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平成26年度税制改正の大綱(6/8)

II Iに追加して決定する事項

四 消費課税

  • 1 車体課税の見直し

    (国 税)

    • (1) 排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車に係る自動車重量税の免税等の特例措置(いわゆる「自動車重量税のエコカー減税」)について、平成26年4月1日以後に新車に係る新規検査を受けた検査自動車のうち、当該新規検査の際に納付すべき自動車重量税を免除された検査自動車については、当該新規検査後に受ける最初の継続検査等の際に納付すべき自動車重量税を免除する。

    • (2) 平成26年4月1日以後に継続検査等を受ける自家用の検査自動車のうち、新車新規登録から13年を経過したもの(新車新規登録から18年を経過したものを除く。)に係る自動車重量税の税率について、別紙1のとおり見直しを行う。

    (地方税)

    〈自動車取得税〉

    • (1) 平成26年4月1日以後に取得される自動車に対して課する自動車取得税の税率を、次のように引き下げる。

      • 1 自家用の自動車(軽自動車を除く。) 100分の3(現行:100分の5)

      • 2 営業用の自動車及び軽自動車 100分の2(現行:100分の3)

    • (2) 平成26年4月1日以後に取得される自動車について、排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車(新車に限る。)に対して課する自動車取得税に係る特例措置(いわゆる「自動車取得税のエコカー減税」)において、現行、税率を75%軽減する自動車に係る軽減割合を80%に、税率を50%軽減する自動車に係る軽減割合を60%に拡充する。

    • (3) その他所要の措置を講ずる。

    〈自動車税〉

    • (4) 排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車は税率を軽減し、新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車は税率を重くする特例措置(いわゆる「自動車税のグリーン化」)について、次の見直しを行った上、2年延長する。

      • 1 環境負荷の小さい自動車

        • イ 平成26年度及び平成27年度に新車新規登録された自動車で、平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年ガソリン自動車排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ないもののうち、平成27年度燃費基準値より20%以上燃費性能の良いもの(平成32年度燃費基準を満たすものに限る。)並びに電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、一定の排出ガス性能を備えた天然ガス自動車及び平成21年排出ガス規制に適合したディーゼル自動車(乗用車に限る。)について、当該登録の翌年度の税率を概ね100分の75軽減する。

        • ロ 平成26年度及び平成27年度に新車新規登録された自動車で、平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年ガソリン自動車排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ないもののうち、平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いもの(イに該当するものを除く。)について、当該登録の翌年度の税率を概ね100分の50軽減する。

      • 2 環境負荷の大きい自動車

        平成26年度及び平成27年度に以下の年限を超えている自動車(電気自動車、天然ガス自動車、ハイブリッド自動車のうちガソリンを燃料とするもの、メタノール自動車、一般乗合用バス及び被けん引車を除く。)について、その翌年度から次の特例措置を講ずる。

        • イ ディーゼル自動車のうち、バス・トラックで新車新規登録から11年を経過したものについて、税率を概ね100分の10重課する。

        • ロ ディーゼル自動車のうち、イに該当するもの以外の自動車で新車新規登録から11年を経過したものについて、税率を概ね100分の15重課する。

        • ハ ガソリン自動車又はLPG自動車のうち、バス・トラックで新車新規登録から13年を経過したものについて、税率を概ね100分の10重課する。

        • ニ ガソリン自動車又はLPG自動車のうち、ハに該当するもの以外の自動車で新車新規登録から13年を経過したものについて、税率を概ね100分の15重課する。

    • (5) その他所要の措置を講ずる。

    〈軽自動車税〉

    • (6) 四輪以上及び三輪の軽自動車に係る税率を次のとおりとし、平成27年4月1日以後に新規取得される新車から適用する。

      現行改正案
      1四輪以上乗用・自家用 7,200円 10,800円
      乗用・営業用 5,500円 6,900円
      貨物用・自家用 4,000円 5,000円
      貨物用・営業用 3,000円 3,800円
      2三輪 3,100円 3,900円
    • (7) 最初の新規検査から13年を経過した四輪以上及び三輪の軽自動車に係る税率を次のとおりとし、平成28年度分以後の軽自動車税について適用する。

