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平成12年度税制改正の概要

(未定稿)

平成12年度税制改正の概要

 最近の経済情勢等を踏まえ、本格的な景気回復に資する等の観点から、民間投資等の促進及び中小企業・ベンチャー企業の振興を図るための措置を講ずるとともに、年金税制、法人関係税制、年齢16歳未満の扶養親族に係る扶養控除制度等について、社会経済情勢の変化等に対応するため所要の措置を講ずることとし、次のとおり税制改正を行う。
民間投資等の促進
 住宅ローン税額控除制度
 住宅借入金等の年末残高の限度額、控除期間及び控除率(平成13年中に居住の用に供する場合)

 

【改 正 前】

平成12年居住分

平成13年居住分

<控除期間 15年間>


住宅借入金等
の年末残高


適用年・
控除率

 5,000万円以下
 の部分
{

1〜6年目:
7〜11年目:
12〜15年目:

1%
0.75%
0.5%

<控除期間 6年間>


住宅借入金等
の年末残高


控除率


{

2,000万円以下の部分
2,000万円超
3,000万円以下の部分

1 %

0.5%

 

【改 正 後】

平成12年居住分

平成13年1月1日
から同年6月30日
までの居住分

平成13年7月1日から
同年12月31日までの居住分

<控除期間 15年間>


住宅借入金等
の年末残高


適用年・
控除率

 5,000万円以下
 の部分
{

1〜6年目:
7〜11年目:
12〜15年目:

1%
0.75%
0.5%

 

<同 左>

<控除期間 6年間>


住宅借入金等
の年末残高
 控除率

{

2,000万円以下
の部分
2,000万円超
3,000万円以下
の部分


1%


0.5%


(注

)平成12年(度)においても、国・地方を合わせ6兆円を相当上回る個人所得課税及び法人課税の恒久的な減税等が継続する。

 

 特定情報通信機器の即時償却制度(100万円未満の情報通信機器の取得時全額損金算入)を、平成13年3月31日まで適用。


 中小企業投資促進税制(機械装置、一定の器具備品等を取得した場合の30%の特別償却又は7%の税額控除の選択適用)を、平成13年5月31日まで適用。


 中小企業技術基盤強化税制の特例(試験研究費の税額控除率を10%に引上げ)を、平成13年3月31日までに開始する事業年度まで適用。
中小企業・ベンチャー企業の振興
 特定中小会社の株式の譲渡益に対する課税の特例の創設
・  エンジェル税制の対象となる特定株式について、上場等の日において3年超保有した株式をその上場等の日以後1年以内に譲渡した場合、一定の要件の下で、譲渡所得等の金額を2分の1として課税する特例を創設。
 現行のいわゆる創業者利益の特例(注)と合わせて、本来の税負担に比し税負担を4分の1に軽減。
(注 )上場等の日において3年超保有した株式をその上場等の日以後1年以内に譲渡した場合に、譲渡所得等の金額を2分の1として課税する特例。


 同族会社の留保金課税の特例の創設
 設立後10年以内の中小企業者(注)及び新事業創出促進法の認定事業者について、同族会社の留保金課税の適用停止(2年間)。
(注 )中小企業者とは新事業創出促進法における中小企業者をいう。
  製造業  資本金3億円以下又は従業員300人以下
  卸売業  資本金1億円以下又は従業員100人以下
  サービス・小売業 資本金5,000万円以下又は従業員100人(小売業50人)以下

(備考)

相続税等における取引相場のない株式の評価方法の適正化
 類似業種比準方式による評価方法について、各比準要素のうち利益金額の要素により比重を置くとともに、中・小会社について斟酌の見直し。
 小会社の規模基準のうち従業員数基準の見直し。
 いわゆる「2要素ゼロの会社」の株式の評価について、類似業種比準方式の併用を認める。
年金税制
 確定拠出年金制度に係る税制上の措置
(1)  拠出段階
 既存の企業年金(厚生年金基金・適年等)の対象となる企業の従業員
 ‥ 企業型の確定拠出年金制度を実施する場合に、事業主掛金については損金(必要経費)算入とし、従業員の給与所得課税は非課税。
 既存の企業年金及び企業型確定拠出年金のいずれをも実施しない企業の従業員、自営業者等の場合
 ‥ 個人型年金に加入する場合、加入者掛金を所得控除。

(2)

 運用段階
 事業主掛金及びその運用益を対象として特別法人税を課税。
 個人型加入者掛金及びその運用益を対象として特別法人税を課税。
(注 )特別法人税は、課税停止中。

(3)

 給付段階
 分割(年金)払いの老齢給付金については、公的年金等控除を適用。
 一時金払いの老齢給付金については、退職金課税。

(4)

