財政制度等審議会財政制度分科会
議事録
財政制度等審議会財政制度分科会議事次第
令和7年11月20日(木)08:59~11:04
第3特別会議室(本庁舎4階中-412)
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1.開会
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2.議題
- とりまとめに向けた審議
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3.閉会
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分科会長代理 |
増田寛也 |
三反園大臣政務官 宇波主計局長 中山次長 吉沢次長 一松次長 澁谷主計企画官 山岸司計課長 原田法規課長 玉川給与共済課長 浅賀調査課長 松本主計官 石田主計官 山本主計官 内藤主計官 末光主計官 河本主計官 大来主計官 横山主計官 宮下主計官 山川主計官 馬場主計官 高田主計監査官 杉谷予算執行企画室長 黒坂主計企画官 小田切公会計室長 |
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委員 |
大槻奈那 河村小百合 熊谷亮丸 小林慶一郎 佐藤主光 武田洋子 田中里沙 土居丈朗 長澤仁志 藤谷武史 宮島香澄 山口明夫 芳野友子 |
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臨時委員 |
遠藤典子 小黒一正 木村旬 國部毅 権丈英子 小林充佳 櫻井彩乃 佐野晋平 中空麻奈 平野信行 広瀬道明 福田慎一 堀真奈美 横田響子 吉川洋 |
午前08時59分開会
〔増田分科会長代理〕おはようございます。ただいまから、財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。
本日は、三反園大臣政務官にお越しをいただいております。どうもありがとうございます。
本日は、お手元の建議(案)について御審議をいただきます。この建議(案)は、河村委員、佐藤委員、武田委員、土居委員、中空委員、吉川委員に起草委員をお願いして御議論いただき、とりまとめていただいたものでございます。お忙しい中、大変ありがとうございました。
なお、本日は、建議(案)については紙での配付、目次、参考資料についてはPC端末に格納させていただいております。建議(案)については、前半の「財政総論」から始まる冊子と、後半の「防衛」から始まる冊子の二つ御用意をしております。机上にございますので、御確認をお願いいたします。
審議に先立ちまして、今後のスケジュールをまず御説明申し上げます。お手元の「建議とりまとめスケジュール」というメモを御覧いただきとうございます。本日は9時から11時までの予定で、建議の素案についての御議論をいただきますが、会議終了後に追加でコメントがある場合は、明日11月21日(金曜日)のお昼12時までに事務局にメールで御提出をお願いいたします。御回答いただく様式ですが、こちらは昨日19日、事務局から送付したものをお使いください。委員の皆様には大変お忙しい中、大変短時間で御確認をお願いすることとなりますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
そして、次回の分科会ですが、こちらは月が変わりまして12月2日(火曜日)午前10時からの開催を予定しておりまして、会議終了後直ちに、片山大臣のお時間が許せば、取りまとめられた建議を大臣にお渡しをいたしたいと、このように考えております。
なお、昨年同様、次回の分科会で建議(案)が決まるまでの間に開催が見込まれる経済財政諮問会議において、片山大臣より財政制度等審議会の建議の方向ということで御報告をいただくことを想定しております。その際に使用する予定の資料につきましては、PC端末に格納しておりますので、お目通しいただければと思います。
続いて、本日の審議の進行についてですが、まず10時頃をめどに、前半戦として第1章の「財政総論」と第2章の「令和8年度(2025年度)予算編成の課題」のうち「社会保障」及び「地方財政」、ここまでを審議いたします。その後、後半戦として課題のうちの「防衛」以下の残る項目を審議いたします。前半・後半それぞれ、皆様方から御意見をいただき、その後よろしければ起草委員の方からコメントをいただきたいと思っております。
なお、本日御欠席の上村委員から意見書を御提出いただいておりまして、こちらは参考資料等と同様に各PC端末に格納しております。こちらもお目通し頂ければと思います。
それでは、前半の「財政総論」、「社会保障」、「地方財政」について、1時間弱審議を行います。該当ページですが、財政総論が1から、社会保障が1-1から、そして地方財政が2-1からとなっており、ページは下のほうに振ってございますので、修文の御意見がある場合には、項目名とページを具体的に御指摘いただくようお願いいたします。
それでは、山口委員、どうぞ御発言をお願いします。
〔山口委員〕まず建議のとりまとめ、本当に御礼申し上げます。お疲れさまでございました。
まず本建議案は、強い財政と財政の持続可能性を同時に実現するという観点から、プライマリーバランスの改善、それから債務残高対GDP比の安定的な引下げ、金利正常化等を踏まえた財政運営の基本方針を整理し、歳出と歳入の両面の改革継続を明確にされていると理解をしています。特に国債格付けが国・民間双方の資金調達に与える影響の大きさを踏まえて、市場の信認確保が財政運営上極めて重要であることを明記した点、そして財政政策において民需主導を基本とし、外部性波及効果の大きい分野に限定的に介入との評価・枠組みを示されている、この2点に対して高く評価いたします。
一方、足もとの市場では、11月18日時点で株・円・国債が同時に売られるトリプル安となり、長期金利は17年ぶりに高水準に達しました。背景として、財政の先行きに対する懸念が背景にあるという指摘も見られます。日々の値動きに一喜一憂するべきではありませんが、やはり常に市場から財政運営に対する信頼が問われているということは改めて認識しておく必要があると考えます。
したがって、本審議会におきましても、財政の健全運営に向けた明確で具体的なメッセージを発信することで、国民や国内外の金融市場における財政運営に対する信認を強化していくことが大変重要ということで、2点コメントいたします。
財政健全化に対する国民全体での認識の共有を図るため、現時点の建議(案)でも国債の格付けの影響について分かりやすく整理していただいており、現時点で既に有効だと思います。さらに、日本企業のドルや円の資金調達やコストに対する定量的なインパクトをここに追加で記述していただければ、我が国全体の具体的な危機がより認識されやすくなると考えておりますので検討お願いします。
もう1点は、社会保障、社会保障の持続可能性の重要性についてです。この問題については党派を越えた検討体の設置が避けて通れないと考えます。高市総理の所信表明でも既に発表されておりますが、本建議でもこの重要性を明記することにより、一層後押しするという形のスタンスがとれないかと考えております。
以上です。
〔増田分科会長代理〕ありがとうございました。すみません、冒頭お伝えできておりませんでしたが、御発言については2~3分以内としていただき、残りは明日までにご提出いただくようお願いいたします。恐縮でございます。それでは、続きまして長澤委員、どうぞお願いします。
〔長澤委員〕ありがとうございます。まずは建議とりまとめ、お疲れさまでした。どうもありがとうございます。基本的な流れ、方向性については全く異論ございませんが、1点だけ口頭でお願いを申し上げたいと思います。
高市総理から片山財務大臣への指示書にありましたように、13ページの15行目の「中長期的なフレームワークの中で」の前に「民間の予見性を高めるためにも単年度主義から脱却し」ということを追加いただければなというふうに思います。官民の積極的な投資促進に関しまして、やはり予見性の向上というのは欠かせない観点であると考えますので、その点お願いを申し上げたいというふうに考えます。
その他の点につきましては、細かい言葉遣い等々でございますので、書面で出させていただきます。どうもありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、平野委員、どうぞお願いします。
〔平野委員〕ありがとうございます。起草委員の皆様、お疲れさまでございました。総論で2点、社会保障1点、手短に申し上げます。
まず2ページ(2)の「供給制約・物価上昇局面における経済財政政策」において、需給ギャップが解消してデフレからインフレ基調に変化していることを指摘しているのはとても良いと思うが、1ページ11行目で「供給力の強化に取り組み、潜在成長率の引上げを実現する」という記述は違和感があります。過去長きにわたる緩和的な金融財政政策にもかかわらず、生産性の改善が進まず潜在成長率も向上しなかったのは、痛みを伴う様々な構造改革に踏み込むことができなかったからでもあると思います。従って、供給力不足に対し財政出動も含む投資で供給力を増強して潜在成長率を引き上げる、というパスもありますが、それだけではなく、企業の新陳代謝を進め、生産性の高い領域に資源をシフトすること、あるいは規制緩和、規制改革なども含めた構造改革の取り組みが本当に「強い経済」を構築していくのであるということを指摘していただきたいと思います。
また、円安についても触れるべきであると思います。国債金融のトリレンマにまで議論を戻す必要はありませんが、例えば3ページの脚注などで、「金融緩和のもとで物価高対策と称して財政出動を行えば、更なる円安を招きかねない」ということを記載できないか。
2点目、プライマリーバランスの問題です。高市総理の「単年度のプライマリーバランスという考え方は取り下げて数年単位でバランスを確認していく」という御発言に関して、これが「危機対応等で赤字になる年もあるが、数年単位で安定的に黒字を維持する」という趣旨なら理解できますが、チェックの仕方として「バランスを確認する」というだけでは黒字化の先延ばしと解釈されかねません。それを回避するための対応策として、12ページ29行目、30行目の部分に「プライマリーバランスの基調的黒字化に関する一定の枠組みと政府債務比率の引下げ水準の目標と一定の時間軸を設定することが重要である」と記載いただけないかと思います。
また、13ページ15行目に「重点分野の投資に関して中長期的なフレームの中で財源を確保すること」と提示して頂いていますが、長澤委員もおっしゃっていた通り、今申し上げた財政目標の実現に向けた制度的な対応として、重点分野への投資に限らず、「我が国財政全体の資源配分の優先順位を明らかにして、歳出歳入両面での全体最適化を図るために中期財政フレームを策定することが「責任ある積極財政」を運営する上での制度的な基盤になること」が記載できないか。
最後、社会保障について、データの活用に関してもう少し触れられないかという点です。1-5ページ8行目以降で医療データの整備について記載いただいていますが、経営情報としての活用だけでなく、医療の質や医薬品の効果の評価も可能にするものであるということを入れていただきたいです。また、社会政策においてもデータの活用は不可欠です。現在、給付付き税額控除が具体的に検討されようとしています。このベースとなる、私が「ガバメント・データ・ハブ」と申し上げている行政のデータ共通基盤の構築について、デジタルのセクションの最後に記載ありますが、記載するのであればこの社会保障の箇所が一番良いと思います。もう少し詳しく注釈を振っていただければありがたく、ワーディングは別途お送りいたします。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、続きまして芳野委員、お願いします。
