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財政制度等審議会財政投融資分科会
議事録

令和7年12月25日
財政制度等審議会


財政制度等審議会財政投融資分科会議事次第

令和7年12月25日(木)13:30~14:36
財務省国際会議室(本庁舎4階)

  • 1.開会

  • 2.副大臣挨拶

  • 3.議案

    (第1号)令和8年度財政投融資計画

    (第2号)令和8年度財政融資資金運用計画

    (第3号)令和8年度の財政融資資金の融通条件

    (第4号)令和7年度財政融資資金運用計画の一部変更について

  • 4.報告事項

  • 5.質疑・応答

  • 6.閉会

配付資料

議事次第

議案関係説明資料(1)議案第1号、第2号及び第3号関係
議案第1号 令和8年度財政投融資計画
議案第2号 令和8年度財政融資資金運用計画
議案第3号 令和8年度の財政融資資金の融通条件
補足説明資料
参考資料 令和8年度財政投融資計画の機関別事業計画・資金計画等
議案第4号 令和7年度 財政融資資金運用計画の一部変更について
議案関係説明資料(2)議案第4号関係
報告事項 交付税及び譲与税配付金特別会計借入金の償還計画の変更及び一般会計への債務承継について

出席者

分科会長

百合

舞立財務副大臣

井口理財局長

渡辺審議官

尾﨑総務課長

西川財政投融資総括課長

鈴木資金企画室長

伊藤管理課長

高橋計画官

鳩間計画官

土居丈朗

野村浩子

丸田健太郎

渡辺

臨時委員

有吉尚哉

岡田章裕

小橋文子

工藤禎子

西野和美

山内利夫


13時30分開会

〔翁分科会長〕それでは、予定の時間となりましたので、ただいまから財政制度等審議会財政投融資分科会を開会いたします。

本日は、舞立財務副大臣にご出席いただいております。開催に当たりまして、舞立財務副大臣よりご挨拶を頂戴したいと思います。報道関係者が入りますので、そのままお待ちください。

(報道入室)

〔翁分科会長〕それでは、舞立財務副大臣、よろしくお願いいたします。

〔舞立財務副大臣〕皆様、お疲れさまでございます。財政制度等審議会財政投融資分科会の開催に当たりまして、一言ご挨拶申し上げたいと思います。

翁分科会長をはじめ、委員の皆様におかれましては、これまで熱心にご議論いただきまして、また、本日はクリスマスであり年末のお忙しい中にも関わらず、ご出席を賜りまして、重ねて御礼申し上げたいと思います。

本日は、これまでのご議論を踏まえ、編成させていただきました令和8年度財政投融資計画等につきまして、ご審議をお願いすることとしております。当該計画の詳細については、後ほど事務方よりご説明させていただきますが、不確実性が高まる国際情勢の中で、強靱な経済構造を構築し、「強い経済」の実現に向けて、官民が連携した積極的な投資の促進、そしてまた物価高への対応、地方、暮らしの安定に向けた課題解決の取組の推進などを行っていくこととしております。

本日も委員の皆様におかれましては、忌憚のないご意見を賜りますことを心からお願い申し上げまして、私のご挨拶に代えさせていただきます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。

〔翁分科会長〕舞立財務副大臣、どうもありがとうございました。

それでは、報道関係者の方々はご退出ください。

(報道退室)

〔翁分科会長〕舞立財務副大臣は、ほかの公務のためにここで退席されます。今日はどうもありがとうございました。

(舞立財務副大臣退席)

〔翁分科会長〕それでは、議事に移ります。本日は、財政投融資計画等に係る4つの議案に加え、報告事項についてご審議いただきます。

本日も時間が限られておりますので、ご質問、ご意見などはできるだけ簡潔にお願いいたします。

なお、本日は、予算案の決定を間近に控えていることから、事務局側においても、業務の都合上、やむなく途中退席をする場合もございますので、あらかじめご了解をお願いいたします。

それでは、議事に移ります。令和8年度財政投融資計画等に係る議案第1号及び第2号、第3号について、事務局よりご説明をお願いいたします。

〔西川財政投融資総括課長〕財政投融資総括課長の西川でございます。まず私から、議案第1号から議案第3号についてご説明させていただきます。

議案第1号は「令和8年度財政投融資計画」、第2号は「令和8年度財政融資資金運用計画」、第3号は「令和8年度の財政融資資金の融通条件」となりますが、これら議案の内容を分かりやすくまとめました「議案関係説明資料」を用いてご説明させていただきます。

資料1ページ、「令和8年度財政投融資計画のポイント」をご覧ください。

令和8年度財政投融資計画の総額は、19.0兆円となっております。その内訳としましては、財政融資12.7兆円、産業投資0.5兆円、政府保証5.8兆円となっております。日米戦略的投資イニシアティブの着実な推進、成長の呼び水となる長期資金の供給、物価高騰への対応のため、前年度から6.8兆円の増加となっております。

下の表に7年度当初計画との増減を記載しておりますが、財政融資、産業投資、政府保証のいずれも増加しております。国際協力銀行(JBIC)に対する計画額の増加が主な要因となっております。

上段の2つ目の丸に戻っていただきまして、産業投資につきましては、対米投資のほか、天然ガス・レアメタルといった資源の安定供給確保、AI・半導体、GX、スタートアップをはじめ、重要分野への官民連携による積極的投資を促進するため、過去最大の5,003億円となっております。

産業投資の内訳につきましては、右下の円グラフでお示しをしております。

2ページをご覧ください。8年度計画における主な施策として、3つの柱立て、「不確実性が高まる国際情勢の中で、強靱な経済構造の構築」、「『強い経済』の実現に向け、官民が連携した積極的な投資促進」、「物価高への対応、地方、暮らしの安定に向けた課題解決の取組推進」に分けまして整理をしております。その具体的な内容につきましては、次ページ以降の機関ごとの資料でご説明させていただきます。

