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財政投融資分科会(平成30年12月19日開催)議事録

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財政制度等審議会 財政投融資分科会
議事録

平成30年12月19日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政投融資分科会 議事次第

平成30年12月19日(水)16:00〜17:41
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

  • 1.開

  • 2.うえの財務副大臣挨拶

  • 3.平成31年度財政投融資計画等

    • (議案第1号)平成31年度財政投融資計画

    • (議案第2号)平成31年度財政融資資金運用計画

    • (議案第3号)平成31年度の財政融資資金の融通条件

    • 質疑・応答

  • 4.産業投資の管理運営に係る検討状況

    • 質疑・応答

  • 5.預託金利・貸付金利を巡る現状と課題

    • 質疑・応答

  • 6.閉

配付資料

議案

議案第1号

平成31年度財政投融資計画

議案第2号

平成31年度財政融資資金運用計画

議案第3号

平成31年度の財政融資資金の融通条件
議案関係説明資料
議案関係説明資料(1)議案第1号及び第2号関係
議案関係説明資料(2)議案第3号関係
補足説明資料1
補足説明資料2
資料1説明資料 財政制度等審議会 財政投融資分科会
(産業投資の管理運営に係る検討状況)
資料2説明資料 財政制度等審議会 財政投融資分科会
(預託金利・貸付金利を巡る現状と課題)

出席者(敬称略)

分科会長

池尾和人

うえの財務副大臣

可部理財局長

古谷理財局次長

井口総務課長

橋本財政投融資総括課長

金森管理課長

湯下計画官

若原計画官

山本財政投融資企画官

谷内資金企画室長

委員

川村雄介

野村浩子

臨時委員

翁 百合

小枝淳子

冨田俊基

渡部賢一

専門委員

中島厚志


16時00分開会

〔池尾分科会長〕予定の時間となりましたので、ただいまから財政制度等審議会財政投融資分科会を開催いたします。

本日は、御多用中のところ、うえの財務副大臣に御出席いただいております。つきましては、開催に当たり、まずはうえの副大臣から御挨拶を頂戴したいと思います。よろしくお願いします。

〔うえの財務副大臣〕委員の皆様におかれましては、年末の大変御多用の中、本日御参集をいただきまして、まことにありがとうございます。

本日は、平成31年度の財政投融資計画案及び財政投融資を巡る諸課題につきまして御審議をいただきたく思います。来年度の計画につきましては、先に、委員の皆様に編成上の論点を御審議いただき、その際に頂戴いたしました御意見や御指摘を踏まえまして、これまで編成作業を進めて参りました。

詳細につきましては、後ほど、事務方から御説明をさせていただきたいと存じますが、平成31年度の財政投融資計画案は、成長力強化のための重点投資等を行うこととし、具体的には、低金利を活用いたしました道路・空港等のインフラ整備の加速、消費税率の引上げを控え、小規模事業者等の資金需要への万全の対応、産業投資を呼び水とした民間からのリスクマネー強化のために必要な資金を積極的に供給をすることといたしております。

委員の皆様におかれましては、ぜひ御忌憚のない御意見を賜りますようお願い申し上げますとともに、引き続き一層の御指導を賜りますようにお願いを申し上げまして、簡単ですが、私からの御挨拶とさせていただきたいと思います。

本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

〔池尾分科会長〕どうもありがとうございました。

なお、本日は予算案の決定を間近に控えている状況ですので、うえの副大臣、事務局側においてやむなく途中入退室をすることになると聞いておりますので、委員の皆様におかれましてはあらかじめ御承知おきください。お願いします。

それでは、早速ですが議事に移ります。本日は、議事次第にございますとおり、「平成31年度財政投融資計画」等の3案についての審議、それから「産業投資の管理運営に係る検討状況」、それから最後に「預託金利・貸付金利を巡る現状と課題」について、それぞれ御審議をいただきたいと思っております。

初めに、「平成31年度財政投融資計画」3案、及びこれらに関連する「補足説明」について、まず事務局から順次説明をしていただくことで進めたいと思います。

それでは、説明をお願いします。

〔橋本財政投融資総括課長〕それでは、まず議案第1号及び2号につきまして、私から御説明申し上げます。

議案についての御説明は、議案関係説明資料(1)議案第1号及び第2号関係に基づいて行わせていただきます。議案関係説明資料(1)の1ページ目を御覧ください。「平成31年度財政投融資計画のポイント」とございます。

31年度計画額は、13兆1,194億円でございます。これは要借換額の減少等によって前年度を下回っておりますけれども、実質、前年度同額程度と考えております。また、出資等を行う産業投資は3,849億円と過去最大の規模となっております。

その配分につきましては、まず、成長力強化のための重点投資等に7.1兆円と、計画全体の50%超を配分しております。「主な施策の例」とありますが、これについては後ほど2ページ目以降で御説明いたします。

そのほか、海外展開支援等に約2兆円、教育・福祉・医療に約1兆円、地方に約3兆円との配分となっております。

2ページ目を御覧ください。個別の施策を御説明いたします。

まず、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構でございます。先般、12月7日の分科会で御議論いただいた件ですけれども、今後発行を予定している政府保証債を予め超長期(40年)・金利固定の財政融資に置き換えることによりまして、将来にわたる金利負担を大幅に軽減する。即ち、財政融資1兆円の追加により7,000億円の金利負担を軽減することとしております。これに基づき、新名神高速道路の6車線化及び各地方の暫定2車線区間の4車線化の事業を行います。これにより、生産性向上及び防災機能の強化を図るという趣旨です。なお、政府保証の計画額の5,200億円は、既存債務の借換分であります。

引き続きまして3ページ目、新関西国際空港株式会社でございます。これも道路機構と同様でございますけれども、政府保証債等を財政融資に置き換えるということで、財政融資を1,500億円措置させていただき、これに基づいて新関西国際空港株式会社において270億円程度の金利負担の軽減効果が見込まれるということでございます。こちらを関西エアポート株式会社に負担金として支払って、関西エアポート株式会社において全体事業540億円の事業を行うということでございます。事業の内容といたしましては、護岸、防潮壁の嵩上げ、それから、地下にございます電源設備を地上に移設するといったことを予定しております。

引き続きまして、4ページ目でございます。日本政策金融公庫(国民・中小)であります。消費税率引上げの影響を受けやすい中小・小規模事業者に対して万全の支援を行うために、足元までの実績を踏まえ、必要な事業規模及び財政投融資を確保ということでありまして、その資金枠といたしまして、国民事業部門におきましては2,800億円、中小事業部門におきましては2,000億円、合わせて4,800億円の事業規模を確保したということでございます。他方、民間金融機関との協調等の取組みはさらに推進するということを行いながら、創業・新規事業、事業承継等の取組みを引き続き重点的に支援して参ると、こういう次第でございます。

5ページ目にお進みください。同公庫の農林事業部門でございます。こちら平成29年度途中に弾力追加をさせていただき、その際、詳細を御説明させていただきましたけれども、畜産を中心とした設備投資の資金需要というのが引き続き強いため、事業規模を6,560億円、財政融資につきましても5,300億円、増額しております。他方、農林事業部門につきましても民間金融機関との連携強化は必要と考えておりまして、右中ほどにございますように、民間金融機関に案件を紹介するなどの連携を強化しているところでございます。

引き続きまして、6ページ目、日本政策投資銀行でございます。こちらも10月、当分科会で御議論いただきましたけれども、豊富な国内民間資金をいかに成長分野のリスクマネーとして振り向けるのかという課題に対応する施策ということでありまして、左下にございますように財投から約800億円の出資をDBJに行って、DBJからも自己資金を同規模に出し、民間金融機関等の民間資金を誘発して、あわせて平成31年度に5,000億円超の新規投資に結びつけていきたいと、このような計画を立てております。

