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関税・外国為替等審議会 関税分科会 特殊関税部会(平成28年10月20日)議事録

本稿は、平成28年10月20日の関税・外国為替等審議会 関税分科会 特殊関税部会の議事録です。

 

午後3時34分開会


佐藤部会長 それでは、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会特殊関税部会を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、関税分科会に引き続き御出席を下さいまして、どうもありがとうございます。
 本日の議題は、お手元にお配りしておりますように、大韓民国及び中華人民共和国産水酸化カリウムに対する不当廉売関税の課税の決定に関する報告と、中華人民共和国産高重合度ポリエチレンテレフタレートに係る不当廉売関税の課税に関する調査の開始について、この2件でございます。
 まず、大韓民国及び中華人民共和国産水酸化カリウムに対する不当廉売関税の課税の決定に関する御報告について申し上げます。この課税に係る持ち回りの審議をお願いしたところですが、その結果についての報告でございます。本件につきましては、緊急に議決を経る必要がありましたことから、去る7月、関税・外国為替等審議会議事規則第3条第1項の規定を同規則第8条第2項により準用し、持ち回りにより委員の皆様に御審議をいただきました。審議の結果、原案のとおり決定することとなりました。同規則第3条第2項に基づき、改めて御報告させていただきます。
 この持ち回り審議の件につきまして、御質問、御意見等がございましたらお受けいたしたいと存じます。いかがでしょうか。
山崎関税課長 今、部会長からお話のありました水酸化カリウムについてでございますけれども、これは既に持ち回り決議の際に資料をお配りしておりまして御了解していただいているということで、今回特に資料はお配りしていないことを補足させていただきます。
佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 委員の皆様におかれましては、御質問、御意見、よろしゅうございますか。
 ありがとうございます。ございませんようですので、第2の議題、中華人民共和国産高重合度ポリエチレンテレフタレートに係る不当廉売関税の課税に関する調査の開始につきまして、石田特殊関税調査室長より御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
石田特殊関税調査室長 特殊関税の担当をしております石田でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、高重合度ポリエチレンテレフタレート、これ自体につきましては熱可塑性のあるプラスチックの一種でございます。ポリエチレンテレフタレートという名前を省略するとPETとなりまして、御想像のとおり、ペットボトルの原料になるものでございます。ペットボトルの原料だけではなくて、それ以外に使われるものは、中央の注2に書いてありますけれども、シート用に一度加工されたPETにつきましては、その後、いわゆる食品包装用のトレーや卵パックみたいなものにも加工されるということでございます。
 PET自体といたしましては3~5ミリぐらいの白い粒状の形で流通してございます。石油のナフサの分解物からつくられているものでございますけれども、最近ではPET to PETという形でのリサイクル品もあると聞いております。
 次に、資料1ページ目の経緯について御説明させていただきます。この件につきましては、今年の9月6日に三井化学、三菱化学、日本ユニペット、越前ポリマーという会社から財務省に課税の申請があったという形になっております。内容といたしましては、中国産高重合度ポリエチレンテレフタレートが日本向けに不当廉売されて、日本の産業に損害が生じているため、AD関税をかけてほしい、というものでございます。申請書には、申請者が調べた不当廉売の事実、不当廉売で損害を受けている内容が書かれておりまして、それを検討した結果、9月30日から私ども財務省と経済産業省の共同で調査を開始することになったという御報告でございます。その時点で告示とホームページにも掲載させていただいたところでございます。
 すみませんが、次のページをめくっていただければと思います。こちらは申請書の概要になっております。申請書の概要ですので、先ほどの4者が調べた内容ということになります。その4者の性格はどのようなものかといいますと、注1のところに書いてありますが、日本の国産高重合度ポリエチレンテレフタレートの生産者はこの4者以外にも数者あるのですが、注1の2行目ぐらいに書いてありますけれども、その数者と合わせた国内総生産の中の占める割合は56.8~81.1%となっております。
 このように幅を持たせた数字で御説明させていただきますのは、企業間の取引ですので、例えばの話ですけれども、50%と書いて、もう1つ数字がありますと、逆算してライバル企業の数字がわかってしまうこともございます。そのため、こういう形の幅を持たせたもの、もう1つは指数化させていただいたもの、もう1つはもう文章にしかなっていないものがございますけれども、そのところは御了解いただければと思います。
