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関税・外国為替等審議会 関税分科会 (平成26年10月1日開催) 議事録

関税・外国為替等審議会 関税分科会 議事録

本稿は、平成26年10月1日の関税・外国為替等審議会 関税分科会 の議事録です。
午前10時00分 開会

○圓川分科会長それでは、時間も参りましたので、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会を開催いたします。

委員の皆様方には御多用中のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。

本日の議題は、お手元にお配りしてあります議事日程のとおりでございます。本日は、日豪経済連携協定発効に伴う法令整備につきまして、答申をとりまとめたいと考えております。8月5日の分科会におきまして、本件については企画部会において詳細に議論を行った上で、その結果を本分科会に報告するようお願いしていたところでございます。

まず中里企画部会長より、日豪経済連携協定発効に伴う法令整備にかかわる企画部会のとりまとめにつきまして御報告をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○中里部会長了解いたしました。ただいま圓川先生がおっしゃったように、日豪経済連携協定発効に伴う法令整備が必要と見込まれる事項について、8月5日に開催された関税分科会において圓川分科会長より、企画部会において詳細に議論を行った上で、その結果をこの分科会に報告するように御指示を受けました。

企画部会では、今年の8月以降3回にわたってかなり詳しく日豪経済連携協定発効に伴う法令整備について審議を行い、議論をとりまとめたわけでございます。このとりまとめの結果として、資料の1−2が企画部会のとりまとめの全文でございますので御参照ください。私から、その概要につきまして、お手元の1枚紙の資料1−1に従って説明させていただきます。

とりまとめは2部構成となっております。1ページ目から2ページ目にかけては、日豪経済連携協定の概要について記述してございます。特に日豪経済連携協定においては、特恵税率適用のために輸入者等が自ら輸入貨物の締約国原産性を申告する自己申告制度や、あるいは牛肉に係る特別セーフガード措置、飼料用に限定した麦の関税撤廃等、これまで我が国が締結してきた経済連携協定にはない新しい制度を導入したこと及び、協定の発効のため、これらの新たな制度を中心に国内法令を整備する必要があること。この2つについて記述しているわけでございます。

続きまして、個別の法令整備項目ですけれども、3ページ目以降で具体的な法令整備項目について記述がなされております。まず協定において、原産地手続の自己申告制度を導入することに伴う輸入締約国としての対応として、輸入貨物が原産品であることを確認するための手続等について規定を整備することが適当であると、こういうふうにしております。

また、原産地手続に関する輸入締約国としての対応として、輸出貨物について豪州の税関当局からその原産性の確認に資する情報の提供要請があった場合に、財務大臣が必要な情報を提供すること及びその情報を収集するための輸出者等に対する質問検査及び書類の保存等に係る規定を整備する、この2つのことが適当であるとしているわけでございます。

なお、企画部会では、自己申告制度の導入が貿易手続の簡素化・効率化につながるようにしてほしいとの御要望や、関係者への丁寧な周知、あるいは、オーストラリア税関から我が国事業者等に事後確認が実施された場合の支援の必要性等について御指摘をいただいたところでございます。こうした御指摘を踏まえ、とりまとめの6ページ目の下から8行目以降となりますが、貿易手続の簡素化・効率化の観点等について明示的に記述しております。

続きまして、牛肉に係る特別セーフガードについてです。当該特別セーフガード自体については既に協定において定められていますが、このとりまとめでは、当該措置を適用するためには毎月の輸入数量の告示、輸入数量として使用する統計の指定等の規定等を国内法で整備することが必要であるとしているわけでございます。

さらに、飼料用麦の関税撤廃に伴う承認工場制度の整備についてですが、協定では、オーストラリア産の小麦及び大麦のうち飼料用のものに限り関税を撤廃することから、とりまとめでは、承認を受けた工場に係る報告、検査等、食料用に転用されないことを担保するための制度である、いわゆる承認工場制度を整備することが適当であるというふうに述べているところでございます。

簡単でございますが、以上が企画部会のとりまとめの概要でございます。

○圓川分科会長ありがとうございました。それでは、ただいま御報告いただきました企画部会とりまとめにつきまして審議を賜りたいと思います。いかがでしょうか。

どうぞ、荻田委員。

○荻田委員荻田でございます。部会長並びに事務局の方々におかれましては、とりまとめに御尽力いただきまして、誠にありがとうございました。

原産地手続の自己申告制度につきましては、企画部会でも民間業者の代表からの意見を申し上げましたけれども、原産地の検認にかかわる外国税務当局からの情報提供要請への対応など、大変目配りをしていただきましたことを感謝いたしております。

国会での審議を経た後の話となると思いますけれども、実際の法令運用や利用促進に向けては、十分な説明、意見交換の場をつくっていただきまして周知を図ることは重要だと考えておりますので、引き続きましてよろしくお願いしたいということだけでございます。ありがとうございました。

○圓川分科会長ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○野坂委員自己申告制度を円滑に運用できるように私も期待しております。その上で質問がございます。企画部会のとりまとめの6ページの上のほう、マル5のところに、違反者に対する罰則を科するという文言があります。これについては企画部会でどういう罰則が望ましいというような議論があったのかどうか、これについて教えていただきたいと思います。

また、これに関連してですけれども、事務局に伺ったほうがよろしいのかと思いますが、諸外国で既にこういった自己申告制度を導入している国がございますけれども、他国では、違反した場合に何らかの罰則というのは設けられて運用されているのかどうか教えていただければと思います。

○圓川分科会長では、まとめてお願いします。

○小宮関税課長関税課長でございます。6ページのマル5につきましては、罰則について記載している部分でございます。企画部会におきまして、詳細にこの部分についてのいろんなやりとりはございませんでした。この罰則を読んでいただければ、まさにこのとおりでございますけれども、例えば原産品申告書、それから現行の第三者原産地証明書についての適用でございますけれども、誤りがあるものとか、虚偽があるもの等が使用され、または送付されることを防止するための適切な措置を定めましょうということをまず協定で合意をしているわけでございます。

したがいまして、それに基づきまして、今回、この自己申告制度の適正な実施を確保するために、虚偽の原産品申告書を実際に申告する人に交付した者について罰則を科すことを考え、そして法令において規定することが適当と考えるという答申のとりまとめになっております。

これにつきましては、もちろん諸外国で刑事法制は微妙に違うところはございますけれども、基本的にこのようなまさに虚偽文書が使用された場合に、制度の仕組み自体にそういう意味では信用を損ねる結果になることから、その秩序維持という観点で罰則がかかっている国が多いというふうに承知をしてございます。

○野坂委員つまり、具体的なものは今後検討するという理解でよろしいですか。

○小宮関税課長もちろん法制面につきましては、具体的に言うと、こういうものを出す場合は刑事局で横並びを見ますので、どのぐらいの罰則が適当かということは他法令との整合性等を勘案して規定することになろうかと思っております。極度に重いようなことは恐らくないのではないかと考えているところでございます。

○圓川分科会長野坂さん、よろしいでしょうか。ほかにございませんでしょうか。

ほかにないようでしたら、日豪経済連携協定発効に伴う法令整備に係る企画部会のとりまとめを本分科会といたしましては答申としてとりまとめたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

 

  ○圓川分科会長ありがとうございました。御異議がないということでございますので、日豪経済連携協定発効に伴う法令整備に係る答申につきましては、本分科会として企画部会のとりまとめのとおりといたしたいと思います。

大変短期間での御審議にかかわらずこうして答申をとりまとめることができましたことは、ひとえに委員の皆様方の御尽力のおかげと感謝申し上げます。ありがとうございました。