最後に、沖縄振興開発金融公庫でございます。当公庫は、沖縄における民間主導の自立型経済の発展を目指し、産業基盤の整備やリーディング産業の育成等に必要な出融資規模を確保するという観点から、事業規模につきましては昨年から増加の1,686億円、財政融資につきましても1,333億円を措置しております。

また、こういった融資を通じて、沖縄の地域課題である子供の貧困問題の解消や、雇用環境の改善に向けてのきめ細やかな金融を実施しているところであります。

私からの説明は以上であります。

〔谷内資金企画室長〕引き続きまして、議案第3号につきまして御説明申し上げます。議案関係説明資料(2)議案第3号関係という資料がございます。これを使って御説明申し上げます。

1枚おめくりいただきまして、1ページでございます。「平成31年度財政融資資金の融通条件の主な改定について」ということで、平成31年度の財投編成におきましては、財政融資の対象となってございます各機関の資産、それから負債の構造等につきまして、政策コスト分析で作成しております長期収支の試算結果等を参考としながら検証いたしましたところ、多くの機関が下のイメージ図にございますようなマチュリティ・ギャップ等の課題を抱えていることが分かりました。このような状況を放置いたしますと、今後、金利変動が生じた場合に各財投機関の財務に悪影響が及ぶ可能性がございますことから、これを解消するべく、融資系機関におきましては各機関の顧客への貸付の実態、あるいは事業系機関につきましては財政融資を財源として取得した資産の使用状況等の見通しを踏まえまして、財政融資資金の融通条件を見直したいと考えてございます。

次の2ページをお開きください。

お示ししておりますのは主な機関の改定内容となります。上の4つが融資系機関でございますが、真ん中の列の「現行条件」という欄を御覧ください。一部に満期一括がございますが、これは資本性劣後ローンの財源等特殊なものでございますので、これを除いて御覧いただきますと、この上の4機関に共通して言えますのは、例えば、一番上の日本政策金融公庫の中小業務でございますが、5年と10年の2パターン、それから次の農水業務につきましては10年と20年といったように、この4機関はたまたま年限が2つずつとなってございますが、これまではこのような過去に設定した年限構成を変えることなく、それぞれの金額のウエートを変化させることで資産側、顧客への貸付けの長さに対応させてきておりましたが、実際には各種の貸付メニューが想定している貸付機関と顧客のニーズの差、あるいは繰上償還等によりまして徐々にストックにその影響が蓄積されてきたことから、冒頭御説明いたしましたような現状につながったものと考えております。そこで今般、右の列にございますような条件に改定をいたしまして、マチュリティ・ギャップの解消を図って参りたいと考えております。

また、一番下の国立病院機構、これは事業系機関でございますけれども、これは病院建設資金に係る融通条件を取得資産の実態に合わせて、右下にございますように30年を追加して長期化するものでございます。

3ページ以降が全ての機関を網羅いたしました新旧対照表となってございます。恐縮ですが8ページを御覧いただきますと、左上が、今御説明した国立病院機構でございます。以下、9ページにかけましてナショナルセンター、それから大学機構と、病院グループが並んでございます。これらにつきましても、ただいま御説明いたしました病院機構と同じような目線で、建物の整備、それから医療機械の購入資金に係る貸付年限を取得資産の実態に合わせて見直したいと考えております。

お時間の関係で、その他の機関の御説明は省略させていただきますが、例年ですと2つから3つ程度の新設、変更にとどまっておりますこの融通条件の改定ですが、平成31年度につきましては財政投融資計画に財政融資が計上されております25機関のほとんどを改定の対象としております。

私どもといたしましては、このような取組みを通じまして、財政融資資金の本体のみならず各財投機関につきましても財務基盤の強化を図ってまいりたいと考えております。

以上でございます。

〔若原計画官〕続きまして、議案関係説明資料の補足説明1と書いてあります資料を御覧ください。

表紙をめくっていただきますと、1ページにございますとおり、11月9日の分科会におきまして、いわば宿題をいただいた状況でございますので、その現況を御報告申し上げます。

2ページ目でございます。前回の分科会での議論を踏まえまして、国土交通省からは次のようなお申し出がありました。全体版は3ページにありますが、抜粋を2ページ目の上の箱に載せております。1つ目でございますけれども、機構は、平成31年度からの出資に備え、今年度中に出資基準を作成し、外部有識者からの意見を聴取した上で出資決定の判断を行う仕組みを整えるほか、想定されるリスクに見合った管理体制を適切に整備と。2つ目といたしまして、出資先の事業者は、高速鉄道の運行までを一体として実施する場合も想定されており、出資に先立って、運行段階まで出資が継続することを念頭に置いて、必要となる体制整備等、出資金の保全のために適切な措置を講じる。

この申し出を踏まえまして、最終的には私どもと先方の間で取決めを結んでいくことになります。この取決めについては、この後の議題「産業投資の管理運営に係る検討状況」で御報告させていただきますが、当該取決めの検討に当たって、真ん中の箱の「今後の対応」という部分につきまして、我々は今後、議論、検討を深めてまいりたいということでございます。

具体的には、3つ、我々として検討の観点を考えております。1つ目は、今年度中にきちんと出資基準の策定及び適切な出資決定の判断が行われる仕組みの構築がなされて、その出資基準につきましては公表がされているかどうか。2点目といたしまして、その出資をすることに当たり、前段階として出資金の保全のための適切な措置、代表例が体制整備でございますけれども、その他も含めまして、きちんと保全がなされるかどうかということを見ていきたいと。

この適切な措置が講じられているかどうかということにつきましては、さらに3番目の項目でございますけれども、運行段階まで出資が継続するかどうか等、想定される投資におけるエグジットまでのリスク等の態様によっては、類似の官民ファンド等との関係を整理したうえで投資を行う金融機関や官民ファンド等の体制を参考とする必要があることに留意する。すなわち、リスクがどうかということにつきましては、現時点ではまだ非常に不透明な状況でございますけれども、かといって丸投げというか、白紙の状態から検討していくわけにもいきませんので、我々といたしましては、とりわけ他の官民ファンドがそれぞれ投資における適切なリスク管理体制を構築しておりますことから、そういうものを参考としながら、被りがないか等にも留意した上で、きちんと、これであればそのリスクに見合ったものであるなということを判断して参りたいということでございます。

補足説明1に関しては以上でございます。

〔湯下計画官〕続きまして、補足資料2の御説明でございます。11月2日の分科会で御議論いただきました日本学生支援機構の機関保証制度の利用促進について、文部科学省の今後の対応を御説明させていただきます。

論点につきましては上段の部分でございますが、日本学生支援機構の奨学金事業については、貸与を受ける際に「人的保証」と「機関保証」のどちらかを選択することとされている。そのうち「機関保証」については、平成16年度に導入されたものの利用率は45%にとどまっているが、「人的保証」は保証人の負担が大きい等の問題もあり、全て機関保証とすることも検討してはどうかということを御議論いただきました。

これにつきまして下段でございますが、文部科学省は、「機関保証」への一本化も視野に入れつつ、保証制度の在り方について検討する必要があると考えている。また、制度の見直しについては、2020年度を目途として検討を進めて参りたいと返答してきております。

また、右側の箱のところでございますが、今後改定を予定しております「まち・ひと・しごと創生総合戦略」におきましても、今回の対応につきまして明記することとしております。

私どもとしましては、奨学金制度の健全な運営に向けた文部科学省の対応を引き続きフォローしていきたいと思っております。

続きまして、先ほど御説明いたしました議案説明資料(1)議案第1号及び第2号関係の1ページ目を御覧いただきたいと思います。

同日に御審議いただきました、地方公共団体向けの財政融資につきまして補足させていただきます。右下の小さい枠でございますが、地方公共団体向けの財政融資総額が2兆9,527億円となっておりまして、前年より1,425億円の増加となっております。これは、臨時財政対策債につきまして税収増等を背景に臨財債の発行額が7,000億円超と大幅に減少する中におきましても、財政融資資金の引受割合を0.5%引き下げて、1,900億円程度を減少させる一方で、近年頻発いたしております自然災害等に対応するために時限的に新設される防災・減災・国土強靱化緊急対策事業につきまして、その50%に当たる3,000億円程度を引き受けることといたしまして、メリハリのついた形となったと考えております。

