このページの本文へ移動

関税・外国為替等審議会
第65回外国為替等分科会議事録

令和7年11月20日(木)

財務省 国際局

財務省第1特別会議室
(本庁舎4階)

1.開会

2.最近の国際金融情勢について

3.対内直接投資審査制度について

4.閉会

出席者
委員

五十嵐チカ

植田健一

江藤名保子

亀坂安紀子

神作裕之

木村

佐藤清隆

下坂朝子

杉山晶子

根本直子

原田喜美枝

渡井理佳子

財務省

緒方国際局長

今村次長

細田審議官

梶川審議官

渡邉副財務官

西方副財務官

木原総務課長

春木調査課長

津田地域協力課長

宮地大臣官房企画官

恵﨑投資企画審査室長

臨時委員

大野早苗

左三川郁子

澤田康幸

清水順子

専門委員

伊藤由希子

河野真理子


午後1時00分開会

○神作分科会長定刻になりましたので、ただいまより第65回外国為替等分科会を開催いたします。

委員の皆様方におかれましては、御多用中のところ御出席いただき誠にありがとうございます。本日はオンラインでの御参加を含め、大勢の委員の皆様に御参加いただいております。

議事に入る前に、進行上の留意点などについて事務局より御説明をお願いいたします。

○春木調査課長委員の先生の皆様、御参加ありがとうございます。調査課長の春木です。

前回とも同様の留意点でございますが、ロジスティクスの関係でして、オンラインで参加されている委員の先生方が結構いらっしゃいますので、今回もハイブリッドとしております。対面でいらっしゃっている先生方につきましては、オンラインの方に声が聞こえるようにということでして、マイクに近づいて御発言いただければと思っております。オンラインで参加されている方につきましては、御発言以外の時間につきましてはミュートにしていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

私からは以上になります。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

それでは、早速本日の議事に入ります。

本日の議題は、最近の国際金融情勢についてと、対内直接投資審査制度についての2つでございます。初めに事務局より御説明を頂いた後、意見交換の時間をお取りしたいと思います。

それでは、津田地域協力課長、どうぞよろしくお願いいたします。

○津田地域協力課長ありがとうございます。地域協力課長の津田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

私のほうからは、資料の2ページに沿って、日豪経済対話について御説明したいと思っております。

今月の11月11日に行われましたオーストラリアとの次官級経済対話は今回で19回目ということでございまして、キャンベラで開催されました。日本からは財務官の三村、オーストラリア側からは財務副長官のカトリーナ・ディ・マルコ氏がそれぞれの代表として出席しております。なお、日本からは副財務官の西方、私と地域協力課職員の若干名が随行し、議論に参加いたしました。

議題としましては、2ポツのところに書いておりますが、大きく日豪経済の見通し、経済安全保障、太平洋島嶼国への支援の3点で、それぞれ、多岐にわたる分野で率直な意見交換を行いました。特に対内直接投資審査やコルレス銀行問題を中心に、多くの分野で政策上の課題や利益を共有することを認識しまして、引き続き財務省間で連携していくということを確認したところでございます。二国間の協議ですので、内容の子細を御報告することは難しい点もございますが、可能な範囲で御説明させていただければと思っております。

まず、日豪経済の見通しについては、双方の国内経済状況を紹介した上で議論を行いました。特に、米国の関税措置による影響や、インフレの動向と労働市場の逼迫による実質賃金上昇の見込み等について意見交換をしたというところです。米国の関税措置による影響については、オーストラリアからは、オーストラリアの対米輸出に占める米国のシェアは5%にすぎないということで、米国の追加関税10%による直接的な影響は限定的であるということ。むしろ、日本、あるいはASEAN諸国といったオーストラリアの主要貿易パートナーに米国の関税政策が及ぼす影響、ここうした間接的な波及効果について注視をしているという認識が示されたところです。

続きまして、次の経済安全保障につきましては、対内直接投資審査制度について、日本側から、2019年の外為法改正から5年が経過したことを受けて、2025年5月から外為分科会において制度の見直しを議論しているということを紹介いたしました。同様の枠組みを有するオーストラリアでは、昨今、リスクベースドアプローチに基づき手続の簡素化や負担軽減を求める声がある一方、安全保障上の懸念がある国からの投資については審査の強化が不可欠だという中で、その強化策が一般投資家にも影響すると、本来促進すべき低リスクの投資まで阻害されるおそれもあるということで、こうしたバランスの取り方が非常に難しいというふうな見解の紹介がありました。これを踏まえまして、今後も双方の制度設計や制度見直し等について情報交換を継続していこうということで一致したところでございます。その他、オーストラリア政府内で経済安全保障を担当する省庁はどこが担当すべきかということを検討した結果、財務省が政府全体の経済安全保障に関する政策立案を主導する担当になったというふうな旨が紹介されました。日本からは日本版CFIUSに関する検討状況を紹介したところでございます。

続きまして、太平洋島嶼国への支援について、様々な分野で日豪が協力しているわけでございますが、その中でコルレス銀行撤退問題についても議論しました。こちらは次のページで御紹介しますので一旦飛ばせていただきまして、もう1点は太平洋島嶼国における国際金融機関によるプロジェクトの調達ということですけれども、一部の企業の寡占状態が問題となっているということで、オーストラリア側からは、価格だけではなくて、質も評価する総合評価方式の義務化ですとか、あと、現地労働者の採用要件強化といった足元のADBの決定、こうしたことを評価しながら、あまり調達に参加しないもっと多様な国籍の企業をいかに引きつけるかということが重要な課題であるという認識が示されまして、日本からも、そうした寡占状態を是正したいというオーストラリア政府の目的を共有した上で、今後も議論を継続していくということになりました。

次のページをお願いいたします。太平洋コルレス銀行プロジェクト問題についてでございます。

背景のところは多くの先生方が御案内かと思いますので簡単にですけれども、コルレス銀行ということで、銀行間の契約によってクロスボーダー送金、国境をまたぐ送金がなされているわけなんですが、これについてはマネーロンダリング等のリスクが高いということで、これを各国の法令に基づいて体制整備等をしっかりしなければならないということが金融機関にとっては負担になっている面もございまして、世界的なデリスキングのトレンドの中で、コルレス銀行関係は縮小と、これが長期的な話としてあります。そういった大きな文脈の中で、特に太平洋島嶼国では、一つ一つの国の経済規模、送金規模というものがあまり大きくないものですから、どうしてもなかなかコストに見合わないということで、幾つかの銀行が撤退し始めているという状況が起きてございます。

こうしたことを背景に、世界銀行において、こうした問題への対応として太平洋コルレス銀行プロジェクトというものを実施してきております。2つのフェーズから成っておりまして、1つ目のフェーズ1は、コルレス銀行を失った国に対する短期的なセーフティネットの提供ということで、もし途絶してしまった場合にも代替的な送金を担う銀行を確保するというようなこと、もう1つは、地域や各国のマネロン等に対する技術協力、この2つを短期的な措置として進めているということでございます。一方でフェーズ2は、より長期的なソリューションとして、コルレス銀行関係を代替する集中決済機関(Pacific Payments Mechanism)を構築して、複数国のクロスボーダー送金を束ねた集中処理で規模の経済を働かせることで、マネロン対策コストですとか、送金コスト、こういったものを相対的に低減させるという意図でもって検討が進められているという状況でございます。具体的な制度設計は、今後、世銀プロジェクトの一環としてフィージビリティ・スタディ(実現可能性調査)を実施していくということになっておりますけれども、一方で日本は、本年5月に開催された日・太平洋島嶼国財務大臣会議において島嶼国側から示されたデジタルマネーの活用への期待ということを踏まえまして、集中決済機関に何らかのデジタルマネーを活用することで、AML/CFTコンプライアンスの有効性向上と、リアルタイム・低コストの決済、こういったものが可能になる可能性があるのではないかという観点から、世界銀行や各ドナー国とも対話を進めております。

今般の日豪経済対話におきましても、日本から、こうしたアイデアの可能性について、日豪を含め関係国でさらに検討を進めていこうというふうに提案を行い、オーストラリア政府からもぜひ協議していきたいという意向が示されたということでございました。

私からは以上でございます。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、対内直接投資審査制度につきまして、春木調査課長より御説明をお願いいたします。

○春木調査課長よろしくお願いします。それでは、私のほうからは、資料「対内直接投資審査制度について」のほうを使って御説明したいと思っております。

まず、2ページ目ですけれども、こちらのほうに現行制度の課題と考え方を再掲ということで載せておりまして、前回の分科会の資料でもこちらのほうを使っておりまして、サマリーということで論点を整理しております。前回も御説明しましたが、項目で言いますと6つございまして、まず、1の①は、事前届出の件数が増えてきているということに対して、何かしらメリハリもつけて、投資家の方の負担を減らすというような方向性の検討が必要ではないかといった点。②は、リスク軽減措置の明確化というものが手続上必要ではないかという点。③につきましては間接投資の論点でございますけれども、海外の外国投資家を別の外国投資家が親会社として買収するようなケースにつきまして何かしら捕捉していく、外・外の取引についても対象にしていくということが必要ではないかという論点でございました。

2の①につきましては内・内の話でございまして、リスクの高い外国投資家の方の支配・影響下にある投資活動というものは、国内の投資であって捕捉する余地があるのではないかという点。②につきましては、非指定業種について何かしら事後の介入の余地があるのではないかという点です。

また、3番目は、前回の分科会でも御意見を頂きましたけども、事後モニタリングの強化、やはり事前届出の審査だけではなくて、そういったものが必要ということですので、それをしっかりとやっていく、また、その体制を整備していく必要があるのではないかという論点でございました。

今回につきましては、ここに書かれている1の①から③について、前回の先生方の御意見も踏まえて具体的な方針を提示させていただいておりまして、また、次回分科会では、残りの2の①、②、3についてご議論いただきたいと思っております。

