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日仏租税条約(改正議定書)の署名について

 
平成19年1月12日

財務省

 

日仏租税条約(改正議定書)の署名について

 

1.

 111日(木)【日本時間:112日(金)】、パリにおいて、日本とフランスとの間で、「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とフランス共和国政府との間の条約を改正する議定書」の署名が行われました。

2.

 現行の日仏租税条約は、1996年に発効後およそ10年の期間が経過していたところ、20052月に日仏社会保障協定が署名されるなどの社会経済情勢の変化等を踏まえ、日仏両国政府は、両国間の投資交流の促進に資するべく、現行条約の内容を改めるための交渉を開始することで合意しました。その後、20061月に正式交渉を開始し、2006年7月、両国政府間で議定書による条約の部分改正について基本合意に達し、今般、両国政府内における事務手続を終えて正式署名に至りました。

3.

 改正議定書は、現行条約の内容を部分的に改めるものであり、日本とフランスの緊密な経済関係を反映して、投資交流の促進を図るため、日米租税条約や日英租税条約と同様に、投資所得(配当、利子及び使用料(著作権、特許権等))の支払に対する源泉地国課税を軽減することとし、特に使用料及び一定の主体(金融機関等)の受け取る利子等については源泉地国免税としました。また、こうした減免措置の拡大と併せ、租税回避の防止のための措置をとることとしました。
 さらに、日仏社会保障協定に関連して、相手国社会保障制度に対して支払われる社会保険料について、就労地国において所得控除を認める措置を相互に導入することとしました。            

4.

 この改正により、フランスとの間における投資交流の拡大を通じ、日仏両国の経済関係が一層緊密なものとなるとともに、わが国産業の活性化にもつながることが期待されます。

5.

 改正議定書の主な内容は次のとおりです。

 

(1)

配当所得(改正議定書第5条)

 

配当に対する限度税率の引下げ(一般:15%⇒10%)              
親子間配当(直間10%以上の株式保有)については5%の限度税率を適用    さらに一定の親子間配当(日本源泉:直接15%以上又は直間25%以上の株式保有、仏源泉:直間15%以上の株式保有)については源泉地国免税

(2)

利子所得(改正議定書第6条)

一定の金融機関等が受け取る利子所得については源泉地国免税(従来の限度税率は10%)

(3)

使用料(改正議定書第7条)

使用料については一律源泉地国免税(従来の限度税率は10%)

(4)

租税回避防止のための措置

 

1特典条項(改正議定書第15条)

 

 投資所得に対する源泉地国課税が大幅に軽減したことに伴い、条約特典の濫用のおそれが増大すると考えられることから、これを防止するため、条約上の特典を享受できる者を一定の要件を満たす適格者等に限定しました。

 

2条約濫用のための個別の取引を否認する規定(改正議定書第56、7、14条)

 

 日仏以外の第三国に居住する者が、条約の特典を受けるためにいずれか一方の締約国にペーパーカンパニーを設立し、当該ペーパーカンパニーを介して一定の取引を行うこと又は当該ペーパーカンパニーを介した取引を行う主たる目的が条約特典を受けることである場合には、当該取引について条約特典を否認することとしました。

(5)

社会保険料条項(改正議定書第12条)

 

日仏社会保障協定に関連して、相手国社会保障制度に対して支払われる社会保険料について就労地国において所得控除を認めることとしました。

(6)

その他

 

上記のほかに次のような規定を設けています。

 

1両国間で課税上の取扱いが異なる事業体への対応(改正議定書第3条)

 

2匿名組合に対する課税上の取扱い(日本の源泉地国課税を確保・改正議定書第13条)

6.

 改正議定書は、両国において国内法の手続に従って承認された後、両締約国の国内手続が終了したことを他方の締約国に通告し、遅い方の通告が他方の締約国によって受領された月の翌々月の初日に効力が生じます。改正議定書が本年中に発効した場合には、わが国においては、次のものに適用されます。

 

(1)

源泉徴収される租税に関しては、200811日以後に租税を課される額

(2)

源泉徴収されない所得に対する租税に関しては、200811日以後に開始する各課税年度の所得

(3)

その他の租税に関しては、200811日以後に開始する各課税年度の租税

  

参考】

・ 「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とフランス共和国政府との間の条約を改正する議定書」(和文)(仏文

   「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とフランス共和国政府との間の条約を改正する議定書に関する交換公文」(和文)(仏文

 

 
問い合わせ先:主税局参事官室
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