また、平成31年度地方財政対策におきましては、交付税特会の借入金の償還額を4,000億円の予定額から1,000億円増額し、5,000億円とすることとされております。

私からの補足説明は以上でございます。

〔池尾分科会長〕どうもありがとうございました。

ここで、うえの副大臣は他の公務で御退席されます。どうもありがとうございました。

(うえの財務副大臣 退席)

〔池尾分科会長〕それでは、平成31年度財政投融資計画に関わる3案、及び関連した御説明をいただきましたが、ここまでの説明を踏まえて、委員の皆様から本議案に対しての御意見あるいは御質問をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

では、野村委員。

〔野村委員〕御説明ありがとうございます。2つ質問と、1つ簡単なコメントをしたいと思います。

まず、今回の財政投融資計画のポイント、成長力強化のための重点投資7.1兆円について丁寧に御説明いただいたのですが、そのほかの、議案関係説明資料(1)の1ページ、日本企業の海外展開支援で約2兆円、教育・福祉・医療で1兆円、地方に3兆円というところに関して、何か今回の重点ポイントや、変更点がもしあれば御説明をいただきたいというのが1つ目です。

2点目が、今般、産業革新投資機構の経営陣の辞任等で様々な報道がされています。これにより経産省が予算の取り下げをした、活動休止かというようなことも報じられておりますが、これによる影響があるのかないのかということ。全体の中の金額でいうとさほど大きくはないかもしれませんが、影響があれば教えていただきたいと思います。

3つ目が、細かなところですが、簡単なコメントです。日本学生支援機構の「人的保証」から「機関保証」への統合というか、一本化、これは進めるべきだと思います。ただ、2020年度を目途としてとなると、その移行期間がまだあります。現在は人的保証で、情報が周知徹底されていないところでいろいろな混乱も起きているようです。変な言い方ですが、保証人が人的保証が適用されない条件を知っていれば返済を免れる、知らない人は返済せざるを得ない、そういうようなことが起きないように、丁寧な説明を図るべきかと思います。

以上です。

〔池尾分科会長〕では質問部分についてお答えください。

〔若原計画官〕それでは、まず私から。財政投融資計画のポイントの海外展開支援の部分の話と、あと、JICの話を御回答申し上げたいと思います。

海外展開支援につきましては、成長力強化ほど何か新しい目玉となる事業があるというよりは、中身をよく精査させていただきまして、それぞれの額を適切に査定させていただいたと。ちょうど次の議題で産業投資の管理運営に係る検討状況のレビューの御紹介がありますので、そこでも触れますが、JOGMECの産投出資の在り方の見直し等につきまして、我々としても見て参りましたし、その他の官民ファンドにつきましても所要額を精査させていただいたということでございます。

そして2点目のJIC、産業革新投資機構でございますけれども、法律の枠組み、産業競争力強化法自体の枠組みが揺らいだということではないと認識しておりまして、たまたまその実施機関であるJICにおきまして、経産省と機構のほうで、現在でも議論というか検討が行われていると認識しております。今回の財投計画におきましては、結果的に要求は取り下げられましたので、来年度計画に計上ということにはなっておりませんけれども、今後また経産省と機構のほうで検討が進みまして、その法律の実施に必要な財投の要求というものがもしありましたら、時期はずれることになるかと思いますけれども、これまで私どもが彼らと議論してきたこと、あるいは産業革新機構、前身のINCJ以来の経緯等を踏まえまして、また適切に査定といいますか、議論して参りたいということでございます。

〔池尾分科会長〕どうぞ。

〔可部理財局長〕今のJICの関係で、少し補足させていただきます。

今回、1,600億円の産投出資要求につきまして全額取下げとなりましたが、その分は、一般会計に繰り入れております。その結果、一般会計繰入が4,321億円と過去最大額になっておりまして、その要因の1つがこのJICということでございます。

また、経済産業省のほうで、今回の状況を受けて、今、お話がございましたように、検討会を立ち上げられて、新しい体制を構築していかれると承知しておりますので、それを見守って参りたいと考えております。

〔池尾分科会長〕はい、湯下計画官どうぞ。

〔湯下計画官〕続きまして、教育・福祉・医療についてですが、日本学生支援機構につきましては、こちらの数字、7,075億円から本年度6,744億円ということでございますが、これは実際に、今4年生の方々の動向を見ながら、実績を踏まえた形で計画を予定しております。

また、福祉医療機構のほうは500億円程度減少しておりますが、最近の資機材の高騰ですとか人材不足といった観点から、若干、資金需要が減少しておりまして、足元の執行状況を踏まえた形で500億円程度の減というような形で計画させていただいております。

地方に向けて3兆円という部分につきましては、先ほど申し上げましたとおり、臨財債の部分は大幅に削減しておりますが、災害関係のところを大幅に増やすという形で、全体としまして1,500億円の増となっております。

学生支援機構の今後の保証制度の見直しにつきましては、御指摘もいろいろあろうかと思います。今後、文部科学省内に有識者会議を設置して検討すると伺っておりますので、引き続き、私どもといたしましても動向を注視していきたいと考えております。

以上でございます。

〔池尾分科会長〕どうもありがとうございました。

野村委員の最後のコメントは、理財局から文部科学省及び支援機構に伝えていただくということでお願いします。

それでは、冨田委員、お願いします。

〔冨田委員〕ありがとうございました。

2点ありまして、1つは平成31年度の計画のポイントですけれども、最初に、計画額は前年度を下回るが、実質前年度同額程度とあります。何となく分かるのですが、この「実質」という意味について、もう少し御説明いただきたい。事業規模について前年度と同程度なのかどうかですね。だから、計画額が減ったのは借換額が減ったからだということだけなのか、ここを御説明いただきたいと思います。このポイントの、成長力強化のための重点投資に半分以上だということは、そういうことだろうと思います。

もう一点は、財投分科会で議論した点で、地方向け融資について計画官より、水道事業及び下水道事業について、更新投資や広域化投資に対して優先的に配分するということにしてはどうかという議論が提起されました。また、同時に公共施設と適正管理推進事業に新たに配分することにしたらどうかという問題提起がございました。これについては、新しい計画ではどうなっているのかについて御説明いただきたい。

〔池尾分科会長〕それでは、お願いいたします。

〔橋本財政投融資総括課長〕まず、実質前年同額程度という言葉の意味について、さらに御説明をという御指摘をいただきました。

要借換額の減少といいますのは、大きな要素は、日本高速道路保有・債務返済機構でございます。平成30年度2兆7,450億円計上させていただいておりますものが、本年度は1兆5,200億円と大幅に減少しております。

この主な要因は、道路機構に対して平成30年度に1.5兆円の追加措置をいたしましたが、これは将来の政府保証について予め財政融資で措置したものでございました。このため、平成31年度の政府保証債の借換額が3,690億円減少しております。

また、道路機構は、政府保証債等によって毎年借換えをしておりますけれども、その政府保証債を発行したタイミングが様々でございますので、毎年度の要借換額も異なって参ります。平成30年度と平成31年度を比較いたしますと、要借換額が3,560億円減少しております。

それから、この道路機構の財政融資の減少について申し上げると、昨年は1.5兆円の財政融資を追加させていただきましたけれども、本年は1兆円でございますので、この差額分5,000億円が要借換額の減少等以外のところでも生じていると、こういった要素がございます。

