、10%以降の話というのを、何とかこの建議の中に入らないかと思っています。

私の提案は、7ページの「取り組む必要がある」の後で、「更に、PB黒字化の達成が困難になったことを契機に、新たな計画策定に当たっては、消費税率についても10%後を見据えた議論を行うべきである」など、今後の頭出しがそろそろ必要ではないかなと思いまして、文言を追加してもらえればありがたいと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 10%を見据えた議論を開始すべきであると。

〔 岡本委員 〕 その「後」です。10%後を見据えた議論を行うべきであると。10%後というのを踏まえないと、10%が目標化してしまうという危惧です。

〔 田近分科会長代理 〕 もう少しご意見を受けてから、起草委員に答えてもらおうと思います。では、葛西さん。

〔 葛西委員 〕 中身というわけではないのですが、5ページの6行目、7行目のあたりです。「政策経費が更に圧迫されると、医療サービスや教育、防衛、インフラ整備など、国民生活に必要不可欠な公的サービスの水準が低下するおそれがある」と書いてあるのですが、防衛というのは国家の存立の問題でありますから、公的サービスの中の一例として入れるとおかしいので、別のところで書いていただいたほうがいいのではないかと、書きぶりの問題で少し思いました。

〔 田近分科会長代理 〕 はい。

では、加藤さん。

〔 加藤委員 〕 ありがとうございます。どうもご苦労様でした。

2点ほどあります。1点目は、1ページの24行目から、「PBの黒字化を目指すという目標自体は堅持し」と書いてあるのですが、これは、例えば2020年を諦めたとしても、20年代前半であるとか、ある程度きちんとしたことを書かないと、単純に先送りになってしまうのではないかという心配がありますので、その1点をご検討いただければと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 これは総理の記者会見を要約しているだけなのです。だから、まず最初に総理がどう言ったかを押さえましょうということで、これは総理が言ったこと。

〔 加藤委員 〕 わかりました。では、いずれにせよ、やはりこういった形で、ある程度時間を区切って議論していただきたいということ。

それから、5ページの24行目なのですが、これは非常にいいことを書かれていると思います。債務残高対GDP比というのは政府がコントロールできない要素に左右される。もし可能であれば、昔から個人的にも申し上げていたのですが、この指標というのはあくまでも結果指標であって、オペレーショナルな指標ではないということを、どこかでもう少し強調していただければありがたいなと思います。

以上であります。

〔 田近分科会長代理 〕 倉重さん。

〔 倉重委員 〕 倉重です。すみません、出席率の悪い人間が言うべきかと少し迷ったのですけれども、こういった場でしか言えないことですので、言わせていただきます。

今、岡本委員がおっしゃったことと少し共通なのですけれども、やはり今回のものは政府から発表があって最初の文章ですから、2020年度プライマリーバランスの黒字化という旗をおろしたことについての構え、財審としての判断についてもう少し踏み込んで書くべきではないかと、ざっと読ませていただいて、印象を受けました。

というのも、皆さんも非常に共有している話ですけれども、トロントサミットから各政権にまたがってずっと掲げてきた2020年の旗を今回おろすということの意味を、もう少し重く受けとめてもらう、それは、国民にも政権にもですね。だから、それをやはりこの財政健全化、非常に重要な役割を過去ずっと果たしてきた財審が、歴史に鑑みてそのことをしっかり指摘していないようであれば、財審とは一体何者だと、何のために存在意義があるのかと、私が言うのは本当に口幅ったい話で申しわけないのですが、そう見られるんではないかと。まあ、見られても、それはいいのですけどね。

ということで、具体的に言いますと、最初の財政の現状と課題の2ページ目の3パラグラフですね。「しかしながら」と、これは財政について少子高齢化に対応する気持ちはわかるけれども、しかしながらそうじゃない状況を鑑みてしっかりとやってほしいという趣旨のところに、「しかしながら、今回の」、表現の仕方は様々あると思いますけれども、「PB黒字化の旗を下げたことについては極めて遺憾である」という趣旨をもっと込めて、ちゃんとここに書いていただきたいと思いました。

それから、これをざっと見て、いつも思うのですけれども、言っていることは全く正しくて、理性的には実にそのとおりなのですけれども、私からすると、やはりどうして財政再建が進まないかということについて読む人の心を打つキーワードみたいなものが欠けているのではないかと思ったのですね。だから、この8ページまでの間のどこかに、私の意見であれば、財政健全化に対する国民世論、それから政治家を含めて非常に危機感が足りないというか、諸外国に比べて甘く見ていると。その辺のことが変わらない限りどうにもならないみたいな感じを、皆さん、海外出張その他に行かれて共通に感じられると思うのですけれども、そういったことがうまくどこかに取り込めないかと。そういった事実関係の言及もあるのですけれども、いずれあなたのところにこの問題が来るのですよというような、国民一人一人にそういったインパクトといいますか、心を込めた、気持ちが伝わるような、非常に難しい話なのでございますけれども、そういった印象を受けましたので一言申し上げます。以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 2番目のところは、もう少し具体的な指摘はありますか。

〔 倉重委員 〕 要は、「国民はばかだ」ということをうまく指摘できないかということです。これは我々が賢いわけではなく、お互いにばか同士で沈んでいくという危機感を持っておられると思うのですよ。それが何となく伝わってこない。分析的には正しいことを述べておられるのですけどね。それについては、改めて私も何か考えて、具体的に送ります。すみません。

〔 田近分科会長代理 〕 はい、送ってください。

では、神津委員。

〔 神津委員 〕 申し上げたいことは全体で相当なボリュームがあるため、意見書も配付していますので、ご参照いただきたいと思います。この場では、どうしても申し上げたいところに絞って発言させていただきます。

総論に関しては、配付した意見書の1ページ目に記載しております。消費税増収分の使途の変更について、これまでの財審の建議においては、「消費税率の10%への引上げを含め社会保障と税の一体改革を遅滞なく、かつ着実に実施していくこと」を提言してきています。したがって、財審として、はっきりと問題を指摘すべきであるという考えのもとに、この修正提案の内容を出しています。これの読み上げは省略しますが、総論のみならず、各論においても、やはり弥縫策、いわゆるパッチ当てといいますか、これを繰り返すだけでは問題が解決されないということだと思います。国民の将来不安を払拭するためには、弥縫策を繰り返すのではなく、社会保障の大きな将来像と、それを支える税財政のあり方を国民に示す必要があると考えます。以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

では続けて、末澤さん、お願いします。

〔 末澤委員 〕 どうもありがとうございます。

2点、意見といいますか、質問を含めてお示ししたいのですが、まず1ページ目の、「こうした中、政府は本年9月25日、以下の旨を発表した」というところなのですが、私の案は、ここは、「こうした中、安倍首相は」ないしは「安倍内閣総理大臣は、本年9月25日、以下の旨を表明した」のほうがよろしいのではないかと。なぜかといいますと、これは9月25日の安倍総理の解散表明記者会見の内容だと思うのですが、実は、解散の閣議決定自体は9月28日の臨時閣議で行われているということと、総理自身が冒頭、2012年の公約の話からスタートされていまして、どちらかというと、やはり自民党総裁としての立場の話も半分ぐらいはあるのだろうと思いますので、ここは個人名にされたほうがよろしいのではないかと。これは私の個人的な考えでございますので、事務局のほうでご検討いただければと思います。

もう一つは6ページ目、先ほどもご指摘いただいた19行目、「PBの黒字化に向けた実効性ある計画の策定に取り組む必要がある」というところ。ここは今回、目標年次が入っていないわけでございまして、「新たな目標達成年度の明示を含め、PB黒字化に向けた実効性ある計画の策定に取り組む必要がある」というような形にする。やはりここは最低限目標年度の明示が必要ではないかと私は思いまして、ここに入れていただきたいと思います。

以上でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 では、十河さん。

〔 十河委員 〕 起草委員の先生方、大変お疲れさまでございました。私のほうで幾つか気になる点といいますか、申し上げたいと思います。

総論に関しましては、その後の各論に比べますと、これはとても私的な感想なのですけれども、先ほど来、ほかの委員からもありましたように、少し強さが足りないかなと。やはり、本当に危機が迫っているということを、語気などをもう少し強めて加えていったほうがいいのではないかと全体に思いました。と申しますのも、後ろの各論は年々問題点が増えていて、かなり具体的な提案をされているにもかかわらず、最初の前半の部分がソフトですと、その危機感が伝わらないということでございます。

例えば、8ページの10行目なのですけれども、これもまた私自身が感じていることなのですが、とにかくスピードアップしていくことが重要ではないかなと思っておりまして、こういった「基盤を整備すること」という部分に関しても、「早急に」ですとか、そういった言葉を加えていくと、より強まるのではないかと。

あるいは10ページの5行目、「その規模や事業内容について厳しく」ということにも、「より厳しく」ですとか、11ページの15行目は「社会保障制度を作るために残された時間は少ないことに留意が必要である」ではなく、「少ないことへの危機感を持つべきである」といった部分ですね。ほかもきっとあると思いますけれども、私が気になったのはこのような点です。

