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関税・外国為替等審議会 関税分科会 (平成26年8月5日開催) 議事録

関税・外国為替等審議会 関税分科会 議事録

本稿は、平成26年8月5日の関税・外国為替等審議会 関税分科会の議事録です。
午前10時30分 開会

○圓川分科会長代理時間が参りましたので、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会を開催いたします。

委員の皆様には、御多用中のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。

また、特殊関税部会に御出席いただいた委員の皆様方には引き続き出席をいただきまして誠にありがとうございます。

私は、関税分科会長代理を務めさせていただきます圓川でございます。

初めに、大変残念な御報告がございます。本分科会の会長でありました小寺彰先生におかれましては、本年2月10日に御逝去されました。小寺先生は、平成17年1月6日より当分科会委員に任命され、9年1カ月の長きにわたり当分科会の議論において中心的な役割を担われました。特に平成25年6月からは、分科会長として当審議会の運営に御尽力されました。ここにこれまでの小寺先生の当分科会における御貢献に対しまして深い敬意を表することとともに、早過ぎる御逝去に深い哀悼の意を表したいと思います。

[黙 祷]
                                          

○圓川分科会長代理ありがとうございました。

小寺先生の御逝去に伴い、現在関税分科会長が不在となっておりますので、関税・外国為替等審議会令第6条第7項の規定により分科会長の選任までの間、議事進行を務めさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。

なお、議事に入ります前に、ここ数カ月間に委員の交代がございましたので、私から御紹介申し上げます。

一般社団法人日本貿易会会長、槍田松瑩委員が御退任されまして、新たに一般社団法人日本貿易会会長、小林栄三委員。

早稲田大学法学部教授、河野真理子委員。

国立社会保障・人口問題研究所、森田朗委員が任命されています。

また、中里実委員が専門委員より委員に任命されております。

続きまして、事務局に人事異動がございましたので、宮内関税局長より一言御挨拶いただきまして、事務局の御紹介をお願いいたしたいと存じます。

○宮内関税局長御紹介いただきました関税局長の宮内でございます。昨年に引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

委員の皆様方におかれましては、本日、御多忙中のところ御出席を賜りまして誠にありがとうございます。

また、日ごろから関税政策あるいは税関行政につきまして格別の御指導、御協力を賜りまして、心より感謝申し上げる次第でございます。

本日は、本年7月8日に安倍総理大臣とアボット首相との間で署名が行われました日豪EPAにつきまして、この後、私どもから説明をさせていただきます。皆様方からいただきます貴重な御意見を踏まえまして、今後の関税政策、税関行政の適切な運営に努めてまいりたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

それでは、早速ですが事務局の紹介をさせていただきたいと思います。

皆様から向かいまして私の右の方でございますが、関税局担当審議官の松村でございます。

関税課長の小宮でございます。

監視課長の齋藤でございます。

業務課長の堀田でございます。

調査課長の前田でございます。

原産地規則専門官の今川でございます。

特殊関税調査室長の前川でございます。

知的財産調査室長の米山でございます。

続きまして、皆様方から向かって私の左の方でございますが、関税局担当審議官の小部でございます。

総務課長の山名でございます。

国際協力担当参事官の田中でございます。

経済連携室長の河邑でございます。

税関調査室長の福田でございます。

また、本日は経済産業省の方にも御出席をいただいております。引き続き私から紹介させていただきます。皆様方から向かって私の一番左の方でございますが、経済産業省通商政策局通商機構部の平塚通商交渉調整官でございます。

以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○圓川分科会長代理ありがとうございました。

それでは、本日の議事に入らせていただきたいと存じます。

本分科会の委員名簿はお手元にお配りしております資料1のとおりとなっております。

本日の議題は、お手元にお配りしております議事日程のとおりでございます。

先ほど御説明差し上げたとおり、現在関税分科会長が不在となっておりますので、関税分科会長の選任をお願いしたいと存じます。

分科会長につきましては、関税・外国為替等審議会令第6条第5項の規定によりまして、互選により選任することとされております。早速でございますが、どなたか分科会長を御推薦いただけますでしょうか。