また、地方公共団体金融機構の要借換額の減少でも3,000億円ございます。

こういった要借換額に伴う諸要因がございまして約1兆円強の全体額減少となっておるということでございますので、財政投融資計画としては前年同額程度と表現させていただいております。

〔湯下計画官〕続きまして、上下水道事業についてお答えいたします。

まず、水道事業における財政融資の引受額は、前年度2,728億円から2,971億円と増額しております。また、下水道につきましても3,343億円から3,380億円と増額しております。先日の分科会で御審議いただいた優先配分というのは、まさにその増額された金額の中で今後どのように実際に配分していくかということで、ここは同意等基準運用要綱で記載される内容になりますので、詳細をこれから詰めて、総務省と相談していきたいと考えております。

続きまして、公共施設等適正管理推進事業につきましては、地方債計画上は前年と同額、据置きということになっております。この背景としては、分科会でも御紹介したとおりこの事業の必要性は高いものの、近年の執行状況がはかばかしくない状況が続いております。今回、財政融資資金での地方債引受額を大きく増加させている中で、こちらのほうは少し需要が足りないということでございますので、財政融資資金での引受けは今回見送らせていただいて、民間資金と地方公共団体金融機構資金で全て措置するという形になっております。

以上でございます。

〔池尾分科会長〕はい、古谷次長どうぞ。

〔古谷理財局次長〕事業規模についてのお尋ねがございました。事業規模については総額をまとめておりませんが、大きなところ、例えばJBICは大体前年同様でございます。数字に減少が見られるのは政策金融公庫の中小事業部門で、これはやはり景気の回復もあって、セーフティネット貸付の資金需要等を精査した結果によるものです。

それと、福祉医療機構も、一部福祉人材が確保できないこともあって、施設整備の進捗が少し鈍化しているというようなことでございまして、若干小さくなっているところがありますが、その他、大きなところは大体前年同様の事業規模となっております。

〔池尾分科会長〕それでは中島委員、お願いします。

〔中島委員〕御説明、どうもありがとうございました。

議案第3号のマチュリティ・ギャップを埋めるという話ですが、今まで財投全体でされていたのが個別機関ごとに細かく見ていくというのは大賛成で、さらにきめ細かさが増して、大変よろしいと思います。その上で1つ質問なのですけれども、資料の2ページを拝見すると、個別機関ごとで埋めていく中で、超長期債の発行が、結構、機関的には埋めていく部分になっていくわけですけれども、こういう年限の長いものについてファンディング先というか、投資家の需要がきちんとあるのかどうかということも需給バランスの上では必要なことだと思うんですが、そこについて何かあれば教えていただきたいのですが、これはちゃんとあるということでよろしいのでしょうか。

〔橋本財政投融資総括課長〕私ども、御案内のとおり長期の資金を調達するに当たっては財投債、国債を発行して調達させていただいております。本年度も40年債、30年債というのを財投債としても発行して調達させていただいておるところでございます。来年度の国債発行計画もこの予算編成に合わせて計画されるところでございますが、引き続きそういった超長期のものは年金投資家ですとか保険会社を中心として需要が堅調と見込んでおりまして、しっかりとそこの部分は調達できるものと見込んでおります。

〔池尾分科会長〕今の話は、前回、川村委員が類似の質問をされたと思いますが、なかなか、私なんかの感覚では本当に40年債なんかを1%ぐらいの金利で買うのかと思うのですが、でも、かなり需要は手堅いというようなことで。個別の機関から金利リスクを吸い上げてあげるような形になるわけですよね。そうすると財投特会自体の金利リスクは増えるわけだから、それをマネージする必要があって、長期債とかを出す。それにちゃんとニーズがあるかという話だったと思うんですけれども。

〔可部理財局長〕今、分科会長がおっしゃったとおりでございまして、国債発行計画も最終局面に来ておりますので、金曜日に取りまとめをいたしますけれども、30年債、40年債は前回申し上げたとおり年金投資家等の需要が強いものですから、そこは減額しない方向でやりたいと思っています。そして、それによってこのファンディングもカバーされるというふうに考えております。

〔池尾分科会長〕それでは小枝委員、お願いします。

〔小枝委員〕私からは、質問ではなくコメントを1点申し上げたいと思います。

まず、議案関係説明資料(1)の財投計画のポイントのところで、「成長力強化のための」というところに、消費税率引上げを控え、小規模事業者等の需要への万全な対応というところなのですが、こちらの政策というのは、前回の消費税の、2014年の引上げにはなかった新しい政策という理解で正しいでしょうか。もしそうであれば、もっと宣伝をしてもいいのかなと思いました。

以上、コメントでした。

〔池尾分科会長〕では、翁委員、お願いします。

〔翁委員〕補足説明資料の1になりますが、ここでも議論に出ました、今回、新しく鉄道建設・運輸施設整備支援機構が、また新しいファンドを作るということに関して、さまざまな論点が出て、出資の範囲を明確にしてリスク管理をすべきとか、JOINやJBICとの機関との役割分担を明確にすべきということに対して、これから検討するということのようでございますけれども、今、こういった新しく作る官民ファンドについて、非常に厳しい目が注がれている状況のもとで、しっかりと体制整備が行われているのかとか、また役割分担がきちんと説得力のある形で出されているのかとか、こういったことを見ていっていただく必要があると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

〔池尾分科会長〕どうもありがとうございました。では、川村委員、お願いします。

〔川村委員〕ほぼ委員の皆さんから出尽くしているのと被るのですが、先ほどマチュリティ・ギャップについても、本当にきめ細かくやっていっていただいて、大変結構だと思うのですが、これは年限の多様化によって、今を前提に置いたときに、各機関ともこれで行けばマチュリティ・ギャップが解消されると。つまり財投全体としてのマチュリティ・ギャップは解消されるというシミュレーションだという理解でよろしいでしょうか。

〔橋本財政投融資総括課長〕今回、取り組ませていただいて、先ほど御説明したとおり、かなり広範に見直しをさせていただきましたけれども、まだ私どもとしては、これが完成形だとは考えておりませんで、引き続き、着実に取組みを進めていく必要があると認識しております。

〔川村委員〕ありがとうございます。もう1点は、先ほど翁委員からあったとおりの鉄建機構ですが、海外の運営までやるという部分について、これの実質化、バックボーンをちゃんと適切に整備するとか、体制とか出資金保全の適切な措置というものが、一般国民目線で見たときに、これが具体的に何なのかという、より具体的なブレークダウン、例えば、これを受けた今後の対応のところで、類似の官民ファンド等の関係を整理した上で、投資を行う金融機関や官民ファンドとの体制を参考にする必要があることに留意するという、素人から見ると大変難解で、要するに、官民ファンドは整理統合していくんだみたいに読むのか、あるいは、現状のように、多数併存する中で参照事例があれば、それをここに応用するということなのか、両方のことが入っているように読みようによっては見えてしまう。また、この分野で大変成功している官民ファンドがあるかというと、現状では、残念ながら、まだ言い切れない。

収支だけではなくて、政策目的のところも考えないといけない。現状でどれが成功している、失敗しているという判断は早計だと思いますが、では、明らかに成功している官民ファンドがあるのかというと、これは疑問でもあるところだと思うので、委員から異口同音に運営までやるんですか、そこまでグリップできるんですかという不安が提示されていると理解していますので、ここはかなりしつこくやっていっていただきたいなと、これはお願いであります。

以上です。

〔池尾分科会長〕ありがとうございました。追加で、渡部委員、お願いします。

〔渡部委員〕皆さん、おっしゃっているので、1点だけ。委員長もおっしゃったように、マチュリティ管理など、個別の機関はフラットというかニュートラルにさせるとのポイント。リスクは余分なことはさせないじゃないですが、心配をしないようにするというのが正しいと思います。