〔芳野委員〕ありがとうございます。建議案のとりまとめ、ありがとうございました。財政総論、地方財政、社会保障に対して、3点に絞って発言をしたいと思います。なお、各論の具体的な修正意見書を別途提出いたしますので、建議案に反映していただければと思います。
まず2ページ、1点目は経済の好循環と労働環境改善について触れたいと思います。経済の好循環を確かなものにしていくためには、継続して賃上げできる環境整備と併せ、社会保障の持続可能性の確保を図るとともに、所得再分配機能の強化によって格差を是正し、働く者、生活者の将来不安を払拭していく必要があります。また、多様な労働者が希望に応じた柔軟な働き方を実現するには、社会全体で誰もが家庭や社会生活と仕事を両立しながら働くことができる環境整備を進めることこそが重要です。時間外労働を行わずとも豊かに暮らせる賃金水準を確保するとともに、長時間労働の是正に向けた働き方改革の一層の定着と前進を図る施策を強化すべきと考えます。
2点目は財政規律の強化と歳出構造の見直しについてです。5ページになります。金融政策正常化の進展などに伴い、国債金利は上昇傾向で推移しており、日本の財政における利払費は増加しつつあります。そのような中、次年度予算の概算要求は過去最大を更新し、今年度の歳入見込額を大幅に上回る上、昨年度の13.9兆円を大きく超える規模の補正予算を検討しているとの報道もあり、赤字国債に依存し続ける財政運営が不安視されています。国債残高は1,100兆円を超える見込みとなっており、ひとたび財政懸念による金利上昇が起きれば、利払費の膨張が政策経費を圧迫し、有事の対応も困難になりかねません。そのような事態を防ぐため、中長期的な財政運営を評価・監視する独立財政機関を設置し、財政規律の強化と歳出構造の不断の見直しに取り組むべきであると考えます。
3点目は社会保障について触れたいと思います。医療・介護など社会保障サービスは、国民が安心して暮らし、働くための基盤であり、将来にわたり質の高いサービスを利用できるようにすることが重要です。医療、介護、障害福祉、保育サービスに対する国民のニーズが増大していく中、現場で働く全ての人がやりがいや誇りを持って働き続けられるよう、政府として更なる処遇改善を継続的に実施するための財源を確保する必要があると考えます。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕続きまして、小林慶一郎委員、お願いします。
〔小林(慶)委員〕建議案のとりまとめ、どうもありがとうございました。私からは財政総論について2点、加筆修正の案と、一つコメントをしたいと思います。
一つ目は、1ページの19行目あたりがいいかと思うのですが、経済再生と財政の健全化を両立させていくというためには長期の視点、現在の視点ではなく長期の将来からの視点というのが必要であるというふうに思いますので、フューチャーデザインのことをここで書いておく必要があるのではないかと思いました。つまり将来世代の立場で、将来の時点で望ましい経済・財政の姿というものを想定して、そこから逆算して望ましい現在の政策を構想する、そうしたフューチャーデザインの考え方を参考にして将来世代への責任を持った財政運営を目指すべきであるというような、そうしたような文言を1ページ目に入れられないかというふうに思います。具体的には文案を後でメールでお送りしたいと思います。
二つ目は、5ページの22行目あたりかと思いますが、同じく将来の視点で財政運営と経済再生を考えるというためには長期の推計というのが必要であると思います。芳野委員からもお話がありましたが、独立財政機関をつくるというようなこともここに少し触れてもいいのではないかと。独立財政機関と言わなくても、あるいは経済財政や財政運営に対する市場からの長期的な信認を得るために、数十年ぐらい先までの将来を見通した長期見通しを提示することが求められているというような文言、それを行うに当たっては中立的な独立性の高い機関で実施することが望ましいのではないかというようなことが書ければいいのではないかというように思いました。
三つ目はコメントで、これは主文ではないと思うのですが、この建議の中で有事に備えて政府債務を平時には減らしておくべきであるという考えが書かれているのですが、それが本当に成り立つかどうかというのを今研究の中でしておりまして、社会構成関数が、ある種の社会構成関数を使うとそれが成り立つと。どういう関数かというと、やはりこれも将来世代と現在世代の間の世代間の公平性を非常に重視するという立場に立つと有事の際に、有事に備えて借金を今の平時には減らしておくべきであるということが出てくるということなので、これはまた御参考に後で情報提供したいと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、権丈委員、どうぞ御発言ください。
〔権丈委員〕建議素案のとりまとめ、大変ありがとうございます。私からは社会保障、主に医療についてコメントさせていただきます。
先日も申し上げたところですが、今回あるべき医療・介護分野の理想像を描き、バックキャスティング型の議論を行うことにより関係者間での共通認識を醸成していこうと意識されたことは高く評価できると思います。ここで描かれた理想像から導き出されたいくつもの当面の改革に賛同いたします。
問題は次のステップで生じるのかもしれないと考えております。例えば、1-14ページにある経営情報データベースにおける職種別の給与・人数の提出は何年も前から必要性が指摘されておりました。しかし、経営情報データベースに掲載する項目を議論していた会議では、共産国ではないのだから分配に口出しするのはおかしいという話も出て、そうした意見が通って今に至っております。医療費の9割近くは社会保険料と税によって賄われておりますので、経営主体が民間であっても医療は公共政策のもとにあるという認識は広く得られると思います。患者や地域住民の観点からあるべき医療・介護の理想像を描いても関係者全ての間で共通認識に到達するわけではございません。そうした場合でも実行できる方法を考えていただければと思っております。
先日の財審での議論に対して、診療報酬は中医協で議論すべきもので、越権行為という批判も見られました。しかし、そうした縦割りの運用が結果として環境の変化に十分追随できない体制を生み出してしまっている側面もあるように思われます。
次に、1-30ページ以下の「年齢ではなく能力に応じた負担」についてです。1-32ページに現役並み所得について、「ゼロベースで検討を行い、早急に見直しに着手すべきである」とあります。現役世代は所得にかかわらず自己負担率は一律である一方、高齢者医療制度では所得によって自己負担率が異なり、しかも多くの高齢者は現役世代よりも低い負担にとどまっています。そうした構造が、現役世代が現在では必ずしも経済的弱者と言えない高齢者に対して不公平感を抱く一因になっているように思います。年齢や所得によって自己負担率の設計思想に差がある現行の仕組みについては、早期の見直しに着手していただきたいと考えております。
ページを戻りまして、1-2ページの18行目から「全体的な水準引上げの観点からはベースアップの取組が重要であり、各種の賃金指標がある中で、経済政策全体との整合性に留意しつつ取り組む必要がある」との記述がございます。参考資料のⅡ-1-2参照とのことですので、そちらを見ますと賃上げの動向に関する各種指標があり、2024年の数値には確かにばらつきが見られております。ただ、どうも趣旨がつかみにくい印象を受けました。表現を御検討いただけるとありがたいと考えております。
それから、同じページ、1-2ですが、注21におきまして、「診療報酬改定は原則として今後2年間の診療報酬を定めるものであるため、足もとの物価上昇率のみならず、将来の物価上昇率も見据えて検討する必要がある」とございます。この注を記載する意図は、やや分かりにくく感じました。ちなみに、中央最低賃金審議会で地域別最低賃金改定の目安を決定する際には、基本的には見込みではなく実績ベースで議論することにしております。
以上でございます。ありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、続いて横田委員、お願いします。
〔横田委員〕ありがとうございます。私からは総論で1点だけコメント申し上げます。
2ページの10行目から17行目に関する労働面の供給制約に関するところです。内容に異論はないのですが、個人的に余地を残した点、まだ余地があるという点を言及しておきたいというふうに思います。文脈上、本文に入れるのは難しいと思うのですが、例えば脚注のところで、「ただし、労働時間のデジタル化や労働時間休暇制度の柔軟化により、女性、シニア、障害のある方、持病を抱える方など、多様な人材の労働参加率や労働の質を高める余地は残されている」というようなことを、端的にでも構いませんが入れていただきたいというふうに考えております。
また、コメントのみですが、小林(慶)委員がおっしゃっていた将来世代に関する文は是非くわえていただきたいと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、小黒委員、御発言をお願いします。
〔小黒委員〕短い時間にこれだけの分量の資料をとりまとめられた起草委員の先生方、それから事務方の御尽力に深く感謝申し上げます。基本的には内容に賛成ですが、いくつか細かい点も含めてコメントさせていただきます。
まず財政総論です。2ページの13行目で、細かい話ですが、「かつてはM字カーブが問題となっていた女性の労働参加率は、改善し諸外国並みとなった」とあるのですが、図表を見ますと、M字カーブは解消しつつありますが、M字の形状がまだ残っているので、「改善し諸外国並みに近づいている」という程度にしていただいた方が良いと思います。
それから、5ページの財政総論、脚注の10ですが、「経済成長率が金利を上回る場合、債務残高対GDP比が収束することを示す」というふうに書いてあるのですが、後ろのただし書きとの関係で、その間のところで「プライマリーバランスが一定の範囲なら」とかを入れておかないと正しい記述ではないように思いますので、ここは修正していただければと思います。
それから、6ページの5行目のところですが、「保険料負担の重い現役世代の保険料負担を最大限抑制することが不可欠であり」というのがあります。こども未来戦略の脚注27のところと平仄を合わせるように、後の議論とも関係するのですが、「保険料率」と書いていただいた方が良いのかなと思います。理由としては、インフレや経済成長で当然名目賃金が上昇すれば税収や保険料収入(保険料負担)も増えるわけですが、それは自然な増加であるというふうに考えられるためです。
それから、社会保障のところの3ページ27行目ですが、「仮に社会保障給付の伸びが、経済全体の賃上げによる保険料収入の増加を上回るときは」と書いてあるのですが、かなり意欲的な試みであると思います。これまではっきりこのように書いていなかったので、是非こうした表現に努めていただきたいのですが、ここも先ほど言ったことと関係するのですが、「社会保障給付の伸び率とか賃上げなどによる保険料収入の増加率」というふうに書いていただいた方が良いのかなと。理由は、社会保障給付の財源は基本的には保険料収入と公費ですが、仮に保険料収入の増加分だけにすると、社会保障給付の伸びがそこに収まるということは公費を一定にする、要するに伸ばさないということのようにも捉えられる可能性があるので、もしそうだったらそれは構わないのですが、そうでないなら記述の検討をいただいた方が良いのかなと思います。
また、「経済全体の賃上げによる社会保険料収入の増加を上回るときは」というところの「賃上げによる保険料収入」なのですが、賃上げ以外にも、当然生産年齢人口が減れば、むしろ保険料収入全体が下がるような圧力も関わるので、「賃上げ等」とかというふうにしていただいた方が良いのかなと思います。
また、この箇所でこれまで建議等に記載があった医療版マクロ経済スライドのような話がもし記載できるのであれば、その記載も御検討いただければと思います。