政府におかれましても、答申の内容を的確に日豪経済連携協定発効に伴う法令整備に反映していただきますようお願い申し上げます。

後ほど、答申書を御法川財務副大臣に手交したいと思います。財務副大臣がお見えになるまで時間がございますので、次の議事に移りたいと思います。

当分科会におきましては、これから12月にかけまして27年度改正について御議論をいただくことになります。その御議論の前提として、まず現状をよく知ることが重要ですので、事務局より、最近の税関行政をめぐる諸問題や、関税をめぐる国際的諸問題について御説明をいただくことにしたいと思います。

それでは、まず「最近の税関行政をめぐる諸問題」につきまして、堀田業務課長より説明をお願いいたします。

○堀田業務課長ありがとうございます。業務課長でございます。

それでは、お手元の「資料2」と右肩についた資料がございますが、最近の税関行政をめぐる諸問題につきまして、私からまとめて御説明を申し上げます。

資料の目次をご覧いただきますと、本日は、まず税関の体制整備について御説明した後に、私どもの税関行政の3本柱であります、適切かつ公平な関税等の徴収、安全・安心な社会の実現、貿易の円滑化、この3つの柱に基づいて、最近の税関行政の諸問題を御説明させていただきたいと思います。

ページをあけていただきまして、1ページでございます。「税関を巡る状況について」という資料でございます。直近10年間を見ますと、入国者数は5割ほど増加しております。それから輸入申告件数は6割増、それぞれ大幅に増加しているのに対しまして、税関の定員は5%増ということでほぼ横ばいになっております。

それから、政府の方針でございます骨太2014によりまして、2020年の訪日外国人旅行者2,000万人の目標を達成する。それから、オリンピック・パラリンピック東京大会の開催や首都圏地方空港のインフラ整備、LCCの就航によります入国者の増加に対応するための体制強化が必要とされております。さらに、覚醒剤の押収量の大幅な増加、それから、社会的問題となっております危険ドラッグへの対応、テロ対策も含めて治安対策強化が課題となっております。

駆け足で恐縮ですが、ページをおめくりいただきまして、今申し上げましたような点を踏まえて、本年の骨太の方針、それから政府の成長戦略におきまして、2020年に向けて計画的なCIQの人的・物的体制整備を進めることとしております。2020年の入国者数の推計値をもとに算出いたしました税関の必要増員数を、700人から550人程度と試算したところでございます。これに基づきまして、平成27年度においては180人の増員を要求しております。

ページをおめくりいただきまして、3ページでございます。まず1つ目の柱の「適正かつ公平な関税等の徴収」の中身に入らせていただきますが、「税関における収納額等の推移」という資料でございます。平成25年度の税関における関税、それから消費税等の収納額は約6.5兆円になっております。国税収入の約1割に相当いたしまして、国税の中で、税関は重要な役割を担っていると認識しております。

それから、25年度の関税の収納額は1兆340億円となっておりまして、一般会計の決算ベースで過去最高の数字になっております。1兆円を超えるのは実は2度目でございまして、平成8年度に1兆240億円ということがございましたが、それ以来でございます。消費税率の今年の引き上げによりまして、税関における収納額は今後さらに増加する可能性がございます。なお、資料にはございませんが、消費税及び地方消費税の本年4月から7月までの収納額は大体1.4兆円ほどになっておりまして、昨年の7月までが0.94兆円ぐらいでございましたので、足元では約1.5倍の額になっております。

駆け足で恐縮ですが、ページをおめくりいただきまして、4ページでございます。輸入事後調査に係る状況でございます。税関では、貿易円滑化のために迅速な通関を行うこと、それから、事後に納税申告が適正に行われているかを確認することで、迅速通関、適正課税の双方を確保するように努めております。輸入通関の迅速化に対する要請、貿易取引形態の複雑化等に伴いまして、輸入事後調査の果たす役割は年々大きいものとなってきております。

平成24事務年度で申し上げますと、全国の税関は約4,960者に対して輸入者の事後調査を行いました。そのうちの約7割の3,402者について申告漏れがございました。申告漏れに係る関税・内国消費税の追徴税額は、豚肉に係る大口の事案があったことにより、約299億円と過去最高額になっております。

おめくりいただきまして、5ページでございます。ここから「安全・安心な社会の実現」でございます。

まず5ページ、不正薬物の密輸の摘発状況でございます。社会悪物品の水際取り締まりは、言うまでもなく税関の重要な使命でございます。平成25年の不正薬物全体の密輸入押収量は1,007キログラムでございました。1トンを超えたのは平成16年以来9年ぶりのことでございます。また、覚醒剤の国内押収量全体に占める水際での押収量は9割以上になっております。

そこで、形態別の密輸入の状況を申し上げますと、平成25年における航空機旅客による密輸入事犯についてでございますが、件数が前年の平成24年を上回りまして、さらに押収量は4年連続で200キロを超えております。これも過去最高でございます。一方で、大口の事犯の増加など密輸の手口も多様化・巧妙化してきておりまして、海外との情報交換、それからTDSの活用などによりまして、より一層の創意工夫を凝らした水際取り締まりに努めてまいりたいと考えております。

おめくりいただきまして、6ページでございます。最近特に問題になっております危険ドラッグに係る対応でございます。危険ドラッグの乱用者による犯罪、重大事故が社会問題化する中で、薬物乱用対策推進会議という大臣級の会議が政府に設けられまして、緊急対策がとりまとめられております。

税関においては、従来より規制薬物、指定薬物の積極的な水際取り締まりをやっておりまして、税関の検査で規制薬物または指定薬物に該当する可能性のある物質を発見した場合には、通関手続を保留いたしまして分析を行うことにしております。そして、これらの薬物に該当する場合には輸入を許可しないことにしておりまして、こうしたことによって厳格な水際取り締まりをさらに徹底しております。それから、厚生労働省が新たに指定薬物の指定を迅速に行うようになっておりますが、そういった情報を迅速に入手しまして、税関の取り締まりに活用しております。

さらに、今般、厚生労働省とも連携しまして、税関の分析において規制薬物または指定薬物に該当するという疑義が払拭できない場合には、通関手続を保留した上で積極的に厚生労働省に分析を依頼することといたしました。

こうした取り組みによりまして、税関において、規制薬物、指定薬物はもとよりでございますが、広くこれらの薬物に該当するという疑義が払拭できない物質等の国内流入を抑制するということ、それから、厚生労働省においては、これらの物質の分析結果等も活用いたしまして、新たな指定薬物の迅速効果的な指定を行う。これらによりまして、ひいては薬物の国内流入阻止を徹底することにつながるということになるのではないかと考えております。

また、水際対策の徹底を図っていくために、指定薬物、規制薬物のおそれがある貨物を発見した場合は、必要な範囲内で関係省庁と情報を共有いたしまして、指定薬物の国内における流通阻止につながるよう積極的な取り組みをする予定でございます。

ページをおめくりいただきまして、7ページから8ページでございますが、知的財産侵害物品の水際取り締まりに係る状況でございます。まず7ページでございますが、知的財産侵害物品の水際取り締まりについても、社会悪物品と同様に引き続き積極的に行うことが必要でございます。26年の上半期の税関における侵害物品の輸入差止実績でございますが、件数はやはり過去最多となっておりまして、点数は前年同期比約4割増加しております。8ページが差し止めた侵害物品の例でございます。