具体的な論点のほうに移りまして、4ページ目でございますけれども、こちらは、先ほど申し上げました、届出件数が多いという中でのメリハリづけ、負担軽減の観点で具体案を提示しておりますのは、株主行為というところでして、こちらは、3,000件の届出件数がある中での約1,000件を占めているというようなウエートが高いものでございます。そのうちの大半が役員の選任の同意というものになっており、約1,000件ということでございます。

こちらは参考資料の15ページにもございまして、株主行為が1,000件を超えているというような状況になっているものでございます。

この中で特に、4ページ目のほうに戻りますけれども、再任のケースで、同じ方が選ばれるというようなケースですと、届出を省略するといったことも必要ではないかといった具体案でございます。

②のほうにつきましては、情報通信技術関連業種というものが2019年の時点で指定業種に入ってきたのですけれども、こちらは幅広い分野で指定の対象というふうにしておりますが、ここで言いますと、サイバーセキュリティ対策で重要なものというものが主眼でありますので、そういった業種に限定していくということで、もう少し対象を絞り込む余地があるのではないかと。現状ですと、コンサル会社とか、そういったところまでを含めて情報通信の関係というものを捕捉しようというふうになっておりますけれども、そういったもう少しコアの部分に限定していくということもあり得るのではないかというところが論点でございます。

最後に書いておりますけれども、こちらは今後の検討課題というところの位置づけでございまして、重要な技術ですとか、機微情報を保有している会社への投資というところにつきまして、何かしら指定の対象をまた変更する余地もあるのではないかと考えておりまして、最後にも書いてありますが、経済安全保障に係る他法令の取組との整合性を取る必要があるということでして、具体事例となりますと、例えばゲノム情報ですとか、そういったものをどのように規制していくのかというような議論は、経済安全保障推進会議のほうでの議論など、並行して進められているところでございますけれども、そういったところで、何かしら特定の分野が規制を強める必要のある分野であると結論づけられますと、そういったものをこちらのほうで手厚く見ていくといったような検討が必要になってくるだろうということを、今後の課題として認識しているところでございます。

次の論点のほうに移りまして、リスク軽減措置というところでございますけれども、こちらにつきましては、四角囲みですが、事前届出におきまして、リスク軽減措置の重要性というものが増しておりまして、こちらの位置づけというものの明確性ということでして、①のほうに書いておりますけれども、届出事項ということで追加をすると。ただし、全般的な負担がまた増えるということになりますので、対象ケースというものは限定するということで、国の安全等に係るリスクがある場合というところにつきましてはこういった書面を求めていく、届出対象にするということを考えたらどうかと思っております。

②のほうにつきまして、ただ、審査の過程の中で、実際、当局との議論の中で、これを追加したほうがいいとか、そういった議論が出てくると思いますけれども、その場合には追加修正の届出を提出すると。下の矢印にありますけれども、時間をいろいろ要する可能性があると思いますので、今は最大4か月まで審査期間を延ばすことができますが、直前にまた追加修正などが必要だということになりますと、そこの検討期間につきましては、審査期間を延長して、ここはどうしても必要な期間であろうということで、さらに延ばしていくと。今の建て付け上は最大5か月まで延ばせるのですけれども、そこの矢印で書いている延長というところをさらに延ばして必要時間を確保していくということで、こちらは、当局の体制のほうとしてもこういった措置が必要なのかなというふうに考えているところでございます。

③のほうにつきましては、こういったものが届出事項として明確化されましたら、それに基づきまして勧告・命令の対象に含められるのではないか考えているところでございます。

次は、7ページ目のほうで、プロセスについてビジュアルで整理しておりますけれども、先ほど申し上げました変更の届出というものがもしありましたら、こちらのほうは、ビジュアルのほうの図で言う真ん中のところの手続に移行しまして、それに対しての当局による審査というものを行ってはどうかと考えております。この変更届出は投資の実行後のケースを想定したものでございますけれども、その場合に、これは事後でのしっかりとしたモニタリングが必要だという論点にも関係しておるのですが、上の文章にもありますとおり、変更することが適当かどうかということをまた審査すると。米印のほうにありますけれども、そういったことの手続が入りまして、結果としてこの内容というものが不備であるといった場合には、矢印で言うと右下のケースでございますけれども、懸念があるといった場合には変更の中止ですとか、リスク軽減措置の勧告・命令というものにつなげていってはどうかと。

米印のところの最後に書いていますけども、最終的なところであったり、実施後に不履行であったりという場合には、株式の処分等の必要な措置命令というところにつながっていってはどうか。最終的には罰則規定ということもあると思いますけれども、そういったものにつながっていくこととしてはどうかと考えております。

次の3ページ目につきましては、こういったものは投資家の方々の負担にもつながるようなものになりますけれども、諸外国のほうで同様の事例を取っているというところの御紹介でございまして、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、カナダにおきまして、根拠はいろいろそれぞれではありますけれども、同様のリスク軽減措置というものを導入しているという紹介でございます。

次の9ページ目は、今申し上げたような現行の法令の参考条文ですので、割愛いたします。

次の論点ということで、今日御説明する内容では最後の論点になりますけれども、11ページ目のほうで間接投資の捕捉というところでございまして、こちらの四角囲みに書いておりますが、まず、海外から国内のほうへの投資で直接保有者という者がございますけれども、さらにその上のほうから投資を行っていくという間接取得者という者が現れて直接保有者を子会社化するという場合等に、間接取得者に対しての審査というものを行っていく必要があるのではないかという論点でございます。

こちらはビジュアルのほうで見ていただいたほうが御理解が早いと思いますので、12ページのほうを使って御説明させていただきますと、通常の外為法で想定しているケースというのは左のほうのAからBに対する投資というところでございまして、外から内に来る投資というものでございますけれども、今回射程を広げようとしておりますのはCからAへの買収行為というところでございまして、外・外の取引ということになりますが、こちらは、実質上CがAを支配するような関係にあるという場合には、そちらのほうも当局として審査対象に含めて見ていく必要があるのではないかという論点でございます。

こちらのほうにつきましては、留意点のほうにまず行きますと、11ページのほうに少し書いていますけれども、論点としまして、ただ、外・外の取引ということですので、国外で行われている取引に対しまして何かしら執行の実効性をきちんと確保して、審査ないしはその後の命令などを取ることができるのかというようなことの1つの論点があると思いますし、また、2つ目の論点としましては、かなり例外的な措置という位置づけになりますので、あまりに幅広い対象にCを含めるということになりますと、健全な投資を阻害するおそれが出てくるということになりますので、過度な規制にならないようなバランスを取るカバレッジを考えないといけないというところが論点になろうかと思っております。

具体的にはどのようなケースかということが12ページのほうになるのですけれども、この場合考えておりますのは、Cの対象ということで、まず、CからAについては実質的な支配というものが必要だということが原則だと思いますので、黒丸で書いておりますが、基本的には議決権を50%以上保有するケース、もしくは、直接保有者の役員の過半数を占めているといった条件が必要になるだろうというふうに考えております。また、AからBへの閾値をどうするかという論点が次に出ると思いますけれども、その場合に、先ほど申し上げた、あまりに幅広いCを捕捉するということが過剰規制になるのではないかということもございますので、こちらはCのリスク属性に応じて場合分けをしまして、カバレッジの対象を考えていく必要があるのではないかと思っておりまして、その点は米印のほうで書いておりますが、一般投資家のケースですと、基本的にはAからBというものが50%有しているケースで、また、CからAが50%有しているというようなケースを想定してはどうかと思っておりますが、Cのほうがリスク属性が高いということで懸念が高い場合となりますと、その場合には、もともとのAからBの対象が1%超で審査対象にしておりますけれども、そこを1%のほうで据え置くといったことも考えられるのではないかと思っているところでございます。

次の13ページですけれども、こういった間接取得につきまして、海外の当局が審査ですとか、買収の禁止命令を出すといったことを実際にやっておるというような事例の紹介でございまして、事例1のほうにつきましては、先ほどの前のページでビジュアルで見ていただいたC、A、Bの構造、分かりやすくそこの事例でC、A、Bと書いておるのですが、そこのビジュアルの絵とパラレルに考えていただければ理解がしやすいのかなと思うんですけれども、事例1のCがAを買収していくと。先ほどのビジュアルのほうと同じ構図ですけれども、Aが半導体企業であるという中で、また、さらにAがBを有しているということでして、実際上、Bの会社というものが軍事転用可能な機微技術を保有しているということですので、Bのほうを守らないといけないというような考え方から、CからAに対しての買収行為というものに対して、Bの所在国が買収禁止命令を出すというケースでございます。

事例2のほうにつきましても同じパラレルなケースでございますけれども、Cのほうは電力会社でございまして、Aのほうはそちらのほうの小会社になっておると。90%の株式を取得しようといった行為があったという事例でございまして、また、AからBの関係というものにつきましては、こちらは子会社化しているケースというものでして、Bのほうからしまして、これはリスクがちょっと高いのではないかと。これは、Bの観点から、CからAの投資についてリスクの懸念が示されているということでございまして、Bの当局、こちらはY国となっておりますけれども、こちらのほうがいろいろと、先ほど申し上げましたリスク軽減措置といったものをAとCのほうにしっかりと求めていくということでございまして、具体的には、情報共有を制限するとか、または、サービス提供をする場合には、Y国の当局が承認した事業者に限定しなければならないといったような誓約と、御紹介しましたが、そういった内容を付すことによって審査を行っているというような内容がございます。

最後に書いていますのは、こういった事例というものがアメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ、フランスなどで見られているところでございまして、今回の論点で提起しているような点につきまして、リスク軽減措置並びに間接投資のケースですけれども、どちらも海外で実際には行っているという規制内容になりますので、我々のほうも結構、投資家の皆さんとか、そういったところとも意見交換とかをやるのですが、投資家の皆さんからの目線からすると、海外でもこういうことは割とやっていますよねというところで、大分そんなに違和感はないという感じの感触、御意見を頂戴しているのですけれども、我々としても基本的には海外並びの規制のレベルに持っていきたいというふうに思っているので、そういったことを検討対象にしているという状況でございます。