3ページをご覧ください。国際協力銀行(JBIC)には、財政投融資8兆5,827億円を措置することとしております。我が国の経済・国家安全保障の強化に向け、日米戦略的投資イニシアティブに基づき、官民連携により、企業の戦略的分野における海外展開や強靱なサプライチェーン構築などを支援するための資金を供給することとしております。先日の分科会では、日米の戦略的投資について、案件組成に際し協議委員会や投資委員会を経るなどスキームが複雑であり、また、投資分野が多岐にわたることから、モニタリングにも様々なノウハウが必要になることが想定されるといったご意見を頂戴したところでございます。こうしたご意見を踏まえまして、事前にモニタリングの手法を検討した上で、案件の進捗やリスク管理状況について、少なくとも年に1回、当分科会に報告してもらうなど、国民への説明責任を果たしてもらうことを考えております。

4ページをご覧ください。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)には、財政投融資1,048億円を措置することとしております。天然ガスやレアメタル、水素等の安定供給確保に取り組む企業に対する支援により、エネルギー安定供給の推進や経済安全保障、次世代燃料の確保に貢献することとしております。

5ページをご覧ください。日本政策投資銀行には、財政投融資7,150億円を措置することとしております。半導体や航空機部品といった経済安全保障上の重要物資の供給力強化や、再生可能エネルギーの開発に向けた設備投資への支援により、サプライチェーンやインフラの強靱化、GX化を促進することとしております。

6ページをご覧ください。電力広域的運営推進機関(OCCTO)には、財政融資540億円を措置することとしております。電力の安定供給と脱炭素化の両立に向け、民間資金だけでは不足する長期資金の供給により、長期かつ大規模な電源・系統整備を推進することとしております。先日の分科会でいただいたご指摘につきましては、後ほど、計画官から補足説明をさせていただきます。

7ページをご覧ください。産業革新投資機構(JIC)には、財政投融資1,200億円を措置することとしております。事業再編に取り組む企業やスタートアップに対して、傘下のPEファンドやベンチャーキャピタル等を通じてリスクマネーを供給することで、新産業の創出を推進することとしております。10月の分科会では、PE1号ファンドにエグジット実績がない中で、2号ファンドの投資規模やペースをどのように考えるかとのご指摘をいただきました。こうしたご指摘を踏まえまして、プライベートエクイティ分野向け投資の事業規模を抑制した財投計画額としております。

8ページをご覧ください。日本政策金融公庫(国民一般向け業務)に財政融資9,000億円、同(中小企業者向け業務)に財政融資1兆200億円を措置することとしております。米国関税の影響を受けた事業者に対するセーフティーネット貸付や、物価高に対応する資金繰り支援等を着実に実施することとしております。

9ページをご覧ください。日本政策金融公庫(農林水産業者向け業務)には、財政融資6,824億円を措置することとしております。農林水産業を展開する地域の担い手等への支援、自然災害や社会的・経済的環境変化等の影響を受けた農林漁業者の経営の維持安定に必要な資金を着実に供給することとしております。

10ページをご覧ください。福祉医療機構(WAM)には財政融資2,632億円を措置することとしております。物価高や医療需要の変化等の影響を受けた医療・福祉事業者に対する無利子・無担保の優遇融資により資金繰りを支援することとしております。11月の分科会で頂戴しましたご指摘につきましては、後ほど、計画官から補足説明をさせていただきます。

11ページをご覧ください。鉄道建設・運輸施設整備支援機構(地域公共交通等勘定)には、財政投融資159億円を措置することとしております。地域交通の持続可能性確保や物流事業のドライバー不足への対応のため、EVバスや省エネ鉄道車両、自動運転トラックの導入などを支援することとしております。

12ページをご覧ください。地方公共団体については、財政融資2兆3,558億円を措置することとしております。10月の分科会でご議論いただきましたとおり、上下水道の老朽化対策に資する事業など、住民生活に密着した社会資本整備等の促進に取り組む地方公共団体を資金面から支援することとしております。なお、臨時財政対策債につきましては、令和7年度に引き続き、発行額はゼロを予定しております。

13ページ以降は、産業革新投資機構以外の官民ファンドの資料となります。海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)につきましては、後ほど、計画官から補足説明をさせていただきます。

15ページをご覧ください。下段の海外需要開拓支援機構(CJ)につきましては、産業投資90億円の要求がありましたが、新規投資に必要な資金は、過年度の投資案件の売却配当や手元資金を活用することとしまして、8年度の財投措置は行わないこととしております。

以上の説明を踏まえまして、議案をご覧いただきたいと思います。まず、議案第1号、令和8年度財政投融資計画は、機関ごとの措置額を財政融資、産業投資、政府保証の原資別に一覧にした資料でございます。

4ページの令和8年度財政投融資原資見込をご覧ください。資料下の注書きの2で記載しておりますが、令和8年度財政融資資金の新たな貸付けに必要な財源といたしまして、財政投融資特別会計国債、いわゆる財投債については13兆円の発行を予定しております。

続いて、議案第2号、令和8年度財政融資資金運用計画は、財投計画のうち、財政融資のみを切り出した資料になります。

最後に、議案第3号、令和8年度の財政融資資金の融通条件につきましては、例年と同様、各機関の資金ニーズに沿った融通条件を設定しております。

私からの説明は以上となります。続いて、計画官から補足説明をさせていただきます。

〔鳩間計画官〕計画官の鳩間でございます。

まず、福祉医療機構につきまして、11月21日の分科会における議論において、委員の先生方からご質問いただいたものへの回答につきまして、厚生労働省・福祉医療機構より、その場で十分お答えできなかった部分も盛り込みまして、資料として提出がございましたので、この場でご紹介させていただきます。

