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関税・外国為替等審議会 関税分科会 企画部会(平成29年11月29日開催)議事録

本稿は、平成29年11月29日の関税・外国為替等審議会 関税分科会 企画部会の議事録です。

 

午前11時48分開会

河野部会長  それでは、時間も参りましたので、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会企画部会を開催いたします。

 委員の皆様方には関税分科会に引き続き御多用中のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。

 それでは、本日の議事に入らせていただきたいと思います。

 本日の議題は、お手元の議事のとおりでございます。

 貿易統計につきましては、本年10月に開催いたしました関税分科会で事務局より報告がありましたように、統計に関する注目の高まりを背景として、昨今の国民のニーズへ対応すべく、貿易統計ホームページの利便性向上、貿易統計確定後の取り扱い、貿易統計における私人の秘密にわたると認められる事項の取扱い、以上の3点につきまして、本企画部会のもとに設置しました貿易統計の在り方に関するワーキンググループにおいて議論が行われたものと承知しております。

 本日は、同ワーキンググループの座長を務められました根本委員より、同ワーキンググループが取りまとめてくださいました報告書につきまして御説明をいただき、皆様より御意見、御質問をいただきたいと思います。

 それでは、根本座長、よろしくお願いいたします。

根本ワーキンググループ座長  了解いたしました。

 ただいま河野部会長がおっしゃったように、10月3日に開催された関税分科会において、事務局より、利用者目線に立った貿易統計のさらなる利便性向上に向け、以下の3点、すなわち、貿易統計確定値公表後の数値の修正、貿易統計ホームページの見直し、貿易統計における詳細情報の非公表化について検討すべく、貿易統計の在り方に関するワーキンググループを設置する旨の報告がありました。

 本ワーキンググループでは、本年10月以降2回にわたり各課題に対し率直な意見交換を行い、議論を取りまとめました。なお、本ワーキンググループの委員の構成につきましては、資料1の1ページに記載のとおりとなっております。

 この取りまとめの結果として、資料2が本ワーキンググループの報告書の全文でございます。私からは、その概要につきまして資料1に従って説明させていただきます。報告書は検討課題ごとに、現状、問題意識、改善の方向性を取りまとめたものとなっております。

 まず、資料1の2ページをご覧ください。1点目は、貿易統計確定値公表後の数値の修正でございます。

 現状では、貿易統計は1月から12月までの各月の輸出入額を翌年3月に確定値として公表しており、確定値の公表以降については修正を行っていませんでした。これについて、例えば1月の輸出入額については、修正申告などを通じた修正機会が1年近くあるのに対し、12月分については3月に確定となるため、その間が2カ月程度しかなく、修正機会が十分ではないと問題提起されたわけです。そこで、現在の確定値公表以降の数値修正の必要性について、統計の迅速な公表や安定性の確保の観点にも留意して議論を行いました。

 3ページをご覧ください。検討の過程で、現在の速報から確定までの間に行われている修正額を輸出入総額ベースで見れば、修正の程度がわずかであることがわかりました。この状況を踏まえると、マクロの面では現在の公表方法でも問題はないとの見解になりました。その一方で、個別品目ごとに見ると、修正額が相応の影響を与えている可能性があるため、輸出入の実態をより正確に反映させる観点からは、一定期間後に修正を行う意義があることを確認しました。

 また、統計利用者が継続して確定値を利用できる環境は確保すべきであるとの観点から、これまで同様、翌年3月の確定値の公表は継続しつつ、一定期間経過後に新たに改訂確定値のような形での公表が適当ではないかとの結論に至りました。

 4ページをご覧ください。次に、貿易統計ホームページの見直しです。最近では、貿易統計はインターネットを利用してその情報を得る方が多いことから、利用しやすい貿易統計ホームページを提供することは非常に重要なことであります。

 本ワーキンググループでは、関税局が6月、7月に行った貿易統計の改善に向けたアンケート調査の概要を聴取し、議論を行いました。そうした中、現在の貿易統計ホームページはコンテンツの配置に雑多なところがあり、知りたい情報にアクセスすることが容易でない場合がある、検索の際に必要な品目などのコードが探しづらい、あるいは、利用方法やFAQが整理されていない、といった意見がありました。

 5ページをご覧ください。そのため、アクセス利便性の向上を目的として、まず利用頻度に応じた階層化やリンクの適正配置といったホームページ構成の見直しを行うこと、そして、利用方法やFAQの整理・充実などを実施することが適当ということになりました。

 なお、検索機能の強化についても要望、御指摘をいただきましたが、これには抜本的なシステム改修を要するとのことでしたので、コスト面を含め議論した結果、将来的な課題として整理することとなりました。