それから、進みまして9ページでございますが、営業秘密保護法制の見直しについて御説明いたします。閣僚等を構成員とする知的財産戦略本部におきまして、毎年策定されている知的財産推進計画において、財務省税関に関する新しい事項でございますが、「営業秘密保護法制の見直し」というものが取り上げられております。

営業秘密の流出の実態と課題を踏まえた対応が求められておりまして、水際における取り締まりも検討事項の1つでございます。他方で、これは経済産業省の所管でございますが、現行の不正競争防止法では、営業秘密侵害物品の概念や当該物品の輸出入を侵害行為とする規定は存在しておりませんで、ただいま経済産業省において不正競争防止法の改正について産業構造審議会で審議をされているところでございます。第1回目が9月30日、昨日行われたということでございます。

この経産省の産構審の状況も踏まえまして、不正競争防止法で営業秘密侵害物品の輸出入を侵害行為とする規定等が仮に導入される場合には、それを関税法上の水際取り締まりの対象に追加すること等について検討していく必要があると考えております。

次に進みまして、10ページ、出港前報告制度施行後の運用状況でございます。出港前報告制度は、テロ対策等の国際的な物流セキュリティ強化の観点から、税関において、より早い段階で海上コンテナ貨物に関する詳細な情報を入手いたしまして、水際における取り締まりを強化するために導入しております。

具体的に申し上げますと、我が国に入港しようとする船舶に積み込まれる海上コンテナ貨物に係る積荷情報について、原則として当該船舶が船積み港を出港する24時間前までに詳細な情報を電子的に報告することを義務づけたところでございます。これは本年の3月に運用を開始しておりまして、これまで円滑な制度運用が行われているところでございます。

それから、11ページに進みまして、北朝鮮への制裁措置の一部解除への対応等についてでございます。7月に日朝政府間協議で北朝鮮が拉致被害者等に関する特別委員会を設立したとの説明がなされ、それを受けまして、3つの制裁を解除しております。

そのうち税関に関連するものは、2.の(2)(3)でございますが、「カネ」と「船舶」に係る規制の2つでございます。これらを受けまして、税関においては今後、北朝鮮籍の船舶の人道物資輸送のための入港に関する対応、それから、その船舶に積み込まれる人道物資の輸出通関に関する対応が必要となるところでございます。関係機関等と緊密に連携しながら適切に対処するということでございます。

それから、次の12ページでございますが、ウクライナ情勢をめぐる我が国の対ロシア措置についてでございます。ウクライナ情勢に関しまして、上の半分でございますが、8月5日より関係者の資産凍結や、クリミア等を原産地とする貨物の輸入制限措置、それから、下でございますが、9月24日からロシアへの武器等の輸出制限の厳格化、ロシアの特定銀行等による証券の発行の禁止措置などが実施されております。

まず、クリミア等を原産地とする貨物については、外為法に基づきまして経済産業大臣の輸入の承認にかからしめることとしておりまして、税関に輸入申告がなされた場合には、当該承認を受けているか否かを確認いたしまして、その確認がなされない場合には輸入を許可しないこととなります。

また、武器等の輸出制限の厳格化に関しまして、経済産業省は、ロシアに対する武器、それから軍事用途の汎用品の輸出について、外為法に基づく許可を行わないとしておりまして、税関におきましても経産省と緊密に連携して厳正な審査を実施して、これらの輸出制限の厳格化措置の実効の確保に努めていく所存でございます。

進みまして、13ページから15ページと3ページございますが、国際郵便物に関するセキュリティ対策の強化についてでございます。

米国やEUをはじめといたしまして、諸外国における航空貨物、国際郵便物等に関するセキュリティ対策の強化への関心の高まり、それから、国際郵便物に係る情報の電子的な方法による事前提供に係る万国郵便条約の改正案の採択を踏まえまして、24年の12月に、財務省、総務省、日本郵便の3者で国際郵便物のセキュリティ対策の強化についての検討会を設置いたしました。

セキュリティ対策の強化を図るために、まずは我が国における国際郵便物の通関の効率化に取り組むこととしておりまして、通関業務全般について検証いたしまして、課題と対応策を検討の上、税関、日本郵便それぞれが実施したところでございます。その主な内容を、恐縮ですが、15ページの2.のところにまとめております。

それから、これからの取り組みでございますが、3.のところに書いてございますが、国際郵便物による不正薬物等の密輸のリスクが高まっている中で、国際郵便物については現在、税関職員が一つ一つの貨物を目視によって確認しておりまして、システムによるリスク判定といったことができていない状況でございます。これは我が国だけではなくて世界中でそのような状況ということでございます。

したがいまして、仮に事前に電子的に情報を入手することができれば、システムによるリスク判定が可能となるなどによりまして、そういった問題意識で国際機関等における国際郵便物に係る情報の事前提供に係る議論に、先ほどの私ども財務省、総務省、日本郵便が連携して参画しております。

そこで、一番下に書いてございますが、日本郵便は事前の情報提供に関する国際的なパイロットプロジェクトにも参画しておりまして、我が国でも平成26年度中に一部の国際郵便物に係る事前の情報提供を目指すこととしております。

16ページに進みまして、ここから貿易の円滑化に係るテーマでございます。

まず16ページは、NACCSに係る状況でございます。官民共同システムでございますNACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)は、税関手続、貿易管理手続等といった国に対する手続だけではなくて、民間業務を含めて貿易手続全般に係る国際物流情報プラットフォームとして機能しているところでございます。

昭和53年、平成3年にそれぞれ航空、海上貨物の処理が開始されまして、その後も港湾のEDIや動植物検疫等の他省庁システムを統合いたしまして、シングルウィンドウの推進に大きく貢献していると考えております。

現在、国際物流、それから税関行政を取り巻く環境の変化と課題に対応するために、システムのライフサイクルが終了する平成29年10月の稼働に向けた次期NACCSの更改作業が進められております。また、NACCSセンターに係る政府保有株式についてでございますが、民営化の趣旨、それから法の規定にのっとりまして、できる限り速やかに売却するという方針のもとで必要な作業を進めているところでございます。

17ページに進んでいただきまして、通関関係書類の電子化・ペーパーレス化に向けた取り組みでございます。関税局税関においては、さらなる貿易円滑化の観点から、通関関係書類の電子化・ペーパーレス化の促進に取り組んでおります。昨年の10月からはNACCSを利用した通関関係書類のPDF等による電磁的記録による提出を始めたところでございます。さらに、平成29年度の次期NACCS等の稼働時までの取り組みとして、他法令手続、それから民々間の貿易取引の電子化を促進いたしまして、通関手続の原則電子化を目指すこととしております。

次の18ページでございますが、輸出入申告官署の自由化についての検討を行っております。昨年のこの分科会で規制改革実施計画の御報告をさせていただいたと思いますが、昨年の6月14日に規制改革実施計画が閣議決定されておりまして、輸出通関申告官署の自由化が盛り込まれております。これを受けまして、輸入通関を含めた申告官署の自由化について私どもで検討を行っております。

基本的方向性といたしましては、その下でございますが、適正通関と業務処理の効率性を確保する観点から、貨物の蔵置官署に輸出入申告を行うという原則は維持しつつ、AEO事業者が関与する輸出入申告については不正輸出入のリスクが低いと認められ、それから、貨物の流れに即さない非蔵置官署への申告を認めても、適正通関と業務処理の効率性に与える影響が極めて小さいと考えられることから、特例的に非蔵置官署への申告を認めることを考えております。