それから、別紙にございます概要です。こちらの総論に関しても、これは編集者という点からの感想なのですけれども、強調語句の太字のばらつき、例えば、社会保障ではそれほど太字が多くなくて全体が白っぽく見えることに対して、文教・科学技術ですとか地方財政は太字の量が多い。このバランスをもう少し全体でならしたほうがいいのではないかということ。あと、最後の4ページ目、その他の歳出分野の、これも大変細かいのですけれども、各分野の書体がここだけ斜め文字なのですね。ですので、こういった書体の統一なども、全体をすっきり見せる上では必要ではないかと思いました。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

武田さん。

〔 武田委員 〕 ありがとうございます。まず、取りまとめていただいた起草委員の皆様に御礼申し上げます。

総論では1点です。2ページと先ほどの概要の表と、両方とも1番目のところに関係します。12行目から、「しかしながら、上記のとおり膨大な公的債務が積み上がっている中で少子化対策への支出を拡大する以上、国民の不安解消、消費の喚起といった成果につなげるためには、財政再建に対する政府のコミットメント」が必要という書きぶりになっているのですが、国民の不安の解消とともに、日本の財政に対する信認の維持のためには、政府のコミットメントを説得力ある形で示すことが不可欠であると考えます。国内を見ても世界を見ても必要という両論併記としてはどうかと思いました。以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 では、~子田さん、お願いします。

〔 ~子田委員 〕 ありがとうございます。取りまとめ、お疲れさまでした。

1ページ目に、政府の主張として、下から4行目に「その財源の大宗は、消費税率の10%への引上げによる増収分の使い道を変更することにより賄う」とあって、言いたいのは、これは増収分の使い道を変更したのですけれども、増税をするときに、もともとの増税した分はここに使うということがあったわけですよね。その分をやめることなく新たな政策をやるということですよね。つまり、スクラップをしないでビルドだけしたといいますか、要は、その分、年ごとの財政の悪化に少しは歯どめがかかるはずだったのが、その分かからなくなっていると。これだけ読むと、あたかもきちんと増税なり歳出削減なりで新たな財源を確保して、れっきとした財源で新たな政策を打ち出したかのようにも受け取れるので、そこは、そうではないというところですね。これをやった分、確実に財政の健全化は遅れたというところをわかりやすく示していただきたいと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 では、老川さんと秋池さんからご意見をいただいた上で、起草委員から対応を述べていただきたいと思います。

老川さん。

〔 老川委員 〕 はい、ありがとうございます。内容的にはさほど異論はないのですが、少し文章表現、あるいは文章の構成で気になって仕方ない点が2点あります。

1つは、2ページの7行目、「労働力人口の減少を緩めていく」とあるのですが、「減少のペース」とか、「減少に伴う影響」とか、何か言葉を補ってもらわないと少しまずいのではないかという気がするのが1つ。

それから、3ページの26行目。いきなり「財政健全化は、今を生きる我々にとっても必要である」と、こういった表現になっているのですが、その前段の1ページと2ページで、財政再建が必要なのだ、差し迫った課題なのだということを言ってきて、それで3ページに入って、今だけではなくて将来の世代に対しても必要なのですよ、責任を後世代に回すということはよくないのだということを言って、それはそうだなと思った途端に、「今を生きる我々にとっても必要である」と。何か、急に肩すかしを食ったような感じがします。先ほど来、何人かの方から危機感が乏しいのではないかというご意見があったのは、まさにここではないかなと思うのですね。つまり、今やらなきゃならないのだということをまず前段でしっかり言った上で、しかし、今だけではなくて将来に対しても必要なのだと、こういったふうに少し順番を引っくり返さないと、何だか、最初から読んできて、財政再建が大事なのだぞとせっかく言っているのに、ここで崖から足を踏み外しちゃうような感じがしますので、少しそこを工夫していただきたいなということでございます。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

では、秋池さん、お願いします。

〔 秋池委員 〕 3ページなのですけれども、皆様の議論の中にもありましたように、やはり財政健全化は必須なのであるということを伝え、なおかつそれが国民からも支持されるために、16、17行目にありますように、「分かりやすくかつリアリティをもって伝える」ということは非常に重要だと思っております。ただ、一方でこの後に続く財政破綻であったり、終戦直後のハイパーインフレーション、ギリシャ危機といった事例を紹介してきたというふうに言い切るには、国民から見ると、いきなり日本が財政破綻するとは思っていなくて、多分、そこに行くまでのじわじわ悪くなっていく恐ろしさというものが一番身に迫る恐ろしさなのではないのかなと思っておりまして、そういった意味では、5ページの上半分に書いてあるようなところと財政破綻の間ぐらいのところが一番リアリティを感じるところなので、ここはもちろんご努力はそのとおりで、添付されている資料もとてもわかりやすい資料ではあるものの、やや言い切り過ぎかなというふうに思いますので、少しこの先をつないでいただけるとよろしいかと思いました。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。まだあるかと思いますけれども、一応、ここで一旦区切らせていただいて、起草委員の方から、今までにいただいたご意見に対する、さらに改訂するに当たっての考え方などを答えていただきたいと思います。

では、土居さん、お願いします。

〔 土居委員 〕 たくさんご意見をいただきまして、誠にありがとうございます。それぞれの委員の方々のお名前を申し上げながらお答えすることは、少し重なる部分もありますので、まとめてのお答えになることをお許しいただきたいと思います。

全体のトーンとしてもう少し強く書いたほうがいいのではないかとか、健全化目標に関してできるだけ早くとか、期限を定めてとかというご意見をいただきまして、私も全く同感であります。できるだけ、強く書けるところをしっかり見つけて、強く書いて、またごらんいただけるように修文をさせていただきたいと思います。ただ、文章としてどういった形で強めるかというところは、起草委員のほうに一旦お任せいただいて、後ほどごらんいただくところでまたご意見をいただければと思います。

個別のところで申しますと、1点は、まず老川委員からいただいた表現ぶりの問題。これはまさにおっしゃるとおりでありますので、できるだけそれを反映するような形で書きかえたいと思います。

秋池委員がおっしゃったハイパーインフレとかギリシャの例が唐突だというのはそのとおりでありますので、それもまずわかりやすくリアリティが感じられる例から入って、それをさらに放っておくとハイパーインフレやギリシャみたいになるという、段階を踏んだ説明に書きかえられればと思います。

岡本委員がご指摘された点、私も本当に個人的には全く同感なのですが、主税局とも相談しなきゃいけないとか、そういった様々な調整を要する部分がありますので、少し引き取らせていただいて、消費税10%後というところはどういった対応をさせていただくか、文言とおりにならないかもしれませんけれども、できるだけそのニュアンスが醸し出るような表現を、私なりに工夫をさせていただきたいと思っております。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ほかに。

小林さん、お願いします。

〔 小林(毅)委員 〕 老川委員からご指摘があった「労働力人口の減少を緩めていく」というのは、私も少し気になったところではありますが、実際、検討委員会で話をしているときにここの表現に至るまでにいかなかったというのが実情であります。ここは直したいと思います。

もう1点の構成の部分で、「今を生きる我々にとっても必要である」という、これは様々な考え方があるかと思うのですけれども、まず、この第2章の財政健全化の必要性のところで言っているのは、今回は、やはり将来世代に対してつけ回しをするのが我々として一番問題なのではなかろうかという思いをまず前に出して、でも、じゃあ今の我々にとってはどうなのだという論旨の展開になっていると私は思ったのですね。だから、これの順番を変えると、むしろ将来世代へのつけ回しの部分が、ついでにという表現はよくないと思いますけれども、ややトーンが弱まってしまうのかなと。今がよければいいのですかということをまず強調したいという気持ちがあったがゆえにこういった構成になったと私は理解しておりましたので、これは他の起草委員の先生方のご意見もお伺いしながら、また話をしたいと思います。

それから、多くの方がおっしゃっていました危機感の問題ですね。「国民がばかだ」とはとても書けないと思うのですけれども、趣旨については私も同感でございますので、これもほかの先生方と共有しながら検討いたします。ただ、政治家のくだりがなかったというのはおっしゃるとおりでありますので、少しそこは最終的にどうなるかわかりませんけれども、私もそこは強く主張したいと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 では、冨田さん。

〔 冨田委員 〕 皆様のご指摘、それぞれそのとおりだと思うのです。それらを理解した上で我々は作業を進めさせていただいたつもりなのですけれども、どうですかね、この場の空気と、それから一歩ここを出た各省庁、あるいは永田町の声とは随分温度差があって、我々としてはストライクゾーンのぎりぎりのところを一番強目に書いたつもりなのです。けれども、皆さんからもっと厳しく書けるところがあればということなので、その部分はまた中で検討させていただきます。