 次に、6ページ目です。最後に、貿易統計における詳細情報の非公表化でございます。一般的に統計の集計では、該当する対象者が少ないなどの理由から個別の情報が識別されてしまう場合には、個人や企業の情報を保護する観点から、これを開示しないよう処理を行うことがあります。貿易統計でもそのように取り扱ってきました。これについて現行の取扱実務、現行の処理方法の2点を議論いたしました。

 まず、現行の取扱実務については、6ページに「具体的には、ある品目の輸出(入)」云々とありますけれども、そこに示されているとおりでございます。これについては、法令の規定などと照らしてみても、輸出入者の秘密を開示しないものとして適当であるとの意見で一致いたしました。

 7ページをお願いいたします。また、現行の取扱いは、これまでの実務の積み重ねとして確立しているものであるものの、明文化はされていないとのことでしたので、職員の恣意性がないということをより一層明確にするためにも、取扱基準の明文化を行うことが適当ということになりました。

 なお、現在、こうした非公表化の趣旨、手続については、貿易統計ホームページでFAQに掲載されていますので、これは引き続き掲載して周知を行うことが適当であると考えております。

 8ページをお願いいたします。次に、処理方法についてであります。現在の処理方法では、私人の秘密に当たる場合には、非公表化する品目の数量及び金額を同一の号や項、つまり、より上位のくくりの中の「その他のもの」に移行する方法がとられているとのことでした。しかしながら、この方法では、どの品目で非公表化処理がなされたのかを貿易統計から推測することは困難であります。これについて、私人の秘密には配慮しつつ、現行の処理方法を見直すことが可能かについて議論を行いました。

 9ページをご覧ください。その結果、現在は「その他のもの」に該当する品目に数量、金額を移行しているわけでありますが、これにかえて統計番号の上位の数字を維持した非公表化用の統計番号(「×××」と記載されております)を新しく設け、この非公表化用の統計番号に数量、金額を移行するとの案であれば、営業上の秘密を明らかにしないよう配慮しつつも、貿易統計の透明性を現在よりは高めることができるのではないかとの結論となりました。

 これまで各課題の議論の結果を説明してまいりましたが、それぞれの改善に際しましては、人的なものを含むコストの検証、実施における利用者への十分な周知が必要であることを報告書の本体では付言しております。

 簡単ではございますが、以上が本ワーキンググループで取りまとめた報告書の概要でございます。

河野部会長  ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして御質問、御意見等をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、浦田委員。

浦田委員  ありがとうございます。1点だけ質問があるのですが、最後の貿易統計における詳細情報の非公表化の処理方法は、私は御提案のとおりでよいと思うのですけれども、ほかの国でどういうような処理がなされているかということをもし調べていただければありがたいと思います。

河野部会長  それでは、泉関税課長。

泉関税課長  事務局から補足させていただきます。

 ほかの国、例えばEUですとか、諸外国でもこういった非公表化の処理をしております。ワーキンググループでも、例えば非公表の「×××」と先ほど根本座長のほうから説明されましたけれども、これはEUがとっている方式でございまして、そういったものも参考にして今回取りまとめをいただいているところでございます。

河野部会長  浦田委員、よろしいでしょうか。

浦田委員  はい。

河野部会長  ほかに御意見ございますでしょうか。工藤委員。

工藤委員  言葉のほうを質問したいのですけれども、同じく非公表化の取扱いのところで、「1者のみ」というのが「者」になっているのですが、これは何か特別な意味があるのでしょうか。教えていただきたいと思います。

河野部会長  それでは、泉関税課長、お願いします。

泉関税課長  こちらは法令上の用語でございまして、もちろん企業に限らなくて、個人の輸入業者というのもございますので、「者」という言葉を使っておるということでございます。

河野部会長  ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。それでは、杉山委員。

杉山委員  ありがとうございます。最後にコストと便益のお話がありましたが、例えば品目にもよると思うのですけれども、何%以上変動があったときには修正するというような一定の回廊を設けたりするというのはあまり適切ではないのでしょうか。

根本ワーキンググループ座長  それは、最初の課題の貿易統計確定後の公表の話ですか。

杉山委員  はい、さようでございます。

根本ワーキンググループ座長  その辺に関しては十分には議論しませんでしたけれども、私の理解では、より正確な改訂確定値を出すこと自体に意味があります。ですから、それがよしんば確定値と誤差が大きい、小さいということは、結果的にあるわけですけれども、この正確な値を出して、これを安心して使ってくださいと示すことに意味があるということなので、差が少ないときにはやらなくていいという話にはならないと思います。