○青山委員私は、圓川隆夫委員を推薦させていただきます。圓川先生は、長年にわたりまして審議会の委員を務められて、今もそうですけれども、関税分科会長代理として、それから、企画部会長、貿易円滑化ワーキンググループ座長として卓越した指導に当たられております。そういった幅広い知識あるいは御経験ということから考えますと、圓川先生が最適と考えますので、推薦申し上げます。よろしくお願いいたします。

○圓川分科会長代理ただいま青山委員より、私、圓川を推薦する御提案がございましたが、いかがでしょうか。

[「異議なし」の声あり]
                                               

○圓川分科会長代理皆様方の御賛同を得ましたので、分科会長は私、圓川が務めさせていただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

[圓川分科会長 着席]
                                                

○圓川分科会長改めまして、分科会長を務めさせていただくことになりました圓川でございます。

委員の皆様方の御協力をいただきまして、円滑な分科会の運営に努めてまいりたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。

早速でございますが、分科会長代理につきましては、関税・外国為替等審議会令第6条第7項の規定によりまして、分科会長が指名することとされておりますので、私から分科会長代理を指名させていただきたいと存じます。

分科会長代理は中里実委員にお願いしたいと存じますが、いかがでしょうか。

[「異議なし」の声あり]
                                                

○圓川分科会長それでは、中里分科会長代理より一言御挨拶を頂戴したいと思います。

○中里委員圓川先生のお手伝いをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○圓川分科会長ありがとうございました。

 

[「異議なし」の声あり]
                                              

○圓川分科会長それでは、中里企画部会長及び櫻井特殊関税部会長、一言御挨拶を頂戴したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○中里委員先ほどと同じでございます。よろしくお願いいたします。

○櫻井委員櫻井でございます。引き続きよろしくお願いいたします。

○圓川分科会長ありがとうございました。

続きまして、議題を日豪EPAの概要に移らせていただきます。日豪EPAにつきましては、本年7月8日に署名が行われ、現在、政府におかれまして、協定の早期発効に向けた準備が進められているところと聞いております。今般署名された協定の発効に向け、新たに関税関係法令の改正が必要と見込まれるものがあるということでございますので、本分科会において審議し、9月下旬までには分科会としての答申を出すこととしたいと思います。これを踏まえ、本日の分科会におきましては、日豪EPAの概要につきまして事務局より聴取いたしまして、御議論をいただきたいと存じます。つきましては、河邑経済連携室長より御説明をお願いいたします。

○河邑経済連携室長それでは、お手元の資料4に基づきまして、経済上の連携に関する日本国とオーストラリアとの間の協定、略して日豪EPAと申しますが、その概要につきまして私のほうから御説明を申し上げます。

まず、お手持ちの資料4の1ページ目を御覧ください。まず本EPAの締結に至りました経緯から御説明をさせていただきます。

日豪EPAの検討ですが、これが始まりましたのは2005年4月における小泉総理と当時のハワード・オーストラリア首相の会談からでございます。他のEPAと全く同じように、まずは両国間の政府及び民間セクターの間で研究会の開催、これから始まったわけでございます。

翌2006年には、全5回の民間の研究会の開催を経まして、共同研究報告書が取りまとめられました。この報告書を踏まえまして、同じく12月ですが、当時第1次安倍内閣における安倍総理大臣と当時のハワード首相との間で行われた電話首脳会談におきまして、日豪EPAの交渉が正式に開始されることになったわけです。

翌2007年4月から第1回交渉が開始され、EPA交渉が始まったところです。

その後約7年にわたりまして、計16回の交渉会合が開催されております。この約7年という交渉期間ですが、我が国のこれまでのEPAと比較しても一番長いものであったと聞いております。これは、日豪の間では多くのセンシティブな品目があったことから、国内産業の影響を極力回避しつつ国益に絡む最善の道を追求するとの観点から、長く厳しい交渉が行われたものであると承知しております。

最終的には閣僚レベルでの折衝も経まして、全ての主要論点について意見が一致いたしまして、本年4月7日、アボット首相の来日の際に安倍総理との首脳会談が行われ、大筋合意が確認されました。