「補足説明資料」をご覧ください。おめくりいただきまして3ページでございます。有吉委員あるいは家森委員から体制面でのご指摘、さらに、翁会長から外部機関との連携についてのご指摘がございまして、厚生労働省・福祉医療機構からの回答をご紹介させていただきます。

まず、経営支援関係の体制といたしましては、債権管理担当職員数を30名程度増員したということでございまして、経営サポートセンターと合わせて80名程度で運営されているというところでございます。

また、外部との連携といたしまして、中小企業活性化協議会あるいはREVICとの連携を図っているということでございます。こちらの参考資料といたしまして、体制図が6ページに記載されておりますので、お時間あるときにご覧いただければと思います。

お戻りいただきまして3ページ、山内委員からAIの活用についてご示唆あったかと存じます。そうした点も踏まえまして、業務の効率化、体制の充実に取り組む旨が示されてございます。

次に4ページに移りまして、経営改善やフォローアップにつきまして、家森委員から具体的なツールについてご質問いただきました。この点でございますが、年次の財務データ分析に加えまして、半期または四半期で必要に応じて残高確認表を徴取しているということでございますとか、経営分析の支援、あるいは令和6年の2月から、試行的ではございますが、個別の経営支援というのも開始しているという旨が記載されております。また、山内委員から、特に理事長の方への権限集中とかガバナンス面での重要性、こういうご指摘もいただいたかと存じます。機構において、例えば、事業承継の形でガバナンスをどういうふうに確保していくかというところも取り組んでいるということのご説明がございました。

さらに申し上げますと、土居委員から診療報酬データのお話をいただいたかと存じます。この点、キャッシュフロー情報の適時把握の重要性ということでございましたので、管理手法の高度化等に向けて検討を重ねてまいりたいという旨、お示しいただいております。

最後、5ページでございます。岡田委員、丸田委員から、特に構造問題への対応の重要性をご指摘いただいたかと存じます。こちらでございますが、病院等向けの物価高騰対応資金のうち、2割強は病院再編を行うとして最優遇の条件で貸し付けておるというところでございます。特にこうした事業者においては、経営改善計画を着実に実施いただきつつ、地域との連携についてもしっかり取り組んでいただくという旨が記されております。

また、有吉委員からは、情報提供の充実についてご指摘いただきました。この点、地域医療構想を通じて、厚生労働省としても情報提供の充実に努めてまいりたいというふうに書いていただいております。

我々財務省といたしましても、先日いただきましたご意見を踏まえまして、こちらに示された方針ですとか項目の検討状況につきまして、しっかりフォローしてまいる所存でございます。

私からは以上です。

〔高橋計画官〕続きまして、私、計画官の高橋のほうから、海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)、それから電力広域的運営推進機関(OCCTO)に関係する補足説明を申し上げます。

7ページです。11月21日の財投分科会でもお話しいたしましたが、JICTは2035年度末までの時限の組織となっており、総務省の検討会において、この期限を延長するかどうかを含むJICTの今後の在り方について検討がなされておりました。当分科会の土居委員、野村委員もこの検討会に参加されておられました。近く検討会の報告書が取りまとめられる予定と聞いておりますけれども、先日、12月15日の検討会において報告書の案が示されております。7ページがこの報告書の案なのですけれども、財投分科会、この分科会との議論の関係では、右側の2-2のところで、投資リスク管理の一層の推進、それを支える体制面の強化ということが記載されており、これらは当然ながら、データセンター事業への投資についても実施されるものです。また、今後の累積損失の解消状況等を考慮しながらですけれども、収益の国への還元についても記載がされています。

最後、一番下ですけれども、結論として、JICTが引き続き我が国事業者の海外展開支援を推進すべきということであり、設置期限を延長することが適当とされています。

続いて8ページ、こちらからがOCCTOに関連する資料です。先般12月5日の財投分科会でOCCTOについて取り上げた際、時間の関係もあり、資源エネルギー庁及びOCCTOから回答ができていなかった4点について、改めてエネ庁、それからOCCTOから回答があったものです。

まず9ページです。こちらは有吉委員からいただいておりましたOCCTOの融資体制に関する指摘です。3つ目の丸のところですけれども、融資の対象を民間金融機関が協調融資する判断に至った案件のみに限定すること、あるいは融資業務の開始時は特に案件数を絞っていくことなどを踏まえ、10名程度の体制を想定しつつ、今後、実際の業務の進展等に応じて見直すというふうに回答されています。一番下の丸にありますとおり、体制が固まった段階で改めて報告するということですので、私どももしっかり内容をヒアリングしてまいりたいと思っております。また、分科会では、組織体制に関連して、どのように利益相反を回避していくのかという点も議論になりましたので、併せて今後よく確認をしてまいりたいと思っております。

10ページは、野村委員、丸田委員からいただいておりました、将来、民間だけで電力分野の資金が賄えるようになったときのOCCTO融資の扱いです。それから、2つ目の丸にありますとおり、一定期間経過後に本制度の必要性の有無を含めた業務の在り方について検討を行うこと。いずれ融資制度の必要性が縮小したと判断されれば、新規の融資を停止することが考えられる旨が回答されています。

次の11ページです。こちらは、渡辺委員からいただいておりました、OCCTOが融資上有益な情報を持っているのかという点です。OCCTOが広域系統のマスタープランの策定主体であることや、長期脱炭素電源オークションの運営主体であることなどから、系統整備や発電事業に関する専門的知識を有している旨が回答されております。

それから12ページは、土居委員からいただいておりました廃止・解散時の残余財産の取扱いについてです。OCCTOの解散時の取扱いは、別途法律で定めることとされておりますけれども、現時点の考え方として、1つ目の黒丸にありますとおり、残余財産は電気事業者からの利息収入と財政融資資金勘定への低利の利払いの差額を源泉すること、また一方で、もう一つの黒丸ですけれども、OCCTOには政府を含め特定の出資者がいないこと、こういったことも踏まえて、財政当局とも協議の上決めるというふうに回答がなされているところです。