ただ、総合計として、事務局とか理財局が債務全体について、今後の金融情勢の変化、単純にフラットと言うのもリスクですから、イールドカーブ等をどうするかというのを他の課で、長い国債のほうもやられているわけですから、前も申し上げましたけども、あわせて管理していくというのがいいような気がします。改めて思いました。

以上です。

〔池尾分科会長〕ありがとうございました。そこは考え方があるかもしれませんが、御意見いただきありがとうございます。では、冨田委員、お願いします。

〔冨田委員〕融通条件の改定というところで議論ですけれども、議案の3関係ですが、ここで今日お示しいただいたのは、財投機関のほうの資金調達、つまり、こちらから見ると貸出条件で、それは元利均等で確かに長期的なものが増えましたと、元金均等です。ですけど、ここでは、先ほど会長からも御説明があったのですけれども、国債という名前の財投債によって資金調達をしていると。そうすると、ここでお示しの図は、各財投機関についてのマチュリティ・ラダーなわけですけれども、当特別会計における資産と負債のマチュリティ・ラダーを、また融資が変わるわけですから、こちらから見ると、アセットのほうが変わるわけですから、当然、調達構造にも影響が出てくるわけですよね。そこは、そういう理解でよろしいんでしょうか。また、その影響というのは、どのように見ておけばいいのでしょうか。

〔橋本財政投融資総括課長〕先生がおっしゃるとおりでありまして、私どものほうがそういった元金均等と満期一括で、財投債、国債で調達しているというギャップを埋めていく責務を負っているといった形であります。御案内のとおり、財投債、国債も年限が40年、30年、20年、10年とある一定のところで固定されておりますので、元金均等で融資を行いますと、その中間年限においてもキャッシュフローが生じてきますから、そのギャップを埋めていく作業を長期にかけて行う必要があります。

そういったものも踏まえながら、毎年度の管理をしっかり対応できるように体制を整えてALM管理をやっておりますし、また、財投債の発行年限の設定に当たっても、シミュレーションをしっかりして、そういったリスク管理ができるように対応して、決定をさせていただいております。

〔池尾分科会長〕個別の財投機関のレベルで金利リスクの管理をするよりは、まとめてやったほうが専門的な能力も高いと思いますし、効率化されるんじゃないかと思いますが、ほか、御意見いかがでしょうか。

それでは、特段、追加の御意見、御質問等ございませんようでしたら、審議はここまでといたしたいと思います。これは採決しなければいけない議案ですので、平成31年度の財政投融資計画に関わる議案3案につきまして、御異議ございませんでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

〔池尾分科会長〕それでは、平成31年度財政投融資計画等3案につきまして、本分科会として了承ということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

それでは、次の議題に進ませていただきます。次は、産業投資の管理運営に関わる検討状況について、山本企画官から御説明をいただきます。お願いします。

〔山本財政投融資企画官〕財政投融資企画官の山本でございます。よろしくお願いします。

私からは、資料1、産業投資の管理運営に係る検討状況というタイトルの資料について、御説明をさせていただきたいと思います。1枚お進みいただきまして、目次を御覧ください。今回、テーマが4つございますが、今年の6月22日の分科会で産業投資の管理運営についての検討の進め方について、来年6月の取りまとめに向けて検討するとされておりますが、今回は、そのうち平成31年度編成中に検討する事項とされたテーマ1からテーマ3でございますが、これとさらにもう一つのテーマ、計4つについて、現時点での検討状況を御報告させていただきたいと思います。

1枚お進みいただきまして、2ページを御覧ください。31年度計画の編成における日本政策金融公庫(日本公庫)、それから、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)に関する既往出資のレビュー結果の御報告でございます。なお、今回は、この2機関についてでございますが、さらにレビューについては今後とも継続していきたいと思っております。

1枚お進みください。3ページを御覧ください。日本公庫についてでございます。日本公庫は中小企業等向けに資本性劣後ローンを行っておりますが、一部の中小企業等から返済期限前に弁済がされております。しかし、日本公庫においては、弁済された資金の取扱いというものが整理されておらず、その額が国民一般向け業務では2億円、中小企業者向けでは140億円ございました。31年度計画の編成におきましては、これを今後の新規案件の貸付け原資として活用することといたしまして、31年度計画における追加出資の抑制を図ったものでございます。

1枚お進みいただきまして、4ページを御覧ください。JOGMECについてでございます。JOGMECは資源開発段階における民間企業に対する債務保証業務というものを行っております。一番左にスキーム図がございます。民間企業が金融機関からお金を借りるときの保証をしていますが、仮に民間企業が債務を返済できないという場合に備えて、JOGMECは返済原資として基金を積んでおりまして、石炭・金属鉱物分野用では405億円、地熱分野用では121億円、それぞれ基金を積んでいます。この額は、各分野の債務保証案件のうち、最大規模の案件の額ということになっておりますが、しかし、そもそもJOGMECが別々に基金を管理する必要はないのではないかと、一体として履行原資を確保すれば足りるのではないかということが考えられます。31年度計画の編成におきましては、JOGMECからは基金のための追加出資として35億円の要求がございましたが、今申し上げた状況を踏まえまして、この要求については認めないことといたしまして、31年度計画における追加出資の抑制を図っているものでございます。

1枚お進みいただきまして、5ページを御覧ください。続いて2番、産投出資に係る機関との取決めについてでございます。10月18日の分科会でも御議論いただいたテーマでございますが、御議論を踏まえまして、31年度計画の編成におきましては、今後、新たなスキームで出資を行うDBJ、それから、今回、新たに出資をすることになる鉄道・運輸機構につきまして、来年3月末までに取決め事項の例とあるような内容を踏まえて、産投と機関との間で取決めをする。それに基づき、機関が出資払込申請を行い、産投はそれに基づき出資を実行するということとしてございます。この取決め内容につきましては、速やかに分科会に御報告をするという形でフォローアップをしていきたいと考えております。

次のページにお進みください。6ページでございます。3−1、官民ファンドの効率化等に向けた対応のフォローアップについてでございます。11月9日の分科会で、CJ、A−FIVE、JOIN、JICT、4つのファンドについて、今後の累積損失解消に向けて、投資案件の上積みを図っていくということにつきまして御議論いただいたところでございますが、各ファンド及び監督官庁に対しては、今後の具体的な取組みの実施を求めたところでございます。さらに、各ファンド及び監督官庁におきましては、累損の解消に向けまして、来年4月までに数値目標・計画を策定、公表する。さらに、来年秋、あるいは再来年5月に数値目標、計画の進捗を確認し、もし計画と実績に乖離があれば改善目標、計画を必要に応じて策定、公表することとしたいと考えております。

次のページ、7ページを御覧ください。先ほど累損の解消に向けた計画策定等について、具体的時期を御説明いたしましたが、本日、そのスケジュールが政府の第24回経済・財政一体改革推進委員会において政府全体の工程表案ということで取りまとめをされており、政府全体の話になったというものでございます。

1枚お進みいただきまして、8ページを御覧ください。先ほど申し上げましたように、4ファンドの今後の投資案件の上積みのための取組みをまとめたものでございまして、これは11月9日の分科会で御議論いただいたものと同じものでございまして、今後、記載内容、取組みについてフォローをしていきたいと考えております。

1枚お進みいただきまして、9ページを御覧ください。4番の産業投資予備費についてでございます。産投、いわゆる投資勘定につきましては、歳出が政策的必要性で決まる一方で、歳入が投資収益等に依っているという性質から、歳出と歳入が一致しない場合があり、投資勘定の予算執行管理について検討すべきではないかということを分科会から御指摘いただいているところでございます。今回、これを踏まえまして、31年度の投資勘定の予算におきましては、産業投資予備費といたしまして700億円を計上いたしまして、今後、政策的に必要な投資案件が急遽発生した場合に対応できるようにいたしまして、予算執行管理の適正化を図っていきます。なお、この予備費につきましては、実際に支出をするときは、財投分科会の審議を経て支出をすることとしておりますし、また、予備費による出資は、既に産投出資のある機関への追加出資に限るということで、範囲を限定しているものでございます。