それから、倉重委員がお話しになったところなのですけれども、国民にわかってもらわなくてはならないという点です。極めて迂遠ながら、3ページに、最初にご批判があった戦後のハイパーインフレーションやギリシャの話の後に、教育という形で書いております。そういった、やや迂遠ながら、それぐらいのことからやらなくてはならないのではないかなと。ただ、教育と言ってしまうと上から目線になるので、様々そこも工夫して書いたのです。だから、倉重さんのお気持ちもよくわかるのですけれども、そこまで断定的に言えないので、結局、被害を受けるのは国民だということで、結構強いことは言っているのですけれども、そういったこともご理解いただきたいと思うのです。

秋池委員がおっしゃったのはそのとおりで、じわじわと、今のような静かな中で、急にジョーズが現れるように怖い危機がやってくるというリスクを持っているのだと思うのです。そういった中で、どうやってこの怖さを表現するかというのは非常に難しいので、そこらは少し、戦後のハイパーインフレとギリシャがよくなかったのかどうか、もう一回検討させていただきます。

葛西委員よりご指摘のあった点ですが、これは、それぞれにつき財政支出が重要でして、その中でも借金をきちんと返さないと次に調達できないので、金利が上がって徐々に利払い費が増えていきますとやはりどこか削減せざるを得なくなって、それは皆さんそれぞれが一番大事だと思われるものについて抑制し、削減しなくてはならないということを表現したかったわけです。聖域はないですよと。聖域とするなら最優先の支出は利払い費だけなのです。それを怠るともうお金が集まらないので、支出ができないということになってしまいます。ということでよろしくお願いします。

〔 小林(毅)委員 〕 よろしいですか。

〔 田近分科会長代理 〕 はい。

〔 小林(毅)委員 〕 別に葛西委員の肩を持つわけではないのですけれども、防衛を公的サービスという中に入れてしまうことには若干読む側に違和感があるかなという気もするので、そこは少しまたご相談させていただければありがたいかなと思います。別に今のお話も、これを聖域としてというニュアンスでお話しされたわけではなくて、医療サービス、防衛、インフラというのが公的サービスというふうに言われているところに、これはむしろ世論側のほうが違和感を覚えるかもしれないなということですね。

〔 冨田委員 〕 ただ、必要不可欠なということも我々は入れているのですよ。

〔 小林(毅)委員 〕 ええ、だから、そういったことだと思うので。

〔 冨田委員 〕 また検討させていただきます。

〔 田近分科会長代理 〕 いただいたご意見は、こちらで聞いている限りきっちりキャッチしているように思います。また起草委員会を開いていただいて、検討させていただきたいと思います。

続いて、社会保障に入りたいと思います。審議に先立って事務局から補足説明があります。阿久澤主計官から簡潔に説明をお願いします。

〔 阿久澤主計官 〕 厚労担当主計官の阿久澤でございます。

10月25日の社会保障の各論の回で診療報酬改定についてご議論いただいたのですけれども、その際、改定率に関して検討する際の幾つかの視点のうち、医療機関の経営状況に関して医療経済実態調査の結果が未公表だったということがありました。この調査結果が本日午前中に公表されましたので、その概要についてご紹介させていただきます。お配りしている補足説明資料に沿って説明させていただきます。

医療機関の損益率だとか給料の調査を行っているわけでございますけれども、平成28年度の概算医療費は41.3兆円と、対平成26年度比でプラス1.3兆円でありまして、年率換算で約2%の増加となっております。今から申し上げる損益率あるいは給与水準については、いずれも増収がある中での実態であるということを念頭に置く必要があるだろうと思っております。

それでは、まず損益率についてでございます。資料の2ページ目ですけれども、損益率に関しては調査結果の概要では一般病院の損益率が全体で▲4.2%、国公立除きでプラス0.1%とされております。しかしながら、2ページの左側にありますように有効回答があった医療施設によってそのまま加重平均となっているので、損益率が比較的高い医療法人の割合が実際より小さくなっておりまして、逆に公立病院など損益率の低い施設の割合が実際より大きく出ております。実態を正確にあらわしていない面があると考えておりまして、そのため実際の施設比率で加重平均をした損益率で評価すべきだということだと思いますが、その場合は右側にありますようにそれぞれ▲2.6%、プラス0.6%ということになっております。

5ページに飛んでいただきたいのですけれども、ここでは一般病院の過半を占めます医療法人の損益率が一番下に出ております。これは2.1%から1.8%への微減となっているところでございますけれども、一方で、2ページの右下にあります国公立を除く法人の損益率で見てみますと、先ほど申し上げましたようにプラス0.6%ということでございまして、28改定の際の直近の結果であるプラス0.4%よりも改善しているところでございます。

3ページに行っていただきまして、国公立除きは先ほどのようにプラスであるわけですが、国公立、特に公立の法人の損益率は▲13.7%と悪化しておりまして、これが、全体の損益率が▲2.6%となった主な原因であります。しかしながら、そもそも公立病院は僻地医療など政策医療を担うことなどが期待されておりまして、一定の自治体負担による赤字補填もなされている状況にあります。また、昨今、公立病院の経営が悪化していることについても、多少、この下の左側で分析しておりますが、平均単価は増加したのですけれども、特に小規模の公立病院を中心に、患者数の減少によって収益が押し下げられております。また費用面では、職員の給与水準が他と比較して高い。給与比率や医薬品比率、減価償却費比率が高いといった点が指摘されております。新公立病院改革ガイドラインに沿いまして、建築単価の抑制や病床削減を含む経営効率化に取り組むこととされています。

こうした状況にある公立病院を含めた一般病院の損益状況をもって国民負担による全国一律の診療報酬単価のさらなる引き上げを行うことは適当ではないということでありまして、むしろ、公立病院の経営改善や地域の医療ニーズを踏まえた必要な病床機能への転換、またはダウンサイジングを後押ししていくべきであると考えております。

さらに4ページでありますが、一般診療所につきましては、個人立では開設者の収入が損益率によって事実上賄われている点で、法人立とは損益率の性格が異なっております。そういったものでありますが、これをあえて平均した損益率が9.1%という形で発表されており、これにつきましても損益率の高い個人立と損益率の低い法人立について、実際の分布を反映する形で集計結果を加重平均いたしますと、一般診療所の損益率は表にありますように11.9%ということでございますので、前回の改定の際よりも損益率が1%以上改善している状況になっております。

また、5ページにある給与年額を見ていただきますと、医師につきましては、例えば民間医療法人の院長の給料は大体3,000万円程度。また、一般診療所の医療法人の院長の給料は2,800万円程度となっておりまして、引き続き高い水準を維持しているというところでございます。

なお、一般診療所等の個人立の施設の医師等の給料は、ここでは1,000万円と出ていますけれども、ここに院長などの開設者の給料、報酬は含まれておりません。他に常勤職員を雇用している場合の給与のみが掲載されているということでございます。開設者たる医師の報酬は損益率の中から支払われるということで、損益率は一般診療所で32.3%、額でいうと、1施設当たりおおむね2,900万円程度ということでございます。

以上、損益率の動向、また給与水準に関しまして、医療経済実態調査を踏まえても、10月25日にご議論いただきました診療報酬本体について一定程度のマイナスが必要との考え方について、判断を変更する必要はないと考えております。

以上でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

今の追加的な説明も踏まえて、ご意見、修文案をいただきたいと思います。

では、今度はそちらから。宮武さん、宮島さん、竹中さんと、続けてお願いします。

〔 宮武委員 〕 ありがとうございます。介護について2点と、生活保護で1点申し述べます。

最初に介護のほうですが、26ページの20行目、「(生活援助サービスの効率的で適切な利用の促進)」とございます。本文で「月100回を超えて利用されているケースもあるほか」とございますけれども、月100回のところで、「要介護3程度でも」とか、あるいは「中度でも」という形の言葉を添えられたほうがいいのではないかと思います。

なぜかと言いますと、要介護5になりますと現実には1日4、5回の各種サービスを受けることができる基本設計になっておりまして、それぐらいの頻度で様々なサービスを受けなければ、在宅で、一人暮らしで重度の方、あるいは夫婦ともに重度の方は、とても暮らしていけない。それをだめと言ったら老人ホームに行くしかないわけでありまして、むしろ老人ホームが必要になってくるわけですね。やはりこういったものはケース・バイ・ケースで見ていかなくてはいけませんので、また要介護5で月100回はおかしいぞという捉え方をされるのはまずいので、私は要介護3でも、要介護2でも、といった形で言葉を補足したほうが誤解されないので、いいのではないかと。ご趣旨は、当然ながら生活援助サービスに偏重していることを取り上げておられることはわかっております。その上で、そういった文言を置かれたらどうかと思います。