この大筋合意の内容に沿いまして、協定条文の確定作業を行った結果、先月8日ですが、安倍総理が今度はオーストラリアを訪問されまして、そこで行われた首脳会談に際して協定の署名が行われたということでございます。

続きまして、お手元の2ページ目をあけていただければと思います。お手元の2ページ目にございますのが、この首脳会談後に公表されました共同声明です。EPAに関連する部分を抜粋しておりますが、この中で申しますと、下から2つ目のパラグラフをご覧ください。そこの最後の行にありますが、ここで「両国が日豪EPAを可能な限り早期に発効させるよう取り組むことを確認」しているわけでございます。これを受けまして、現在協定及び関連法案をこの秋の臨時国会に提出できるよう調整を進めております。

また、日豪EPAの協定発効に必要な関係法令の整備につきましては、いずれ当分科会でも御審議いただくものと承知しておりますが、本日は、まずは日豪EPAの意義と概要について御説明を申し上げます。

お手元の3ページ目を御覧ください。日豪EPAの意義ですが、大きな意義があると考えられますのは、豪州は、我が国がこれまでEPAを結んできた相手国の中でも最大の貿易相手国であるということです。我が国の貿易相手国は、第1位が中国、第2位が米国、第3位が韓国ですが、豪州はこれに次いで第4位です。他方、豪州にとりましては、日本は米国に次いで第2位の貿易相手国であるといった状況でございます。

お手元の資料に「主な成果」と書いてあるところがありますが、日豪EPAには一定の効果が期待されているわけです。1つは、日豪EPAが地域のルールづくりを促進するという効果が期待されております。日豪両国は、ともにアジア太平洋地域における経済連携を推進している国でございます。TPPですとか、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の交渉、これにも参加をしている国でございます。この日豪の間で包括的で高い水準の規律を確保されるということで、地域のルール作りが促進されるということが期待されております。

また、もう1つですが、豪州市場における我が国企業の競争力の確保でございます。豪州は米国とのFTAを2005年に締結しておりまして、韓国とのFTAを本年4月に署名したところです。こうした中で、日豪EPAは我が国企業の豪州市場における競争力の確保に一定の寄与をするのではないかと考えられております。

お手元の資料の4ページを御覧いただければと存じます。日豪EPAの主な内容につきまして御紹介させていただきます。

日豪EPAによる関税の撤廃または削減の概要でございます。ここに2つの円グラフがありますが、その下にそれぞれ豪州から日本への年間の輸入額及び日本から豪州への輸出額が記載されています。豪州から日本への年間の輸入額は約5兆円、日本から豪州への輸出額が約1.7兆円となっています。この輸出入額の合計約6.7兆円が日豪間の往復の貿易額となるわけでございますが、この約95%につきまして、協定発効後10年以内に関税が撤廃されることとされております。

左側のグラフが日本から豪州への輸出についてのグラフですが、輸出の約半数を自動車等の工業製品が占めております。豪州は例えば自動車に対して5%の関税を賦課しておりますので、こうした工業製品の関税の撤廃が我が国にとっての関心事項でございました。一方右側のグラフの方ですが、これは豪州から日本への輸入についてのグラフです。石炭及び石油ガス、鉄鉱石等の資源の輸入が大宗を占めております。これらの品目は既に我が国では無税での輸入が可能となっておりますが、関税が賦課されている品目の中では特に牛肉等の畜産物が大きな割合を占めているわけでございます。

お手元の5ページをお開きください。以下具体的な協定の内容につきまして御説明を申し上げます。

まず我が国から豪州市場へのアクセスについてですが、鉱工業品につきましては約83%、これが協定発効と同時に関税撤廃となるわけでございます。このうち特に我が国の関心が高いのが、先ほど申し上げましたが、豪州への輸出の約5割を占める自動車及び自動車部品です。これらのうち排気量が1,500ccから3,000ccのガソリン車につきましては関税が即時撤廃されます。これにより日本からの完成車の輸出の約4分の3について、協定の発効と同時に関税が撤廃されることとなります。