      1四輪以上乗用・自家用 12,900円
      乗用・営業用 8,200円
      貨物用・自家用 6,000円
      貨物用・営業用 4,500円
      2三輪 4,600円
    • (8) 原動機付自転車及び二輪車に係る税率を次のとおりとし、平成27年度分以後の軽自動車税について適用する。

      現行改正案
      1原動機付自転車50cc以下 1,000円 2,000円
      50cc超90cc以下 1,200円 2,000円
      90cc超125cc以下 1,600円 2,400円
      ミニカー 2,500円 3,700円
      2二輪の軽自動車(125cc超250cc以下) 2,400円 3,600円
      3二輪の小型自動車(250cc超) 4,000円 6,000円
  • 2 復興支援のための税制上の措置

    (国 税)

    〔延長〕

    • (1) 被災自動車等に係る自動車重量税の還付措置の適用期限を2年延長する。

    • (2) 被災自動車等の使用者であった者が取得する自動車に係る自動車重量税の免税措置の適用期限を2年延長する。

    (地方税)

    〔延長〕

    〈自動車取得税〉

    • (1) 被災代替自動車等の取得に係る自動車取得税の非課税措置の適用期限を2年延長する。

    〈自動車税・軽自動車税〉

    • (2) 自動車税及び軽自動車税の非課税措置の適用期限を次のとおり2年延長する。

      • 1 平成25年度に被災代替自動車等として取得された自動車等については平成26年度分の、平成26年度に被災代替自動車等として取得された自動車等については平成26年度分及び平成27年度分の、平成27年度に被災代替自動車等として取得された自動車等については平成27年度分及び平成28年度分の自動車税及び軽自動車税を非課税とする措置を講ずる。

  • 3 租税特別措置等

    (国 税)

    〔新設〕

    • (1) 石油石炭税課税済みの原油を精製する過程等で発生する非製品ガスについて、平成26年4月1日から平成29年3月31日までの間の措置として、石油石炭税の還付制度を創設する。

    〔延長・拡充等〕

    • (1) 入国者が輸入するウイスキー等に係る酒税の税率の特例措置について、ウイスキー及びブランデーに係る特例税率を1キロリットルにつき600,000円(現行:500,000円)に引き上げた上、その適用期限を1年延長する。

    • (2) 入国者が輸入する紙巻たばこのたばこ税の税率の特例措置について、特例税率を1,000本につき11,000円(現行:10,500円)に引き上げた上、その適用期限を1年延長する。

    • (3) 特定の用途に供する石炭に係る石油石炭税の軽減措置の適用期限を3年延長する。

    • (4) 特定の石油製品を特定の運送又は農林漁業の用に供した場合の石油石炭税の還付措置の適用期限を3年延長する。

    • (5) 輸入・国産農林漁業用A重油に係る石油石炭税の免税・還付措置の適用期限を3年延長する。

    • (6) 航空機燃料税の税率の特例措置の適用期限を3年延長する。

    • (7) 沖縄路線航空機に積み込まれる航空機燃料に係る航空機燃料税の税率の特例措置について、適用対象に沖縄県の区域内の各地間を航行する航空機を加えた上、その適用期限を3年延長する。

    • (8) 特定離島路線航空機に積み込まれる航空機燃料に係る航空機燃料税の税率の特例措置の適用期限を3年延長する。

    (地方税)

    〔延長〕

    〈自動車取得税〉

    • (1) 都道府県の条例で定める路線の運行の用に供する一般乗合用のバスに係る自動車取得税の非課税措置の適用期限を2年延長する。

    〈航空機燃料譲与税〉

    • (2) 航空機燃料譲与税の譲与割合を引き上げる措置の適用期限を3年延長する。

  • 4 その他

    (国 税)