以上がエネ庁及びOCCTOからの回答です。

最後に、有吉委員から私ども理財局に対しまして、DBJではなくOCCTOが融資するとしても、財投全体で考えてみれば、特定のセクター、この場合は電力セクターということになりますけれども、融資が集中してしまうことになるのではないかというようなご指摘をいただいておりましたので、私ども理財局のほうから回答いたします。

現時点で私どもが考えておりますのは、財投としては、その時々の政策課題に応じて、様々な分野に必要な資金を供給することが求められるというふうに考えております。その上で、財投機関において、業種の集中などのリスクに対して、それぞれの機関に適した方法で対処することになると考えておりまして、今般、OCCTOによる融資制度は、融資対象について経産大臣が確認するプロセスを設け、万が一、償還財源が不足する場合は、一般送配電事業者から拠出金などを徴収することを予定しておりまして、DBJとはまた異なる方法でリスクがしっかり手当てされているものというふうに考えております。

議案第1号から第3号に係る補足説明は以上でございます。

〔翁分科会長〕ありがとうございました。続けて、令和7年度財政融資資金運用計画の一部変更に係る議案第4号及び報告事項として、交付税及び譲与税配付金特別会計借入金の償還計画の変更及び一般会計への債務承継につきまして、鳩間計画官よりご説明をお願いいたします。

〔鳩間計画官〕翁会長、ありがとうございます。これまで令和8年度の計画のご説明でしたが、一旦ここで令和7年度の補正予算の話にさせていただきます。例年ではございますが、補正予算、成立いたしました。地方向けの融資につきましては、財政融資資金の弾力追加という形で対応させていただいておりまして、今年もそちらのご説明でございます。

「議案説明資料」の表紙をおめくりいただきまして1ページ、資料の中段に表がございますとおり、地方公共団体に対する財政融資資金の貸付を1兆1,006億円追加してよいかお伺いする、こういう議案でございます。こちらにつきましては、令和7年度補正予算第1号の成立等に伴うものでございまして、災害復旧事業ですとか、補正予算に盛り込まれた事業実施に充てるためとなってございます。

詳細な資金の使途につきましては、2ページをご覧いただければと思います。

以下、補足資料でございますが、3ページには、これまでの計画総額と地方向け財政融資額の推移、それから、4ページに今回の参照条文を付させていただいております。

最初に戻っていただきまして、令和7年度の地方公共団体に対する全体の計画額でございますが、財政融資資金の計画額は、今回の追加によりまして3兆3,705億円ということになります。こちらが令和7年度補正予算の成立等に伴います地方公共団体向けの財政融資資金の弾力追加のご説明でございます。

続きまして、こちらは議案ということではなくて、ご報告事項といたしまして、「交付税及び譲与税配付金特別会計借入金の償還計画の変更及び一般会計への債務承継について」と題しております資料、こちらをご覧いただければと思います。こちらのほうは、令和8年度の話でございます。

1ページをご覧ください。交付税特会でございますが、地方公共団体に対して国税の一定割合等を財源として地方交付税及び地方譲与税を配分する仕組みとなっております。過去に財源が不足しておりました時期は、借入金により補塡をしておりましたが、平成23年度以降は借入残高が減少しておりまして、令和7年度末には25兆5,178億円となる見込みでございます。右側の吹き出しに書かせていただいております。財政融資資金も随分お貸ししておりましたけれども、現在残っておりますのは、今年度末に9,673億円となる見込みでございます。

2ページをご覧ください。こちらが報告事項としては1点目でございまして、交付税特会の借入金の償還計画、こちらを変更させていただきたいという資料でございます。交付税特会への貸付、財政融資資金からは短期でございますので、財投計画に表れるものではございませんが、毎年度、同特会に対する年度越しの短期貸付、こちらは分科会においてご了解、ご意見をいただいておりますものですから、今回、償還計画の変更をご報告するものでございます。

具体的な内容でございますけれども、資料上の段が、現在、令和7年度当初予算における償還スケジュールでございます。令和8年度の償還額でございますが、7,000億円というふうに償還を見込んでおりましたが、2兆9,000億円の償還ということで変更されております。こちらの金額につきましては、後ほどご報告いたします一般会計への債務承継額が含まれております。この結果、償還完了予定が、一番右側でございますが、令和34年度から令和31年度に前倒しになってございますので、今後、償還計画の変更に伴いまして、特別会計法の改正を行う予定でございます。財政融資資金の貸し手の立場といたしましては、償還計画のとおり残高を減らしていただくということが大前提でございますので、着実な償還を進めていただくものと考えております。こちら、報告事項の1点目でございました。

2点目の報告事項でございます。こちらは、交付税特会借入金の一般会計への承継のご説明でございます。現在、交付税特会に対しましては、先ほどご説明のとおり、財政融資資金から短期貸付を行っております。その一部を令和8年4月1日付で一般会計へ承継するというお話でございます。その背景につきまして、こちら、令和8年度の地方財政対策に係る覚書に沿ってご説明申し上げます。

まず、背景でございますけれども、地方揮発油税及び軽油引取税のいわゆる暫定税率廃止等による地方減収分がございます。こちらに対しましては、地方財政措置において新たに地方特例交付金を措置することで補塡されるという形になっております。こちらの交付金の額ですとか名称が、覚書の十七項・十八項で、参考と明朝体で書かれたところに記されております。

他方、新たな地方特例交付金を措置するに際しまして、この地方特例交付金と同額相当であります7,000億円につきましては、地方交付税交付金から減額することとされております。同時に、今回の取組によりまして、地方の債務残高の着実な減少に支障を来さないように、地方財政に配慮をいたしまして、交付税特会の債務のうち、地方交付税交付金の減額と同額の7,000億円、こちらは地方の負担分を一般会計に承継するという方向で所要の法改正を行うこととされております。