あと、次は参考資料がついておりますけども、基本的にはこれまで使っていた資料の再掲ということになりますので、御説明は省略したいと思っております。

こちらの説明は以上になります。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

それでは、意見交換に移りたいと存じます。

委員の皆様におかれましては、御発言の際は、御臨席の委員の先生方は従前どおり名札を立てていただき、また、オンラインで御参加の委員の方は、事前に事務局より御説明いただきましたとおり、御発言の意思をシステム上の「挙手」の機能を使って事務局までお知らせいただければと思います。御臨席の委員の方から先に御発言を頂き、続いてオンラインで御参加の委員の皆様に御発言を頂きます。もし順番が前後してしまった場合には、あらかじめ御容赦を願います。

いかがでしょうか。御発言はございますか。

それでは、佐藤委員、どうぞ御発言ください。

○佐藤委員丁寧な御説明をありがとうございます。

私からは3つほどありまして、いずれも実はちょっと基本的な質問になってしまうかもしれませんが、進めさせていただきます。

まず最初に、4ページなんですけども、これは、事前届出の数が多いので、メリハリをつけて、それを少なくしようという取組だと思いますので、とてもよいことだと思うんですが、これは私からの要望ですけれども、もしよろしければ、これはいずれも有効だと思うんですが、例えば、先ほどの株主の行為のときのような、約3,000件の全体のうちの1,000件ぐらいが対象だというふうな数字を出していただけると非常にイメージしやすいので、②の指定業種のところも、過去の実績で考えるとこれぐらい減らせるとか、そうした数字が伴っていると非常に分かりやすいのではないかと思いましたので、そのようにお願いできればと思います。これは要望となります。

あと2点ほどありまして、これは基本的な確認に近いものかもしれませんが、6ページで、届出事項の中にリスク軽減措置を追加してはどうかと。これは、ずっと読んでいると、リスク軽減措置を追加することは重要なんだろうと思うんですが、ちょっと中身がイメージできないといいますか、これは何なのかと。これを追加すると、例えば記載する事項の中で負担がどの程度増えてしまうのかとか、実は、改めて気がついたのですけど、よく理解していないということに気がつきまして、イメージしやすいように具体例などを挙げていただけるとしっかりと分かって、それで、事前審査においてもそれほど負担がかからないとか、どうなのかというところも理解しやすくなりますので、ぜひお願いできればと思っております。特に、リスク軽減措置の内容、事後的な変更というのは、恐らく事後的なモニタリングのところに非常に効いてくると思いますので、重要だと思いますので、そのような質問をさせていただきました。

あと、最後なんですけれども、例えば12ページになりますが、間接的な影響のところで、間接取得者のところですけど、間接取得者に関して、直接保有者を支配することに関して、これも対内直接投資審査の対象に加えてはどうかということだと理解しておりますが、これの意味をちょっと確認したいのですけれども、間接取得者は後からの話が多いのではないかと思いますので、事後的なことだとイメージしたのですが、審査の対象の中に一応含めておいて、それで事後的に、例えば間接取得者が買収したいというふうな形で調査に入ったときに、それは駄目ですよというふうにはねるためのもの、あるいは、そうした事前に確認もせずに間接取得をしようとしている者が仮にいるとしたら、それはきちんと事後的にチェックをしてブロックといいますか、例えば取り消したりであるとか、そうしたことの対応ができるようにするためのものという意味なのか、そこの意味合いをもう少し説明していただけるとよく理解できると思いました。

以上となります。

○神作分科会長どうもありがとうございます。

既に多くの委員の皆様から御発言の御希望を頂いておりますので、いつもと同様に、最初に御質問等をまとめておっしゃっていただき、御回答のほうもまとめて頂くということとさせていただきます。澤田委員、植田委員、五十嵐委員、渡井委員、木村委員、それから、下坂委員の順番で御発言をお願いいたします。

澤田委員、どうぞ、お願いいたします。

○澤田委員私のほうからは、最近の国際金融情勢について、1つコメントというか、質問というか、あるのですけれども、日豪経済対話でADBの調達が新しくなったということを議論されたということは非常に意味深だというふうに思っておりまして、地元企業に裨益するということはもちろんですが、特に地元の雇用を確保するという部分が非常に意味深だと思っておりまして、コロナの前なんですけれども、とある太平洋島嶼国に参りまして、日本大使とちょっと歓談をする機会があったのですが、中国は、援助の額もすごいのだけれども、調達でも何年も地元にいるもので、地元企業の顔をして調達を重ねていると。ところが、労働者は中国から連れてくるというような状況で、日本のODAは、太平洋島嶼国は従来であれば非常に大きかったわけなんですけれども、そこではなかなか苦しいというような話を聞いたことがありまして、そういうような背景を考えると。それから、中国の援助が不良債権化しているというような状況で、援助効果を高めるという意味では、この試みというのはある意味で非常に重要であろうというふうに思っておるのですけども、そこら辺の背景といいますか、なかなかセンシティブで言いづらいところもあると思いますが、そこら辺の、これが日豪の経済対話で持ち出されたという背景のようなことと、それから、援助効果について、特に、質の高い援助というものを打ち出すという面でどういう意味を持つのかというところと、それから、日本の企業にとってどのようなメリットがあるのかというようなことを可能の範囲でお聞きしたいということです。俗に中国の援助は四位一体と言われておりまして、援助、貿易、投資に加えて、中国の雇用ということを加えて四位一体というふうに専修大学の稲田十一先生なんかは呼ばれているのですけども、そういうようなことも大きい背景としてあるのですが、可能の範囲でもう少しお聞きできればと思います。

以上です。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、植田委員、お願いいたします。

○植田委員いつも丁寧な御説明をありがとうございます。

私もそれほど違うことは言わないと思いますが、私の見方で言うと、まず1つは、今の澤田委員の話、Pacific Islandsのコルレスのところです。確かにちょっとだけ、もし可能な範囲で言えることがあれば状況をお伺いしたい。日豪中心でということですが、その前の説明には、主に米と豪の銀行がやっていたのが抜けたと書いてあるので、日豪でやると言いながらも、ほかには、例えば米とかニュージーランドとかもやっぱり入ってくるのかなと思う一方で、恐らく中国との取引もたくさんあると思うのですが、中国はどうやって入ってくるのか、それとも、オルタナティブとして中国には何かそういう計画があって、それに対してぶつけているのか。ちょっと分かりにくいのですけれども、分かる範囲内で結構で、説明できる範囲内で、もしできれば教えていただければと思います。

それから、対内直接投資審査のほうは、これも、いろんな意味で簡素化している1つの理由は、これは前々から出ていますように、参考資料の最後のほうですよね。前回も出ていましたけども、要は、日本のほうは今、3,000件ぐらいで、アメリカとかは300件ということですので、3,000件とほかの国の300件とかを見ると、中身はともあれ、ぱっとこの数だけを見ると、どう見ても日本のほうがFDIに対して障壁があるのではないかのように見えているということだと思うので、これを何とかしたいという側面もあるのだと思います。ですので、先ほど佐藤委員がおっしゃったように、何か数字を出してみて、できる限り諸外国と比して変にならないような、変なふうに、日本はFDIをしにくい国だというふうに見られないような形に持っていっていただければなと思います。

もう1つは、外国投資家、これは別に間接的な投資家ということだけではないかもしれませんけれども、いつも外国といったときに、例で挙げられています事例1、「X国のファンドが子会社(C)を通じて」というふうに13ページに書いてありますが、X国のファンドでぱっと思うと、もしかしたら、これはシンガポールとかケイマンにあるファンドだけれども、日本人が全て持っているというファンドもあると思うので、それを外国のファンドだから駄目と言うべきなのか、日本人がつくっている、日本人がほとんど投資をしているようなファンドをどう考えるのかなというところを教えていただければと思います。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、五十嵐委員、どうぞ御発言ください。

○五十嵐委員ありがとうございます。私からは、本日は、対内直接投資審査制度の見直し、資料2のほうにつきまして大きく3点、第1に制度運用の透明性、第2に制度設計における予見可能性、第3に省庁連携による執行の実効性、この3点を軸に御意見を申し上げました上で、具体的な施策についてもコメントを申し上げたいと思います。

まず第1に、制度運用の透明性、予見可能性についてでございます。外為法に基づく審査は外部から見えづらいということで、海外投資家の受け止め方が若干ネガティブな経過があったというふうに理解しております。本日の資料の2ページに現行制度の課題と考え方をおまとめ、再掲いただいておりますところ、その中の上から5点目の2の②に当たるところ、指定業種以外の分野への投資について、恐らくは事後審査や介入を可能とする制度設計の可否も視野に入れた上での箇条書と理解しておりますが、こちらは、事前の任意の届出制度、ボランタリー・ファイリング制度の併設ということもお考えでいらっしゃいますでしょうか。米国のCFIUS制度、それから、英国の制度などと同様に、事後介入の可能性がゼロではない制度設計を考えているのであれば、事前に任意に届出をすれば安心できるといったセーフハーバー的な選択肢が用意されていることが制度の信頼性につながるのではないかと考えております。この発想は国際制度比較上も整合的と存じますので、御意見を伺いたいと思います。

第2に、制度設計における市場のロジック、実務運用との整合性の観点でございます。資料の2ページ目の上から2点目、リスク軽減措置の明確化ということを掲げておられますが、その目的及び制度設計のイメージ、いずれも賛成いたします。具体的なリスク軽減措置の明確化に関するところは、後ほど3つの観点からの意見を申し上げた上でコメントをさせていただきますが、例えば、上場企業のTOBの文脈との関係では、一定の事項を開示せずに済むような制度設計、その点を関東財務局とも連携の上、丁寧に御検討いただく必要があろうかと思っております。TOBの文脈において、非公開の実務交渉の内容が市場に漏れてしまう構造ですと非常に問題があろうかと存じますので、御検討いただければと思います。例えば、事前のガイドラインの整備について、関東財務局との制度設計、制度調整を経た上で事前のガイドラインの整備をすること、あるいは、コンフィデンシャル・アネックスというような形で非開示の附属文書とする運用を導入することなど、思いつくままの一例ではございますが、市場制度との調和を図れるような措置を併せて御検討いただく必要があるのではないでしょうか。これは、制度強化を進めつつ、投資の萎縮や市場の混乱を防ぐために不可欠な視点だと考えてございます。