また、AEO事業者に対しまして非蔵置官署への申告の特例を認めることとすれば、通関業者に委託された申告について通関業法に現在営業区域制限がございますが、これが制約となり得るところでございます。現在、輸出入者自らがNACCSを使用して輸出入申告を行う場合には、全国どこからでも蔵置官署に対して申告を行うことが可能であることを考えれば、通関業者に委託することによって申告官署がその通関業者が許可を受けている税関の管内に限定されることは、必ずしも合理的とは言えないと考えられるわけでございます。

この通関業の営業区域制限は通関業の許可要件の1つでございますが、これが需給調整条項と密接に関連していると考えられるわけでございます。こうした需給調整条項は、平成10年の閣議決定におきまして、次に法改正を行うときに廃止するとされております。申し上げましたような諸点を踏まえて、通関業法の営業区域制限の規定を廃止することを考えております。現在、次期NACCSの更改のタイミングである平成29年度までの実施に向けて、法令面、システム面を含めた制度面に係る実務的な検討を行っているところでございます。

ページを次に進みまして、19ページ、AEO制度に係る状況でございます。民間事業者とのパートナーシップの構築によりまして、国際物流における一層の円滑化、それからセキュリティ確保の両立を図りまして、あわせて我が国の国際競争力を強化するために、国際標準にのっとったAEO制度を平成18年3月に導入しております。AEO事業者の水準の維持向上を図るために、承認後一定期間を経過した事業者に対する事後監査等のフォローアップに重点的に取り組んでいく必要があると考えております。

次の20ページでございますが、AEO制度を導入した各国当局間におきまして、制度を相互に承認いたしまして、一層の二国間の安全、円滑な物流を目指すAEO制度の相互承認に向けた取り組みを進めております。我が国は、本年6月にマレーシアとの間でさらに署名をいたしまして、これまでに7つの相互承認を行っております。

ページを進みまして、21ページでございますが、品目分類に係る国際的な場における議論でございます。輸出入に係る物品の分類を統一して国際物流を円滑にするという観点から、WCOではHS条約という物品の分類を定めた国際約束が策定されております。この条約に基づきまして、各国の関税率表が作成されているわけでございます。

他方、ここに「LEDアッセンブリ」、「HDMI端子を有するモニター」とございますが、こうした新しく開発された商品等について、各国で分類の解釈が異なる場合がございまして、WCOのHS委員会において分類の統一化のための議論が行われております。

こうした品目の中には我が国が関心の高いハイテク分野の物品も含まれておりまして、例えばここにございますLEDアッセンブリは、液晶のコンピュータのモニターのバックライト等に主に使われるものでございますが、これを半導体として分類されますと各国では無税の関税となる場合が多いんですが、照明器具とされてしまいますと有税となる場合が多うございます。2番目のHDMI端子は、映像と音声を1本でつなぐデジタルケーブルでございますが、この端子を有するモニターも、コンピュータ用か否かによって無税か有税かで分かれることがございます。

つい先週でございますが、9月下旬のHS委員会に私どもからも出張いたしまして、各国と議論いたしました結果、まずLEDアッセンブリについては、我が国と米国・EUの連合の間で見解が対立しておりましたが、HS委員会におきまして我が国の主張が認められまして、これは半導体に分類されるということで、無税扱いの国が増えるのではないかと考えておるところでございます。

同様に、HDMI端子を有するモニターについても、我が国とペルーやタイとの間で見解が対立しておりましたが、我が国の主張が認められまして、コンピュータ用のモニターに分類されることとなったところでございます。

このように、品目分類の統一化が関税率に密接に関係する場合がございまして、関税局といたしましても、国際貿易における我が国産業の競争力の維持強化という観点からも、引き続きHS委員会の議論に積極的に貢献したいと考えております。

最後でございます。22ページ、23ページでございますが、FTA、EPAの利用支援でございます。我が国は現在までに13本のEPAを発効しております。また、7月8日には日豪EPAが署名に至ったところでございまして、これも近い将来に発効予定でございます。今後も広域のFTAを含めた交渉中のEPAが全て発効すると、我が国の貿易の約7割という大部分をカバーすることになると考えられるわけでございます。

こうした貿易を促進するために、EPAの原産地規則、それから関税分類などの理解を広めることが必要でございます。特に中小企業等におきましては、EPAの利用率が低いという傾向が見られますが、その理由の1つとして、EPAの制度や手続に必ずしも明るくないということが挙げられるわけでございます。

こうした観点から、関税局・税関では、経済界、特に輸出者、製造者へのネットワークの構築を図りまして、各地の商工会議所や財務局と連携してEPA利用セミナーを開催しております。昨事務年度には全国21都市でセミナーを開催いたしまして、参加者から高い評価を得たところでございます。引き続きEPA利用支援基礎セミナーを開催する一方で、業種別の支援セミナーの開催や個別相談といった、より発展した取り組みも充実させていく考えでございます。

私からの説明は以上でございます。ありがとうございました。

○圓川分科会長ありがとうございました。

たくさんありますけれども、ただいまの御説明につきまして、御質問、御意見をいただきたいと存じます。いかがでしょうか。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員1つ教えていただきたいんですが、今の資料の3ページの関税収入と、今後のEPAの進展で貿易の7割をEPAが占めるというような状況との関連ですが、これからメガFTAとか、非常に例外の少ないTPPなどのFTAを進めるという方向になりますと、関税収入1兆円については相当な影響が出るんじゃないかと思われますが、そういうふうな流れの中で今後の関税収入についてどのような試算をされているのか。特に日豪EPAについては、とりあえず最大限どの程度の税収減になるかは計算されておられたかと思いますので、そのあたりの数字を教えていただければと思います。

○小宮関税課長後ほどもし詳細があれば同僚からお答え申し上げますけれども、先ほども御説明ございましたとおり、関税収入はここ数年経済の状況等も反映して少し増えてきて、1兆円を超すレベルになったのが25年度でございます。したがいまして、今後、まさにFTA、EPA等低い関税率を適用する仕組みが増えていけば、その影響は当然出てくる部分はあろうかと思いますけれども、将来的にどのぐらいのレベルなのかという具体的な水準については、まずどのような枠組みがいつごろから整ってくるのかということに当然影響しますし、国内外の経済の状況にも影響を受けますので、なかなか見通しをするというのは難しいと思っております。

また、現在、豪州からの輸入貨物についての関税の収入はたしか700億円ちょっとぐらいだったと記憶をしておりますので、今回のEPAでどのぐらいの影響を受けるかということでございますけれども、そもそも我が国が豪州から輸入している物品の4分の3ぐらいは、石炭ですとか石油、ガス、もしくは鉄鉱石とか、そういう産業の原料やエネルギーになるようなものでございまして、これらにつきましては基本的に、例えば原油とかは無税でございます。今回、牛肉等については若干関税率の引き下げをセーフガード措置とあわせて今後図っていきますけれども、そのような観点から考え合わせますと、それほど関税収入には、実はあまり関税制度としては影響を与えないのかなという気はします。むしろ景気要因ですとか、その他の要因のほうが大きいのではないかという気がいたしております。

○宮内関税局長なかなか見込むのは難しいところがございます。20年ぐらい前と比べてみますと、平均的な関税率というのは半分になっています。何で半分になっているかというと、ウルグアイラウンドが妥結して、ウルグアイラウンドで関税率を引き下げるというのが平成7〜8年ごろから始まっておりました。その後、13本のEPAができて、それでまた関税率が下がっているということがございます。

その一方で、経済取引、特に輸入はどんどん増えているというのがございます。輸入の量も増えておりますけれども、一方でここ1〜2年ですが、去年あたりはなぜ最大の関税収入になったかといいますと、為替の影響も大きいです。輸入のかなりの部分、7割ぐらいは今外貨建てでございますので、円安になれば、円換算した数字が大きくなってくるわけです。円換算する数字が大きくなるということは、それにかかってくる関税も大きくなるということがございます。