他方、また、さらにお手元の資料の第6ページを御覧ください。次に豪州から日本市場へのアクセスについて御紹介をしております。豪州側ですが、当初から我が国への農産品の関税撤廃を強く求めておりました。日豪EPAにつきましては、交渉開始前の2006年12月、衆参の農林水産委員会におきまして、重要5品目等については除外または再協議の対象とすべきといった決議をいただいております。我が国としましては、この決議を踏まえて粘り強い交渉が行われてきたということでございます。

この結果といたしまして、コメ、小麦、牛肉、乳製品、砂糖などのいわゆる農林水産物の重要品目につきましては、それぞれ特別な配慮がなされております。

まず、コメですが、これは関税削減等の対象から除外されております。

食糧用の小麦については、今回は関税撤廃の対象とはいたしませんでしたが、飼料用の小麦につきましては無税化するとされております。この点について、税関におきましては、無税で輸入された小麦がきちんと飼料用に用いられることを確認する必要があります。これを担保するための関税関係法令の改正が必要となっております。

さらに牛肉ですが、最終関税率に関しまして、国産牛肉への影響の差を考慮いたしまして、冷蔵と冷凍の間に4%の税率の差を確保した上で、冷凍牛肉の関税を18年かけて19.5%まで削減するということでございます。さらに冷蔵牛肉につきましては15年かけて最終的に23.5%まで削減するとされております。これに加えまして、冷蔵牛肉、冷凍牛肉、それぞれにつきまして、日豪EPAが発効した後、豪州からの輸入が一定量を超えたときに関税率を現状の38.5%に戻す特別セーフガード措置を導入することとされております。

また、乳製品についてですが、バター及び脱脂粉乳については将来の見直しといたしまして、プロセスチーズ原料用のナチュラルチーズについては、国産品の使用を条件とする関税割当を設定することとしております。

また、一般粗糖及び精製糖につきましては、将来の見直しとされております。

これらのように農林水産品につきましては、豪州側から一定の柔軟性を得ることができたことから、国内農畜産業の存立及び健全な発展を図りながら、食料の安定供給にも資する合意に達することができたと考えられております。

資料の7ページでございます。これまで日豪EPAによる関税の撤廃及び引下げについて御紹介申し上げましたが、これらの関税撤廃及び引下げの結果として、EPAの相手国からの輸入が増加し、国内産業に重大な損害、またはそのおそれが発生する場合が考えられます。このような場合に備えた制度として、EPAには通常としてセーフカード措置が導入されているわけでございます。

日豪EPAにおきましては、この通常の二国間セーフガードに加えまして、牛肉に関する特別セーフガードが導入されております。冷蔵及び冷凍牛肉につきましては、先ほど御説明申し上げましたとおり、15年から18年かけて関税を削減することとなっておりますが、牛肉に関する特別セーフガードは、この冷蔵、冷凍牛肉のそれぞれにつきまして、豪州からの輸入が一定の基準数量を超えた場合、関税率は現状の38.5%に戻る、こういった内容となっております。この特別セーフガードの導入のために関税関係法令の整備が必要となる見込みでございます。

日豪EPAには他にも広範囲にわたる章がございますが、この中で特に関税関係法令に関連するものを追って御紹介申し上げます。御覧いただいております資料の7ページの下の部分、それから資料の8ページにかけまして、原産地規則について御紹介しております。

我が国の従来のEPAにおきましては、EPAの相手国から輸入された物品にEPA税率を適用するためには輸入貨物がEPA相手国の原産品であるとの基準を満たすことを証明する原産地証明書を輸出国の公的機関から発給してもらい、税関に提出する必要がありました。日豪EPAにおきましては、この従来の第三者証明に加えて、輸入者、輸出者、または、生産者が自ら輸入貨物がEPAの相手国の原産品であるとの申告書を作成して輸入国税関に提出する方法、この新しい方法を導入してございます。これにより日豪両国間の貿易円滑化に資することが期待されております。これは、我が国として初めて導入する制度ですので、今後、関税関係法令の整備が必要となってくる見込みでございます。

資料の8ページですが、最後に当省が所管する税関手続に関する規定を御紹介させていただきます。

税関手続及び貿易円滑化章におきましては、両国間の貿易を円滑化するとともに、関税法令の違反の抑止や効果的な取締りを確保するため、税関手続の透明性及び物品の速やかな通関を確保すること、また、税関当局間の協力及び情報交換を促進するといった内容を盛り込んでおります。特に税関当局間の情報交換協力につきましては、相手国の税関当局から書面による事前の同意があれば、相手国税関から提供された情報の刑事手続への使用も可能といった規定も盛り込んでおります。