次は29ページでございます。9行目の「介護保険制度の見直し」で、「(調整交付金を活用した財政的インセンティブの強化)」とございます。調整交付金は75歳以上の方が多いところ、低所得者が多いところに重点的に配分する制度でございまして、これから先の急速な高齢化、特に過疎地域を軸にしたところでは75歳以上の人たちが急増していきます。しかもその方たち、国民年金だけしか受けていないという方が多いわけですね。そういった意味では調整交付金の再分配機能というのはこれから試されなければいけない時期に来ているのですね。その中で、一部を流用されることについては昨年度も私は反対を申し上げましたが、せめて、「調整交付金を活用した」というのは本来「調整交付金も活用した」ということです。新たにつくる基金をもとにして、大宗はそこから使うわけで、それに多少でも調整交付金を使おうということで提案されているのであれば、「調整交付金も活用した」ということかと思います。本文でも「調整交付金の一部について、保険者の取組を反映した配分を行う」と、こういったふうに正確に示されたほうがいいのではないかという意見でございます。

あと1点、生活保護でありますけれども、これは35ページであります。22行目に、「有子世帯に対する加算・扶助は、一般低所得世帯と比較して生活扶助等の額が高くなる」とございました。この前の各論のときにも申し上げましたけれども、この一般低所得世帯というのが、親と子供1.5人で月額12万5,000円で暮らしている状況であります。他に援助がないならば、12万5,000円で1.5人の親子が本当に暮らしていけるのかどうか、言ってみれば今すぐにでも生活扶助を受けなければいけないような絶対的貧困の状況にあるのだと私は思いますし、そういったものと比較することはあまり適切ではないので、「一般低所得世帯と比較して」というところは削除されたらいかがかと思います。それでも趣旨は通ると思います。

以上であります。

〔 田近分科会長代理 〕 では続けて、宮島さん。

〔 宮島委員 〕 ありがとうございます。私からは、子育てに関して1点、申し上げます。

児童手当の基準に関して、共働き世帯数が専業主婦世帯を上回ってきたので、そちらに合わせるべきではないかという方向性に関しては、そのとおりだと思います。ただ、この書き方に関して、保育料については世帯合算の所得で判断されているから即座にそうだということに関しては、多少抵抗感が残ります。というのは、この前、宇南山委員がおっしゃったかもしれませんけれども、夫に当たる人が1,000万円稼いでいて妻が子育てと家事に専従できる1,000万円家庭と、500万円ずつ稼いでいて、両方が残業をして、そして子供を育てている家庭というのは、家庭の事情がやはり少し違うと思います。保育料に関しては、基本的に共稼ぎであるという中での比較なので、合算での判断だと思いますけれども、この計算の仕方に関しては一定程度の生活の実態に対する配慮が必要ではないかと思います。

文章のご提案としましては、保育料についてこうだからという、保育料と同様とかというところは落として、逆に、生活の実態や女性の就業への影響を配慮しながらという文面を足すのはどうでしょうか。特に、女性の活躍を推進していることとの整合性への懸念に関しては初期に別の委員からのご意見もあったことですが、私も懸念をもちます。

〔 田近分科会長代理 〕 竹中さん。

〔 竹中委員 〕 ありがとうございます。

私は主に障害者福祉の部分についてですけれども、先ほどの総論にも少しかかわっているので、あわせて申し上げたいと思います。

33ページから障害者福祉で、34ページが就労支援事業の報酬などの部分ですが、少し総論へ戻りますと、先ほど多くの方が言われたように、何か緩くなったなというのはすごく感じましたので、そこのところはもう十分、起草委員の皆さんに伝わったと思います。その緩くなったなという雰囲気の中に、とりわけ、この障害者福祉の話ですけれども、やはり福祉のサービスの受け手であるというのが、どう見てもそうとしかとれないのですね。私は十七、八年間ずっと財審にかかわらせていただいて、自分の仕事もそうですが、言い続けてきたことは、本当の福祉というのは、障害のある人がどれだけ社会の支え手になっていけるかということであって、支え手に本当になれない人たちにはセーフティネットが必要ですけれども、例えば子育てしているお母さんが働くのに保育所の整備が必要なように、例えば通勤できない障害のある方に、今はICT、情報通信ということで、まさにベッドの上でもお仕事をしていただいているのですね。ですから、多様な働き方を用意し、そういった整備をすることで社会の支え手にするのが障害者福祉だという、大括りのものがまずどんとあって、その中でサービスに対して語られるというようなこともないと、結局、不適切な就労事業所が増えてきたというのも、社会の空気は障害のある人には何かしてあげたらいいではないかと。だから、私は一応、今、就労支援と言っているけれど、最後は補助をしてあげたらいいというものが、やはりずっと根深く残ってしまうのですね。去年ぐらいの建議は、社会の支え手になり得るようなという言葉をちゃんと入れていただいていたのですが、それもなくなってしまっているので残念ということと、総論のほうで12ページの22行目に、「社会の構造変化が訪れている。これに対応するため、高齢者や女性の労働参加を適切に推進」という部分がありますが、ここに「高齢者や女性や障害のある人の労働参加を」というふうに、まず総論の中にも、彼らも能力を生かして支え手になるのだということを入れていただいた上で、障害者福祉のところも、彼らがどれだけ働ける人になるか、支え手になるかというふうな書きぶりにしていただけたらいいのではないかと思います。

それから最後、先ほど医療サービスや教育と防衛、インフラ整備という並びのことでもご意見ありましたけど、私も少し違和感があって、やはりここで国民生活に必要不可欠な公的サービスというときには、防衛というよりも、やはり消防とか警察とかそういったのがまず身近に来るのではないかと思うのですね。防衛というのはもう少し大きな国の守りの話ですので、少し別立てでさわられて、ここのところはやはり警察だったり消防だったり救急だったりというものが入ってくるほうが違和感もないのかなと思いました。以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

では、進藤さん。

〔 進藤委員 〕 32ページの児童手当のところですけれども、20行目、「廃止を含めた見直しを行うべきである」と。私の気持ちからすると、「廃止の方向で見直しを行うべきである」ということですけど、これは様々ニュアンスがあります。廃止を含めた見直しということで、こういったものかと思いますけれども、私の気持ちから言うと「廃止の方向で」と思っています。

もう1つは33ページの、これは多分、例の3,000億円の事業主拠出金の件なのですけれども、6行目から8行目です。「法定上限の引上げ等を進め、子供・子育て支援の充実を行うことを検討すべきである」と。この検討というのは、後ろの「子供・子育て支援の充実を行うこと」に続くものですから、法定上限の引上げ等を進めることはもう決まっていて中身を検討するのだと、こういったニュアンスが少し強く出過ぎる。これをもう少し、「検討」をもっと前に持ってくるとか、あるいは永易委員の意見書を見たのですけれども、「その際には、拠出金を負担する企業の納得が得られる内容となるような形で検討が進められる必要がある」。これは大企業はともかく、中小企業の場合はかなりの負担になるものであり、労働分配率も中小企業の場合は高いですから、そういったことも考えますと、この引き上げを進めること自体もまずは検討するというニュアンスがもう少し出るような、永易さんの意見も一つの考え方だと思いますけれども、そこは少し配慮してもらいたいなということです。

〔 田近分科会長代理 〕 了解しました。

では、神津さん。

〔 神津委員 〕 ありがとうございます。

社会保障については、3点申し上げたいと思います。1点目は全般にかかわる話となりますが、そもそも社会保障は、高齢、疾病、貧困といったリスクに社会的に対応する仕組みであると考えます。今、格差が拡大をしている、あるいは単身世帯の増加、過疎の深刻化など、家族や地域の支え合い機能が低下している中で、社会保障の重要性は一層増していると思います。したがって、各制度の持続可能性の確保が重要であるという認識を否定するわけではありませんが、社会保障の機能低下を招かないよう慎重に検討するということを求めておきたいと思います。

先ほど、総論のところで、弥縫策ではだめなのだということを申し上げましたが、やはり税財政一体で大きな改革を成すことなく、角を矯めて牛を殺すような支出削減ばかりが先行するようなことになれば、むしろ取り返しのつかない事態を招くことになるのではないかという懸念を持ちます。中でも医療、介護につきましては、介護離職ゼロ、あるいは働き方改革といった最近取り上げられている観点からも重要であることを申し上げておきたいと思います。

2点目、診療報酬改定についてです。配付した意見書の3ページから4ページにかけて記載しておりますが、診療報酬本体のマイナス改定についてであります。これは丁寧な議論を前提とした記述にしていただきたいという観点から、ここに修正の考え方、案を記載しています。「ただし、効率的・効果的な医療提供体制の確立と、看護師をはじめとする医療従事者の確保と勤務環境の改善は、医療安全の観点からも引き続き重要な課題である。したがって、診療報酬本体の改定率については医療提供体制への影響を考慮しつつ、マイナス改定も含め検討する必要がある」ということを求めたいと思います。

3点目は介護報酬の改定であります。これにつきましても、配付の意見書5ページの1項目と3項目に記載しております。介護については安倍総理も、最大の課題は介護人材の確保である、そしてさらなる処遇改善を進めることを明言されているところであります。そういったメッセージを打ち消すような報酬改定はすべきでないと考えます。したがって、ここでは「平成29年度臨時改定でのプラス改定の成果を保持しつつ、平成30年度は介護人材の安定確保とさらなる処遇改善の実現に資する改定とすることが適当である」という形にしていただきたいと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