3点目に、省庁横断での執行体制の実効化と申し上げました。資料の中でも省庁が連携してという記載があったことは理解しておりますが、具体的に、複数の省庁が関与して対内直接投資の審査を行っているという運用の制度の中で、やはり、審査のデータ、それから、技術等に関する評価、情報セキュリティー等に関する評価など、こういったデータや検討材料や評価の結果などが省庁ごとに分断されている場合、投資家、あるいは発行会社である企業側にとって、どの観点でリスクが認定され、どこが判断主体なのかといったところが見えにくい構造になっているように思われます。したがいまして、観念的な省庁間連携にとどまらず、審査のプラットフォームを共有し、各省庁間で審査の結果や懸念点、調査対象としたデータ等を共有できる枠組み、加えて、事後のモニタリングにおける情報共有や執行体制の協力の枠組みの整備についても、御検討いただく段階に達しているのではないかと感じております。

ここまで3点、大きなところから申し上げました。具体的な施策につきましては、まず、資料の4ページ、事前届出の対象となる対内直接投資等の見直しについてコメントを申し上げます。①の役員の選任に係るご提案における「特段の事情」とは、例えば属性の変更などが想定されていると理解しておりますが、ご提案について賛成いたします。ただ、これに加えまして、議決権の保有自体は少数の比率にとどまりつつも、株主間契約によってほかの株主が指名した取締役に賛成票を投じるような場合、そういった立場の者も、直投命令の2条1項の定義上は関係者の定義に該当することから、本人と共同して議決権、その他の権利を行使することを合意している個人または法人等々に該当し、その結果、事前届出が必要になるものと理解しております。少数株主で影響力がなくても届出の必要が生じてしまうことから、結局、議決権行使を棄権せざるを得ないといった実務の状況もあるのではないでしょうか。この辺りも含めて、株主の行為のカテゴリーについて御検討いただければと思っております。

続きまして、資料の6ページ、リスク軽減措置の明確化でございます。この点につきましては①から④がございますけれども、それとパラレルに対応はしないのですが、4点ほどコメントを申し上げます。

1点目、①のところに丸括弧つきで、国の安全等に係るリスクがある場合に限っては届出書の記載事項に軽減措置を追加するということなんですが、丸括弧内に記載の国の安全等に係るリスクがある場合というのは具体的にはどういったケースを想定しておられるのでしょうか。明確にしていただきたいと思っております。

次に、②の追加・修正の手続の明確化ということで、審査の過程でリスク軽減措置の追加・修正の届出を提出するといった枠組みは基本的に賛成いたします。これとは別途、現在の運用上、リスク軽減措置が求められそうな場合には取下げを求めるという運用を取っていると理解しております。②で記載いただいた追加・修正手続の明確化と併せて、取下げに関する現行の運用についてはどのように対応していくというお考えなのか、教えていただけますと幸いです。

3点目といたしまして、スケジュールです。審査期間の制限について、矢印で時間軸を分かりやすく御説明いただいて、ありがたく思います。追加・修正が投資禁止期間の終了間際に提出された場合には、赤矢印で、延長するという御説明を理解いたしました。こういった投資禁止期間の延長の施策に加えまして、例えば、現行の運用ですと、リスク軽減措置の具体的な事項、それぞれのアイテムについて交渉を進める期間、その間も時計は常にカチカチと動いているという理解です。例えば、そのような期間中は時計を止めるといった発想はあり得るでしょうか。そうすることで、迅速な審査を阻害しない一方、審査の充実化、深めていくことが可能になるのであれば、一考に値するように思われました。

最後に、4点目でございますが、リスク軽減措置の有無や内容についての守秘性、秘密性をどう保っていくか。ここは市場の論理との関係でシビアに検討し、クリアな指針、ガイダンスを示す必要がある、明確なルール化をする必要があるというふうに考えております。先ほど、TOBの文脈では非開示にしないとまずいのではないか、市場の論理と矛盾するのではないかということを申し上げましたが、個人的には、リスク軽減措置があるか、ないかの有無だけは開示しても良いのではないかという気もしております。事務局のほうで実務の皆様からのヒアリングもされているかと思いますので、見通し等を教えていただければと思います。

間接投資、11ページ、12ページのところにつきましては、まず、先ほど冒頭で申し上げた3つの観点のうちの制度設計の明確化というところにも関わるのですが、間接取得者との観点で、法制度の条文などを見ていきますと、例えば、免除制度を利用して、事前審査の届出は要りません、ただ、事後報告だけはしますという形で投資してきた外国投資家の場合、その後、10%以上の株主変更があれば変更の報告というアクションを起こさなければなりません。この場合は、間接取得者の枠組み、今議論している争点のひとつですがこの観点が拾われていない。直接保有の場合のみを拾う形になっているようにも思われますので、矛盾のないように制度設計を検討していただく必要があろうかと思っております。

また、間接、直接という形で一応便宜的に分けて御検討なされた上で、資料の12ページのように、間接取得者Cのところのリスク属性に応じて取扱いを加減していくという発想についても賛成いたします。グループ・リストラクチャリングの場面など、具体的な合算の仕方、議決権以外の役員派遣等々もございますが、実質的なコントロールの見方については、恐らくグローバルでおおむねコンセンサスが取れている大枠の部分があろうかと思います。その辺りも意識しつつ、分かりやすい制度としていただく必要があろうかと思います。

なお、上場会社の定義についてもコメント申し上げます。現在の法制度上、日本の市場に上場している会社を指すものと理解しておりますが、外国のナスダックとか、香港など外国市場のみに上場している会社についてどのように考えるのか。上場会社についての取扱いを現行法制のようにした背景にある透明性とか、一定のスクリーニングを経ているとか、そういった考え方から見たときに、外国市場に上場している会社をどう扱っていくのかという辺りも今後の課題として御検討いただければと思います。

すみません。長くなりましたが、以上でございます。

○神作分科会長貴重な御指摘をたくさん、どうもありがとうございました。御質問もたくさん含まれていたと思いますけど、後ほど御回答をよろしくお願いいたします。

それでは、続きまして、渡井委員、お願いいたします。

○渡井委員ありがとうございます。渡井でございます。私も対内直接投資審査制度について幾つか申し上げたいと思います。

まず、リスク軽減措置の明確化についてでございますが、私もこれは積極的に進めるべきであると思います。既に御意見もあったように、どのような内容であるかが投資家の側からは分かりにくいところもあるようですので、実際の合意のひな形などを出すことは難しいとしても、アニュアル・レポートなどで可能な範囲で典型的な軽減措置の手法を示していただければありがたいと考えております。

次に、間接投資の捕捉の問題について3点ほど申し上げたいと思います。スライドの12の図を拝見して、まず1点目として、CとAについては実効的な支配の有無という観点から50%が基準になるということと、AとBについてはCのリスク属性に応じてということで、免除を利用している場合、していない場合など、いろいろなケースがあるため、過剰規制や事務負担への配慮は必要ですが、今の投資スクリーニングを前提とすれば、筋としてはやはり1%になるように思います。もちろん、特別ルールとして1%にはしないとしても、例えば10%、あるいは3分の1といったインデックスの設け方もあるのではないかと思いました。

そして、2点目ですが、このスライドを拝見すると、Cに届出義務があるということだと思いますが、事前なのか、事後なのかについてイメージをお教えいただけるとありがたく思います。どちらにしても、実際に安全保障上のリスクがあった場合に、アメリカのように株主の売却といった実効的な介入も含めた制度設計にするのかどうかについて、検討が必要であると思います。

3点目は届出義務者について、域外適用の問題をどう処理するかということとの関係ですが、Cではなく、Aにすることも選択肢としてはあるように思いました。いずれもメリット、デメリットがあるでしょうが、考え方をお教えいただければと思います。

最後に、もちろん外国であるということだけで排除する要因になるわけではございませんし、資本の自由移動、投資の自由が原則であるわけですが、安全保障上のリスクの高い投資を確実に捕捉できるのかということを、今後の見直しの上では考えていく必要があるのではないかと思っております。

以上でございます。ありがとうございました。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、木村委員、どうぞ御発言ください。

○木村委員御説明をありがとうございました。私からは3点コメントというか、質問をお願いしたいと思います。

1つは国際金融情勢に関して、日本とオーストラリアの経済対話が行われたということは有意義なことだと思います。米中両大国が自国優先主義に傾く中、ルールベースの国際秩序を重視して価値観を共有する日本、オーストラリアが対話を重ねるとともに、太平洋島嶼国への支援を強化するということは、アジア・太平洋地域の安定にもつながりますので、引き続き地域の協調体制の構築に努めていただきたいと思います。

2点目は対内直接投資審査制度に関してですけど、資料で示された基本的な考え方に関してはおおむね賛成いたします。今回、資料で示されたように、リスク軽減措置の明確化、及び間接的な投資への規制というものは、欧米主要国では既に導入しているということなので、日本だけが規制がなければ、抜け道のように日本が狙われかねないという懸念もありますので、主要国と足並みをそろえるということが適当なことだと思います。その上で1点教えていただきたいのですけど、今回、こうした規制を取り入れると、外為法全体の規制というのはほぼ海外並みになるのか、それともまだ足りないのか。ざくっとした聞き方で、一概には言えないのかもしれませんけど、御教示願えればということです。