それから、3ページの30行目から4ページの3行目というか、ずっとわたってなのですが、ここのところで今の議論とつながる形で、「経済・物価動向等への対応を具体化するに当たっては、コストの抑制の取組余地を残したまま、コストの増分を給付に自動的にスライドさせると」という記載がありますが、ここはまさに肝の部分であると思うのですが、前段との関係で趣旨を明確にするために、例えばその後に「社会保障給付の伸び率が保険料収入の増加率の範囲内に収まらず、そうなってしまうと給付を支える保険料負担も増加し」という形に変えていただけないかということです。
また、いくつかあるところは、細かいところは飛ばさせて、後で書面で出させていただきますが、10ページの28行目から10ページの19行目にわたって、「医療費の増加は、現役世代の保険料負担を含む国民負担の増加に直結するものである」というところ、これはまさに今後議論していく上でも一番重要な肝であるということで理解しているのですが、先ほども申し上げたとおり、税収も社会保険料収入も経済成長すると当然その分増加しますので、国民の負担の増加とは何かということについて、これが率なのか、総額の議論なのか、もう少し脚注などを含めて記載していただけるといいのかなと思います。
また、細かいところがいくつか、社会保障ですが、飛ばさせていただいて、資料(コメント)を後で出させていただきます。
最後、地方財政のところですが、2ページの26行目から3ページの2行目のところにわたっているところで、これも今後金利上昇するところで非常に重要なところであると思います。「金利変動のリスクを受けやすい構造であることを踏まえ、残高の縮減に向けた努力を強化する必要がある」というところの間に、もし可能であれば、「感応度分析の公表を含め」というような形で、何らかの形でもう少し相手側にリスクを認識させるような試みなどを記載していただけないかということ、それから6ページの21行目ですが、「足もとの地域間の財政力・行政サービスの格差拡大を放置すれば、更なる東京一極集中や」というところがありますが、この前に、日本全体は既に人口減少ですが、今後は東京も人口減少になりますので、もし可能であれば、「東京も2040年頃に人口が減少するという推計もあるが」というのを入れていただけないかなと思います。
また、細かい点は資料として提出させていただきます。よろしくお願いいたします。
〔増田分科会長代理〕それでは、堀委員、どうぞお願いします。
〔堀委員〕ありがとうございます。起草委員の皆様、事務局の皆様、御尽力いただき、ありがとうございます。全体的な方向性について異論等はございません。
社会保障は国民の暮らし、経済、社会を支えるという側面もありますし、現役世代の保険料負担や人口動態を踏まえると適正化・合理化は当然であると思っています。ただ、全て一律に抑制というのではなくて、メリハリをつけてワイズスペンディングを進めていくことがとても重要であると思います。ワイズスペンディングのワイズさのところを誰が判断するかというところですが、今現在の政策決定過程ではステークホルダーとなる利害関係者が中心になることが多いかと思います、それらを超えたより広い視点、国民の負担・給付両方においても国民の納得感が非常に重要かと。今回の建議の社会保障のところで、数えてみたのですが、納得という言葉が6回程度は出ていたと思いますが、この建議が出た後に広く国民に理解され、国民が味方につくようにというか、これが財政抑制とか、そうした側面ではなくて、国民のために、未来のために健全化が重要ということが伝わるようになるにはどうすべきかを考えることが重要かと。
診療報酬改定についても、細かな提案が今まで以上に踏み込まれて書かれていると思います。当面、直近の課題として行うべきという観点からは、非常に重要なものであると思いますし、是非進めていただければと思います。医療・介護産業が成長型経済という形に転換していくためには時間も要します。より少ない労働投入量で質が高いサービスを提供できるようにしていくというのはとても重要なことであり、診療報酬・介護報酬の引上げも重要な課題かと思いますが、今のままでは対応ができない構造的な課題もあります。提供体制の効率的なあり方、そして質の確保に向けた検討も重要であると思っております。
若干細かいのですが、修文について少しお話しさせていただきます。5ページの18行目、「医療現場では」とあるのですが、これは「近未来の」というふうな形にしたほうが、あるべき姿、いきなりAIが全て医療をやるのかとなると、かかりつけ医機能の話とかも今回書いていますので、あくまで近未来の医療現場ではという表現があるといいのではないかと思います。社会保障の5ページです。
6ページのところの「浸透」というところで、セルフメディケーションの浸透はとても重要であると思うのですが、浸透のためには、ヘルスリテラシーを備えること、エンパワーメントのような形で患者自身が実行に移せるような段階に移行していかないとできません。知識としては浸透していっても、実際普及してないということがありますので、実行に移すようなことを後押しするような表現がどこかに追加されるといいのではないかと思います。13行目です。
20行目は開業医の報酬水準の国際的な高さなのですが、ほかの本文には書いてあったのですが、「相対的な報酬水準」、あるいは「他職業との相対比較における」というのをつけないと事実ではなくなってしまうので、そこの表現を変えたらいいかなと思います。
そして、開業医についての21行目のところも、すみません、細かくなりますので、これは後で文章を送ります。
25ページ、少し飛びますが、14行目のところで、業務独占の資格の在り方とかカリキュラムのことを少し、脚注でもいいのですが、追加していただくといいのではないかなというふうに思っています。国家資格の複数資格取得を可能とするということもたしか経済財政諮問会議のところでも以前出されていたと思うのですが、30行目のタスクシフト・シェアという視点からもとても重要なことであると思いますので、脚注での御検討を頂ければと思います。
それから、61ページの4行目のところで、これも細かいのですが、「医療職職員」とあるのですが、医療扶助のところで自治体に医療職の職員を置くのは現実的ではないですし、「専門職員」くらいの表現がいいのではないかと思います。
以上です。このほかの細かいところは文書で送らせていただきます。ありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、熊谷委員、どうぞお願いします。
〔熊谷委員〕すばらしい建議をおまとめいただいて、誠にありがとうございます。
まず総論の部分は、なかなか難しい面もあろうかと思いますが、以下のような要素をくれぐれも御無理のない範囲で盛り込んでいただければと考えます。
まず、財政の量が問題というよりは質の部分こそが問題であって、財政と規制制度の改革とを車の両輪とする、それから費用対効果をしっかり検証してスクラップ・アンド・ビルドを行いメリハリ付け、プライオリティ付けをするというようなことが1点目。
2点目として、そもそも財政出動が必要な領域というのは、一つはまず中長期的な潜在成長力強化で、これは供給サイドの取り組みが中心である。二つ目の領域は、現在本当に困っている人に対するピンポイントの支援。三つ目として、国防などの国民の生命・財産を守るための領域であって、特に一つ目の領域に関して言えば、17分野で本当にバラマキにならないかという点については、この会議でも疑義があったと思いますし、新陳代謝の重要性等についても、御無理のない範囲で言及することを御検討いただきたいと考えます。
また、財政健全化目標の重要性をもう少し強調していただきたいと思います。民主主義社会の中で、何とか歯止めをかけなくてはいけない訳ですから、プライマリーバランスはやはり重要であるということですとか、債務残高対GDP比の期限を区切った数値目標を検討するといったこと、これが3点目。
4点目は、平野委員からも言及がございましたが、円安というのがある種今の最大のアキレス腱であると思いますので、インフレに対して短期的な痛み止めを講じる結果、円安がどんどん進行して実質所得が低下する、いわばインフレと円安の悪循環に陥るリスクに言及する必要があるのではないでしょうか。
5点目としては、我が国では格差の問題が非常に深刻になっていますので、これを受けて給付付き税額控除の検討の必要性ですとか、税と社会保障の一体改革、そしてガバメント・データ・ハブの必要性などについて言及していただければと思います。
6点目としては、中長期の財政推計、これは独立財政機関等ということでございます。
修文については、1ページの14行目のところで「物価に」とあるところを「物価や金利に」としたほうがよいと考えます。
3ページの1・2行目の部分で「需要喚起」の前に「目先の」ですとか「短期的な」と入れる。それから2行目の「供給力強化」の前に「中長期的な」と入れたほうがよいのではないでしょうか。
4ページの11行目ですが、「プライマリーバランスは大幅に悪化する可能性がある」というほうがよいのではないかと思います。
それから社会保障、1-34でございますが、18行目のところで「金融資産の」という前に「預金なども含む」と入れて、預金の付番について言及していただいたほうがよいのではないでしょうか。
それから、私が見落としているのかもしれませんが、混合診療、民間保険の活用等についての言及が少ないのではないかと思いました。
また、介護の質のアウトカム評価というような包括払い的なことについても言及したほうがよいのではないでしょうか。
最後に、2-1以降の地方財政でございますが、コンパクトシティと矛盾するのではないかというご意見がかなりございましたので、そうではないということをどこかで書かれたほうがよいかもしれません。
それから問題意識として、長い目で見れば国と地方の新たな税の振り分けの仕組みをつくるようなこともそろそろ検討していかなくてはいけないということをにおわせてもよいのではないかと思いました。
私から主なところは以上でございます。ありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、大槻委員、御発言お願いします。
〔大槻委員〕ありがとうございます。おまとめ、本当に御苦労さまでございました、短時間にもかかわらずということで。
総論のところでいくつか、まず意見をお伝えしたいのですが、大きなところとして、過去数回にわたり建議総論のところに必ず盛り込まれていたと私は認識しているものとして、今回それがあまり感じられなかったのが国民的議論の喚起というところであると思います。例えば去年の秋ですと、国民的議論の推進と行動ということを独立の段落でつくっていらっしゃいまして、その前のときにも信頼を得るためのというような中身が入っていましたので、今こそ、ここは国民的議論とするのか、国民の方々との課題の共有に向けてというような働きかけが必要なのではないかと思いますので、そこをできれば入れていただきたいというのが、これは13ページ目あたりでございます。
同じく総論について、後は若干細かいところ、より細かいものは後でお伝えしますが、まず7ページです。40年国債の例を出していらっしゃいますが、マーケット的に相当薄いということもあるので、市場で一般的に今議論されている30年国債のほうで統一してはと。それでもメッセージは全く変わらないと思っています。
12ページでございます。芳野さんからもありましたが、独立財政機関についてのメンション、過去あったこともあるかと思いますので、これについても入れたほうがと思っております。
13ページなのですが、財政健全化目標について、去年は1チャプター設けていたと思いますので、同じく、熊谷さんからもありましたが、何らかの形でもう少し盛り込んでもいいのかなと思いました。