今、関税課長が御説明申し上げましたように、景気がよくなれば輸入が増えるということもあるという経済状況もございます。また、為替の影響もございます。それから、EPAにより平均的な関税率が下がるということもございます。いろんな要素がありますので、簡単に見込むことは難しいということでございます。

○圓川分科会長ほかにいかがでしょうか。どうぞ、石毛委員。

○石毛委員第1点は、一番最後のEPAの利用セミナー、利用支援についての活動ですけれども、非常に重要なことだと思います。22ページの表の左下のほうに中小企業の活用の度合いが非常に少ないというふうに出ているわけですけれども、引き続きこういう利用支援セミナーを積極的に行っていただきたいと思っています。それが第1点です。

第2点は、20ページにAEOの相互承認のネットワークが出ていますけれども、2つありまして、1つは、日本としてどういう国とAEOのこういうものを結んでいくのかという方針みたいなものはおありなんでしょうか。私ども、こういう物流コストの話というのはよく聞くわけでありまして、FTAというのはそういうコストを下げる一つの動きになっているわけですが、AEOのような仕組みというのは非常に重要だと思うものですから、そういう方針がどういうふうになっているのかということ。それから、中国、スイスと交渉中でありますけれども、どういった論点がこういうような国との関係では交渉上難しいといいますか、乗り越えなくてはいけないものなのか。差し支えない範囲で教えていただければと思っております。

それからもう1点、16ページとか17ページに電子的処理で98%というふうに記載されていますけれども、電子的処理をできないものというのはどういうものなのか、これは単純な質問なんですが、教えていただければというふうに思います。

以上、細かいものもあって恐縮ですけれども。

○堀田業務課長お答え申し上げます。まずAEOの相互承認でございますが、これはやはり、ごらんいただくとわかりますように、アメリカ・EUなどとは既に締結をして相互承認をしておりますが、まずは我が国との貿易の量に着目いたしまして、多いものを特に重視するということはもちろんございます。それから、やはりシンガポールやマレーシア、あるいは韓国といった近隣のアジア諸国を重視するという方針も同時に持ち合わせているということでございます。中国、スイスの状況につきましては、後ほどお答えさせていただきたいと思います。

それから、98%電子的な処理が進んでいないところでございますが、提出する側におきましても、書類というのは主に外国から来るものでございますから、紙で貨物にひっついてきたり、あるいは送られてきたり、ファクスで届いたり、郵送で届いたり、いろんなものがございまして、それをスキャンしてシステムで添付して送るよりは、税関のすぐ横に事務所があったりして持っていくほうが早いんだという方々もまだ少なからずいらっしゃいまして、そういったもの、それから、割とよく聞きますのが、税関の職員に直接渡したいというところもあって、顔を合わせて持っていくほうが安心だというような声も時々聞きます。確定申告でたくさんの方が税務署にいらっしゃるのと同じようなことではないかと思っております。

○望月認定事業者調整官認定事業者調整官をやっております望月と申します。よろしくお願いいたします。

中国でございますけれども、2010年ぐらいから実は交渉しているんですけれども、順調に行っていたんですが、問題があって今現在はスタックしているような状況で、うまくその辺がほぐれてきて、機会があればまた進めていきたいとはもちろん考えているところでございます。

スイスでございますけれども、これも2012年に始めまして、1年程で相互承認を同等のレベルだねということでは確認させていただいておりまして、ほとんど最終段階だったんですけれども、先方の国内手続上、法的拘束力のあるものにしたいと。ほかのものは当局間の覚書みたいな形でというか、局長レベルの署名で発効させていただいているんですけれども、スイスにつきましては、もう少し法的拘束力のあるものにならないのかといった先方の要請があって、その辺、どういうところに落とし所があるのかということで現在まだ交渉しています。レベルとしては同等なものであるとして事実上終わっているんですけれども、最終的な法的な位置づけをどうしましょうということで、少しまだ交渉しているというような状況でございます。

○石毛委員中国に関しては、その問題が解決すれば相互承認の仕組みはできるだろうという見通しだと、そういうふうに理解してよろしいですか。

○望月認定事業者調整官既にEUと中国というのは相互承認を結んでおりまして、あと実質的にワークするためには、来年の中旬ごろだったと思いますけれども、EUとの同等のレベルだということは担保されている。さらに韓国とも相互承認が実質的には終了していると聞いておりますし、アメリカとも現在も鋭意やっていると聞いておりますので、そういう意味では、その辺がうまくいけば我々としても進めていきたいと思います。

○圓川分科会長清水委員、どうぞ。

○清水委員今の御質問とかかわるところなんですが、EPAの利用企業の割合、22ページの右下のところで、利用しない主な理由で一番大きいのが、輸出相手からの要請がないと。それはどういう意味なのかというのが1つ。

あとは、いろいろEPAの制度の手続の周知、あるいは原産地証明の簡略化は、自己申告制度が今回導入されたということで、15.5%、9%のところは若干改良すると思いますが、輸出量または輸出額が少ないので使わないとか、そもそも免税が軽微だから使わないといった理由については、EPAを利用するということについてのAEO制度を持った業者を間に入れて貿易をするコストのほうが、関税がカットされることよりも高いという状況で結局使われないのかということについて、もしおわかりになればお聞きしたいのが1つ。

あと、韓国の主な利用促進策という中で、原産地判定システムの提供、あるいは事前教示といったものが書かれており、大変興味深く思いますが、これが韓国の利用率が高い1つの理由であるとすれば、日本でも同じような制度を導入したりすることをお考えになっているかどうかというのが1つ。

あとは、AEO制度のところでアジア諸国を中心に実施ということですが、なぜかここにタイがないということで、タイは日本企業がいろいろ現地法人などを設けていて貿易量も多いと思うんですが、それがないのはなぜかといったことについてお伺いできればと思います。

○今川原産地規則専門官私、原産地規則専門官・今川と申します。今の原産地部分につきましてお答えいたしたいと思います。

まず、輸出相手からの要請がないということでございますが、輸出相手というのは、中小企業さんから輸出するその相手ということで、特恵関税、いわゆる特恵というのは輸入国において適用されるものですから、輸入者さんのほうで「別に私は特恵を使う必要がない」と、とりわけて原産地証明書を送ってくれとかという要請がない場合には、輸出者として「これを使いませんか」というところまでお互いに啓蒙がまだされていないというところかと承知しております。

それから、2点目の御指摘の手続に関するコストの面ではないのかというところですが、当方もそのように承知しております。やはり証明するにつきましても、それぞれちゃんと立証しなきゃいけないということからすると、その立証にかかるコストというのはそんなに簡単なものではなく、やはりそれなりにコストがかかる。そうすると、通常のMFN税率との比較において、つまり、それだけ手間をかけても特恵を適用したほうがメリットがあるのかというところにはなってくるかと思います。そういった意味では、MFNが既に極端に低いようなものについて、特恵を使うメリットがあるのかという疑問は当然出てくるというところでございます。

次に、韓国の事例でございますが、原産地判定システムと事前教示というところでございます。日本で既にやっておりますものは輸入産品の事前教示のほうでございまして、輸入者さんが、あらかじめ具体的な輸入の形態、どういう材料を使って、どのように生産を行って、どういうふうに日本に入ってくるかということを事前に資料を提供していただきますれば、税関におきまして、そういうものにつきましては特恵関税の適用が可能もしくは可能ではないという回答を出せるようになっております。