    • (1) 消費税の簡易課税制度のみなし仕入率について、次の見直しを行う。

      • 1 金融業及び保険業を第5種事業とし、そのみなし仕入率を50%(現行:60%)とする。

      • 2 不動産業を第6種事業とし、そのみなし仕入率を40%(現行:50%)とする。

      • 3 その他所要の措置を講ずる。

    • (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に開始する課税期間について適用する。

    • (2) 外国人旅行者向け消費税免税制度(輸出物品販売場制度)について、次の見直しを行う。

      • 1 次の方法で販売することを前提に、免税販売の対象物品に消耗品(その旅行者に対して、同一店舗で1日に販売する50万円までの消耗品に限る。)を加える。

        • イ その旅行者に対して、同一店舗で1日に販売する消耗品の額が5千円超であること

        • ロ 国土交通大臣及び経済産業大臣が財務大臣と協議して定める方法により包装すること

        • ハ 購入後30日以内に輸出することを、免税購入する旅行者が誓約すること

      • 2 その旅行者に対して、同一店舗で1日に販売する見直し前の免税対象物品(消耗品以外の物品)の額が100万円を超える場合には、輸出物品販売場を経営する事業者が保存しなければならない書類に、その旅行者の旅券等の写しを加える。

      • 3 購入記録票等の様式の弾力化及び手続の簡素化を行う。

      • 4 その他所要の措置を講ずる。

    • (注)上記の改正は、平成26年10月1日以後に行われる課税資産の譲渡等について適用する。

    • (3) 消費税の課税売上割合の計算上、金銭債権の譲渡については、その譲渡に係る対価の額の5%相当額を資産の譲渡等の対価の額に算入することとする。

    • (注)上記の改正は、平成26年4月1日以後に行われる金銭債権の譲渡について適用する。

    • (4) 電気事業法の改正に伴い、広域的運営推進機関を消費税法別表第三に加える。

    • (5) マンションの建替えの円滑化等に関する法律の改正を前提に、マンション敷地売却組合(仮称)を、消費税法別表第三に掲げる法人とみなす。

    • (6) 子ども・子育て支援法の施行に伴い、消費税が非課税とされる社会福祉事業等の範囲に、同法に基づく施設型給付費、特例施設型給付費、地域型保育給付費及び特例地域型保育給付費の支給に係る事業として行われる資産の譲渡等を加える。

    • (7) 難病の患者に対する医療等に関する法律(仮称)の制定及び児童福祉法の改正を前提に、消費税が非課税とされる医療等の範囲に、難病の患者に対する医療等に関する法律(仮称)及び改正後の児童福祉法の規定に基づく医療費の支給に係る医療等を加える。

    • (8) 新たなワクチン追加後の予防接種法の健康被害救済給付に係る医療について、所要の法令改正を前提に、引き続き消費税を非課税とする。

    • (9) 母子及び寡婦福祉法の改正を前提に、改正後の母子家庭日常生活支援事業等について、引き続き消費税を非課税とする。

    • (10) 投資信託及び投資法人に関する法律の改正により金融商品取引法の有価証券に追加される新投資口予約権の譲渡について、他の有価証券の譲渡と同様に消費税を非課税とする。

    • (11) 食品表示法の制定に伴い、酒税が非課税とされる収去酒類等の範囲に、酒類の製造場又は保税地域から同法の規定により収去される酒類を加える。

    (地方税)

