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パキスタンとの新しい租税条約が署名されました

2008年1月23日

財務省

パキスタンとの新しい租税条約が署名されました

本日、我が国とパキスタンとの間で「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とパキスタン・イスラム共和国との間の条約」の署名がパキスタンの首都イスラマバードで行われました。

1.署名に至る経緯

現行の日・パキスタン租税条約は、我が国で現在適用されている租税条約の中で最も古く、1959年に発効(1961年に一部改正が発効)してからおよそ50年が経過しており、現在の日・パキスタン両国間における事業活動や投資活動の形態に必ずしも適合しなくなってきていました。そこで、両国政府は、現行条約に代わる新条約を締結するため2007年2月に正式交渉を開始し、同年6月に新条約案につき基本合意に達しました(2007年6月15日公表)。その後、詳細な条文の確定作業や政府内での法制審査手続を経て、本日の署名に至りました。

2.新条約の概要

新条約は、現行条約の規定を、最近の国際的な租税条約モデルや我が国の他の租税条約に沿った規定とすることを基本として全面的に改め、両国における課税関係を明確化しています。新条約の締結によって両国間における経済活動の環境が課税の側面から整備されることとなり、これを通じて両国間の投資交流が一層促進されることが期待されます。

3.新条約のポイント

  • (1)源泉地国での課税関係の明確化

    • マル1 事業利得(第7条)

      事業利得に対する課税方式がいわゆる総合主義から帰属主義に改められました。

    • マル2 技術上の役務に対する料金

      技術上の役務に対する料金について、その範囲が明確にされるとともに、源泉地国の限度税率が10%に定められました。

  • (2)投資所得に対する源泉地国での限度税率

    • マル1 配当(第10条)

      配当に対する源泉地国の限度税率が次のように定められました。

      • (i) 持株割合50%以上:5%

      • (ii) 持株割合25%以上:7.5%

      • (iii) その他の場合  :10%

    • マル2 利子(第11条)

      • (i) 利子に対する源泉地国の限度税率が10%に定められました。

      • (ii) 特定の政府機関が受け取る利子等は源泉地国で免税とされました。

    • マル3 使用料(第12条)

      使用料に対する源泉地国の限度税率が10%に定められました。

  • (3)その他

    最近の国際的な租税条約モデル及び我が国の他の租税条約の規定に沿って、次のような規定の整備が行われました。

    • マル1 譲渡収益に関する条項の導入(第14条)

    • マル2 無差別待遇に関する条項の拡充(第24条2〜4)

    • マル3 匿名組合契約から生ずる所得の取扱いに関する規定の導入(議定書4)

    • マル4 みなし外国税額控除の廃止

4.今後の手続

新条約は、両国においてそれぞれの承認手続き(我が国においては国会の承認)を経た後、両国間で外交上の公文の交換を行い、その交換の日の翌日から30日目の日に効力が生じます。新条約が本年12月31日以前に発効する場合には、我が国においては、新条約は次のものに適用されます。

  • (1)源泉徴収される租税に関しては、2009年1月1日以後に租税を課される額

  • (2)源泉徴収されない所得に対する租税及び事業税に関しては、2009年1月1日以後に開始する各課税年度の所得

【参考】

「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とパキスタン・イスラム共和国との間の条約」(和文英文PDF(226KB/46KB)

問い合わせ先:主税局参事官室

03‐3581‐4111内線2453、2460