私からは以上でございます。

〔池尾分科会長〕どうもありがとうございました。それでは、ただいまの件に関しまして、委員の皆様から御意見、御質問。では、渡部委員、お願いします。

〔渡部委員〕質問ですが、最後の9ページ、4番の予備費ですが、単純に質問ですけれども、700億円というのは、基本はお話がありましたように、緊急の歳出というのを想定しているという理解でよろしいでしょうか。それとも、あるいは、収入というか歳入不足がこういうところであるかもしれないと何か想定されているのか、その確認です。以上です。

〔池尾分科会長〕はい、では。

〔橋本財政投融資総括課長〕御指摘ございました、産業投資予備費でございますけれども、予備費ですので、何か想定しているということではございませんで、政策的に必要な投資案件が発生した場合に対応できる、対応可能にするという考え方で計上させていただいております。

〔池尾分科会長〕収支のギャップは支出が増えたケースと収入が減ったケースと両方、論理的にはあり得るわけで。中島委員、どうぞ。

〔中島委員〕今の話ですけど、これは予備費ですから、収支のギャップには、要するに、キャッシュフロー上は充てるものではないですよね。

〔池尾分科会長〕そうですが、収入が少ないときにどうしても投資すべき案件があればと、そういう意味です。

冨田委員、お願いします。

〔冨田委員〕お話しいただいた点、つまりここで出ていることは、官民ファンドに対する出資金、既往分も含めてですけれども、効率的な運用という意味で、全体を見ると非常に体系的になっていると思うのです。それは既往のもので、もう使わないものは国庫納付ですと。あと、ここでも議論いたしましたけれども、事前の取決めを行って、年度途中の出資というのは追加出資に応じるようにいたしますと。さらに予備費でも対応いたしますという効率化がなされていることと、あと、ここでは4機関だけですけれども、収益管理ということをうたっており、これまでの議論がうまくまとまっているように思います。

ただ、これからは、既往出資については、ここでは2機関だけですし、収益管理も4機関だけなので、それが産投機関全体に適応できるような形での検討を進めていく必要があるのではないかと思います。

〔池尾分科会長〕ありがとうございました。ほか、では、川村委員、お願いします。

〔川村委員〕全体的に非常に整合的で、前向きでいい取組みだと考えています。ただ、少し気になるのが、予備費の性格から見て、金額ベースでどの水準がいいかというのはなかなか言えないと思うんです。この世界は少し間違えると、これが別のポケットで、今ないから結構使えるぞと、700億円まで出せるんだ的な理解をされることが、ままあるのではないかと思うのです。

予備費という言い方は、ほかに言いようがないわけですけれども、例えば、ある官民ファンドが非常に小さい予算規模でいったところ、すごい案件があらわれましたと。これは政策目的も合致するし、収支も中長期で見て十分とれる、要するに、大変いい案件だと。だが当該ファンドは予算がないというようなときに使うのが一番典型的なイメージなのかなと理解しているのですが、そうではなくて、筋は悪いけど予備費が使えるみたいなことは絶対ないようにしていただきたいし、そういうためのセーフガードというか、ロックするための仕組みはどんなものになるのでしょうか。

つまり、先ほど申し上げた、新たな案件があって当該官民ファンドにガジェットはないんだけれども、予備費を使おうとなったときに、そこのスクリーニングというか審査はどんなイメージで考えたらよろしいのでしょうか。

〔池尾分科会長〕それは白丸の2番目だと思うのですけど、お願いします。

〔橋本財政投融資総括課長〕対応案の2番目ですね。

〔川村委員〕そうなのですが、財投分科会ってものによっては長時間やって深掘りしますけれども、要するに、その手前の実質審議というか、個別の案件をどこまで平場でやって議論できるのか。我々としては、上がってきた材料でということになりますよね。ただ、実質の議論というのは、その手前のところであるのではないかと。

〔池尾分科会長〕それはやはり理財局でしっかりと審査していただいて、その結果として。

〔川村委員〕上がってくると。

〔池尾分科会長〕財投計画の変更案が財投分科会に提出されるということですよね。

〔川村委員〕そういう理解でいいですね。だから、逆に言うと、予備費の場合も、通常の財投で翌年度の予算を検討するのと同様のプロセスを経ると、そういう理解でよろしいですね。

〔池尾分科会長〕どうぞ。

〔可部理財局長〕全くおっしゃるとおりでして、9ページの一番上のほうにありますけれども、これは予備費なものですから、閣議決定で国会に対しても事後承認が必要なものですから、政府部内でも最高レベルの決定、それから、国会に対しても関与というセーフガードがございますので、財投計画、それと先ほど言及がございました財投計画の変更の手続ということでございますので、しっかり通常の要求と同様に審査をさせていただこうと思います。

〔池尾分科会長〕ほか、いかがでしょうか。翁委員、お願いします。

〔翁委員〕官民ファンドの効率化といったときに、ここの議論でも出たんですけれども、もちろん案件を重ねていくことも大事なわけですが、政策目的とか民間との関係で、案件がそれほど集まらなかったら無理に作るのではなく、むしろダウンサイジングしていくことも効率化なので、そういう視点が重要ではないかなと思っております。そこについては、必ずしも明確には書いていないのですけれども、そういうこともきちんと考えておく必要があると思っております。それはここでも随分議論として出ましたけれども、もう一回指摘しておきたいと思います。

〔池尾分科会長〕ありがとうございました。では、どうぞ。

〔橋本財政投融資総括課長〕説明資料の6ページ、7ページ目のところに、先ほども御説明しましたけれども、累積損失の解消のための数値目標、計画を策定すると。また、その計画と実績の乖離を検証し、早ければ31年度、また32年5月、あるいは、33年5月といった各段階において改善目標、計画を策定、公表していくとなっておりますので、この中で具体的な実効性ある取組みを各機関に求めていきたいと考えております。

〔池尾分科会長〕今の関連で、川村委員どうぞ。

〔川村委員〕まさにそういうことだと思うのですけど、まさにこの分科会で示されたJカーブというものが、各ファンドによってJカーブの傾きとかは全然違うと思うんです。要するに、見込みがないのか、見込みがあるのかというのをどの時点で見限るかが重要だと思うのです。これは相手がある話なので、かなり手荒なことにもなるんですけれども、このままやっていても、どう見ても10年経ってもだめだ、ただ、一応現場では動いているといったケースが、多分一番難しいと思うのです。したがって、6ページにあるような、乖離を埋めるためにどうしますという、そこの実質部分がとても大事なので、これは各ファンド別に相当細かくチェックというか、確認させてもらう必要があると思います。

加えて、乖離が認められて、改善策を出せと言われても、多分、各ファンドは表現を変えて似たようなものを出してくるしかないだろうと思うのです。そうすると、そもそもそういう需要があるのですかと。そこの部分に、そもそも論としてということになって、先ほど翁委員が御指摘なられたとおりでありまして、結局これは現場を見ていると、損がたまってきたということになると、ファンドマネージャーというのは、一番短期で、バイアウトで収益を上げようというのが彼らの基本的な本能ですよね。そうすると、政策目的はどうでもいいと、とにかく損を埋めるほうに走ってしまい、産投というのはソブリン・ウェルネス・ファンドなんですかという話になってしまう。

ここが大きく間違えるところなので、ある意味で、ダウンサイジングするなら、逆に言えば早いほうがいいし、無理に案件を作ってきて運用する必要は全くないので、そこのところの理解をきっちりしてもらう必要はあるのではないかと思います。

