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平成28年度税制改正の大綱の概要

(平成27年12月24日 閣議決定)

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現下の経済情勢等を踏まえ、経済の好循環を確実なものとする観点から成長志向の法人税改革等を行うとともに、消費税率引上げに伴う低所得者への配慮として消費税の軽減税率制度を導入する。あわせて、少子化対策・教育再生や地方創生の推進等に取り組むとともに、グローバルなビジネスモデルに適合した国際課税ルールの再構築を行うための税制上の措置を講ずる。このほか、震災からの復興を支援するための税制上の措置等を講ずる。具体的には、次のとおり税制改正を行うものとする。

個人所得課税

  • ○ 空き家を売却した際の譲渡所得の特別控除の導入

    • 相続により生じた空き家であって旧耐震基準しか満たしていないものに関し、相続人が必要な耐震改修又は除却を行った上で家屋又は土地を売却した場合の譲渡所得について特別控除(3,000万円)を導入。
  • ○ 三世代同居に対応した住宅リフォームに係る税額控除制度の導入

    • 三世代同居に対応した住宅リフォームに関し、借入金を利用してリフォームを行った場合や自己資金でリフォームを行った場合の税額控除制度を導入(借入金:住宅借入金等の年末残高の1〜2%、自己資金:標準的な工事費用相当額の10%)。
  • ○ スイッチOTC薬控除(医療費控除の特例)の導入

    • 検診、予防接種等を受けている個人を対象として、いわゆるスイッチOTC医薬品の購入費用(年間1.2万円を超える部分の金額)についてセルフメディケーション推進のための所得控除制度(医療費控除の控除額計算上の特例措置)を導入。
  • ○ 個人の寄附税制の包括的な見直し

    • 国立大学法人等の行う学生の修学支援事業のために充てられる個人寄附について税額控除制度を導入。
    • 公益法人等について、個人寄附に係る税額控除の対象となるために必要な寄附者数の要件を事業規模に応じて緩和。

資産課税

  • ○ 農地保有に係る課税の強化・軽減

    • 農業委員会から農地中間管理機構との協議の勧告を受けた遊休農地について、通常の農地より固定資産税の評価額を引上げ。
    • 所有する全農地を農地中間管理機構に10年以上貸し付けた場合は、固定資産税等の課税標準を最初の3年間価格の2分の1等とする特例措置を創設。
  • ○ 機械及び装置の固定資産税の特例措置の創設

    • 中小企業の生産性向上に関する法律(仮称)の制定を前提に、中小企業者等が、同法の施行の日から平成30年度末までに、一定の機械及び装置の取得をした場合には、固定資産税の課税標準を最初の3年間価格の2分の1とする特例措置を創設。

法人課税

  • ○ 成長志向の法人税改革

    • 法人税率の引下げ等
      平成27年度平成28・29年度平成30年度
      法人税率 23.9% 23.4% 23.2%
      法人事業税所得割※ 6.0% 3.6% 3.6%
      (参考)
      国・地方の法人実効税率
      32.11% 29.97% 29.74%

      ※ 平成28年度までは、地方法人特別税を含む

    • 課税ベースの拡大等:
      • −租税特別措置の見直し(後掲)
      • −減価償却の見直し(建物附属設備・構築物の償却方法を定額法に一本化)
      • −欠損金繰越控除の更なる見直し(大法人の控除限度 平成28年度:所得の65%⇒60%、平成29年度:所得の50%⇒55%)
      • −法人事業税の外形標準課税の更なる拡大(現行(平成27年度):3/8⇒平成28年度:5/8)
  • ○ 租税特別措置の見直し

    • 生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止(現行:即時償却等⇒平成28年度:特別償却率50%等⇒平成29年度:廃止(平成28年度税制改正法案において明確化))
    • 環境関連投資促進税制の見直し(売電用の太陽光発電設備の除外等)
    • 雇用促進税制の見直し(対象地域・対象雇用者の限定) 等
  • ○ 地方法人課税の偏在是正(平成29年度〜)

    • 法人住民税法人税割の税率の引下げ及び地方法人税の税率の引上げ
    • 地方法人特別税及び地方法人特別譲与税の廃止
    • 法人事業税交付金の創設
  • ○ 地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の創設

    • 地域再生法の改正を前提に、地方公共団体の行う同法の認定計画に記載された一定の事業に関連する寄附金を支出した場合の税額控除を創設
  • ○ 復興支援のための税制上の措置

    • 復興産業集積区域において機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度について、一定の見直しを行いつつ、適用期限を5年延長(その際、被災地の実情等を踏まえ、一部要件緩和) 等

消費課税

  • ○ 消費税の軽減税率制度の導入

    • 平成29年4月から軽減税率制度を導入。
    • 対象品目は、1酒類及び外食を除く飲食料品、2新聞の定期購読料
    • 軽減税率は8%(国分:6.24%、地方分:1.76%)
    • 平成33年4月から適格請求書等保存方式を導入。それまでの間は簡素な方法とするとともに、税額計算の特例を設ける。

    ※ 軽減税率制度の導入に当たり、安定的な恒久財源を確保するとともに、軽減税率制度の円滑な導入・運用のために必要な措置を講ずる旨を、平成28年度税制改正法案に規定する。

  • ○ 外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充

    • 外国人旅行者向け消費税免税制度につき、免税販売の対象となる一般物品の購入下限額を引下げ(1日1店舗当たり「10,000円超」→「5,000円以上」)。
  • ○ 車体課税の見直し

    • 平成29年4月の消費税率10%への引上げ時に、自動車取得税を廃止するとともに、自動車税及び軽自動車税において、自動車取得税のグリーン化機能を維持・強化する環境性能割をそれぞれ導入。
    • 平成28年度に適用される自動車税及び軽自動車税におけるグリーン化特例(軽課)の見直し・延長。

国際課税

  • ○ 日台民間租税取決め

    • 「日台民間租税取決め」(租税条約に相当。法的効力は無し。)(平成27年11月に署名)に規定された内容(日台間で支払われた配当等の源泉地における課税の税率の10%への引下げ等)を日本で実施するための国内法を整備。
  • ○ 多国籍企業情報の報告制度等の構築

    • 多国籍企業のグローバルな活動・納税実態の把握のため、各国が協調して情報収集・共有する枠組等を構築。

納税環境整備

  • ○ 国税のクレジットカード納付制度の創設

    • インターネット上でのクレジットカードによる国税の納付を可能とする制度を創設。
  • ○ 加算税制度の見直し

    • 短期間に繰り返して無申告又は仮装・隠蔽が行われた場合の加算税の加重措置(無申告加算税・重加算税を10%加算)等を導入。

関税

  • ○ 暫定税率の適用期限の延長

  • ○ 輸出入申告官署の自由化等

    • AEO(認定事業者)について輸出入申告官署を自由化するとともに、通関業制度の見直しを行う。