これにつきましては、平成23年の当分科会でも御審議いただいたものと承知しております。平成24年度の関税改正におきまして、外国税関当局から入手した情報について、我が国の刑事手続に使用することができるよう環境が整備されたことを受けまして、これをEPA交渉にも反映したものでございます。

これまで我が国が締結したEPAの税関手続及び貿易円滑化章におきましては、税関当局間の事前同意に基づき、提供情報の刑事手続の使用を認めるものは存在しておりませんでした。今回の日豪EPAが最初の事例となります。改めて委員の皆様の御理解と御協力に感謝を申し上げます。

以下、資料の9ページ以降におきましては、衛生植物検疫ですとか、日豪EPAの他の章立てについて記載をしているわけですが、時間の関係もございますので、本日の説明は割愛させていただきます。

以上、全体像について御説明申し上げましたすが、このうち関税関係法令の改正が必要となっている点を改めてもう一度申し上げますと、第1に、飼料用の麦が実際に飼料用に供されたことを担保する措置を導入する。第2に、牛肉の特別セーフガードの導入のための規定の整備。第3に、原産地証明書の提出なく日豪EPAの関税率の適用を可能とする新たな制度、仮に自己申告制度と呼んでおりますが、この導入、以上の3点でございます。これらの点については、この後開催されます企画部会におきまして、担当の方から詳細に御説明申し上げる予定でございます。

日豪EPAの概要につきまして、私からの説明は以上でございます。

○圓川分科会長ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からの説明につきまして、御質問、御意見等をいただきたいと存じます。

○鈴木委員1つ確認させていただきたいのは、今の資料の6ページの一番下の(注)のところに書いてある部分でございますが、重要品目について、日本がほかの国とのFTAなどで、さらにオーストラリアに対する条件よりも有利な条件、つまり、牛肉で言うと冷凍で19.5%をさらに9%にすることについて合意した場合のように、競争力に重大な変化が生じた場合には、見直しを行うという条項が入っているということがここに書いてございますが、もとの条文を見ますと、そういった変化が生じた場合には、オーストラリアの当該産品に対して同等の待遇を与える観点から見直しを行う、このように書いてございますので、そういうような強い表現からいたしますと、ここでの(注)で言っておる「協議の結果は予断されていない」というのはそうなんでしょうけれども、ややミスリーディングな解釈に聞こえるのではないかというふうにも思われますので、この点は日本側としてどのように解釈されているのか、一応確認させていただければと思います。

○河邑経済連携室長御指摘いただきました規定の条文についてでございます。これを読み上げさせていただきますと、日本国が第三国との国際協定に基づきまして、当該第三国に対して与えた特恵的な市場アクセス、これは先ほども御説明があった第三国と別の協定が結ばれた場合でございます。この特恵的な市場アクセスの結果として、日本国の市場における競争力に重大な変化がある場合、これにつきましては、オーストラリアの当該原産品に対して同等の待遇を与える観点から見直しを行う、このように書かれているわけでございます。

この内容でございますけれども、まず2つの要件がかかっていると思います。1つは、まず日本が第三国と国際協定を結び、それが日本国の特恵的な市場アクセスを与えるというのが1つの要件でございます。2つ目の要件といたしまして、その結果としてオーストラリアの原産品が日本国の市場における競争力に重大な変化がある。この2つの要件がかかっている。その場合には見直しを行うといったことが書かれているものと承知しております。

この見直しの内容につきましては、ここにも書いてございますけれども、両国の協議の中で議論されるというものでございまして、この協議の結果は現在予断されているものではないといったことは言うまでもないものと考えております。いずれにいたしましても、この協定の内容につきまして、御指摘がございましたように、誤解を招くことがないようにしっかりと説明を尽くしていきたいと考えてございます。