一旦それを出しますと、条件が同じである限りにおきましては、3年間は少なくとも税関においてはその決定を尊重するということにしておりますので、日本としても、特に自己申告が今後入りますが、そういう際にもぜひ事前教示を活用していただくことによりまして、相手国で審査がなされない分、日本の税関が審査を行って、それについては3年間保証するということでございますので、これはぜひ御利用していただければと思っております。

あと、原産地判定システムですが、これは本当の意味の詳細は承知しておりませんのですが、私どもがヒアリングした限りにおきましては、例えば相手国がどこどこに輸出したいというときに、例えば付加価値で価格がどれぐらいかというものがあれば、もしくは関税分類が変更しているかという基準があるときに、どういう材料を使って、それが幾らかということをシステムに入れ込むことによって、システムがそれであれば特恵関税の適用は可能ですというような回答が出てくるシステムとは承知しておりますが、具体的にシステムを使わせてもらって試したわけではございませんので、さらに詳細というのは今のところ承知はしてございません。

○小宮関税課長1点補足いたします。日本から輸出する場合、例えば今回の日豪でございますけれども、協定でお互い事前教示ができるようにするという合意になっておりますので、向こうの輸入税関に事前に照会をして、こういうものを輸入したいんだけれども、EPA税率の適用を受けるにはどうしたらいいですかという相談もできるようになる予定です。

○望月認定事業者調整官あと、タイとのAEOの相互承認の件でございますけれども、タイも3〜4年ほど前にAEO制度を導入しておりまして、私ども、確かにタイはAEO制度を導入はしているんだけれども、今現在、内容のレベルを引き上げるべくキャパシティビルディングをさせていただいている状況でございます。

マレーシアは今年の6月に相互承認させていただいたんですけれども、やはり何年かかっております。なぜかかったのかというと、まさに最初にキャパシティビルディング。マレーシア自体も、5年程前にAEO制度に入ったんですけれども、まずは能力構築ということでキャパシティビルディングをやって、そして能力を引き上げてから相互承認、まさにレベルが同じだよねということの確認ということで、長い時間がかかっているということでございます。そういう意味で、タイも今現在、キャパシティビルディングをさせていただいているということでございます。

○圓川分科会長よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。

○石毛委員関連で。今の事前教示の仕組みですけれども、今度豪州で入るわけですが、今までのFTAでは入っていないとすれば、そういうものを直していったほうがいいんじゃないかと思うんですが、そういうことは。

○小宮関税課長これまでのEPAにおいても協定上は入ってございます。

○石毛委員全部ですか。

○小宮関税課長すみません。これまで結んだEPAにおいても、事前教示制度はお互いがあるということになっていると承知しています。

○圓川分科会長では末永委員、どうぞ。

○末永委員全く関係ないことなんですけれども、オリンピックに向けての税関の体制整備についての意見でございます。今回のオリンピックでは、世界に対して何を主張していくかということについてはまだ組織委員会等で決まっていないということでございますけれども、税関における摘発につきましては、私も先日視察に行かせていただいたんですけれども、こういったことも重要であるということは間違いないと思っております。これは、オリンピック実施前に日本はその点について厳しいぞということを海外に見せていくということも重要であると思われますので、骨太の中に書いてある体制整備について、ぜひ安全・安心な社会の実現に向けての体制整備を進めていただきたいというふうに考えます。

○圓川分科会長あと、よろしいでしょうか。

○小宮関税課長先ほど鈴木委員から御質問がございました日豪EPAによります関税の減収についてなんですけれども、ちょっと補足いたしますと、例えば先ほど申し上げました700億円をちょっと超えるぐらいのオーストラリアからの輸入貨物に係る関税収入のうち、牛肉が500億円ちょっとあるわけでございます。

したがいまして、先ほど申し上げましたとおり、今回、日豪EPAによりまして予定しております牛肉の冷蔵牛肉、冷凍牛肉に係る関税額は少しずつ下がっていく。特に冷凍牛肉については、現行水準の半分ぐらいに最終的にはなる予定でございますけれども、他の数量については景気等々が影響を受けますので、一概に全く言えないですけれども、その分だけ取り出して考えますと、要は500億円をちょっと超えるぐらいの牛肉に係る関税収入が半分強ぐらいになるということでございますので、700億円今ありますけれども、その部分だけの影響を考えると、恐らく200億円から300億円を超えるぐらいの制度的な減収要因になる。これは十数年後でございますけれども、そういう単純な機械的な試算はできるということを補足させていただきます。

○圓川分科会長それでは、ほかにございませんでしょうか。

○堀田業務課長先ほどの石毛委員の98%のところでちょっと舌足らずなところがございましたので補足させていただきますが、私が申し上げました税関のすぐ隣に事務所がある通関業者が紙を持ってくるという話は、17ページの下のほうにあります、電磁的記録による提出の割合が45%、輸入が35%、こちらの話でございまして、そうした通関業者の申告自体はNACCSを用いていることは当然でございます。98%以外の方は、例えば個人で恒常的に個人輸入をしていて、税関にもNACCSの端末があるんですが、それを使わずに紙で申告書を全部書いて持ってくる方もいらっしゃる。そういったところがメインかもしれません。その意味では、税関に直接持ってくるのが安心だというところは当てはまるかもしれませんが、通関業者が紙で申告しているということではないということでございます。

○圓川分科会長それでは、次の議題に移らせていただいてよろしいでしょうか。

続きまして、「最近の関税をめぐる国際的諸問題」につきまして、源新参事官より説明をお願いいたします。

○源新参事官(国際交渉担当)国際交渉を担当しております参事官の源新でございます。

お手元の資料3をご覧いただきたいと思います。私からは、関税局が取り組んでおります国際業務全般につきまして、この1年間の主な動きを中心に御説明させていただきます。

表紙をおめくりいただきまして、まず1ページでございますけれども、近年、WTO交渉ではなかなか成果が出ないということもありまして、主要国の間ではFTA、あるいはEPA交渉が広がってきているところでございます。日本も現在、アジアのほかに欧米先進国を含むEPAも同時並行的に交渉しているという状況でございます。

2ページをご覧いただきたいと思います。この1年間の成果といたしましては、日豪EPAが署名に至ったことは委員の皆様御案内のとおりでございますけれども、同じく7月にモンゴルとのEPA交渉が大筋合意に至ったことが挙げられます。

これらの経済連携交渉でございますけれども、次の3ページにもありますように、我が国にとりましては成長戦略の柱の1つとして位置づけられておりまして、本年6月には改めて閣議決定がなされているところでございます。目標では、貿易のEPA比率を2018年までに70%に高めるとされているところでございます。

4ページにございますとおり、署名済みのオーストラリア、それから大筋合意となりましたモンゴルが加わりますれば、EPA比率は全体の約4分の1弱、23%になるという状況でございます。

続きまして、主なEPA交渉の動きにつきまして簡単に御紹介させていただきます。

初めに、5ページからの環太平洋パートナーシップ協定(TPP)についてでございます。本年4月には、アメリカ・オバマ大統領の来日に合わせまして、日米間で物品市場アクセスなどについて精力的な交渉が行われまして、進展が相当ございました。その後、各国との間で二国間交渉が精力的に行われているという状況でございます。

次の6ページにございますように、TPP交渉は、昨年の12月以降、閣僚会合が3回開催されましたが、事務的に交渉を詰めてからでないとなかなか閣僚レベルでの成果は期待しがたいということで、最近では7月と9月に首席交渉官会合と、またこれにあわせて、課題の残っている交渉分野の作業部会、それから二国間交渉が行われております。