3点目、これは伺おうかどうかを迷ったのですけど、せっかくの外為分科会という機会なので、為替について伺えればと思っています。このところ円安が加速して、今朝、1ドル157円台と、1か月足らずで10円程度も円が売られて、かなりピッチが早過ぎるということで、今回の円安は日本の財政拡張路線への懸念も原因と言われていて、政府のほうは今、経済対策、物価高対策ということを御検討されていると伺っているのですが、円安が加速してしまうと、かえって物価高が助長されかねないという皮肉な現象も起きかねないですし、このまま円安が進めばアメリカの反応もどうなるのかなというところもあります。当局としてはできることが限られていることは重々承知しておりますが、もし何か、為替の安定に関してのお考えを伺えれば幸いです。

以上です。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、下坂委員、どうぞ御発言ください。

○下坂委員ありがとうございます。

本日の資料は、健全な対内直接投資の促進と、リスクのある投資への適切な対応という観点から、特に経済安全保障等の環境変化も踏まえて現行制度の改善を目指すものと受け止めておりまして、方向性はおおむね問題ないと考えます。他の法令や省庁間の整合性を取りながら検討を進めていただきたいと思います。他方、規制や手続が過度に厳格、あるいは複雑になりますと、我が国への投資が控えられる懸念がありますので、見直しに当たりましては、制度の透明性を高め、審査のスピードアップを図っていただきたいと思います。また、前回も申し上げたのですが、他国との比較において、我が国の規制が強くなり過ぎることがないように御留意を頂ければと思います。この点は、前回の分科会において事務局より前向きな御回答を頂いたと理解しております。加えて、もう既に何人もの先生から言っていただいたことで、重ねて恐縮ですけれども、スライド4ページの事前届出の対象の見直しの効率化はぜひ進めていただきたいと考えておりまして、その際、デジタルの活用なども併せて御検討いただければと思います。

さらに、スライドの6ページ以降のリスク軽減措置の明確化についても既にたくさんの御意見がありましたけれども、予見可能性を高めるという観点から、どのような軽減措置であれば認められるのか、基準の公表といったこともできる範囲で御検討いただければありがたく思います。

最後に、本日の資料には記載がなかったと思いますが、追加で1点コメントを申し上げます。現状、日本企業の100%子会社であっても、外国法令に基づいて設立された会社については外国人投資家に該当し、対内直接投資の規制の対象となっているということです。こうした法人は日本企業の完全な支配下にありますので、対内直接投資の規制対象からの除外をぜひ御検討いただければありがたいと考えております。

以上です。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、オンラインで御参加の委員の皆様から御発言を頂きたいと思います。

江藤委員、お願いいたします。

○江藤委員ありがとうございます。本日も非常に興味深く、かつ、理論の展開のある部分を学ばせていただきながら伺いました。私は国際政治が専門なものですから、もしほかの会議等の場で既に議論があることであったら大変恐縮なんですけれども、1点の質問をさせていただきたいと思います。

もう既にほかの委員の先生方が御指摘のリスク軽減措置の部分なんですが、少し違う角度からの問題提起がございまして、リスク軽減措置の議論が出てきた背景として、リスクの多様化ということがあろうかと思います。ですので、リスクを誰がどのように規定されるのかという組織的な部分も含めて、軽減措置を明確化する前に、何に軽減措置を取らなければいけないのかの部分の議論が非常に今、難しくなっていると思うんですね。もしかすると財務省の所管の範囲を超えてしまうようなリスクですら規定しなければならないかもしれないということも想定した場合に、まず、リスクをどのように規定されるのか、さらに、それを軽減措置として対応策を議論することが果たしてどのような形で可能なのかということが、やはり少し分かりにくいと申しますか、イメージできないところがございまして、これは、その次の11ページ等で出てきておられる間接取得者のリスク属性の部分でも同様の議論が、こちらのほうが幅は狭いのではないかと想像しますが、ある程度関わる部分であろうと思います。ですので、リスクの多様化、それから措置において、恐らく非常にリスクが高いというような場合に時間もかかるのではないかと思いますので、どのようなシステムを想定しておられるのかという質問です。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、オンラインで御参加の杉山委員、どうぞ御発言ください。

○杉山委員ありがとうございます。私からは、対内直接投資審査制度に係る被投資会社からの情報提供について意見を申し上げます。

現在、財務省や日本銀行などに被投資会社が自主的に情報を提供できる相談窓口が設けられており、実務上も有意義であると認識しております。一方で、特に中小企業や非上場企業においては、資本関係に関するリスク管理が必ずしも十分でなかったり、あるいは、懸念を持ちながらも相談に至らないケースもあるのではないかと推察しております。例えば、外国人投資家による間接的な投資が技術力を有する中小企業に対して行われる場合など、被投資会社からの情報提供が事業所轄省庁による状況の把握のために有益なケースがあると思います。こうした状況を踏まえまして、現行制度を補完する視点から、被投資会社が情報提供を行う制度的枠組みを整備することは今後の課題として検討に値するのではないかと考えております。

以上でございます。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、清水(順)委員、御発言ください。

○清水(順)委員ありがとうございます。私も、対内直接投資審査制度と最近の国際金融情勢について、それぞれコメントとお願いがございます。

まず、対内直接審査制度につきましては皆様が御発言されているとおりかと思いますが、やはり、リスク軽減措置を入れても、それがまたさらに制度がかなり複雑になってきてしまっており、日本企業に投資を行おうとする外国投資家にとっても、あるいは、日本企業で海外からの投資を受けようとする、どちらにとっても判断するのが難しい。これを確認するためには、例えば、弁護士事務所などで確認するといった余分なコストがかかるという点も懸念されるかと思います。日本はそもそも、御存じのとおり、対内直接投資が他国と比較して圧倒的に少ない。対外直投は多いので、非常に対内、対外でアンバランスであるということが問題視されておりますし、昨今の円安下で、対日直接投資を増やすという方針も政府は掲げておりました。また、国際金融都市構想などで東京、大阪などが積極的に活動し、アジアの金融ハブになろうとしているのにもかかわらず、特に外国金融機関というのは、今までは事前届出が免除されている分野であったにもかかわらず、特定外国投資家に該当するケースというものも生じており、そういった点で、いろいろな面で対内直接投資の意欲をそぐ制度になっていないかという点が非常に懸念されているかと思います。ぜひ諸外国に対して、英語のみならず、多言語でウェブサイトなどで丁寧な説明を行っていただいたり、情報発信を行っていただくということが極めて重要になってくると思いますし、財務省の御担当者だけでは人的な限界があることも十分予想されますので、皆様がおっしゃっているように、他省庁の連携と、さらに、例えば国際金融都市構想などであれば、大阪、東京でいろいろな事務局ができておりますので、そういうところにも御協力いただいた上で説明を行い、審査というものを速やかに進めるような手段というものをつくっていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。

また、最近の国際金融情勢につきましては、先ほど木村委員がおっしゃっていたように、私も、やはり円安が進行していること、特に、ドルだけではなくて、ユーロやスイスに対しては歴史的安値圏を更新しているということについて、本当に円が全面安でこのまま進んでどうなのかといった点について、これも難しいかと思いますが、何か対応とかがございましたら御意見を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、原田委員、どうぞ御発言ください。

○原田委員ありがとうございます。原田です。私のほうからは、日豪経済対話に関して1点質問がございまして、あと、対内直接投資審査制度に関しては2点ほど、意見と、あと、質問が1点ほどございます。

まず、日豪経済対話ですけれども、先ほど御説明いただいたときに、日本は今年5月にデジタルマネーで協力というお話がございました。それで、今日の御説明は、コルレス関係で集中決済機関をつくるかどうかを世銀がフィージビリティ・スタディを始めているということでしたけれども、日豪経済対話の中でどういう経緯で出てきたのかなということが少々疑問に思うところでした。決済としましては米ドル、豪ドルの決済が主流になるかと思いますので、あまり日本が関与するところはなさそうなのかなという気がいたしました。またあの、コルレスとマネロンという関係で言いますと、今は暗号資産のマネロンのほうがより重要になってきている時代ですので、そういう点で考えると、コルレス経由の国際送金よりも暗号資産をどう守るかというところに移り始めているかと思いますので、このプロジェクトが今後どういう決着を見るのかについて、また今後の審議会で教えていただければというふうに思います。

対内直接投資審査制度に関しては2点ほどございまして、まず、見直しの時期であるというふうにおっしゃいましたので、おぼろげに把握している制度では、定期的な見直しの期間というものはなかったと思いますので、今回、見直しをしますというのは、恐らく、件数が3,000件を超えてきていて、非常に対応が大変になっているということですとか、業種が広いのではないか、対象が多いのではないかといった、そういった議論も増え始めているということが背景にあるのかなというふうに思っております。それで、指定業種は安全保障等の目的で決まっているのですけれども、外部の人にはやはり分かりにくい。第三者、一般の人にとっても非常に分かりにくい面があるように思います。産業分類ベースで今は決められていると思うんですけれども、技術ベースで決めるとか、そういうことには恐らくなっていないのだろうなというふうに思います。ここのところもちょっと実はよく分かっていないところでして、関係省庁で、例えば経産省が主流だと思いますけれども、安全保障、貿易管理の観点からいろいろと細かく選定してくださっていると思うのですが、厚労省も国交省も関係していて、業種を評価して分類してということをなさっていると思っていますが、それでも、審議の過程ですとか、結果、ここが決まりましたというところですとか、よほど接触をしないと教えていただけないという難しさがあって、ややこしさがあって、よく分からない部分というものがあると思います。ですので、もう少々分かりやすく見やすくしていただけると、関係者にとっても第三者にとってもよりいい方向に向かうのではないかという、これはちょっと漠然とした要望になります。