    • (1) 地方消費税に係る徴収取扱費について、所要の経過措置を講じた上、次の見直しを行う。

      現 行改正案

      1 譲渡割に係る徴収取扱費

      徴収取扱費算定期間内に各都道府県に払い込むべき譲渡割として納付された額の総額×0.35%

      1 譲渡割に係る徴収取扱費

      徴収取扱費算定期間内に各都道府県に払い込むべき譲渡割として納付された額の総額(社会保障財源化分を除く。)×0.45%

      2 貨物割に係る徴収取扱費

      徴収取扱費算定期間内に各都道府県に払い込むべき貨物割として納付された額の総額×0.55%

      2 貨物割に係る徴収取扱費

      徴収取扱費算定期間内に各都道府県に払い込むべき貨物割として納付された額の総額(社会保障財源化分を除く。)×0.50%

    • (2) 鉱業法の規定により特定区域における試掘権のみなし存続期間に試掘することができる者を、鉱区税の納税義務者である鉱業権者の範囲に含めることとする。

    • (3) 航空機燃料譲与税の譲与基準について、次の見直しを行う。

      • 1 騒音世帯数割の算定に用いる航空機騒音に係る評価指標をWECPNL(通称W値)からLdenに変更する。

      • 2 着陸料割の譲与割合を2分の1(現行:3分の1)とし、騒音世帯数割の譲与割合を2分の1(現行:3分の2)とする。

      • 3 空港管理団体に係る着陸料割の割増補正率を10倍(現行:5倍)とする。

      • 4 次のとおり激変緩和措置を講ずる。

        年度譲与割合騒音世帯数
        平成26年度 着陸料割   7/18
        騒音世帯数割 11/18
        平成23年度から平成25年度までの間における補正世帯数の平均の3分の2に相当する数と平成26年度における補正世帯数の3分の1に相当する数とを合算した数
        平成27年度 着陸料割   4/9
        騒音世帯数割 5/9
        平成23年度から平成25年度までの間における補正世帯数の平均の3分の1に相当する数と平成27年度における補正世帯数の3分の2に相当する数とを合算した数
        平成28年度以降 着陸料割   1/2
        騒音世帯数割 1/2
        当該年度における補正世帯数
      • 5 その他所要の措置を講ずる。

五 国際課税

  • 1 国際課税原則の見直し(総合主義から帰属主義への変更)

    (国 税)

    • (1) 外国法人の国際課税原則の見直し

      外国法人に対する課税原則について、いわゆる「総合主義」に基づく従来の国内法を、2010年改訂後のOECDモデル租税条約に沿った「帰属主義」に見直す。

    • (2) 恒久的施設に帰せられる所得の位置づけ

      外国法人がわが国に有する恒久的施設(Permanent Establishment)(以下「PE」という。)に帰せられる所得(以下「PE帰属所得」という。)を、従来の国内事業所得に代えて国内源泉所得の一つとして位置づける。

    • (3) PE帰属所得の算定

      • 1 PE帰属所得

        PE帰属所得は、外国法人のPEが本店等から分離・独立した企業であると擬制した場合に当該PEに帰せられるべき所得とする。

      • 2 内部取引

        PE帰属所得の算定においては、外国法人のPEと本店等との間の内部取引について、移転価格税制と同様に、独立企業間価格に基づく損益を認識する。

      • 3 PEへの資本の配賦及びPEの支払利子控除制限

        外国法人のPEが本店等から分離・独立した企業であると擬制した場合に帰せられるべき資本(以下「PE帰属資本」という。)をPEに配賦する。また、外国法人のPEの自己資本相当額がPE帰属資本の額に満たない場合には、外国法人のPEにおける支払利子総額(外国法人のPEから本店等への内部支払利子及び本店等から外国法人のPEに費用配賦された利子を含む。)のうち、その満たない部分に対応する金額について、PE帰属所得の計算上、損金の額に算入しない。

    • (4) 外国法人に係る外国税額控除制度の創設

      外国法人のPEのための外国税額控除制度を創設する。

    • (5) 内国法人の外国税額控除

      内国法人が国外に有するPEに帰せられる所得(以下「国外PE帰属所得」という。)を国外源泉所得の一つとして定義し、内国法人の外国税額控除に関して国外PE帰属所得を算定する際には、上記(3)に準じて内部取引等を勘案する。

    • (6) その他

      • 1 文書化

        PEと本店等との間の内部取引の存否及び内容を明確にするための文書を作成し、税務当局からの求めがあった場合には遅滞なく提示し、又は提出しなければならないこととする。

      • 2 個人課税

        非居住者(個人)課税については、原則として、帰属主義に変更する外国法人に準じた取扱いとする。また、居住者(個人)課税についても、原則として、帰属主義に変更する内国法人に準じた取扱いとする。

    • (7) その他所要の措置を講ずる。

  • (注)上記の改正は、平成28年4月1日以後に開始する事業年度分の法人税及び平成29年分以後の所得税について適用する。

  • (国際課税原則の見直し(総合主義から帰属主義への変更)の詳細については、別紙2参照)

  • (地方税)

    • (1) 国際課税原則の見直し(総合主義から帰属主義への変更)

      非居住者及び外国法人に対する国税の課税原則について、いわゆる「総合主義」に基づく従来の国内法が、2010年改訂後のOECDモデル租税条約に沿った「帰属主義」に見直されることに伴い、個人住民税、法人住民税及び事業税について、原則として、帰属主義に変更する国税の取扱いに準じて所要の措置を講ずる。