 移管・移行
 加入者が離転職し、年金資産を移管する場合の措置の継続。
 確定給付型年金等から確定拠出年金への移行に伴う措置。

(参考)確定拠出年金制度の概要


 制度に加入し得る者の範囲と拠出限度額
企業の従業員
企業型年金に加入
事業主が掛金を拠出(以下の拠出限度額の範囲内)
 厚生年金基金・適年等未実施企業の場合 年43.2万円(月3.6万円)
 厚生年金基金・適年等実施企業の場合 年21.6万円(月1.8万円)

既存の企業年金及び企業型確定拠出年金のいずれをも実施しない企業の従業員及び自営業者等
個人型年金に加入
加入者が掛金を拠出(以下の拠出限度額の範囲内)
 既存の企業年金及び企業型確定拠出年金を実施しない
 企業の従業員の場合 年18.0万円(月1.5万円)
 自営業者等(国民年金第1号被保険者) 年81.6万円(月6.8万円)

(注)自営業者等については国民年金基金等への拠出額と調整

いずれも加入者の年齢は60歳未満
運 用‥加入者が、その持分に係る積立金の運用指図
給 付‥ 老齢給付金、障害給付金、死亡一時金(老齢給付金については、一定の加入年数要件の下で、60歳到達を支給事由とする)
法人関係税制
 時価法の導入等
 売買目的の有価証券については、事業年度末に時価で評価。低価法は廃止。
 未決済のデリバティブ取引について、事業年度末に決済したものとみなして計算した利益相当額又は損失相当額を益金の額又は損金の額に算入等。


 産業活力再生特別措置法に係る特例措置のうち、株式会社又は有限会社の設立又は資本の増加の登記に対する登録免許税の軽減税率を1,000分の1.5(改正前 1,000分の3.5、1,000分の2)に引下げ。


備考

)会社分割に係る税制については、商法や企業会計における検討の動向等を見極めつつ、その具体的な対応を検討する。また、連結納税制度については、引き続き、その導入に向けた検討を進める。
社会経済情勢の変化への対応
 年齢16歳未満の扶養親族に係る扶養控除の額の割増(10万円加算)の特例の廃止(改正前48万円・改正後38万円:平成12年分以後の所得税に適用)。


 相続税の延納の利子税の軽減
 相続税の延納の利子税率の引下げ
(例: 不動産等の価額が課税相続財産の価額の50%以上の場合5.4%→3.6%利子税の割合の特例適用後 3.3%→2.2%(公定歩合 年0.5%のとき))
(注)平成12年4月1日以後の期間に対応する利子税について適用


 環境・福祉関係
 公害防止用設備の特別償却制度について、ダイオキシン類排出削減設備を加える等の対象設備の見直しを行った上、適用期限を延長。
 再商品化設備等の特別償却制度について、家庭用電気機器廃棄物再生処理装置を加える等の対象設備の見直しを行った上、適用期限を延長。
 障害者対応設備等の特別償却制度について、対象設備等にノンステップバスを加えるとともに、償却割合を引き下げた上、適用期限を延長。


 住宅・土地関係
 不動産特定共同事業(匿名組合方式)を行う事業者が一定の事業により取得する不動産の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率を1,000分の30(本則1,000分の50)に軽減する特例の創設。
 不動産登記に係る不動産価額の特例(課税標準を3分の1とする措置)の適用期限の延長。


 阪神・淡路大震災対策関係
 被災者等が新築又は取得した建物に係る所有権の保存登記等に対する登録免許税の免税措置等、適用期限が到来したものの期限の延長。


 特定目的会社(SPC)等について、次の改正に伴う税制上の措置
 特定目的会社の流動化対象資産の範囲の拡大等
 証券投資法人(改正後:投資法人(仮称))の運用対象資産の範囲の拡大等
 特定目的信託(仮称)及び投資信託(仮称)の創設
その他の租税特別措置
 真に必要な措置を講ずる一方、課税の適正化の観点から整理合理化。
その他
 支払調書、源泉徴収票等の税務署長への提出の特例について、一定の要件の下で、フロッピーディスク及び光磁気ディスクによる提出を認める(平成12年11月1日から施行、平成13年4月1日以後に適用)。


 青色申告特別控除額を55万円(改正前45万円)へ引上げ(取引を正規の簿記の原則に従って記録している者に限る。平成12年分以後の所得税に適用)。


 日本国内に住所を有していない者で日本国籍を有する一定の者が相続等により取得した国外財産を相続税等の課税対象に加える(平成12年4月1日以後)。


 不動産の登記のうち共有物の分割による所有権の移転登記について、分筆等前の共有持分に応ずる部分以外の部分に対する登録免許税を通常の所有権の移転登記と同じ税率とする(平成12年4月1日以後)。