もう1つは、今回は対象にならないのだろうなと思うんですけれども、リスク軽減措置についての制度の明確化ということが資料に上がっておりますが、今出していただいているページで言いますと、期間が最大5か月というのはちょっと長いような印象がいたしました。投資の一色にはならないのかなということが、やはり考えるところでありました。それから、この制度なんですけれども、今回は対象ではないと思うんですが、罰則規定の見直しということも近い将来は考えていただきたいなというふうに思います。実効性の強化という点では関連はするところだと思うんですが、外国と比べると罰金の桁が1桁、2桁小さいように思いますので、日本も今までは前例に倣って金額が決まっていると思うんですが、インフレの世の中になって、外国に比べても大分安い日本になっていますけれども、罰則なんかについても、外国が関係するところですので、今後の見直しの時期に、また別の機会でも構いませんが、金額の見直しなんかも議論していただけましたらと思います。

すみません。以上になります。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、大野委員、御発言ください。

○大野委員ありがとうございます。私も対内直接投資審査制度に関しまして御意見を申し上げたいと思います。原田委員からありました質問とかなりかぶってしまいますけれども、1点意見を申し上げたいと思います。

このたびの審査制度の改定案につきまして、おおむね賛成しております。メリハリのある審査制度を考えていくと。特段の問題がないケースについては事前の届出を省略すると。一方で、国のリスクに大きく関わるようなケースにつきましてはリスク軽減措置を講じる等、メリハリを考えていくという御提案に賛成いたします。それで、リスク軽減措置、これが正しく実行されているかどうか、あるいは、間接的な投資家の登場に関してチェックしていくというような必要性が指摘されておりまして、事後的なチェック体制の重要性ということは、以前の委員会の中でもいろんな方々が既に述べられているところであるかと思いますけれども、フォローアップが非常に重要になってくるところかと思います。

そして、スライド7ですが、勧告・命令に違反した場合や、変更の届出を行うことなく当初届け出たリスク軽減措置を講じていないケース等につきまして、罰則を考えていくといったような記載がされておりますけれども、これで十分であるかどうかというところを伺えればと思います。副作用とかもあるかと思いますので、軽々に罰則を強化するというような結論には至らないかと思いますけれども、一方で、罰則を強化することにより、リスク軽減措置等を確実に実行させると。事後的なモニタリングの負荷を軽減していくといったような効果も期待できるのではないかと思います。ですので、「株式の処分等必要な措置を命じる」と書かれてありますが、これが適切であるのか、それ以上レベルアップをする必要性はないのかどうか、その点につきまして質問をさせていただきたいと思います。

私からは以上です。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

続きまして、根本委員、どうぞ御発言ください。

○根本委員ありがとうございます。私は対内直接投資について、コメントと、質問を1つしたいなと思っております。

今回出していただいた方針について異論はございません。他の委員がおっしゃったような透明性とか、対外的な説明、それから、なるべく要件の明確化で、投資を阻害しないようにという形で配慮いただければと思います。あと、他省庁との連携ということを皆さんは非常におっしゃっていて、そのとおりだと思うんですけど、既にやっていらっしゃると思いますが、他国との連携というんですか。同じような問題を抱える国、そことの情報交換といったものも、やっていらっしゃると思いますが、さらに強化していただいたらと思います。

間接保有のところなんですけれど、考え方は非常によろしいかと思うんですが、外での取引も対象になるということで、実効性の面でなかなか難しいところもあるのかなと思いますので、間接取得者Cがそれを十分認識するような形で、Aのほうの経路を使うとかもあるのかもしれませんが、実効性を高めていただきたいということと、条件ですね。50%以上の議決権を取得するということと、役員が過半数ということは、これはorという関係なのか。どちらかを満たすと条件になるのだろうかということが質問でして、そして、こういった議決権比率、あるいは役員選定というのは把握しにくい面もあると思うんですね。日本で、例えば外資規制がある放送業界なんかでも、規制をかけているけど、実は、後になって違反をしていたということが分かったりすることもありますので、例えば、既に所有をしてしまった後に、実は違反をしていたということ、違反というか、規制にかかることが分かった場合に、事後的にどういう措置をするのか、この辺りは御検討になっているのかということが伺いたい点です。

以上でございます。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

以上で御発言希望の全員から御発言いただいたかと思います。たくさんの御質問をありがとうございました。

委員の皆様から頂戴しました御質問及びコメント等につきまして、事務局より御回答がございましたらよろしくお願いいたします。

まず、最近の国際金融情勢について、初めに御回答をお願いいたします。

○津田地域協力課長ありがとうございます。委員の先生方に御関心を持っていただき、御質問、御意見等を頂いたことを大変ありがたく思ってございます。簡潔にそれぞれに対してお答えを差し上げたいと思います。

まず、澤田委員から、中国の事例を引きつつ、国際金融機関による調達の件について、今回の日豪経済対話で持ち出された背景如何ということ、及び質の高い援助につながるのか、日本企業へのメリットというようなことの御質問を頂いたところでございます。端的に答えると、今回の経済対話でも取り上げられたというのがフェアな言い方かと思います。どういうことかと申しますと、今年に限らず、昨年もまた、本件について両国の共通する関心事項として取り上げさせていただきましたし、あるいは、世銀やADBといった国際機関内でのいろんな議論においては、日豪のみならず、様々な関係国、ライク・マインデッド・カントリーといいましょうか、そういった国々からも同種の問題意識が示され、そういった議論を踏まえて、今回の事例では、ADBにおいて進んでいる、いわゆる価格だけではなく、質も加味した総合評価方式を導入するとか、あと、現地の労働者の一定の比率以上の義務化といった形で、調達方式が徐々に改善してきているということでございました。これをさらに進めて、特定の国に調達が偏るような状況に、さらに課題感を持って取り組んでいきたいということが議論のテーマでございます。いずれにしましても、こうした調達を改善していくこと自体は質の高い援助につながると思ってございますし、日系企業がより慣れ親しんだ調達環境に近づいていくという意味においては、日系企業の参画の機会というものの向上にもつながるものと理解しております。

続きまして、植田委員と原田委員からコルレス銀行問題についての御質問を頂きました。

まず、植田委員からは、関係国の動向と、アメリカやニュージーランド等も入ってくるのか、中国はどういった計画を持っているのかということでございました。こちらは、あまり個々の国の状況について申し上げるのは、やや機微なところがございますし、情報も限られてございますが、私から申し上げられることは、まず、世銀の支援について議論をしているわけですけれども、世銀の支援自体は、日本、オーストラリア、そして米国もそうだったと思いますが、そういった国々からも当然一定の支援がなされて進んでいるというプロジェクトでございますということで、ライク・マインデッド・カントリーからサポートをされていると。加えて、アメリカやニュージーランドについては、太平洋島嶼国の中でもそれぞれの通貨が実際に使われている。例えば典型的なのはパラオで、パラオの通貨は米ドルですし、あるいは、それぞれ近隣の米、ニュージーランド、オーストラリアへ出稼ぎ労働にも行っているということで、通貨決済のみならず、経済面でも非常に関係が強いということですので、そこは相応の関心があることは期待できるということかと思います。中国につきましては、中国の援助にどのようなプロジェクトがあるかということをつまびらかに承知してございません。いずれにしましても、太平洋島嶼国が直面する課題としては非常に大きな問題ですので、ライク・マインデッド・カントリーと共に支援していきたいということでございます。

そういったことで、原田委員への質問にも一定程度お答えしているかと思いますが、要は、米、豪は確かに決済面等々で通貨が使われているわけですけれども、日本にとりましても太平洋島嶼国というのは地理的にも近うございますし、あるいは、太平洋の地域的な安定という観点からも非常に関心の高い地域でございますので、我々としても、その地域が必要とする支援については当然検討していくことになろうかと思います。今年の5月と私が申し上げましたのは、毎年5月頃に日本の財務大臣と、それから太平洋島嶼国の10数か国の財務大臣が一堂に会する財務大臣会合というものを開催しておりまして、その際に、まさにコルレス銀行につきましても非常に重要な問題であると。その際に、日本にはデジタルマネーを使った支援をやっていただくことを大変期待するというようなことが示されたところでございます。こういった声を踏まえまして、日本としてもできることの協力をしていきたいということでございました。

最後に、木村委員から、日本とオーストラリアがルールベースに基づく国として地域の協力に取り組んでいくことはよいことだというふうに言っていただき、大変感謝いたしております。ちょうど来年は日豪経済対話の20周年、あるいは日豪友好協力基本条約署名50周年という節目になりますので、それを見据えてさらに日豪のパートナーシップ関係を強化していきたいというふうに考えてございます。

以上でございます。

○神作分科会長どうもありがとうございました。

それでは、続きまして、対内直接投資審査制度につきまして御回答をお願いできますでしょうか。それでは、春木調査課長、お願いいたします。

○春木調査課長いろいろな御意見を頂戴しまして、ありがとうございます。私のほうで回答できるものを回答いたしまして、細部については室長からも補足できればと思っておりますけれども、御発言いただいた順番で回答をいたします。

まず、佐藤委員から、4ページ目の届出件数につきまして、3,000件の内数ですね。そういったものを明示していくということでして、そういった点につきまして、まさに今は株主行為が多いですとか、例えば1,000件ですとか、あと、こちらの情報セキュリティーのほうで、15ページにありますけど、2,000件ですとか、やはり、どこが多いのかということを定量的に出したほうがいいということは、確かに本当にそのとおりだなというふうに思いますので、その辺りは、具体的に答申などでどう書くのかとか、そういったところでもまた御相談できればと思いますが、ただ、最終的に、それを踏まえてだとどれぐらい減らせるかということになりますと、大分中身の議論を詰めないと、そのうちの何割を減らせるというところまで示すということはなかなか難しいところもありますので、検討の煮詰まり具合を踏まえながら、最終的にどう外向けに御紹介していくのかということは考えていきたいと思っております。

あと、リスク軽減措置につきまして、イメージがつかみにくいという御指摘がございまして、具体例としましてよく言われていますことは、指定業種の経営に関して外国政府の影響を受けないといったことは例示としてもよく説明させていただいているところでありまして、ただ、それ以外に具体的にどういった行為が該当し得るのか、まさに対外的な説明が必要ではないかというような御意見も結構頂いておりますので、何かしらのガイドライン的なものが出せないかといったことは中でも検討しているところなんですけれども、それの検討をもう少し煮詰めていく必要があるかなと思っておりまして、どれぐらいかけるのかといったところは、御指摘を踏まえて、中でもまたさらに検討したいと思っております。