交渉を大きく2つに分けますと、条文、テキストの交渉と、それから市場アクセス交渉とに分けられるわけでございますけれども、これらにつきまして一定の進展が見られた次第でございます。また先週、9月23日、24日にはワシントンで日米交渉が閣僚間で行われましたが、進展がなかったということは報道等で御記憶に新しいところかと思います。

次に、8ページ以降には、TPP以外のEPA交渉の状況をお示ししております。上から4つ目の日中韓FTAにつきましては、日本にとって貿易相手国としての第1位であります中国、第3位の韓国を相手とする交渉でございまして、RCEP交渉との関係も踏まえながら、精力的に交渉が行われているところでございます。

また、次の日EU・EPAでございますけれども、本年4月の交渉会合におきまして、物品貿易の市場アクセスにつきましてオファーの交換を行いまして、5月に行われました日EU定期首脳協議におきまして、EPAの早期締結の重要性について一致が見られているところでございます。6月には、EU側で交渉開始1年後の見直しが終了いたしまして、交渉を継続することになりました。これを受けまして、7月に交渉会合が開催されております。

また、一番下のRCEP(東アジア地域包括的経済連携)につきましては、本年8月に開催されました閣僚会合で2015年末までの交渉完了という期限を再確認いたしまして、今後の交渉を加速化していくことで一致しております。

続いて、1枚飛びまして、10ページの日・モンゴルEPAにつきまして一言申し上げます。本年7月の日・モンゴル首脳会談におきまして、この日・モンゴル経済連携協定の大筋合意が確認されております。モンゴルにとりましては、これまでEPAを締結したことがなくて、最初のEPAを我が国と締結することを希望しておりまして、また、我が国にとりましては、オーストラリアに続いて15番目のEPAとなるものでございます。今後、早期に署名ができるよう、現在、協定条文の確定作業が行われているところでございます。

以上、EPA交渉でございましたけれども、11ページからは、WTO交渉について御説明いたします。

2001年から開始されましたドーハ開発アジェンダ、通称「ドーハ・ラウンド」の中で貿易円滑化交渉が2004年に追加されて、これまで約10年間交渉が行われてきました。昨年12月の閣僚会議におきまして、貿易円滑化、農業の一部、開発の3分野から構成されるバリ・パッケージが成立いたしました。特に貿易円滑化協定のテキスト案に全ての加盟国が合意したということは、WTOの設立後初めてマルチの協定の交渉が妥結したという点で特筆されるものでございます。

12ページにその貿易円滑化協定の概要を記載しております。内容といたしましては、税関手続の迅速化、貿易規則の透明性の向上を図るために、WTOの加盟国が実施すべき措置が定められております。これによりまして、貿易取引の時間とコストが削減されて、貿易拡大、経済成長に寄与するということが期待されるものでございます。

昨年12月の閣僚会議の後でございますけれども、次の13ページにお示ししておりますとおり、この貿易円滑化協定の条文を技術的に整理する作業などが行われて、本年7月の一般理事会におきましてWTO協定の改正議定書を採択いたしまして、貿易円滑化協定をWTO協定に組み込むという手続が完了する予定となっておりました。

しかしながら、一部の加盟国がこの貿易円滑化協定だけを先行実施すべきではないと主張し反対いたしまして、さまざまな説得にもかかわらず、コンセンサスが得られなかったということで、7月末までには改正議定書の採択には至りませんでした。このように、一旦閣僚会議で決定された採択期限を加盟国が守れなかったという事態を受けまして、現在、貿易円滑化協定のみならず、残りのドーハ・ラウンド交渉全体の先行きが今不透明となっているというのが足許の状況でございます。

続きまして、14ページは、税関当局間で交渉を締結しております税関相互支援協定の状況についてでございます。税関相互支援協定につきましては、これまで26カ国、あるいは地域との間で締結しておりまして、この1年間では、昨年の10月にスペインとの間で署名が、また今年の7月にはオーストラリアとの間で税関の相互支援規定を含むEPAに署名が行われております。また、平成23年度に改正されました関税法の内容を踏まえまして、既存の協定の改定もあわせて進めておりまして、本年の6月にはニュージーランドとの間で既存の取り決めの改定を行っております。

16ページをご覧ください。WCO(世界税関機構)についてでございます。このページの一番下をご覧いただきたいのですが、本年は日本がWCOに加入いたしましてちょうど50周年という記念の年になります。11月には御厨事務総局長をお迎えしてシンポジウムが開催される予定となっております。

17ページの下の囲みをご覧下さい。日本はWCOに対しまして経常経費では米国に次いで分担金を負担しておりますほか、キャパシティビルディング活動に充てられます関税協力基金への主要な拠出メンバーとなっているところでございます。また、事務総局長をはじめ11人の税関職員を派遣しておりまして、人材面でも貢献しているところでございます。

最後、18ページ以降で開発途上国の税関を対象に実施しております関税技術協力について申し上げます。この関税技術協力は3つの目的を掲げておりまして、マル1貿易円滑化を通じました経済成長への貢献と、日系企業の海外展開を側面から支援するとともに、マル2各国における税関行政の適切な執行の確保、それから、マル3各国税関当局との良好な関係の構築を主な目的として取り組んでいるところでございます。

具体的には、途上国税関の職員を日本に招いて行う受入研修や、途上国に我が国の税関職員を派遣した研修、あるいは相手国への提言・助言を行う専門家派遣を行っております。また、この実施に当たりましては、WCOなどの国際機関とも連携しながら行っているところでございます。

次の19ページをご覧いただきたいと思います。関税技術協力は1970年の受入研修開始から続けられてきておりまして、これまでに受け入れた途上国の税関職員数は延べ約5,500人に達しております。昨年度は60カ国から316名を受け入れまして、25カ国へ226名を派遣しております。地域別に見ますと、我が国と地理的にも近く、また経済的な結びつきの強いASEAN諸国が大半を占めているところでございます。

次の20ページをお願いいたします。ASEAN諸国における貿易円滑化の観点から、ベトナムとミャンマーにおいて、NACCSをベースとした通関システムの導入支援に取り組んでおります。これは、システムの導入に要する経費を無償資金協力によって供与するとともに、技術協力を通じてシステム開発の過程において通関制度とその運用を国際標準に沿う形で見直す、さらには、通関システムを活用していくための人材育成にも取り組むことによりまして、包括的なパッケージとしての支援を行うというものでございます。

次の21ページにございますように、ベトナムにおきましては、本年の4月からNACCSをベースとしましたVNACCSシステムの運用が段階的に開始されまして、6月までにベトナム全土への展開を完了しております。

また、ミャンマーについては、次の22ページのとおりでございますけれども、システム導入に関する費用といたしまして、39.9億円の無償資金の供与が本年4月に閣議決定されました。2015年中のシステム構築の完了、それから、2016年中のシステム運用開始を目指しまして、現在、本格的な開発作業が進められているところでございます。

以上、この1年間の主な国際関係の動きについて御説明いたしました。ありがとうございます。

○圓川分科会長ありがとうございました。

ただいまの説明につきまして、御質問、御意見をいただきたいと存じます。いかがでしょうか。どうぞ、石毛委員。

○石毛委員13ページにWTOにおけるバリ閣僚会議後の状況というのが書かれているわけですが、一部の加盟国というのはインドだと思うんですけれども、インドの説得というのはこれからどうやっていこうとしているのか。今、どんな見通しになっているのか。これほど重要な話であるにもかかわらず、あまり各国が真剣にやっているように思われないんですけれども、どんなことになるんですか。