杉山委員  わかりました。ありがとうございます。

河野部会長  ありがとうございました。ほかに。それでは、村上委員。

村上委員  これは特にこだわる話ではないのですが、用語についてですけれども、確定と改訂確定値とありますね。一旦確定という言葉が出ると確定したと思うので、また改訂確定というのは、こういう仕組みがよくわかっている人はいいかと思うのですが、例えば「暫定確定」で「最終確定」とか、何か用語は少し考えてもいいのかなと。この辺は普及啓発との絡みでございますので、若干意見でございますが感想を申し上げさせていただきました。

河野部会長  それでは、泉関税課長。

泉関税課長  検討させていただきます。

河野部会長  ほかに。古城委員。

古城委員  おっしゃられたのかもしれないのですけれども、貿易統計のホームページの改訂は、実施されるとするといつごろを予定されているのでしょうか。

河野部会長  それでは、泉関税課長、お願いします。

泉関税課長  これは、ワーキンググループのほうからは可及的速やかにやるようにという御指示をいただいておりますので、できるものは平成30年度から直ちにやりたいと思っております。階層イメージの見直しとか、そういったものをどんどんやっていきたいと思っております。

 それで、それ以外について、例えば検索機能の使用方法などFAQの充実といったものは、業者とも打ち合わせをしながら、ちょっと遅れるものもあるかもしれませんけれども、30年度の早期に実施をしたいというふうに考えてございます。

河野部会長  ありがとうございました。ほかにいかがでございましょうか。それでは、藤原委員。

藤原委員  多分蛇足だと思うのですけれども、4ページのホームページの見直しですが、ここで拝見する限り、基本的にはこれがどういうふうに使われるかというもともとの設計が不十分だったというふうに見受けられます。すなわち、こちらは順次アップロードしてまいりますというぐらいの設計でありまして、要はどのように情報が使われるかというユーザーサイドなり、あるいは整理をしたり、統計として読み解く場合にはどういう構造なのかというクエスチョンを全く頭に置かずに、なるべく速やかにできるだけ正しく多くの情報をアップロードするための設計図のように現状は拝見できます。

 そもそも情報開示以上にそれをどういうふうに整理整頓して、そして見せていくかということは、要は2本柱になっていなくてはいけないので、そのあたりはもう少し専門家の方と協議をなさるなり、専門の方が設計の段階でやっておけば、次の補足とか、それから改訂のときの費用が相当節約できると思います。

 それから、検索に関して申しますと、検索の場合もやはり言葉で検索できるような機能を初めから組み込んでおくと、アバウトの言葉で検索しなくちゃいけないような人でもどこかでひっかかってきます。初めの設計というのがきちっとできていないと、後の改訂費用や時間が相当かかったりしますので、蛇足でございますけれども加えておきます。

河野部会長  では、根本座長。

根本ワーキンググループ座長  御指摘ありがとうございます。ユーザー目線で使いやすいホームページにしていこうということで進めているわけですが、ワーキンググループの中であった議論でちょっとお伝えしたいことは、平均的な利用者を考えてみたときに、本日提案したような階層化が使いやすいだろうという意見がある一方で、非常に慣れている方は、逆に今の階層化していないホームページだとワンクリックで希望するところへ直接飛んでいけるから使いやすいという御意見もありました。

 ですから、いろいろな利用者がいる中で、どのようにバランスをとって使いやすさを追求していくのかということを検討していかなきゃいけないということを感じた次第です。ありがとうございました。

河野部会長  ありがとうございました。ほかにいかがでございましょうか。

 よろしゅうございますか。それでは、御意見も恐らく出尽くしたと考えられます。

 村上委員から用語について若干検討をという御意見がございました。それから、藤原委員の御意見につきましては、根本座長のお言葉を拝聴するに、随分御検討いただいた上での報告書というふうに理解いたしますので、今後についての御意見と理解してよろしゅうございますでしょうか。

 それでは、そのように理解をいたしますと、本報告書につきましては、大枠について御異議はなかったと考えます。ただし、文言について若干の御提案もございましたので、本日の皆様の御意見を踏まえつつ、報告書の最終的な文言につきましては、もしお差し支えなければ私に御一任いただくということでお願いしたいと存じますけれども、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」の声あり〕

河野部会長  ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。

 なお、関税・外国為替等審議会議事規則第7条及び第8条の規定によりまして、部会に付託されました調査審議事項につきましては、部会の議決をもって審議会の議決とするとされております。本日御承認いただきました報告書の内容につきまして、事務局と調整の上、今後、取りまとめられる答申にも盛り込む予定といたしております。

 本日は、御多用中のところ御出席を賜りまして、誠にありがとうございました。これにて部会を終了させていただきたいと思います。

午後0時10分閉会