○飛田委員牛肉の関係ですけれども、冷凍、冷蔵、それぞれ18年、15年、19.5%、23.5%ということで記されておりますが、これは例えば18年後に一遍に19.5%にするということですか。あるいは冷蔵の場合は15年目に23.5%というようにするのか。どういうようなされ方が決まっているのかどうなのか。

それと、いつからこれを発効しようとしているのか。

この2点についてお伺いします。

○河邑経済連携室長冷蔵牛肉の税率について申し上げますと、締結前の38.5%から徐々に引き下げられていくわけでございます。通常均等で下げていくということになるのが多いわけですが、発効後、一旦38.5%から32.5%に下がる。その上で31.5%、30.5%と毎年徐々に最終年度の15年目に向けて23.5%まで下がっていく、こういった制度でございます。また、発効日につきましては、まだ決まっておりません。

○松下委員私から3点お願いがございます。

日豪EPAの発効の早期実現とAEO(認定事業者)制度の相互認証の合意、それから、原産地自己証明制度の整備についてでございます。

既に豪州と経済連携協定を締結している米国やASEANからの鉱工業製品の輸出に対して不利が生じているため、このたび日豪EPAの署名が実現したことを歓迎いたしております。さきにオーストラリアとFTAの署名に至った韓国との競争においても、我が国が大きく出遅れることがないよう早期発効に向けて取り組んでいただきたいと思います。

2つ目は、日豪間でのAEO制度の相互承認についてでございます。日豪EPAが発効されると、両国の輸出入貨物量の増大が予想されます。オーストラリアでは未だAEO制度は確立されておりませんが、今後制度化の動きがあった場合、その動向にも留意をしていただきたいと思います。そして、その内容が我が国の国際競争力のさらなる強化に寄与する場合、両国のAEO制度の相互承認の合意も御検討いただきたいと思います。

3点目は、日豪間での原産地完全自己証明制度の導入についてでございます。原産地手続につきまして、採用が合意されています完全自己証明制度が導入される場合、認定手続等が企業にとって使いやすいものになるよう、これまでのEPAと一体感を持った制度運営にしていただくよう要望いたします。

以上でございます。

○圓川分科会長要望だけでよろしいですか。

○松下委員要望だけでございます。

○櫻井委員資料8ページの税関手続のところで教えていただきたいのですが、ここの部分で効果的な取り締まりのところで、相手国の税関当局からの事前の同意があれば、提供された情報の刑事手続への使用が可能という部分で、これは先ほど関税改正のときにも少し触れさせていただいたところなんですけれども、国内の法制としては新しい仕組みで、ドグマ破りの法制度といって差し支えないように思いますが、まず国内的にはどういう形で、行政手続部分と刑事手続をつないだのかということについての理屈を教えていただきたいということが1つ。

それから、参考のところにありますが、これがオーストラリアとの関係では最初の事例となるということですが、これは両方に同じ仕組みがあってそういうことができるというようになったと理解してよろしいのか。国際的には、もちろんそちらのほうが常識的なのかというあたりを教えていただけますか。

○河邑経済連携室長2つ御質問をいただいたと思います。1つ目の豪州側の方はどうなっているかでございますが、委員ご指摘のとおりでございまして、豪州側にも同様の制度があるというところを確認した上での署名となってございます。

○工藤委員教えていただきたいんですけれども、セーフガードがそれぞれケース・バイ・ケースで発動されます。その条件で、輸入量が増加というのがありますが、その増加によって国内産業に重大な損害云々とございますけれども、例えばこういったものがあったらとかという、そういう指標といいますか、何か条件みたいなものは幾つかあるんでしょうか。

○浦田委員それに関連した質問なので、資料の7ページの特定の農産品、牛肉についてのセーフガードなんですけれども、一定の基準数量を超えた場合となっているんですが、一定の基準数量について教えていただければありがたいです。

○河邑経済連携室長先ほどございました一定の基準数量についてのお答えですけれども、冷凍牛肉につきましては、平成24年度の冷凍牛肉の輸入量が19万トンとなっています。これを踏まえ、19.5万トンというのが最小の発動の基準となる数量でございます。これは徐々に拡大をしてまいりまして、10年目には21万トンまで上がる。冷蔵の牛肉ですが、これは平成24年の冷蔵の牛肉輸入量12.9万トンでございます。これを前提といたしまして、当初13万トンが発動基準、これが10年目にかけて徐々に14.5万トンにまで拡大していく。こういったような基準となってございます。