それから、資料のほうなのですが、6ページに関わる資料で、非常に総体感として分かりやすいですが、2015年の時点に今でも直近のところがなっていて、文章的には喫緊の課題であるということでうたっているので、でき得ることならばもう少し最近のデータで喫緊感を出した方が良いのではと思いました。
最後に社会保障のほうで、34ページの金融資産の考慮についてなのですが、熊谷委員からもありましたが、預金について触れるというのも一つ、それから今後の恐らく相当長いスパンでの議論になるのかもしれないと思っていますので、であれば、ここでは金融資産に限定せずに、例えば不動産とか金とか入れないのかといったようなこともあるかと思いますので、8行目に一応押さえとして「等」というふうに入れていただければと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕続きまして、小林充佳委員、お願いします。
〔小林(充)委員〕建議のとりまとめ、どうも御苦労さまでございます。私からは2点コメントさせていただきたいと思います。
1点目は総論、さらには社会保障にも関わる話なのですが、分厚い中間層の形成という観点でございます。総論で言うと6ページの3行目に「家計の可処分所得の持続的な増加」、あるいは5行目に「保険料負担の重い現役世代の保険料負担を最大限抑制」というような表記があります。これはこのとおりであると思いますし、是非実行していくべきであると思うのですが、具体的な手段というところまで触れられていないかと思います。高市政権では、御案内のように、給付付き税額控除の議論がなされております。是非財政審でも中間層を形成するために前向きにやっていこうではないかというようなことを発信していただきたいと思います。
私が所属しております関西経済連合会では、給付付き税額控除の設計においては、現金給付ということではなくて、社会保険料軽減付き税額控除を主張しております。何が違うかというのはこの前も申し上げましたが、現金の給付を伴わないということです。現在の年末調整の仕組みのもと一貫してできるものであり、必要な事務処理や時間がそんなにかからないでできるということなので、是非、社会保険料軽減付き税額控除というものについてもコメントしていただければと思います。それから、平野委員もおっしゃいましたが、そのときに各個人の所得等に応じたきめ細かな負担軽減というようなものが必要になってまいりますので、前回もありましたが、情報インフラの整備について、ガバメント・データ・ハブの構築というようなもの、これはデジタルのところには付言されているのですが、是非社会保障のところでもコメントいただければというのが1点でございます。
2点目は、経済再生と財政健全化の両立という点でございます。健全な財政構造を構築していくに当たっては、国民の理解というものが不可欠ではないかと思いまして、財政制度や財政の現状に関して、公平・中立な情報を発信していくということが重要ではないかと思いますし、それをベースに国民とのコミュニケーションを進めるということも非常に重要かと思います。そのために、先ほど複数の委員からございましたが、独立財政機関を是非具体的に進めるという点を付言していただけないかなと思います。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、宮島委員、お願いします。
〔宮島委員〕本当に大変なとりまとめ、ありがとうございます。
まず長期資産の必要性ですとか、国民の議論というのは今までの委員と同じ意見です。特にこの財審の建議は本当にある程度プロ向きで仕方がないというふうに思っておりまして、実は一般代表の私からすると、ここは厳しいと思うところは結構あるのですが、そこは飲み込みました。しかしながら、あまりにも国民を置いていくとつらいので、私たちは一緒に分かってほしいのです、相互理解の中でやりたいのですということぐらいは出していかないと、これはプロの人たちがプロで勝手にやっている財政の議論なんだなというところで終わってしまうことは恐れます。
そうした意味からすると本文を、今この厳しい状況の中で政治を動かしたいという気持ちも強く通じるし、変な批判をされたくないというところで若干冗長になっているかなというところはあって、それが一般の人に分かりにくいかなというところで、本文と注の分けをした方が良いかなと思って、例えばなのですが、9ページに、「各国において債務管理政策のスタンスはそれぞれ異なるため、一概に比較はできないものの」と書いてあるのは、恐らくそうした批判が来ることに対する警戒から書いてあるとは思うのですが、この枕詞があることで、普通に見ると何を言いたいのか分からなくなっている気がするので、これは普通にイギリスではこうというところで始めて、いろいろな意見はありますねというような、そうした気になるのは下のほうに下ろすとか、要するにいろいろな注意をし過ぎることによって、普通の文章として分かりにくいところをできるだけ整理していただけるとうれしいなと。でも、これはすごく難しいことを申し上げていることは分かっております。
また、言い忘れるとあれなので、4ページの一番最後、コロナ禍前を大きく上回る水準を債務が「維持している」と書いてあるのは恐らくみんなおかしいなと思ったのではないか。維持というのは望ましい状態をキープするという日本語であると思うので、維持しないでいただきたいかなというふうに思います。
あとは医療です。今回診療報酬に向けて、医療というか、社会保障です、相当強いことをはっきりと言っていただいて、すごいいいかなと思っております。特に医療や介護への人材の偏りが社会全体の問題であるということを繰り返しおっしゃっていただいているのがすごくいいかなと思いますし、中身の具体的なメリハリもすごいはっきりしているなというふうに思いました。
ありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、広瀬委員、お願いします。
〔広瀬委員〕ありがとうございます。総論は要点、ポイント、非常に明確、クリアで分かりやすくて、大変いいのではないかなと。宮島さんが今非常に厳しいことをおっしゃって、少し私のほうでリカバリーして、大変分かりやすいのではないかというふうに思っております。ありがとうございます。
中身のほうですが、基本認識ですが、冒頭指摘されておりますが、日本経済が大きく変わりつつあると、分岐点であると。私も全くそのような認識を持っています。これをさらに定着させ、強力な経済、そして安心な生活を実現するという観点から、3点、簡単に申し上げたいと思います。
1点目、今最大の課題は賃上げ、特に中小企業の賃上げがこれからも継続して実現できるかというのが非常にポイントになるかなと。その原資として大企業、あるいは親会社の価格転嫁ですね、最近進んでおりますが、これが適正に行われるかどうかと。来年の春闘はまさに正念場かというふうに思っております。
2点目、現在の物価上昇の大きな要因として円安による食料・エネルギーの上昇、これが相当あるのではないかなと思っておりまして、これは金融政策とも絡みますが、今後は物価安定という観点から行き過ぎた円安の是正も必要なのではないかなと思っております。
3点目、現在大型の補正予算の議論が進んでおりますが、需給ギャップがプラスになっている中では従来型の財政出動ではなくて、むしろ民間の投資を後押しするような財政補完というようなスタンスが有効ではないかなというふうに思います。経済あっての財政ということもありますが、同時に健全な財政あっての強力な経済ということもあるのではないかなと。健全な財政があるからこそ、企業は安心して経済活動に集中できるし、国民は安心して生活できると。その辺をどういう形で最終建議に結びつけていただくかはお任せしますが、そうしたスタンスを是非御検討いただきたい。
細かいところにつきましては、改めて意見書を提出させていただきたいと思います。以上でございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、田中委員、お願いします。
〔田中委員〕大変充実した建議を短時間でまとめていただきまして感謝を申し上げます。
私も財政総論の最初のイントロのところなのですが、毎回先生方が最初の1行に力を込めてくださって、もはやコロナ禍ではないと昨年の秋は明言していただいたと思いますが、今回もこうしたふうにGDP600兆円というのが、超えたというと、新しい時代の始まりなんだなというふうな気持ちも浮かぶのですが、ここに記されているところが少し専門的なことが中心でございまして、最初の4行の後に、例えば経済が新たなステージに入っていると、社会保障のほうではそうした文言が出てきますが、その中でデフレ・コストカット型とか、こうしたふうなお話に続くと少し分かりやすいのではないかなというふうに思っております。
また、経済成長もダイナミズムの回復も絶対必要なところですが、16行目にある経済再生と財政健全化の両立とか、このあたりというのはどうしても財審が主語というふうな、そうしたふうな流れになりますので、例えば今本当に成長戦略、政府が随分打ち出していらっしゃるので、成長を止めないための財政健全化とか、財政の持続性あっての経済成長とか、こうしたふうなことを少し国民目線でイメージが深まるような表現が盛り込めるとよいかなというふうに思います。
同じ流れで、1-6の社会保障で、「あるべき医療・介護分野の理想像」のところなのですが、ここも7行目ぐらいから、医療・介護分野のあるべき理想像について検討が国民の行動や意識の変革を促すというふうな感じで、すごく論理的に書かれているところなので、理想像について共通意識の醸成に向けて社会全体で議論を深めることが国民の意識や行動の変革につながるのではないかというふうな感じの表現がよろしいかなというふうに感じました。今こそこの建議が打ち出すことの大切さとメッセージをより共感を持って受け止めてもらうための記述ができればなというふうに思います。
また、細かい、そうした意味でこの単語を変えた方が良いのでないかというのは後ほど出させていただければと思います。よろしくお願いいたします。
〔増田分科会長代理〕続きまして、國部委員、どうぞお願いします。
〔國部委員〕起草委員の先生方、事務局の皆様、建議を短時間でおまとめいただきありがとうございます。私からは3点申し上げます。
1点目は財政健全化目標についてです。今後の財政運営においては、市場の信認の確保が極めて重要であるということは間違いありません。足元では、我が国の長期金利は上昇しておりますし、為替も円安に振れるなど、市場における財政の注目度が高まっていることがうかがえます。こうした状況を踏まえますと、今回の建議が市場の参加者から我が国の今後の財政を占う一つの材料として受け止められることは間違いありません。その点、お示しいただいた素案では、3ページで骨太の方針2025において示されたフロー・ストック両面の財政健全化目標が記載されている一方で、脚注で高市首相が健全化目標の見直しを検討している旨記載されており、市場からの受け止めが気がかりです。フロー・ストック両面の指標を重視することはもちろんですが、例えば、健全化目標を見直す際には「妥当性及び見直しによる影響について検証すべき」といったような文も併せて記載してはいかがでしょうか。
2点目は補正予算についてです。12ページ25行目以降に関して、今議論されている25年度の歳出規模もコロナ禍以降で最大という報道もございますが、補正予算はもはや実態として「当然手当てされるもの」として恒常化していると言え、平時化をうたうのみでは、状況は変わらないのではないかと思います。当初予算と補正予算を合わせた予算の膨張を抑えるメカニズムとして、一定の拘束力を有する中期財政計画の策定や、その実行を促す独立財政機関の設置などについて今回も言及してはいかがでしょうか。
3点目は社会保障についてです。素案では現役世代の社会保険料負担を抑制する点が強調されており、その点には全く異論ございませんが、一方で、可処分所得の増加という観点からは、社会保険料に加え、税負担も考えないと不十分であり、税・財政・社会保障を一体で改革することが必要と考えます。この点、財政総論の6ページ18行目以降では、財政と社会保障、「それぞれの改革に取り組むことが喫緊の課題」とありますが、よりクリアに、「税・財政・社会保障の一体改革」と記載してはいかがでしょうか。