    • (注)上記の改正は、平成28年4月1日以後に開始する事業年度分の法人住民税及び事業税並びに平成30年度分以後の個人住民税について適用する。

  • (国際課税原則の見直し(総合主義から帰属主義への変更)の詳細については、別紙2参照)

  • 2 その他

    (国 税)

    • (1) 民間国外債等の利子の非課税制度について、平成28年1月1日前に発行された特定民間国外債は、同日以後も目論見書等の記載事項の要件を満たす特定民間国外債として、当該記載事項の変更を要しないこととする。

    • (2) 振替割引債の差益金額等の課税の特例の対象となる特定振替割引債のうち振替国債及び振替地方債については、特殊関係者に関する書類の提出を要しないこととする。

    • (注)上記の改正は、平成28年1月1日以後に特定振替割引債の償還金が支払われる場合について適用する。

    • (3) 国外関連者との取引に係る課税の特例(いわゆる移転価格税制)について、その対象となる非関連者を通じた取引の範囲に役務提供取引等を加える。

六 納税環境整備

  • 1 猶予制度の見直し

    (国 税)

    猶予制度について、次の措置を講ずる。

    • (1) 換価の猶予の特例(申請)の創設

      • 1 税務署長は、滞納者につき国税を一時に納付することによりその事業の継続又はその生活の維持を困難にするおそれがあると認められる場合において、その者が納税について誠実な意思を有すると認められるときは、その国税の納期限から6月以内にされたその者の申請に基づき、1年以内の期間を限り、換価の猶予をすることができることとする。ただし、その申請に係る国税以外の国税(猶予の申請中の国税及び一定の猶予中の国税を除く。)について滞納がある場合は、この限りでないこととする。

      • 2 上記1の換価の猶予をする場合には、その猶予に係る国税(その納付を困難とする金額として、滞納国税の額から納付可能な額を控除した一定の額を限度とする。)の納付については、税務署長においてやむを得ない理由があると認める場合を除き、その猶予期間内において、毎月納付の方法により、その猶予に係る金額をその者の財産の状況及び納付能力からみて合理的かつ妥当なものに分割して納付させなければならないこととする。

      • 3 税務署長は、上記1の換価の猶予をした場合において、その猶予をした期間内にその猶予をした金額を納付することができないやむを得ない理由があると認めるときは、滞納者の申請に基づき、その期間を延長(当初の猶予期間と併せて2年間を限度)することができることとする。

      • 4 換価の猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請をしようとする者は、次の事項を記載した申請書に、財産目録及び収支の状況等を明らかにする一定の書類を添付した上で提出しなければならないこととする。

        • イ 国税を一時に納付することによりその事業の継続若しくはその生活の維持を困難にする事情の詳細又は猶予期間を延長する場合のその期間内に納付することができない理由

        • ロ 猶予を受けようとする金額及びその分割納付の方法

        • ハ 担保の種類、数量、価額及び所在その他担保に関し参考となるべき事項

        • ニ その他必要な事項

      • 5 上記の他、延滞税の軽減については換価の猶予(職権)と同様とし、担保の徴取基準、猶予の申請手続(猶予の不許可事由、申請に係る補正の手続等、猶予の取消事由)については、見直し後の納税の猶予(下記(2) 1及び4から6までを参照)と同様とする。

    • (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に納期限が到来する国税について適用する。

    • (2) 納税の猶予及び換価の猶予(職権)の見直し

      • 1 担保の徴取基準の見直し

        • イ 要担保徴取額の最低限度額を100万円(現行:50万円)に引き上げる。

        • (注)所得税及び相続税の延納の担保並びに移転価格税制に係る納税の猶予の担保についても同様とする。

        • ロ 猶予期間が3月以内の場合には担保を不要とする。

        • (注)所得税の延納の担保及び移転価格税制に係る納税の猶予の担保についても同様とする。

      • 2 納付方法の見直し

        • イ 納税の猶予をする場合 その猶予期間内において、その猶予に係る金額をその者の財産の状況及び納付能力からみて合理的かつ妥当なものに分割して納付する方法を定めることができることとする。