〔池尾分科会長〕では、野村委員。

〔野村委員〕また、産業革新投資機構の話を蒸し返して恐縮なのですが、今回の一件で、高額報酬は置いておきまして、そもそも官民ファンド、官がどこまで管理監督するか、民の投資手法や企業再生の考え方をどこまで自由度を持たせて取り込むかというバランスの取り方が非常に難しく、そもそも水と油だという課題が改めて浮かび上がってきたということなのではないかと思います。

それで、5ページにありますように、事前の取決め事項といったものを決めておくのはよいと思いますが、それ以前の問題として、そもそもその案件に投資するのかどうかというところで、今の官と民のバランスが難しいということが浮かんできたのかと思います。そのあたりどう考えていくのか、これから取りまとめるのかもしれませんが、改めてここでも議論する必要があるのではないかと思います。

今回の資料の8ページにもありますように、主務省の関与が強調されるファンドもあると思います。それはファンドによって異なるので、一律な答えは出ないと思いますが、こちらの審議会でも今後、もっと議論すべきことかなと思っております。

以上です。

〔可部理財局長〕御指摘は大変よく理解できます。JICの状況を受けた今後の対応等については、まずは経済産業省において、必要な検討が行われることとされており、それを受けて、内閣官房の官民ファンド幹事会で一般会計出資の官民ファンドも含めた御議論が行われ、財投からの出資機関に関しては、今、委員御指摘のとおり、当審議会において御議論いただき、適切な対応について検討していくことになると思っております。現時点では、具体的な内容は明らかではありませんが、いずれにしましても、また改めて、先生方と御相談させていただきたいと思っているところでございます。

〔池尾分科会長〕それでは、中島委員、お願いします。

〔中島委員〕官民ファンドなのですけれども、6ページのところに累積損失解消のための目標を計画、策定する期間として、来年4月までに公表と、当然、そこからの時間差を見ると、32年5月までに改善目標、計画を策定、公表となっているわけです。ただ、このスケジュールだと、来年度だけじゃなくて、再来年度まで長引いてしまうということになってしまうのですけれども、この目標、計画の策定というのを来年度いっぱいではなくて、再来年度の予算に間に合うみたいなことにするのは難しいのですか。

〔橋本財政投融資総括課長〕6ページにございますように、31年度央に検証しますので、この時点で乖離が認められた場合は、再来年度予算に反映していくことが可能になってくると。

〔中島委員〕ただ、全部そこにそろえてはいないわけですよね。

〔橋本財政投融資総括課長〕ただ、全て検証はいたしますので、乖離が認められれば、対応していくということになります。

〔池尾分科会長〕現在のプランが既にあるわけですよね。

〔古谷理財局次長〕来年4月までに数値目標の計画を立てて公表し、その後、実際に事業をしながら検証していくのですが、全ての機関について、31年度央に1度検証を行い、必要に応じて予算に反映すると。32年5月というのは、さすがに来年公表したものが数カ月たってもやはり違いましたというのは、そもそも計画の立て方がおかしいという意味で、1年計画を実施してみてという意味です。ですから、予算に反映させるという意味では、31年4月に公表した段階で、大体各機関とも次の予算にはこういうことを考えないといけないんだと思いながら仕事をしていき、31年央の検証も踏まえ、予算にしていくと。さらにその1年後に改めて実績を公表すると、そういうことと御理解いただければと思います。

〔池尾分科会長〕よろしいですか。では、冨田委員。

〔冨田委員〕今の件なのですが、財投分科会の場でも議論いたしました、官民ファンドの収益についてJカーブ、そうしたものを考慮するということを考えると、単年度ではなく、ある程度の時間的な猶予というものも必要だろうなと思いますし、多分それが川村委員が先ほど御指摘になった点とも関係しているように思いますので、コメントさせていただきました。

〔古谷理財局次長〕Jカーブの件ですが、各機関ともに設置期限がありますので、それまでにプラスにしないといけないという制約を負っています。ですから、局長から先ほど御紹介した官民ファンド幹事会でも政策性と収益性をどう勘案するかという切実な問題になってきておりますので、それをまずは4月までに計画を作らせると。ただ、その際場合によっては、設置期限までに累積損益のボトムラインをクリアできないファンドが出てくるかもしれないですが、そういったことを十分考えながらやっていくと。そういう意味では、先ほど主務省というお話がありましたけれども、単にそれぞれのファンドが数字を作るだけではなくて、主務官庁が政策としてこのファンドをどうするかという議論をしていかないといけないと思っていまして、私ども、産投を出しているところは当然、出資者として御議論をさせていただいて、その際に収益性だけではなくて、政策性も含めて、主務省と機構とそれぞれ議論していきたいと思っております。

そのプロセスとして、まず来年の4月までに計画を作ってほしいと。それを予算に反映できるように、年度央で1つ節目にしておりますし、さらに、それをそのままにしないという意味で、1年後にその計画はどうなっているかということも考えているところでございます。

ただ、その際に、政策性と収益性、両方勘案しなくてはいけないというのが官民ファンドの難しいところだと思っております。それを踏まえて対処していきたいと思っております。

〔池尾分科会長〕どうぞ。

〔川村委員〕すると、まさに今、御説明のとおりですし、各委員の問題意識も全てかみ合っていると思うのですけれども、どこかで数字を具体的に上げつつ、考えていかなければいけないというのが当然あります。何を言いたいかというと、一般会計を含めた官民ファンド全体で、現在出ている利益が6,300億円ぐらいだと思うんですね。そのほとんどがINCJというかJICとREVICと、あと若干ということで6,000億円以上を稼いでいて、残りの十幾つのファンドは300億円の赤字を出していますというのが今の全体の姿ですよね。そうすると、官民ファンド全体で見ると、実は6,000億円黒字にはなっているんだけれども、このJカーブのJがより深く、長くなっていったときに、多分この赤字は300億円が1,000億円になり、2,000億円になり、3,000億円になりとどこかでこつんと来る魔のときが絶対来る、Jが上がっていってくれればいいですよ。Jが上がっていってくれて、理想的に7,000億円、8,000億円、1兆円のように増えてくれば、それは一番いい。

そこまで行かなくても、理屈からいえば若干益が出ればいい程度なのですが。この規模でやっていくとどんどん数字的に、こういうシミュレーションになってしまうと。さっきのマチュリティ・ギャップじゃないのですが、プロフィット・アンド・ロスギャップが何年たったらどのぐらいになっている。であれば、官民ファンド全体として、もうこの辺が潮時で畳み時だというところを個別のファンドも含めてそういう議論をする必要がある。それを公表する、公表しないというタッチーな部分もあるわけですけれども、水面下ではそうした非公開の議論みたいなものも必要になってくるのかなという気はしています。

〔池尾分科会長〕ありがとうございました。産業投資の管理運営に関わる検討状況ということで、来年の6月までに最終的に取りまとめるということですが、今年度中に取り上げるべき点と、それから、予備費を含めた4点に関して、追加で何か御意見ありますか。よろしゅうございますか。

それでは、もし後で御質問がありましたら、またいつものように事務局に寄せていただくということで、産業投資の管理運営に係る検討状況についての審議は以上とさせていただきます。

それでは、最後の議題として、預託金利・貸付金利を巡る現状と課題につきまして、橋本総括課長から御説明をお願いします。

〔橋本財政投融資総括課長〕資料2、預託金利・貸付金利を巡る現状と課題という資料を御覧ください。

2ページ目にお進みください。最近の国債流通利回りの動きは皆さん方御案内のとおりかと思います。預託金利・貸付金利は国債流通利回りに基づき算出しているところでありますが、近年の低金利環境の影響により、基準となる国債流通利回りは低下しており、短期ではマイナスとなる状態が継続しております。