本件が実施されます場合、財政融資資金との関係では、現在、交付税特会に対して行っております短期貸付の一部について、一般会計向けの貸付に振り替わることとなります。あわせまして、一般会計への承継後は、短期貸付から長期貸付への条件変更ということも検討しております。具体的な条件の変更内容あるいは承継の細目が固まりましたところで、改めてこの分科会にお諮りすることとなります。

私からのご報告は以上でございます。ありがとうございました。

〔翁分科会長〕ご説明ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明を踏まえまして、委員の皆様からご意見やご質問をお願いしたいと思います。こちらの会場にいらっしゃる皆様については、名前の札を立てていただきますようお願いいたします。オンラインでご出席の皆様については、挙手ボタンまたはチャットにてお示しいただければと思います。ご発言の際に資料を引用される場合は、資料番号と該当ページをおっしゃっていただくようにお願いいたします。

それでは、土居委員、野村委員、丸田委員、お願いいたします。

〔土居委員〕どうもご説明ありがとうございました。令和8年度の財政投融資計画もしっかりとその政策目的を果たして実施していただきたいなというふうに思っております。

幾つかコメントしたいと思いますけれども、ちょっと順不同ですが、先ほど追加でご説明をいただいた、これまでの分科会で述べさせていただいた意見に関するお答えということで、ありがとうございました。私が申し上げたことについて真摯にご検討いただき、回答をいただけたというふうに思っております。ちょっと先の話なので、あまり早合点してコメントをするのもどうかとは思いつつも、杞憂になってほしいという願望を込めて、これは補足説明資料の12ページですけれども、OCCTOの廃止・解散時の残余財産に関してというところで、こういう形でQ&Aで回答していただいて、その資料をこういう形で分科会資料ということで後世に残していただくということは非常に重要なことだと思っております。欲を言えば、法律の附則か何かに書いていただくなんていうのを、これは私の分を超えたコメントになってしまいますけれども、それぐらい、うまくいけば、うまくいったことをよしとしつつ、こういう贅沢な悩みというか、そういうものが出てくるので、持分がない中で残余財産をどう取り扱うかというのは、やはり創立時の経緯というものも今後の運営においてしっかり踏まえていただかなければいけないと思いますので、これが2050年になるのか、2060年になるのか分かりませんけれども、少なくとも、そういう設立時の経緯というものをしっかり書き残して、いざその時期になったときに、この経緯を踏まえていただくということが重要なことかなというふうに思います。

それから交付税特会のことですけれども、交付税特会の借入金が順調に返済されているということは多としたいというふうに思います。特に地方交付税財源となる国税収入が増えているという背景は極めて大きな要因としてあって、前倒しで債務が償還されているということですので、この調子で緩みのないように進めていただきたいということであるとともに、今回のケースは、暫定税率の廃止とか、なかなか過去に例がないようなことに対応するために、地方特例交付金の取扱いについて、この資料4の3ページのような形になったということですので、そういう意味では、交付税特会の借入金の振替整理をするということで対応するということで、私はいいと思ってはおりますけれども、しょっちゅうそういうことがあると、なかなか国民もついてこられないというか、なかなか複雑な仕組みでありますので、こういうことをきちんと説明するということとともに、一般会計に債務が承継された後は、国債という扱いも考えられるということで、かつて、これは平成19年にそのようなことを一括でしたことがあったということでありますけども、それらに類する形で、国の債務ということではありますので、その承継した債務もしっかり返済していただく必要があるのかなというふうに思います。

それから最後に、全体的なことについてのコメントなのですけれども、今日ご説明のあったところだけでは必ずしも十分に全貌が分かるわけではないのですけれども、財投債でさらに来年度も財源を調達するということはよいとしても、ALMを今までよりも、より強く意識しなければならない局面に入ってきているのではないかというふうに思うわけであります。もちろん金利変動準備金もあるとはいえ、金利上昇局面ということですので、逆ざやになることも一定程度は致し方ないとしても、どの程度までの金利上昇リスクに備えられるかというところは、財政投融資、長年ALMに取り組んでいるということですので、これまで以上にALMに配慮していただくということも重要になってくる時期に差しかかっているのではないかなというふうに思います。

私からは以上です。

〔翁分科会長〕貴重なご指摘ありがとうございます。最初のOCCTOの点は、しっかりとこういう形で残しておくということにすごく意味があると思っておりますので、大変ご指摘ありがとうございました。

それでは次は、野村委員ですね、よろしくお願いいたします。

〔野村委員〕ご説明ありがとうございました。令和8年度の計画につきましては、日米戦略的投資イニシアティブが動き始めるということがありますので、より一層の情報開示をお願いしたいということを前提として、こちらで進めていただければと思います。

その上で、2点だけ申し上げたいと思います。

各組織の主な施策を拝見しますと、幾つか重なりがあると思っております。当然、重要分野というのは、どこも取り組むべき重要な点だと思うのですけれど、特に戦略的な成長投資の事業内容について、例えばですが、データセンターなど幾つかの組織が取り組むというような記載があるかと思います。これの重なりが気になるところでございまして、ぜひ各組織の強みを生かして棲み分けをきちんとしていただきたいと思います。それから、縦割りの行政の管轄を排して、ぜひ情報共有、連携をしていただきたいと思います。官民ファンド連携会議のような会議体もあると聞いていますので、そこでぜひ情報共有されることを希望いたします。

それから2点目は、今まで財務状況に課題がある、具体的に言うと非常に累損が膨らんでしまったというような、そういうファンドが幾つかあると思います。そこからも幾つか今回予算要求が上がってきておりますが、財務状況の改善がどうなったのかという財務データの提示をした上で、次年度も要求しますというような、そういうステップを踏んだほうがいいのではないかなと思っております。折に触れてご報告はいただいておりましたが、今回このような要求が出てくるに当たっては、そうした財務データを提示していただいたほうがよかったのではないかと思っていますので、今年ということではなく、次年度からはそのようなことを検討していただければと思います。

