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もっと知りたい税のこと

5.社会保障と税の一体改革
近年の社会・経済の変化

 現行の社会保障制度の基本的な枠組みが構築された1960年代から今日に至るまでの間に、社会保障制度の前提となる社会経済情勢は大きく変わっています。

(出所) 高齢化率、世帯主65歳以上単身・夫婦のみ世帯数については、総務省「国勢調査」(1970年度、2010年度)、合計特殊出生率については厚生労働省「平成23年人口動態の年間推計」、非正規の職員・従業員数については総務省「労働力調査長期時系列データ」、実質経済成長率については内閣府「国民経済計算」平成10年度確報(1956-73年度平均)、平成21、22年度確報(1991-2010年度平均)によります。
年金や医療関係の給付と財政の関係

 高齢化の進展に伴い、社会保障給付費が大きく伸びる一方で、社会保険料収入は横ばいで推移し、その差額は拡大傾向が続いています。

 この差額は、税金だけでなく多額の借金によって賄われており、このままの状態を放置すれば、現在の社会保障制度を維持していくことが困難となるおそれがあります。

(出所) 社会保障・人口問題研究所「社会保障給付費」、平成24年度(予算ベース)は厚生労働省推計。
社会保障と税の一体改革とは

 社会経済情勢が大きく変化する中で、社会保障制度をいかに維持し、いかに充実していくかが問われています。また、そのための安定財源の確保を通じて、諸外国で最悪の状況にある我が国の財政の健全化を目指すことが必要です。つまり、今般の改革は、(1)社会保障の充実・安定化と(2)財政健全化という我が国にとっての2大目標の同時達成を目指すものです。

「社会保障・税番号制度について」

 国民の利便性の向上や行政の効率化を図るため、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(番号法)及び関係法律の整備等法が平成25年5月24日に可決・成立しました。

 平成28年以降、税をはじめ、社会保障等の分野で順次利用が開始される予定です。

番号制度の導入に向けたスケジュール

詳しい内容は下記URLからご覧になれます。
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/index.html

 今回の一体改革では、社会保障の充実・安定化と財政健全化の同時達成のため、消費税率の引上げを柱とする税制抜本改革を実施していきます。

 消費税率5%引上げによる増収分は全額を社会保障の財源にし、国民に還元します。

  消費税収(国分)の使いみちは、毎年度の予算総則において、高齢者3経費(基礎年金、老人医療、介護)に限定していますが、今回の一体改革では、消費税収(国分)の使いみちを社会保障4経費(年金、医療、介護、少子化対策)に拡大するとともに、法律上これを明確化しました。

消費税率の引上げ

 消費税率の引上げは、経済への影響等に配慮し、2段階で行うこととしています。

2014年4月より 8%(消費税6.3% 地方消費税1.7%)、2015年10月より 10%(消費税7.8% 地方消費税2.2%)
なぜ消費税なの?消費一般に広く公平に負担を求める税であり、勤労世代等に負担が集中せず、経済活動に中立的です。税収が景気や人口構成の変化に左右されにくく安定しています。高い財源調達力を有しています。 消費税率引上げによる増収分は、全て社会保障の充実・安定化の財源となります。

所得の低い方々への配慮

 消費税率の引上げに当たっては、所得の低い方々に配慮する観点から、給付付き税額控除等又は複数税率の導入について検討を行うこととされています。

 また、それまでの間の暫定的、臨時的措置として、簡素な給付措置を実施します。

【給付付き税額控除等】

番号制度の本格稼動・定着を前提に、関連する社会保障制度の見直しや所得控除の抜本的な整理と併せて、総合合算制度や給付付き税額控除等の施策の導入について、所得の把握・資産の把握の問題、執行面での対応の可能性等を含め様々な角度から総合的に検討します。

【複数税率】

複数税率の導入について、財源の問題、対象範囲の限定、中小事業者の事務負担等を含め様々な角度から総合的に検討します。

【簡素な給付措置】

消費税率が8%となる時期から、給付付き税額控除等、複数税率の検討の結果に基づき導入する施策の実現までの暫定的、臨時的措置として、社会保障の機能強化との関係も踏まえつつ、対象範囲、基準となる所得の考え方、財源の問題、執行面での対応の可能性等について検討を行い、簡素な給付措置を実施します。

経済への配慮

1 消費税率の引上げに当たっては、デフレからの脱却・経済の活性化に向けて、総合的な施策を講じます。
2 成長戦略や事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討します。
3 消費税率の引上げに当たっての経済状況の判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、消費税率引上げの前に、経済状況の好転について、名目・実質成長率、物価動向など種々の経済指標を確認し、上記12を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、消費税率の引上げの停止を含め所要の措置を講ずることとしています。
消費税の円滑かつ適正な転嫁等への取組

消費税は価格への転嫁を通じて最終的に消費者にご負担いただくことが予定されている税です。事業者の方々が円滑かつ適正に転嫁できるように、関係省庁が一体 となって、平成元年の消費税導入時、平成9年の税率引上げ時を上回る対策を講じていきます。

消費税転嫁対策特別措置法の概要

 消費税転嫁対策特別措置法(消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法)が平成25年6月5日に成立しました。

〈法律に盛り込まれた主な内容は以下の通りです。〉
1 消費税の転嫁拒否等の行為の是正に関する特別措置(買い叩き等の禁止・転嫁拒否等の行為への検査・指導等)
2 消費税の転嫁を阻害する表示の是正に関する特別措置(消費税を転嫁していない旨の表示等の禁止)
3 価格の表示に関する特別措置(総額表示義務の特例措置)
4 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為に関する特別措置
(転嫁カルテル及び表示カルテルについて、独占禁止法の適用除外)
※本法律は平成25年10月1日に施行され、平成29年3月31日限りでその効力を失うこととされています。
法律の内容については下記のURLからご覧になれます。
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h25/jun/tenkataisakuhouan.html

【転嫁状況に関する調査】

公正取引委員会、中小企業庁等において、消費税の導入時や引上げ時を大幅に上回る規模の書面調査を実施します。
大規模小売店等に対しても大規模な書面調査を実施します。
公正取引委員会、中小企業庁及び各業界を所管する各省庁の調査・取締り体制を充実します。

【事業者・消費者に対する広報】

転嫁等に関する理解を深めてもらうため、幅広く事業者向けの説明会を行うなど、徹底した広報活動を行います。

【転嫁拒否等に関する相談体制の整備】

各省庁の相談窓口に加え、政府共通の相談窓口として内閣府に消費税価格転嫁等総合相談センター(仮称)を設置します。

【総額表示義務の特例措置】

消費税転嫁対策特別措置法により、消費税率の引上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁のため必要があるときは、現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置を講じているときに限り、税込価格を表示することを要しないこととされました。

※あわせて、消費者に配慮する観点から、事業者はできるだけ速やかに「税込価格」を表示するよう努めることとされています。
<具体的な表示の例>(例1)値札、チラシ、ポスター、商品カタログ、インターネットのウェブ
ページ等において、商品等の価格を次のように表示する。○○円(税抜)・○○円(税抜価格)・○○円(本体価格)・○○円+税。(例2)個々の値札等においては「○○円」と税抜価格のみを表示し、別途、店内の消費者が商品等を選択する際に目に付きやすい場所に、明瞭に、「当店の価格は全て税抜価格となっています。」といった掲示を行う

政府としては、関係省庁が一体となって上記のような取組を行うこととしています。

詳しい資料は下記URLからご覧になれます。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shouhizei/index.html