3ページ目でございます。預託金利・貸付金利の水準でございます。基準となる国債流通利回りが低下しておりますので、預託金利・貸付金利は短期年限の広い範囲の利率が下限で同率となっております。預託金利を見ていただきますと、9年未満のもの全て利率が0.01%となっております。期間に関わらず、同一な状態でありますから、預託者が流動性リスクの低い短期預託を行う要因の1つとなっていると考えられます。また、財政融資資金は原則として長期の貸付のみを行っておりまして、短期預託に対応する短期運用先がないことから、逆ざやとなりやすい構造となっております。現在の日銀の指定預金金利は無利息でございますので、こちらの部分が逆ざやとなっているという状況でございます。

4ページ目にお進みください。財政融資資金預託金の状況でございます。預託金利が下限まで低下する一方、短期年限の預託金残高の割合は増加しております。24年度末で47.9%だったものが、平成29年度末で59%まで5年未満の預託金の割合が高まっております。これに対して、貸付金の大半は期間が5年以上の長期貸付でございますので、財政融資資金全体としてのマチュリティ・ギャップを発生させる要因の1つとなっております。

6ページ目にお進みください。論点及び見直しの方向性を3点掲げております。1点目ですが、一部国債の利回りがゼロまたはマイナスとなる超低金利環境が長期化する中、現行の預託金利・貸付金利の下限をさらに引き下げることが必要ではないか。2点目、下限利率を一律に適用するのではなく、預託者に金利の状況に応じた適切な預託期間の設定を促すよう、金利設定方法を見直してはどうか。3番目、財投機関による適切な借入金の設定を促すために、預貸同率とならないよう端数処理方法を見直してはどうかということでございまして、こちらの具体的な見直しの方向性として、まず、1番目の論点に関して申し上げますと、下限利率を現行0.01%でございますけれども、0.001%としてはどうかと考えます。それから、2点目でございますけれども、端数処理前で0.01%未満となる年限についても、国債イールドカーブに基づいた金利差を設定するということとしてはどうかと考えております。また、3点目につきましては、現行、四捨五入を原則とさせていただいておりますけれども、預託金利については原則切り捨て、貸付金利は原則切り上げとすることにより、預貸同率となることを避けるような金利設定方法としてはどうかと考えております。

〔池尾分科会長〕どうもありがとうございました。

ただいまの橋本総括課長からの御説明を踏まえて、委員の皆様から御意見、御質問をいただきたいと思います。では、渡部委員。

〔渡部委員〕最後の論点、結論から言えば、やむを得ない、しようがないという気はいたします。現行、現在の金融というか金利情勢をしばらく見通しても、端数処理方法という単語があるのかどうかとあまり知らないのですが、預託は当然短いほうに集中してしまうのは、経済合理性というか当たり前なので、そこは端数処理方法、切り上げ、切り下げで作っていくしかしようがないのかなと思います。

以上、単純に意見でございます。

〔池尾分科会長〕ありがとうございます。それでは、中島委員、お願いします。

〔中島委員〕質問なのですが、預託金利・貸付金利が、こういうイールドカーブになるというのは、大いに結構なことだと私も思います。その上でなのですけれども、こういうのは金利が動くときは結構大きく動きますので、これだけ刻むと機動的に対応する必要もあるのではないかと思います。私が了解しているのは、毎月、毎月、預託金利と貸付金利を発表されているわけですが、ただ、今回、あえて9年未満のところを0.001%割で表示しますということをおっしゃられたということは、今後、この改定が機動的にどのぐらい行われるのか、期間だとか、あるいは金利だとか刻みだとか、そこのところを変えるときは、またこの場で検討しなくてはいけないとなると機動性が乏しくなるような気もするので、そこのところは今、どういうふうになっているのか教えていただきたいです。

〔池尾分科会長〕お願いします。

〔橋本財政投融資総括課長〕今、お示ししておりますのは、12月5日時点の国債流通利回りを基準とした金利でございまして、かつ資料で御説明しましたのは、金利設定の考え方であります。見直し後は新しい考え方に基づいて、毎月見直して参りたいと、このように考えております。

〔池尾分科会長〕これはこの場で決めるという話ではなくて、意見を述べるという性質の議題だと思いますが、いかがでしょうか。では、冨田委員、お願いします。

〔冨田委員〕質問ですけれども、貸出金利について、ここではBullet型の提示ですけれども、一般的には、先ほどもマチュリティ・ラダーのところでお話がございましたように、元金均等型で貸しているわけですよね。そうすると、貸出金利を見る人は財投機関なわけでして、元金均等型の金利でこれは表示されると考えていいのでしょうか。

〔池尾分科会長〕はい。

〔橋本財政投融資総括課長〕今、こちらの資料でお示しさせていただいているのは、御指摘のとおり満期一括型でございますけれども、満期一括ごとに年限を決めますと、それに合わせて元金一括型の金利も計算できますので、それに基づいて均等型の金利というのは別途設定させていただくということになるかと考えております。

〔谷内資金企画室長〕若干補足させていただきますと、現在も毎月1回、財投金利が決まったときには、満期一括償還のほかに、元金均等、元利均等といった償還方法別に金利を算出いたしまして、その全てを公表させていただいているところでございます。

〔冨田委員〕確認ですけれども、そのときもここにある形のBullet型のものが元金均等型の融資条件になると考えてよろしいですか。つまり、ここである形のイールドカーブに従った考え方で、いつもごくわずかですけれども、スプレッドが得られる形になっていてという前提はそのままでよろしいですか。

〔谷内資金企画室長〕現行も同様でございますが、国債流通利回りをもとに将来の割引率を求めまして、各償還方法別のキャッシュフローの現在価値の合計が全て同じになるように金利を算出してございます。今、お示ししているのは満期一括型の金利ですが、元金均等、元利金等型につきましてはキャッシュフローの違いがございますので、これとは異なるものになってまいります。

〔池尾分科会長〕そのときに、刻みですけれども、10年以上は0.1%刻みになっていますよね。例えば、元利均等とかにした場合は、おっしゃった計算をしたときに、刻みとしては0.01%単位なのか、0.1%単位で、ほとんどこれと同じになるのか、そこはどうですか。

〔谷内資金企画室長〕償還方法の違いにかかわらず、計算上0.1%以上となる年限につきましては、制度の簡素化といった観点から全て小数点第1位の0.1%単位に留めております。

〔池尾分科会長〕はい。どうぞ、小枝委員。

〔小枝委員〕2ページのイールドカーブのグラフを見てみると、下限に直面している年限を、その下限をどう設定するかという話だと思うんですよね。金利の下限は、学術的なモデルですと、年限に限らずゼロに固定してしまうことが多いです。しかし、年限によってはマイナス金利も見られる中、本当の下限はどこなのか、或いはどのように金利の下限を設定するかは、なかなか学術的にも議論されていない難しいところだと思います。ただ、形状が緩やかにイールドカーブが上がっていっているところを捉えているという面では、変化させる下限にしてもいいのかなという理解をいたしました。

以上です。

〔池尾分科会長〕ありがとうございます。預託をしてくる相手側はそんなに敏感に反応するわけではないけれども、ある程度は反応している。政府の部門だったりするわけですから、そんなに敏感には反応しない。だけれども、過去の実績からすると、多少は反応して短期に傾いてきていると。そういう人たちを相手にどういう金利をつけるかということですね。

ただいまの件に関しまして、ほかに御意見、御質問、ございますでしょうか。特に追加でございませんようですので、このあたりで質疑を終了したいと思いますが、よろしいでしょうか。もし後で何か疑問点等ありましたら、いつものように事務局へお寄せください。

それでは、本日の分科会はここまでとしたいと思います。本日、使用した資料は21日の閣議終了後、財務省ホームページに掲載いたします。

また、議事録につきましては、委員の皆様の御了解をいただいた後、財務省ホームページに掲載します。

本日は年末のご多用中のところ、御参集いただきまして、また、御熱心に御審議いただきまして、まことにありがとうございました。それでは、これにて閉会といたします。

17時41分閉会

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