また、一体改革を進める上では、マイナンバー活用などのインフラ整備は大前提です。1-34ページ17行目ではマイナンバー活用について言及いただいておりますが、現在の記載内容では、時間をかけて制度設計を検討するようにとられかねないため、検討は「早期に」開始しなければならないと、表現を強めてはいかがでしょうか。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕続きまして、櫻井委員、どうぞお願いします。
〔櫻井委員〕建議のとりまとめ、ありがとうございます。私からは2点、修正を検討いただきたい点がございます。
1点目が2ページでして、ほかの方もおっしゃっていましたが、M字カーブの部分についてはもちろん解消されつつありますが、L字カーブの問題が引き続き残っていると思います。働きたい女性が働けていない構造を見えにくくさせてしまうのではないかという懸念がありますので、この点明記するか、またはM字カーブの書きぶりを御検討いただけたらなと思います。詳しくは後ほどお送りいたします。
2点目が1-51ページの26から27行目ですが、少し細かいのですが、少子化のところに対して「『こどもを生み育てたい』という希望の実現には至っていない」というふうに書いてありますが、妊娠・出産には一定の時間が必要ですし、欲しいと思ってすぐできるものではないという性質がございますので、かつこどもを持つか否かの決定は個人ですとか家庭の状況、そして雇用、支援体制など、複数の要因が複雑に絡み合っておりますので、この施策の効果が単年度で現れる性質ではないのかなというふうに思っております。こども未来戦略も始まってからまだ日が浅いですし、効果の発現には中長期的な視点ですとか継続的なモニタリングが不可欠ですので、今の記載ですと予算を増やしたにもかかわらず成果が出ていないというふうな受け止められ方をされてしまい、適切ではないのかなというふうに思いました。私はこども家庭庁に関わっている身から、またこれでこども家庭庁に批判が強まってしまわないかというのも少し心配なところではありますので、この点、「施策の効果が現れるまでには一定の時間を要することを踏まえ、『こどもを生み育てたい』という希望が実現できるよう、引き続き施策の充実を図るとともに」というような記載に変更を御検討いただけたらなというふうに思っております。
また、小林(慶)委員がおっしゃっていた将来世代に対する文言ですとか、あと国民、とりわけ一般的な人に対して開かれた建議というのは難しいかもしれないのですが、恐らく最初の文章でなかなか難しい文言が並んでしまうと、また財務省に対して壁を感じてしまうかなというふうに思いますので、そうした点、これで難しい場合はもう少し易しい版を出すなど、御検討いただけるとよいかなと思いました。
細かい部分については書面で提出させていただきます。ありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、木村委員、どうぞお願いします。
〔木村委員〕ありがとうございました。起草委員の先生方と財務省の皆様、短い時間でこうした充実した内容の建議(案)をまとめていただきまして感謝申し上げます。今回、政権が変わって、財政政策の考え方も大きく変わる中で、建議(案)の随所に表現、御苦労の跡がしのばれまして、まとめるのは大変な御苦労があったかとお察しいたします。
その上で、財政総論に関して一つ申し上げたいのですが、最初の会議でも申し上げましたが、今年の春までの財審に比べると財政健全化の書きぶりが弱くなったのではないかなという印象はあります。もちろん経済再生と財政健全化の両立という基本的な考え方は維持されていると思いますが、例えば春の財審の建議では、プライマリーバランス黒字化の定着とか、債務残高対GDP比を2030年度までにコロナ禍前の水準にまで引き下げるという具体的な目標があったのに対して、数値とか、今回はその書きぶりが弱まったことは否めないと思います。政府の諮問機関である以上、政権の意向を反映するのはある意味当然かもしれませんが、財審というのは、私は財政膨張路線に走りがちな時の政権に対しても臆せずに建議を出してきたという、そうした歴史もあるというふうに認識しております。そうした財審としての存在の重みというのもまた今回問われているのではないかなと思います。最終的な表現はお任せしますが、プライマリーバランス黒字化の定着とか、債務残高対GDP比の引下げ目標など、具体的な目標も念頭に、財政健全化を進める必要があるという意見も出たというふうに脚注とかで書くとか、あるいは國部委員がおっしゃられたように、仮に見直すにしても、その影響とか妥当性を検証する必要があるのではないかとかを書くのも一つの方法かと思いますので、是非御検討いただければと思います。
あと1点だけ、これは細かい表現のコメントなのですが、冒頭、1ページの9行目で「『強い経済』を構築すべき」という表現があって、この「強い経済」というのは総理が主張されている「強い経済」のことと思われて、別に言わずもがなということなのでしょうが、説明がないまま「強い経済」と出てくると、やや戸惑うところがありまして、一般的な「強い経済」ということなのかなと考える人もいるかもしれませんので、「強い経済」というのは、仮に総理がおっしゃったということを念頭に置かれているのでしたら、脚注とかで総理が所信表明で言及されたとかということを一言入れておくと、より分かりやすいのかなという気がしましたので、これも御表現はお任せします。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、ここで前半戦を終えたいと思います。時間は予定よりオーバーしていますが、起草委員の皆様方からこの場で何かありますか。
それでは、土居委員。
〔土居委員〕皆様から貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。できるだけ反映するようにいろいろと起草委員で調整させていただきたいと思っております。
1点、確かにトーンが弱まっているのではないかという御指摘は、私としても大変皆様からいただいた御意見として心強く思って、私一人がそう思っていたわけではないのであるというような心強さを感じておりまして、何とか最終盤までにはその思いも、皆様の思いを乗せて建議が出せるようにしたいと思っています。
それで1点だけ、私たちも迷っていたところは長期という観点です。政権の方針がまだ必ずしも明示されていない状況の中で、長期という言葉は、恐らく委員の皆様とは意見が一致して共有できるのですが、全体、政権の方向性とかというところを踏まえた上での長期となったときに、何を指して長期というか、長期に何をイメージするのかというところの意見の一致というものが、我々はできているのですが、政権との間で長期と建議したときにどう受け止められるかというところが、少し図りかねているところがありまして、長期的に拡張的にするということをイメージされると困るなと、我々はそうしたことを言っているわけではないがというところを、表現に非常に腐心しておりまして、少し引き取らせていただきまして、考えさせていただきたいと思います。
なお、将来世代に関しては、既に12ページの22行目からのところに書いてはおりますが、目立ちにくいということかなと思いましたので、もう少し目立つように改善させていただきたいと思っております。将来世代ということであると恐らく大丈夫なのですが、中長期的な財政運営という話になりますと、財審での委員の皆様のイメージされているものはほぼ一致していると思うのですが、全体としてその意見が共有できているかというところが、まだ政権発足から間がないので、何とも心もとないというところが筆に表れてしまったというのが本日現在のところでありまして、何とか工夫させていただきたいと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕中空委員。
〔中空委員〕1点だけ、ガバメント・データ・ハブなのです。もっと書きこもうと私もすごい主張したのですが、ようやっとデジタル分野に入ったというところなのです。本日たくさんの支援者の方がいらっしゃったので、もう少し前に出せるのではないかと思っています。よろしくお願いします。
〔増田分科会長代理〕河村委員。
〔河村委員〕地方財政のところなのですが、小黒委員、熊谷委員、あと事前の意見提出書で上村先生からもいただいています。起草委員会でいろいろ検討したいと思いますが、なかなか微妙な、御意見ごもっともで、こちらも本当にそのとおりだなと思うところもあるのですが、少し相談しないといけないのではないかなというふうなところもありますので、そのあたり御了承いただければと思います。また、小黒先生から感応度分析、交付税特会の借入金のところで出ましたが、短期の借り入れですので、感応度分析になじむかなという感じが私はしていまして、これも起草委員会で相談させていただきたいと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕ありがとうございました。
それでは、これから後半戦に進みたいと思います。該当ページは3-1からですので、そちらを指示していただければと思います。
それでは、山口委員、どうぞお願いします。
〔山口委員〕私は2点、デジタルと産業政策における金融支援についてコメントいたします。
まず、資料9-1ページのデジタルのところです。デジタルの記述を全体的に拝見しますと、個々のプロジェクトの進捗管理をより強固にして全体の予算を抑えるという考えが基本にあると見受けられます。予算管理は極めて重要ですが、その前提に、テクノロジーの進化を踏まえながら、日本国全体のITシステムの設計図、あるべき姿をしっかりと定義して、そこから優先順位をつけて投資判断をしていくということを明確にしておく事が重要と考えます。現在、個別最適で積み上げてきている結果、テクノロジーの最新の進化を加味したものとそうでないものが混ざりあい、結果として予算が非常に上振れしている可能性があります。ですので、日本国ITシステム全体の設計図をしっかりとテクノロジーの進化も踏まえて定義して、その実行に取り組んでいくという、より前向きでありつつ予算もしっかりと管理できるというような考えを本建議案にくわえていただきたいと考えております。それが1点目です。
2点目は、これは産業政策の在り方のところです。各所において金融支援中心に変える必要性について記載をいただいております。ありがとうございます。より具体的な考え方を記載いただけると、より明確に伝わると思っております。例えば8-3ページの25行目の産業政策のあたりですが、例えば、補助金は時限、縮減、金融支援を原則とするという横断ルールを明示の上、案件選定、リスク評価、モニタリングは民間の金融機関・投資家が主導、政府は必要に応じて保証・出資等で民のリスクテイクをレバレッジするといった役割分担、金融支援優先の原則を具体的に記載いただくと非常に伝わりやすいと考えております。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕続きまして、長澤委員、お願いします。
〔長澤委員〕私からは文教・科学技術について2点お願いしたいと思います。意見書でもお話ししましたように、科学研究と技術開発というのは明確に違います。その上で政府はそれぞれ適した政策及び予算配分を組んでいただいて、科学的知見の創出等は進んでいくのではないかと我々は考えております。そんな中で、5-1ページの6行目のところに「戦略的な投資を行う必要がある」と書いてありますが、その後に「とりわけ科学技術分野については科学研究と技術開発の違いを認識し、それぞれに適した政策及び予算配分が重要となる」といったような文章を入れていただくとありがたいというふうに思います。それが1点目でございます。