        • ロ 換価の猶予をする場合 上記(1)2と同様とする。

      • 3 申請・添付書類の整備

        • イ 納税の猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請をしようとする者は、その猶予の種類等に応じ、猶予該当事実の詳細、猶予を受けようとする金額・期間、分割納付の方法その他必要な事項を記載した申請書に、猶予該当事実を明らかにする書類、財産目録及び収支の状況等を明らかにする一定の書類を添付(災害等による納税の猶予の場合で提出が困難な場合を除く。)した上で提出しなければならないこととする。

        • ロ 換価の猶予(その猶予期間の延長を含む。)をする場合において、税務署長は、必要があると認める場合には、財産目録及び収支の状況等を明らかにする一定の書類が添付された分割納付計画書の提出を求めることができることとする。

      • 4 猶予の不許可事由の整備

        税務署長は、納税の猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請があった場合において、次のいずれかに該当するときは、その猶予を認めないことができることとする。

        • イ 滞納者の財産につき強制換価手続が開始された場合等一定の場合において、その者がその猶予に係る国税を猶予期間内に完納することができないと認められるとき

        • ロ 申請に係る事項についての職員の質問に対して答弁せず、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき

        • ハ 不当な目的で猶予の申請がなされたとき、その他その申請が誠実にされたものでないとき

      • 5 申請に係る補正の手続等

        提出された申請書若しくは必要な提出書類について記載不備があった場合又は必要な提出書類の提出がなかった場合には、税務署長はこれらの書類の補正又は提出を申請者に請求することができることとする。この場合において、請求後20日以内にこれらの書類について補正又は提出がされなかった場合には、納税の猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請は取り下げたものとみなす。

      • 6 猶予の取消事由の整備猶予の取消し(猶予期間の短縮を含む。)の事由について、次の場合をその対象に加える。

        • イ 上記2により定めた分割納付の方法により国税を納付しないとき(税務署長がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)

        • ロ 新たに猶予に係る国税以外の国税を滞納したとき(税務署長がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)

        • ハ 偽りその他不正な手段により猶予の申請がされ、その申請に基づき猶予をしたことが判明したとき

      • 7 納税の猶予の申請に関する調査に係る質問検査権の規定を整備する。

    • (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に行われる納税の猶予の申請又は同日以後に行われる換価の猶予に係る国税について適用する。

    • (3) その他所要の措置を講ずる。

  • 2 税理士制度の見直し

    税理士制度について、申告納税制度の円滑かつ適正な運営に資するよう、税理士に対する信頼と納税者利便の向上を図る観点から、次の見直しを行う。

    • (1) 租税教育への取組の推進

      税理士会及び日本税理士会連合会の会則に記載すべき事項について、租税に関する教育その他知識の普及及び啓発活動に関する規定を、その対象に加える。

    • (2) 調査の事前通知の規定の整備

      税務官公署の当該職員は、租税の課税標準等を記載した申告書を提出した者について調査する場合において、その租税に関し税理士法第30条の規定による書面を提出している税理士があるときは、国税通則法等の定めるところにより、当該税理士に対し調査の事前通知をしなければならないこととする。

    • (注)上記の改正は、平成26年7月1日以後に行う事前通知について適用する。

    • (3) 報酬のある公職に就いた場合の税理士業務の停止規定等の見直し

      報酬のある公職に就いた場合の税理士業務の停止等について、兼業禁止規定がない一定の公職に就いた者を、その対象から除外する。併せて、非税理士に対する名義貸しの禁止規定及びその違反に対する罰則を設ける。

    • (4) 税理士試験の受験資格要件の緩和

      一定の事務又は業務に一定期間従事したことにより認められる受験資格について、その従事期間を2年以上(現行:3年以上)とする。

    • (5) 補助税理士制度の見直し

      他の税理士又は税理士法人の補助者として常時税理士業務に従事する税理士(補助税理士)について、その所属する他の税理士又は税理士法人の承諾を得て、他人の求めに応じ自ら税理士業務の委嘱を受ける場合の手続を設ける。その業務範囲の見直しに伴い、その名称の変更、登録事項及び税務書類等への付記の見直し等所要の措置を講ずる。

    • (6) 公認会計士に係る資格付与の見直し

      税理士の資格について、現行税理士法第3条第1項及び第2項とは別に、公認会計士は、公認会計士法第16条に規定する実務補習団体等が実施する研修のうち、一定の税法に関する研修を受講することとする旨の規定を設けることとする。