あと、次に、間接投資のところでございまして、Cに対する介入というところなんですけども、こちらは、実際に投資行為をCからAで行う際にまとめに行くというものなのか、または事後のほうで取り消していくというような、どちらのほうが主眼かというところがあったと思うんですが、基本的には事前届出審査の枠組みでやっていくものですので、基本的には事前にしっかり見ていきたいというふうに思っております。ただ、御指摘のとおり、その場合にはどういった情報をしっかりと入手できるのか、そして捕捉できるのかという限界も出てくるかもしれないと思っておりまして、そういった場合には、Aを介して情報を入手していくということもできる余地が大分あると思いますので、そういった組合せも踏まえながら対応していく必要があろうかと思っております。

植田委員のほうからの、3,000件の関係で数字を出すという御指摘は、先ほど申し上げたような工夫はしたいと思っております。あと、日系のファンドのケースであれば許容していくというケースがあるのではないかということで、こちらは下坂委員からも同じような御指摘があったと思いますけれども、そういった観点も確かにあるなと思いつつ、ただ、国籍だけをもって本当にオーケーということで、日本人であれば、そこはリスクが本当に完全に低いとみなせるのか、つぶさに見ていかないと、リスクの高い、低いが国籍だけではなかなか判断しにくいというところもありますので、今のところは、日系であればよしというふうな仕切りはなかなか難しいのかなというふうに思っているところですが、引き続きの検討課題とさせていただきたいと思っております。

五十嵐委員のほうからも御意見を頂きまして、まず、予見可能性を高めるということで、特に事後介入のところのケースですけれども、そこで事前の任意報告、セーフハーバーという御指摘がございまして、確かにこういったことの選択肢はあるのかなと聞きながら思っておったのですが、他方で負担が増えるということにもなりますので、それは申告するサイドもそうですし、実際にこちらのほうが受け取るということもそうなんですけれども、それとの兼ね合いなのかなというふうに思っておりますが、後ほど室長のほうからも補足させていただければと思っています。

次に、リスク軽減措置のところにつきまして、TOB上のガイドラインですとか、あと、非開示の文書にするとか、そういったところの取扱いの検討の余地があるのではないかということでして、これは、先ほど申し上げたようなガイドラインとか、検討のほうで対応したいと思っております。

あと、複数省庁の連携というところで、共通プラットフォームをつくる意義ですとか、そういったところの御指摘もありましたけれども、これは、まさに今話題になっている日本版CFIUSというところの検討も並行して、総理指示を受けてやっているというところでございまして、具体的には次回の執行体制の強化というところで論点にも出てくるのかなというふうにも思っておりますが、そういった対応でこちらの連携強化を進めていくのかなというふうに思っております。

次に、6ページ目のほうのリスク軽減措置です。そちらのほうの国の安全リスクというものがどういったケースに当たるのかという御質問がございまして、基本的には、やはり、懸念される投資家といった者が、投資家の属性のリスクというもので、いろいろとこれまでも、特定外国投資家とか、そういうジャンルをつくってきたところですけれども、そういった投資家の属性というものを判断してリスクの高低を見ていくということが基本なのかなというふうに思っております。

また、リスク軽減措置について追加する場合、その場合、現行で行っているような取下げということをどういうふうに扱うのかという御指摘でしたけれども、私としては、審査期間中に追加・修正の届出をするということで対応するということが基本であると思いますが、ケース・バイ・ケースで、必要であれば取下げといったこともあり得るのかなと思っておるのですけれども、これも、もし室長のほうから補足があれば、後ほどご説明させていただければと思っています。

あと、時計を止められるのかという御指摘がございまして、こちらにつきましては、やはり、逆に審査期間が長くなればなるほど、投資家サイドのネガティブな印象というものが大分強まってしまうということもありますので、基本的には法定では最大5か月というふうになっているところですので、何かしら途中のほうで審査をしているから、その分だけ延長するということは難しいのかなと思っております。

あと、間接投資のほうに行きまして、こちらのほうは、AからBのケースですけども、免除をするケースですとか、そういったものをどうするかという御指摘がございました。説明の中でも申し上げましたが、基本的にはAからB、対象をやはり狭める必要もあろうかと思うので、50%というのが基本的な考え方かなというふうに思っておりますので、そこにそろえて検討していくのかなと思っております。

渡井委員の御指摘のほうに行きまして、リスク軽減措置の明確化の内容の紹介、これはガイドラインのほうでという、先ほどの回答と同じになっております。

あと、AからBの間接投資のほうですね。こちらのほうにつきまして、もうちょっと低い閾値がないのかという御指摘で、まさに先ほどの回答の、基本は50%という発想かなと思っています。

あと、届出につきまして、こちらは事前なのか、事後なのか、Cのほうですけども、これは先ほどと同様の回答で、事前のところから捕捉をするのが基本だと思っております。また、Cがもし捕捉できなければ、Aを介して何かしら介入していく、ないしはこちらのほうで止めに行くということの選択肢はないのかということでございまして、これは、そういった可能性もあろうかなと思っておりまして、Cのほうに対して何かしら中止とかが難しいというケースであれば、Aに対して何らかの措置を打っていくということも次の代替措置としてあり得るのではないのかなと思っております。

木村委員のほうから、こちらは、例えば内容の見直しによって海外並みになるのかという御指摘でございまして、私の認識は、その水準に達するのではないのかなと思っておりまして、これまでの御指摘、いろんな外からの御意見とかでも、やはり間接投資の捕捉が欠けているのではないかという点と、次回の議題ですけども、非指定に対して介入していくというところがないのではないかということが、ほかの諸外国の法令との関係で、日本が不足しているところというのは結構言われてきたところでありますので、そこに対して今回はアプローチしていくということですので、水準感としては諸外国に対して並ぶものになるのではないかと考えています。

下坂委員のほうからの御意見ではデジタル活用のお話がありまして、こちらは次回の分科会でそういった点にも触れたいと思っておりますので、またそこで御説明させていただきたいと思っています。

あと、リスク軽減措置の基準の公表化とかは、ガイドラインというところの回答になろうかと思っております。

江藤委員のほうからは、リスク軽減措置のリスクというものが多様化してきているという中で、こちらもガイドラインのほうでの明確化というところの対応になろうかなと思っております。

あと、杉山委員のほうからありました、被投資会社のほうが情報提供をするようなケースですとか、こういったことは、まさに今日、経済産業省のほうで審議会を開いて、ガイドラインを改定するということが報道でも出ておったのですけども、被投資会社のほうがしっかりと、海外からの投資に対して注意をもっとしっかりと喚起していかなければいけないというようなこと。ガイドライン改定をやっていこうということについて、経産省も大分そういった問題意識で動いているところですので、そういった対応を取ることになるのだろうなと思っております。

清水(順)委員のほうからは多言語化での情報発信ということの御指摘がございまして、まさにそのとおりだと思いますので、いろんな場所、ないしは言語も多言語化ということで、まずはどういった対応ができるかについて検討してまいりたいと思います。

原田委員のほうからは、今回の外為法についての見直しですけども、そのきっかけということで、遡りますと、2019年の法改正の際に、附則のところで、施行後5年たちましたらもう一度見直しを行うということが明記されておりましたので、ちょうどそれが2020年の施行から5年後で、今年というところですので、そのタイミングを見計らって、今回、いろいろと改善点についての検討を進めているというものでございます。

あと、指定業種が分かりにくいという御指摘がございまして、ここのほうはいろんな工夫が必要だと思っておりますけれども、資料にも書きましたとおり、例えば情報分野であれば、セキュリティー対策の分野というものがその中でもとりわけ大事であろうというような絞り込みとかも考えられると思いますし、そういった工夫で、対象の絞り込み、かつ明確化ということはやっていきたいと思っております。

あと、リスク軽減措置につきまして、5か月はむしろ長いのではないかということでして、延長すべきという御意見、ないしはこれは長いぞといういろんな両論があったかと思うんですけれども、やはり、今の法定上、5か月というふうにもなっていますので、いろいろと審査のリスク軽減措置の比重は高まっているというところでございますが、こちらのほうはむしろ維持しながら、そこはあまり延びないようにというようなところを配慮しながらやっていく必要があるのかなというふうに思っております。

あと、罰則の強化につきまして、こちらのほうにつきましては、最終的に罰則を取る場合には、投資金額の3倍まで罰金をかけることができるというふうな規定になっておりますけれども、一応我々の考え方としましては、3倍というところで抑止力が大分働くのではないのかなと考えておりますので、そちらのほうの規定で対応していきたいと思っております。

大野委員の罰則の話も同じかなと思っております。

あと、根本委員の御指摘で、間接投資のほうですけども、外・外のケースということで、Aを介して対応する余地があるのではないかと。これも先ほど申し上げたとおり、そのとおりだと思っていまして、そういった可能性も追求したいと思っております。

また、50%役員の過半というところが事後で分かることもあるのではないのかということでございまして、まさにそういうこともあろうかと思いまして、その場合には無届出であったという判断を当局がすることになりますので、もともと届出があって不備があったとかに比べまして、基本的には一足飛びに株式の売却の命令や罰則をかけるというようなことも無届出事案であればできることになっていますので、そこはかなり強い対応を当局としても取ることができるものだと思っております。

○宮地大臣官房企画官調査課で企画官をやっています宮地です。いろいろな御意見と御質問を頂きましてありがとうございました。課長から基本的にお答えをしましたので、何点か補足させていただければと思います。