2点目は、5-5ページの5行目、大学教育のところなのですが、大学の統廃合、規模適正化を図っていく際には、地域社会で求められる人材育成の観点から地域の産業とも連携しながら、一部はIT・AI人材や高等技術者を育成する高等専門学校への転換を進めるべきという意見書を出させていただきました。その関連で、5-5の5行目の「大学の戦略的な統合・縮小・撤退の促進や」の後に「IT・AI人材や高等技術者を育成する高等専門学校への転換」を追記していただくとありがたいと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、平野委員、お願いします。
〔平野委員〕文教、農林、デジタル、1点ずつです。
前回も申し上げたのですが、研究開発に関しては選択と集中に偏った過去を見直して、基礎研究力を強化する必要があると考えています。したがって、以下の指摘があったことを脚注でもいいので記載していただけないかと。まず第1に、既に出口が見えている戦略的な研究プロジェクトの場合は司令塔のもとで国費を重点的に投じる、トップダウン的なアプローチが有効だが、残念ながらマイナスの効果も出てきているということです。したがって、5-5ページの25行目以下に、「運営費交付金から競争的資金への更なるシフト」というふうに書いてありますが、単にそうしたことだけではなくて、大学に対する運営費交付金、それから科研費を含めた競争的研究費などの公的資金の制度が近年複雑化していることも踏まえて、基礎研究に対する公的資金の充実化とともに、こうした支援全体の最適化を目指して制度全体の再構築を図るべき時期に来ているのではないかということです。
農林に関しては1点ですが、今回の建議(案)、前回の各論とは大分違っていて、日本の農業の生産面の問題にも光を当てていただいていまして、評価したいと思います。その上でなのですが、7-1ページの3から16行目の導入部分で、まず第1に現状の評価として、これまでの日本の農政が長年にわたって生産性の低い小規模な兼業米農家の所得安定化のために財政支援を供与し続けてきた結果、日本の農業の生産性が国際的にも低下し続けてきたという事実、それから第2に、今後の施策については、より強い担い手への農地の集約、単位面積当たりの収量アップと生産性の向上によって米の価格を最終的には輸出競争力になる水準まで引き下げるということをゴールとして設定して、総合的な施策を組み立てるべきという内容を、本文に書けなければ、そうした意見があったと脚注にでも書いていただければと思います。
3点目はデジタル、先ほど山口さんが言われたマクロ的な設計の必要性、これにセカンドした上で1点ですが、これも前回申し上げたのですが、効率化に関してはシステム構築の場合に業務量、すなわち要員とコスト削減の効果を定量化した上で、各領域・組織ごとに具体的な目標を設定して進捗を管理すると、これが定石なわけです。かつ有効である。したがって、9-2ページ8行目にある政府情報システムの運用経費の3割削減にくわえて、こうした目標を設定することで人件費のコスト削減だけではなくて、特に地方においては労働人口が減少する中で、良質な人的リソースを捻出することにもつながるということを追記できないかというお願いです。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、芳野委員、お願いします。
〔芳野委員〕ありがとうございます。中小企業、農林水産、文教について発言をしたいと思います。
まず8-9のところですが、中小企業への支援についてです。実質賃金1%以上を定着させていくには高い賃上げの流れを中小企業にも拡大させつつ、全ての中小企業が最低賃金の引上げに対応できるように支援する必要があります。中小企業の賃上げ原資確保に向けては官公需も含めた価格転嫁を含む取引適正化の取組の徹底が必要です。下請けGメンによる調査や下請かけこみ寺による相談対応などを通じて、多重下請け構造となっている業界のサプライチェーンの深い層においても取引の適正化を進める必要があります。
続いて、農林水産、7-1のところです。持続可能な農業に向けて発言したいと思います。農業を持続可能なものとするには担い手を確保することが必要です。農作物の合理的な価格形成を実現するとともに、再生産可能な所得が確保できているか検証のもと、各種支援制度を見直すことによって農業従事者の所得の確保を図ることが必要です。併せて、集落営農や経営の法人化などを通じて地域の再生及び新規雇用の創出を図ることも必要となります。
続いて、5-2、学校の働き方改革について触れたいと思います。学校規模の検討に当たっては、教育の質の確保と教員の働き方改革の推進を図ることを議論の前提とすべきです。また、スクールカウンセラーなどとの連携により、支援が必要な児童・生徒と保護者に関わる業務に、教員がより多くの時間を確保しようとする実態が観測されたとの調査結果が示されていることから、スクールカウンセラーなどの外部人材を全ての学校に常勤で配置すべきであると考えます。併せて、会計年度任用職員として採用されているスクールカウンセラーなどの外部人材が、こどもへの支援充実と教員の業務縮減を推進する役割を果たすには専門性の維持・向上が不可欠であるため、雇用安定と処遇改善を行うべきであると考えております。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、小林慶一郎委員、お願いします。
〔小林(慶)委員〕私からは文教と科学技術について、一言だけ申し述べたいと思います。
先ほど平野委員からお話があった基礎研究の充実に向けて改革すべきであるというところは非常に同意したいと思います。強く同意したいと思います。その中でも、5-5ページの27行目あたりの「競争的資金への更なるシフトにより」と、ここで断定するのではなく、何かしら平野委員がおっしゃったような制度的な改革を目指していくという、そうした余地も少し含めたような書きぶりのほうがよいのではないかなというように思いました。
それから、5-7の27・28行目あたりに、予算額をいたずらに拡大することではなく、構造的な問題に対処することを優先すべきということなのですが、前回も申し上げたと思うのですが、研究者、特に若手の研究者の雇用環境が不安定であったりするということが基礎研究に腰を据えて研究が集中できないという、そうした状況をつくっているという面があると思いますので、何かしらそうした、あまりお金の心配をしなくても研究ができるという、そうした環境を若手の研究者には与える余地というものが必要なのではないかと思います。そこがやや今の文面では非常に無機質に感じるというか、そうした気がするので、書きぶりを考えていただきたいなと。何かしら案をこれからメールでお送りしようと思いますが、考えられないかなというふうに思います。
物理学者の朝永振一郎さんが50年ぐらい前に書いた本の中で、最近は科学に対して役に立つことを求められるが、本来は科学というのは知的好奇心を満たす、芸術と同じような活動であると。その本質を見失って科学を振興するというのは筋違いというか、おかしなことになるのであるというふうなことを50年ぐらい前の本で書かれていますが、そうしたことも分かっているんだよということをこの財審の文章の中でも一言入れられるといいのではないかなというように思いました。
私からは以上です。
〔増田分科会長代理〕続いて、横田委員、お願いします。
〔横田委員〕ありがとうございます。外交と中小企業について1点ずつコメントさせていただきます。
まず外交の4-1の5行目のところなのですが、力による現状変更を試みたという言及がなされていて、素人が読んでしまうと、あたかも武力行使をしたような読み取られ方をしてしまうかなというふうに感じておりまして、防衛のほうの冒頭では結構まぶした形で、周辺国という形で書かれていたりするので、正直今の現状をことさらに事を荒立てるような言及を少し控えた方が良いのではないかというふうに考えております。せめて力、または威圧による現状変更とか、もう少し表現を和らげるように書いた方が良いのではないかというふうに考えているというのが1点目になります。
2点目は中小企業の8-10の12行目あたりのところなのですが、14行目の「M&Aや事業承継を通じた経営資源の有効活用や」などのくだりになります。この「M&Aや事業承継を通じた」というのがどこにかかっているのか、やや分かりづらい形になっていて、「廃業を考えている事業者への支援なども必要である」と最後締められているのですが、別に廃業を考えている人の事業整理を支援するわけではなく、ここも事業譲渡や事業承継などを視野に入れた支援であるというふうに考えていますので、書き方として「M&Aや事業承継を通じた」を後ろに持ってくるか、どこに書いているか、何を支援するのかというのはもう少し丁寧に整理して、語順の整理をしていただきたいというふうに感じた次第です。
以上です。
〔増田分科会長代理〕続いて、熊谷委員、お願いします。
〔熊谷委員〕ありがとうございます。全て細かく読み切れているわけではないので、的外れな指摘があったときは御放念いただければと思います。
まず文教科学については、平野委員、小林(慶)委員から御指摘がございましたが、やはり基礎研究の重要性についてはもう少し強調していただきたいと思います。これを受けて支援全体の最適化という観点から、何らかの制度改革を視野に入れることなどについても記述していただければと考えます。
それから、農林水産についても、これも平野委員から御指摘がございましたが、スマート化、法人の参入、大規模化等々による生産性の向上を進めると、ここはある程度の記述があるわけですが、やはり最大のカギは減反政策を名実ともにやめて、米価を下げて輸出競争力をつけることではないでしょうか。そして必要に応じて所得補償を行うというような政策こそが私はあるべき方向性であると思います。先日の審議会で私から先祖返りという少し強い言葉で申し上げましたが、最近朝日新聞の石破前総理のインタビューを見たら、王政復古の大号令ではなく農政復古の大号令であるという表現をしていらっしゃいましたので、国民からそうした疑念を抱かれないようなことが重要なのではないでしょうか。これをどこまでどういう形で入れるかという点などについては全面的にお任せ申し上げます。
次に、国内投資、中小企業等については、私が見落としているのかもしれませんが、ブレンディッドファイナンスですとか、エクイティ活用の重要性等に関する話がもう少し入るとよいのではないかと思いました。
最後にデジタルに関しては、山口委員などから御指摘がございましたが、やはり日本全体の設計図、全体最適を目指して、デジタル庁がその司令塔の機能をしっかりと果たすことなどを、しっかりと書き込んでいただきたいと考えます。
いずれも強い主張ではございませんので、最終的な御判断は全面的にお任せ申し上げます。私からは以上です。ありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕続いて、小黒委員、お願いします。
〔小黒委員〕ありがとうございます。私も熊谷委員と同じで的外れの部分があるかもしれませんが、社会資本整備と農林水産について、1点ずつコメントさせていただきます。
まず1点目の社会資本整備ですが、3ページの19行目に「現在のインフラ総量の維持にとらわれることなく、人口減少を見据えた持続可能な社会の構築に向けて」ということで、国土交通省が進めているコンパクト+ネットワークの話が書いてあるのですが、最後の語尾が「一層強く意識しなければいけない」というところで、「一層」というワード、強調されているんであると思うのですが、意識するというだけではなくて、今後の人口減少、2050年ぐらいを見据えれば、例えば無居住化を含め、人口が半分以上減ってしまうエリアというのが国土のグランドデザイン等、国土形成計画とかでも、国交省の資料でも6割ぐらいになるという話もありますので、もう少し推進させるというようなことを強調するような表現にできないかと思います。例えば最後のところ、「一層強く意識して推進する努力をしなければならない」とかというふうに財審から強く少し押していただけるような表現ぶりにできないかと思います。