以上です。

〔翁分科会長〕ありがとうございました。

それでは、丸田委員、お願いします。

〔丸田委員〕丸田でございます。ご説明ありがとうございました。私からはコメントを何点かさせていただきます。

まず全体として、この令和8年度の計画につきましては、今までの様々な議論にご対応いただいて、適宜必要なフォローアップを行っていただき、非常にしっかりしたものになったと感じました。今回は特に、日米戦略パートナーシップであるとか、個別の重要なトピックがありましたが、個別に丁寧にご対応いただいたと思います。一方で、本日のご説明でもありましたが、1点目としては、各重要案件で、それぞれ体制面の課題があったり、複雑性が増している中で、投融資金額も増えていますので、ここはしっかりモニタリングであるとか、適時の情報開示にしっかり取り組んでいただきたいと思います。また、今取り組まれている案件が、全体的な印象ではありますが、今までよりもハイリスクとまでは言いませんけど、リスクも上がって期待リターンも上がっている案件が増えているように感じていますし、さらに、個々の案件のリスク状況がかなり速く変わる可能性が高い案件が多数見受けられます。このような環境のもとで全ての投融資案件が成功するということはかなり困難な状況かと思いますので、全体としてのポートフォリオ管理を徹底し、分野が集中しないように取り組んだり、リスクが顕在化したときの対応をスピード感を持って対応していくことが求められるのではないでしょうか。

2点目ですが、交付税特会の借入金償還計画ですが、令和7年、8年と多額の償還によって、返済期間も短くなる計画ということで、このような好ましい環境がどこまで続くかは分かりませんが、非常に好ましいことだと感じました。

私からは以上でございます。

〔翁分科会長〕ありがとうございました。

それでは、オンラインの工藤委員、お願いいたします。

〔工藤委員〕ありがとうございます。聞こえますでしょうか。

〔翁分科会長〕はい、大丈夫です。よろしくお願いします。

〔工藤委員〕ありがとうございます。

短期間で各機関からの財投要求を精査して、令和8年度の財政投融資計画を策定し、本日ご提示いただいたことを感謝申し上げます。前年度当初計画額は約12.2兆円でありますが、本日お示しの計画額は19兆円となっており、対米投資への対応などを踏まえて大幅な増額に至ったものと理解しております。

JBICに対する計画額は、前年度当初計画比で7.1兆円と大幅に増加した一方で、JBICを除く他の財投機関に対する計画額、こちらの合計は0.3兆円の減少と、やや抑制的なものとなっており、財政投融資の措置の必要性について、しっかりとご精査いただいていると認識いたしました。

一昨年及び昨年と、この時期の財投分科会では、私から、近年は状況の変化が速く、新たな政策課題が次々と生まれるため、毎年の個別の取組の内容が相応に変化するのは当然であるという趣旨のことを申し上げてまいりましたが、引き続き同様の思いを抱いております。

マーケットの状況の変化を捉えて、資金が不足している有望領域に的確に資金供給を行っていくということが肝要でございまして、財投という手段が適切と考えられる対象を機敏に判断して、過度に前例にとらわれることなく、財投計画をつくり変えていくことが求められていると考えております。

本年度は、対米投資のための大規模な措置に加えて、長期かつ大規模な電源系統設備を促進するため、新たな財政融資措置を計画するなど、財投計画全体として硬直的にならずに、一定の取組が行われていると評価いたします。一般会計予算に大きな余力があるわけではない中で、民間だけでは取り切れないリスクがある分野に対する投資を促進し、我が国の政策を実現するためには、財政投融資は非常に重要なものだと思っておりまして、財投が果たすべき役割について、来年度も引き続き議論してまいりたいと思います。

ありがとうございました。

〔翁分科会長〕ありがとうございました。

それでは、岡田委員、お願いいたします。

〔岡田委員〕岡田です。ご説明ありがとうございます。私のほうからは、情報開示の点で改めてコメントをさせていただければと思います。

対米投資の5,500億ドルというのは、非常に国民の関心も高くて、一方で、意義あるプロジェクトだとは思いますけれども、自動車の関税率を引き下げることと引換えに、無理な約束をさせられたという、そうした批判というのも結構根強くあるかと思います。それだけに、きちんとしたディスクロージャーをやっていかないと、このSNSの時代で分断が深まっていく中で、どんどんと批判が膨らんでいくということになりかねないというふうな、そうした懸念はあるかと思います。

この案件とはまた全然別ですけれども、アフリカなんかの支援事業なんかで、夏ぐらいでしたか、いろんな批判が高まったというふうな事例もあるかと思いますので、どのようにディスクローズしていくのかというのは、途中段階でも、適切に、最初に後手に回らずにそうしたことを定めておかないと、結構リスクはあるかなというふうな気はしています。

JOINのケースというのは非常にその教訓となるものだと思いますけれども、この対米投資、一件一件が非常に大きくなりそうだということで、JOINの場合は、アメリカの高速鉄道、その一つのボリュームが大きかったわけですけれども、開示というときに、いろんなステークホルダーの事情があるのだという、開示しない理屈というのは幾つでも考えついて、これが後手後手に回るということもありがちで、今回の件はアメリカとの関係もあるので、また一層そうした難しさというのもあるかと思います。

先ほど年1回の報告ってありましたけれども、結構事業の規模が一つ一つ大きいだけに、事業によっては、ある時期は赤字が膨らむけれどもそんなに心配することはないというものから、本当にうまくいかなくて、途中で問題がある赤字が膨らんでいくといういろんなケースがある中で、どういう段階で、プロジェクトごとにどういうふうに開示をしていくのかというのは、今後進めていく中で、きちんとしたルールを早めに整備していくということを期待したいと思います。

