現在位置 : トップページ > 財務省について > 審議会・研究会等 > 財政制度等審議会 > 財政制度等審議会財政制度分科会 > 議事要旨等 > 会見の模様 > 財政制度分科会(平成29年9月19日開催)記者会見

財政制度分科会(平成29年9月19日開催)記者会見

平成29年9月19日
財政制度等審議会 財政制度分科会


 

〔田近分科会長代理〕  本日、16時半から、財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたしました。前半で、我が国財政をめぐる現状等について事務局から説明していただき、議論をしました。後半は、麻生財務大臣ご出席のもとでフリーディスカッションを行いました。

 私からは、本日の議論の様子を説明させていただきます。委員の方のお名前は伏せて、このような発言があったということをお話しさせていただきたいと思います。

 前半は、活発な意見がありましたが、2020年度に国、地方のプライマリーバランス黒字化を達成するという目的に向かって財政健全化を進めるべきだという多くの議論がありました。低金利といっても国債残高が増えている中で、財政状況が悪化していけばどこかでリスクが生じるかもしれず、財政健全化、財政再建の手綱を緩めてはいけないという意見がありました。

 一般の人は、財政赤字が大きいといっても、どれだけ実感を持つのかわからない、実感を持った形で丁寧に説明することが重要という意見がありました。当初予算だけではなくて補正予算も含めた形で財政規律を考えるべきだという意見もありました。それから、同じ方からですけれども、財政健全化は歳出のみでは対応に限界があるので、税制と一体で考えるべきであるという意見でした。また、社会保障はセーフティーネットとしての政府の役割が大切だというご意見がありました。

 それから、ほかの方から、教育無償化についてご発言がありました。これは、その委員のお考えですが、教育は社会保障ではないので、もし無償化を行うとしても消費税を財源として行うべきではなく、消費税以外に財源を求めるべきだという意見がありました。それから、マクロの財政運営について、いわゆる中長期試算について、その税収見積もり等についても適切に見積もってほしいという意見がありました。それから、中長期試算は、ご存じの通り、2025年度までしか対象としていない。それでは国民も将来について見通せないのではないかとの意見がありました。国立社会保障・人口問題研究所の推計でも2065年まで高齢化率が公表されている。2025年度よりも長いスパンで情報が提供されているので、中長期試算ももう少し長い期間を対象にするべきではないかということです。

 それから、ほかの方からは、2020年度のプライマリーバランス黒字化を実現する場合の課題を詰めてほしいという意見がありました。逆に言えば、実現しなかったときにどのようなことが起こり得るのかも考えなければいけないということです。

 続いて、フリーディスカッションの様子について、ご説明します。本日は、大臣、副大臣、政務官が全員いらっしゃいました。

 私のほうからは、委員の方から出された質問を紹介させていただきます。

 まず、高等教育の無償化について、行うべきなのは大学セクターの合理化であり、高等教育の無償化ではないという意見がありました。それから、授業料を卒業後に払うという議論について、そうするのであれば、マイナンバーを活用して、卒業後にしっかり回収できるようにすべきだという意見がありました。

 また、ほかの方からは、「経済・財政再生計画」の歳出の目安、すなわち一般歳出を年平均で5,300億円、社会保障費を年平均で5,000億円に抑えるということをこれまで改革工程表をチェックしつつやってきた。来年度予算に向けても、これまでの取組を続けてほしいという話がありました。

 それから、マクロ財政政策に関わりますが、将来不安と財政をどのように考えるのかというご意見がありました。国の負債が増大することで将来不安が募り、それは、企業の投資、消費者の貯蓄にも影響を与える。そのような意味で、財政の不安を取り除くことが、実はマクロ経済的にも好循環を生むのではないかという意見です。このような考えは5月の我々の建議にも書き込んだつもりです。

 もう1人の方も同じ考え方で、若者の消費が伸びていないと指摘されました。それはなぜかというと、若者は自分がリタイアするときにどのようになっているのかを考えて行動するのではないか。例えば、公的年金の受給額が大幅に減るかもしれない。そのような先が見えない中で、マクロ経済的にも景気抑圧的な効果が働いているのではないかということで、考え方としては財政健全化が結果的には経済の好循環を生むというものです。

 次にマーケット的な見方から、やはり将来の年金や社会保障に対する漠然とした不安があるために、人々は積極的に投資をしないのではないかという指摘がありました。そのような意味で、プライマリーバランスの黒字化が経済の好循環を生むのではないかということです。

 以上です。

 〔幹事社〕 ありがとうございました。質問させていただきます。そのような委員の方の声を含めて、今後、審議会を進める上で来年度の予算編成に向けてどのような意気込みで、そのようなことを狙ってやっていかれるのか、会長代理のお考えをお聞かせください。

 〔田近分科会長代理〕 2015年の「骨太の方針」で「経済・財政再生計画」を出しました。経済的には、デフレ脱却・経済再生が一つ、それから歳出改革と歳入改革を2016年度から2020年度まで進めていくとされています。その集中改革期間が、2016年度から2018年度とされており、2018年度に中間評価がされるということで、2018年度の予算は非常に重要です。「経済・財政再生計画」で示された歳出改革、歳入改革のポイントをしっかり実現していきたいというのが、この分科会の共有している事項だと思います。

 〔質問〕 本日、多分、話は出なかったと思いますが、解散に絡めて、消費税の使い道を変えていく、組みかえの議論が出ていますけれども、会長代理は専門家としてのお立場から、その議論についてどのようなご見解をお持ちかというのをお伺いできますか。

 〔田近分科会長代理〕 それについてはこれからどうなるかわからない状況です。一般論として言えば、財政支出の手綱が緩むことのないよう、財審としてはしっかりと見守っていかなければいけないということです。政治絡みのことについてどうするのかというような意見はありませんでした。

 〔質問〕 ありがとうございます。

 

財務省の政策