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平成19年度税制改正の要綱の概要

平成19年度税制改正の要綱の概要

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現下の経済・財政状況等を踏まえ、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制の構築に向け、我が国経済の成長基盤を整備する観点から減価償却制度の抜本的見直しを行うとともに、中小企業関係税制、国際課税、組織再編税制・信託税制、金融・証券税制、住宅・土地税制、納税環境整備等について所要の措置を講ずることとし、次のとおり税制改正を行うものとする。

減価償却制度

  • 平成19年4月1日以後に取得をする減価償却資産については、償却可能限度額(取得価額の95%)及び残存価額を廃止し、耐用年数経過時点に1円(備忘価額)まで償却できることとするとともに、250%定率法を導入する。

  • 平成19年3月31日以前に取得をした減価償却資産については、償却可能限度額まで償却した後、5年間で1円まで均等償却ができることとする。

  • フラットパネルディスプレイ製造設備等の法定耐用年数を短縮する。

中小企業関係税制

  • 同族会社の留保金課税制度について、適用対象から中小企業(資本金等が1億円以下の会社)を除外する。

  • 実質的な一人会社(特殊支配同族会社)のオーナーへの役員給与の一部を損金不算入とする制度について、適用除外基準である基準所得金額を1,600万円(現行800万円)に引き上げる。

  • 相続時精算課税制度について、取引相場のない株式等の贈与を受ける場合には、一定の要件を満たすときに限り、60歳以上の親からの贈与についてその適用を選択することができることとするとともに、2,500万円の非課税枠を3,000万円に拡大する。

  • エンジェル税制(特定中小会社が発行した株式に係る譲渡所得等の課税の特例)の適用期限を2年延長するとともに、適用対象となる企業の要件の緩和及び確認手続の合理化を行う。

国際課税

  • 移転価格税制について、租税条約の相手国との相互協議に係る納税猶予制度を創設する。

組織再編税制・信託税制等

  • 組織再編税制について、会社法における合併等対価の柔軟化(三角合併等)に伴う税制措置や、国際的な租税回避を防止するための措置を講ずる。

  • 信託税制について、信託法の改正による新たな類型の信託等に対応した税制を整備するとともに、租税回避防止の観点から、受託者段階での法人課税を行う等課税の中立・公平を確保するための措置を講ずる。

  • 企業会計基準の変更に伴い、一定のリース取引を売買とみなした上で、借手の減価償却の方法についての規定を整備する等所要の措置を講ずる。

金融・証券税制

  • 上場株式等の配当・譲渡益に係る軽減税率の特例の適用期限を1年延長する。

住宅・土地税制

  • 住宅ローン減税について、税源移譲に伴い中低所得者層の減税額が減少することを踏まえ、計画的な持家取得の支援のため控除期間・控除率の特例を創設する。

  • 住宅のバリアフリー改修促進税制を創設する。

  • 居住用財産の譲渡に係る課税の特例(買換え特例及び譲渡損失の繰越控除)の適用期限を3年延長する。

納税環境整備

  • 電子証明書を取得した個人の電子申告に係る所得税の税額控除制度を創設するとともに、税務手続の電子化促進措置(電子申告における第三者作成書類の添付省略等)を講ずる。

  • コンビニエンス・ストアで納税できる制度を創設する。

その他

  • 寄附金控除の控除対象限度額を総所得金額等の40%(現行30%)に引き上げる。

  • 再チャレンジ支援寄附金税制を創設する。

  • 地域産業活性化支援税制を創設する。


(別表)

平成19年度の税制改正(内国税関係)による増減収見込額

(単位:億円)

平成19年度の税制改正(内国税関係)による増減収見込額
改正事項

初年度

(19年度増減収
見込額)

平年度

(注1)

1. 減価償却制度

4,020 5,110 (注2)

2. 中小企業関係税制

   

(1) 特定同族会社の留保金課税制度の見直し

80 270

(2) 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の見直し

40 130

3. 住宅税制

   

(1) 税源移譲に対応した住宅ローン減税の特例の創設

50 620 (注3)

(2) 住宅のバリアフリー改修促進税制の創設

0 50 (注3)

(3) 住宅金融支援機構の抵当権設定登記に対する措置

20 20

4. その他

   

(1) 寄附金税制等

   

1 寄附金控除の控除対象限度額の引上げ

10 20

2 地域産業活性化支援税制の創設

30 40

3 電子政府を推進するための税制の創設

0 30

4 農業経営基盤強化準備金制度の創設

20 20

5 事業革新設備の特別償却制度の見直し

20 20

(2) その他租税特別措置の廃止・延長等

70 100
合計 4,080 6,190
  • (注1) 平年度は、改正後の制度が全ての対象者に1年を通じて適用された場合の増減収額である。

  • (注2) 減価償却制度の見直しについては、除却される事業年度までの期間全体を通じた増減収額はゼロとなる。

  • (注3) 住宅ローン減税及び住宅のバリアフリー改修促進税制の平年度減収額は、適用対象となる平成19年及び20年居住分について、控除が行われる期間全体にわたる減収額の合計の平均額を計上している。