 それでは、1.不当廉売された貨物の輸入の事実でございますが、今回は、香港とマカオは除きますけれども、中国産の高重合度ポリエチレンテレフタレートが不当廉売されているという事実でございます。それはどういうことかと申しますと、当該物品の中国における正常価格、これは通常ですと中国における販売価格になりますが、当該正常価格と日本向けの輸出価格を比べた際に輸出価格のほうが低い、つまり、中国の国内販売価格よりも日本向けのほうが安いということでございます。
 注3にダンピングマージン率の計算が載っておりますが、正常価格から輸出価格をマイナスして、それを輸出価格で割ることになっております。マージン率が20.07~38.54%になりますので、例えばですけれども、日本向け価格が100円であったとすれば、中国の正常価格として売られているものは120~138円になりまして、138円のものが100円で日本向けに売られているといえば、それは不当廉売という事実があるだろうということでございます。
 次に、そのようなものが日本へ流入するとどのような影響があるかということでございます。(1)は、どちらかといえば直接的な影響について御説明させていただいております。まず、輸入量は25年から27年が25万トンから36万トン、4割ちょっとの増加という形になります。もう1つ、下のほうに書いてあるのは、日本での販売価格ですけれども、日本の中で同じものが競争する場合に、今まで中国産と日本産では、指数になっておりますが、100という数字しか離れていませんでしたが、27年度には110~130に離れております。量でも価格でも中国の影響が出てきております。この影響による日本の産業の状態が(2)に書いてあるところでございます。
 まず、販売量ですが、中国産の輸入量がどんどん増えている一方、日本の販売量は、25年は100あったものが60~80という形で減少しております。販売高は、100あったものが50~70に低下しており、販売量よりも少なくなっていることから、影響がより強く出ていることになります。また、中国の市場占拠率がどんどん増えている形になっておりますので、日本の産業は損害を受けているのではないかと説明があったところでございます。
 このような事実を受けまして、前のページに戻らせていただきます。2.になりますけれども、調査の開始をしようといった中で、どのような調査をしていくかということです。申請書というのは、申請者、先ほど言った日本の国内産業の方々が調べたデータに基づくものですけれども、私ども財務省が経済産業省と一緒に行うことといたしましては、いわゆる中国の輸出者、生産者、商社になると思われますが、これに加え、日本の輸入者、日本の生産者、あとは先ほど言いました高重合度ポリエチレンテレフタレートを使っている方々に質問状を送り、それに対する回答をいただいた後、客観的事実をもちまして判断するということでございます。また、輸出国や日本の工場等の現地調査も実施し、不当廉売された事実と本邦産業が損害を受けている事実について、客観性を深める形で調査を実施していきたいと思っております。
 原則、調査は1年ですけれども、長いときには1年6カ月という制度になっておりまして、最近では、その前に、損害と不当廉売されている事実が推定できる場合について暫定措置をとらせていただいております。前回調査を行いました水酸化カリウムのときには11カ月目、その前に調査を行ったTDIにおきましては10カ月目にまず暫定措置をとり、その後、確定措置に移る形になっております。暫定措置、確定措置の前には、関税・外国為替等審議会に諮問をさせていただくことになりますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
佐藤部会長 ありがとうございました。
 ただいまの事務局からの御説明につきまして、御質問、御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
相澤委員 不当廉売に係る課税につきまして、調査等を進められていることは当然なことだと思います。全体として、不当廉売等によって国内産業が影響を受けることに対して速やかな措置がとられないと、産業被害が拡大することとなりますので、引き続き努力をしていただくことをお願いしたいと思います。
佐藤部会長 ありがとうございます。
 他にはいかがでしょうか。
工藤委員 基本的な質問ですが、例えばこういう調査を開始したという広報はどういったところに掲載されるのでしょうか。一般人が見ることができるところはどこなのでしょうか。
石田特殊関税調査室長 まず、経済産業省と財務省のホームページに報道発表という形で掲載されます。それと、今回の場合は私どものほうで記者レクをいたしまして、その結果、3社ぐらいだったと思いますけれども、新聞記事に掲載されております。また、一番詳しいのは、先ほどお伝えいたしましたように、調査開始の際の告示でございます。告示の内容が一番詳しくなっておりますが、それは官報に掲載されております。
佐藤部会長 よろしいですか。ありがとうございます。
 他に御質問はありませんか。よろしいでしょうか。
 特に御質問等ございませんようでしたら、以上を持ちまして本日の部会を終了いたします。
 お忙しいところ御出席くださいまして、本当にありがとうございました。

 

午後3時50分閉会