以上です。

〔翁分科会長〕どうもありがとうございました。

それでは、山内委員、お願いします。

〔山内委員〕ご説明ありがとうございました。私からは2つほどコメントをさせていただきたいと思います。

冒頭に舞立副大臣からお話がありました、不確実性が高い環境下で強靱化を目指していくという点につきまして、今年は、金利がある世界に戻っているということと、関税がある世界に戻っているという意味で日本経済にとって象徴的な年で、理財局、財務省の皆さんの運営も大変でいらっしゃったのではないかと、改めて感謝と敬服をもって申し上げたいと思います。

その中で、先ほどご説明いただいた要求の中で、クールジャパンさんが90億円の要求は当初あったけれども、自己資金でやることになったという点は、よい意味でハイライトされてよい点だと思います。政府系機関の行動としてまず要求ありきということになる部分はあるかとは思うのですが、少なくとも出資を行う機関は本来、民間のファンドもそうですが、稼いだ金、内部資金で成長していくというのが基本的な考え方になっています。だからこそIRRがあると。ですので、今回自己資金を踏まえて内部でやっていける目途がついたというのは非常に大きな進歩です。こういったプラクティスはよいプラクティスですので、これがほかの財投機関、産投機関の中で実施されていくことが望ましく、そのための考え方の検討を当分科会で昨年していますので、その実行サポートも含めて、来年以降も続けていただきたいなという思いが1点ございます。

もう1点が、先ほど土居先生のお話にありました分配の話です。OCCTOさんが計画通りにうまくいくかどうかはもちろんやってみないと分からないのですが、単純なビジネス感覚で言えば、金利のサヤをとっていれば当然利益はでるはずです。利益を蓄積して、それを資本、出資金としていく考えも理解できます。前回の有吉先生のコメントでもリスクのお話があり私もその点に同感なのですが、利ザヤを確保できるのであれば単純な理屈として利益が蓄積され続けるはずです。

私も認可法人の設立を支援したことがあり、その経験の共有なのですけれども、認可法人は基本的に儲かることを前提としていないはずです。収益事業でお金を得られるけれども運営コストの埋め合わせ程度で、資本相当部分は参加している人たちの出資金でカバーするのが基本的な考え方と認識しています。実は、ある機関の立ち上げで、仮に儲かったらどうするのかという話がありました。それは、土居先生がご提示された、儲かったときに配分をどうするかという話と、もう1個忘れてはいけないのが、既に出資をされている方から、儲かっているならもう出資しなくていいですかとか、今後は一体どれだけ、いつまで払えばいいのかという話が出る可能性がある点です。実際に動かしてみるとそういう話が出てくることをほかの認可法人の方も恐らく経験されていらっしゃると思います。この話は突き詰めると、機構を閉じるまでに話すという説明の仕方にはなると思うのですが、私は個人的には早速議論されたほうがよいと考えます。議論は必ず文書で残し、経緯を後で振り返ることができるよう、また手戻りが起こらないように議論を整理していただければと思っております。

以上でございます。

〔翁分科会長〕どうもありがとうございました。

それでは、有吉委員、お願いいたします。

〔有吉委員〕有吉でございます。ご説明どうもありがとうございました。特にこの数回の分科会で、私を含めて委員からの様々な質問があった点に対して、丁寧にご回答いただいたことは大変感謝を申し上げます。

私からは2点コメントをさせていただきたいと思います。

1点目はJBICについてでございまして、改めて今回のこの財政投融資の全体の姿を見たときに、JBICの、特にこの日米戦略的投資イニシアティブの金額の大きさを痛感させられたように思います。そういった中で、まず、非常に金額が大きいということもございますし、それから、丸田委員がご指摘されていたとおり、複雑なスキームになるということもございますし、加えて、複雑ということと並び立つものだと思いますが、非常にトリッキーな立てつけとなっているということもございますので、うまくモニタリングしていただくことが必要だと思います。このモニタリングと、それから岡田委員がご指摘されていたとおり、ディスクローズをうまく組み合わせて、開示すること、開示できないこと、すぐ開示すべきでないこと、いろいろ交じってくるのだと思いますが、モニタリング・ディスクローズの組合せで適切に管理していくということを財務省にも期待したいと思っているということが1つ目のコメントであります。

それから2つ目のコメントは、OCCTOについてでありまして、私は弁護士ということで、どちらかというとリスクの話ばかりして恐縮ではございますが、補足説明資料の9ページで、OCCTOの人材あるいは体制の方向性についてご回答いただいております。しかしながら、法律もできていない段階なので、仕方がないということは十分理解するところでありますが、実際にどう体制を構築していくのか、具体的なところはまだご回答がないというのか、決まっていない、決められないということなのだろうなと理解をいたしました。

一方で、順調に物事が進んでいったとしても、実際にOCCTOの融資の業務が始まるのは2026年度の後ろのほうであると思いますし、それから、体制が固まった段階で分科会のほうに改めて報告していただけるというご回答もあるところですので、事実上の対応という意味では、次年度に、しっかりOCCTOが体制面や人的な面を整えたのを確認して、事実上それを確認することを条件として予算が執行されていくというような運用になることを期待したいと思っております。

JBICにしても、OCCTOにしても、結論としてうまくいって、収益性が高い形になることを私も願っているということは付け加えたいと思いますが、裏目にならないような手当てはしっかりしていただきたいということであります。

私からは以上です。

〔翁分科会長〕ありがとうございました。

それでは、ただ今までいろいろなコメント、ご意見ございましたけれども、これに関しまして、ご回答というか、ご意見をお願いできればと思います。

〔西川財政投融資総括課長〕財政投融資総括課長の西川です。先生方、大変貴重なご意見、ご指摘をありがとうございました。まず、私のほうから、個別の機関というよりは、全体に関わるご指摘、ご意見をいただいたことについて発言させていただきます。