○松村審議官先ほどの櫻井先生からの御質問ですけれども、関税法の108条の2というのが情報提供の規定でございまして、これを最近の国際的な趨勢として、ほかの国ではそういう刑事手続にも一定の要件のもとで使うことができるという国があったところ、日本の場合には従来はそういう行政機関が行政として検査なり情報収集をしたものは直ちには司法手続に使えないということだったため、そこをつなぐために法制的な整備をしたということでございます。それが108条の2の改正でございます。

108条の2第3項に、第4項による同意がなければ外国における刑事手続において使用されないよう適切な措置をとられなければならないというのがございます。したがって、第4項の規定による同意があれば、逆に言うと使えるという道を開いたわけでございます。第4項は、読みますけれども、「財務大臣は、外国税関当局からの要請があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、提供した情報を当該要請に係る刑事手続に使用することについて同意をすることができる」。

1つ目の要件は、「要請に係る刑事手続の対象とされている犯罪が政治犯罪であるとき、又は当該要請が政治犯罪について刑事手続を行う目的で行われたと認められるとき」という非政治性の確認の話が1点。

2点目としては、「要請に係る刑事手続の対象とされている犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、その行為が日本国の法令によれば罪に当たるものでないとき」という双罰性の確認の話。

3点目としては、「日本国が行う同種の要請に応ずる旨の要請国の保証がないとき」という相互主義の確認。これらに該当しないことの確認を受けることを要件として刑事手続に使用することについて同意をすることができるということでございます。そういった要件を法律的に規定することによって、道を開いたということでございます。

○櫻井委員そうすると、国際的な関係の話だからということで、そういう次元で通したということでよろしいのですね。有意義な改正だと思います。

○松村審議官双務的といいますか、お互いに同じ条件を満たす場合に限っては使えるようにしようということでございます。

○末永委員概要の中で議論しているので、何とも言いようがない部分があったりしますが、連合としてもTPPなど別のところでは求めているところもあるのですが、こういったところで審議をする場合はテキストというのを横に置きつつ、議論ができるようにするべきではないでしょうか。

もう1つですが、決めるものと決めないものというのがあって、例えば一定の数量と先ほど言いましたけれども、これというのは勝手に決めることができるものなのか。既にどこかで決められているのか、それとも条約として締結するという扱いなのか、よくわからないんです。

それともう1つ、原産地規則のところでは、前に分科会でも聞いたことがあるんですけれども、例えば今までずっと第三者証明であったものを自己証明にするということは、今までなぜ第三者証明でやり続けてきたのか。それを自己証明にするということのメリット、デメリットと、理由というのが、何もなく条約で決められちゃったからということで決めていいものなのかどうなのかわからないんですが、その辺について教えていただければ。

○松村審議官この自己証明制度といいますか、これは協定上の言葉ですけれども、我々は仮称として自己申告制度という言葉を使っております。これは、もちろん協定で勝手に決まったというものではなく、我々がオーストラリア側と交渉する中で、彼らも自己申告制度というのを使っていて、むしろ第三者証明制度というのはやや途上国型という形になっている。

我々も今のアメリカなり、あるいはEUのこの制度における検討の状況を見ながら、日本としてもこういう自己証明型といいますか、自己申告型の検討を進めてきています。これは何がメリットかといいますと、要するに第三者証明ですと、メーカーの方なり輸出する方が、発給機関である商工会議所なりに頼みにいって、そこでお墨つきをもらわないといけないという手間がかかるわけです。しかし、ちゃんとしたある程度立派なメーカーなり輸出者であれば、自分たちが持っている情報なり財務上のデータとか、そういったものを自分で申告すれば足りるということですから、手間が省けるわけです。

そういう意味で、先進国ではそういう形をとるようになってきている。ただし、もちろん自己申告ですから、それに対する事後のチェックは要るわけで、税関としては、それに対するチェック体制を組まないといけないということですが、世界的にはそういう形で進みつつあるということで、今回我々も自己申告制度を導入する。しかし、今第三者証明方式でやっておられる方々がいきなり変わってしまうというのも、また困るでしょうということで、併存させる形にしておりますけれども、大きな趨勢としては、だんだん自己申告方式に変わっていくものだと考えております。