では、黒川さん。

〔 黒川委員 〕 ありがとうございます。起草委員の先生、それから事務局の皆様、お疲れさまでした。ありがとうございます。

私は1点だけで、14ページの社会保障に関して。21行目の診療報酬ですけれども、「医療機関から見れば『収入』」という言葉が出てきて、「国民から見れば受診にかかる『料金』に相当する」。収入に対する言葉は支出なので、「『家計支出』に相当する」と言ったほうがインパクトがあるかなと。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

では、加藤さん。

〔 加藤委員 〕 1点だけです。社会保障の12ページ、例えば20行目ですが、「人生100年時代」という言葉が出てまいります。社会保障、今回は医療、介護、子育てというところが中心なのですが、年金の話が一切出てきていないということです。例えば、注書きでも構わないのですが、「今回は年金に対する具体的な政策提言はないものの、着実なマクロ経済スライドの実施などを進めていく必要がある」というような文言も必要かなと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

では、岡本さん。

〔 岡本委員 〕 まずお礼ですが、11ページの23行目に、改革工程表の全項目についての進捗確認と、それを踏まえた必要な施策の実行と書いていただいたことを大変うれしく思います。

それから、26ページの中段以降の介護報酬に係る生活援助サービスのところで、例の1カ月に100回という件に関して、要件の設定等を示してくださったことも、意見を聞いていただき、ありがたく思っています。

それから感想ですが、13ページの11行目に2%と改定数値をきちんと入れられた点は大変いいことで、今後このような形で取り組んでいくことが必要だと思います。

そういった中で1つだけお願いですが、先ほど進藤さんも言われましたとおり、児童手当の特例給付、これは5年も続いているわけですし、児童関係は今後ほかにも山ほどお金を使うわけですが、このタイミングを逃して、今後廃止ということができるのかなと思います。廃止を含めた見直しを行うべきといったら、これは絶対に廃止とはならず、見直しておしまいになると思います。

私は外部との交渉には携わっていませんので、その辺はわかりませんが、財審の表現の中ではあまりそういったところを気にせず、実論としての姿勢をとるべきで、やはりここは廃止ということをきちんと書いて、その後、見直しとするかどうかというのは、次の交渉での問題だと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 老川さん、お願いします。

〔 老川委員 〕 12ページの26行目から4行分、「我が国の社会保障制度は、『自助』を基本としつつ、そのリスクを分散する『共助』で補完することになっている」。自助と共助ということに触れてあるのですが、ここで言っている共助というのは具体的に何をイメージしているのかよくわからないのですね。

〔 田近分科会長代理 〕 保険ではないですか。社会保険。

〔 老川委員 〕 ずっと見ると、保険制度、様々な共助ということからイメージできるのですが、これが後ろのほうにうまくつながらない。何か、ここの4行が浮いている感じなのですね。だからそこはもう一工夫いるか、あるいはこの4行がなくて3ページのほうにつなげても、ちっとも違和感がない感じがします。

もう一つは、それとも関連するのですが、この社会保障の章において感じることは、医療費がかかる、だから抑制する、診療報酬を削ると、これはそれでいいのですが、やはり医療の需要を減らすという考え方、つまり予防医学とか健康管理ということによって、お医者さんにかかること自体を減らしていけば医療費の抑制にもつながると思うのですが、そういった観点が欠けているように思います。

だから、それこそ人生100年時代ではないけれども、そういったことを考えると、地域あるいは様々な研究機関と一体となって、健康増進といったことを通じて、医療の受診機会を減少させるとか、何かそういった予防的なことをどこかで触れていただけないだろうかという意見でございます。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 では、ここでご意見は締め切りとさせていただいて、起草委員から今後の対応を話していただきますけれども、時間も押していますので、ポイントを絞ってお願いします。

では、土居さんから。

〔 土居委員 〕 ありがとうございます。幾つか原案と違うご意見をいただいているところがありまして、そこは注意深く起草委員の中で検討させていただいて、また改めて修文案をごらんいただく形にさせていただきたいと思います。ここで頭ごなしに、その意見は飲めないとか、それは受け入れられないというようなことは簡単には申し上げられませんので、起草委員会に持ち帰らせていただきたいと思います。

それとともに、より原案を強める形でご意見をいただいたところはベクトルの向きが変わっていないので、むしろ最大限取り入れさせていただいて、そのベクトルの向きをさらに強くする、大きくするというような形にさせていただければと思います。

竹中委員からは障害者の方の話もございましたし、加藤委員からは年金のマクロ経済スライドの話もありまして、年金の話は社会保障の冒頭のところで取り上げられればというような程度ではあるのですけれども、少なくとも年金の話は大事なことではないかと私は思っております。

全部お答えできたかわかりませんが。

〔 田近分科会長代理 〕 では、中空さん、お願いします。

〔 中空委員 〕 特につけ加えることもないのですが、岡本委員や進藤委員からご指摘があった特例給付については、起草委員でも特例給付はやめたほうがいいと思っている人が多いです。でも、委員会としては、その時の議論で、やはり特例給付を全面的になくしてしまうと、子供・子育て分野に資源配分していこうとする流れについて疑義が生じるのではないかという意見があり、必ずしも全体の意見ではないということから、「廃止を含めた見直しを」と少し和らげた事情があります。ですので、全員の総意に必ずしもなるわけではないかもしれませんが、できる限り皆様の意見を吸収してものを書くことになっていくと、やわらかくなる可能性が残っていることをあらかじめ申し上げておきたいと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 続けて、今度は一つの固まりで、地方財政、文教・科学技術、社会資本整備についてご意見・ご質問があればお願いします。もちろん今までのところに戻っていただいても結構ですけれども、この3つの分野を中心にご議論いただきたいと思います。

では早速、今度は黒川さん、神津さん、小林さん、末澤さん。お願いします。

〔 黒川委員 〕 ありがとうございます。55ページの27、28行目あたりです。国立文化財施設というのを見たときに念頭に置いたのは博物館とか美術館なのですけれども、ここでの収入増加の取組として、開館時間や入場料と、こう来るのですけれども、入場料を上げるのかという話は、私としてはそれよりも開館時間を工夫して入場者数の増加を図るというほうで考えていただきたいなと思った次第です。

というのは、なぜこういった施設があるのかというと、国民の全体の文化程度といいましょうか、そういったものがアップするということも大事。文化財を保存するという機能と、国民全体に見てもらって文化度を上げるということ。私は好きなので行くのですけれども、どういったわけかそのとき、お年寄りばかりなのですね。勤労者の方々にそういった様々な、今も、運慶も来ていますけれども、見ていただきたいなと思うのですよ。そうすると、今でも時間を遅くする日はありますけれども、もっとそういったものを工夫して勤労者にも見ていただきたい。それによって入場者数も増えて、自己収入が増えると、そういったトーンを出していただきたいなと思います。

以上であります。

〔 田近分科会長代理 〕 はい、神津さん。

〔 神津委員 〕 文教関係で2点申し上げたいと思います。

まず1点目は教職員定数についてであります。お配りした意見書の11ページの最後から12ページにかけて記載しています。これまでも申し述べているのですが、小学校の教員の約3割、中学校に至っては約6割が過労死ラインと言われる月80時間超の時間外勤務をしているのが実態であります。そういった状況からも、中央教育審議会の働き方改革特別部会の緊急提言に基づいた教職員定数の改善が必須だと思っています。したがって、ここの真ん中の修正提案となりますが、「小中学校の教員の長時間労働の実態が看過できない深刻な状況にあることからも、まずは、専科教員の確保などにより、教職員定数を改善し、教員の持ち授業時間数の削減を進めることで、教員が授業に専念できる環境を整えた上で、中長期的には、働き方改革の確実な実行と、定量的かつ客観的なエビデンスによる立証やPDCAサイクルの確立を大前提とした定数の検討がなされるべきである」とつなげていただきたいということが1点目です。

2点目は高等教育です。同じく、その続きの12ページに記載しています。趣旨は前回の審議会でも縷々申し述べたとおりで、12ページの右側に記載しています。給付型奨学金の制度が開始されていますが、人数規模、それから金額ともに、これでは不十分であると思います。したがって、「第4次産業革命などの変化を捉え、持続可能な社会の発展を担う人材育成を行うことが必要になっていること、給付型奨学金の給付額および対象者数を拡充するとともに、貸与型奨学金の完全無利子化、学費の引き下げなどが急務となっている」という内容を盛り込んでいただきたいと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 小林さん。

〔 小林(慶)委員 〕 取りまとめ、どうもありがとうございました。私は文教関係で2つ意見を言わせていただきたいと思います。

1つは45ページの23行目あたりの幼児教育のところですが、ここでは家計の、保育所とか幼稚園への料金の支払いを無償化するというところにフォーカスされているわけですけれども、サプライサイドの話も少し重要なのではないかと思います。ですので、例えば、高所得の人にまで無償化の恩恵を与えるよりも、幼稚園の施設の整備であるとか、保育士の処遇の改善とか、そういったサプライサイドの質や量を充実させるほうに有限の財源を使うべきではないかという論旨を加えられたらいいのではないかと思いました。