2点目の農林水産です。これも熊谷委員からも今御指摘がありましたが、私も全く同感で、3ページの12行目のところですが、要はここに書いてあることは全面的に賛成なのですが、法人経営体の担い手の参画であるとか、規制改革とか、生産性向上を図っていくというところですが、その結果、米の生産コストを引き下げていくということですが、もし可能であれば、これは踏み込んだ話ですが、「市場メカニズムを活用しながら」とかという言葉とかをもう少し入れていただいて、暗に言おうとしていることは分かると思うのですが、そうしたようなところの表現ぶりをくわえていただけないかというのが2点目でございます。
以上になります。よろしくお願いいたします。
〔増田分科会長代理〕続いて、佐野委員、お願いします。
〔佐野委員〕ありがとうございます。委員の皆様、短時間で建議をまとめていただき、ありがとうございました。私から文教とデジタルに関連した短いコメントを二つほどいたします。
1点目に関しては、文教の5-1の6・7行目あたりの、戦略的投資をしていく部分です。先ほどからほかの委員の先生方からも御意見が出ている部分です。この部分に、その次の文章、段落のところ、「予算を増やすだけでは必ずしも質の向上が・・・」の文につながるところで、「戦略的投資というのはあくまで質の向上を目指した点である」ことを明記してはどうかと思いました。質の向上のためにはいくつか取り得る手段があり、予算を増やすことは必ずしも質の向上につながるとは限りません。そのため様々な手段の効果をデータから確認していくスタンスが重要です。例えば、義務教育であれば、ダウンサイジングしながらも、先生の働き方を見直しもある点や、科学技術であれば基礎研究にウエートをかける点です。このように、ただ予算を増減させる話だけではなく、あくまで質の向上が目標であり、その手段を検討する点を明記してはどうかです。
2点目に関しては、これは単純に気になった点で、9-4のデジタルのガバメント・データ・ハブが脚注にある点です。脚注は読まない人が多いのかなという一方で、本文に含めると全体のバランスが崩れるのかなと思いました。ただ、先ほど来から関連する議論があるので、いっそのこと本文に入れてもいいのではないかと思いました。最終的な判断はお任せいたします。
私からは以上です。ありがとうございました。
〔増田分科会長代理〕続いて、大槻委員から、どうぞお願いします。
〔大槻委員〕ありがとうございます。文教と国内投資・中小企業について若干のコメントをと思います。
まず文教のほうなのですが、3ページ8行目のところの教員の効率化のところに、従来の議論として入ってきたところのオンライン授業や教員のDXの一層の活用による業務効率化といったようなニュアンスのものを入れてはと思います。
それから6ページなのですが、各論のときに申し上げられなかったのですが、文化庁のほうに二重価格、外国人の観光客の方々の料金について二重価格とするというような議論がありますので、それであれば授業料についても、昨年から可能になったと理解していますが、外国人留学生の方々に対する授業料の別枠での検討等についても脚注などに入れていただくことができるかどうかと思っています。
今度は国内投資・中小企業等について、2ページ9行目なのですが、中企庁さんの中小企業の支援について最近議論が深まっているところと理解しているのですが、伴走支援については初期段階から支援をすることで様々な可能性が高まるというふうな議論を強くしているところで、私も同意をするところでございまして、2ページ9行目のところに「初期段階からの支援を」といったような趣旨のところが入れられないかというのが1点目。
それから、3ページの4から9行目の企業業績の議論がありますが、ここのところは好調な企業業績というこの段落の趣旨ではなくて、次の段落の課題の話であるので、この次の実現のところに持ってきてはと思います。そのほうが恐らく論旨が通りやすいと思いました。
それから細かいのですが、6ページの28行目のところ、それからいくつかの場所に体言止めが今回出てきておりまして、若者言葉を意識して分かりやすくということだったのかもしれませんが、正式な文章としてはやはり違和感がございますので、フルな文章としていただければと思います。
それから10ページ14行目ですが、先ほど同様、「伴走支援によって、より適時適正な経営支援を行うことで、廃業も含めた経営改革が可能となる」などの文言を入れては思います。
最後、11ページの17行目ですが、補助金についてなのですが、悪いことばかりではないということも一言押さえで入れた方が良いのではと思いました。「こうした補助金は一時的な雇用の維持に貢献したとは考えられるものの、中長期的に見た場合」と入れてはと思いました。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、続いて小林充佳委員、お願いします。
〔小林(充)委員〕3点簡単に申し上げます。
まず防衛について、資料3の3ページ下段のほうにデュアルユースの話を記載していただいております。前回意見を申し上げたところをここに入れていただいたということであると思います。この場合、やはり重要なのは大学やアカデミックが関わってくるかどうかということで、23行目に「官民連携のあり方」と書いてあるのですが、これは是非「産官学の連携のあり方」という言い方に変えていただけないかというのが1点でございます。
それから、整備新幹線の貸付料の話でございます。資料6の10ページ、まず接続利益につきましては、確かに2社間をまたがる場合には追加の貸付料増額というのはないですよね。ただ、1社内であればやっているのですね。よって、それらの点を明確にするために、11行目は「路線が同一社内か2社間にまたがるかを問わず」という言い方になっていますが、路線が2社間をまたがる場合も接続料の増分については対応すべきであるというふうに明確に書いたほうが分かりやすいのではないかなと思います。
一方で、需要予測との乖離については、いろいろな要因があると思いますし、パンデミックや災害で減ったときも「貸付料を下げるのか」というような議論にもつながると思うので、是非慎重な議論が必要であると思います。JR各社も恐らくお客様や需要を増やすためにいろいろな経営努力をしていると思うのですよね。それを無にするような、単純に「儲かっているんだから返せ」という言い方は慎重に対応するべきかと思いますので、そのあたりも書き方を考えていただければと思います。
最後に中小企業の点でございます。資料8の10ページ17行目から18行目にかけて、「自治体や関係機関が連携した伴走支援のモデルを創出すべき」ということで、こうした記載を入れていただいたことについては非常にありがたく思います。中小企業をどうやって地域で支えていくかということ、それは経営努力を促す、あるいは新たな成長ビジネスにチャレンジさせるというようなことも含めて伴走支援だと思うのですが、その前に記載のある「各支援機関の体制強化を行うとともに」の「各支援機関」については、注書きを見ると具体的に「事業承継・引継ぎ支援センター」であるとか「中小企業活性化協議会」という名前が出ているのですよね。一方で、先ほどの「自治体や関連機関」はそことは違うことを指されていると思うのですよね。私のイメージでは、地域の商工会議所や金融機関などが一体となって伴走支援すべきだ、そうしたモデルケースをつくってほしいということであると思いますので、できれば「自治体や」の次に「地域の商工会議所・金融機関等の関連機関が」ということを具体的に書いていただくと、より施策が進むのではないかと思います。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕続いて、宮島委員、お願いします。
〔宮島委員〕ありがとうございます。
まず農林水産です。農業がすごく厳しいということに関しては恐らくここの委員の方々もみんなの共通認識であると思います。しかし、この前文を読むと、なぜか私たちが思っている厳しさと同じものが感じられないような気がします。少し申し上げたいのは、確かに法人経営体は増えたし、販売額や耕地面積でもいい感じになっているところもあるし、1億円を超えるところもあるのですが、そもそもの農業のたった今の危機をカバーできるほど、これがうまく成長しているとか、山のような新規参入者が来ているわけではないです。しかし、この表現ですと、ここが割と1対1対応になっているというか、恐らく農業従事者の減少にはみんな慣れ過ぎていて、今までどおりのことだからという感じであると思うのですが、全く遠い人がこれを見ると、減少はしているが、法人経営者が出てきて、結構いい感じなのではないかという誤解を生んでしまうかなというぐらいの1対1対応に書いてある感じがするので、書きぶりをより厳しさのほうが立つようにしていただきたいと思います。特にそもそも農業、特に米政策に関しては、大きく改革するのか、それとも少し後戻りするのかのようなことが一般の人たちにも話題になっているので、我々としてはどちらの方向をしたいのですかということがはっきり伝わるようになればいいと思っております。
文教の大学の評価のところです。これも共通認識のところではみんなとにかくもっと厳しくしろよ、大学の質がないところは撤退なり統合なりしてほしいというところが共通認識であると思います。だから評価は厳しくしろということをここでは書いてあるのであると思うし、今の状態では評価とはなっていないだろうなぐらいの言い方であるとは思うのですが、言葉遣いの問題で、例えば5-7ページの6行目、今の段階では「目標への達成状況によって卒業時の学修成果を評価するのでは横並びでの評価とはならない」というふうに書いてあるのですが、横並びにしろと言っているみたいで、この横並びという一般的な日本語は、みんなで仲良く手をつないでやりましょうのような感じの単語のように思えます。だから本来の意思である、評価はもっと厳しくして、メリハリをつけろというところがもう少ししっかり伝わるような工夫ができないかと思いました。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、田中委員、お願いします。
〔田中委員〕ありがとうございます。
まず外交のところで、4-4の広報・文化活動があるのですが、ここは事例で紹介いただいているところも割と誠実な、ブリッティッシュ・カウンシルとか孔子学院のことが書かれていて、本文の19行目のところに「コンテンツは無償提供が前提となるものではなく」というふうな、少し控えめな表現があるのですが、政府の知財戦略会議等では2033年までにクールジャパンで50兆円を目指そうというようなお話も、戦略もとっていて、官民連携のプラットフォーム等で活動しているところがありますので、少し極小的な事例なのかなと。当日のこの分野のときに意見していなくて申し訳ないのですが、そうした誤解もあるかなと思いまして、ここのところは、民間事業者と協業したというのもあるのですが、全般少し引いてみるとそうしたこともあるので、有効に活用していくというか、そうしたふうなことがあってもよいのかなというふうに思いますので、御検討いただければと思います。
もう1個、文教は皆様もおっしゃっているように、今後スタートアップがスケールしていくためにも技術シーズというのはすごく重要で、その源泉は研究力というところから出てくるところもあると思いますので、そうしたふうな精神でもって野心的に経営改革を行って、教育改革も行ってというところへの期待が高まっているということを認識していただき、そしてまた研究者が、先ほども社会にどんなふうに役に立つんだろうというふうに考えるのはなかなか難しいというふうに思いますので、それを適切に大学全体がPRをして、それを世の中に知ってもらって、そこから社会的にビジネスモデルに転換できる人とか、そうした方々と組んで動かしていくということが有効になるのかなと思うので、教育と財政のところが割と分断しているところもありますので、そうした理解が促されるような受け取りがしてもらえるといいなというふうに思ったところですが、一文とかは後ほど提出させていただければと思いますので、よろしくお願いします。
