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平成29年度税制改正の大綱(6/8)

六 納税環境整備

1 国税犯則調査手続等の見直し

  • (国税)

    国税犯則調査手続について、次の見直しを行う。

    • (1) 電磁的記録に係る証拠収集手続の整備

      • マル1 電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行方法の整備

        差し押さえるべき物件が記録媒体であるときは、その差押えに代えて、当該記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写、印刷又は移転の上、当該他の記録媒体を差し押さえることができることとする。

      • マル2 接続サーバ保管の自己作成データ等の差押えの整備

        差し押さえるべき物件が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、当該電子計算機で作成等をした電磁的記録等を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機等に複写した上、当該電子計算機等を差し押さえることができることとする。

      • マル3 記録命令付差押えの整備

        電磁的記録の保管者等に命じて、必要な電磁的記録を記録媒体に記録又は印刷させた上、当該記録媒体を差し押さえることができることとする。

      • マル4 差押え等を受ける者への協力要請の整備

        差し押さえるべき物件等が電磁的記録に係る記録媒体であるときは、差押え等を受ける者に対し、電子計算機の操作その他の必要な協力を求めることができることとする。

      • マル5 通信履歴の電磁的記録の保全要請の整備

        差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、通信事業者等に対し、通信履歴の電磁的記録について、30日(特に必要があって延長する場合には、通じて60日)を超えない期間を定めて、消去しないよう求めること(この場合において、必要があるときは、みだりにこれらに関する事項を漏らさないよう求めること)ができることとする。

    • (2) 関税法に定める犯則調査手続等を踏まえた国税犯則調査手続の整備

      • マル1 遺留物の検査・領置の整備

        犯則嫌疑者等が置き去った物件を検査し、又は領置することができることとする。

      • マル2 郵便物等の差押えの整備

        許可状の交付を受けて、通信事務取扱者が保管等をする郵便物等について差し押さえることができることとし、その差押えをした場合には、その旨を発信人又は受信人に通知することとする。

      • マル3 臨検等の夜間執行の整備

        許可状に夜間でも執行することができる旨の記載がある場合には、日没後においても臨検等を開始することができることとする。

      • マル4 領置・差押物件を還付できない場合の手続の整備

        領置・差押物件の所有者が所在不明等の事由により、当該物件を還付することができない場合には、その旨を公告することとした上、当該公告の日から6月を経過しても還付請求がないときは、当該物件は国庫に帰属することとする。

      • マル5 管轄区域外における職務執行の整備

        犯則事件を調査するため必要があるときは、所属する国税局又は税務署の管轄区域外においても、その職務を執行することができることとする。

      • マル6 その他国税犯則調査における具体的な手続について、次の事項につき整備を行うこととする。

        • イ 許可状請求の手続

          許可状を請求する場合には、犯則事件が存在すると認められる資料を提供しなければならないこととする。

        • ロ 許可状の記載事項

          許可状について、臨検すべき物件、捜索すべき場所、有効期間経過後は執行に着手することができず許可状は返却しなければならない旨及び交付年月日をその記載事項として法令上明確化するとともに、犯則事実に代えて、罪名を記載することとする。

        • ハ 許可状の提示

          臨検、捜索又は差押えの許可状は、これらの処分を受ける者に提示しなければならないこととする。

        • ニ 身分証明書の提示

          質問、検査等をする場合に携帯する身分証明書について、関係者の請求に応じて、提示しなければならないこととする。

        • ホ 臨検等における立会い

          住居の所有者等の立会いを必要とする処分の範囲に臨検及び差押えを、住居の所有者等を立ち会わせることができない場合の代替的な立会人の範囲に都道府県職員を、それぞれ加えることとする。また、国税徴収手続における代替的立会人の範囲についても、同様の整備を行うこととする。

        • ヘ 領置・差押目録の謄本交付等

          領置又は差押えをしたときは、その目録を作成し、所有者等にその謄本を交付しなければならないこととするとともに、捜索をした場合において証拠物又は没収すべき物件がないときは、捜索を受けた者の請求に応じて、その旨の証明書を交付しなければならないこととする。

        • ト 鑑定、通訳又は翻訳の嘱託

          犯則事件を調査するため必要があるときは、鑑定、通訳又は翻訳を嘱託することができることを法令上明確化し、鑑定の嘱託を受けた者は、裁判官の許可を受けて、鑑定に係る物件を破壊することができることとする。