もう1点は、49ページの22行目あたりに若手研究者の処遇の問題というのが書いてあって、これは大変大事な問題だろうと思うのですけれども、まず、そもそもこれは教育なのだろうかというか、むしろ科学技術の(5)のところにあるべきかもしれないなというような気もします。あるいは、一部教育にかかわる部分と、広い意味での基礎研究とか科学技術にかかわる部分に分けて、2つの項目に分けてもいいのではないかという気もするのですけれども、若手研究者の処遇の問題というのは、高等教育だけではなくて基礎研究という意味での日本の科学技術の長期的な動向に影響すると思いますので、そこら辺を整理し直していただければと思います。特に記述について気になったのは、50ページの9行目、10行目あたりに若手研究者の処遇について流動性を確保することが必要であると書いてあるのですけれども、多分、今は任期つきの職場しかなくて、常に次の職場を気にしながら研究するという、非常に流動的であるがために基礎的な研究になかなか集中できないとか、ピュアに学問の研究に集中できなくて、お金をとってくるとか、そういったマネジメント的な仕事に若い人の才能が使われているという現状がありますので、この辺の書きぶりは少し考慮されたらと。

それから、10行目に雇用や任期の判断が各大学によって効率的にされていないというのは、これはそのとおりだと思うのですけど、ここは、例えば給与とか処遇という意味では、給与の水準についても国際的な比較をすれば日本は大変おくれをとっているというか、相当低い水準になっているので、その辺はもちろん財政の問題とは関係ないかもしれませんけれども、そういった問題の提起もしたらいいのではないかなと思いました。

以上でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

では、末澤さん。

〔 末澤委員 〕 どうもありがとうございます。私は文教のところで2点意見を申し上げたいと思います。

まず、46ページのタイトル。5行目に「義務教育」とあるのですが、私の提案は、「義務教育・中等教育」と。そして、(3)、(4)ともに、定義を下に入れていただきたいと。

なぜこういった話をするかというと、今、高等教育の無償化が問題になっているのですが、いわゆる高等学校は中等教育だと思うのですね。要は、高校がどちらだということは案外世間で混乱しておりますので、高校は実は中等教育の範囲ですという話を明示化する。それによって高等教育というのは大学ないし専門学校以上のところの問題だということをはっきりさせることが第1点です。

もう1点は47ページの下、学校の規模のところなのですが、これは今回、学校規模の適正化ということを入れていただいたのですが、もう一歩踏み込んで、昨年も申し上げたのですけれども、統廃合も含めて学校規模の適正化が必要であるということを、小中学校のところと、あとまた高等教育に関しても、今の人口動態を勘案すると、やはりそれが一つの効率化の方策であるということをどこかで言及していただいたほうがよろしいのではないかと思います。

以上でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

岡本さん、お願いします。

〔 岡本委員 〕 地方財政についてコメントさせていただきます。

40ページの16行目で、「『まち・ひと・しごと創生事業費』等の水準の妥当性等を検討・検証すべきと考えられる」とあり、また、そのページの最終行に、「地方税収等の計画からの上振れ分については」云々、「反映させるべきである」とありまして、これは全くこのとおりだと思うのですが、実はこの文言は去年の建議とほとんど同じです。つまり、この1年間で何も変わっていないということであって、だからこそ、書くというのはあると思いますが、そうであれば、こういったところに、総論的にでもいいので、「どういった切り口でいつまでやるのかというより具体的な工程表の策定を求める」など、今年はさらに踏み込んだ形で表現したほうがよいのではないかと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 私のほうで捉えているのは、あとは老川さん。

〔 老川委員 〕 最初の総論のところで、職業教育に触れなくていいのだろうかというご意見があって、私も全く同感で、高等教育の負担軽減というと、みんなが大学に行くのが当たり前だというような前提での議論になってしまっているのですが、やはり人材の育成、特に今は人手不足の中で、高等専門学校とか様々な形があり、何も普通大学に行くだけが教育じゃないので、そちらへの目配りも大事だと思います。48ページの下のほう、幾つか留意点が書いてありますので、そこら辺に盛り込むか、何か1行でも2行でも触れていただければありがたいと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ここまでの総論、社会保障も含めて少し戻って、さらに指摘したい、意見を加えてほしいということがあれば承りたいと思います。

よろしいですか。では、起草委員から、今いただいたどの範囲でも結構ですけれども、回答をいただければと思います。

〔 冨田委員 〕 では、すみません。文教のところはいつも定員の要求とかお金の要求ばかりなのですけれども、その前に今回は、ここでマネジメントのことについて、義務教育のところも、高等教育のところも強調した形に少しなっていますので、その点どうでしょう。いわゆる効率化ですね。それをもっと具体的に進めていただきたいということが、かなり今回盛り込んでいるところです。

〔 田近分科会長代理 〕 ほかに、どこからでも。

どうぞ、土居さんから。

〔 土居委員 〕 1点だけ。少し個別具体的であれなのですけれども、小林委員がご指摘された49ページの若手研究者の処遇のところ。意見としては同感なのですけれども、これは文部科学省の高等教育局を想定しているという相手方のこともありまして、もっと露骨に言うと旧文部省の部局であって、旧科学技術庁の部局ではないというところも裏側にあるものですから、科学技術のところではなくてこちらに入っているところであります。

〔 田近分科会長代理 〕 よろしいですか。

では、次の括りは残り全て、つまり農林水産、エネルギー・環境、中小企業、外交、防衛ということで、それらを含めてどの部分でも構いませんから、ポイントを具体的にお示しいただいた上で、ご意見をいただきたいと思います。

では、黒川さん。

〔 黒川委員 〕 ありがとうございます。

1カ所ですけれども、76ページのJICAの貸付金の金利の問題で、6行目から8行目ぐらいの文章ですが、「本来、収益性の高い有望な事業であれば、高い金利を設定することが可能である。有償資金協力であっても、不断に貸付金利の見直しを行っていく必要がある」というこのくだり。これは私、以前の事務局の説明のときに少し聞き漏らしたのか、ODA実施主体としてのJICAの課題というのが75ページからくるのですけれども、この事業そのものに、金利を決めるときに市場原理がある程度働いているのかどうかというところを1点確認する必要があるのですが、もし仮にJICAのこういったようなODAとしての有償の協力だとしたときに、市場原理が少しでも働いているとなると、普通はリスクが高いものは利息も高くなって、リスクが小さいものは利息は低くなるというのが市場原理です。この収益性が高い事業活動というのは貸し倒れリスクが小さいわけですから、自動的に金利は下がるだろうということなのですけれども、ここの文章は「有望な事業であれば、高い金利を設定することが可能である」と書いてあるので、よくわからないということであります。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 これについては、主計官のほうからご回答ください。

〔 湯下主計官 〕 ここは一般論でございまして、むしろ有望な事業であれば当然リターンも大きい、ROE的な発想でございますけれども、いい事業に投資をするということであれば当然リターンもある、つまり、高い金利も設定できるという一般論を申し上げているということでございます。

〔 田近分科会長代理 〕 では、起草委員から。

〔 土居委員 〕 主計官が会合でご説明された資料が後ろに載っていまして、「無償資金協力・技術協力と有償資金協力の連結」というタイトルのものです。この前の会合と全く同じ内容の資料で、結局、ここの話をこの文章ではしているということです。

めくってその裏側が資料U−8−6でして、JICAの収入構造というのは最近収入が減少しているというところがありますから、もう少しとれるところから金利をとってはどうかというのが実はこの裏側にあると。ただ、そうは言っても中国とかAIIBとか様々なライバルがJICAにはございますから、とれるところから金利を上げてもっと取ったらいいではないかということは単純に言えません。その後ろ、79ページの9行目からくる話につながっておりまして、低金利に頼らずにという流れになっています。もし高い金利を払ってくれる援助相手国があって、それを受け入れてくれるならば、もちろんそれがJICAにとっての収入増につながると。だけれども、そうは言ってもそんなに簡単に高い金利を払ってもいいよと言ってくれるわけでもないので、低金利に頼らずに、無償資金協力や技術協力をうまく組み合わせる形で、我が国のすぐれた技術を支援プロジェクトなどに盛り込んで、金利が安いからぜひ日本のものを使ってくださいということだけではなくて、もう少し様々な我が国特有のプログラムの組み合わせで魅力を高めて日本のODAを使っていただくという、そういった文脈の、冒頭の「高い金利を設定する」だと。

ここは起草委員でも、表現が「高い金利」というのでいいのかという話が少しあって、一旦存置したまま本日はお出ししているところですので、また改めて考えさせていただきたいと思います。

〔 冨田委員 〕 それから、わが国の有償のODAの競争力の源泉がどこにあるのかということなのです。だから低金利だけじゃないでしょうということなのです。少し表現を検討します。