〔増田分科会長代理〕それでは、國部委員、どうぞお願いします。
〔國部委員〕私からは3点、簡単に申し上げたいと思います。
1点目は文教・科学技術について、国立大学の運営費交付金のメリハリ付けと競争的資金への更なるシフトは必要と考えますが、交付金の削減による負の影響にも十分に目配りすべきではないかと思います。そうした意味で、5-6ページ4行目に「国立大学に求められる研究開発機能を損なわないことを検証しつつ」といった記載の追加を御検討いただきたいと思います。また、国立大学の交付金依存度を下げるためには、各大学の収入確保に向けた自発的な創意工夫を後押しすることが重要であり、寄附税制の拡充などのインセンティブ設計を併せて検討することを、何からの形で言及していただければと思います。
2点目、国内投資について、高市総理は租税特別措置については見直す一方、17の重点戦略分野に対しては投資減税的なインセンティブ付与を検討しています。17分野については、この会議でも「少し対象が多過ぎるのではないか」という御指摘が多くの委員からありましたが、こうした税制優遇措置を検討する際には、総花的・バラマキ的な企業支援とならないよう、17分野の中でも優先順位を設定して、メリハリ付けをすることが必要であると考えます。8-5ページ14行目にある、「真に必要な支援を見極めることが求められる」との記載には、そうした意味合いも含まれていると思いますが、優先順位やメリハリを付けるという点をより明らかにしてもよいのではないかと考えます。
3点目、デジタルについて、自治体情報システムに係る経費の見通し精緻化に関して、以前の審議において、「今後の自治体に対する個別対応にあたっては、全体最適の視点を忘れることなく支援を継続していくことが重要」と発言しました。この点を踏まえて、9-4ページ14行目、「見通しをつけていくべきである」の後に、「その際、自治体情報システム全体の効果的・効率的な運用にも目配りすべき」といった表現を記載してはいかがでしょうか。
私からは以上です。
〔増田分科会長代理〕遠藤委員、御発言をお願いします。
〔遠藤委員〕ありがとうございます。
防衛のところで、細かいことで2点お願いがございます。まず2ページの総論の下のほうなのですが、「特に、債務残高対GDP比が高い我が国では、金利上昇に伴い、利払費の負担が高まる可能性に留意する必要がある」というふうな記述があると思うのですが、これが急に防衛のところだけに出てくるのは、少し違和感があるなと思いまして、別にこれは、総論でも重ねて述べられていることなので、あえてここに持ってくる必要はあるのかなと思ったのが1点目です。
5ページのところで、「先端的研究事業において成果を生み出す運用のあり方」のところで、「これまで装備品の開発に繋がった実績はなく」と書かれてあるのですが、私が知る限りにおいては、あると認識しております。もしそれが少ないということであれば、「実績は乏しく」などの言葉に変えていただくほうがよいのではないかと思った次第です。
それ以外のところでは全体的に大変充実した建議の内容になっていると思うのですが、前半の部分で発言ができなかったので、一言発言させていただきたいのですが、財政総論のところで申し訳ありません。最近、バラマキ財政で名目金利が上がって円高になるというような議論があるので、金利が上がって同時に円が下がるのは通貨の信認が毀損されているからであって、そうしたソブリンリスクが無視されていることがあると思いますので、そのあたりは強く記載をしていただけたらと思っています。
また、プライマリーバランスの黒字化の問題で、その経緯が書かれてあるところがあるのですが、参考資料のほうにもそのグラフは載っています。何か過去の政権と結びつくような情報も、グラフの中でもいいので入れていただけるといいのではないかと思った次第です。なぜかというと、安倍政権下でもプライマリーバランスの赤字は縮小しているということが明示されるといいと思った次第です。
私からは以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、櫻井委員、お願いします。
〔櫻井委員〕ありがとうございます。私からは文教の部分で1点でございます。
5-6の28行目以降のところで、「大学で学ぶ段階にない学生が進学している」という表現を検討いただきたいなと思っております。様々な問題が若者の能力不足の問題に矮小化されてしまう危険があるので、不適切ではないかと私は思っております。大学全入時代をつくり出した背景には社会、産業、政治の要因が大きく、学生個人の問題として語るのは少し論点がずれているのではないかなと考えます。なので、28から29行目を削除するか、またはほかの表現に見直すべきであると思っております。
実際この間、私のもとに様々な学生さんたちから、財務省はFラン大学などの偏差値の高くない大学に通う人とか、社会に対してインパクトを出せていない人を大学に行く価値がないと否定しているのかというようなこととか、また、大学に入らなくても働ける社会をつくらなかった大人の責任であるというようなダイレクトメッセージですとか、弊社のウェブサイトにいろいろな御意見が届いておりまして、少し誤解とか不安が広がってしまっているのではないかなというふうに思っております。共通テストの改革を進めていくというのは大事ではあると思うのですが、現在総合型選抜ですとか大学入試が多様化していて、弊社でも学生さんたちの入試の伴走ですとか、推薦書作成をお手伝いするということをしているのですが、本当に学生さんたち大変で、そうした中で共通テストを入れていくとなると、負担感もとっても大きく、また不安が増大していくというところがあるかなというふうに思いますので、制度改正を行う際には学生に負担や不利益が生じないように検証と議論を経た上で進めるなど、何かそうした文言を若い人たち、次世代に寄り添うような文言を入れていただけるとよいのかなと思いました。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、木村委員、お願いします。
〔木村委員〕ありがとうございます。今、櫻井委員のお話を聞いて、非常に良い御意見だなと思いました。財審で多様な意見を聞けるというのは財審の委員の先生方の厚みを示しているようで、財審に入ってよかったなというふうに思っています。
各論、基本的な方向性に関しては賛同いたします。その上で短く3点申し上げたいと思います。
3-1ページ28行目以下、いわゆるGDP比2%の前倒し措置に関して、その必要性に関わる説明と財源確保が必要というくだり、これは私も財審で申し上げた内容ですが、総理の方針であっても、財審としてこうやってきちんと姿勢を示すということは大事であると思いますので、ここはしっかり盛り込んでいただければと思います。
それから農林水産に関して、7-3ページ13行目以下にあるように、米なのですが、米の生産性の向上を図って、生産コストを引き下げていくと。こうした供給サイドの取組を通じて、消費者も納得できる米価につなげていくことが重要という指摘、これもそのとおりであると思います。米価高騰で農林水産の今回の建議内容というのは注目度が高くて、熊谷委員とかもおっしゃいましたように、農政を以前の過度に保護する農政に戻さないためにも、こうした建議にすることが大事であると思います。その上でですが、特に平野委員もおっしゃいましたように、輸出競争力を高めることが重要であると思いまして、6ページの3・4行目あたりですかね、採算ライン、9,500円、60kg当たりまで低減させていく必要があるということを示されていますが、今がどのぐらいなのかというのも併せて書いていただくと、より分かりやすいかなという気がしました。
最後に国内投資に関してですが、これも例えば経済安全保障に関して、8-1ページの24行目以下にあるように、国際環境の変化に応じて中長期的な視野に立った重点的な支援が求められるが、あくまで支援は効果的かつ効率的な支援が求められるというふうに指摘されていて、これは制度設計、できるだけ慎重にということというふうに受け止めまして、そのとおりであると思います。ただ、一方で、財政総論での表現に戻りますが、総論の3ページの7行目以下で、「経済安全保障をはじめとする我が国の課題の解決に資するような重要な分野に対する官民の積極的な投資を促進し、潜在成長率を引き上げる」という表現がございます。こちらはかなり前のめりな印象を受けます。経済安全保障に積極的に投資すれば潜在成長率が上がるのかどうか、その因果関係、私にはよく分からないところがあるのですが、各論での慎重な書きぶりと総論で前のめりと受けられるような書きぶり、若干齟齬を感じてしまうところがありまして、表現はお任せしますが、何らか御工夫いただければと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕ありがとうございました。
以上で委員からの御発言は全て頂戴したと思いますので、時間ないのですが、もし起草委員の皆様から何かコメントがあれば、簡潔にお願いします。
河村委員、簡潔にお願いします。
〔河村委員〕たくさんコメントいただいてありがとうございました。デジタルのところ、本当に多くの方から御指摘いただいて、山口委員からいただいたようなお話、いろいろ賛同する話もいただいて、是非検討できればというふうに思います。
それから、農業のところ、これも本当に多くの方々から御指摘をいただいて、本当に御指摘ごもっともであると思うのですが、非常に微妙なところで、書き方、なかなか悩んで苦悩しているところがあって、起草委員会でよく相談させていただければと思います。
市場メカニズムというふうなお話もあったのですが、そのあたりもいろいろこちらでも考えて、例えば7-1ページの16行目のところで「流通段階で市場機能が適切に発揮される環境を」なんていうふうな書き方をしたりしているところがあります。
また、これは私が言っていいのか分かりませんが、櫻井委員からいただいた文教のところの御意見、実は私も同じことを考えていて、前々から起草委員会でも少しお話ししています。御指摘いただいたところの箇所も、実は高等教育機関という書き方と文教という表現を使い分ける感じにして、ここは大学で、授業料もかかりますよね、そこに行く段階に達していないというふうな表現にしてもらっていて、もちろん高等教育機関は大学だけではないわけで、おっしゃったようにいろいろな複線的な検討が必要であると思うのですが、ただ、今年の財審ではまだそれが議論できていないのでということで、問題意識はお伝えしているということ、あとは起草委員会での相談であると思いますが、お伝えしたいと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、ほかの部分はまた起草委員会の中でよく御検討いただいて、最終案をおまとめいただければと思います。
本日の審議は以上とさせていただきます。
冒頭申し上げましたとおり、追加の御意見、何人かの委員からそうしたお申出がございましたが、追加の御意見は明日21日(金曜日)お昼の12時までに事務局宛てに所定の様式で御提出をいただきたいと思います。本日の御議論も踏まえて、改めて起草委員会で修文案を御検討いただきます。寄せられた御意見についてはできる限り反映いただければと、このように思いますが、難しい判断となるものもあるかもしれませんので、いずれにせよ、修文案につきましては、基本的に起草委員の皆様に御一任をさせていただきたいと、このように思いますので、よろしくお願いします。
その上で、次回は12月2日(火曜日)10時からでございますので、委員の皆様のお手元にもその前に修文案が届くようにさせていただきます。
それでは、本日はこれにて閉会いたします。どうもありがとうございました。
午前11時04分閉会