    • (注1)上記の税法に関する研修は、次のとおりとする。

      • 1 実務補習団体等が実施する税法に関する研修を国税審議会が指定する。

      • 2 指定する研修は、税法に属する試験科目の合格者と同程度の学識を習得することができる研修とする。

    • (注2)上記の改正は、平成29年4月1日以後に公認会計士試験に合格した者について適用する。

    • (7) 税理士に係る懲戒処分の適正化

      税理士に係る懲戒処分のうち、税理士業務の停止について、その期間を2年以内(現行:1年以内)とする。

    • (8) 懲戒免職等となった公務員等に係る税理士への登録拒否事由等の見直し

      懲戒免職等となった公務員等が、欠格期間を経過した後に税理士の登録申請をした場合において、その登録を拒否することができることとする等所要の措置を講ずる。

    • (注)上記の改正は、平成26年4月1日以後の登録申請について適用する。

    • (9) 事務所設置の適正化

      税理士の登録事務について、日本税理士会連合会及びその登録申請等に係る税理士会は、その申請者等に対し、事務所の所在地等の登録事項(変更登録を含む。)に関し、必要に応じ、指導又は助言を行うことができることとする。

    • (10) 税理士証票の定期的交換

      税理士証票について、税理士は、日本税理士会連合会及びその所属する税理士会の会則の定めるところにより、定期的にその交換を受けなければならないこととする。

    • (11) 電子申告等に係る税理士業務の明確化

      電子申告等の電子情報処理組織を使用して行う業務について、税理士業務に含まれることを明確化する。

    • (12) 会費滞納者に対する処分の明確化

      税理士会の会費を滞納する者に対して、懲戒処分をすることができる旨を明確化する。

    • (13) その他所要の措置を講ずる。

  • (注)上記の改正は、(2)、(6)、(8)及び(11)を除き、平成27年4月1日から適用する。

  • 3 国税・地方税不服申立制度の見直し

    (国 税)

    国税に関する不服申立て手続について、行政不服審査法の見直しに伴い、次に掲げる所要の規定の整備を行う。

    • (1) 処分に不服がある者は、直接審査請求ができることとする(現行:「異議申立て」と「審査請求」の2段階の不服申立前置)。なお、現行の審査請求に前置する「異議申立て」は「再調査の請求(仮称)」に改める。

    • (2) 不服申立期間を処分があったことを知った日の翌日から3月以内(現行:2月以内)に延長する。

    • (3) 審理関係人(審査請求人、参加人及び処分庁)は、担当審判官の職権収集資料を含め物件の閲覧及び謄写を求めることができることとする(現行:審査請求人及び参加人の処分庁提出物件の閲覧のみ)。

    • (4) 審査請求人の処分庁に対する質問、審理手続の計画的遂行等の手続規定の整備を行う。

    • (5) 国税庁長官の法令解釈と異なる解釈等による裁決をするときは、国税不服審判所長は、あらかじめその意見を国税庁長官に通知しなければならないこととする。国税庁長官は、国税不服審判所長の意見を相当と認める一定の場合を除き、国税不服審判所長と併せて国税審議会に諮問することとする。国税不服審判所長は、その議決に基づいて裁決しなければならないこととする。

    • (6) その他所要の措置を講ずる。

  • (注)上記の改正は、(5)を除き、改正行政不服審査法の施行の日から適用する。

  • (地方税)

    地方税に関する不服申立て手続について、行政不服審査法の見直しに伴い、次に掲げる所要の規定の整備を行う。

    • (1) 督促に欠陥があることを理由とする不服申立期間を、差押えに係る通知を受けた日(その通知がないときは、その差押えがあったことを知った日)の翌日から3月以内(現行:30日以内)に延長する。

    • (2) 固定資産の価格に係る不服審査について、審査の申出をすることができる期限を、納税通知書の交付を受けた日後3月以内(現行:60日以内)に延長する。

    • (3) その他所要の措置を講ずる。

  • (注)上記の改正は、改正行政不服審査法の施行の日から適用する。

  • 4 その他

    (国 税)