これは、後ほどの企画部会の中でもう少しそういった制度の御説明をさせていただきます。

それから、1点目のほうですけれども、協定の中身、テキストも署名しておりますから、公表されているはずでございますし、また、その協定は日本語の正式な訳をつけて国会の承認を得るべく今準備をしているということでございます。一定の基準数量というのも、もちろん交渉で、ここの部分は恐らく一番重要な部分でございますので、日豪のそれぞれ当局者間で大変な議論をした上で、実際の数量というのが決められているということでございます。

○末永委員テキストというのを見ないで概要で決めていいのかということをさっきは言ったんです。

もう1つは、原産地規則の話というのは、自己申告というものを審議会として決めてから、それを日豪のものに適用するというのではなくて、日豪の中で決めるだけでよいものということなんですね。

日本として今までの第三者証明というものではなくて、自己申告にするということを決めることなしに、日豪のものというので新しく併存型にしましたということで済むような話なのかということ。

○松村審議官それは、中身としてどういう制度がいいかということは常々我々は考え検討してきていて、先ほど申し上げたような世界的な趨勢の中で、自己申告制度というのを取り入れてくることが必要であるというふうに考えていた中にあって、日豪のEPA交渉でどうするかという議論があったので、ここからそれを入れていこうということで、したがって、今同時並行でいろいろなEPA交渉が走っておりますけれども、そうしたものにも同じように日本の政策としてこの方式を取り入れていくよう交渉したいと思っております。

○中里委員関税のことはちょっと分かりませんが、租税条約でそういうことがありまして、条約が批准されれば国内法律に優位されますので、それに従って国内法律を整備していくということ、これはある意味憲法上の制度でそうなっておりますので、そういうことだと思います。

○浦田委員これは質問というよりはお願いなんですけれども、前もこの場でお願いしたことと関連するんですが、このFTAやEPAが発効したならば、実際にFTA、EPA特恵を使って輸入されている数量とか額とかを公表していただけるとありがたいです。と申しますのは、FTA関税の対象となっている品目についても、今の原産地規則の議論でもありましたように、原産地証明をとるのにコストがかかるわけです。そのことによって中小企業などはFTAを使わないで既存のMFN関税で輸入するということがあるようであります。その辺については、私の理解では、日本では公表されていないようですので、ぜひそういった統計情報も公開していただければありがたいと思います。以上です。

○圓川分科会長この後、企画部会もありますので、よろしいでしょうか。

どうもありがとうございました。具体的な関税関係法令整備が必要と見込まれる事項につきましては、当分科会の企画部会におきまして詳細に御議論をいただく予定でございます。その結果を分科会に御報告いただくこととしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

それでは、そのように企画部会にお願いしたいと思います。

最後に事務局より連絡事項がございますので、小宮関税課長より御説明をお願いいたします。

○小宮関税課長本分科会における議事録の取扱いにつきましては、審議会議事規則第4条の規定によりまして原則公開とされてございます。それぞれの御発言部分を事前に御覧になりたい委員の方におかれましては、分科会終了後にその旨を事務局に御連絡いただければと思います。御連絡いただきました委員の方には、議事録案がまとまりました段階で事務局から送付をさせていただき、また、その後、1週間程度の間に御意見などがない場合は、恐縮でございますけれども、御了解いただいたものとさせていただきたいと思います。議事録の取扱いにつきましては、今後ともこの扱いで進めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

当分科会の終了後に、引き続き当会場におきまして企画部会を開催いたします。企画部会の委員におかれましては、そのままお待ちいただきますか、隣の控室でお待ちいただくようお願い申し上げます。

私からは以上でございます。

○圓川分科会長以上をもちまして本日の関税分科会を終了させていただきたいと存じます。

次回の関税分科会の開催につきましては、事務局と調整の上、別途御連絡させていただきます。

本日は、御多用中のところ御出席を賜りまして誠にありがとうございました。

午前11時26分閉会

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