五十嵐委員から、制度の全般の考え方として、透明性と予見可能性、それから省庁連携ということで御指摘を頂いて、この総論自体は本当に御指摘のとおりということで考えてございます。その上で、非指定業種におけるリスク対応の部分の考え方でございますけども、確かに米国のように、事前の義務的な届出の範囲が日本と比べると比較的狭く、一方で任意的な届出、もしくは事後的な介入ということが行えるという状況において、予見可能性の観点からセーフハーバーというものが採用されているということは理解しているのですが、前回も少し御議論をさせていただいたとおり、今回の制度見直しで、もちろん、事前届出の対象範囲の合理化であるとか、もしくは、非指定業種についての対応ということを全体として考えていくということではあるのですけども、一方で、一足飛びに米国のような制度になるかというと、それはそういうわけではないというふうに考えておりまして、そうした中で、次回の御議論の中身だと思いますので、そこで御議論いただければと思いますけども、あくまでも、この前申し上げたとおり、実際にリスクが顕在化したときにどのような対応を取れるかというようなところに主眼が置かれているということかと理解をしてございます。

それから、少数株主の場合の議決権行使に係る話でございますけども、すみません、御趣旨をきちんと理解し切れているかは分かりませんが、議決権行使に関する合意があるときに、少数株主の場合も届出義務がかかってきてしまうということについて合理化の余地がないかということだとしますと、合理化という趣旨自体は十分理解をしつつも、ここをあまり緩くしてしまうと、むしろ規定の潜脱などに使われてしまうリスクがないかということを若干心配していまして、そういった観点も踏まえて慎重な検討が必要かなというふうに思っております。

それから、リスク軽減措置につきましては様々な御指摘を頂きまして、課長から御説明を差し上げたとおり、リスク自体と、それから対応策を含めて、透明性の向上のためにガイドラインのようなものをつくる必要があるのではないかというふうに考えております。その上で、取下げの話がありましたけども、現在、実際上の運用の中で取下げということが一定数あるということは御指摘のとおりだと思いますが、基本的に、今回の6ページの②で、審査過程でリスク軽減措置についての追加・修正ということが実際に発生した場合に、それの届出を出すことができると。その際に、投資禁止期間については当初の届出を起点とするということで、実際の審査に関する予見可能性を高めていけないかというふうに考えていますので、こういった制度を設けることによって、今、実際上発生している取下げというのは減少していくことが期待されるということが我々の認識でございます。

それから、守秘性の部分は非常に難しい問題だと思っていまして、これから御意見を頂きながら考えていきたいと思いますけども、一義的には、これは外国投資家さんにとっても、それから、発行会社さんにとっても非常にインプリケーションの大きい問題だと思っておりますので、当局の意向だけではなく、そういった方々の意向も踏まえた考え方の整理ということが非常に大事だというふうに思ってございます。

上場会社の定義は、すみません、今回は必ずしも間接取得等の話と関係してというわけではないかと思いますので、この場でのお答えは持ち合わせていないのですけども、よく勉強させていただければと思います。

それから、間接取得の話で、渡井委員から域外適用の部分についてお話を頂いたかと思いますが、これは、制度の設計上の話としては、先ほど申し上げた間接取得者Cが届出の義務者ということになると思いますけども、その際に、現行制度と同様に国内代理人を置いてもらうことを前提として考えておりまして、国内代理人を通じたやり取りをすることで適用についての部分は対応したいというふうに考えている所存です。

江藤委員から頂いたリスク軽減措置の点では、ガイドラインで対応を考えるという意味では先ほど申し上げたとおりなんですけども、1点補足として申し上げたい点としましては、おっしゃっておりますように、リスクが多様化しているということではございますが、やはり、外為法の対内直投審査制度というのは、投資自体と、それに付随する株主行為の部分に着目した制度でありますので、多様なリスクに着目しながらも、そこの株主行為に着目したリスク対応ということが基本になるというふうに考えております。

○恵﨑投資企画審査室長投資企画審査室長の恵﨑でございます。私のほうからは、執行に係る部分で何点か補足説明をさせていただければと思っております。

まず、杉山委員のほうから、被投資会社からの情報提供についてもしっかりと強化をできるような体制を取っていくべきではないかという御指摘がございまして、まさにおっしゃるとおりかと思っております。現状、本省におきまして、電話ですとか、また、ホームページでメール等を通じた相談窓口というものも設けておりまして、また、地方支分部局の財務局でも同様に相談窓口を設けております。そういったところに、投資家のみならず、投資を受ける会社の方々から相談できるようなコンタクトポイントがございますので、こちらをしっかりと周知して、使っていただけるようにしていきたいと思っております。また、特に地方の中小企業の皆様が制度を知らないことによって相談に至らないというケースもございまして、こういった皆様に対しては、財務局が企業訪問という形で個別に制度を周知する中で、相談をしていただく窓口があるということをしっかり周知していきたいと考えております。

また、多言語での情報発信、また、透明性の向上の大事さというところも御指摘を頂きまして、おっしゃるとおりかと思います。現在、ホームページもなるべく英語と併記するような形で載せておりますし、また、今年の5月に施行した政令の見直しのときも英語で説明会を行うなど、なるべく外国投資家の方々に届くような形でやってきておりますけども、おっしゃるとおり、引き続きどのような形でよりよい発信ができるかということは検討していきたいと思っております。

原田委員のほうから、指定業種が分かりづらいというお話を頂きました。おっしゃるとおり、今は指定業種を産業分類ベースで行っておりまして、こちらは、もともと既にある産業分類を使うことが逆に明確ではないかというような話もありまして、今はそのようになっております。指定業種を追加するときには、事業所管省庁の皆様からも、その時々の事業の重要性、リスク、また、環境変化に応じて、事業所管省庁とも連携しながら、何が指定業種に必要かというところで定期的に見直してアップデートをしてきているところでございます。指定業種のアップデートのときには、パブリックコメントで意見を伺うというような流れもしておりまして、そういった中でより分かりやすい周知に努めていきたいと思っております。

最後に、様々な先生から、他省庁との連携の重要性、また、他国との連携の重要性ということの御指摘を頂きました。おっしゃるとおりかと思います。今、他省庁との連携は、モニタリングの部分を含めて強化してきているところでございまして、例えば地方支分部局ですと、財務局がいろいろとモニタリングの関係でも各企業を訪問したりしているわけですけれども、ここでも、経産省の地方支分部局の経産局と連携をしたり、本省のみならず、地方レベルでの連携を深めていきたいと考えております。また、諸外国とも協力ができるというような規定も法律上設けられておりますので、諸外国のカウンターパートともしっかりと連携を図っていきたいと思っております。

私のほうからは以上でございます。

○神作分科会長どうもありがとうございました。御質問に対して大変丁寧に答えていただいたと思います。

どうぞ。

○梶川審議官ごく簡単に補足を1、2点させていただきます。

1点目は、日本人が100%出資の外国法人の場合ですけれども、これは、問題意識は非常によく分かります。他方で、外国法の準拠法人という箱で客観的・形式的な基準で事前届出の対象としているのは、外国法において株式の譲渡が比較的容易にできるようなケースにおいて、日本人100%出資の企業が仮に簡単に投資先日本企業の株式を、いわゆる真の外国投資家に譲渡してしまうと、結局、当該外国投資家による日本企業への投資の審査の機会がなくなるという問題がありまして、日本人100%出資であっても例外にすることはなかなか難しいという背景があるということです。

あと、江藤委員からあった、国の安全に係るリスク自体の規定が難しいということは正におっしゃるとおりで、そこは各対内直接投資のそれぞれのケースにおいて、当該投資が予定する出資比率、投資先企業の業務内容、当該投資家の属性・投資傾向等、色々な要素を考慮しながら、ケース・バイ・ケースでリスクを捉え、それに対するリスク軽減措置が考えられていくものですので、ガイドラインの提示という話がありましたけれども、全てを包括的に示すような類型化はなかなか難しいということが一方にあるということだけ補足としてお伝えできればと思います。

以上です。

○神作分科会長補足を頂き大変ありがとうございました。

予定した時間を既に過ぎようとしております。先ほどちょっと言いかけましたけれども、頂いた御質問、コメントに対して丁寧にお答えいただいたと思います。なお、木村委員と清水(順)委員から円安についての御発言がございましたけども、この点については何かコメントはございますか。

○緒方局長御質問ありがとうございます。委員の先生方はよく御理解いただいていると思いますけれども、非常に機微なことでございますので、直接の市場の動向に関することについてはコメントを差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、累次にわたって片山大臣からも御発言いただいていますので、その御発言を引かせていただきますと、足元の為替市場では一方的な、また、急激な動きも見られ、憂慮していますという点。それから、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要であり、政府としては投機的な動向も含めて、為替市場における過度な変動や無秩序な動きについて高い緊張感を持って見極めているところですという御発言を累次頂いています。基本的にこれに尽きると考えております。

それから、木村委員から、財政施策の影響があるのではないかという御指摘がありましたけれども、御案内かと思いますが、官房長官が今朝会見で答えていますので、それを御紹介させていただきます。高市内閣では責任ある積極財政という考え方の下で戦略的に財政出動を行い、強い経済を構築し、経済成長率を高めることとしておりまして、こうした道筋を通じて政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保してまいる所存です、と。恐らく、政権の方針ということではこれに尽きているのではないかと思います。

以上です。

○神作分科会長大変活発、かつ建設的な御議論を頂き、また、次回のアジェンダに向けても大変貴重な御示唆を頂いたと存じます。どうもありがとうございました。

既に時間を過ぎておりますので、本日の会議はこれで終了させていただきたいと思いますけれども、議事録の作成につきましては、従来どおり、私に御一任を頂ければと存じます。その際、御発言部分を事前に御覧になりたい委員の方におかれましては、会合の終了後にその旨を事務局まで御連絡いただくということとさせていただき、御連絡いただきました委員の方には、議事録を案の段階で事務局より御送付させていただきます。それを御覧いただき、もし1週間程度の間に御意見、御連絡がない場合には、御了解いただいたものとして取り扱わせていただきます。

次回の分科会につきましては、事務局と御相談の上、御連絡をさせていただきます。

本日は大変充実した議論を頂き誠にありがとうございました。これにて閉会といたします。

午後3時04分閉会