    • (1) 公売財産の見積価額について、税務署長は、近傍類似又は同種の財産の取引価格、公売財産から生ずべき収益、公売財産の原価その他の公売財産の価格形成上の事情を適切に勘案して、決定しなければならないこととする。また、その決定をする場合において、差押財産を公売するためのものであることを考慮しなければならないこととする。

    • (注)上記の改正は、平成26年4月1日以後に行う見積価額の決定について適用する。

    • (2) 公売又は随意契約による売却について、差押財産を、相互の利用上、他の差押財産(滞納者を異にするものを含む。)と一括して同一の者に買い受けさせることが相当と認めるときは、これらの差押財産を一括して売却できることとする。また、差押財産が一括して売却された場合において、各差押財産ごとに売却代金の額を定める必要があるときは、その額は、売却代金の総額を各差押財産の見積価額に応じて按分して得た額とする(各差押財産ごとの滞納処分費の負担についても同様とする。)。

    • (注)上記の改正は、平成26年4月1日以後に行う公売公告に係る公売又は見積価額の決定に係る随意契約による売却について適用する。

    • (3) 差押財産について、3回公売に付しても買受けの申込みがなかった場合において、差押財産の形状、用途、法令による利用の規制その他の事情を考慮して、更に換価に付してもなお買受人がないと認められるときは、その差押えを解除することができることとする。

    • (4) 所轄税務署長は、差し押さえた財産を換価するために必要があると認めるときは、国税局長又は他の税務署長に滞納処分の引継ぎをすることができることとする。また、所轄税関長は差し押さえた財産を換価するために必要があると認めるときは、他の税関長に滞納処分の引継ぎをすることができることとする。

    • (5) 税務代理人がある場合の調査の事前通知について、納税者本人の同意がある場合として税理士法第30条の規定による書面にその旨の記載がある場合には、当該納税者への通知に代えて、税務代理人への通知ができることとする。

    • (注)上記の改正は、平成26年7月1日以後に行う事前通知について適用する。

    (地方税)

    • (1) 税務代理人がある場合の調査の事前通知について、納税者本人の同意がある場合として税理士法第30条の規定による書面にその旨の記載がある場合には、当該納税者への通知に代えて、税務代理人への通知ができることとする。

    • (注)上記の改正は、平成26年7月1日以後に行う事前通知について適用する。

七 関税

  • 1 暫定税率等の適用期限の延長

    • (1) 平成26年3月31日に適用期限の到来する暫定税率(433品目)について、その適用期限を平成27年3月31日まで延長する。

    • (2) 平成26年3月31日に適用期限の到来する特別緊急関税制度及び牛肉・豚肉に係る関税の緊急措置(牛肉の発動基準数量の算出基礎の特例を含む。)について、その適用期限を平成27年3月31日まで延長する。

  • 2 暫定的減免税制度の適用期限の延長

    • (1) 平成26年3月31日に適用期限の到来する航空機部分品等の免税制度について、その適用期限を平成29年3月31日まで延長する。

    • (2) 平成26年3月31日に適用期限の到来する加工再輸入減税制度について、その適用期限を平成29年3月31日まで延長する。

  • 3 減免税制度の対象拡充

    • (1) 地方公共団体等が経営する博物館等に陳列する標本等に対する免税措置の対象に、地方独立行政法人が管理する博物館等に陳列する標本等を加える。

    • (2) 幼稚園等において使用する教育用物品に対する免税措置の対象に、幼保連携型認定こども園において使用する教育用物品を加える。

    • (3) 幼稚園、保育所等において使用する給食用脱脂粉乳に対する減税措置の対象に、幼保連携型認定こども園及び小規模保育事業等において使用する給食用脱脂粉乳を加える。

  • 4 通関手続の迅速化等

    • (1) 入国者の輸入貨物(携帯品・別送品)に対する簡易税率については、現行水準(酒類(蒸留酒300円/リットル、その他200円/リットル)、その他の物品15%)を維持する。

    • (2) 少額輸入貨物に対する簡易税率の適用対象を「10万円以下の貨物」から「20万円以下の貨物」に拡大する。

  • 5 その他

    行政不服審査法の見直しに伴う関税の不服申立て制度に係る所要の措置、中国のWTO加入議定書(条約)の一部失効に伴う関係規定の削除等を行う。