        • チ 質問に係る調書の作成手続

          質問に係る調書については、質問を受けた者に閲覧又は読み聞かせ、内容の変更の申立てがあるときは、その陳述を調書に記載しなければならないこととする。

        • リ 調査のための出頭要請

          犯則事件を調査するため必要があるときは、犯則嫌疑者等に対して出頭を求めることができることを法令上明確化する。

        • ヌ 執行を中止する場合の処分

          許可状の執行を中止する場合には、執行が終わるまでその場所を閉鎖し、又は看守者を置くことができることを法令上明確化する。

      • マル7 間接国税に係る犯則調査手続の整備

        • イ 通告処分の対象範囲の見直し

          申告納税方式の間接国税について、そのほ脱犯及び受還付犯を通告処分の対象から除外するとともに、重加算税の対象とし、加えて取引先に対する質問検査権限を整備する。

        • ロ 告発が訴訟条件であることの明確化

          通告処分の対象となる犯則事件については、国税局長等の告発が訴訟条件であることを法令上明確化する。

        • ハ 瑕疵ある通告処分に対する更正手続の整備

          通告処分に計算違い等の明白な誤りがあるときは、職権で通告処分を更正することができることとする。

        • ニ 通告処分による公訴時効の整備

          通告処分による公訴時効について、停止制度(現行:中断制度)に改めた上で、通告から20日を経過した時からその進行を始めることとする。

        • ホ 犯則事件に係る検査拒否に対する罰則の廃止

          間接国税に関する犯則事件に係る検査拒否に対する罰則を廃止する。

    • (3) 法律の現代語化等の整備等

      • マル1 法律の現代語化等の整備

        国税犯則調査手続に係る規定について、平仮名・口語体表記に改める等の現代語化を行うとともに、国税通則法に編入(国税犯則取締法は廃止)をする。

      • マル2 租税条約等の相手国等への情報提供のための調査手続に関する規定の整備

        国税犯則調査手続の見直しに伴い、租税条約等の相手国等から犯則事件の調査に必要な情報の提供要請があった場合における租税条約等の相手国等への情報提供のための調査手続についても、同様の見直しを行うこととする。

      • マル3 その他所要の措置を講ずる。

    (注)上記の改正は、平成30年4月1日から施行することとし、上記(2)マル7の改正は、同日以後にした違反行為について適用する。

  • (地方税)

    地方税犯則調査手続について、次の見直しを行う。

    • (1) 電磁的記録に係る証拠収集手続の整備

      • マル1 電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行方法の整備

        差し押さえるべき物件が記録媒体であるときは、その差押えに代えて、当該記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写、印刷又は移転の上、当該他の記録媒体を差し押さえることができることとする。

      • マル2 接続サーバ保管の自己作成データ等の差押えの整備

        差し押さえるべき物件が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、当該電子計算機で作成等をした電磁的記録等を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機等に複写した上、当該電子計算機等を差し押さえることができることとする。

      • マル3 記録命令付差押えの整備

        電磁的記録の保管者等に命じて、必要な電磁的記録を記録媒体に記録又は印刷させた上、当該記録媒体を差し押さえることができることとする。

      • マル4 差押え等を受ける者への協力要請の整備

        差し押さえるべき物件等が電磁的記録に係る記録媒体であるときは、差押え等を受ける者に対し、電子計算機の操作その他の必要な協力を求めることができることとする。

      • マル5 通信履歴の電磁的記録の保全要請の整備

        差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、通信事業者等に対し、通信履歴の電磁的記録について、30日(特に必要があって延長する場合には、通じて60日)を超えない期間を定めて、消去しないよう求めること(この場合において、必要があるときは、みだりにこれらに関する事項を漏らさないよう求めること)ができることとする。

    • (2) 関税法に定める犯則調査手続等を踏まえた地方税犯則調査手続の整備

      • マル1 遺留物の検査・領置の整備

        犯則嫌疑者等が置き去った物件を検査し、又は領置することができることとする。

      • マル2 郵便物等の差押えの整備

        許可状の交付を受けて、通信事務取扱者が保管等をする郵便物等について差し押さえることができることとし、その差押えをした場合には、その旨を発信人又は受信人に通知することとする。

      • マル3 臨検等の夜間執行の整備

        許可状に夜間でも執行することができる旨の記載がある場合には、日没後においても臨検等を開始することができることとする。

      • マル4 領置・差押物件を還付できない場合の手続の整備

        領置・差押物件の所有者が所在不明等の事由により、当該物件を還付することができない場合には、その旨を公告することとした上、当該公告の日から6月を経過しても還付請求がないときは、当該物件は当該地方団体に帰属することとする。

      • マル5 その他地方税犯則調査における具体的な手続について、次の事項につき整備を行うこととする。

        • イ 許可状請求の手続

          許可状を請求する場合には、犯則事件が存在すると認められる資料を提供しなければならないこととする。

        • ロ 許可状の記載事項

          許可状について、臨検すべき物件、捜索すべき場所、有効期間経過後は執行に着手することができず許可状は返却しなければならない旨及び交付年月日をその記載事項として法令上明確化するとともに、犯則事実に代えて、罪名を記載することとする。