〔 小林(毅)委員 〕 では、いいですか、私のほうから。

今、お二方がおっしゃったとおりなのですけれども、確かに私も高い金利の設定というのに違和感があったので、もう一遍検討します。あのときは様々と話をして納得したのですけれども、今改めて指摘されてみますと、この表現は何かやはり少し違和感があるかなというのがありましたので、後ろのほうの資料もあわせて、もう一遍検討してみます。

〔 黒川委員 〕 ありがとうございます。

〔 田近分科会長代理 〕 遠藤さん、お願いします。

〔 遠藤委員 〕 おまとめありがとうございます。年々、極めて細部で専門的な議論が進んでいるので、各委員がご指摘されておられましたけれども、総論と各論とのつなぎの部分と、あと各論の中における総論と、また細部のつなぎのところがなかなか少し難しい橋渡しになるのかなと思っております。

その点においては、特にエネルギー・環境のところで一言申し上げたいのですが、例えば防衛のところは非常に、全文というか、この各論の総論は長いのですが、エネルギー・環境は極めて短くて、しかも今回ハイライトがJOGMECということなので、JOGMECに当てるということについては、化石燃料に依然として依存せざるを得ないので自主開発をちゃんとしろというロジックなのだと思うのですけれども、そこに至るまでに少し工夫を要すると思います。例えば、細かいことから先に言いますと、エネルギーミックスといったときに電源構成をイメージしてしまう人もかなりいるので、ここで議論されているエネルギー自給構造というのは、あくまでも1次エネルギーであるということで、電源構成をイメージさせないように1次という文言を明記していただきたいと思います。その際、例えば石油を減らしましょうみたいな話になると内燃機関の技術開発の話もあるし、後ろに省エネとか再生可能エネルギーの話がありますけれども、その場合は温室効果ガス問題とかパリ協定の話なんかもある。国際的な枠組みがありますという話がまるでないので、少しそのあたりを、尺を延ばすというか、広げて、この後ろの部分に入っていくと、よりしっくりくるのかなと。いきなりJOGMECの話がくる文章になっているので、そこを少しご留意いただけるとありがたいなと思います。

それと、一言だけ。72ページに「導入補助金からの卒業の道筋」とあるのですが、今はもう、学校のような機関から出ること以外も卒業と言うのかもしれないのですけれども、少し気持ちが悪い感じがしまして、普通に「自立」とか、そのような言葉がいいかなと思っております。

それに関していけば、3ページの総論で「今を生きる我々が」とあるのですが、それにも違和感が少しありまして、別に「現世代」とか、そういった言葉で置きかえられないかなと。少し甘めの情緒的なニュアンスを「卒業」と同様に加味してしまうなという印象を持った次第です。そのあたりは起草委員にお任せします。

〔 田近分科会長代理 〕 老川さん。

〔 老川委員 〕 外交のところで2、3申し上げたいと思うのですが、75ページのODAについて。ざっと読んだ感じだと、従来型の、低開発国にお金を出してあげるというようなイメージなのですが、最近はむしろかなり戦略的な要素が強くなってきているように私は思うので、そういった観点から見ると、少しここでの書きぶりは、官のODAもさることながら、75ページの17行目にあるように、「世界の平和と安定に直接資するようなODAは別として」云々と。つまり、官からなるべく民間のほうに委ねていこうというイメージなのですけれども、むしろ僕は、官と民で連携して、国際社会における日本に対する信頼感とか友好感情とかそういったものを増進するような観点からプロジェクトを検討していくというような感覚がもう少し欲しいなという感じがするので、何か工夫できたらお願いしたいなと思います。

それから、その次に76から77ページ。これはJICAの留学生のことを指摘していて、文部科学省なんかのいわゆる国立大学への留学生に比べて、JICAの場合は留学生に対するお金が随分かかり過ぎているというご指摘で、事実関係はそのとおりだと思うのですが、おそらく役割、目的が違うのだろうと思いますね。したがって、留学生として来る人も違うということなので、77ページの2、3行目に、「有効性・効率性や他省庁との事業の重複等の観点から検証を行い」云々と、これはそのとおりで必要だと思うのですが、何となく、要するに削るという観点からのご意見だろうと思うのですけれども、もう少し役割、目的、性格というものをそれぞれ継承して、連携をとって効率的に展開するというような指摘にしたらいかがかなと思います。

それから、同じページの、国際機関に対する任意拠出金。これも、前回この場でも少し申し上げましたけれども、日本は大変なお金を、国連、国連関係機関、国際機関に様々な形で出している。ところが、何とか委員会というところでかなり反日的な、あるいは日本に対する理解、あるいは偏った認識で対日批判が行われていると。こういったことはまことに金の使い方としてはまずいんではないかなという感じを僕は持っているので、ここでA評価とかB評価とか様々書いてあるのですが、この評価というのは一体何なのかよくわからない。この付属資料を見ても、抽象的には役立っているかどうかというようなことを書いてあるのだけど、ここでも第三者の視点を入れるとかいうようなことが指摘されていて、それは本当に必要だと思うのですが、その場合の視点に、日本外交の円滑な推進とか、そういった観点から評価基準をもう1回見直すとかいう意見を出せないものだろうかという印象を持っております。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

ほかに、もうどこのパートでも構いませんから、ご意見いただければと思います。

では、武田さん、お願いします。

〔 武田委員 〕 どうもありがとうございます。

1点目ですが、今の外交に関係して。ここの記述は直接はないので具体的な修正案がなくて大変恐縮なのですけれども、現在の世界の情勢を考えますと、近年は転換点にあると考えます。戦後の米国主導の世界秩序維持という流れから転換し、トランプ政権の保護主義化、内向き化が進む一方で、中国は共産党大会を経て習体制が強化され、対外的にもプレゼンスを高める流れになってきているわけです。

日本としても国際的なプレゼンスをしっかり維持していくという観点は重要だと私は思っております。もちろん、プレゼンスを維持するために、直ちに在外公館を増やすなどの議論とは直接イコールではないかもしれませんけれども、例えば、国際機関において日本からの派遣数・枠を維持していくとか、そうしたことは非常に重要と考えます。日本の主張すべきところは国際機関や国際会議などの場でしっかり主張していかなければならない、よりそうした時代になってきているという認識について、何か一言あってもいいのではないかと思います。メリハリの問題かもしれませんけれども、そうした視点が1つもないと、日本国として本当に大丈夫なのかという意識は強く持っていますので、一言意見として述べさせていただきました。

続いて具体的な修正依頼でございます。24ページでございますけれども、17行目と18行目に私が社会保障の回で意見として述べたことを入れていただいて大変ありがたく思っておりますが、「実施も念頭に」というのは様々なことを配慮された結果かもしれませんが、「着実な実施に向けて早急な検討が求められる」としていただけないかと思っております。

また、同様の観点で42ページの13行目ですけれども、「これまでの建議で再三述べてきたように、平時モードへの切替えの中で」とあるのですけれども、これは再三述べてきていることもございますので、「廃止・縮減」ではなくて「廃止」だけでいいのではないかと思います。「廃止する必要がある」としていただくことはできないかと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 さらに。竹中さん。

〔 竹中委員 〕 先ほどお話ししたものの関連なのですけれども、この概要版で外向きに説明されたりすることが多いかなと思いますので、概要版の2枚目の4です。ここの障害福祉・生活保護というところも、障害福祉分野における報酬適正化、それから生活保護制度とか生活扶助という形できているのですけれども、障害福祉分野においては多様な働き方の創出を模索する、あるいは創出するということなどがあって、その後に報酬的成果とか生活保護というふうに、最初に多様な働き方の創出を入れていただきたいなと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

では、中空さん。

〔 中空委員 〕 いきなりなのですけれども、遠藤委員にお願いしていいでしょうか。エネルギー・環境のところでご指摘いただいたのですが、68ページからのところ。考えてみると、ここ、フォントも小さいから量が余計に少なく見えてしまうということもあってあれなのですけれども、でもせっかくご提案いただいたので、私たちはそこの量を膨らませたいと思うのです。温室効果とかCO2とかパリ協定の話とかというポイントを、うまく組み込むためにどんなことを入れたいかというのをサジェスチョンいただきたい。ご発言いただいた方に宿題を課すとご発言が出なくなるのではないかと思って嫌なのですけれども、重要な点をポイントアウトしていただくとか、書いていただくのが一番趣旨を反映しやすくなるのではないかと思います。ご迷惑ですけれども、よろしくお願いします。以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 私も実は起草委員の集まりに加わっていたのですけれども、この建議をどういった形で対外的に訴えるのかということは一番念頭にありまして、私の念頭にあるのは最初の総論でご意見いただいているところですけれども、財審としては、政府が9月25日に出した消費税の使途を変える、したがって2020年のPB黒字化が実現できなくなることを最初に受けとめよう、受けとめるべきだと。

そして、その上で何が言いたいのかというと、表現ぶりは様々ご指摘いただきましたけれども、少しお手数ですが、2ページの12行目のところに私が考える財審の対応の中身がありますけれども、政府は少子化について色々と言っていると。2ページの13行目、「少子化対策への支出を拡大する以上、国民の不安解消、消費の喚起といった成果につなげるためには、財政再建に対する政府のコミットメントを説得力ある形で強く示すことが必要不可欠である」と。これは武田さんがおっしゃったように、そのようにして国民の日本の財政に対する信認をつなぐべきだと。