○源新参事官(国際交渉担当)御質問ありがとうございます。交渉事でございますし、また、なかなか先を見通すのが容易ではない御質問ではございますけれども、まずこの7月末の期限に向けましては、加盟国の間で本当に精力的な調整、説得作業などが表あるいは水面下でいろいろと行われておりましたし、WTOの事務局長を中心に非常に活発な調整作業が行われてきたところでございます。

また、夏休みが終わりまして、公式の会議などもスタートしているところでございまして、引き続きコンセンサスを目指して動きはありますが、対立が根深いところでございまして、現時点で先を見通せるような状況にはないというところでございます。交渉中のことでもありますので、なかなかお答えが難しいところではありますが、御容赦いただければと思います。

○圓川分科会長よろしいでしょうか。

○石毛委員あまりよろしくないと思うんですけれども、WTOにとっては大変な危機だと思うんですよね。去年の12月にやっとWTOが機能するのかと思われたところにこういうふうになっているのは問題なので、インドは新しい政権になって、前の政権の方針を必ずしもちゃんと引き継いでいないというか、そういう方向でやっていないという形なんですけれども、親日国というふうに言っているのであれば、しっかりそういう働きかけも日本としてもやるべきなのではないか。これは別に財務省だけとかいう話ではなくて、日本政府全体としてそういうことをきちっとやるべきではないのかというふうに思います。

5月の下旬にアゼベドさんが来られたときに私どももセミナーを実施して、これをこれから中心にやっていくんだというので元気がよかったわけですけれども、その後の展開を見ると大変がっかりするような状況なので、日本もしっかり政府全体で取り組んでやっていくべきではないかという感じがするものですから、あえて発言をさせていただきました。

○源新参事官(国際交渉担当)ありがとうございます。叱咤激励という意味で受け止めさせていただきます。一言だけ補足させていただきますと、日本国政府も当然強い関心、問題意識を持っておりまして、しかるべきレベルでも説得作業などは行っているところではございます。また、ジュネーブのみならず首都間でも同じように働きかけは行ってきておりますし、さらに、日本のみならずWTOの主要国の間でもハイレベルでいろいろな働きかけを協調しながら行ってきているところではございます。ありがとうございます。

○圓川分科会長どうぞ、清水委員。

○清水委員2ページのところに今後のEPAの進捗状況というのがございますが、今回の日豪EPAで導入された自己申告制度みたいなものが、今後、交渉視されているいろいろな国のEPAではそれが前提となるのが条件になっているのか。あるいは、やはり国によっては自己申告制度は入れられずに、従来の原産地証明が必要になるというような交渉になるのか、そのあたりをお聞きできればと思います。

○河邑経済連携室長お答え申し上げます。おっしゃるとおりでございまして、国によってどのような形で原産地の証明を行っていくかというのは違っている状況でございます。我が国といたしましては、今般こういった制度をつくるということで心を固めたわけでございますが、それによりまして、これからの交渉におきましては、私どもとしては提案できるものが増えていく。その上で、例えば各相手国の状況を見ながら、どういった制度で原産性の確認を行うのかということを相談しながら決めていくことになるのだと思います。

○圓川分科会長よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○野坂委員NACCS型システムの海外展開について伺いたいと思います。ベトナムとミャンマーに対して日本が支援して、こういう形で動き始めているというのは大変心強いと評価しております。今後、ベトナム、ミャンマー以外にも日本の支援として検討されている国があるのかどうか。また、さらに積極的に日本としてこういったシステムで支援していくためにアプローチしていくような地域を考えていらっしゃるのかどうか、教えていただければと思います。

○岸本参事官参事官の岸本と申します。ベトナムで数年前からこの大きなプロジェクトに取りかかり、この6月にベトナム全土でのシステム展開が終わった。その終わるのとほぼ時を同じくするような形で、ミャンマーにおいて新しい作業を本格的に実施するようになってきたという状況でございまして、一度期に多数の国で並行的にやっていくというのはなかなか難しい問題がございます。

特に前半において業務課長から御説明申し上げましたとおり、我が国においても平成29年10月を目指して、日本税関の新しいNACCSシステムの更改作業をやっているところでございます。そういう面からいたしますと、私どもの税関におけるIT技術の専門家の対応能力から申しまして、あまり多方面において作業を進めていくというのはなかなか現実的なものではございません。

他方において、ベトナムのシステム、あるいはミャンマーのシステムはまだ作業中ではございますけれども、大変高くベトナムでは評価されておりまして、現地の日本企業の方からも、これによって自分たちの仕事も劇的に変わった、便利になったとおっしゃっていただいておりますし、ベトナムの政府当局の方からも大変感謝されています。

こういったことがベトナム自身の経済発展、あるいはアジア地域での貿易拡大、さらには日本の企業の海外展開支援といったものに大きな役割を果たすということからいたしますと、その意義は非常に大きいと思っているところでございます。私どもとして可能な範囲で考えていきたいところではございますけれども、まずは今のところはミャンマーの大きなプロジェクトを成功させるということが非常に重要なことだと思いますので、そこに注力していくという段階でございます。

○圓川分科会長まだ若干時間がございます。何かほかに御質問ございますでしょうか。あるいは関税局側、何か補足等ございませんでしょうか。

それでは、本日、事務局より御説明いただいた内容をもとに、次回以降、27年度改正についての具体的な審議を行っていきたいと思います。

それでは、間もなく御法川財務副大臣がお見えになると思いますので、しばらくお待ちください。

〔財務副大臣入室〕

 

  ○圓川分科会長御法川財務副大臣がお見えになりましたので、答申書を手交させていただきたいと思います。

平成25年6月13日付をもちまして、諮問のありました関税率及び関税制度の改正につきましては、本審議会の意見をとりまとめましたので、答申書を提出させていただきます。

〔答申書手交〕

 

  ○圓川分科会長それでは、御法川財務副大臣から御挨拶を頂戴したいと思います。

よろしくお願いします。

○御法川財務副大臣財務副大臣の御法川でございます。

圓川関税分科会長をはじめ、委員の皆様におかれましては大変御多忙のところ、きょうは御出席を賜りましてありがとうございました。

ただいま、本年7月に署名されました日豪経済連携協定を実施するために必要な関税関係の法整備についての答申をいただきました。経済連携の推進は我が国の成長戦略の柱であります。特に日豪経済連携協定は、我が国にとって重要なパートナーであるオーストラリアとの間のEPAであり、この早期発効は政府として大変重要だというふうに考えております。

このため、関税分科会におかれましては、通常の時期よりも早く8月に審議を開始いただくことになりました。これまでの皆様の御尽力に心から感謝を申し上げますとともに、今後、引き続いて年末に向けて27年度改正の御審議を賜りますことをお願い申し上げまして、簡単ではございますけれども、挨拶にかえさせていただきたいと思います。

本当にありがとうございました。

○圓川分科会長御法川財務副大臣はここで退席になられます。

本日はご多忙中ありがとうございました。

〔財務副大臣退室〕

 

  ○圓川分科会長以上をもちまして、本日の議事を終了させていただきます。

委員の皆様方におかれましては、本日の答申のとりまとめに当たり円滑な議事進行に御協力いただいたことを重ねて厚くお礼申し上げます。

次回会合より27年度改正についての具体的な審議を行っていくこととなりますが、引き続き御協力のほどよろしくお願いいたします。

本日は御多用中のところ出席をいただきまして、誠にありがとうございました。

午前11時45分 閉会

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