        • ハ 許可状の提示

          臨検、捜索又は差押えの許可状は、これらの処分を受ける者に提示しなければならないこととする。

        • ニ 身分証明書の提示

          質問、検査等をする場合に携帯する身分証明書について、関係者の請求に応じて、提示しなければならないこととする。

        • ホ 臨検等における立会い

          住居の所有者等の立会いを必要とする処分の範囲に臨検及び差押えを、住居の所有者等を立ち会わせることができない場合の代替的な立会人の範囲に都道府県職員を、それぞれ加えることとする。また、地方税徴収手続における代替的立会人の範囲についても、同様とする。

        • ヘ 領置・差押目録の謄本交付等

          領置又は差押えをしたときは、その目録を作成し、所有者等にその謄本を交付しなければならないこととするとともに、捜索をした場合において証拠物又は没収すべき物件がないときは、捜索を受けた者の請求に応じて、その旨の証明書を交付しなければならないこととする。

        • ト 鑑定、通訳又は翻訳の嘱託

          犯則事件を調査するため必要があるときは、鑑定、通訳又は翻訳を嘱託することができることを法令上明確化し、鑑定の嘱託を受けた者は、裁判官の許可を受けて、鑑定に係る物件を破壊することができることとする。

        • チ 質問に係る調書の作成手続

          質問に係る調書については、質問を受けた者に閲覧又は読み聞かせ、内容の変更の申立てがあるときは、その陳述を調書に記載しなければならないこととする。

        • リ 調査のための出頭要請

          犯則事件を調査するため必要があるときは、犯則嫌疑者等に対して出頭を求めることができることを法令上明確化する。

        • ヌ 執行を中止する場合の処分

          許可状の執行を中止する場合には、執行が終わるまでその場所を閉鎖し、又は看守者を置くことができることを法令上明確化する。

      • マル6 間接地方税(仮称)に係る犯則調査手続の整備

        • イ 告発が訴訟条件であることの明確化

          通告処分が対象となる犯則事件については、地方団体の長等の告発が訴訟条件であることを法令上明確化する。

        • ロ 瑕疵ある通告処分に対する更正手続の整備

          通告処分に計算違い等の明白な誤りがあるときは、職権で通告処分を更正することができることとする。

        • ハ 通告処分による公訴時効の整備

          通告処分による公訴時効について、停止制度(現行:中断制度)に改めた上で、通告から20日を経過した時からその進行を始めることとする。

        • ニ 犯則事件に係る検査拒否に対する罰則の廃止

          間接国税に関する犯則事件とされている地方税に関する犯則事件に係る検査拒否に対する罰則を廃止する。

    • (3) その他の規定の整備等

      • マル1 全ての税目を地方税犯則調査手続の対象とする。

      • マル2 間接地方税(仮称)は、間接国税として現行取り扱われている税目及び一定の法定外普通税・目的税とする。

      • マル3 その他所要の措置を講ずる。

    (注)上記の改正は、平成30年4月1日から施行することとし、上記(2)マル6の改正は、同日以後にした違反行為について適用する。

2 災害等による期限延長制度における延長手続の拡充

  • (国税)

    災害等による期限延長制度について、国税庁長官は、災害等のやむを得ない理由により、納税者の多数にわたり期限までに申告等をすることができないと認める場合には、その対象者の範囲及び期日を指定して、当該期限を延長することができることとする。

    (注)上記の改正は、平成29年4月1日以後に生ずる災害等のやむを得ない理由について適用する。

3 その他

  • (国税)

    • (1) 口座振替納付に係る納付書の送付等について、次のとおり電子化を促進するための措置を講ずる。

      • マル1 口座振替納付に係る税務署長と金融機関間の納付書の送付等について、電子情報処理組織を使用等して行うことができることとする。

        (注)上記の改正は、平成30年1月1日以後に納付する国税について適用する。

      • マル2 その他所要の措置を講ずる。

    • (2) 無限責任社員の第二次納税義務の対象となる社員の範囲に、士業法人の社員を加える。

      (注1)上記の「士業法人」とは、税理士法人、弁護士法人、監査法人、特許業務法人、司法書士法人、行政書士法人、社会保険労務士法人、土地家屋調査士法人及び外国法事務弁護士法人をいう。

      (注2)上記の改正は、平成30年1月1日以後に滞納となった国税について適用する。

    • (3) 独立行政法人日本学生支援機構法の改正を前提に、同法に基づき学資として新たに支給されることとなる資金について、国税の滞納処分による差押えを禁止することとする。

  • (地方税)

    • (1) 無限責任社員の第二次納税義務の対象となる社員の範囲に、士業法人の社員を加える。

      (注1)上記の「士業法人」とは、税理士法人、弁護士法人、監査法人、特許業務法人、司法書士法人、行政書士法人、社会保険労務士法人、土地家屋調査士法人及び外国法事務弁護士法人をいう。

      (注2)上記の改正は、平成30年1月1日以後に滞納となった地方税について適用する。

    • (2) 独立行政法人日本学生支援機構法の改正を前提に、同法に基づき学資として新たに支給されることとなる資金について、地方税の滞納処分による差押えを禁止することとする。