まず、土居委員から、財政融資のALMについて、今回財投債は13兆円発行する予定にしておりますけれども、金利が上がっていく中で、しっかりALM管理をしていく必要があるのではないかとのご指摘をいただきました。まさに、今、金利が上昇局面になっていて、財政融資のALM管理、資産・負債の管理というものをしっかりと緊張感を持ってやっていかなければならないということを私どもも非常に強く思っているところでございます。委員のご指摘も踏まえまして、私ども、より一層緊張感を持って、ALM管理について、いろいろ高度化も含めてしっかりやっていきたいと考えております。

野村委員から、幾つかの機関で重なりのある部分があるのではないかとのご指摘をいただきました。今、政権として掲げている重要分野というのがございまして、そういったところに複数の機関が、言わば、重複というか重なり合うような形で支援なりをするような形になってしまっている部分は確かにあると思っております。けれども、我々理財局として査定をする際に、そういった重なり、重複がないようにということももちろん気をつけておりますし、また、官民ファンドは横串で連携するような内閣官房での会議がございます。あと、私ども理財局のほうで産投機関を集めた情報共有をするような会議を実は昨年度から立ち上げておりまして、そういったところで、各機関がどういうことをやっているかということを含めて情報共有を始めております。そういった場も使って、なるべく重複、重なりがないように、しっかり各機関で役割分担ができるような形というのは私どもも気をつけてやっていきたいと考えております。

それと、野村委員からもう一つ、累損を抱えている官民ファンドの足元の財務状況を確認されているのですかとのご指摘をいただきました。これは、私ども担当の係におきまして、足元の財務状況を含めて、査定の検討の中で、各機関からいろいろ聴取をしております。その上で財投計画額を決めているわけですけれども、累損を抱えているファンドにつきましては、今年度の決算がまとまりました後、おそらく来年6月の分科会のタイミングで、7年度の決算がどうだったかということもご報告、ご説明をさせていただくことにしております。そうした機会を使いまして、累損を抱えている官民ファンドの財務状況がどうなっているかということも、この分科会でもしっかりとご報告をしていきたいと考えております。

丸田委員から、体制面ですとか、あるいは案件として複雑性が増しているものが増えてきているのではないかとのご指摘をいただきました。モニタリングや適時の情報開示が必要だというのは、まさに私どもとしてもそのように考えております。まずは各機関を担当しております係がございますので、そこで各機関の足元の状況について、これは別に編成過程ということに限らず、何かリスクが大きくなるようなことがあれば、きちんとモニタリングしていくような体制というものをしっかり我々として構築していかなければならないと思っております。委員のご指摘を踏まえて、改めて各担当でモニタリングをしっかりとやっていきたいと考えております。

とりあえず、私からは以上とさせていただきます。

〔高橋計画官〕では私のほうから1つ、JBICの関係、対米投資の関係は、私自身も、しっかりここはモニタリングしていかないといけないと思いますし、ディスクローズを求めていきたいと思っております。今日先生方からいただいた意見を国際局にもぶつけて、しっかり考えてもらうということを考えております。

それからOCCTOの関係です。OCCTOの体制について有吉委員からお話しいただきました。私どももしっかり確認していきたいと思っています。特に、どうやって体制を整備していくのかという話とか、また、利益相反の話もございましたので、そこはしっかり確認してまいります。私の聞いておるところでは、業務の開始は来年度の後半を見込んでいるということで、その中で彼らも体制を準備していくということになりますので、しっかりと議論していきたいと思っております。

それから、土居委員から話があった残余財産の話は、今回の議論の経緯はしっかり残りますので、主務省より協議がまいりましたら、適切に対応させていただきたいというふうに思ってございます。

私のところは以上です。

〔鳩間計画官〕土居委員、丸田委員のほうから、償還計画の変更については好意的に受け止めていただいて、ありがとうございました。我々のほうも、全体もそうですけれども、個々の地方自治体に対して、財務状況把握とか、しっかりやっていきたいというふうに思っております。財務局、財務事務所も含めてしっかり話をしていきたいと思っております。

また、土居委員のほうから債務承継につきましてご理解いただいたということで、ありがとうございました。いずれにいたしましても、きちんとお諮りをさせていただきます。また、これは異例の措置ということで付言いただきましたけど、我々もそういう理解でございます。

以上でございます。

〔翁分科会長〕何か追加的にございますでしょうか。よろしいですか。

本当に、今年は特にこのJBICが、大変大きな規模でございますし、国民からの注目も高いですので、モニタリングとともに、どういうふうに開示していくかというのは、大変重要なことだと思いますので、ぜひ体制面も含めてしっかりと取り組んでいただきたいと私も思いました。

OCCTOも今回初めての例でございますし、山内委員からも、終わりを待たずにいろいろな対応を考えていっていただきたいというご指摘もありましたが、体制整備も含めてしっかりモニターしていっていただきたいというように思っております。

ALMは、まさにご指摘いただいたとおりで、金利上昇局面に入ってまいりましたので、非常に重要になってくると思います。ぜひしっかり対応していただきたいと思っております。

追加的によろしいでしょうか。それでは、この辺りで本日の討議を終わりたいと思っております。

それでは、議案第1号から第4号までの4案について、活発なご議論をいただきまして、ありがとうございました。

ただいま皆様からいただいた様々な意見をもちまして、本分科会の意見としていきたいと思っております。

それでは、予定の時間となりましたので、本日の議事はここまでといたします。

本日使用した資料は、後日、財務省のホームページに掲載いたします。

議事録につきましては、委員の皆様のご了解をいただいた後、財務省ホームページに掲載いたします。

本日は、年末のご多忙のところをお集まりいただきまして、熱心にご審議いただきまして、誠にありがとうございました。これにて閉会いたします。ありがとうございました。

14時36分閉会