そして第2に、これも重要だと思うのですけれども、「景気の緩やかな回復基調が続いている今こそ、腰を据えた歳出・歳入改革に取り組み、経済再生と財政健全化の両立を図っていくべきである」。だから、やはり政府のこの新しい方針を受けたことに対して、我々としては少子化対策というのも重要なことはわかるけれども、国民の信認を失ったら、財政に対する信認を失ったら元も子もないではないかということは、新しい計画をきちんと数値目標も含めてつくるべきだと。

それから、本文にアメリカのクリントン時代、あるいはスウェーデンの例がありますけれども、私は、景気がよくなっている今こそ財政再建に努めなければ、次にまた何年かたったときには多分この景気が続かなくて、消費税を上げると言っている2019年の秋には景気が下降になっているかもしれない。もちろんリーマンショック並みならば即座に消費税を上げないかもしれないのですけれども、財審としては今、景気がいいときに財政健全化しなければチャンスを失うではないかと、ここがメッセージだと思っているのです。

その辺、さらにご意見いただければいいし、我々としてはその辺の書きぶり、メッセージをどう強く訴えるかと、そういった意味で本当にこの答申自身には、「我が国の財政は引き続き深刻な状況に陥っている」と書いてあるわけですから、深刻な状況はさらに深刻になったという形で、我々の議論を訴えていくしかないと。そういった形で修文も含めて、先ほど誰かが、財審は財審で、外とのごちゃごちゃしたことは財務省にやってもらえばいいとおっしゃいましたが、僕もそう思うのです。そこまで我々が忖度する必要はなくて、やはり財審として何が言いたいのか。国民の信認をどうつなぐのかは、倉重さんもおっしゃったような、国民がどういった水準か知りませんけれども、国民に希望をつなぐ。それから、今やらないと大変だぞというのは強く政府の人にも訴えたいと、そういった形で、さらに起草委員会の方に改訂に当たってお考えがあれば、ご意見ください。

〔 小林(毅)委員 〕 まず個別で、外交のところで武田委員と老川委員からご指摘をいただきました戦略的ODAの部分ですね。このあたりは多少前文のところで書き込んでいったほうがいいかなという思いを強くしております。

それから、それに合わせまして国際機関に対する認識の見直しのA、B評価についても、例えば、これが日本の外交にどれだけ寄与しているのかといったやや個別具体的なポイントも少し書き加えるべきではなかろうかと思いました。またこれも起草委員会で皆さんのご意見を反映しますけれども、一つ、そういった気持ちであります。

それから、まさにPB黒字の先送りの問題につきましては、これは若干埋没してしまっている感があるので、あれはあるかもしれないのですけれども、10ページの(2)平成30年度予算編成の課題のくだりにやや強目に出させてもらったところがあって、それは、この平成30年度というのは2020年度の目標達成困難の旨を発表してから最初の予算編成になるということを留意しなければいかんと。したがって、これは「財政再建の旗を降ろさないとした以上、平成30年度予算編成は、我が国の財政規律が改めて問われることになるとの認識を持つべきである」ということで、かなり強く示した部分はあったのですけれども、これはまさにそういった思いですので、少しそこらあたりはもう少し、これから起草委員の先生方と一緒に全体の構成を検討しますけれども、そういった思いも入っているということを一言伝えておきます。

〔 田近分科会長代理 〕 はい。

いいですか、冨田さん。

〔 冨田委員 〕 すみません、先ほどの外交のところで老川委員がご指摘になった、官と民が連携してというお話で言われたのですが、ここで扱っているのはODAでして、OECDで定義があって、DAC委員会というのがあるのですけれども、そこから外れてしまうので、一応、民間資金の重要性というのは外交の章の最初のところで指摘しておりまして、官と民の連携というのは少しODAの枠外なので、そのとおりには直せないので、戦略的ODAの重要性というところで何とか言外にご理解いただくということになろうと思うのです。どうしても、これは国際的な定義がありますから、その中で日本のODAの特徴ということをかなり強く言ってますので、確かに一般会計の予算はどんどん減っているのですけれども、有償資金で事業規模を確保していて、相手国の自立を支援する、相手国の民間企業のインフラづくりを行うということをかなり強調しているので、そういった形でいいのではないかなと思います。

それから、先ほど来問題となっている総論のところなのですけれども、言外に来年の6月、というか来年の夏に向けての新しい計画の布石ということを何となくにじませていることをご理解いただきたいのです。それは経済見通しの前提とかそういったことについて、これまで我々はいつも、原始的なものにしなくてはだめだということを言い続けてきているわけでして、それもここに書いていまして、そういったことからご配慮いただければと思うのです。そういった意味では、かなり狭いストライクゾーンでぎりぎりやっているというふうにご理解いただきたいと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 葛西さん。

〔 葛西委員 〕 安全保障のところですけれども、最初のパラグラフからずっと文章を読んでみると、論理構成に粗いところが散見されます。こういった文章を財審の財政制度分科会が出し、答申をして、それが仮に英訳されれば、海外から笑われるのではないかという感じもします。ここは文章を練り直した方がいいのではないかと私は思います。

私が今ここで、こういった文章にしたほうがいいと申し上げる具体案はないのですけれども、例えば、ミサイルの危機が来たときに、もし財政が破綻していれば、防衛力を行使することなく日本は自滅するという論理はおかしいですよね。防衛力の本質というのは、打撃力と抗堪力からもたらされる抑止力なわけですから、そういった基本的なところについて全く理解がされていないと思います。あるいは戦い方はどういったふうになるかといったら、戦争はもうこれから起こらないと思うのですが、戦争というのはどうも第二次世界大戦、第一次世界大戦型の長期持続的な総力戦だというふうに想定して書いているように思われます。しかし、現実にはそうではなくて、核ミサイルみたいなものを持っている者同士がにらみ合って、撃つことなしに、言ってみれば経済力や財政力がその国を敗者にしていくと。そういったところの認識ができていない状態で、南海トラフの問題と防衛力の問題を並べて書くのもピントがずれているように思います。

〔 冨田委員 〕 ありがとうございます。実はこれ、5月の建議と同じ案文なのです。

〔 葛西委員 〕 私はその時は全部読めていませんでしたから。

〔 冨田委員 〕 それで、非常に難しいところなのでそのままにしてしまったということなのです。だから、また検討させていただきたいと思います。

〔 葛西委員 〕 持続的な国力というのは大事です。その点については誰も異論はないと思うのですが、ここに書いてある例示と論理のつなげ方は、非常に、粗い感じがします。

〔 田近分科会長代理 〕 神津さん、小林さん、お願いします。

〔 神津委員 〕 総論についてですけれども、先ほどの分科会長代理からのお話に関して、消費税の使途変更については先ほど私も意見を申し上げたように、これまで言ってきたこととのかかわりから、財審として本当にそれでいいのかなと思います。ただ、それがコンセンサスとなり得ないということであれば、分科会長代理がおっしゃったように、2ページのところは各委員からもあったように表現を格段に強めていただきたいと思います。また、言葉尻を捉えるつもりで言うのではありませんが、景気が今は悪くないからという表現としていくことは、景気が実際に悪くなったときにどうなるのだということにつながりかねないため、私は、構造的な問題として、大きい絵を将来に向かって描いておかないと、本当の意味で大変なことになるといった表現をぜひ盛り込んでいただきたいと考えます。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

〔 小林(慶)委員 〕 今の神津さんのお話とほとんど同じなのですけれども、先ほど田近先生がおっしゃった、今やらないでいつやるのだというような表現をするとき、まさに今、我々がそういった気分にならないというのは、ある意味ではたまたま日銀の金融政策がうまくいっていて非常に成功しているがために、政治家の皆さん、あるいは国民も危機感が持てていないのだと。じゃあ、景気がよくなって金利が徐々に上がってきたら財政は本当にすぐ維持できなくなるのだということは一言触れておいてもいいのかなと思いました。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

ということで、さらにご意見があれば承りますけれども、本日は副大臣も政務官もいらっしゃいますので、一言あれば。

〔 木原副大臣 〕 では一言。

本日も大変お疲れさまでございました。具体的なコメントについては、私どもは建議を受ける側でございますから控えますけれども、しかし、その建議が仕上がる過程での委員の皆様方の話、文章の裏側にある、まさしく行間の思いというものを本日感じ取ることができたことは大変有意義であったと思います。

また、総選挙がありました。一般論ですけれども、選挙があると財政規律が緩みがちになると思いますが、そういった段階で本日は引き締めていただいたこと、大変厚く御礼申し上げます。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 よろしいですか。

次回の予定は11月29日13時半からの会議とし、その後に大臣に建議を手交するということになっています。

本日は、これにて閉会いたします。ご多用中のところ、どうもありがとうございました。

午後6時00分閉会

財務省の政策